JP2001264178A - 赤外線検出装置 - Google Patents
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Abstract
力が正常かを診断することができるようにする。 【解決手段】 赤外線イメージセンサ2〜4は運転席、
助手席、後席を検出対象領域とし、信号検出・処理回路
13は、赤外線イメージセンサ2〜4からの出力に基づ
いて熱画像データを作成することにより人を検出する。
LED5は、赤外線イメージセンサ2〜4の特定の熱検
知素子10に結像するように配置されており、特定の熱
検知素子10からの出力はLED5の温度を示してい
る。LED5にはサーミスタ19が伝熱的に設けられて
いる。信号検出・処理回路13は、サーミスタ19及び
特定の熱検知素子10からの出力に基づいて赤外線イメ
ージセンサ2〜4からの出力を補正し、その補正出力に
基づいて熱画像データを作成する。
Description
ンサが検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成
する赤外線検出装置に関する。
外線検出装置を設け、その赤外線検出装置で車両の乗員
の位置を検出することによりエアコン制御或いはエアバ
ック制御を行ったり、駐車中の車両への侵入を検出する
ことによりセキュリティ制御を行うことが提案されてい
る。つまり、人体から放射される赤外線を集光レンズで
赤外線イメージセンサ上に結像させることにより、赤外
線イメージセンサからの出力に基づいて人の存在を判断
し、その判断結果に基づいて車両のエアコン、エアバッ
グ、セキュリティ等の各種制御を行おうというものであ
る。
外線検出装置は経時的感度低下を防ぎ、長期間にわたっ
て高い感度を維持することが必要である。このため、特
開平6−74818号公報に記載されているものでは、
赤外線検出部をキセノンガス等の低熱伝導率のガス雰囲
気に封入することにより、赤外線検出装置の経時的感度
低下を防ぐようにしている。
線検出部の感度を確保することができるにしても、赤外
線が入射してくる窓材が汚れた場合は、赤外線検出部に
赤外線が十分に到達しなくなり、その感度を維持するこ
とができない。つまり、赤外線検出部の感度が低下する
と共に、赤外線検出部から出力する絶対温度にもずれが
生じる。このような不具合は、例えば特開平10−19
7348号公報にも記載されている通り、赤外線イメー
ジセンサから得られた温度分布を用いて日射の有無や日
射の方向を判断するようなアプリケーションにおいて、
正確な判断ができない問題が発生する。
おいて、センサ出力が正しいかどうかを判断することは
極めて困難である。その理由は、赤外線イメージセンサ
は、前面に位置するもの全てを検出対象として検出する
ため、前面に位置する集光レンズ或いはセンサパッケー
ジからの赤外線の影響を受けて、本来のセンサ出力から
ずれてしまうからである。
ンサの前面にシャッタを設け、シャッタが閉鎖している
ときに、そのシャッタの温度を用いてセンサ出力の校正
を行う方法がある。例えばシャッタの温度をサーミスタ
等で温度モニタし、その温度に対する本来のセンサ出力
とシャッタが閉まっているときの実際の各素子の出力を
比較して、そのずれ量を補正するものである。
ッタの開閉のため何らかの駆動部が必要で、その振動、
音等が問題となり、また、シャッタにおいて赤外線イメ
ージセンサによる検出部位を均一な温度に保つ必要があ
り、実施することは極めて困難である。
で、その目的は、赤外線イメージセンサからの出力に基
づいて検出対象領域の温度分布を検出する構成におい
て、簡単な構成で赤外線イメージセンサからの出力が正
常かを診断することができる赤外線検出装置を提供する
ことにある。
ば、赤外線イメージセンサの特定の熱検知素子は温度校
正体を結像しているので、その特定の熱検知素子からの
出力に基づいて温度校正体の温度を検出することができ
る。このとき、赤外線イメージセンサからの出力が正常
な場合は、温度校正体が結像する特定の熱検知素子から
の出力と温度校正体が結像した場合に特定の熱検知素子
から出力されるべき値との出力差は所定範囲となるの
で、自己診断手段は、赤外線イメージセンサからの出力
は正常であると判断することができる。従って、熱画像
データ作成手段は、赤外線イメージセンサからの出力に
基づいて熱画像データを正しく作成することができる。
赤外線イメージセンサからの出力は正常でないと判断し
たときは、特定の熱検知素子からの出力と温度校正体が
結像した場合に特定の熱検知素子から出力されるべき値
との出力差は赤外線イメージセンサからの出力ずれを示
しているので、補正手段は、その出力差に基づいて赤外
線イメージセンサからの出力を補正する。これにより、
熱画像データ作成手段は、自己診断手段が赤外線イメー
ジセンサからの出力は正常でないと判断した場合であっ
ても、補正手段が補正した出力に基づいて熱画像データ
を正しく作成することができる。
度制御手段により設定温度に制御されるので、赤外線イ
メージセンサからの出力が正常な場合は、特定の熱検知
素子からの出力と温度校正体が結像した場合に特定の熱
検知素子から出力されるべき値との出力差は極めて小さ
い。これにより、自己診断手段は、特定の熱検知素子か
らの出力に基づいて赤外線イメージセンサからの出力が
正常かの判断精度を高めることができる。また、補正手
段は、赤外線イメージセンサからの出力の補正精度を高
めることができる。
ジセンサに例えば集光レンズ或いはセンサパッケージか
らの赤外線が入射するような場合は、特定の熱検知素子
からの出力が本来の出力よりも高くなるので、自己診断
手段が赤外線イメージセンサからの出力は正しくないと
判断したり、補正手段が補正した赤外線イメージセンサ
からの出力が本来の出力からずれてしまうことになる。
線イメージセンサからの出力が正常な場合は、第1の設
定温度の温度校正体が結像する特定の熱検知素子からの
出力(第1の設定温度の温度校正体からの赤外線による
出力+温度校正体以外からの赤外線による出力)と第2
の設定温度の温度校正体が結像する特定の熱検知素子か
らの出力(第2の設定温度の温度校正体からの赤外線に
よる出力+温度校正体以外からの赤外線による出力)と
の出力差(第1の設定温度と第2の設定温度の温度校正
体からの赤外線による出力差)が、第1の設定温度と第
2の設定温度の温度校正体がそれぞれ結像した場合に特
定の熱検知素子から出力されるべき出力差との差が所定
範囲内となるので、自己診断手段は、このような場合
は、例えば集光レンズ或いはセンサパッケージからの赤
外線が赤外線イメージセンサに入射するにしても、赤外
線イメージセンサからの出力は正常であると判断するこ
とができる。
赤外線イメージセンサからの出力は正常でないと判断し
たときは、温度制御手段により第1の設定温度と第2の
設定温度とにそれぞれ制御された温度校正体が結像する
特定の熱検知素子からの出力差と、第1の設定温度と第
2の設定温度の温度校正体がそれぞれ結像した場合に特
定の熱検知素子から出力されるべき出力差との差は赤外
線イメージセンサからの出力ずれを示しているので、補
正手段は、その差に基づいて赤外線イメージセンサから
の出力を補正する。これにより、熱画像データ作成手段
は、自己診断手段が赤外線イメージセンサからの出力は
正常でないと判断した場合であっても、補正手段が補正
した出力に基づいて熱画像データを正しく作成すること
ができる。
外線イメージセンサの視野に共通に位置しているので、
各赤外線イメージセンサに対応して温度校正体を設ける
構成に比較して、全体構成を簡単化することができる。
センサからの出力が正常な場合は、所定条件が成立した
ときは検出対象領域における特定領域の温度が変化する
ので、自己診断手段は、所定条件が成立したときに特定
領域が結像する特定の熱検知素子からの出力が変化した
ときは赤外線イメージセンサからの出力は正常であると
判断することができる。
明を車両用の人体検出装置に適用した第1の実施の形態
を図1乃至図9を参照して説明する。車室内を示す図2
において、車室の天井には人体検出装置(赤外線検出装
置に相当)1が配置されている。この人体検出装置1は
図示しないマップランプに一体化して構成されており、
第1〜第3の赤外線イメージセンサ2〜4を内蔵して構
成されている。これらの赤外線イメージセンサ2〜4は
運転席周辺、助手席周辺及び後席周辺(または荷室)を
それぞれ検出対象領域としている。また、図3に示すよ
うに各赤外線イメージセンサ2〜4の視野に位置するよ
うにLED(温度校正体に相当)5が設けられている。
このLED5は、後述するように赤外線イメージセンサ
2〜4からの出力のずれを補正するために設けられてい
る。
を模式的に示している。この図4において、赤外線イメ
ージセンサ2〜4は、センサパッケージ6の内底面にセ
ンサチップ7を固着すると共に、センサパッケージ6の
開口部に集光レンズ8を装着してなり、集光レンズ8に
よりセンサチップ7上に検出対象領域が結像するように
なっている。センサチップ7は、複数のピン9を通じて
外部の電気回路と接続されている。
サチップ7の構成を概略的に示している。この図5にお
いて、センサチップ7は、白金等の金属薄膜抵抗からな
る熱検知素子10を例えば15×10個のように2次元
のマトリクス状に集合して形成されており、座席周辺か
ら発せられる赤外線を集光レンズ8で集光することによ
り熱検知素子10上に熱画像として結像する。この場
合、集光レンズ8は、例えば500mmはなれた位置で
750×500mmの範囲を熱検知素子10全体に集光
できるように設計されている。従って、赤外線イメージ
センサ2〜4の熱検知素子10の個数が15×10個と
すると、1個の熱検知素子10で検出できる範囲(検出
分解能)は50mm四方となる。また、赤外線イメージ
センサ2〜4において熱検知素子10の周辺には、信号
発生回路11及び選択回路12が設置されている。
サチップ7の主体をなすSi基板7a上にSiO2 薄膜
10a、金属薄膜抵抗部10b、吸収膜10cを形成し
てから、金属薄膜抵抗部10bの裏面側をエッチングで
除去することにより金属薄膜抵抗部10bがSi基板6
aからエアギャップを存して位置する断熱構造(メンブ
レン構造)に形成されている。
サチップ7の電気的構成を概略的に示している。この図
6において、熱検知素子10は選択回路12を構成する
Xリングカウンタ12a及びYリングカウンタ12bに
よりFET13を通じて択一的に順番に選択されるよう
になっており、選択された熱検知素子10からの信号を
図1に示す信号検出・処理回路(熱画像データ作成手
段、自己診断手段及び補正手段に相当)14が順に取込
むことにより、各赤外線イメージセンサ2〜4に設定さ
れた検出対象領域の温度分布を検出することができる。
て、信号検出・処理回路14は、信号増幅器15、信号
処理回路16、データ送信回路17から構成されてお
り、信号処理回路16において赤外線イメージセンサ2
〜4が検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成
するようになっている。
号検出・処理回路14から与えられる熱画像データに基
づいてエアコン、エアバッグ、セキュリティなどの所定
の車両用システムを制御する。
5の電気的構成を示している。この図7において、LE
D5は通電により発熱する。このLED5にはサーミス
タ19が伝熱的に設けられており、信号検出・処理回路
14は、サーミスタ19と抵抗20との共通接続点から
の検出電位に基づいてLED5の温度を検出可能となっ
ている。
サ2〜4のセンサチップ7との位置関係を示している。
この図8において、LED5はセンサチップ7における
最外側に位置する特定の熱検知素子10に結像するの
で、特定の熱検知素子10からの出力はLED5の温度
を示していることになる。
室内に乗員が着座した状態では、乗員から発せられた赤
外線が人体検出装置1の各赤外線イメージセンサ2〜4
に設けられた集光レンズ8を通じてセンサチップ7の熱
検知素子10に到達する。
線を吸収膜10cで吸収することにより熱に変換し、そ
の熱により金属薄膜抵抗部10bの温度が上昇して抵抗
値が変化するので、熱検知素子10からの検出出力(セ
ンサ信号)を信号検出・処理回路14が順に入力するこ
とにより検出対象領域の温度分布を検出することができ
る。
線イメージセンサ2〜4毎の全ての熱検知素子10から
の検出出力を取込むことにより各検出対象領域の熱画像
データを作成する。つまり、赤外線イメージセンサ2〜
4が検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成す
る。
4からの出力が正しいかどうかを判断することは極めて
困難である。これは、赤外線イメージセンサ2〜4は、
熱検知素子10の前面に位置するものを全て検出対象と
して検出するため、前面に位置する集光レンズ8或いは
センサパッケージ6からの放射熱の影響を受けて、本来
のセンサ出力からずれてしまうからである。
度をサーミスタ19から取得することにより赤外線イメ
ージセンサ2〜4からの出力が正しいかを次のようにし
て判断するようにした。
うち、LED5の温度に基づいて赤外線イメージセンサ
2〜4からの出力が正しいかを判断するための動作を示
している。この図9において、信号検出・処理回路14
は、各赤外線イメージセンサ2〜4の熱検知素子10か
らの出力に基づいて温度を取得すると共に(S10)、
サーミスタ19からLED5の温度を取得する(S10
2)。
した際に出力されるべき値に換算すると共に(S10
3)、その換算値とLED5が結像した特定の熱検知素
子10からの出力とを比較し(S104)、両者に所定
の閾値以上の出力差があるかを判断する(S105)。
この場合、赤外線イメージセンサ2〜4からの出力が正
常である場合は、LED5を結像した熱検知素子10か
らの出力は上記換算値と略一致しているはずであるの
で、両方の出力に所定の閾値以上の出力差を生じること
はない。従って、ステップS105において「NO」と
判断することにより、赤外線イメージセンサ2〜4から
の出力は正常であると判断することができる(S10
6)。これにより、信号検出・処理回路14は、赤外線
イメージセンサ2〜4からの出力に基づいて検出対象領
域の熱画像データを確実に作成することができる。
換算値とLED5が結像する熱検知素子10からの出力
とに所定の閾値以上の出力差がある場合は(S105:
YES)、赤外線イメージセンサ2〜4からの出力はず
れていると判断し、出力差を温度差に変換すると共に
(S107)、熱検知素子10からの出力に基づいて取
得した温度のずれを補正する(S108)。従って、信
号検出・処理回路14は、赤外線イメージセンサ2〜4
からの出力を補正し、それに基づいて熱画像データを作
成することができる。
メージセンサ2〜4においてLED5が結像した特定の
熱検知素子10からの出力と演算により換算した出力と
の出力差がないときは、赤外線イメージセンサ2〜4か
らの出力は正常であると判断するようにしたので、赤外
線イメージセンサ2〜4からの出力がずれている場合
は、熱画像データを作成することはない。従って、信号
検出・処理回路14は、赤外線イメージセンサ2〜4か
らの正常な出力に基づいて熱画像データを作成すること
ができるので、周囲の影響を受けることなく熱画像デー
タを正しく作成することができる。
出力が正常でない場合は、LED5が結像したときの出
力とLED5が結像する特定の熱検知素子10からの出
力との出力差に基づいて取得した温度のずれを補正する
ようにしたので、赤外線イメージセンサ2〜4からの出
力がずれている場合であっても、熱画像データを正しく
作成することができる。
D5の温度をサーミスタ19により取得し、その温度に
基づいてLED5が結像したときの特定の熱検知素子1
0からの出力を換算して求めるようにしたので、LED
5の温度が変動するにしても、その変動の影響を受ける
ことなく熱画像データを確実に作成することができる。
対応して温度校正体として共通にLED5を設けるよう
にしたので、各赤外線イメージセンサ2〜4毎に温度校
正体を設ける構成に比較して、全体構成を簡単化するこ
とができる。
実施の形態を図10及び図11を参照して説明する。こ
の第2の実施の形態は、温度校正体の温度を一定となる
ように制御したことを特徴とする。
用いた電気回路を概略的に示している。この図10にお
いて、ペルチェ素子31は、駆動回路(温度制御手段に
相当)32により所定方向に通電制御されることにより
発熱或いは冷却するようになっている。
は電圧フォロワ35を通じて駆動回路32と接続される
ことにより基準電位を与えている。また、抵抗36とサ
ーミスタ37との共通接続点は電圧フォロワ38を通じ
て駆動回路32と接続されることにより検出電位を与え
ている。この場合、サーミスタ37はペルチェ素子31
に伝熱的に設けられており、ペルチェ素子31の温度に
比例して抵抗が大きくなるようになっている。また、ペ
ルチェ素子31が所定の設定温度となっているときは、
検出電位は基準電位と一致するように設定されている。
比較しており、検出電位が基準電位を上回ったとき、つ
まりペルチェ素子31が設定温度よりも上回ったとき
は、ペルチェ素子31が冷却するように通電し、検出電
位が基準電位を下回ったとき、つまりペルチェ素子31
が設定温度よりも下回ったときは、ペルチェ素子31が
発熱するように通電するようになっている。以上のよう
な構成により、ペルチェ素子31は駆動回路32により
設定温度となるように自動的に制御される。
チェ素子31の温度に基づいてセンサ出力を補正するた
めの動作を示している。この図11において、信号検出
・処理回路14は、ペルチェ素子31の温度は一定で既
知であることから、ペルチェ素子31が結像したときの
熱検知素子10からの出力に直ちに換算して求めると共
に(S201)、各熱検知素子10の温度を取得し、換
算出力とペルチェ素子31が結像した特定の熱検知素子
10からの出力を比較してから(S203)、所定の閾
値以上かを判断し(S204)、両者の出力差が閾値未
満であったときは正常と判断するようになっている(S
205)。
度校正体としてペルチェ素子31を用い、そのペルチェ
素子31の温度を駆動回路32により一定となるように
制御するようにしたので、ペルチェ素子31の温度を一
々取得する必要がなくなり、信号検出・処理回路14の
動作を簡単化することができる。
実施の形態を図12乃至図15を参照して説明する。こ
の第3の実施の形態は、赤外線イメージセンサ2〜4か
らの出力の診断の信頼性を高めたことを特徴とする。
イメージセンサ2〜4のセンサチップ7には、図12に
示すようにペルチェ素子31からの赤外線に加えて集光
レンズ8或いはセンサパッケージ6からの赤外線が入射
することから、ペルチェ素子31が結像する特定の熱検
知素子10からの出力に基づいて赤外線イメージセンサ
2〜4からの出力を補正するにしても、集光レンズ8或
いはセンサパッケージ6の温度が変動した場合は、図1
3に示すように赤外線イメージセンサ2〜4からの出力
が本来の出力からずれてしまって、赤外線イメージセン
サ2〜4からの出力に基づく熱画像データの作成の信頼
性が低下する虞がある。
ように外部からの温度指令に応じて所定の基準電位を出
力する基準電位出力回路41を設け、ペルチェ素子31
の温度を外部からの温度指令に応じて任意に変更可能と
した。
位出力回路41に対して第1の設定温度、例えば0゜C
となるように温度指令を出力する。これにより、ペルチ
ェ素子31は0゜Cとなるように制御されるので、その
制御状態で、ペルチェ素子31が結像する特定の熱検知
素子10からの出力を得る。この場合、ペルチェ素子3
1が結像する特定の熱検知素子10からの出力は、0゜
Cのペルチェ素子31が結像する特定の熱検知素子10
からの赤外線による出力と集光レンズ8或いはセンサパ
ッケージ6からの赤外線による出力との和によるもので
ある。
チェ素子31が第2の設定温度、例えば30゜Cとなる
ように温度指令を出力する。このとき、特定の熱検知素
子10からの出力は、集光レンズ8或いはセンサパッケ
ージ6からの赤外線による出力とペルチェ素子31から
の赤外線による出力との和になる。
゜Cとにおける特定の熱検知素子10からの出力差は、
ペルチェ素子31が30゜C上昇したことによる出力の
増加分であり、集光レンズ8或いはセンサパッケージ6
からの赤外線による出力の影響を受けないことから、そ
の出力差と30゜Cの温度差に対応する出力の換算値と
の差が所定の閾値以内のときは正常と判断することがで
きる。また、正常でない場合であっても、出力差と換算
値との差を用いて赤外線イメージセンサ2〜4の出力を
補正することができる。
センサ2〜4が正常であれば、ペルチェ素子31が結像
する特定の熱検知素子10からの出力は図15に示すよ
うに集光レンズ8或いはセンサパッケージ6の温度にか
かわらず一定となる。このことから、ペルチェ素子31
が結像する特定の熱検知素子10からの出力の増加分
(0゜Cと30゜Cのペルチェ素子31からの赤外線に
よる出力差)に基づいて、赤外線イメージセンサ2〜4
からの出力を補正することができる。
光レンズ8或いはセンサパッケージ6からの赤外線にか
かわらず赤外線イメージセンサ2〜4の特定の熱検知素
子10からの出力で赤外線イメージセンサ2〜4からの
出力を補正できるので、集光レンズ8或いはセンサパッ
ケージ6の温度の影響を受けることなく熱画像データを
確実に作成することができる。
実施の形態を図16及び図17を参照して説明する。こ
の第4の実施の形態は、温度校正体を用いることなく赤
外線イメージセンサ2〜4からの出力が正常かを判断す
るようにしたことに特徴を有する。
イメージセンサ2〜4の検出対象領域のうち特定領域を
自己診断のための領域として設定している(図16中矢
印Aで示す領域)。この特定領域としては、車両のドア
が開放されたとき(所定条件が成立したとき)に車両外
を臨む領域に設定されている(図17参照)。
のドアが開放されたときは特定領域を結像する熱検知素
子10からの出力が変化するかを検出しており、変化し
たときは赤外線イメージセンサ2〜4からの出力は正常
であると判断するようになっている。
両のドアが開放されたときに特定領域が結像する特定の
熱検知素子10からの出力が変化したかに基づいて赤外
線イメージセンサ2〜4からの出力が正常かを判断する
ようにしたので、温度校正体を設けることなく赤外線イ
メージセンサ2〜4からの出力が正常かを判断すること
ができ、低コストで実施することができる。
のではなく、次のように変形または拡張できる。温度校
正体に対する通電をON,OFFしたり、温度校正体の
温度を変更することにより、赤外線イメージセンサ2〜
4が正常に動作しているかを判断するようにしてもよ
い。温度校正体として一定温度を維持するPTCサーミ
スタを用いるようにしてもよい。温度校正体を赤外線イ
メージセンサ2〜4毎に対応して設けるようにしてもよ
い。
互いに比較することにより例えばレンズの汚れ等による
不具合を判断するようにしてもよい。ドアが開放された
際に点灯するマップランプ、ドアランプ等の温度を取得
し、それらが結像する熱検知素子10からの出力変化に
基づいて判断するようにしてもよい。車室内の雰囲気温
度を検出する雰囲気温度センサを設け、その雰囲気温度
センサの検出温度に基づいて赤外線イメージセンサ2〜
4からの検出が適正かを判断するようにしてもよい。
示す概略図
す車室内の斜視図
図
ト
素子の制御回路を示す電気回路図
ート
入射状態を示す赤外線イメージセンサの断面図
度とセンサ出力との関係を本実施の形態と対比するため
に示す図
鎖状態における特定の熱検知素子の検出対象領域を示す
図
イメージセンサ、5はLED(温度校正体)、10は熱
検知素子、14は信号検出・処理回路(熱画像データ作
成手段、自己診断手段、補正手段)、19はサーミス
タ、31はペルチェ素子(温度校正体)、32は駆動回
路(温度制御手段)である。
Claims (7)
- 【請求項1】 2次元的に配列された複数の熱検知素子
を有し、所定の検出対象領域の温度分布を検出する赤外
線イメージセンサと、 この赤外線イメージセンサが検出した温度分布に基づい
て熱画像データを作成する熱画像データ作成手段と、 前記赤外線イメージセンサの視野に位置するように設け
られた温度校正体と、 この温度校正体が結像する特定の熱検知素子からの出力
と前記温度校正体が結像した場合に上記特定の熱検知素
子から出力されるべき値との出力差が所定範囲内である
ときは前記赤外線イメージセンサからの出力は正常であ
ると判断する自己診断手段とを備え、 前記熱画像データ作成手段は、前記自己診断手段が前記
赤外線イメージセンサからの出力は正常であると判断し
たときは前記赤外線イメージセンサからの出力に基づい
て熱画像データを作成することを特徴とする赤外線検出
装置。 - 【請求項2】 前記自己診断手段が前記赤外線イメージ
センサからの出力は正常でないと判断したときは、前記
特定の熱検知素子からの出力と前記温度校正体が結像し
た場合に上記特定の熱検知素子から出力されるべき値と
の出力差に基づいて求めた温度差に基づいて前記赤外線
イメージセンサからの出力を補正する補正手段を備え、 前記熱画像データ作成手段は、前記補正手段が補正した
出力に基づいて熱画像データを作成することを特徴とす
る請求項1記載の赤外線検出装置。 - 【請求項3】 前記温度校正体を設定温度に制御する温
度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2
記載の赤外線検出装置。 - 【請求項4】 2次元的に配列された複数の熱検知素子
を有し、所定の検出対象領域の温度分布を検出する赤外
線イメージセンサと、 この赤外線イメージセンサが検出した温度分布に基づい
て熱画像データを作成する熱画像データ作成手段と、 前記赤外線イメージセンサの視野に位置するように設け
られた温度校正体と、前記温度校正体を設定温度に制御
する温度制御手段と、 この温度制御手段により第1の設定温度と第2の設定温
度とにそれぞれ制御された前記温度校正体が結像する特
定の熱検知素子からの出力差と、第1の設定温度と第2
の設定温度の前記温度校正体がそれぞれ結像した場合に
上記特定の熱検知素子から出力されるべき出力差との差
が所定範囲内であるときは前記赤外線イメージセンサか
らの出力は正常であると判断する自己診断手段とを備
え、 前記熱画像データ作成手段は、前記自己診断手段が前記
赤外線イメージセンサからの出力は正常であると判断し
たときは前記赤外線イメージセンサからの出力に基づい
て熱画像データを作成することを特徴とする赤外線検出
装置。 - 【請求項5】 前記自己診断手段が前記赤外線イメージ
センサからの出力は正常でないと判断したときは、前記
温度制御手段により第1の設定温度と第2の設定温度と
にそれぞれ制御された前記温度校正体が結像する特定の
熱検知素子からの出力差と、第1の設定温度と第2の設
定温度の前記温度校正体がそれぞれ結像した場合に上記
特定の熱検知素子から出力されるべき出力差との差に基
づいて求めた温度差に基づいて前記赤外線イメージセン
サからの出力を補正する補正手段を備え、 前記熱画像データ作成手段は、前記補正手段が補正した
出力に基づいて熱画像データを作成することを特徴とす
る請求項4記載の赤外線検出装置。 - 【請求項6】 前記赤外線イメージセンサは複数設けら
れ、 前記温度校正体は、前記各赤外線イメージセンサの視野
に共通に位置していることを特徴とする請求項1乃至5
の何れかに記載の赤外線検出装置。 - 【請求項7】 2次元的に配列された複数の熱検知素子
を有し、所定の検出対象領域の温度分布を検出する赤外
線イメージセンサと、 この赤外線イメージセンサが検出した温度分布に基づい
て熱画像データを作成する熱画像データ作成手段と、 検出対象領域に設定された特定領域が結像する特定の熱
検知素子からの出力が所定条件の成立に応じて変化した
ときは前記赤外線イメージセンサからの出力は正常であ
ると判断する自己診断手段とを備え、 前記熱画像データ作成手段は、前記自己診断手段が前記
赤外線イメージセンサからの出力は正常であると判断し
たときは前記赤外線イメージセンサからの出力に基づい
て熱画像データを作成することを特徴とする赤外線検出
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072040A JP2001264178A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 赤外線検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072040A JP2001264178A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 赤外線検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001264178A true JP2001264178A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18590513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000072040A Pending JP2001264178A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 赤外線検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001264178A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007325120A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 遠赤外線撮像システム及び遠赤外線撮像方法 |
JP2010271290A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Mitsubishi Electric Corp | 赤外線検出装置並びに加熱調理器 |
WO2011074614A1 (ja) * | 2009-12-15 | 2011-06-23 | マスプロ電工株式会社 | ミリ波撮像装置、ミリ波撮像システムおよびプログラム |
KR20150143180A (ko) | 2014-06-13 | 2015-12-23 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 ir센서 고장 진단장치 |
-
2000
- 2000-03-15 JP JP2000072040A patent/JP2001264178A/ja active Pending
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