JP2001262842A - コンクリート構造物の耐震補強構造 - Google Patents

コンクリート構造物の耐震補強構造

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JP2001262842A JP2000071495A JP2000071495A JP2001262842A JP 2001262842 A JP2001262842 A JP 2001262842A JP 2000071495 A JP2000071495 A JP 2000071495A JP 2000071495 A JP2000071495 A JP 2000071495A JP 2001262842 A JP2001262842 A JP 2001262842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷重支持部のコーナー部の簡素化と張力導入
方法の改善を図り、効果的に補強することを可能にした
コンクリート構造物の耐震補強構造を提供するq 【解決手段】 荷重支持部1の外周面に、芳香族ポリア
ミド繊維から成る補強繊維を紐状に束ねた紐状部材2を
周方向に巻付けて荷重支持部1にプレストレスを付与す
る場合に、荷重支持部1の直角なコーナ部の4隅に、金
属材料等で形成された支圧部材3を介在させて巻付け、
該紐状部材2の端末部を緊張手段4を介して所定の張力
で締め付け固定したものである。紐状部材2の緊張手段
4としては、紐状部材2の両端に連結し、回転させるこ
とにより緊張力を付与するターンバックル等の締付け金
具4aや、また荷重支持部1の外周面と紐状部材2との
間に挿入する図示しない板状または楔状のスペーサ部材
を用いることも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既存のコンクリ
ート構造物を補強するための耐震補強構造に係わり、更
に詳しくは既設のコンクリート柱や、コンクリート梁か
らなる荷重支持部、または荷重支持部にコンクリート壁
部が連接してなるコンクリート構造物を従来の手法に比
べて効果的に耐震補強するようにしたコンクリート構造
物の耐震補強構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、阪神・淡路大地震後、既存不適格
建築物の耐震補強が社会的に大きな問題となっている。
コンクリート構造物の耐震補強法には、現在大きく分類
して3通りの方法があり、その一つは、建物の靱性を増
大させる方法、次に、建物の水平耐力を増大させる方
法、最後に地震入力を低減させる方法である。
【0003】建物の靱性を増大させる方法として、コン
クリート支柱を拘束すれば、コンクリートの強度が改善
されると共に、靱性が向上することが知られており、従
来では炭素繊維やアラミド繊維からなる繊維シートをコ
ンクリート表面に繊維強化樹脂(FRP)として施工
し、構造物の強度や靱性を高める工事が行われている。
【0004】この補強方法は、周囲にFRPを巻き立て
可能な独立柱に対しては比強度・比剛性に優れたFRP
の特性を最大限に生かして所期の補強効果が得られる。
しかし、柱または梁に壁部が連接するようなコンクリー
ト構造物では、これら柱や梁の全周囲にわたって自己閉
鎖的にFRPを巻き立てることができないため、外力が
加わったときに繊維の強度を十分に発揮することなくF
RPが剥離してしまい、十分な補強効果が得られなかっ
た。
【0005】このような非自己閉鎖的に施工されたFR
Pの剥離を防止するために、FRP端部を鉄板やアング
ル材で押さえ、これら鉄板やアングル材をアンカーボル
トでコンクリートに固定する方法がある。しかし、この
方法は見かけは丈夫そうであるが、被りコンクリートに
多数の傷を付けてしまうため却って接着だけの場合に比
べて強度を低下させてしまうことがある。
【0006】そこで、柱または梁に壁部が連接してなる
コンクリート構造物の補強方法として、箒状に束ねた炭
素繊維を用いることが提案されている。この方法は、箒
状炭素繊維の軸部を袖壁に貫通させると共に、その両端
の箒部を扇状に開き、これを袖壁端部まで貼着したFR
P端部と接着し、柱や梁の全周囲にわたる自己閉鎖型の
コンクリート拘束を実現するものである。また、自己閉
鎖型のコンクリート拘束が不可能である場合でも、箒状
炭素繊維の軸部を袖壁コンクリート中に深く埋め込んで
定着させることで、それに準じた補強効果を得るように
している。
【0007】一般に既存の角型断面形状RC柱等に自己
閉鎖型の外形拘束を加えて、剪断強度や変形性能を向上
させる、所謂、耐震補強においては、上述したように、
炭素繊維の巻き立て、芳香族ポリアミド繊維シートの巻
き立て、鋼板の巻き立て、RCの巻き立ての如何を問わ
ず、コアコンクリートを内部に閉じ込めることが、コン
クリートの崩壊を防ぎ、結果として耐震補強性能の向上
を果たすことが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た箒状炭素繊維による補強構造について加力試験を行っ
てみると、箒状炭素繊維の箒部がFRPから剥離した
り、軸部がコンクリート中の粗骨材の鋭角部に突き当た
って折損してしまい、必ずしも所期の補強効果が得られ
なかった。この原因は、下地となるFRPの繊維方向と
交差する角度で箒状繊維を貼るときの作業の巧拙や、何
枚も積層したPRFの強度を箒状炭素繊維で支えるには
接着力が不十分であることや、棒状に束ねたFRPの脆
さによるものと理解される。従って、箒状炭素繊維で
は、柱又は梁に壁部が連接するようなコンクリート構造
物を十分に補強することはできなかった。
【0009】そこで、本願発明者等は、正方形鋼管とP
C鋼棒にプレストレスを導入した合成RC柱の実験研究
を行った結果、従来のパッシブコンファインメイント
(受動的横拘束)に比較して、プレストレスを導入した
アクティブコンファインメイント(能動的横拘束)は特
に高軸圧縮力を受ける柱には極めて効果的であることが
判った。これは、コンクリートを高横拘束することによ
り、剪断強度、付着強度、圧縮強度及び靱性が大きく向
上するからである。
【0010】即ち、プレストレスシングPC鋼棒の囲い
込みを利用し、図8に示すように、角型断面の既存のR
C柱10に対して、4個のコーナーブロック11を利用
して4隅から内部に締付け力Tを作用させることで、卓
越した耐震補強性能を得ることが出来ることを案出し
た。
【0011】この事は、従来から行われている角型断面
の柱に対する巻き立ては、4隅からの拘束が主な機構と
して補強効果を上げていることを示唆しているものであ
る。更に、拘束効果も従来の補強工法では、地震等の外
力によって柱が幾分損傷を受けて柱内部のコアコンクリ
ートがはらみ出した時、例えば、図8においてLが増加
した時、初めて拘束力が発生し拘束効果が発揮される。
しかし、最初から拘束力をさせておく方法の場合では、
同じ引っ張り剛性の材料(鋼材ならば同じ断面積の材
料)で、従来通りの巻き立てに比較してより大きな拘束
効果を実現することが出来るのである。
【0012】換言すれば、同じ拘束効果を得るために
は、従来の方法よりも僅かな材料で実現することが出来
る。これはもともと材料が持っている強度の大半が利用
されずに、わずかな歪領域においてわずかな応力レベル
しか実現せず、贅沢に材料を利用していたからに他なら
ない。
【0013】拘束力と柱のはらみ出し(柱の太さ)の関
係は、図9に示す通りであり、A線図は、最初から少な
い材料断面積で拘束力(プレストレス)を与える方法の
線図、B線図は、最初から拘束力(プレストレス)無し
の線図を示している。
【0014】然しながら、上記のような方法を実際に利
用しようとすると、幾つかの問題点があることが判っ
た。
【0015】その一つは、コーナーブロック11が重く
て大きいこと、また締付け機構も大きくて実用には適さ
ない点、更に張力導入・管理と張力保持が技術的に難し
い点にある。特に、張力導入・管理と張力保持に関し
て、鋼材によるプレストレス導入には、ある程度の材料
の伸び代が必要で、その為には、最低2m程度の距離が
ないと現場的には導入が難しい。また、距離が短いと最
初は張力があってもすぐに弛んでしまう欠点がある。こ
れは、鋼材のリラクゼーションのみならず、コンクリー
トの変形等、僅かの距離変化が張力を奪ってしまうこと
による。
【0016】この発明の目的は、既設の柱または梁から
なる荷重支持部及び荷重支持部に壁部が連接してなるコ
ンクリート構造物を、補強繊維を紐状に束ねた紐状部材
を巻付けることで、荷重支持部のコーナー部の簡素化と
張力導入方法の改善を図り、効果的に補強することを可
能にしたコンクリート構造物の耐震補強構造を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、荷重支持部の外周面に、補強繊維を紐状に
束ねた紐状部材を周方向に巻付け、該紐状部材を緊張手
段を介して緊張したことを要旨とするものである。
【0018】また、前記荷重支持部の平面が矩形断面
で、かつコーナ部が直角、または所定の曲率を持った曲
面形状、あるいは面取り形状に形成されている場合、各
コーナ部に支圧部材を介在させて紐状部材により緊張す
るものである。
【0019】このように既設の柱または梁からなる荷重
支持部の外周面に、補強繊維を紐状に束ねた紐状部材を
周方向に巻付け、該紐状部材の端末部を締付け金具によ
り締め付け固定することで、コンクリート構造物の荷重
支持部を高横拘束し、剪断強度、付着強度、圧縮強度及
び靱性を大きくして、荷重支持部を効果的に耐震補強す
ることが出来るものである。
【0020】上記紐状部材を構成する補強繊維は、伸
び,引張り強度を有する芳香族ポリアミド繊維が好まし
く、この芳香族ポリアミド繊維を使用することで、プレ
ストレスを短い距離(1m以下程度まで)導入すること
が可能である。
【0021】これに対して、鋼材系の棒状材料では、2
m以上ないと安定した緊張力を導入・管理することが困
難である。紐状部材の形状については、縒り紐の他、平
打ち紐、幅の狭い厚手のベルト材等が利用でき、重ね巻
きしても良いし、金具と連結して巻付けても良い。また
耐久性,耐候性等から紐状部材に合成樹脂材料を含浸塗
布させることが望ましい。
【0022】更に、紐状部材は、荷重支持部の長手方向
に所定の間隔で配設し、荷重支持部が、断面矩形状であ
る場合には、少なくともコーナー部に紐状部材を配設
し、その他の部分を連結金具や緊張手段により連結して
構成するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、この発
明の実施形態を説明する。
【0024】図1はこの発明の第1実施形態を示すコン
クリート構造物の耐震補強構造の斜視図、図2は、図1
の概略平面図を示し、この第1実施形態では、コーナ部
の4隅が直角に形成された断面矩形状のコンクリート柱
またはコンクリート梁からなる荷重支持部1の耐震補強
構造を示している。
【0025】即ち、荷重支持部1の外周面に、芳香族ポ
リアミド繊維から成る補強繊維を紐状に束ねた紐状部材
2を周方向に巻付けて荷重支持部1にプレストレスを付
与する場合に、荷重支持部1の直角なコーナ部の4隅
に、金属材料等で形成された支圧部材3を介在させて巻
付け、該紐状部材2の端末部を緊張手段4を介して所定
の張力で締め付け固定したものである。
【0026】前記紐状部材2の緊張手段4としては、例
えば、図3(a),(b)に示すように、紐状部材2の
両端に連結し、回転させることにより緊張力を付与する
ターンバックル等の締付け金具4aや、また荷重支持部
1の外周面と紐状部材2との間に挿入する図示しない板
状または楔状のスペーサ部材を用いることも可能であ
る。
【0027】上記締付け金具4aは、金属または樹脂製
の棒状部材本体5と、この両端に螺嵌された左右ねじ棒
6a,6bで構成すると共に、左右ねじ棒6a,6bの
端末部には、紐状部材2の端末部を連結する係合部7
a,7bが形成してある。
【0028】また、前記紐状部材2は、図1に示すよう
に荷重支持部1の長手方向に所定の間隔で複数本配設
し、紐状部材2の途中には、連結金具4bを用いること
も可能である。更に、紐状部材2は、上述したように、
伸び,引張り強度を有する芳香族ポリアミド繊維が好ま
しく、この芳香族ポリアミド繊維を使用することで、プ
レストレスを短い距離(1m以下程度まで)で導入する
ことが可能である。
【0029】また耐久性,耐候性等から紐状部材に合成
樹脂材料を含浸塗布させることが望ましい。更に、紐状
部材2は、断面円形状、断面偏平状、或いは断面矩形状
の何れかを一つを使用するものである。
【0030】前記支圧部材3は、紐状部材2の張力を介
して、矩形断面から成る荷重支持部1の隅角部を断面中
心に向かって力を作用させる重要な部位であり、アクテ
ィブコンファインメイント(能動的横拘束)を支配する
のは、支圧部材3の設計と、初期プレストレス荷重とは
らみ出し変位に対する荷重増加の3つであると言うこと
が出来る。
【0031】また、支圧部材3の機能は、荷重支持部1
のコンクリートを出来るだけ広い面積で押しつけること
と、紐状部材2を掛回すコーナー部をできるだけ大きな
曲率半径とし、摩擦係数を下げることにある。従って、
例えば、支圧部材3と紐状部材2との間には、緊張力を
均等化するために、摩擦力を低減する目的でロウ石やテ
フロン等の滑材を用いることが好ましい。
【0032】このように構成することで、前記荷重支持
部1に対して、紐状部材2の緊張手段4により、0.2%以
上のプレストレス歪みを導入することで、耐震補強効果
を格段に向上させることが出来るものである。また、1.
5%超えるプレストレス歪みでは、破断歪みに近く危険で
ある。
【0033】なお、補強による荷重支持部1の太まりを
防止する為、荷重支持部1の角や腹をハツリ取りハッツ
た空間に支持板や帯状部材を納めても良い。その場合、
ハツリ取られた被りコンクリートの機能を補うために、
繊維強化プラスチック(FRP)等の材料で補強するの
が望ましい。
【0034】次に、図4及び図5(a)は、この発明の
第2実施形態を示すコンクリート構造物の耐震補強構造
の斜視図と、概略平面図とを示し、この実施形態は、荷
重支持部1の4隅を所定の曲率Rで曲面形状または面取
り形状としたものである。
【0035】また、図5(b)は、荷重支持部1の4隅
を直角に形成した他の実施形態を示している。
【0036】そして、このように構成された荷重支持部
1の外周面に、上記第1実施形態と同様に、コーナ部4
隅に、金属材料等で形成された支圧部材3を介在させて
芳香族ポリアミド繊維から成る補強繊維を紐状に束ねた
紐状部材2を周方向に巻付けてプレストレスを付与する
ようにしたものである。
【0037】この実施形態では、上述したように、支圧
部材3を荷重支持部1のコーナー部に出来るだけ広い面
積で押しつけることができ、これにより荷重支持部1の
耐震補強効果を高めることが出来るものである。
【0038】なお、その他の構成及び作用は上記第1実
施形態と同様なので同一符号を付して説明は省略する。
【0039】また、図6は断面円形状のコンクリート柱
またはコンクリート梁からなる荷重支持部1aの耐震補
強構造の他の実施形態であって、この実施形態は、荷重
支持部1aの外周面に、芳香族ポリアミド繊維から成る
補強繊維を紐状に束ねた紐状部材2を周方向に巻付け、
緊張手段4aにより紐状部材2に緊張力を付与するよう
にしたものである。
【0040】また、荷重支持部1aの長手方向に所定の
間隔で紐状部材2を巻付け、このように構成することで
耐震補強するようにしたものである。なお、その他の構
成及び作用は上記第1実施形態と同様なので同一符号を
付して説明は省略する。
【0041】更に、図7は、荷重支持部1bに壁部8が
連接してなるコンクリート構造物の耐震補強構造の他の
実施形態であり、この実施形態は、荷重支持部1bに近
接する左右両側の壁部8と背面側に、紐状部材2が挿通
し得る貫通孔9を形成し、この貫通孔9に上記の芳香族
ポリアミド繊維から成る補強繊維を紐状に束ねた紐状部
材2を挿通させて巻付け、緊張手段4bで締め付け固定
することで、耐震補強するようにしたものである。
【0042】以上のように、この発明の実施形態では、
既設の柱または梁からなる荷重支持部1の外周面の4隅
のコーナ部に、支圧部材3を介在させて補強繊維を紐状
に束ねた紐状部材2を周方向に巻付け、該紐状部材2の
端末部を緊張手段4により締め付け固定することで、既
設のコンクリート構造物の荷重支持部1を高横拘束し、
剪断強度、付着強度、圧縮強度及び靱性を大きくして、
荷重支持部1を効果的に耐震補強することが出来るもの
である。
【0043】
【発明の効果】この発明は、上記のように荷重支持部の
外周面に、補強繊維を紐状に束ねた紐状部材を周方向に
巻付け、該紐状部材を緊張手段を介して緊張し、特に荷
重支持部の平面が矩形断面で、かつコーナ部が直角、ま
たは所定の曲率を持った曲面形状、あるいは面取り形状
に形成されている場合、各コーナ部に支圧部材を介在さ
せて紐状部材を緊張手段を介して緊張したので、コンク
リート構造物の荷重支持部を高横拘束し、剪断強度、付
着強度、圧縮強度及び靱性を大きくして、荷重支持部を
効果的に耐震補強することが出来る効果がある。
【0044】また、この発明では、従来のような補強繊
維を巻き立て補強するのと異なり、能動的拘束効果を積
極的に利用できるので、あらゆるコンクリート構造物の
耐震補強にも簡単な作業により利用することが出来る効
果がある。
【0045】更に、袖壁等の巻き立てを邪魔する場合で
あっても、紐状部材を通す穴だけを貫通させれば耐震補
強を実施でき、これは従来の巻き立てでは壁を相当範囲
取り除き、修復しなければならなかったことに対しても
工事を簡略化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示すコンクリート構
造物の耐震補強構造の斜視図である。
【図2】図1の概略平面図である。
【図3】(a),(b)は、緊張手段の実施例を示す締
付け金具の正面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示すコンクリート構
造物の耐震補強構造の斜視図である。
【図5】(a)は、図4の概略平面図で、荷重支持部の
4隅を所定の曲率Rで曲面形状または面取り形状とした
ものであり、(b)は、荷重支持部の4隅を直角に形成
した他の実施形態の概略平面図である。
【図6】断面円形状のコンクリート柱またはコンクリー
ト梁からなる荷重支持部の耐震補強構造の他の実施形態
を示す斜視図である。
【図7】荷重支持部に壁部が連接してなるコンクリート
構造物の耐震補強構造の他の実施形態を示す平面図であ
る。
【図8】従来の荷重支持部の耐震補強構造の説明図であ
る。
【図9】この発明の耐震補強構造と、従来の耐震補強構
造とを比較したグラフ説明図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 荷重支持部 2 紐状部材 3 支圧部材 4 緊張手段 4a 締付け金具 4b 連結金具 5 棒状部材本体 6a,6b 左右ねじ棒 7a,7b 係合部 8 壁部 9 貫通孔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱又は梁からなる荷重支持部、または荷
    重支持部に壁部が連接してなるコンクリート構造物の耐
    震補強構造において、 前記荷重支持部の外周面に、補強繊維を紐状に束ねた紐
    状部材を周方向に巻付け、該紐状部材を緊張手段を介し
    て緊張して成るコンクリート構造物の耐震補強構造。
  2. 【請求項2】 前記荷重支持部が矩形断面で、かつコー
    ナ部が直角、または所定の曲率を持った曲面形状、ある
    いは面取り形状に形成されている場合、各コーナ部に支
    圧部材を介在させて紐状部材を緊張手段を介して緊張し
    た請求項1に記載のコンクリート構造物の耐震補強構
    造。
  3. 【請求項3】 前記紐状部材を荷重支持部の長手方向に
    所定の間隔で配設した請求項1または2に記載のコンク
    リート構造物の耐震補強構造。
  4. 【請求項4】 前記紐状部材を構成する補強繊維が、芳
    香族ポリアミド繊維である請求項1,2または3に記載
    のコンクリート構造物の耐震補強構造。
  5. 【請求項5】 前記紐状部材に、合成樹脂材料を含浸塗
    布させた請求項1,2,3または4に記載のコンクリー
    ト構造物の耐震補強構造。
  6. 【請求項6】 前記紐状部材の緊張手段が、紐状部材の
    両端に連結し、回転させることにより緊張力を付与する
    締付け金具である請求項1,2,3,4または5に記載
    のコンクリート構造物の耐震補強構造。
  7. 【請求項7】 前記紐状部材の緊張手段が、荷重支持部
    の外周面と紐状部材との間に挿入する板状または楔状の
    スペーサ部材である請求項1,2,3,4,5または6
    に記載のコンクリート構造物の耐震補強構造。
  8. 【請求項8】 前記紐状部材の緊張手段が、荷重支持部
    の外周面と支圧部材との間に挿入する板状または楔状の
    スペーサ部材である請求項1,2,3,4,5または6
    に記載のコンクリート構造物の耐震補強構造。
  9. 【請求項9】 前記荷重支持部に対して、紐状部材の緊
    張手段により、0.2%以上、1.5%以下のプレストレス歪み
    を導入した請求項1,2,3,4,5,6,7または8
    に記載のコンクリート構造物の耐震補強構造。
  10. 【請求項10】 前記紐状部材は、断面円形状、断面偏
    平状、或いは断面矩形状の何れかを一つを使用する請求
    項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載のコ
    ンクリート構造物の耐震補強構造。
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