JP2001262653A - 水回りの殺菌構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キッチンシンクなどの水回り設備の周囲に置
かれる物品に対して殺菌作用を及ぼし、それらを清潔に
保つ。 【解決手段】 キッチンシンクＳの周囲に形成した凹部
１の側周壁１ａにＬＥＤ１０より成る殺菌灯を取り付け
る。ＬＥＤ１０は適宜間隔を置いて取り付けても一列に
隙間なく配置してもよい。ＬＥＤ１０から殺菌効果の有
る光を照射するので、凹部１内及び洗剤容器２表面にお
ける雑菌の繁殖が抑えられる。キッチンシンクＳの近傍
の一部を切り欠いて透光板８を水密的に装着し、その下
面側に殺菌灯となるＬＥＤ１０を配設する。スポンジ等
を置く水切り台６を透光板８のうえに配置すれば、ＬＥ
Ｄ１０から照射される殺菌光で水切り台６及びスポンジ
の殺菌がなされる。ＬＥＤ１０は、常時動作させても、
タイマー等で所定時間帯のみ動作するよう設定してもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、キッチンシンクな
どの水回り設備の周囲に置かれる物品に対して殺菌作用
を及ぼし、それらを清潔に保つことのできる手段に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来のキッチン設備の一例を示す
図面である。一般にキッチン設備は、同図に示す如く、
床に据え置かれるフロアーキャビネットＦとその上方の
壁面に取り付けられるウォールキャビネットＧとの組み
合わせで構成されるキッチンキャビネットＥを備え、フ
ロアキャビネットＦのカウンターＣにはシンクＳが設け
られ、該シンクＳの近くに水栓器具Ｄが設置される。ま
たフロアキャビネットＦには、コンロＫ，グリルＬ，オ
ーブン又はレンジＭ等よりなる加熱機器が組み込まれ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】シンクＳの周囲に置か
れる食器洗い用のスポンジやたわし、洗剤容器等は、水
で濡れている時間が長いため、雑菌が繁殖し易くなって
いる。また、スポンジ等が置かれるトレイも湿った状態
に長時間晒されるので、これにも雑菌が繁殖し易い。さ
らに、シンク周囲に洗剤容器等の収納ポケットとなる凹
部を形成した場合は、この凹部内に水が溜まるので、と
りわけ不衛生となり易いという問題を有している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、キッチンシン
クなどの水回り設備に置かれる物品を清潔に保つことの
できる殺菌構造を提供するものであって、その特徴とす
るところは、水回り設備に設けた器具置場に、発光ダイ
オードからなる殺菌灯を配置したことにある。発光ダイ
オードは、小型で消費電力が小さいうえ、構造が単純で
安定性に優れるから、取扱いが非常に簡単であり、しか
も、低コストであるという利点を有している。なお殺菌
灯として利用し得る発光ダイオードは、紫外領域の波長
の光を照射光に含むものであればよい。

【０００５】前記殺菌構造において、水周り設備に備え
られる器具置場が洗剤容器等を収納するための凹部であ
る場合は、当該凹部の壁面に前記発光ダイオードからな
る殺菌灯を配置する構成が考えられる。また前記器具置
場がスポンジ等を載置するための水切り台である場合
は、当該水切り台の下面領域に前記発光ダイオードから
なる殺菌灯を配置する構成が考えられる。

【０００６】

【発明の実施の形態】〔第１の実施形態〕図１は、キッ
チンシンクＳの周囲に洗剤容器２等の収納ポケットとし
て利用される凹部１を形成した場合に、当該凹部１に本
発明に係る殺菌構造を適用した実施形態を例示するもの
である。同図（Ｂ）に示す如く本例は、同凹部１の側周
壁１ａに発光ダイオード（以下、ＬＥＤと言う）１０よ
り成る殺菌灯を取り付け、凹部１内に収納した洗剤容器
２等に向かって、殺菌効果を持つ光を照射するよう構成
したものである。ＬＥＤ１０の種類は、紫外領域の波長
を含む光を照射するものであればよい。また、その設置
数に制限はなく、図（Ｂ）の左半分に示すようにＬＥＤ
１０を適宜間隔を置いて取り付けても、同図右半分に示
すようにＬＥＤ１０を一列に隙間なく配置してもよい。

【０００７】前記構成により、本実施形態の殺菌構造
は、収納ポケットである凹部１に収納した洗剤容器２等
に対し、ＬＥＤ１０から殺菌効果の有る光を照射するの
で、凹部１内及び洗剤容器２表面における雑菌の繁殖を
抑えて、衛生状態を良好に保つことができる。なおＬＥ
Ｄ１０は、常時動作させてもよいが、タイマー等で所定
時間帯のみ動作するよう設定してもよい。

【０００８】〔第２の実施形態〕図２は、キッチンシン
クＳの周囲に形成した凹部１へ嵌装し得る収納容器３を
別体に設け、この収納容器３の側周壁３ａに殺菌灯とな
るＬＥＤ１０を配設した実施形態を示すものである。こ
のように、ＬＥＤ１０を凹部１へ直に取着するのではな
く、凹部１とは分離可能に構成することも妨げない。か
かる構成により、ＬＥＤ１０のメンテナンスが容易とな
る。

【０００９】なお本例にあっては、凹部１とは別体の収
納容器３に配設したＬＥＤ１０へ動作電力を供給するた
め、凹部１の底部１ｂと収納容器３の底部３ｂそれぞれ
に接点４，５を形成し、凹部１内へ収納容器３を嵌装さ
せると上記接点４，５が接合して、ＬＥＤ１０へ通電可
能となるように構成した。あるいは、図示は省略する
が、収納容器３の底部等に電池を埋設して、ＬＥＤ１０
の動作電源とすることも可能である。

【００１０】〔第３の実施形態）本例は、図１（Ａ）に
示すように、キッチンシンクＳの周囲にスポンジ，たわ
しを置くための水切り台６が設置される場合に、この水
切り台６及びスポンジ，たわし等を殺菌できるようにし
たものである。図３に示す如く、カウンターＣにおける
キッチンシンクＳの近傍の一部を切り欠き，当該部分に
透光板８を水密的に装着し、この透光板８の下面側に殺
菌灯となるＬＥＤ１０を配設する。かかる構成により、
スポンジ７等が置かれる水切り台６を上記透光板８のう
えに配置すれば、ＬＥＤ１０から殺菌光が照射され、水
切り台６及びスポンジ７の殺菌がなされるので、これら
を清潔に保つことができる。

【００１１】なお本実施形態にあっては、ＬＥＤ１０か
らカウンターＣの上方へ向かって光が照射されるので、
使用者に対しても殺菌効果のある光が投光されるおそれ
がある。そこで、使用者に対する悪影響を未然に防ぐた
め、透光板８の周囲に人体検知センサー等を設け、人体
が接近するとＬＥＤ１０の動作を停止させるように設定
することが考えられる。あるいは、夜間等のみＬＥＤ１
０を動作させるよう、タイマー制御してもよい。

【００１２】〔その他の実施形態〕本発明が適用される
のは、前述したキッチンのほか、洗面化粧台や浴室など
も可能である。ＬＥＤの種類については、殺菌効果を持
つ光を照射可能であればよく、また、その設置場所や設
置個数は特に制限されない。殺菌対象とするのは、前述
したスポンジ、たわし、洗剤容器以外に、まな板や布
巾、ブラシ、タオル等も挙げられる。その他、本発明
は、実施の状況に応じて適宜変更することを妨げない。

【００１３】

【発明の効果】本発明にかかる殺菌構造は、キッチンシ
ンク等の水回り設備に置かれるスポンジ，たわし、洗剤
容器等、雑菌が繁殖し易い物品に対して殺菌効果を及ぼ
すことができるから、水回りを清潔に保つことができ
る。殺菌灯となるＬＥＤ１０は、簡単な構造で安定に優
れ、また小型で消費電力も小さいから、取扱いが容易で
あり、低コストの殺菌構造を提供することが可能てあ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１の実施形態に係るものであっ
て、図（Ａ）はキッチンシンクの平面図、図（Ｂ）は殺
菌灯を設けた凹部構造の一例を示す側面断面図である。

【図２】 本発明の第２の実施形態に係るものであっ
て、キッチンシンクの凹部と、これに嵌装される収納容
器とを示す側面断面図である。

【図３】 本発明の第３の実施形態に係るものであっ
て、キッチンシンクの周囲に設置されるスポンジ等の水
切り台に対する殺菌構造の一例を示す要部の側面断面図
である。

【図４】 従来のキッチン設備の一例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

Ｃ…カウンター Ｄ…水栓器具 Ｓ…キッチンシンク
１…凹部 １ａ…凹部の側周壁 １ｂ…凹部の底部 ２
…洗剤容器 ３…収納容器 ３ａ…収納容器の側周壁
３ｂ…収納容器の底部 ４…接点 ５…接点 ６…水切
り台 ７…スポンジ ８…透光板 １０…発光ダイオー
ド（ＬＥＤ）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水回り設備に設けられる器具置場に、発
   光ダイオードからなる殺菌灯を配置したことを特徴とす
   る水回りの殺菌構造。
2. 【請求項２】 前記器具置場は洗剤容器等を収納できる
   凹部であり、当該凹部の壁面に前記発光ダイオードから
   なる殺菌灯を配置した請求項１に記載する水回りの殺菌
   構造。
3. 【請求項３】 前記器具置場はスポンジ等が載置される
   水切り台であり、当該水切り台の下面領域に前記発光ダ
   イオードからなる殺菌灯を配置した請求項１に記載する
   水回りの殺菌構造。