JP2001255566A - フォトリフラクティブ材料組成物及びこれを用いたフォトリフラクティブ素子及びホログラム - Google Patents

フォトリフラクティブ材料組成物及びこれを用いたフォトリフラクティブ素子及びホログラム

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JP2001255566A
JP2001255566A JP2000066649A JP2000066649A JP2001255566A JP 2001255566 A JP2001255566 A JP 2001255566A JP 2000066649 A JP2000066649 A JP 2000066649A JP 2000066649 A JP2000066649 A JP 2000066649A JP 2001255566 A JP2001255566 A JP 2001255566A
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English (en)
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Hisaya Sato
壽彌 佐藤
Kenji Ogino
賢司 荻野
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Showa Denko KK
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 実用的な応答速度(応答時間で遅くとも
1秒以下、好ましくは30msec以下)を有し、光安
定性及び熱的安定性に優れ、実用的な機械強度を有し、
かつ合成が容易なフォトリフラクティブ材料組成物、こ
れを用いたフォトリフラクティブ素子及びホログラムの
提供。 【解決手段】 ドープ系フォトリフラクティブ材料にお
いて芳香族第3級アミンとアルデヒドとの付加縮合によ
り得られる少なくとも1種の重合体を正孔輸送性ポリマ
ーとして用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトリフラクテ
ィブ材料組成物及びこれを用いたフォトリフラクティブ
素子及びホログラムに関する。さらに詳しくいえば、本
発明は、芳香族第3級アミンとアルデヒドとの付加縮合
により得られる重合体を正孔輸送性ポリマーとして含む
フォトリフラクティブ材料組成物及びこれを用いたフォ
トリフラクティブ素子及びホログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】照射した光強度パターンに応じてその物
質の屈折率パターンが変化するフォトリフラクティブ効
果は、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)やチタン酸バ
リウム(BaTiO3)、珪酸ビスマス(Bi12SiO
20)などの無機結晶においてよく知られている。しか
し、これらの無機結晶は感度と応答速度がトレードオフ
の関係にあり、両者を共に向上させることが困難であ
り、また成形性、加工性に劣るという欠点を有してい
る。
【0003】そこで、これらの無機結晶の欠点を克服す
るものとして有機系のフォトリフラクティブ材料が提案
されている。有機系フォトリフラクティブ材料として
は、非線形光学性(non-linear optical properties;
以下、NLOと略記することがある。)、電荷輸送性(c
harge transport properties;以下、CTと略記するこ
とがある。)及び電荷発生作用(charge generating ef
fect;以下、CGと略記することがある。)を有するこ
とが条件となる。
【0004】これらの機能は、一種類の化合物により、
あるいは複数の化合物の組み合わせにより実現可能であ
り、それに応じて有機系フォトリフラクティブ材料は、
単一系、分散系及びドープ系に大別される。これらのフ
ォトリフラクティブ材料としては、それぞれ以下のタイ
プのものがある。
【0005】(a)単一系 NLO、CT及びCGの機能の全てを1種類の分子(ポ
リマーまたは低分子化合物)が有するもの。
【0006】(b)分散系 (b-1)不活性のベースポリマー中にNLO、CT、CG
の機能を有する低分子化合物それぞれを分散させたも
の。 (b-2)不活性のベースポリマー中にCT及びNLO機能
を有する低分子化合物とCG機能を有する低分子化合物
を分散させたもの。
【0007】(c)ドープ系 (c-1)CT機能を有するポリマー中にNLO、CGの機
能を有する低分子化合物それぞれをドープさせたもの。 (c-2)NLO機能を有するポリマー中にCT、CGの機
能を有する低分子化合物それぞれをドープさせたもの。 (c-3)CT及びNLO機能を有するポリマー中にCG機
能を有する低分子化合物をドープさせたもの。
【0008】以上のうち、単一系フォトリフラクティブ
材料は、1種類の分子からなるため相分離を起こさない
という大きな特長を有するが、3種の機能に対応する構
造部分を1分子中に組み込む必要があるため合成が難し
い。分散系フォトリフラクティブ材料は、単一系よりも
優れたフォトリフラクティブ特性を示す場合が多く、ま
た、単一系に比較すると製造が容易である。しかし、複
数の化合物を分子レベルで均一に分散させることのは困
難であり単一系に比較して相分離が起こりやすく、フォ
トリフラクティブ特性や機械的強度の低下の原因とな
る。
【0009】ドープ系は、化合物の合成及びフォトリフ
ラクティブ素子の作製が容易であるが、相分離や結晶化
を起こしやすい。もっとも、ドープ系における相分離及
び結晶化は分散系よりは発生しにくく、また、CT機能
をポリマーに担わせた場合には、高い移動度が得られる
ため、応答速度の高速性が得やすい。このため、動画表
示など特に高速性が条件となる用途を中心として、ドー
プ系を用いたフォトリフラクティブ組成物の適用が検討
されている。
【0010】ドープ系を用いたフォトリフラクティブ組
成物としては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PV
K)を電荷輸送(CT)ポリマーに用いた材料が研究さ
れている。例えば、DonckersらはCT機能を有するポリ
マーであるポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)
に、NLOの機能を有する3−フルオロ−4−N,N−
ジエチルアミノ−β−ニトロスチレン(F−DEANS
T)とCGの機能を有する2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン(TNF)をドープしたPVK:F−D
EANST:TNF系フォトリフラクティブ材料を検討
し、縮退四光波混合における回折効率立ち上がりの時定
数として、記録光強度1W/cm2、印加電界40V/
μmの条件下で約100msecという結果を得ている
(M.C.J.M.Donckers, et al., Optic Letters, Vol.18,
No.13, 1044(1993))。このように、PVKを用いたド
ープ系材料は、優れた回折効率、結合利得係数を示す
が、反面、応答速度が遅いという問題を有している。
【0011】CT機能を有するポリマーであるポリ(4
−n−ブトキシフェニル)エチルシランに、NLOの機
能を有する3−フルオロ−4−N,N−ジエチルアミノ
−β−ニトロスチレン(F−DEANST)と、CGの
機能を有するフラーレンC60を添加したポリマー系を使
用したドープ系フォトリフラクティブ材料では、印加電
界1.14×107V/m、記録光強度1W/cm2の条件下
で縮退四光波混合における回折効率立ち上がりの時定数
として39msecという値が得られている(S.M.Sile
nce et al., J.Opt.Soc.Am.B, Vol.10, No.12, 2306(19
93))。しかし、ポリシラン系の材料は光に対して不安
定で分解し易く、また機械的強度も弱いという欠点があ
るため実用性に乏しい。
【0012】さらに、N,N′−ジフェニル−N,N′
−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン(TPD)を側鎖に有するC
T機能ポリマーに、NLOの機能を有する4−N,N−
ジエチルアミノ−β−ニトロスチレン(DEANST)
と、CGの機能を有するフラーレンC60を添加したドー
プ系フォトリフラクティブ材料も提案されている。これ
は、印加電界5×10 7V/m、記録光強度0.25W/c
2の条件下で二光波結合におけるエネルギー移動の立
ち上がりの時定数として8.5msecと高速である(K.O
gino et al., Chemistry of Materials, Vol.9, No.12,
2768(1997))。しかし、合成、特にモノマーの合成に
手間がかかり収率が低いという問題がある。このよう
に、ドープ系フォトリフラクティブ材料で、応答速度が
速く、安定で、機械的強度に優れ、かつ合成が容易な材
料はこれまでに得られていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ドープ系フ
ォトリフラクティブ材料の構成成分として用いることに
より、実用的な応答速度(応答時間で遅くとも1秒以
下、好ましくは30msec以下)を有し、光安定性及
び熱的安定性に優れ、実用的な機械強度を有し、かつ合
成が容易なフォトリフラクティブ材料組成物を実現す
る、正孔輸送性ポリマーを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するべく種々検討した結果、CT機能を有する
ポリマーとして、芳香族第3級アミンとアルデヒドとの
付加重合体を用いることにより、応答速度、安定性、機
械強度及び合成の容易さを備えたフォトリフラクティブ
材料が得られることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0015】すなわち、本発明は、以下のフォトリフラ
クティブ材料組成物及びこれを用いたフォトリフラクテ
ィブ素子及びホログラムを提供する。 [1] 芳香族第3級アミンとアルデヒドとの付加縮合
により得られる少なくとも1種のポリマーを正孔輸送性
材料として含むことを特徴とするフォトリフラクティブ
材料組成物。 [2] 前記正孔輸送性材料が次式(I)
【化11】
【0016】(式中、R1及びR3は同一でも異なっても
よく、各々ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C1
〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群
から選択される置換基により置換されていてもよいアリ
ーレン基を表わし、R2はハロゲン原子、C1〜6のア
ルキル基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミ
ノ基から選択される置換基により置換されていてもよい
アリール基を表わし、R 4は(1)水素原子、(2)C1〜6
のアルキル基、(3)C1〜6のアルコキシ基、または(4)
ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C1〜6のアル
コキシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群から選択さ
れる置換基により置換されていてもよいアリール基を表
わす。)で示される繰り返し単位を主として含むポリマ
ーである前記1に記載のフォトリフラクティブ材料組成
物。
【0017】[3] 前記正孔輸送性材料が次式(II)
【化12】
【0018】(式中、R4は前記2の記載と同じ意味を
表わし、R5〜R11は同一でも異なってもよく、各々(1)
水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)C1〜6のアルキル
基、(4)C1〜6のアルコキシ基、(5)シアノ基、(6)ア
ミノ基、または(7)ハロゲン原子、C1〜6のアルキル
基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基か
らなる群から選択される置換基により置換されていても
よいアリール基を表わす。)で示される繰り返し単位を
主として含むポリマーである前記2に記載のフォトリフ
ラクティブ材料組成物。
【0019】[4] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化13】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記3に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0020】[5] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化14】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記3に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0021】[6] 前記正孔輸送性材料が次式(II
I)
【化15】
【0022】(式中、R1〜R3は前記1の記載と同じ意
味を表わし、R12はハロゲン原子、C1〜6のアルキル
基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基か
らなる群から選択される置換基により置換されていても
よいアリール基を表わし、R13はハロゲン原子、C1〜
6のアルキル基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及
びアミノ基からなる群から選択される置換基により置換
されていてもよいアリーレン基を表わし、R14は(1)水
素原子、(2)C1〜6のアルキル基、(3)C1〜6のアル
コキシ基、または(4)ハロゲン原子、C1〜6のアルキ
ル基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基
からなる群から選択される置換基により置換されていて
もよいアリール基を表わす。)で示される繰り返し単位
を主として含むポリマーである前記1に記載のフォトリ
フラクティブ材料組成物。
【0023】[7] 前記正孔輸送性材料が次式(IV)
【化16】
【0024】(式中、R3、R5〜R9及びR14は前記3
及び6の記載と同じ意味を表わし、R1 5〜R19は同一で
も異なってもよく、各々、(1)水素原子、(2)ハロゲン原
子、(3)C1〜6のアルキル基、(4)C1〜6のアルコキ
シ基、(5)シアノ基、(6)アミノ基、または(7)ハロゲン
原子、C1〜6のアルキル基、C1〜6のアルコキシ
基、シアノ基及びアミノ基からなる群から選択される置
換基により置換されていてもよいアリール基を表わ
す。)で示される繰り返し単位を主として含むポリマー
である前記6に記載のフォトリフラクティブ材料組成
物。
【0025】[8] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化17】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0026】[9] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化18】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0027】[10] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化19】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0028】[11] 前記正孔輸送性材料が次式:
【化20】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
前記7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
【0029】[12] 前記1乃至11のいずれかに記
載のフォトリフラクティブ材料組成物を用いてなること
を特徴とするフォトリフラクティブ素子。 [13] 前記1乃至11のいずれかに記載のフォトリ
フラクティブ材料組成物を用いてなることを特徴とする
ホログラム。
【0030】
【発明の実施の態様】(I)フォトリフラクティブ材料
組成物 本発明のフォトリフラクティブ材料組成物は、前記の分
類で言えばドープ系に属し、電荷輸送(CT)機能ポリ
マーとして、正孔輸送性を有する芳香族第3級アミンと
アルデヒドとの付加縮合による重合体を用い、これに非
線形光学(NLO)分子、電荷発生作用(CG)の機能
を有する低分子化合物をドープしてなる。以下、各成分
について詳述する。 (a)CT機能ポリマー(正孔輸送性ポリマー)
【0031】上述の通り、本発明のフォトリフラクティ
ブ材料で有用なCT機能を有するポリマーは、芳香族第
3級アミンとアルデヒドとの付加縮合による重合体であ
り、芳香環で置換された窒素原子を含むユニットにより
正孔輸送性を示す。
【0032】付加縮合反応に用いる芳香族第3級アミン
は、1分子中に1以上の芳香族第3級アミンユニットを
有する化合物であればよい。通常は、1分子中に1個の
芳香族第3級アミンユニットを有するモノアミン、1分
子中に2個の芳香族第3級アミンユニットを有するジア
ミンが有用である。アルデヒドには、ホルムアルデヒ
ド、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒドが含まれる。
脂肪族アルデヒドの例としては、メチル基、エチル基、
イソプロピル基、及びターシャリーブチル基等のアルキ
ル基、あるいはシクロヘキシル基及びグリシジル基等の
シクロアルキル基を含むアルデヒド類、芳香族アルデヒ
ドの例としては、芳香環としてフェニル基、トリル基、
ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基、ビフ
ェニルイル基、トリフェニルイル基、ペンタフェニル
基、インデニル基、及びフルオレニル基等を含むアルデ
ヒド類が挙げられる。これらのアルキル基及び芳香環
は、付加縮合反応に影響を及ぼさない限りさらに置換さ
れていてもよい。
【0033】付加縮合反応は常法に従い酸触媒の存在下
に行うことができる。例えば、ほぼ等モルの芳香族第三
級アミンとアルデヒドとを、1,4−ジオキサン溶媒中
で、p−トルエンスルホン酸を触媒として用いて付加縮
合させることにより、容易に合成することが可能であ
る。後述のように、芳香族第三級アミンの反応部位の一
部をアルキル基等で封止して2官能性とした場合には、
アルデヒドを若干量(10〜50%程度)過剰に用いる
ことにより効率的に付加縮合反応を進めることができ
る。
【0034】本発明の正孔輸送性ポリマーとして有用な
化合物には、以下の構造(I)及び(III)を主要な繰
り返し単位として含むポリマーが含まれる。
【0035】
【化21】
【0036】
【化22】
【0037】上記一般式(I)及び(III)において、
1、R3及びR13は、アリーレン基を表す。アリーレン
基の例としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェ
ニレン基、及びトリフェニレン基等を挙げることができ
る。R2及びR12はアリール基を表す。アリール基とし
ては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラリ
ル基、フェナントリル基、ビフェニルイル基、トリフェ
ニルイル基、ペンタフェニル基、インデニル基、及びフ
ルオレニル基等を挙げることができる。
【0038】これらR1〜R3及びR12〜R13のアリール
基及びアリーレン基は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ
素等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、及びターシャリーブチル基等のC1〜6のアルキ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、及
びターシャリーブチル基等のC1〜6のアルコキシ基、
ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミ
ノ基、及びジナフチルアミノ基等のアミノ基、シアノ
基、及びアリール基等の置換基で置換されていてもよ
い。また、R1、R3及びR13は、互いに同一であって
も、異なっていてもよい。
【0039】R4及びR14としては、水素原子、アルキ
ル基、及びアリール基を挙げることができる。R4及び
14で用いられるアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、及びターシャリーブチル基、シ
クロヘキシル基及びグリシジル基等のC1〜6の(シク
ロ)アルキル基を挙げることができる。R4及びR14
用いられるアリール基としては、フェニル基、トリル
基、ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基、
ビフェニルイル基、トリフェニルイル基、ペンタフェニ
ル基、インデニル基、及びフルオレニル基等を挙げるこ
とができる。
【0040】これらのポリマーは、上記一般式(I)及
び(III)で示される構造を主要部として含んでいれば
よく、アルデヒドとの縮合重合反応により生じ得る他の
構造を部分的に含み得る。例えば、式(I)は芳香族第
3級アミンユニットとアルデヒドとが1:1のモル比で
付加縮合してなる繰り返し構造単位であるが、芳香族第
3級アミンは3官能性であり、式(I)のR2について
もR3と同様な芳香環−メチレン構造を有する分岐鎖構
造を部分的に含んでもよいし、式(III)のR2及び/ま
たはR12についてもR13と同様な芳香環−メチレン構造
を有する分岐構造を部分的に含んでもよい。副反応や分
岐構造を抑制するのが好ましい場合には、不要な反応部
位をアルキル基等で封止した芳香族第3級アミンを用い
る。
【0041】上記一般式(I)及び(III)において、
各アリール基及びアリーレン基がベンゼン環である下記
式(II)及び(IV)の化合物が好適に使用できる。
【0042】
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】上記式中、R5〜R11、R15〜R19として
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、シアノ基、アミノ基、及びアリール基を挙げること
ができる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、及びヨウ素を挙げることができる。アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、及びター
シャリーブチル基等を挙げることができ、アルコキシ基
としては、メトキシ基、エトキシ基、及びイソプロポキ
シ基等を挙げることができる。アミノ基としては、ジト
リルアミノ基及びジナフチルアミノ基等を挙げることが
できる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、
ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基、ビフ
ェニルイル基、トリフェニルイル基、ペンタフェニル
基、インデニル基、及びフルオレニル基等を挙げること
ができる。
【0045】このR5〜R11、R15〜R19に用いられる
アリール基は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素等のハ
ロゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、及
びターシャリーブチル基等のアルキル基、メトキシ基、
エトキシ基、イソプロポキシ基、及びターシャリーブチ
ル基等のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジフェニル
アミノ基、ジトリルアミノ基、及びジナフチルアミノ基
等のアミノ基、及びシアノ基等の置換基でさらに置換さ
れていてもよい。R5〜R11、R15〜R19は、互いに同
一であっても、異なっていてもよい。
【0046】本発明の正孔輸送性ポリマーは、数平均分
子量が1,000以上であることが好ましく、5,000以上であ
ることがより好ましい。分子量が1,000未満では高分子
材料としての特性が十分に得られない。上限値は特に限
定されないが通常は1,000,000以下である。また、光学
吸収係数は使用する波長において100cm-1以下が好
ましい。トリアリールアミン化合物を主鎖骨格に導入す
ることで、高い正孔輸送性能を示す上、容易に合成する
ことが可能である。これらの正孔輸送性ポリマーは、他
の電荷輸送材料と組み合わせて用いることも可能であ
る。
【0047】(b)非線形光学分子 本発明の組成物は約1重量%以上、好ましくは5〜50
重量%の非線形光学分子を含む。本発明の組成物におけ
る非線形光学分子としては二次の非線形光学性を有する
ものが使用可能であり、これにはD.S.Chemla及びJ.Zyss
編の"NonlinearOptical Properties of Organic Molecu
les and Crystals"(Academic Press、1987)に記載さ
れたものなどが知られている。代表的な化合物の例を以
下に示す。
【0048】
【化25】
【0049】(c)電荷発生剤 電荷発生剤は光照射により電荷を発生する化合物であ
り、ポリマー中への分散性が良好なものであれば特に限
定されない。このような化合物の例としては、C 60やC
70等のフラーレン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン等のトリニトロフルオレノン等が挙げられる。
電荷発生剤の添加量は好ましくは3重量%以下である。
【0050】(d)その他の成分 本発明のドープ系フォトリフラクティブ材料組成物は、
上記の基本成分以外の成分を含んでもよい。例えば、可
塑剤、電荷トラップ剤等が挙げられる。可塑剤として
は、使用波長領域での透明性等に影響を及ぼさない限
り、種類、配合量は特に限定されない。また、必要に応
じて電荷トラップ剤を添加することによりトラップ機能
を増強することが可能である。本発明の組成物において
は輸送される電荷が正孔であることから、トラップ剤と
しては正孔輸送性ポリマーよりも低い酸化電位を有する
分子を添加すればよい。トラップ剤を添加する場合の添
加量は約10重量%までである。ポリマー中への各成分
の分散は、慣用の方法により行なうことができる。
【0051】本発明の組成物にある一定の強度パターン
をもった光を照射すると、NLO分子あるいは添加され
た電荷発生剤により電荷(正孔と電子)が発生する。こ
のうち正孔は芳香族第3級アミンユニット間をホッピン
グ伝導し、近くの光非照射部にある電荷トラップに捕獲
され、このことにより電荷の偏りを生じる。このため空
間電界が形成され、一次の電気光学効果(二次の非線形
光学効果)により光照射パターンに対応した屈折率パタ
ーンが形成される。ここで、本発明の組成物に使用され
る正孔輸送性ポリマーでは、芳香族第3級アミンユニッ
ト間の正孔の移動度が大きいため空間電界の形成速度が
速く、このため屈折率パターン形成に至るまでの応答速
度が速い。
【0052】(II)フォトリフラクティブ素子 本発明のフォトリフラクティブ材料組成物を用いて、慣
用の方法によりフォトリフラクティブ素子を製造するこ
とができる。その方法や形状等は特に限定されないが、
一般的な方法としては、上述の材料組成物またはこれを
適当な溶媒に溶かしたものを透明板上に塗布し、所望の
厚みのスペーサを介してさらに透明板を重ねることによ
り、板状の素子を形成する方法が挙げられる。透明板と
しては、ITO等の透明電極基板を用いることができ
る。
【0053】(III)ホログラム ホログラムは、レーザ等の可干渉性光の干渉波面を記録
媒体上に屈折率分布または吸光度分布として記録したも
のであって、表示装置としてばかりでなく、その波長分
離機能や光収束機能、入射角選択機能などを利用した光
学素子(Holographic Optical Element,HOE)としても
開発が進められている。既に、バーコードリーダーやレ
ーザプリンタ用ビームスキャナ等に適用されており、さ
らに、ヘッドアップディスプレイ用ミキシングウインド
などへ応用されつつある。
【0054】本発明のフォトリフラクティブ材料組成物
を用いて、慣用の方法によりホログラムを製造すること
ができる。その方法や形状等は特に限定されないが、一
般的な方法としては、本発明のフォトリフラクティブ材
料からなる記録部を挟むように一対の電極を形成し、所
定の直流電圧を記録部に印加できるようにすればよい。
この電極としては、透明電極と不透明電極とのいずれも
使用することができるが、少なくとも一方には記録光に
対し透過性を有する透明電極を使用する。こうした透明
電極の材質としては、酸化スズ膜、酸化インジウムスズ
膜等を例示することができる。また、不透明電極の材質
の例としては、銀粉等の導電材料を含有させた導電接着
剤や、アルミニウム、金、クロム、チタン等の金属膜が
挙げられる。
【0055】ホログラムの記録に際しては、上記電極に
電圧を印加し、これに物体光及び参照光を照射してフォ
トリフラクティブ材料中に屈折率パターンを形成する。
従って、物体光の波長は、フォトリフラクティブ材料が
光伝導効果を示す波長の範囲内でなければならない。再
生光としては、特に限定はない。例えば、物体光として
は、波長400〜800nmのレーザー光を好ましく使
用できる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これらは例示であって本発明を限定するものでは
ない。
【0057】実施例1:正孔輸送性ポリマー(TPA−
BuBz)の合成
【化26】
【0058】トリフェニルアミン1.0g(4.1mmo
l)、p−イソブチルベンズアルデヒド0.66g(4.1m
mol)、p−トルエンスルホン酸0.062g(0.33mm
ol)及びクロロベンゼン3mlをガラスアンプルに仕
込み、窒素置換した後、溶封して120℃で22時間反
応させた。反応終了後、反応溶液をアセトンに注いで反
応生成物を沈殿させ、濾過して得た精製物を真空乾燥す
ることにより粉末1.39gを得た。収率:84%。
【0059】1H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(イソブチル)(6
H, 0.90ppm)、CH(イソブチル)(1H, 1.82ppm) CH2(イソブチル)(2H, 2.42ppm)、CH(主鎖)(1H, 5.38pp
m)、芳香族プロトン(17H,6.9-7.3ppm)
【0060】実施例2:正孔輸送性ポリマー(PDA−
BuBz)の合成 (1)N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−メ
チルフェニル)−p−フェニレンジアミン(PDA)の
合成
【化27】
【0061】メカニカルスターラーとリービッヒ冷却管
を取り付けた内容量500mlの三つ口丸底フラスコ
に、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン1
5.36g(58.99mmol)、p−ヨードトルエン311.1g
(1.427mol)、ヨウ化第1銅(CuI)36.5g(0.2
46mmol)及び無水炭酸カリウム30.34g(0.16mo
l)及び5.55g(0.021mol)の18−クラウン−6
を仕込み、窒素雰囲気下、200℃で26時間反応させ
た。反応終了後、フラスコ内にトルエンを加え、濾過す
ることにより不溶物を除去した。トルエン及び未反応の
p−ヨードトルエンを減圧留去し、得られた生成物をカ
ラムクロマトグラフィー(SiO2,トルエン:ヘキサ
ン=1:2)を用いて精製し、粉末9.41gを得た。収
率:36%。
【0062】1H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(s, 6H, 2.30pp
m)、芳香族プロトン(m, 22H, 6.82-7.20ppm)
【0063】(2)PDA−BuBzの合成
【化28】
【0064】PDA1g(2.3mmol)、p−イソブ
チルベンズアルデヒド0.494g(3.1mmol)、p−ト
ルエンスルホン酸0.042g(0.22mmol)及びクロロ
ベンゼン3mlをガラスアンプルに仕込み、窒素置換し
た後、溶封して120℃で2時間反応させた。反応終了
後、反応溶液をアセトンに注いで反応生成物を沈殿さ
せ、濾過して得た精製物を真空乾燥することにより粉末
1.46gを得た。収率:98%。
【0065】1H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(イソブチル)(6
H, 0.85ppm)、CH(イソブチル)(1H, 1.82ppm) CH3(PDA単位)(6H, 2.24ppm)、CH2(イソブチル)(2H,
2.42ppm)、CH(主鎖)(1H, 5.38ppm)、芳香族プロトン
(24H, 6.8-7.2ppm)
【0066】実施例3:正孔輸送性ポリマー(TPD−
BuBz)の合成 (1)N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−メ
チルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′
−ジアミン(TPD)の合成
【0067】
【化29】
【0068】メカニカルスターラーとリービッヒ冷却管
を取り付けた内容量500mlの三つ口丸底フラスコに
N,N′−ジフェニル−[1,1′−ビフェニル]−
4,4′−ジアミン20g(59.5mmol)、p−ヨー
ドトルエン311g(1.43mol)、無水炭酸カリウム
36.5g(264mmol)、ヨウ化第1銅30.4g(16
0mmol)及び5.55g(21mmol)の18−クラ
ウン−6を仕込み、窒素雰囲気、200℃で24時間反
応させた。反応中に生成する水は分留により反応系から
除去した。
【0069】反応終了後、フラスコ内にトルエンを加
え、濾過することにより不溶物を除去した。トルエン及
び未反応のp−ヨードトルエンを減圧留去し、得られた
生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO2,トルエ
ン:ヘキサン=1:1)を用いて精製した。得られた薄
い黄色の粘性固体にn−ヘキサンを加え、白色粉末25.0
gを得た(収率:80.7%)1 H-NMR〔CDCl3;δ(ppm)〕:-CH3(s, 6H, 2.3ppm)、芳香
族プロトン(m, 26H, 6.95-7.4ppm)
【0070】(2)TPD−BuBzの合成
【化30】
【0071】TPD1g(1.9mmol)、p−イソブ
チルベンズアルデヒド0.43g(2.7mol)、p−トル
エンスルホン酸0.035g(0.18mmol)及びクロロベ
ンゼン3mlをガラスアンプルに仕込み、窒素置換した
後、溶封して120℃で5時間反応させた。反応終了
後、反応溶液をアセトンに注いで反応生成物を沈殿さ
せ、濾過して得た精製物を真空乾燥することにより、粉
末1.33gを得た。収率:93%。
【0072】1H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(イソブチル)(6
H, 0.90ppm)、CH(イソブチル)(1H, 1.82ppm) CH3(TPD単位)(6H, 2.27ppm)、CH2(イソブチル)(2H,
2.42ppm)、CH(主鎖)(1H, 5.39ppm)、芳香族プロトン
(24H, 6.8-7.4ppm)
【0073】実施例4:正孔輸送性ポリマー(TPA−
FA)の合成
【化31】
【0074】TPA6g(24.5mmol)、パラホルム
アルデヒド0.67g(22.3mmol)、p−トルエンスル
ホン酸0.40g(2.1mmol)及び1,4−ジオキサン
5mlを用いて、窒素下、95℃で反応させた。反応終
了後、反応溶液をクロロホルムに溶解させ、次いでアセ
トンに注いで反応生成物を沈殿させ、濾過して得た精製
物を真空乾燥することにより白色の粉末6.54gを得た。
なお、得られた付加縮合生成物では、TPAユニットの
約20%程度が分岐構造を有している。収率:98%。1 H-NMR〔CDCl3;δ(ppm)〕:CH2(2H, 3.7〜4.0ppm)、芳香
族プロトン(13H, 6.7〜7.4ppm)
【0075】実施例5:正孔輸送性ポリマー(PDA−
FA)の合成
【化32】
【0076】実施例1(1)で調製したPDA2.47g
(6mmol)、パラホルムアルデヒド0.39g(7mm
ol)、p−トルエンスルホン酸0.05g(0.25mmo
l)及び1,4−ジオキサン8mlを用いて、窒素雰囲
気下、80℃で反応させた。反応終了後、反応溶液をク
ロロホルムに溶解し、次いでアセトンに注いで反応生成
物を沈殿させ、濾過して得た精製物を真空乾燥すること
により淡灰色の粉末2.6gを得た。収率:91%。
【0077】1H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(6H, 2.30pp
m)、CH2(2H, 3.64-3.82ppm)、芳香族プロトン(20H, 6.8
-7.2ppm)
【0078】実施例6:正孔輸送性ポリマー(TPD−
FA)の合成
【化33】
【0079】実施例3(2)で調製したTPD0.75g
(1.45mmol)、パラホルムアルデヒド0.042g(1.4
mmol)、p−トルエンスルホン酸0.05g(0.25mm
ol)及び1,4−ジオキサン2mlを用いて、窒素雰
囲気下、95℃で反応させた。反応終了後、反応溶液を
クロロホルムに溶解し、次いでアセトンに注いで反応生
成物を沈殿させ、濾過して得た精製物を真空乾燥するこ
とにより白色の粉末0.75gを得た。収率:98%。1 H-NMR〔CDCl3,ppm〕:CH3(6H, 2.30ppm)、CH2(2H, 3.9
0ppm)、芳香族プロトン(24H, 6.9-7.4ppm)以上により得
られた正孔輸送性ポリマーの物性値を下表にまとめて示
す。
【0080】
【表1】
【0081】実施例7:フォトリフラクティブ材料組成
物及びこれを用いたフォトリフラクティブ素子の製造 (1)BuBz系 実施例1〜3で得られたポリマーを用い、これを、4−
N,N−ジエチルアミノ−β−ニトロスチレン(DEA
NST)、リン酸トリクレシル(TCP;可塑剤)、フ
ラーレン(C60)とともに重量比: ポリマー/DEANST/TCP/C60=51.8/18/
30/0.2 でトルエン:シクロヘキサノンの4:1混合溶媒に溶解
させて試料溶液(溶液濃度:0.1g/ml)を作製し
た。これを2枚のITO基板に垂らしてキャストし、室
温で24時間乾燥し、さらに60℃で24時間乾燥して
溶媒を完全に除去した。得られたITO−フォトリフラ
クティブ(PR)材料の積層体をITO基板を下側にし
てホットプレート上に載置し加熱し、PR層(ポリマ
ー)が軟化した時点でITO−PR積層体をプレートか
ら取り上げ、2枚の積層体を、PR層が内側になるよう
に、厚さ100μmのテフロンスペーサーを介して張り
合わせた。その後、荷重をかけて室温で12時間放置
し、PR層の厚みが100μmのPR素子試料1、2及
び3(それぞれ実施例1、2及び3のポリマーに対応す
る。)を得た。
【0082】(2)FA系 実施例4〜6で得られたポリマーを用い、これを、N−
(4−ニトロフェニル)ピペリジン(NPP)、リン酸
トリクレシル(TCP;可塑剤)、C60とともに重量
比: ポリマー/NPP/TCP/C60=54.8/15/30/
0.2 でクロロベンゼンに溶解させて試料溶液(溶液濃度:0.
1g/ml)を作製した。これを2枚のITO基板に垂
らしてキャストし、室温で24時間乾燥し、さらに60
℃で24時間乾燥して溶媒を完全に除去した。得られた
ITO−フォトリフラクティブ(PR)材料の積層体を
ITO基板を下側にしてホットプレート上に載置し加熱
し、PR層(ポリマー)が軟化した時点でITO−PR
積層体をプレートから取り上げ、2枚の積層体を、PR
層が内側になるように、厚さ100μmのテフロン(登
録商標)スペーサーを介して張り合わせた。その後、荷
重をかけて室温で12時間放置し、PR層の厚みが10
0μmのPR素子試料4、5及び6(それぞれ実施例
4、5及び6のポリマーに対応する。)を得た。
【0083】実施例8:フォトリフラクティブ素子の特
性評価 以下の方法により、フォトリフラクティブ素子資料1〜
6の特性評価を行なった。結果を図4〜9に示す。
【0084】(1)結合利得係数 フォトリフラクティブ素子の特性値の一つとして二光波
結合による結合利得係数が挙げられる。すなわち、フォ
トリフラクティブ素子に2つの光ビームを照射すると、
媒質中に光強度分布の周期構造(干渉縞)が形成される
が、ここで外部電場を印加すると、キャリアがドリフト
するため、光強度分布とは位相差を有する屈折率の周期
構造(屈折率格子)が形成される。この結果、各ビーム
の直進波と回折波の間には位相差が生じるため、2つの
ビームの間で非対称なエネルギー交換が起こる。結合利
得係数の測定は、図1に概略を示す構成により行なっ
た。
【0085】He−Neレーザー1の光路上にミラー2
及びビームスプリッタ3を設け、これにより出射ビーム
(633nm)を等強度(150mW/cm2)の2本
のビームA1とA2に分け、ミラー4と5及び光路上に設
けたレンズ(図示していない。)を用いて試料6内で交
差するようにした。具体的には、それぞれのビームの試
料への入射角はビームA1を40°、ビームA2を60°
とした(交差角は20°)。
【0086】試料6は、上述のようにその表裏面にIT
O電極を有しているが、これに電圧を印加した状態で、
ビームA2(ポンプ光)をONした状態と、OFFした
ときのビームA1(プローブ光)の透過光強度をそれぞ
れ測定する。透過光強度はフォトダイオード7、8によ
り測定した。
【0087】結合利得係数Γは次の計算式により求めら
れる。
【0088】
【数1】Γ=(cosθ/d)[ln(γ0ξ)−ln
(ξ+1−γ0)] ξ:入射ビーム(ポンプ光A2とプローブ光A1)の強度
比 γ0=P/P0(P0:ポンプ光がないときのA1透過光強
度、P:ポンプ光があるときのA1透過光強度) θ:ビームA1またはビームA2の内部入射角 d:試料の厚さ
【0089】0V/m〜約9×107V/m(すなわ
ち、90V/μm)の範囲の印加電圧にて実験を繰り返
し、結合利得係数を求めた。
【0090】(2)回折効率 回折効率の測定は、図2に光学系の概略を示す四光波混
合法(FWM)により行なった。He−Neレーザ11
から出射される633nmのビームは偏光板12でs−
偏光(図面に垂直な方向の偏光)とした後、ビームスプ
リッタ14により2本に分けた(光強度は各々150m
W/cm2)。このうち一方のビームはミラー15で反
射した後、ビームスプリッタ16、さらに偏光ビームス
プリッタ17を透過した後、第1の書き込みビーム18
として試料19に入射させた。ビームスプリッタ14で
分けたもう一方のビームはミラー20で反射した後、第
2の書き込みビーム21として試料19に入射させた。
ここで第1の書き込みビーム18と第2の書き込みビー
ム21は試料19内で交差するように入射させ、交差角
は20°とした。また、それぞれのビームの試料19へ
の入射角は第1の書き込みビーム18を40°、第2の
書き込みビーム21を60°とした。一方、ビームスプ
リッタ16で反射したビームはミラー22で反射した
後、1/2波長板23、さらに偏光板24を透過してp
−偏光(図面に平行な方向の偏光)とし、ミラー25で
反射して第2の書き込みビーム21と対向するようにし
て読み出しビーム26(光強度:0.9mW/cm2)とし
て試料19に入射させた。ここで、第1の書き込みビー
ム18の方向に出射される回折ビーム27を偏光ビーム
スプリッタ17で反射させてフォトダイオード28で受
光した。試料19へ電界を印加したときの(回折ビーム
27の光強度/読み出しビーム26の光強度)×100
を回折効率(%)として算出した。回折効率(応答シグ
ナル強度)は図3に示すように経時的に変化した。
【0091】(3)応答時間 応答時間は、上記(2)の測定において、第2の書き込
みビーム21をONにし、一定時間後これをOFFにし
たときの回折ビーム27の光強度(応答シグナル強度)
の経時変化を測定し、模式的には図3に示されるこの回
折効率の立ち上がりの部分を下記式に最小二乗法により
フィッティングして求めた。
【0092】
【数2】 η(t)=η0[1−exp(−t/τ)]2 (式中、η(t)は回折効率(シグナル強度)、τは応
答時間である。)
【0093】図4と図7には、本発明による各種フォト
リフラクティブ素子についての結合利得係数Γの印加電
場依存性を示すが、いずれの素子も印加電場の増大とと
もに結合利得係数が増大している(概ねlnΓがE1/2
に比例)。これは、印加電場が増大したことで非線形光
学分子の配向度が増加したこと、電荷発生効率が増大し
たことが原因と考えられる。どの素子も低電場において
正味の利得が観測された。図5と図8に示す通り、回折
効率ηもE1/2に対してほぼ比例関係を示す。さらに、
図6と図9に示す通り、応答時間τの逆数として定義し
た応答速度τ-1はいずれも10sec-1以上である。正
孔輸送性ポリマーとしてPVK(ポリビニルカルバゾー
ル)を用いた他はほぼ同一の条件で作成した従来技術の
フォトリフラクティブ素子では、応答速度は10-1se
-1のオーダーであり、本発明によれば比較的簡単な合
成操作で、PVK系のフォトリフラクティブ素子に比較
して1〜2桁も応答性の良い素子が製造できた。以上の
結果から、本発明のフォトリフラクティブ材料は、動画
表示用素子やホログラムの製造に使用可能であることが
確認された。
【0094】
【発明の効果】本発明のフォトリフラクティブ組成物で
は、芳香族第3級アミンとアルデヒドとの付加縮合によ
り得られる重合体を正孔輸送性ポリマーとして使用する
ことにより、高速応答性、熱、光に対する安定性及び機
械的強度に優れた材料を得ることができる。しかも、そ
の製造は容易であり、書き込み速度の速い光記録材料、
光情報処理用の高速素子材料、ホログラムなどに応用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二光波混合法による結合利得係数の測定系の
構成を示す概略図。
【図2】 四光波混合法による回折シグナル測定系の構
成を示す概略図。
【図3】 回折シグナルの経時変化パターンを示すグラ
フ。
【図4】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の結合利得特性(印加電場−結合利得係
数)を示すグラフ。
【図5】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の回折効率特性(印加電場−回折効率)を
示すグラフ。
【図6】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の応答速度(印加電場−応答速度)を示す
グラフ。
【図7】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の結合利得特性(印加電場−結合利得係
数)を示すグラフ。
【図8】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の回折効率特性(印加電場−回折効率)を
示すグラフ。
【図9】 本発明のフォトリフラクティブ材料を用いて
得られる素子の応答速度(印加電場−応答速度)を示す
グラフ。
【符号の説明】
1 レーザー光源、 2,4,5 ミラー、 3 ビームスプリッタ、 6 試料、 7,8 フォトダイオード、 11 レーザ光源、 12,24 偏光板、 14,16 ビームスプリッタ、 15,20,22,25 ミラー、 17 偏光ビームスプリッタ、 18 第1の書き込みビーム、 19 試料、 21 第2の書き込みビーム、 23 1/2波長板、 26 読み出しビーム、 27 回折ビーム、 28 フォトダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K002 AA01 AB04 AB29 BA01 BA06 CA06 DA02 EB08 FA10 GA10 HA15 HA31 2K008 AA01 AA04 DD12 EE01 EE04 FF17 HH01 HH12 HH13 HH18 HH28 4J033 GA01 HB10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族第3級アミンとアルデヒドとの付
    加縮合により得られる少なくとも1種のポリマーを正孔
    輸送性材料として含むことを特徴とするフォトリフラク
    ティブ材料組成物。
  2. 【請求項2】 前記正孔輸送性材料が次式(I) 【化1】 (式中、R1及びR3は同一でも異なってもよく、各々ハ
    ロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C1〜6のアルコ
    キシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群から選択され
    る置換基により置換されていてもよいアリーレン基を表
    わし、R2はハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C
    1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基から選択
    される置換基により置換されていてもよいアリール基を
    表わし、R 4は(1)水素原子、(2)C1〜6のアルキル
    基、(3)C1〜6のアルコキシ基、または(4)ハロゲン原
    子、C1〜6のアルキル基、C1〜6のアルコキシ基、
    シアノ基及びアミノ基からなる群から選択される置換基
    により置換されていてもよいアリール基を表わす。)で
    示される繰り返し単位を主として含むポリマーである請
    求項1に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  3. 【請求項3】 前記正孔輸送性材料が次式(II) 【化2】 (式中、R4は請求項2の記載と同じ意味を表わし、R5
    〜R11は同一でも異なってもよく、各々(1)水素原子、
    (2)ハロゲン原子、(3)C1〜6のアルキル基、(4)C1
    〜6のアルコキシ基、(5)シアノ基、(6)アミノ基、また
    は(7)ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C1〜6
    のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群から
    選択される置換基により置換されていてもよいアリール
    基を表わす。)で示される繰り返し単位を主として含む
    ポリマーである請求項2に記載のフォトリフラクティブ
    材料組成物。
  4. 【請求項4】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化3】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項3に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  5. 【請求項5】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化4】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項3に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  6. 【請求項6】 前記正孔輸送性材料が次式(III) 【化5】 (式中、R1〜R3は請求項1の記載と同じ意味を表わ
    し、R12はハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C1
    〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群
    から選択される置換基により置換されていてもよいアリ
    ール基を表わし、R 13はハロゲン原子、C1〜6のアル
    キル基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ
    基からなる群から選択される置換基により置換されてい
    てもよいアリーレン基を表わし、R14は(1)水素原子、
    (2)C1〜6のアルキル基、(3)C1〜6のアルコキシ
    基、または(4)ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、
    C1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びアミノ基からな
    る群から選択される置換基により置換されていてもよい
    アリール基を表わす。)で示される繰り返し単位を主と
    して含むポリマーである請求項1に記載のフォトリフラ
    クティブ材料組成物。
  7. 【請求項7】 前記正孔輸送性材料が次式(IV) 【化6】 (式中、R3、R5〜R9及びR14は請求項3及び6の記
    載と同じ意味を表わし、R15〜R19は同一でも異なって
    もよく、各々、(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)C
    1〜6のアルキル基、(4)C1〜6のアルコキシ基、(5)
    シアノ基、(6)アミノ基、または(7)ハロゲン原子、C1
    〜6のアルキル基、C1〜6のアルコキシ基、シアノ基
    及びアミノ基からなる群から選択される置換基により置
    換されていてもよいアリール基を表わす。)で示される
    繰り返し単位を主として含むポリマーである請求項6に
    記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  8. 【請求項8】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化7】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  9. 【請求項9】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化8】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  10. 【請求項10】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化9】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  11. 【請求項11】 前記正孔輸送性材料が次式: 【化10】 で示される繰り返し単位を主として含むポリマーである
    請求項7に記載のフォトリフラクティブ材料組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    フォトリフラクティブ材料組成物を用いてなることを特
    徴とするフォトリフラクティブ素子。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    フォトリフラクティブ材料組成物を用いてなることを特
    徴とするホログラム。
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