JP2001252652A - 水の浄化装置 - Google Patents

水の浄化装置

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JP2001252652A
JP2001252652A JP2000070344A JP2000070344A JP2001252652A JP 2001252652 A JP2001252652 A JP 2001252652A JP 2000070344 A JP2000070344 A JP 2000070344A JP 2000070344 A JP2000070344 A JP 2000070344A JP 2001252652 A JP2001252652 A JP 2001252652A
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water
excimer lamp
harmful component
treated
turbidity
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JP2000070344A
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Kenji Sakamoto
健二 坂元
Masahiro Tokida
昌広 常田
Koji Oshima
功治 大島
Chikayoshi Endo
慎良 遠藤
Shigeru Ando
茂 安藤
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エキシマランプを用いて有害物質を分解する
に当たり最適な条件化で処理を行い、効率よく有害成分
を分解できる水の浄化装置を提供する。 【解決手段】 被処理水の濁質を除去する濁質除去部
と、エキシマランプから紫外線を照射する有害成分除去
部とからなる水の浄化装置において、前記有害成分除去
部の上流側に被処理水を電気分解する電気分解部を備
え、この電気分解部で生成したアルカリイオン水を前記
有害成分除去部で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水、浴槽水、
に含まれる濁質除去と有害成分を分解除去する水の浄化
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水道水には、有害有機物や消毒殺菌剤で
あるカルキ臭等の臭い成分や微細な粒子成分が含まれて
いる。この水道水をより安全できれいな水にするため、
濁質除去部と有害成分除去部を備えた水の浄化装置が用
いられている。また、さらに美容と健康によいアルカリ
イオン水を提供するため、濁質除去部と有害成分除去分
以外に電解部を備えたアルカリイオン整水器が知られて
いる。また、水の浄化方法としては、活性炭処理、オゾ
ン処理、紫外線処理、またはこれらの処理法と酸化剤を
併用した複合酸化法などが知られている。
【0003】従来、この種のアルカリイオン整水器の有
害成分除去部としては、活性炭等の吸着材により水のカ
ルキ臭、カビ臭、トリハロメタン等を除去する機能を有
するものが知られているが、活性炭は吸着材であるた
め、吸着量が飽和すると性能が低下し、浄化性能を維持
するために新品と交換する方法のアルカリイオン整水器
(特開平11−57713)が知られている。また、他
の水の浄化方法として上述したような複合酸化法がしら
れているが、酸化剤をあとで取り除く工程が必要なため
装置が大がかりになるため使用される例は少ない。また
紫外線を利用した処理方法として、最近、有害物質を除
去する波長の紫外線を高出力で照射できるエキシマラン
プを用いた水処理方法(特開平10-216716)が
知られている。
【0004】濁質除去部と有害成分除去部と熱交換器と
ポンプを備えた浴槽水浄化循環装置においては、節水効
果とともにいつでもお風呂に入れるという利便性がある
一方で、浴槽水中の有機物や濁質を微生物の代謝機能を
利用した生物浄化により浄化するため、浴槽水中や浴槽
の壁面、更には浴槽水浄化循環装置を構成する各種配管
の壁面、浄化槽等で病原菌が繁殖する可能性が指摘され
ている。
【0005】そのため、オゾンガスを浴槽水に混入させ
ることにより、殺菌効果を高めた浴槽水浄化循環装置
(特開平11−19656)や熱水にて浴槽水循環管路
を殺菌洗浄する浴槽水浄化循環装置(特開平11−24
4169)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、濁質除
去部と有害成分除去部を備えた上記のアルカリ水生成器
においては、活性炭は吸着材であるため、吸着量が飽和
すると性能が低下し、浄化性能を維持するために新品と
交換する必要があるため、経済的ではなく、さらに使用
済みの活性炭を処分する手間がかかる。また、活性炭を
再生する方式では、装置が複雑になり大型になる。
【0007】さらに、活性炭で吸着できる有害有機物
は、一般的に疎水性の有機物や非極性の官能基を有する
有機物であるため、親水性や極性の高い有機物は活性炭
では吸着除去できない。もしくは吸着除去しにくい。し
かし、水道水中には人体に有害な消毒副生成物であるア
ルデヒド系やカルボン酸系の親水性で極性の高い活性炭
では吸着除去できない有害有機物等が含まれている。
【0008】また、有機物が吸着した活性炭は、菌が繁
殖するため、活性炭より脱落する菌を除去するため、活
性炭より吐水側に菌を除去する中空糸フィルター等が必
要となり、浄水機内の構成は水道水流入側から活性炭、
次に中空糸フィルターと限定される。そのため、水道水
中の微粒子成分が活性炭表面に付着し、活性炭の吸着性
能が低下、さらに吸着寿命が短くなる問題があった。
【0009】また水の浄化方法として、前述したような
紫外線や超音波、放射線を用いた酸化処理方法が知られ
ているが、その分解力、すなわち酸化力が弱いため、過
酸化水素などとの酸化剤との組み合わせによる方法でし
か十分な分解力が得られず、飲料水として用いる場合
は、安全性の面から、この酸化剤を処理後に除去する工
程が必要となり、装置が大がかりになるといった問題が
あった。また、上述したエキシマランプを用いた浄化方
法は、酸化剤の添加を伴わず、アルデヒドやカルボン酸
系の親水性で極性の高い活性炭では吸着除去できない有
害有機物の除去が可能であるが、その分解能力の低さが
問題であり、分解効率をupすることが課題であった。
【0010】濁質除去部と有害成分除去部と加熱部とポ
ンプを備えた上記の浴槽水浄化循環装置においては、い
ずれの浴槽水浄化循環装置も浴槽水中の有機物や濁質を
浄化するため、生物浄化を利用していることから、生物
浄化槽には多量の菌が繁殖している。結果、常に生物浄
化槽から病原菌が浴槽水中に流出してくる問題点があ
る。また、その他の水の浄化方法を用いた場合に関して
は上記したアルカリイオン整水器の場合と同様の問題が
上げられる。
【0011】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、濁質除去部が濁質を除去し、有害成分
除去にエキシマランプからの紫外線を利用することで、
活性炭等の吸着材が不必要となり、吸着性能低下による
吸着材の交換、再生が不必要で、有害成分を分解除去可
能、さらに、活性炭等の吸着剤で吸着除去できない有害
有機物を分解除去でき、生物浄化方法を用いないため、
生物浄化槽から病原菌が処理水中に流出してくることが
なく、またエキシマランプを用いて有害物質を分解する
に当たり最適な条件化で処理を行うため、効率よく有害
成分を分解できる水の浄化装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決するために、本発明に係る水の浄化装置は、被
処理水の濁質を除去する濁質除去部と、エキシマランプ
から紫外線を照射する有害成分除去部とからなる水の浄
化装置において、前記有害成分除去部の上流側に被処理
水を電気分解する電気分解部を備え、この電気分解部で
生成したアルカリイオン水を前記有害成分除去部で処理
することを特徴とする。
【0013】ここでエキシマランプを用いた有害成分除
去のメカニズムを説明する。大きくは3つのメカニズム
により分解される。それは、紫外線の持つエネルギー
により有機物の結合を切断し分解、紫外線が水を分解
して発生する酸化力の強いヒドロキシラジカルなどの活
性種を利用して分解、水溶液中の溶存酸素が紫外線に
より励起されてオゾンガスとなり、オゾンによる酸化力
によって有機物が分解、である。またエキシマランプを
用いて有機物を分解する場合、有機物分解過程におい過
酸化水素が生成することが知られている。この発生した
オゾン、過酸化水素が分解されると、より酸化力の強い
活性種を生成することも知られている。また、このオゾ
ンや過酸化水素は酸性領域では安定で分解しにくく、ア
ルカリ領域では不安定で分解しやすい。しかし、通常エ
キシマランプによる分解は酸化分解であるため有害物質
は一度カルボン酸等の酸に分解されて二酸化炭素と水に
分解される。よって、有機物が完全に分解されるまでは
処理する有機物濃度にもよるが、処理水は中性もしくは
酸性領域となり、発生するオゾンや過酸化水素を有効に
利用できない。本発明による手法、エキシマランプによ
る処理後に電気分解するのではなく、電気分解したアル
カリ水をエキシマランプで処理することにより、アルカ
リ領域なため、発生したオゾンや過酸化水素が容易に酸
化力の強い活性種に分解されるため、分解効率が飛躍的
に促進される。図1は酸性、中性、アルカリ性の処理水
にエキシマランプを照射した際の処理水中の全有機物濃
度(TOC)の変化を、処理水の初期PH別に測定したも
のである。グラフより、pH値7以上のアルカリ領域にな
るとで浄化効率が高くなることが分かる。
【0014】また、紫外線を発光する水銀ランプとエキ
シマランプの紫外線出力と出力波長の関係を図2に示し
た。エキシマランプは水銀ランプと比較して、単一波長
の紫外線かつ電気的に高い変換効率の紫外線出力が得ら
れる。
【0015】本発明の水の浄化装置により、流入した水
道水の濁質を濁質除去部で除去し、有害成分をエキシマ
ランプからの紫外線で分解除去できるため、活性炭等の
吸着材が必要なく、性能低下による新品との交換、使用
済みの吸着材の処理、および、再生処理が不必要とな
る。そのため、経済的であり、再生処理装置により水の
浄化装置が大型化することもない。さらに、吸着材から
の菌の脱落がないため、菌を除去する目的の中空糸フィ
ルター等が不必要となり、エキシマランプの紫外線が有
害成分を分解除去するのと同時に殺菌も可能となる。さ
らに、吸着材で除去できない有害有機物も分解除去で
き、また電気分解後のアルカリ水をエキシマランプで処
理する手法を用いることで、発生するオゾンや過酸化水
素を有効に利用できるため、安全で美味しい水を迅速か
つ効率よく得ることが可能な水の浄化装置であるアルカ
リイオン整水器を提供できる。
【0016】本発明に係わる水の浄化装置の一様態とし
て、浴槽と接続されて浴槽水を循環する循環経路中に、
濁質除去部とエキシマランプから紫外線を照射する有害
成分除去部とポンプと熱交換器を備えた水の浄化装置に
おいて、循環される浴槽水を前記熱交換機により加熱
し、循環する浴湯温度が所定温度以上になった後、エキ
シマランプを照射することを特徴とする。
【0017】従来の浴槽と接続されて浴槽水を循環する
循環経路中に、濁質除去部と有害成分除去部とポンプを
備えた水の浄化装置である浴槽水浄化循環装置では、浴
槽水を生物浄化により浄化しているため、浴槽水中に菌
が繁殖している。そのため、殺菌装置を備える必要があ
り、装置が大型になる。また、殺菌を行っているものの
菌数を減少させているのみであるため、完全に菌数がゼ
ロにはなってはいない。結果、浴槽水中や浴槽の壁面、
更には浴槽水浄化循環装置を構成する各種配管の壁面等
で病原菌が繁殖する。
【0018】本発明の水の浄化装置により、浴槽水中の
濁質を濁質除去部で除去し、エキシマランプからの紫外
線で有害成分を分解除去すると同時に殺菌し、浄化した
浴槽水をポンプで循環でき、従来の生物浄化手段が不必
要となる。そのため、浴槽水に菌が繁殖していなく、浴
槽の壁面、更には浴槽水を循環する配管の壁面等に病原
菌が繁殖しない。結果、従来の水の浄化装置では必要で
あった浴槽壁、循環配管、および生物浄化槽の定期的な
洗浄が不必要となり、濁質や有害成分を除去し、病原菌
がいない安全な浴槽水で入浴が可能となる水の浄化装置
を提供できる。
【0019】また、エキシマランプを被処理水に照射す
るとオゾンと過酸化水素ができることは前述したが、こ
の過酸化水素とオゾンは水温が高いと分解しやすい。こ
のため、水温が高い状態でエキシマランプを照射する
と、発生した過酸化水素とオゾンがより酸化力の強い活
性種に分解されるため、有機物の分解効率が上昇する。
よって、循環される浴槽水温度が熱交換器により制御さ
れ、所定温度以上になった後、エキシマランプを照射す
ることにより高い効率で浴槽水の浄化を行うことが可能
となる。
【0020】また、本発明に係わる水の浄化装置の一様
態として、被処理水の濁質を除去する濁質除去部と、エ
キシマランプから紫外線を照射する有害成分除去部とか
らなる水の浄化装置において、前記有害成分除去部の上
流側に被処理水を加熱する熱交換器を備え、この熱交換
器で被処理水を所定温度以上に加熱して前記有害成分除
去部で処理することを特徴とする。
【0021】このことにより、所定温度以上に保たれた
被処理水を有害成分除去部に導入できるため、前述した
ように、有害成分除去部で酸化力の強い活性種が発生
し、高効率で有機物を処理することができる。
【0022】また好ましくは、前記浄化装置は、浴槽と
接続されて浴槽水を循環するポンプを備えたことを特徴
とする。
【0023】このことにより、熱交換機下流部において
は被処理水は所定温度以上に制御されているため、浴槽
水全体を所定温度以上にしなくても良く、より少ないエ
ネルギーで効率良く浴槽水の浄化を行うことが可能とな
る。
【0024】また、さらに好ましくは前記所定温度を3
0℃とした。
【0025】図3は浴槽水へエキシマランプを照射した
際の浴槽水中の全有機物濃度(TOC)の変化を、浴槽
水の温度別に測定したものである。これらのグラフよ
り、水温が30℃付近以上で浄化効率が高くなることが
分かった。したがって浴槽水の制御温度は30℃以上が
良く、より温度が高ければさらに好ましい。
【0026】好ましくは前記記載の水の浄化装置におい
て、濁質除去部がエキシマランプからの紫外線による有
害成分分解除去部より処理水の流入側に配設した。
【0027】エキシマランプを水の有害成分分解処理に
使用する場合、長年にわたる使用で水と接するエキシマ
ランプ保護管表面、または保護板表面に濁質成分が付着
し、エキシマランプからの紫外線の透過率が低下する。
そのため、処理水に照射される紫外線出力が低下し、有
害成分の分解除去性能が低下する。このことより本発明
の水の浄化装置により、濁質除去部で濁質が除去された
処理水が有害成分分解除去部を通過するため、保護管表
面、または保護板表面に濁質の付着がなくなる。結果、
長年にわたる使用においても、保護管、または保護板の
紫外線透過率が低下することがなく、有害成分分解除去
性能が低下しないため、濁質と有害成分を除去した安全
な水を供給できるとともに保護管表面、保護板表面に付
着した濁質除去のための洗浄操作が不必要となる。
【0028】さらに好ましい様態として、有害成分除去
部を通過する処理水の流量を検知する手段を設け、流量
に応じてエキシマランプからの紫外線出力を制御した。
【0029】従来の水の浄化装置においては、処理水の
流量変化に応じて、吸着剤による吸着除去性能や生物浄
化法における生物浄化能力は変化しない。そのため、処
理水の流量が適量の場合は、十分な性能が発揮される
が、流量が多くなると有害成分除去性能が不足し、有害
成分が満足に除去されていない水となる。本発明におい
ては、有害成分除去部を通過する処理水の流量を検知す
る手段を設け、流量に応じてエキシマランプからの紫外
線出力を制御することができる水の浄化装置であるた
め、流量が変化しても有害成分分解除去性能が低下しな
い。結果、水の流量が変化しても濁質と有害成分を除去
した安全な水を供給できる。
【0030】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プが150nm以上200nm以下の紫外線を主波長に
発光するランプを用いた。
【0031】紫外線は波長が短くなるほど光子のエネル
ギーが高く、波長200nm以下の光子のエネルギーは
有機化合物中の分解しにくい炭素二重結合(C=C)等
の結合を用意に切断するとともに、水中の溶存酸素から
オゾンを生成させることが知られている。また、波長が
150nm以下の紫外線は水やエキシマランプの保護
管、または保護板に吸収されるため、有害成分分解に寄
与する紫外線量が極めて少ない。したがって、波長15
0nm以上200nm以下の紫外線を主波長とするエキ
シマランプにより処理水中の有害成分を効率よく分解除
去できる。
【0032】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プが172nmの紫外線を主波長に発光するランプを用
いた。
【0033】172nmの紫外線を主波長とするキセノ
ンエキシマランプは、他のエキシマランプより高出力の
紫外線を安定に、電気的に高い変換効率で出力すること
ができるため、処理水中の有害成分を効率良く分解除去
できる。
【0034】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プは紫外線が透過可能な保護管内、またはランプ収納部
の一部が紫外線を透過可能な保護板で構成された収納部
内に収納され、かつ収納部内の雰囲気が300Torr
以下とするか、エキシマランプからの紫外線を吸収しな
いガスを主成分とした雰囲気とした。
【0035】エキシマランプから出力される紫外線は、
一般的なソーダライムガラス等で形成された保護管、ま
たは保護板ではほとんど透過しない。また、天然石英ガ
ラスのようなケイ素と酸素以外の成分を多く含むガラス
においても透過率は低いが、ケイ素と酸素以外の成分を
微量しか含まない合成石英ガラスやフッ化マグネシウム
ガラスにおいては透過率が高い。また、収納部の雰囲気
が酸素を含む雰囲気である場合、酸素分子に吸収され紫
外線強度が低下するため、300Torr以下とする
か、エキシマランプからの紫外線を吸収しないガスであ
る窒素ガス等が良い。
【0036】したがって、エキシマランプからの紫外線
が透過可能な保護管内、またはランプ収納部の一部が紫
外線を透過可能な保護板で構成された収納部内に収納さ
れ、かつ収納部内の雰囲気が300Torr以下とする
か、エキシマランプからの紫外線を吸収しないガスを主
成分とした雰囲気とすることにより、処理水中の有害成
分を効率良く分解除去できる。
【0037】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プからの紫外線が照射される有害成分除去部内壁の接液
部が、エキシマランプからの紫外線を反射する材質を用
いた。
【0038】エキシマランプから出力される紫外線は、
有害成分除去部内壁により吸収される。水道水、浴槽
水、雨水、および生活排水に含まれる有害成分と反応さ
せ、効率良く分解除去するためには、有害成分除去部内
壁に吸収する紫外線量を減らし、反射させることで再度
有害成分と反応させることが望ましい。そのため、有害
成分除去部内壁の材質を紫外線反射率の高いアルミニウ
ム、ステンレス等で構成することが望ましい。
【0039】したがって、エキシマランプからの紫外線
が照射される有害成分除去部部内壁の接液部が、エキシ
マランプからの紫外線を反射する材質で構成することに
より、有害成分を効率良く分解除去し、安全な水を供給
できる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。本実施例に用いる濁質除去部には粒状フ
ィルターや金属、または樹脂製の不織布や金属、または
樹脂性のメッシュ状フィルターや金属、樹脂、およびセ
ラミックス製の焼結フィルターや中空糸膜フィルターや
RO膜等を用いることができる。濁質除去フィルター
は、水質(水道水、浴槽水)や使用形態によって上記か
ら選定する。
【0041】図4は本発明の第一の実施例である。図4
において1は給水口、2は流量センサー、3は濁質除去
部、4は電気分解部、5は有害成分除去部、5aはエキ
シマランプ、6は制御部、7は電源部、8は吐水口であ
る。
【0042】次にかかる第一の実施例の動作について説
明する。まず、給水口1から流量センサ2、濁質除去部
3、電気分解部4、有害成分除去部5の順にながれ、吐
水口8から浄化された水が吐水する。また制御部6と電
源部7と有害成分除去部内のエキシマランプ5aは電気
的に接続されている。ここで、吸水口1から流入した被
処理水は流量センサー2によりその流量が検知され、そ
の流量に応じて、電源部7の電気エネルギーが制御部6
からの情報をもとに給電され、エキシマ光の出力が制御
される。流量センサ2を通過後、処理水は濁質除去部に
流入し、濁質が除去されたあとに電気分解部で電気分解
され、処理水からアルカリ水と酸性水が生成される。酸
性水は装置外に排出され、アルカリ水は有害成分除去部
に導入され有害物質除去部内のエキシマランプによって
処理される。このことにより、エキシマランプ処理中に
発生するオゾンや、過酸化水素から酸化力の強い活性種
が生成されるため、有機物を効率良く処理することがで
きる。
【0043】図5は本発明における第二の実施例であ
る。9は浴槽、10はポンプ、11は熱交換器、3は濁
質除去部、5は有害成分除去部、5aはエキシマラン
プ、12は循環路、13は温度センサである。
【0044】次にかかる第二の実施例の動作について説
明する。浴槽9中の浴槽水はポンプ10の働きにより濁
質除去部3、熱交換器11を通り、加熱された浴槽水は
有害成分除去部5を通り浴槽9へ還流する。この際、毛
髪やゴミは濁質除去部3により除去される。浴槽水の温
度はセンサ13によりモニタされ、浴槽水の温度が所定
の温度に達すると有害成分除去部5内のエキシマランプ
5aの照射を開始し、有害成分の分解が行われる。この
際所定温度以上の浴槽水を処理するため、エキシマラン
プ処理によって発生するオゾンや過酸化水素を有効に利
用できるので、浴槽水を迅速に、効率よく処理すること
ができる。ここで図5に示すように、有害成分除去部5
を熱交換器の後段に設置し、温度センサーを有害成分除
去部後段に設置することにより浴槽水全体の温度が所定
温度以上でなく、有害成分除去部5内の水が所定温度以
上になったときに処理すると、より迅速に処理が行え
る。
【0045】以上本発明によれば、濁質除去部が濁質を
除去し、有害成分除去にエキシマランプからの紫外線を
利用することで、活性炭等の吸着材が不必要となり、吸
着性能低下による吸着材の交換、再生が不必要で、有害
成分を分解除去可能、さらに、活性炭等の吸着剤で吸着
除去できない有害有機物を分解除去でき、生物浄化方法
を用いないため、生物浄化槽から病原菌が処理水中に流
出してくることがなく、さらにエキシマランプによって
有害物質を分解除去するに当たり最適な条件化で処理を
行うため、迅速かつ効率よく水の浄化を行うことが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキシマランプ照射における初期被処理水pH値
とTOC濃度変化の関係を表す図
【図2】水銀ランプとエキシマランプの紫外線出力と出
力波長の関係。
【図3】エキシマランプ照射における水温とTOC濃度
変化の関係を表す図
【図4】本発明に係わる水の浄化装置の実施例1の構成
図である。
【図5】本発明に係わる水の浄化装置の実施例2の構成
図である。
【符号の説明】
1 :給水口 2 :流量センサ 3 :濁質除去部 4 :電気分解部 5 :有害成分除去部 5a :エキシマランプ 6 :制御部 7 :電源部 8 :吐水口 9 :浴槽 10:ポンプ 11:熱交換器 12:循環路 13:温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 慎良 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 安藤 茂 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AA02 AA09 AB02 BA18 CA04 4D061 DA03 DA07 DB08 DB19 DC08 EA02 EB37 EC01 ED17 FA06 FA09 FA13 GA02 GA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水の濁質を除去する濁質除去部
    と、エキシマランプから紫外線を照射する有害成分除去
    部とからなる水の浄化装置において、前記有害成分除去
    部の上流側に被処理水を電気分解する電気分解部を備
    え、この電気分解部で生成したアルカリイオン水を前記
    有害成分除去部で処理することを特徴とする水の浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 浴槽と接続されて浴槽水を循環する循環
    経路中に、濁質除去部とエキシマランプから紫外線を照
    射する有害成分除去部とポンプと熱交換器を備えた水の
    浄化装置において、循環される浴槽水を前記熱交換機に
    より加熱し、循環する浴湯温度が所定温度以上になった
    後、エキシマランプを照射することを特徴とする水の浄
    化装置。
  3. 【請求項3】 被処理水の濁質を除去する濁質除去部
    と、エキシマランプから紫外線を照射する有害成分除去
    部とからなる水の浄化装置において、前記有害成分除去
    部の上流側に被処理水を加熱する熱交換器を備え、この
    熱交換器で被処理水を所定温度以上に加熱して前記有害
    成分除去部で処理することを特徴とする水の浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記浄化装置は、浴槽と接続されて浴槽
    水を循環するポンプを備えたことを特徴とする請求項3
    記載の水の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記所定温度が30℃であることを特徴
    とする請求項2〜4記載の水の浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記記載の水の浄化装置において、濁質
    除去部がエキシマランプからの紫外線による有害成分分
    解除去部より処理水の流入側に配設されていることを特
    徴とする請求項1〜5に記載の水の浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記記載の水の浄化装置において、有害
    成分除去部を通過する処理水の流量を検知する手段を設
    け、流量に応じてエキシマランプからの紫外線出力を制
    御することを特徴とする請求項6に記載の水の浄化装
    置。
  8. 【請求項8】 前記エキシマランプが150nm以上2
    00nm以下の紫外線を主波長に発光するランプである
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の水の
    浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記エキシマランプが172nmの紫外
    線を主波長に発光するランプであることを特徴とする請
    求項8に記載の水の浄化装置。
  10. 【請求項10】 前記エキシマランプは紫外線が透過可
    能な保護管内、またはランプ収納部の一部が紫外線を透
    過可能な保護板で構成された収納部内に収納され、かつ
    収納部内の雰囲気が300Torr以下とするか、エキ
    シマランプからの紫外線を吸収しないガスを主成分とし
    た雰囲気であることを特徴とする請求項6〜9に記載の
    水の浄化装置。
  11. 【請求項11】 前記エキシマランプからの紫外線が照
    射される有害成分除去部内壁の接液部が、エキシマラン
    プからの紫外線を反射する材質で構成されたことを特徴
    とする請求項6〜10に記載の水の浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012217966A (ja) * 2011-04-13 2012-11-12 Miura Co Ltd 水無害化処理装置
WO2021070573A1 (ja) * 2019-10-07 2021-04-15 栗田工業株式会社 Toc処理装置及び処理方法

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