JP2001251134A - アンテナ最適設計法、アンテナ最適設計プログラムを格納した記録媒体、及びアンテナ装置 - Google Patents

アンテナ最適設計法、アンテナ最適設計プログラムを格納した記録媒体、及びアンテナ装置

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JP2001251134A JP2000061143A JP2000061143A JP2001251134A JP 2001251134 A JP2001251134 A JP 2001251134A JP 2000061143 A JP2000061143 A JP 2000061143A JP 2000061143 A JP2000061143 A JP 2000061143A JP 2001251134 A JP2001251134 A JP 2001251134A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 素子数を可変にし、無給電素子の配置にも自
由度があり、セクタアンテナ小型化のための最適化にも
適用可能なアンテナ最適設計方法の提供。 【解決手段】位置及び素子長を含む素子情報からなる
染色体を所定数生成し、素子長が所定値以下又は位置
情報が重複する素子情報を削除し、得られた染色体の
それぞれに基づいて1セクタ分の素子情報を構成し、
1セクタ分の素子情報のそれぞれに基づいてアンテナの
素子情報を生成し、アンテナの素子情報に基づいてア
ンテナ特性を計算し、素子情報を対象関数に基づいて
評価して染色体にランク付けし、特性ごとに優れたも
のを優先的に保存しつつ遺伝的操作を行い新たな世代の
遺伝子群を生成し、新たな世代の遺伝子群が所定の収
束条件を満たしているかを判定し、条件を満たせば設計
を終了し、条件を満たさなければ新たな世代の遺伝子群
に基づいて前記工程を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セクタアンテナの
小型化設計のために有効なアンテナ設計方法及び該方法
を実施するためのプログラムを記憶した記憶媒体に関
し、特に、高速無線LAN用セクタアンテナの小型化最
適化、移動通信基地局用2周波あるいは3周波共用アン
テナの小型化最適化を行う方法として有効なアンテナ設
計方法及び該方法を実施するためのプログラムを記憶し
た記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、Genetic Algorithms(以下、
「GA」という)を用いた八木・宇田アンテナの設計法
は例えば文献1:"Eric A.Jones,William T.Joines:"De
sign ofYagi-Uda Antennas Using Genetic Algorithm
s,"IEEE Trans.A・P Vol.45,No.9Sept.1997"で報告され
ている。
【0003】図17は、従来の方法を用いて設計された
4素子八木・宇田アンテナの一構成例を示す構成図であ
る。従来のGAによる八木・宇田アンテナの最適化の手
法は、素子数をあらかじめ定め(本構成例の場合は素子
数=4)、つぎに各素子の素子長(本構成例ではL1、
L2、L3、L4)と素子間隔(本構成例ではS2,S
3、S4)を未知数として、これらの未知数を未知数列
として配列して染色体を構成していた。
【0004】本構成例における未知数によって構成され
る染色体の構成例を図18に示す。図18に示されるよ
うに、素子長(L1,..,L4)、素子間隔(S
2,..,S4)をそれぞれ6bitの二値データで構
成し、素子長L1、L2,L3,L4をあらわす4つの
6ビット二値データと素子間隔S2、S3,S4をあら
わす3つの6ビット二値データを交互に並べることによ
り、該アンテナ構成例の染色体を形成する。
【0005】この従来のGAを用いた八木・宇田アンテ
ナの設計方法を示すフローチャートを図22に示す。は
じめに、図18に示されるような、素子間隔と素子長で
構成された未知数列(=染色体)を、あらかじめ定めた
個数だけ乱数を用いて生成し、生成されたこれら染色体
を初期値とする(Step1)。
【0006】次に、これら初期値として生成された染色
体を用いて、モーメント法を使ってそれぞれの染色体の
アンテナ特性をシミュレーションにより求める(Ste
p2)。
【0007】次に以下の式 O(x)=aG(x)-b|50-Re(Z(x))|-c|Im(Z(x))| で与えられる対象関数O(x)を用いてそれぞれの染色
体のランク付けを行う(Step3)。ここで、G
(x)は指向性利得、Z(x)はインピーダンス、Re
(x)はxの実部を、Im(x)はxの虚部を表わすも
のとし、またa,b,cは、それぞれの項目の重要度を
表す係数である。
【0008】上記対象関数によって求めたそれぞれの染
色体のランク付けに基づいて、該ランク付けされた染色
体から新しい世代の染色体を作る遺伝的操作を行う(S
tep4)。
【0009】最後に、上記新しい世代の染色体が収束条
件を満たしているか否かを判断し(Step5)、収束
条件を満たしていれば処理を終了し、満たしていなけれ
ば、該新しい世代の染色体について、前記Step2か
らStep5をおこない、収束条件が満たされるまで同
様の処理が繰り返される。
【0010】このような従来のGAによるアンテナ設計
方法では、固定長の染色体を使用する場合は、素子数を
固定せざるを得ない。したがって、従来のGAによるア
ンテナ設計方法では入力できるアンテナ構造のフレキシ
ビリティに限界があった。また、回転対称性、線対称性
を有する構造の最適化に対してなんら工夫がされていな
かった。さらに、ビーム幅一定の最適化問題や小型化の
最適化問題を解けないという欠点があった。
【0011】このような従来の手法はさらに別の問題も
有していた。すなわち、かかる従来の設計方法において
は、はじめに、素子数とアンテナの基本構成(たとえ
ば、八木・宇田アンテナとするのか、コーナリフレクタ
アンテナとするのか)を決定しておく必要があり、最適
化は決められた素子数および構造の範囲でのパラメータ
スタディとして行われるに過ぎない。特に、八木・宇田
アンテナの場合、導波器や反射器に誘導される電流の位
相と振幅がアンテナ特性に作用する(CG出版:アンテ
ナ・ハンドブック、pp.347−354)。これは、
素子間隔や素子長などの構造で決定される値である。一
方、八木・宇田アンテナはアレー長が長くなるにつれて
利得が大きくなる傾向にある。このため、素子数と素子
間隔の選択可能範囲を限定した条件下でアンテナの最適
化を行うと、単に該アンテナのアレー長を長くした結果
利得が高くなるという結果になり、導波器・反射器上の
電流分布は必ずしも最適な結果になっていない、すなわ
ち、振幅が最大、位相の複素成分が少ないという結果に
ならないという問題があった。
【0012】GAを用いたアンテナの設計方法の他の例
を図19に示す。図19はCrookedwire genetic antenn
aと呼ばれるもので(Edward E.Altshuler,Derek S. Lin
den:"Wire-Antenna Designs Using Genetic Algorithm
s,"IEEE A・P Magazine,Vol.39,No.2,April 1997.参
照)、0.5λ(λ:波長)立方体で構成される設計空
間中の任意の点を結んでできるワイヤで構成されるモノ
ポールアンテナの最適化を行うものである。このアンテ
ナ設計方法においては、選択し得るアンテナ構造にある
程度自由度があり、パラメータスタディにとどまらず構
造の最適化も計ることができる。しかし、ワイヤ数はあ
らかじめ決定しており、またセクタアンテナの最適化に
は適用し得ない。
【0013】次に、GAを用いない、従来のセクタアン
テナの設計法について説明する。図20は、19GHz
帯無線LAN用小型セクタアンテナとして提案されてい
る、マルチセクタモノポール八木・宇田アンテナ(MS
−MPYA)を示す図である。MS−MPYAは下記の
[表1]に示すように、たくさんの設計パラメータがあ
り、従来は、「丸山、上原、鹿子嶋:信学論B−ll,
『モノポール八木・宇田アンテナを用いた無線LAN用
小型マルチセクタアンテナの解析と設計』、Vol.J80-Bl
l,pp.424-433,No.5,1997年5月」および「1996年電
子情報通信学会総合大会:B−105丸山、上原、鹿子
嶋:『有限地板上に設置された金属フィン付きセクター
化モノポール八木アレーの解析』」などに示されるよう
に、各セクタ毎のアレー長、円筒リフレクタの半径、素
子長、リフレクタの高さ、金属フィンの長さについて、
それぞれ別々にパラメータスタディを行い、最適化を計
っていた。
【0014】
【表1】
【0015】また、MS−MPYAは上記『モノポール
八木・宇田アンテナを用いた無線LAN用小型マルチセ
クタアンテナの解析と設計』に示されるように、セクタ
配置を行い、隣接アレーを有効利用することによりビー
ム幅を小さくして利得を上げ特性を向上させているが、
これを一般化した無給電素子の最適配置にまでは到って
いなかった。また下記[表2]に示すように設計条件の
種類が多い場合、一つ一つについて特性を調べ最適化を
計っていた。このため、多大な労力と時間を必要として
いた。
【0016】
【表2】
【0017】図21は従来の移動通信用基地局アンテナ
のための二周波共用アンテナの例である(鈴木、鹿子嶋
「任意ビーム幅2周波数帯共用コーナリフレクタアン
テナ」、Vol.J75-Bll,pp.950-956,No.12,1992年12月参
照)。従来の設計法においては、はじめにリフレクタの
構造を決定する。たとえば、図21のようなコーナリフ
レクタや、丸山 珠美、鹿子嶋 憲一:「等ビーム2周
波共用コーナリフレクタアンテナ」、NTTR&D,Vol.42 N
o.9 1993., pp.1135-1146,1993年9月に記載されている
ような円筒型のリフレクタなどとする。そののち、コー
ナリフレクタアンテナのコーナ角、コーナ長、などにつ
いてパラメータスタディを行って設計していた。
【0018】これも前述の従来例と同様に、限定された
条件の中での最適化に多大な労力と時間を要していた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上示したように、従
来のGAを用いた最適化方法、また、セクタアンテナ設
計法はともに、構造をはじめに限定してからパラメータ
スタディをしているに過ぎず、構造は設計者の決定にゆ
だねられていた。また、従来のGAを用いた八木・宇田
アンテナの最適化方法では、素子数を可変にすることが
できず、無給電素子の配置にも自由度がなかった。さら
に従来の手法では、セクタアンテナ小型化のための最適
化の手段について、なんら工夫がされていなかったとい
う欠点があった。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的として、本発明は以下のように構成される。
【0021】本発明は、染色体(たとえば、染色体に擬
せられ、遺伝的処理の対象となるデータ構造体)を用い
てアンテナ構造を設計するためのアンテナ最適設計方法
であって、位置及び素子長を含む少なくとも一つの素子
情報からなる染色体を予め定めた個数だけ生成する第1
工程(S1)と、該予め定めた個数の染色体のそれぞれ
に含まれる素子情報のうち、その素子長が所定値以下の
ものを削除し、かつその位置情報が重複している二以上
の素子情報のうち、一つの素子情報を残して他を削除す
る第2工程(S2)と、 該第2工程によって得られた
染色体のそれぞれにもどづいて、1セクタ分の素情報を
構成する第3工程(S3)と、該第3工程によって得ら
れた1セクタ分の素子情報のそれぞれに基づいてアンテ
ナの素子情報を生成する第4工程(S4)と、該アンテ
ナの素子情報のそれぞれに基づいて、アンテナ特性を計
算する第5工程と(S5)、該アンテナの素子情報のそ
れぞれを対象関数(O(x))にもとづいて評価するこ
とにより、前記予め定めた数の染色体それぞれにランク
付けを行う第6工程(S6)と、該予め定められた染色
体につけられたランクに基づいて、特性ごとに優れたも
のを優先的に保存しつつ遺伝的操作を行い、新たな世代
の遺伝子群を生成する第7工程(S7)と、該新たな世
代の遺伝子群が所定の収束条件を満たしているかを判定
し、該所定の収束条件が満たされていればアンテナ設計
を終了し、該所定の収束条件が満たされていなければ前
記新たな世代の遺伝子群に基づいて前記第1工程から第
7工程を繰り返す、第8工程(S8)と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0022】本発明はまた、上記第1工程から第8工程
を実施するためのプログラムを格納した記録媒体として
も実施可能である。
【0023】本発明の実施の態様においては、前記第1
工程において素子の位置情報を円筒座標(ri,θ
i,)を用いて構成し、前記第4工程において、該アン
テナの素子情報を前記1セクタ分の素子情報の鏡像を用
いて生成する、ように構成しても良い。
【0024】本発明の別の実施の態様においては、前記
第7工程において、該予め定められた数の染色体のう
ち、ランクの高いものから所定数個を選別し、該選別さ
れた所定数個の染色体を次世代に必ず残ように遺伝的操
作を行うように構成しても良い。
【0025】本発明のさらに別の実施の態様において
は、前記対象関数として O(x)=aG(x)−b|A−Re(Z(x))|−c|Im(Z(x))|−d|
B−HBW|−eAL、 (ただし、G(x)は該アンテナの指向性利得、Z
(x)は該アンテナのインピーダンス、HBWは該アン
テナの水平面内放射指向性の半値幅を、ALはアレー長
(AL=rmax)を、T(x)はビーム割れが発生し
ないように設けた補助関数を示し、l(x)は素子の重
なりや素子長の短いものを削除した後の素子数、a,
b,c,d,e,f及びgは、それぞれの項目の重要度
を表す係数であって実数にかぎられない、AおよびBは
所望のインピーダンス値および半値幅)である対象関数
を用いても良い。
【0026】
【実施例】添付の図面を参照しながら、本発明の実施例
について詳細に説明する。
【0027】[第1の実施例]まず、本発明の第1の実
施例を図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7及び
図23を参照しながら説明する。
【0028】図1は、セクタアンテナ小型化のために、
円筒座標を持ちいる場合のモデルを示している。図1に
おいて、記号「○」は給電素子#1の位置を示し、極座
標の角度φ=0゜の軸上、原点からの任意の距離rの位
置に配置される。記号「●」は、無給電素子#2から#
jを示している。
【0029】各素子は、パラメータh、ri、φ
定義される。ここでhはi番目の素子の素子長、r
はi番目の素子の原点からの距離、φはi番目の素子
の極座標の角度を表す(i=#1〜#j)。
【0030】また、セクタアンテナを表すGAアルゴリ
ズムの未知数列である染色体(遺伝的処理の対象となる
データ構造体)を、図2に示すように構成する。すなわ
ち該染色体は、素子長h#1と原点からの距離r#1
構成された給電素子部(給電素子#1に相当する)と、
それぞれが素子長hと、原点からの距離r#iと、極
座標の角度φ#iとからなる(j−1)個の組み合わせ
で構成される無給電素子部(無給電素子#2〜#jに相
当する)とで構成される。
【0031】ここで、図1に示すようにアンテナをセク
タ化し、複数のセクタに分割する。セクタの数は予め決
定しておく。セクタ数をSとし、アンテナ特性の解析に
用いるφの最大値φmaxを180/S゜とする。ま
た、アンテナ素子の原点からの距離r#iについては、
予めその最大値rmax及び最小値rminを設定してお
く。素子長h#iについても、その最大値hmax
0.4λ(λ:波長)、最小値hminを0.07λと
して制限を設ける。これによりアンテナの励振条件が決
定される。
【0032】このように、アンテナの構造を極座標で表
し、セクタ化し、その励振条件を決定して、その未知数
列である染色体それぞれの各要素値(h#i,r#i,
φ )を乱数を用いて決定し、図1に示すような染色
体を作成する。このようにして作成される染色体を予め
定めた個体数だけ用意する(図23:ステップS1)。
【0033】なお、以下の説明においては説明の便宜
上、セクタ数:S=12、アンテナ素子の原点からの距
離の最小値:rmin=0[λ](λ:波長)、同最大
値:r ax=5[λ]、染色体の個体数Nを120個
とする条件下で、アンテナの最適設計を行うものとして
説明するが、本発明はかかる条件下に限定されるもので
はなく、所望のアンテナ特性等に応じてこれらの条件を
任意に設定して実行することが可能である。
【0034】次に、図23のステップS2に移る。ここ
では、前記ステップS1で準備した120個の染色体そ
れぞれに対して、次に定義する条件に従い、その素子数
を決定する。
【0035】まず、素子長h#iが0.1λ未満のもの
についてはその素子を削除するとともに、素子の一部が
重なった場合は重なった素子を除去する。この除去の後
に残った素子がその染色体の素子数となる。この素子除
去処理を各染色体について行う。このようにして各染色
体毎に素子数を決定するということは、各染色体に対応
するアンテナにおいて、φ=0゜を中心とした1セクタ
の半分の素子位置が定められたことになる。
【0036】このように染色体毎に乱数により未知数を
設定して得られるアンテナ構造においては、無給電素子
の素子長や取り得る座標位置に応じて、該無給電素子が
導波器としても反射器としても動作する。したがって、
上記ステップ2において得られた、染色体に対応するア
ンテナ構造は、コーナリフレクタアンテナのような反射
板付きのアンテナと八木・宇田アレーアンテナのような
無給電素子(導波器)を有するアンテナの融合モデルと
してとらえることができる。
【0037】次に、図23のステップS3について説明
する。このステップにおいては、前記ステップS2にお
いて定められたφ=0゜を中心とした1セクタの半分の
素子位置等に基づいて、φ=0゜を中心とした素子の鏡
像を作成することで1セクタ他の半分の素子配置を決定
し、この両者により1セクタ全体の素子位置を決定す
る。なお、鏡像を作成する際に、セクタの境界線上に素
子の一部が重なる場合には、その素子の中心をセクタの
境界線上に移動させる処理を行う。上記処理を120個
の染色体すべてについて行うことにより、1セクタ分の
素子配置が120個分作成されることになる。
【0038】次に、前記ステップS3で作成した1セク
タの素子配置を元にして、残りのセクタ(11セクタ)
の素子配置を極座標の原点を中心として2×φ
max(=360゜/S)毎に一次変換、あるいは回転
移動させることによって、1つのセクタアンテナ全体の
構造を設定することができる。該一次変換あるいは回転
移動による処理を120個の染色体それぞれについて行
うことによって、120個分のセクタアンテナ構造を作
成する。これがステップS4である。ステップS4の処
理が完了すると、素子数が可変で設定されたセクタアン
テナ解析モデルが120個決定される。
【0039】次に、前記ステップS4で決定された12
0個のセクタアンテナ解析モデルのそれぞれについて、
Improved Circuit Theory (I.C.T法)を用いてアン
テナ特性の計算を行う(ステップS5)。I.C.T法
の詳細については、例えば、文献「稲垣、関口:“線状
アンテナを素子とするアレイの指向性利得を最大にする
厳密な設計”、信学論(B),53-B,No.11,pp687-692,197
0」や「N. Inagaki:“An improved circuit theory of
a multi-element antenna.”,IEEE Trans. on AP,Vol.
17,No.2,p.120,March,1969」に述べられている。
【0040】前記ステップS5により全モデルのアンテ
ナ特性を計算した後で、以下の(8)式及び(9)式で
定義される対象関数O(x)並びに適応度関数f(x)
を用いて、120個の全染色体のランク付けを行う(ス
テップS6)。
【0041】 O(x)=aG(x)−b|50−Re(Z(x))|−c|Im(Z(x))|−d|30−HBW|−eAL +fT(x)−gl(x) ・・・・・・(8) f (x)=O(x)−(Oavg−ασ) ・・・・・・(9) ここで(8)式のG(x)は指向性利得を、Z(x)は
インピーダンスを、HBWは水平面内放射指向性の半値
幅を、ALはアレー長(AL=rmax)を、T(x)
はビーム割れが発生しないように設けた補助関数を示
し、l(x)は素子の重なりや素子長の短いものを削除
した後の素子数を示している。また、a,b,c,d,
e,f及びgは、それぞれの項目の重要度を表す係数で
ある。
【0042】また、(9)式のOavgはO(x)の平
均値を示し、σはO(x)の標準偏差を示している。更
に(9)式のαは、σに対して重み付けを行う係数であ
って、1≦α≦3の範囲の値を取る。
【0043】(8)式を見ると、利得が高いもの、イン
ピーダンスが50Ωに近いもの、水平面内放射指向性の
半値幅が30゜となるもの、アレー長が短いものの優先
順位を高くすることを目的とした関数であることが分か
る。
【0044】今、アレーアンテナ特性の解析を行う場合
の目標を、水平面内放射指向性の半値幅が30゜を満た
し、アレー長を最小とする条件を満足するものを得るこ
ととする。上記(8)式の係数の選び方によっては、別
の項目が優先されてしまう場合があるため係数の選択に
は注意が必要である。ここでは、説明の便宜上(8)式
の係数aを200とし、b及びcを2、dを100、e
を5、gを1として解析したものとして説明するが、本
発明において、係数の選び方はこれに限定されるもので
はなく、各係数の値は任意に設定することが可能であ
る。
【0045】次に、ステップS7について説明する。前
記ステップS6においてランク付けされた120個の染
色体の中から、アンテナ特性の優れたものを優先的に保
存しつつ、次に示す遺伝的操作を実施する。
【0046】ここで、この遺伝的操作を実施するに当た
り、ルーレット保存法とエリート保存法の2種類の方法
がある。これらの方法の詳細については、参考文献「D.
E.Goldberg,"Genetic algorithms in serach,optimizat
ion and machine learning",Reading,Mass.:Addison-W
esley,1989.」に書かれている。以下にその概要を説明
する。
【0047】まず、ルーレット保存法について説明す
る。
【0048】ランク付けされた染色体の中からランクの
高いものが選ばれる確率が高くなるように構成されたル
ーレットを用意する。このルーレットを回すと一つの染
色体が選択される。かかるルーレットによる染色体の選
択を120回繰り返すことにより、新たに120個の染
色体を選び出す操作を行う。該選択操作においては、ラ
ンクの高い染色体がより多く選ばれる可能性が高く、ま
たランクの高い染色体は複数回選ばれる可能性もある。
一方、ランクの低い染色体は該ルーレットにより選択さ
れる可能性が低く、そのため徐々に消滅していくことに
なる。その結果ランクの高い染色体が優先して選択され
る。
【0049】こうして選択された複数の染色体の中か
ら、予め設定した交配率で交配(染色体の半分の要素を
互いに交換すること)の親を選ぶ。交配率は任意に設定
可能であるが、例えば交配率を0.5とした場合、該ル
ーレットにより選択された120個の染色体から60個
の染色体が選出される。この親を選ぶ方法には、120
個の染色体からランダムに選んだり、最初に選択された
60個の染色体としたり、いろいろとその選択方法が考
えられるが、いずれの方法を採用しても良い。
【0050】このようにして交配の親となる60個の染
色体を選んだら、次にこれらの親を2個ずつ対にして、
各々の染色体を半分に分けて対同士で交配させる。
【0051】更にこうして得られた120個の染色体の
中から予め定める確率で突然変異の染色体を作成する。
この突然変異は選択された染色体の要素の一部を適当に
変更することで実施する。
【0052】以上の遺伝的操作処理によって新たな世代
の染色体グループを生成する。
【0053】これが、ステップS7における新しい世代
の染色体を作る遺伝的操作である。
【0054】上記の通り、ステップS7においては、ア
ンテナ特性の優秀なものほど選択されて残される確率が
高くなるように染色体に優先的ランク付けを行っている
ので、新たな世代の染色体の中に特性の優れたものが残
る確率が高くなる。
【0055】次に、エリート保存法について説明する。
【0056】前述の通り、前記ステップS6の処理によ
り、120個の全染色体のそれぞれにランク付けを行
い、このランク付けされた120個の染色体の中から、
先ず、ランクの高い順に、予め定めた個数の染色体を選
んでこれをそのまま変化させずに保存する染色体として
選択する。例えば上位20個の染色体を選択するものと
する。遺伝的操作を行うための交配の親となる染色体を
120個用意するために選択すべき残りの個数は120
−20=100個となる。ここで、前述のルーレット保
存法において使用されたルーレットと同様の、ランク付
けされた120個の染色体の中からランクの高いものが
選ばれる確率が高くなるようなルーレットを用意して、
これを100回繰り返して回し、新たに100個の染色
体を選び出す操作を行う。
【0057】次に、この100個の中から予め設定した
交配率で交配(染色体の半分の要素を互いに交換するこ
と)の親を選ぶ。例えば交配率を0.5とすれば50個
の染色体を選ぶことになる。この親を選ぶ場合には、ラ
ンダムに選んだり、最初に選択された50個の染色体と
したり、いろいろとその選択方法が考えられるが、いず
れの方法によって選出しても良い。
【0058】このようにして交配の親となる50個の染
色体を選んだら、次にこれらの親となる染色体を2個ず
つ対にして、各々の染色体を半分に分けて対同士で交配
させる。
【0059】更にこうして得られた100個の染色体の
中から予め定める確率で突然変異の染色体を作成する。
この突然変異は選択された染色体の要素の一部を適当に
変更することで実施する。
【0060】このようにして、最初に優先的に確実に残
す染色体として選んだ20個の染色体と、その後選んで
遺伝的操作を加えた100個の染色体を合わせて、12
0個の新たな染色体が新世代の染色体グループとして誕
生する。これがエリート保存法を用いた場合の新しい世
代の染色体の形成例である。
【0061】この他にも、前述の遺伝的操作の中で、よ
り良い結果が得られるように、更に条件を設定したりす
る事も考えられるが、本発明の本質ではないため、それ
らの詳細については前述した参考文献を参照されたい。
【0062】上記操作が図23のステップS7で行われ
る。
【0063】次に、ステップS8でその染色体グループ
の収束度を判定して、予め設定した収束度を満足すれ
ば、ステップS9に移って操作を終了する。一方、収束
度を満足していなければステップS2に戻って、前述の
操作を繰り返す。収束度の判定には、前記Oavgが収
束状態にあるかどうかチェックしたり、前記σが小さく
なる(0に近づく)ことで判断したりすることができ
る。
【0064】また、収束状態にあるかどうかを判定する
基準として、アンテナ特性が所望の値に収束しているか
を種々のパラメータに対して判断する判定条件を加える
ことにより、さらに良い特性のアレーアンテナを設計す
ることが可能となる。
【0065】以下に、ルーレット保存法を用いた場合の
本実施例に係るアンテナ最適設計方法の実施結果を示
す。なお、この実施においては上記ルーレット保存法の
設定パラメータとして、交配率を0.5とし、突然変異
率を0.001とし、また前述の(8)式の係数aを2
00、b及びcを2、dを100、eを5、gを1と
し、本実施例にかかるアンテナ最適設計方法に従って第
1世代から第90世代の染色体を形成して解析してい
る。
【0066】図3は世代毎の対象関数O(x)の平均値
を示したグラフであり、世代を重ねる毎に対象関数の平
均値が収束していく様子が分かる。
【0067】図4は世代毎の水平面内放射指向性の半値
幅の値を示しており、所望の設計値である30゜に収束
していることが分かる。
【0068】図5は入力インピーダンスの世代毎の平均
値がどのように収束するかを示しており、リアクタンス
成分Xは所望の値0[Ω]に近いところで収束している
が、レジスタンス成分Rは100[Ω]近辺と所望の5
0[Ω]からはやや離れたところで収束している。これ
は、(8)式において係数bの値が他よりも低いために
このレジスタンス成分の項目の重要度が下がり、本要素
が軽視されたためと考えられる。
【0069】また、図23に示す本発明のアルゴリズム
により得られた無給電素子の配置と各素子の素子長の関
係を図6に示す。この図6で示されたアンテナ構造は、
従来の八木・宇田アンテナ、コーナリフレクタアンテナ
をセクタ配置してパラメータスタディを行う手法では導
くことのできない形状である。このアンテナ構造の水平
面内放射指向性を図7に示す。図7からわかるように、
メインビームの方向にずれもなく、また、水平面内放射
指向性の半値幅30゜を実現する結果が得られている。
【0070】このように、本発明の方法を用いること
で、Genetic Algorithmsの適用により、従来の方法では
困難であったアンテナ構造までを含むセクタアンテナの
小型化に対するアンテナ設計が容易となる。
【0071】[第二の実施例]次に、本発明の第二の実
施例について説明する。
【0072】かかる第二の実施例は、Step6におい
て使用する対象関数が異なる点を除き、前記第一の実施
例と同じである。
【0073】第二の実施例における対象関数は前記
(8)式に、サイドローブを低減する項+kSL(kは
係数、SLはサイドローブレベル)とバックローブを低
減する項+hBL(hは係数、BLはバックローブ)を
追加し、ビーム割れが発生しないように設けた関数fT
(x)と素子数に制約を与える項−gL(x)を削除し
て得られる以下の(10)式である。
【0074】 O(x)=aG(x)-b|50-Re(Z(x))|-c|Im(Z(x))|-d|30-HBW|-eAL +kSL+hBL ・・・(10) なお、ステップS6において使用する適応度関数f(x)
については第一の実施例と同様の前記(9)式を用い
る。
【0075】本発明の第二の実施例にかかるアンテナ最
適設計方法を実行して、最適化されれたアンテナ構造を
得た。該最適化されたアンテナ構造における無給電素子
の配置例を図8に、その水平面内放射指向性を図9に示
す。図9からわかるように(10)式で追加したサイド
ローブとバックローブの低減項により、サイドローブと
バックローブが低減されていることがわかる。
【0076】ここで、本実施例では、サイドローブは4
5゜<φ<150゜の範囲で−10dB以下となること
を目標とした。かかる目標を達成するために、サイドロ
ーブレベルが−10dB以下を満たすとき評価値を高く
し(この実施例ではkSL=1000.0に設定し
た)、−10dB以下を満さないときには評価値を下げ
る(この実施例ではkSL=−100.0に設定した)
ように規定した。また、バックローブは150゜<φ<
180゜の範囲でそのレベルが−15bB以下となるこ
とを目標とし、バックローブレベルが−15bB以下を
満たす場合に評価値を高くし、それ以外の場合には評価
値を低くするように規定した。このように、本発明にお
いては対象関数O(x) の中に離散関数が含まれていても
良い。かかる手法は、連続的な関数では表現できない問
題を解く場合において他の手法に比べて有利である。
【0077】なお、本実施例では、対象関数O(x) に素
子数に関する項l(x)を設けなかったために、各セクタ毎
の素子数は22とやや多くなっている。
【0078】[第三の実施例]本発明の第一および第二
の実施例においては各素子の位置を円筒座標系を用いて
規定したが、円筒座標系の代わりに直交座標系を用いて
各素子の位置を規定する場合にも本発明は実施可能であ
る。かかる直交座標系を用いた場合を第三の実施例とし
て、以下に説明する。
【0079】直交座標を用いた本実施例においては、図
23に示した本発明のフローに対し、ステップS1にお
ける染色体の定義が以下に述べるように異なり、かつ、
セクタ化の概念を除去した点(ステップS3,S4の処
理が変わる)でそのアンテナの素子配置を設定する処理
が変わるが、アルゴリズムとしては、前述の第1、及び
第2の実施例と同様である。
【0080】まず、本実施例において用いられる染色体
の構成について説明する。図10は直交座標を用いた場
合のアンテナ構成例である。該アンテナには、原点(座
標(0,0))に固定された素子長H#1を有する給電素
子#1と、それぞれの座標(x、y)および素子長Hを
未知数とする無給電反射器#2から#mと、それぞれの
座標(x、y)および素子長Hを未知数とする無給電導
波器#m+1から#nとが設けられる。ここでmは2以
上の自然数、nは3以上の自然数である。なお、図10
に示すアンテナ構成例においては、無給電反射器は#2
のみ (m=2)、無給電導波器は#3から#6 (n=6)であ
る。
【0081】図10において記号「○」は給電素子#1
の位置を示しており、原点に配置する。#2〜#mは給
電素子の背面、あるいは側面などに配置される無給電素
子で構成される反射器である。反射器は素子間隔が0.
1λ以下のとき反射板と同一視できる(Kraus J.D:Ante
nnas Second Edition,p.556,McGRAW-HILL,1988.)。記
号●は無給電素子で構成される導波器#m+1〜#nで
ある。
【0082】上記のような給電素子#1、無給電反射器
#2から#m、および無給電導波器#m+1から#nよ
り構成されるアンテナに対応する染色体を、図11に示
す。該染色体は、給電素子部と、反射器部と、導波器部
とから構成される。給電素子部はその給電素子の素子長
#1を格納している。反射器部は、無給電反射器#2
から#mのそれぞれのx座標値、y座標値、素子長(R
,RY,H)を格納している(iは#2から#
m)。また、導波器部は無給電導波器#m+1から#n
のそれぞれのx座標値、y座標値、素子長(DX,D
,H)を格納している(iは#m+1から#
n)。なお、上記例においては反射器と導波器部をそれ
ぞれ独立に設けているが、反射器と導波器それぞれの最
大値、最小値、ビット数などに与えられる条件を分ける
必要がない場合はこのように分離せず一種類の無給電素
子部として統合しても良い。
【0083】上記染色体において、各素子の特性は(R
,RY,H)あるいは(DX,DY
)によって決定する。各未知数RX,RY,D
,DY,Hの範囲をそれぞれ以下のように定
め、励振条件を決定する。
【0084】 RXi:最小値RXmin = 0;最大値RXmax = -0.25, RYi:最小値RYmin = 0;最大値RYmax = 1.0, DXi:最小値DXmin = 0;最大値DXmax = 5.0, DYi:最小値DYmin = 0;最大値DYmax = 1.0, Hi :最小値Hmin = 0 ; 最大値Hmax = 0.35, 以上のように、アンテナの構造を直交座標で表し、その
励振条件を決定して、未知数列である染色体それぞれの
各要素値(RX,RY,H)および(DX,D
,H)を乱数を用いて決定し、染色体を作成す
る。このようにして作成される染色体を予め定めた個体
数だけ用意する(ステップS1)。
【0085】つぎに、各染色体における素子数の決定を
行う(ステップS2)。それぞれの染色体において、異
なる素子に含まれる要素値が同一である場合、すなわち
素子の構造の一部が重なっている場合、あるいは素子長
があらかじめ定められた値よりも小さい場合、その
染色体からその素子を除去する。
【0086】このようにして得られた素子群を、水平面
内放射指向性が正面方向に対して対象となるよう、X軸
に対して鏡像を作成する。この際X軸上にある素子は削
除される。この処理を前記予め定められた個体数の染色
体それぞれについておこない、素子数が可変で設定され
たアンテナ解析モデルが予め定められた個数だけ決定さ
れる(ステップS3’)。
【0087】つぎに、前記アンテナ解析モデルの全てに
ついて、Improved Circuit Theory(I.C.T法)を用
いてアンテナ特性の計算を行い(ステップS5)、該ア
ンテナ特性の計算に基づいて、対象関数O(x)並びに
適応度関数f(x)を用いて、全染色体のランク付けを
行い、(ステップS6)、該ランク付けされた染色体の
中から、アンテナ特性の優れたものを優先的に保存しつ
つ、遺伝的操作を実施して新しい世代の染色体を作り
(ステップS7)、最後に該新しい世代の染色体の収束
度を判定して、予め設定した収束度を満足すれば、処理
を終了し、該収束度を満足していなければ前述の処理
(ステップS2からステップS7)を繰り返す。
【0088】次にこの直交座標による染色体を用いたと
きの具体的実施結果を示す。
【0089】この実施においては対象関数O(x) として
以下の(11)式を用いた。
【0090】 O(x)=aG(x)-b|50-Re(Z(x))|-c|Im(Z(x))|-d|30-HBW|-eAL+fT(x) ・・・(11) 上記(11)を用いた第三の実施例を実施した結果とし
て得られた無給電素子の配置を図12に示す。これは、
「与えられた空間内に、無給電素子をばらまいて得られ
る構造のうち、水平面内放射指向性のビーム幅が30
゜、インピーダンスが50[Ω]に近い値がとれるもの
でアレー長を小さくできる配置は何か」という問題を、
直交座標ICTによる計算とGAで解いた結果である。
該得られた無給電素子の配置を有するアンテナ構造に対
する水平面内放射指向性を図13に示す。この図からわ
かるように、該アンテナ構造においてはビーム幅30゜
を満たしている。
【0091】以上示したように、本発明の第三の実施例
のような直交座標GA−ICTも所望特性を得るための
素子の配置を考えるための有効な手段となる。ただし、
セクタ化したとき小型となる配置を考える際には、直交
座標の場合、Y座標の範囲の設定が困難になるため、本
発明の第1の実施例である、円筒座標を用いる方が望ま
しい。また、図13は、サイドローブ、バックローブが
−10dBほど発生していることを示しているが、これ
は対象関数O(x) にこれらを低減するための規定(前記
第二の実施例におけるkSL, hBL)を入れていないからで
ある。
【0092】[第四の実施例]次に本発明の第四の実施
例を示す。本実施例は、反射器と導波器を分離せず単に
無給電素子として統合している点を除いて前記第三の実
施と同一である。
【0093】本実施例の染色体の構成を図14に示す。
該染色体は給電素子部と、無給電素子部で構成されてい
る。給電素子部はその給電素子の素子長H#1を格納し
ており、無給電素子部は無給電素子#2から#nのそれ
ぞれのx座標値、y座標値、素子長(DX,DY
)を格納している(iは#2から#n)。
【0094】該第四の実施例にかかるアンテナ最適化設
計方法を実行した結果を以下に示す。ここで、DX
DY,Hに与えられる条件は前述の第3の実施例と
同様とし、対象関数O(x)として(11)式の代わり
に以下の(12)式を用いた。
【0095】 O(X)=aG(x)-b|50-Re(Z(x))|-c|Im(Z(x))| ・・・(12) この実施例におけるアンテナの最適化は、「大きさの決
められた空間内に、素子数の最大値だけを決めて無給電
素子をばらまいたときに、どのような素子長、素子配置
にすれば高い利得が得られるアンテナとして動作する
か」という問題を解くことに他ならない。本実施例の最
適化法を用いて計算した結果を図15、図16に示す。
図15は、該最適化方法を実施した結果得られたアンテ
ナ構造における無給電素子の配置例である。該無給電素
子の配置を有するアンテナの水平面内放射指向性は、図
16に示すとおりである。図16よりわかるように、最
適化されたアンテナにおいては半値幅22゜、利得12
dBが得られた。アレー長5λにしては利得がやや低い
のは、給電素子より後ろには何も素子をおかない構造に
なっているためである。
【0096】本発明の第一及び第二の実施例の特徴は、
図22で示した従来の設計法を示すと比較した場合、
(1)座標系を用いて染色体を一般化し、従来の素子間
隔を素子長といった特定の構造に限らない点、(2)円
筒座標を採用している点、(3)セクタ間相互結合を考
慮し、鏡像と一次変換を駆使して計算量を減らしている
点、(4)対象関数にセクタアンテナ小型化を目的とし
た、一定値に近いビーム幅とアンテナサイズが小さいも
のを優先する項を採用している点にある。
【0097】本発明の第三及び第四の実施例の特徴は、
図22で示した従来の設計法を示すと比較した場合、
(1)座標系を用いて染色体を一般化し、従来の素子間
隔を素子長といった特定の構造に限らない点、(2)鏡
像を駆使して計算量を減らしている点、を採用している
点にある。
【0098】尚、本発明で給電素子を複数にしても、あ
るいは、全ての素子を無給電素子から給電素子に変更し
ても、必要に応じて、染色体に位相と振幅の未知数の項
を素子数分追加することで、本明細書に示したのと同様
の効果が得られるのはいうまでもない。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セクタアンテナ、特に、無給電素子のアレーを用いる八
木・宇田アンテナや、反射板を無給電素子の列で近似で
きるコーナリフレクタタイプのアンテナの素子の配置
を、所望特性を満たすように、自由度の高いところで最
適化することが可能となる。特に、本発明によれば染色
体の構造は固定長のまま素子数を未知数にすることが可
能である。本発明を用いて、任意のセクタアンテナの小
型化問題、等ビーム多周波共用問題の最適化を行うこと
が可能であり、無線LAN用のアンテナの小型化最適
化、移動通信基地局用等ビーム多周波共用アンテナの小
型化最適化に有効な手段である。
【0100】また本発明によれば、セクタ間に生じる相
互結合の影響を含めた解析を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒座標を用いたアンテナ素子は位置の構成図
である。
【図2】円筒座標を用いた場合の染色体の構成例を示す
図である。
【図3】対象関数の世代毎の収束の様子を示す図であ
る。
【図4】ビーム幅の世代毎の収束の様子を示す図である
【図5】入力インピーダンスの世代毎の収束の様子を示
す図である。
【図6】本発明の実施の結果得られたアンテナ構造にお
ける無給電素子の配置を示す図である。
【図7】本発明の実施の結果得られたアンテナ構造にお
ける水平面内放射指向性を示す図である。
【図8】最適化されたアンテナ構造における無給電素子
の配置を示す図である。
【図9】最適化されたアンテナ構造における水平面内放
射指向性を示す図である。
【図10】直交座標を用いたアンテナ構成例を示す図で
ある。
【図11】直交座標のときの染色体の構成例を示す図で
ある。
【図12】第三の実施例を実施した結果として得られた
無給電素子の配置を示す図である。
【図13】第三の実施例を実施した結果として得られた
アンテナ構造の水平面内放射指向性を示す図である。
【図14】第四の実施例における直交座標のときの染色
体の構成例を示す図である。
【図15】第四の実施例における最適化方法を実施した
結果得られたアンテナ構造における無給電素子の配置を
示す図である。
【図16】第四の実施例における最適化方法を実施した
結果得られたアンテナ構造における水平面内放射指向性
【図17】従来の4素子八木・宇田アンテナの構造を示
す図である。
【図18】従来の4素子八木・宇田アンテナの染色体の
構成を示す図である。
【図19】従来のCrooked-Wire genetic antennaを示す
図である。
【図20】従来のマルチセクタモノポール八木・宇田ア
ンテナの構造を示す図である。
【図21】従来の移動通信基地局のための等ビーム2周
波共用アンテナを示す図である。
【図22】従来の従来のGAを用いた八木・宇田アンテ
ナの設計方法を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第1の実施例に係るアンテナ最適設
計方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
hi:素子長 (xi,y,zi):素子の直交座標、 (ri,θi):素子の円筒座標 φi:位相 O(x):対象関数 S:セクタ数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 篤也 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 堀 俊和 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5J020 AA03 BA02 BA06 BA17 BC04 BC08 DA03 5J021 AA05 AA06 CA06 FA20 FA29 FA30 GA02 GA03 GA08 HA05 HA10 JA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染色体を用いてアンテナ構造を設計する
    ためのアンテナ最適設計方法であって、 位置及び素子長を含む少なくとも一つの素子情報からな
    る染色体を予め定めた個数だけ生成する第1工程(S
    1)と、 該予め定めた個数の染色体のそれぞれに含まれる素子情
    報のうち、その素子長が所定値以下のものを削除し、か
    つその位置情報が重複している二以上の素子情報のう
    ち、一つの素子情報を残して他を削除する第2工程(S
    2)と、 該第2工程によって得られた染色体のそれぞれにもどづ
    いて、1セクタ分の素子情報を構成する第3工程(S
    3)と、 該第3工程によって得られた1セクタ分の素子情報のそ
    れぞれに基づいてアンテナの素子情報を生成する第4工
    程(S4)と、 該アンテナの素子情報のそれぞれに基づいて、アンテナ
    特性を計算する第5工程と(S5)、 該アンテナの素子情報のそれぞれを対象関数(O
    (x))にもとづいて評価することにより、前記予め定
    めた数の染色体それぞれにランク付けを行う第6工程
    (S6)と、 該予め定められた染色体につけられたランクに基づい
    て、特性ごとに優れたものを優先的に保存しつつ遺伝的
    操作を行い、新たな世代の遺伝子群を生成する第7工程
    (S7)と、 該新たな世代の遺伝子群が所定の収束条件を満たしてい
    るかを判定し、該所定の収束条件が満たされていればア
    ンテナ設計を終了し、該所定の収束条件が満たされてい
    なければ前記新たな世代の遺伝子群に基づいて前記第1
    工程から第7工程を繰り返す、第8工程(S8)と、を
    具備することを特徴とする、アンテナ最適設計方法。
  2. 【請求項2】染色体を用いてアンテナ構造を設計するた
    めのアンテナ最適設計方法であって、 位置及び素子長を含む少なくとも一つの素子情報からな
    る染色体を予め定めた個数だけ生成する第1工程(S
    1)と、 該予め定めた個数の染色体のそれぞれに含まれる素子情
    報のうち、その素子長が所定値以下のものを削除し、か
    つその位置情報が重複している二以上の素子情報のう
    ち、一つの素子情報を残して他を削除する第2工程(S
    2)と、 該第2工程によって得られた染色体のそれぞれにもどづ
    いて、1セクタ分の素子情報を構成する第3工程(S
    3)と、 該第3工程によって得られた1セクタ分の素子情報のそ
    れぞれに基づいてアンテナの素子情報を生成する第4工
    程(S4)と、 該アンテナの素子情報のそれぞれに基づいて、アンテナ
    特性を計算する第5工程と(S5)、 該アンテナの素子情報のそれぞれを対象関数(O
    (x))にもとづいて評価することにより、前記予め定
    めた数の染色体それぞれにランク付けを行う第6工程
    (S6)と、 該予め定められた染色体につけられたランクに基づい
    て、特性ごとに優れたものを優先的に保存しつつ遺伝的
    操作を行い、新たな世代の遺伝子群を生成する第7工程
    (S7)と、 該新たな世代の遺伝子群が所定の収束条件を満たしてい
    るかを判定し、該所定の収束条件が満たされていればア
    ンテナ設計を終了し、該所定の収束条件が満たされてい
    なければ前記新たな世代の遺伝子群に基づいて前記第1
    工程から第7工程を繰り返す、第8工程(S8)と、を
    具備する、アンテナ最適設計方法を実行するためのプロ
    グラムを格納した記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載のアンテナ最適設計
    法において、 前記第1工程において素子の位置情報を円筒座標
    (r,φ)を用いて構成し、 前記第4工程において、該アンテナの素子情報を前記1
    セクタ分の素子情報の鏡像を用いて生成する、ことを特
    徴とするアンテナ最適設計法。
  4. 【請求項4】 前記請求項2に記載のアンテナ最適設計
    方法を実施するためのプログラムを格納した記録媒体で
    あって、 前記第1工程において素子の位置情報を円筒座標
    (r,φ,)を用いて構成し、 前記第4工程において、該アンテナの素子情報を前記1
    セクタ分の素子情報の鏡像を用いて生成する、ことを特
    徴とする、アンテナ最適設計方法を実施するためのプロ
    グラムを格納した記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記請求項1または3に記載のアンテナ
    最適設計方法において、 前記第7工程において、該予め定められた数の染色体の
    うち、ランクの高いものから所定数個を選別し、該選別
    された所定数個の染色体を次世代に必ず残ように遺伝的
    操作を行う、ことを特徴とするアンテナ最適設計法。
  6. 【請求項6】 前記請求項2または4に記載のアンテナ
    最適設計方法を実施するためのプログラムを格納した記
    録媒体であって、 前記第7工程において、該予め定められた数の染色体の
    うち、ランクの高いものから所定数個を選別し、該選別
    された所定数個の染色体を次世代に必ず残ように遺伝的
    操作を行う、ことを特徴とするアンテナ最適設計方法を
    実施するためのプログラムを格納した記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のアンテナ最適設計方法に
    おいて、 前記対象関数は: O(x)=aG(x)−b|A−Re(Z(x))|−c|Im(Z(x))|−d|B
    −HBW|−eAL、 である(ただし、G(x)は該アンテナの指向性利得、
    Z(x)は該アンテナのインピーダンス、HBWは該ア
    ンテナの水平面内放射指向性の半値幅を、ALはアレー
    長を、T(x)はビーム割れが発生しないように設けた
    補助関数を示し、l(x)は素子の重なりや素子長の短
    いものを削除した後の素子数、a,b,c,d,e,f
    及びgは、それぞれの項目の重要度を表す係数であって
    実数にかぎられない、A,Bはそれぞれ所望のインピー
    ダンス値および半値幅を示す)ことを特徴とする、アン
    テナ最適設計方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項2に記載のアンテナ最適設計
    方法を実施するためのプログラムを格納した記録媒体で
    あって、 前記対象関数は: O(x)=aG(x)−b|A−Re(Z(x))|−c|Im(Z(x))|−d|
    B−HBW|−eAL、 である(ただし、G(x)は該アンテナの指向性利得、
    Z(x)は該アンテナのインピーダンス、HBWは該ア
    ンテナの水平面内放射指向性の半値幅を、ALはアレー
    長を、T(x)はビーム割れが発生しないように設けた
    補助関数を示し、l(x)は素子の重なりや素子長の短
    いものを削除した後の素子数、a,b,c,d,e,f
    及びgは、それぞれの項目の重要度を表す係数であって
    実数にかぎられない、A,Bはそれぞれ所望のインピー
    ダンス値および半値幅を示す)ことを特徴とする、。
  9. 【請求項9】 前記請求項1、3、5、7のいずれか一
    つに記載されたアンテナ最適設計方法によって設計され
    たアンテナ。
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