JP2001264321A - 尿検査装置 - Google Patents

尿検査装置

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JP2001264321A
JP2001264321A JP2000076178A JP2000076178A JP2001264321A JP 2001264321 A JP2001264321 A JP 2001264321A JP 2000076178 A JP2000076178 A JP 2000076178A JP 2000076178 A JP2000076178 A JP 2000076178A JP 2001264321 A JP2001264321 A JP 2001264321A
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JP
Japan
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urine
average value
sensor
trend
storage
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Application number
JP2000076178A
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English (en)
Inventor
Hirohisa Imai
博久 今井
Tadashi Miki
匡 三木
Sanenori Ueda
実紀 上田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便器で排尿の際に自動的に尿に含まれる特定
成分の濃度を測定する尿検査装置において、簡易な構成
の表示器により被験者に測定結果と変化のトレンドを知
らせる。 【解決手段】 信号処理手段8がセンサ1の出力信号を
基に尿に含有される特定の成分濃度を演算し、記憶手段
9がその演算結果を記憶し、トレンド判定手段12がそ
の記憶値を基に濃度が上昇傾向か下降傾向か安定傾向か
を判定し、表示手段6は濃度とトレンド判定手段での判
定結果を表示するので、簡易な構成の表示器により被験
者に測定結果と変化のトレンドを知らせることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人から便器に放出さ
れる尿を検査する尿検査装置に関し、特に尿に含まれる
特定成分の濃度を測定し、その測定したデータを処理し
て表示する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】尿は個人の健康状態に関する重要な情報
源であり、尿成分を定量分析することで各種の機能障害
を検査することができる。そこで、個人が日常的に排尿
する際に、その尿を分析することで機能障害を早期に発
見するために、家庭や職場の便器に尿成分を分析する機
能を付加する提案が従来よりなされている。
【0003】例えば、特開昭60−85133号、特開
平7−198677号、特開平10−170512号公
報等において、センサを駆動して便器内に露出させ、個
人から放出される尿を受け電気的信号処理して尿に含ま
れる特定成分の濃度を報知する尿検査装置が提案されて
いる。
【0004】健康管理のためには、尿に含まれる特定成
分の濃度と同様にその濃度の変化のトレンドも重要な情
報である。例えば尿に含まれる糖濃度の場合には100
mg/dl以下であれば陰性、150mg/dl以上であれば陽
性、100〜150mg/dlの範囲は疑陽性と判定するも
のであるが、図7に示すように測定された糖濃度aとb
はほぼ同じ濃度であってもAのように下降傾向で測定さ
れた濃度aとBのように上昇傾向で測定された濃度bで
は判断が変わってくる。
【0005】即ち、同じ濃度であっても、aの場合には
その生活習慣を継続することで陰性になることが推測で
きるが、bの場合にはその生活習慣を改善しないと陽性
になることが推測される。このように健康管理のために
は尿に含まれる特定成分の濃度と同時にその変化のトレ
ンドが重要な情報であり、両方を被験者に知らせること
が尿検査装置に求められる機能である。
【0006】そのために、例えば特開平10−1705
12号公報に示される尿検査装置においてはグラフ表示
する構成が提案されている。また、特開平11−326
317号公報には、センサを備えた便器に装着するユニ
ットからデータを送信し、別ユニットにてデータ分析し
トレンドを表示もしくは印刷する方式が提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の尿検査装置はそれぞれに課題がある。特開平10−1
70512号公報に示される構成の場合、グラフにより
トレンドを読み取るには、表示器はある程度の大きさが
必要である。一般に家庭の便所空間というものは決して
広いものではなく、便器の周囲に大きな面積はない。従
って便器に装着する形式の尿検査装置に大きい表示器を
備えることは困難である。
【0008】また、特開平11−326317号公報に
示される構成の場合でも、別ユニットを便所空間内に設
けるとすれば、前記した同様の課題があり、狭い便所空
間内においては別ユニットと言えども大きくはできな
い。
【0009】また別ユニットを便所空間外、例えば居間
などに備えた場合には、大きさの問題は解消でき、グラ
フを表示したり印刷するなどして被験者にトレンドを報
知することは可能となる。しかし、排尿時すぐに被験者
に測定結果とトレンドを報知することができなくなり、
被験者は排尿後、別ユニットの設置場所まで移動しなけ
ればトレンドを知ることができず使い勝手が良くない。
【0010】本発明は上記課題を解決すること、即ち、
便器で排尿の際に自動的に尿に含まれる特定成分の濃度
を測定する尿検査装置において、簡易な構成の表示器に
より被験者に測定結果と変化のトレンドを知らせること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、尿に含有される特定の成分の濃度に相関を
持った出力信号を発生するセンサと、前記センサの信号
より特定の尿成分濃度を演算処理する信号処理手段と、
前記信号処理手段の演算結果を所定回数記憶する記憶手
段と、前記記憶手段の記憶値を基に尿成分濃度が上昇傾
向か下降傾向か安定傾向かを判定するトレンド判定手段
と、前記信号処理手段で演算された尿成分濃度および前
記トレンド判定手段で判定された判定結果を表示する表
示手段を備えた構成とした。
【0012】上記発明によれば、信号処理手段がセンサ
の出力信号を基に尿に含有される特定の成分濃度を演算
し、記憶手段がその演算結果を記憶する。そしてトレン
ド判定手段がその記憶値を基に濃度が上昇傾向か下降傾
向か安定傾向かを判定し、表示手段は濃度とトレンド判
定手段での判定結果を表示するので、簡易な構成の表示
器により被験者に測定結果と変化のトレンドを知らせる
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる尿検査
装置は、尿に含有される特定の成分の濃度に相関を持っ
た出力信号を発生するセンサと、前記センサの信号より
特定の尿成分濃度を演算処理する信号処理手段と、前記
信号処理手段の演算結果を所定回数記憶する記憶手段
と、前記記憶手段の記憶値を基に尿成分濃度が上昇傾向
か下降傾向か安定傾向かを判定するトレンド判定手段
と、前記信号処理手段で演算された尿成分濃度および前
記トレンド判定手段で判定された判定結果を表示する表
示手段を備えたものである。
【0014】そして、信号処理手段がセンサの出力信号
を基に尿に含有される特定の成分濃度を演算し、記憶手
段がその演算結果を記憶する。そしてトレンド判定手段
がその記憶値を基に濃度が上昇傾向か下降傾向か安定傾
向かを判定し、表示手段は濃度とトレンド判定手段での
判定結果を表示するので、簡易な構成の表示器により被
験者に測定結果と変化のトレンドを知らせることができ
る。
【0015】本発明の請求項2にかかる尿検査装置は、
トレンド判定手段は記憶手段の記憶値の平均値を算出す
る平均値算出手段と、前記平均値算出手段で算出された
平均値と信号処理手段で演算された最新の尿成分濃度と
の偏差を算出する偏差算出器を有し、前記偏差算出器の
算出結果に基づき前記信号処理手段で演算されるた最新
の尿成分濃度の方が所定値以上大きければ上昇傾向と判
定し所定値以上小さければ下降傾向と判定し所定値以内
の差であれば安定傾向と判定するものである。
【0016】そして、平均値算出手段が記憶手段に記憶
されている濃度の平均値を算出し、偏差算出器が最新の
濃度と平均値の差を算出し、トレンド判定手段はその差
により最新の尿成分濃度の方が所定値以上大きければ上
昇傾向と判定し所定値以上小さければ下降傾向と判定し
所定値以内の差であれば安定傾向と判定するのでトレン
ドを判定することが可能となる。
【0017】本発明の請求項3にかかる尿検査装置は、
トレンド判定手段は記憶手段の記憶値の平均値を算出す
る平均値算出手段と、前記記憶手段の記憶値のうち最新
の所定回数の平均値を算出する最新平均値算出手段と、
前記平均値算出手段で算出された平均値と前記最新平均
値算出手段で算出された最新平均値との偏差を算出する
偏差算出器を有し、前記偏差算出器の算出結果に基づき
前記最新平均値算出手段で算出された最新平均値の方が
所定値以上大きければ上昇傾向と判定し所定値以上小さ
ければ下降傾向と判定し所定値以内の差であれば安定傾
向と判定するものである。
【0018】そして、平均値算出手段が記憶手段に記憶
されている濃度の平均値を算出し、最新平均値算出手段
が前記記憶手段の記憶値のうち最新の所定回数の平均値
を算出し、偏差算出器が平均値と最新平均値の差を算出
し、トレンド判定手段は偏差算出器の算出結果に基づき
最新平均値の方が所定値以上大きければ上昇傾向と判定
し所定値以上小さければ下降傾向と判定し所定値以内の
差であれば安定傾向と判定するのでトレンドを判定する
ことが可能となる。
【0019】本発明の請求項4にかかる尿検査装置は、
被験者を特定する被験者特定手段を有し、記憶手段は前
記被験者特定手段により特定された被験者情報を尿成分
濃度と合わせて記憶し、トレンド判定手段は前記記憶手
段の記憶値のうち前記被験者特定手段により特定された
被験者の尿成分濃度のみを抽出してトレンドを判定する
ものである。
【0020】そして、記憶手段は特定された被験者情報
を尿成分濃度と合わせて記憶し、トレンド判定手段は記
憶手段の記憶値のうち被験者特定手段により特定された
被験者の尿成分濃度のみを抽出してトレンドを判定する
ので、1台の尿検査装置を複数の人が使用しても各個人
別にトレンドを判定することができる。
【0021】本発明の請求項5にかかる尿検査装置は、
便器に装着したケースを有し、前記ケースにセンサと信
号処理手段と記憶手段とトレンド判定手段と表示手段を
備えたものである。
【0022】そして、便器に装着したケースにセンサと
信号処理手段と記憶手段とトレンド判定手段と表示手段
を備えているので、便器の近くで表示を見ることがで
き、被験者は排尿後すぐに測定結果を知ることができ、
またトレンドも知ることができる。
【0023】本発明の請求項6にかかる尿検査装置は、
ケースはセンサを移動させるセンサ駆動手段と、非測定
時に前記センサに接触させておく保存液を収容する保存
液容器を内部に備え前記センサ駆動手段は前記センサを
測定時には便器ボウル内へ移動させ非測定時には前記保
存液容器に収納させるよう移動させるものである。
【0024】そして、センサを移動させるセンサ駆動手
段と保存液容器をケース内部に備え、センサ駆動手段に
より測定時にはセンサを便器ボウル内へ、非測定時には
保存液容器内へ収納するよう移動させるので簡易な構成
で自動で特定の尿成分濃度を測定でき、またセンサを繰
り返し使用することができる。
【0025】本発明の請求項7にかかる尿検査装置は、
センサは絶縁基板上に過酸化水素電極を形成し、この過
酸化水素電極をコーティング・加熱により形成した高分
子膜で被覆し、この高分子膜状に固定化酵素膜を設けて
なるプレーナ型酵素センサである。
【0026】そして、センサが過酸化水素電極上の高分
子膜がコーティング・加熱により形成されているため、
過酸化水素の透過性を維持しつつ電極妨害物質の透過を
制限でき、センサが便器ボウル内で排尿者の尿滴を直接
受けても高い信頼性で測定することができ、構成を簡易
にする事が可能となる。
【0027】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例1を図1
〜図5を参照しながら説明する。図1は本発明の実施例
を示す尿検査装置の操作、表示を示すブロック図であ
る。図1において1はプレーナ型酵素センサ(以下セン
サと称する)で、尿に含有される特定の成分として糖濃
度に相関を持った電気的信号を出力するものである。2
はセンサ1を駆動するセンサ駆動手段、3はセンサ駆動
手段2を制御する制御手段であり、制御手段3の制御に
より、測定時にはセンサ1に被験者の排尿が掛かるよう
センサ1を便器ボウル内に移動させ、また非測定時には
便器ボウル外の保存液容器に収納するよう移動させる。
【0028】4は本実施例の尿検査装置の操作・表示部
であり、測定スイッチ5、表示手段6、被験者特定手段
7を含む構成としている。被験者は測定スイッチ5を押
すことにより、制御手段3がセンサ駆動手段2を制御し
て、センサ1は便器ボウル内に露出する。ここで被験者
は排尿しセンサ1に尿が掛かるとその電気的信号出力を
信号処理手段8が信号処理して被験者の尿に含まれる糖
濃度を演算する。
【0029】9は記憶手段であり、信号処理手段8によ
り演算された尿の糖濃度を所定個数記憶するものであ
る。ここで同一の尿検査装置を複数の被験者が使用する
場合があるので、被験者のコードを糖濃度と併せて記憶
する。その被験者のコードを決めるのが被験者特定手段
7である。
【0030】被験者特定手段7は被験者選択スイッチ1
0と被験者表示器11より成る。被験者選択スイッチ1
0の左向きスイッチを押すごとに被験者表示器11は
3、2、1、0の順に点灯する。また被験者選択スイッ
チの右向きスイッチを押すごとに被験者表示器11は
0、1、2、3と順に点灯する。この点灯している場所
に対応する数値が被験者のコードである。即ち、同一の
尿検査装置を使用する被験者ごとに予め被験者コードを
0〜3の数値で決めておき、被験者は測定スイッチ5を
押して尿検査する前に、被験者表示器11を見ながら被
験者選択スイッチ10を操作して自身の被験者コードを
特定する。
【0031】12はトレンド判定手段であり、被験者特
定手段7により特定された被験者のコードと併せて記憶
されている糖濃度を記憶手段9から抽出し、その被験者
の糖濃度が上昇傾向か安定傾向か下降傾向かを判定す
る。トレンド判定手段12は平均値算出手段13と偏差
算出器14を含むものである。
【0032】平均値算出手段13は被験者特定手段7に
より特定された被験者のコードと併せて記憶されている
糖濃度を記憶手段9から抽出し、その被験者の糖濃度の
平均値を算出する。偏差算出器14は信号処理手段8で
演算された最新の測定の糖濃度と平均値算出手段で算出
された平均値との差を算出するものである。
【0033】そしてトレンド判定手段12は偏差算出器
14で算出した値により、最新の糖濃度が平均値より所
定値(例えば10mg/dl)以上大きければ上昇傾向と判
定し、所定値以上小さければ下降傾向と判定する。そし
て偏差が所定値以内であれば安定傾向と判定する。
【0034】表示手段6は数字表示器15と、上昇、安
定、下降それぞれの表示器を備えたトレンド表示器16
より成る。数字表示器15は信号処理手段8から出力さ
れる最新の測定の糖濃度を表示する。トレンド表示器1
6はトレンド判定手段12の出力により上昇、安定、下
降のいずれかを点灯することでトレンドを表示する。
【0035】この構成により、被験者は最新の測定した
糖濃度と、上昇傾向か下降傾向か安定傾向かといったト
レンドを知ることができ、最新の糖濃度だけでなく生活
習慣の改善に対する注意もより的確に判断することがで
きる。
【0036】図2にセンサ1を測定時に便器ボウル内に
露出させ、非測定時には保存液容器に収納するセンサ駆
動手段2、制御手段3を含む、測定、洗浄、保存を自動
化する構成を示す。
【0037】図2において1はセンサ、17はセンサ保
持部で硬質の材料によりセンサ1を保持している。セン
サ1およびセンサ保持部17は軟質の材料より成るセン
サアーム18を介して軟質の材料より成るラック19に
接続している。このラック19にはピニオン20が噛み
合うように設けられ、ピニオン20はセンサ駆動手段で
あるモータ2の回転軸で回転する。また21はラックガ
イドで断面コの字型に形成した硬質の材料より成りラッ
ク19に接するように設けている。この構成でモータ2
が回転することにより、ラック19、センサアーム18
を介してセンサ保持部17およびセンサ1が図1の矢印
Aの方向で移動する。22は滑車でセンサアーム18が
円滑に移動できるように配置している。ここでモータ2
は一般周知のステッピングモータとすることにより移動
方向、移動量を適切に制御することができる。
【0038】23はガイド切換手段であり、図1の矢印
Bの方向に移動する。移動はソレノイドやモータ等(図
示せず)により行うものである。そしてガイド切換手段
23が図1に示す状態にあるときにモータ2を時計方向
に回転すれば、センサ1およびセンサアーム18はガイ
ド切換手段23から検尿ガイド24に入っていく。そし
て、検尿ガイド24により導かれるセンサ1およびセン
サアーム18は、便器ボウル内へと露出してセンサ1は
採尿位置へと進出する。またガイド切換手段23が図1
に示す位置より左側に移動したときには、モータ2を時
計方向に回転すれば、センサ1およびセンサアーム18
はガイド切換手段23から保存ガイド25に入ってい
く。保存ガイド25はセンサ1を保存液に導くためのも
のであり、センサ1は保存ガイド25の開口部26より
保存液へ進出する。
【0039】図2においての破線Cにおける側面断面図
を図3に示す。保存ガイド25は湾曲して下方に向か
い、開口部26で保存液容器27と連結している。即
ち、センサ1およびセンサアーム18が保存ガイド25
から進出してくると、下方に向かい開口部26から保存
液容器27へと進出して、センサ1は保存液容器27に
収容されている保存液28と接触できる。保存液容器2
7には、保存ガイドと連結する部分にネジ部29を設け
ていて、対応するネジ部を持つ着脱部材30により、容
易に着脱可能としている。これは長期間の放置により保
存液が劣化した場合に交換を容易に行えるようにするた
めである。
【0040】図2において、31は洗浄ノズルで電磁弁
32を介して水道に接続されている。電磁弁32が開放
したときには水道水が洗浄ノズル31から流れ出す。3
3はモータ2、ラックガイド21、滑車22、ガイド切
換手段23、検尿ガイド24、保存ガイド25、保存液
容器27、洗浄ノズル31、電磁弁32を固定する基板
であり板金により構成している。基板33は折り曲げる
ことにより、2カ所の便器取付部34、35を備えてい
る。便器取付部34、35は便器のリムに載せ挟んで固
定するものである。一方の便器取付部34を構成するた
めに折り曲げたためにできる孔36には保存ガイド25
を設けていて、下方に湾曲した保存ガイド25が貫通し
て保存液容器27を連結している。したがって、保存ガ
イド25を下方に湾曲させることが可能であり、また保
存液容器の容積を十分大きくとれる構成としている。
【0041】また、基板33のもう一方の便器取付部3
5を構成する折り曲げのためにできる孔37は洗浄配管
出口で洗浄ノズル31、電磁弁32、を介した洗浄配管
が基板33から離れ図示しない水道と接続するための出
口である。
【0042】また、3は制御手段であり、センサ駆動手
段であるモータ2を制御するほか、ガイド切換手段2
3、電磁弁32の駆動を制御するものである。
【0043】図4に、以上説明した各部品をケースに入
れて便器に取り付けた状態を斜視図で示す。即ち、38
はケースでモータ2や保存液容器27、基板33などの
部品と、制御手段3、信号処理手段8、記憶手段9、ト
レンド判定手段12を備えた電気回路を収納していて、
上面には表示手段6を含む操作表示部4を設けている。
そして便器取付部34、35で便器39のリム側部に取
り付けている。図は便座40を立てた状態、またセンサ
1を便器39のボウル内に露出した状態を示している。
【0044】一般に男性は立位姿勢で便座40を立てて
排尿する。この場合、センサ1の場所と放尿曲線を視認
できるので、センサ1がどの場所にあっても尿を命中さ
せることは容易である。一方、一般に女性は便座40を
倒し着座姿勢で排尿する。この場合、センサ1の場所や
放尿曲線が見えない。したがって、女性が着座姿勢で排
尿したときに自然にセンサに尿が命中するような場所に
センサ1を突出させることが望ましく、便器の中央より
やや後方に位置するように突出させている。
【0045】このように便器に掛けてケース38を固定
するようにしていて、またこのケース38の内部に各種
構成部品を収納しているので便器、便座の形状によらず
家庭で一般に使用さている便器に装着できる。また上面
に表示手段を設けていて、その表示手段で測定した糖濃
度と、上昇傾向か下降傾向か安定傾向かのトレンドを表
示するので、ケースより大きく場所を採ることはなく、
限られた面積に納めることができる。
【0046】プレーナ型酵素センサ1の構成を図5の断
面図に基づき説明する。これは特開平304330号公
報に開示されているものであり、、ポリイミドフィルム
(PIフィルム)41と、過酸化水素電極としての一対
の金属電極42と、2層から成る高分子膜43と、2層
から成る固定化酵素膜44と、高分子接着剤膜45と、
高分子膜46で被覆されたポリカーボネイト膜(PC
膜)47とから成る。
【0047】PIフィルム41上に形成される一対の金
属電極42は、酵素膜44における酵素反応に伴う酸素
や過酸化水素の増減を酸化電流変化として捕らえるもの
である。この金属電極42上に形成される高分子膜43
は、金属電極42をコーティングして更に加熱すること
により形成したものである。この加熱処理により、コー
ティングのみの場合に比べて過酸化水素の透過性を維持
しつつ電極妨害物質の透過を十分に制限でき、材料が本
来持つ特性が向上する。そのため、センサ1に直接尿が
接触しても尿成分を分析することができる。
【0048】高分子膜43上に形成される固定化酵素膜
44として、グルコース酸化酵素を使用する。この場合
は酵素反応が、 Glucose+O2→グルコン酸+H22 となり、グルコースの分解に伴って、酸素が消費されて
過酸化水素が発生すると共に、グルコン酸が発生する。
【0049】ここで発生した過酸化水素は金属電極42
の触媒作用により電子を放出しながら水と酸素に分解さ
れる。この放出された電子を電流として測定することに
より、排尿中の糖濃度を測定することができる。
【0050】(実施例2)図6に実施例2における操作
表示のブロック図を示す。本実施例において前記実施例
1と同様の機能を有する構成要素には同一符号を付し、
説明を省略する。
【0051】図6において、トレンド判定手段12は、
平均値算出手段13と偏差算出器14と最新平均値算出
手段48を含むものである。
【0052】平均値算出手段13は被験者特定手段7に
より特定された被験者のコードと併せて記憶されている
糖濃度を記憶手段9から抽出し、その被験者の糖濃度の
平均値を算出する。また、最新平均値算出手段48は、
そのうち更に最新の所定回数(例えば10回)の糖濃度
を抽出し、その被験者の糖濃度の最新平均値を算出す
る。偏差算出器14は最新平均値算出手段48で算出さ
れた最新の所定回数の平均値と、平均値算出手段で算出
された平均値との差を算出するものである。
【0053】そしてトレンド判定手段12は偏差算出器
14で算出した値により、最新平均値算出手段48で算
出された平均値が平均値算出手段13で算出された平均
値より所定値(例えば10mg/dl)以上大きければ上昇
傾向と判定し、所定値以上小さければ下降傾向と判定す
る。そして偏差が所定値以内であれば安定傾向と判定す
る。そしてトレンド表示器16は上昇、安定、下降のい
ずれかを点灯することでトレンドを表示する。
【0054】この構成では、最新の所定回数の平均値に
よりトレンドを判定するので、測定ばらつきを吸収し、
より正確にトレンドを判定することができる。
【0055】測定ばらつきには、センサ1や信号処理手
段8による誤差で発生する再現性ばらつきと、測定時の
被験者の状態で食前や食後、就寝前や起床直後などによ
る尿の糖濃度自体のばらつきがあり、平均化することで
それらの影響を低減することができる。
【0056】以上の実施例において、被験者特定手段7
を被験者選択スイッチ10と被験者表示器11による構
成で説明したが、本発明を拘束するものではない。例え
ば選択すべき人数分のスイッチを有する構成としても良
く、また、被験者にIDカードなど被験者コードを記憶
した記憶媒体を持たせ、それを読みとるような方法もあ
り、更には測定スイッチ5に接触する指紋を検出するな
ど、被験者の無意識のうちに特定する方法もある。
【0057】また、以上の実施例ではセンサにより尿に
含有される糖濃度を測定する例を示したが、糖以外にも
蛋白、ウロビリなど尿に含有される濃度により健康状態
を把握することのできる成分の測定にも有効である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の尿検査装置
は以下の効果を有する。
【0059】本発明の請求項1にかかる尿検査装置によ
れば、信号処理手段がセンサの出力信号を基に尿に含有
される特定の成分濃度を演算し、記憶手段がその演算結
果を記憶する。そしてトレンド判定手段がその記憶値を
基に濃度が上昇傾向か下降傾向か安定傾向かを判定し、
表示手段は濃度とトレンド判定手段での判定結果を表示
するので、簡易な構成の表示器により被験者に測定結果
と変化のトレンドを知らせることができる。
【0060】本発明の請求項2にかかる尿検査装置によ
れば、平均値算出手段が記憶手段に記憶されている濃度
の平均値を算出し、偏差算出器が最新の濃度と平均値の
差を算出し、トレンド判定手段はその差により最新の尿
成分濃度の方が所定値以上大きければ上昇傾向と判定し
所定値以上小さければ下降傾向と判定し所定値以内の差
であれば安定傾向と判定するのでトレンドを判定するこ
とが可能となり、簡易な構成の表示器により被験者に測
定結果と変化のトレンドを知らせることができる。
【0061】本発明の請求項3にかかる尿検査装置によ
れば、平均値算出手段が記憶手段に記憶されている濃度
の平均値を算出し、最新平均値算出手段が前記記憶手段
の記憶値のうち最新の所定回数の平均値を算出し、偏差
算出器が平均値と最新平均値の差を算出し、トレンド判
定手段は偏差算出器の算出結果に基づき最新平均値の方
が所定値以上大きければ上昇傾向と判定し所定値以上小
さければ下降傾向と判定し所定値以内の差であれば安定
傾向と判定するのでより的確にトレンドを判定すること
が可能となり、簡易な構成の表示器により被験者に測定
結果と変化のトレンドを知らせることができる。
【0062】本発明の請求項4にかかる尿検査装置によ
れば、記憶手段は特定された被験者情報を尿成分濃度と
合わせて記憶し、トレンド判定手段は記憶手段の記憶値
のうち被験者特定手段により特定された被験者の尿成分
濃度のみを抽出してトレンドを判定するので、1台の尿
検査装置を複数の人が使用しても各個人別にトレンドを
判定することができ、使い勝手が向上する。
【0063】本発明の請求項5にかかる尿検査装置によ
れば、便器に装着したケースにセンサと信号処理手段と
記憶手段とトレンド判定手段と表示手段を備えているの
で、便器の近くで表示を見ることができ、被験者は排尿
後すぐに測定結果を知ることができ、またトレンドも知
ることができ、使い勝手が向上する。
【0064】本発明の請求項6にかかる尿検査装置によ
れば、センサを移動させるセンサ駆動手段と保存液容器
をケース内部に備え、センサ駆動手段により測定時には
センサを便器ボウル内へ、非測定時には保存液容器内へ
収納するよう移動させるので簡易な構成で自動で特定の
尿成分を測定でき、またセンサを繰り返し使用すること
ができ、使い勝手が向上する。
【0065】本発明の請求項7にかかる尿検査装置によ
れば、センサが過酸化水素電極上の高分子膜がコーティ
ング・加熱により形成されているため、過酸化水素の透
過性を維持しつつ電極妨害物質の透過を制限でき、セン
サが便器ボウル内で排尿者の尿滴を直接受けても高い信
頼性で測定することができ、構成を簡易にする事が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における尿検査装置のブロッ
ク図
【図2】同尿検査装置のセンサ駆動手段の平面構成図
【図3】同尿検査装置の要部断面図
【図4】同尿検査装置を便器に取り付けた状態を示す斜
視図
【図5】同尿検査装置のセンサ断面図
【図6】本発明の実施例2における尿検査装置のブロッ
ク図
【図7】従来例の課題を説明する尿中糖濃度の変化特性
【符号の説明】
1 センサ 2 センサ駆動手段 6 表示手段 7 被験者特定手段 8 信号処理手段 9 記憶手段 12 トレンド判定手段 13 平均値算出手段 14 偏差算出器 27 保存液容器 38 ケース 41 絶縁基板 42 過酸化水素電極 43 高分子膜 44 固定化酵素膜 48 最新平均値算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12M 1/40 G01N 27/46 338 (72)発明者 上田 実紀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2D038 ZA03 2G045 AA16 AA36 CB03 FB01 FB05 GC30 HA06 HA14 JA01 JA02 JA04 JA06 JA07 2G058 AA09 CA02 CA04 CA05 GA11 GD05 GE04 4B029 AA07 BB16 CC03 FA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿に含有される特定の成分の濃度に相関を
    持った出力信号を発生するセンサと、前記センサの信号
    より特定の尿成分濃度を演算処理する信号処理手段と、
    前記信号処理手段の演算結果を所定回数記憶する記憶手
    段と、前記記憶手段の記憶値を基に尿成分濃度が上昇傾
    向か下降傾向か安定傾向かを判定するトレンド判定手段
    と、前記信号処理手段で演算された尿成分濃度および前
    記トレンド判定手段で判定された判定結果を表示する表
    示手段を備えた尿検査装置。
  2. 【請求項2】トレンド判定手段は記憶手段の記憶値の平
    均値を算出する平均値算出手段と、前記平均値算出手段
    で算出された平均値と信号処理手段で演算された最新の
    尿成分濃度との偏差を算出する偏差算出器を有し、前記
    偏差算出器の算出結果に基づき前記信号処理手段で演算
    された最新の尿成分濃度の方が所定値以上大きければ上
    昇傾向と判定し所定値以上小さければ下降傾向と判定し
    所定値以内の差であれば安定傾向と判定する請求項1記
    載の尿検査装置。
  3. 【請求項3】トレンド判定手段は記憶手段の記憶値の平
    均値を算出する平均値算出手段と、前記記憶手段の記憶
    値のうち最新の所定回数の平均値を算出する最新平均値
    算出手段と、前記平均値算出手段で算出された平均値と
    前記最新平均値算出手段で算出された最新平均値との偏
    差を算出する偏差算出器を有し、前記偏差算出器の算出
    結果に基づき前記最新平均値算出手段で算出された最新
    平均値の方が所定値以上大きければ上昇傾向と判定し所
    定値以上小さければ下降傾向と判定し所定値以内の差で
    あれば安定傾向と判定する請求項1記載の尿検査装置。
  4. 【請求項4】被験者を特定する被験者特定手段を有し、
    記憶手段は前記被験者特定手段により特定された被験者
    情報を尿成分濃度と合わせて記憶し、トレンド判定手段
    は前記記憶手段の記憶値のうち前記被験者特定手段によ
    り特定された被験者の尿成分濃度のみを抽出してトレン
    ドを判定する請求項1記載の尿検査装置。
  5. 【請求項5】便器に装着したケースを有し、前記ケース
    にセンサと信号処理手段と記憶手段とトレンド判定手段
    と表示手段を備えた請求項1記載の尿検査装置。
  6. 【請求項6】ケースはセンサを移動させるセンサ駆動手
    段と、非測定時に前記センサに接触させておく保存液を
    収容する保存液容器を内部に備え前記センサ駆動手段は
    前記センサを測定時には便器ボウル内へ移動させ非測定
    時には前記保存液容器に収納させるよう移動させる請求
    項5記載の尿検査装置
  7. 【請求項7】センサは絶縁基板上に過酸化水素電極を形
    成し、この過酸化水素電極をコーティング・加熱により
    形成した高分子膜で被覆し、この高分子膜状に固定化酵
    素膜を設けてなるプレーナ型酵素センサである請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の尿検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007123245A1 (ja) * 2006-04-24 2007-11-01 Panasonic Corporation 尿中1日排泄量測定方法及び尿中1日排泄量測定装置

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