JP2001247259A - 張力制御装置 - Google Patents

張力制御装置

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JP2001247259A
JP2001247259A JP2000063298A JP2000063298A JP2001247259A JP 2001247259 A JP2001247259 A JP 2001247259A JP 2000063298 A JP2000063298 A JP 2000063298A JP 2000063298 A JP2000063298 A JP 2000063298A JP 2001247259 A JP2001247259 A JP 2001247259A
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tension
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JP2000063298A
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English (en)
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Yasushi Kurita
康史 栗田
Kokuka O
国華 王
Makoto Yoshizumi
誠 吉住
Kiyoomi Tanaka
清臣 田中
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Nitta Corp
Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号ケーブル等の配線による機器構成の複雑
化および大型化を防止する共に、配線作業の負担を解消
する。 【解決手段】 走行する糸10に対して任意の張力を変
更可能に付与するものである。糸10の張力を所定の張
力値とするように制御する制御装置本体2と、制御装置
本体2に対して張力値を赤外線信号a等の空間媒体を利
用した通信方式により与える指示装置31とを備えてい
る。制御装置本体2は、指示装置31から空間媒体を利
用した通信方式により送信された張力値を受信して取り
込む着信器22と、糸10に対して負荷トルクを張力と
して付与すると共に、制御装置本体2の作動用電源に使
用される回生電流を糸10の走行速度に応じて発生する
電動機20とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸や電線等の長尺
部材に対して張力を付与する張力制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】張力制御装置は、走行する糸や電線等の
長尺部材に対して任意の張力を変更可能に安定して付与
するためのものであり、近年においては、長尺部材の張
力を所定の張力値とするように制御する制御装置本体
と、この制御装置本体に対して張力値を設定する指示装
置とに張力制御装置を分割し、両者を信号ケーブルおよ
び電源ケーブルを介してデータ通信および電力供給可能
に連絡した構成のものがある。
【0003】上記のように構成された張力制御装置は、
制御装置本体を長尺部材の走行路上に配置する一方、指
示装置をオペレータの操作位置に配置することによっ
て、オペレータによる遠隔操作で張力の変更が可能にな
っている。さらに、複数の長尺部材が存在する場合に
は、各長尺部材に対して制御装置本体をそれぞれ設ける
と共に、これらの制御装置本体をケーブルを介して一つ
の指示装置に接続することによって、各制御装置本体に
対する電力供給と張力の変更と電力供給とを指示装置に
より集中的に行うことが可能になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、ケーブルを介して制御装置本体と指示装置
とを接続した構成では、ケーブルの配線による機器構成
の複雑化および大型化を招来すると共に、配線作業に大
きな負担がかかるという問題がある。特に、この問題
は、糸巻取機のように非常に多数の糸を並走して処理す
る繊維機械に使用される場合に顕著となる。
【0005】そこで、本発明は、ケーブルの配線による
機器構成の複雑化および大型化を防止することができる
と共に、配線作業の負担を解消することができる張力制
御装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、走行する長尺部材に対して任意
の張力を変更可能に付与する張力制御装置において、前
記長尺部材の張力を所定の張力値とするように制御する
制御装置本体と、前記制御装置本体に対して前記張力値
を空間媒体を利用した通信方式により与える指示装置と
を備えており、前記制御装置本体は、前記指示装置から
前記通信方式により送信された前記張力値を受信して取
り込む着信器と、前記長尺部材に対して負荷トルクを張
力として付与すると共に、該制御装置本体の作動用電源
に使用される回生電流を該長尺部材の走行速度に応じて
発生する電動機とを有することを特徴としている。
【0007】上記の構成によれば、制御装置本体に設け
られた電動機の回生電流を作動用電源に使用するため、
制御装置本体に対して外部から電源ケーブルを介して電
力供給を行う必要がない。また、空間媒体を利用した通
信方式により制御装置本体に対して張力値の通信信号を
送信することができるため、同軸ケーブルや光ファイバ
等の信号ケーブルを介して張力値を制御装置本体に送信
して設定する必要もない。従って、従来のように指示装
置と制御装置本体とを電源ケーブルや信号ケーブルを介
して連絡する必要がないため、これらのケーブルの配線
に伴う機器構成の複雑化や、配線作業および保全作業等
の困難さを解消することができる。さらに、空間媒体を
利用した通信方式であれば、通信ケーブルの各種の規格
に適合させるように設計段階や施工段階で注意する必要
がないため、装置の設計や施工を容易且つ短期間に行う
ことができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の張力制
御装置であって、前記制御装置本体は、前記電動機の出
力端子間にオンオフ可能に設けられ、オン状態時に該出
力端子間に回生電流を流すスイッチング部と、前記着信
器で取り込んだ張力値となるように前記スイッチング部
のオンオフ状態の切り換えタイミングを制御する制御部
と、前記回生電流を充電することにより該制御装置本体
の作動用電源として機能するコンデンサとを有すること
を特徴としている。
【0009】上記の構成によれば、電動機の回生電流を
スイッチング部でオンオフしながらコンデンサに充電し
て作動用電源とするため、オンオフ状態の切り換え時に
発生する高圧のサージ電圧がコンデンサの充電電圧とし
て寄与する。この結果、電動機が低速で回転することに
より回生電流の電圧が低くなった場合でも、サージ電圧
により高圧の充電電圧が確保されるため、作動用電源と
なるコンデンサからの電力供給で制御装置本体を確実に
作動させることができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の張力制御装置であって、前記空間媒体を利用した通
信方式の通信信号を送受信可能な中継器を備えることを
特徴としている。
【0011】上記の構成によれば、指示装置で送信可能
な領域外に制御装置本体が存在していた場合であって
も、中継器を指示装置と制御装置本体との間に配置する
ことによって、指示装置から中継器を介して制御装置本
体に張力値を受け渡すことができる。従って、多数の制
御装置本体が広い範囲にわたって配置されていた場合で
あっても、中継器を適当に分散配置することによって、
指示装置により任意の場所から全ての制御装置本体に対
して張力値を設定することができる。
【0012】尚、空間媒体は、前記指示装置から放射状
に拡散しながら進行する電波、音波、および光のうちの
少なくとも一つであれば良い。この場合には、指示装置
から送信された電波や音波、光等の空間媒体が放射状に
拡散しながら進行するため、複数の張力制御装置本体が
離隔されて配置されていたり、広い範囲にわたって配置
されていても、指示装置からの1回の通信処理で全ての
張力制御装置本体に張力値を設定することができる。ま
た、電波や光等の複数の空間媒体を組み合わせた場合に
は、蒸気や塵埃、静電気の放電等の環境の変化により特
定の空間媒体による通信が困難になっても、他の空間媒
体により通信を行うことができるため、高い信頼性で張
力値を設定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1ないし
図6に基づいて以下に説明する。本実施の形態に係る張
力制御装置は、図1に示すように、糸巻取機や編機等の
多数の糸を並走させて処理する繊維機械1に設けられて
いる。繊維機械1は、図5(a)の糸10を走行させる
多数の糸走行路1aを備えている。各糸走行路1aに
は、糸10の張力を所定の張力値とするように制御する
制御装置本体2が設けられていると共に、他の糸走行路
1aと区別するためのID番号(例えば1番〜128
番)が付されている。
【0014】上記の制御装置本体2は、図5(a)・
(b)に示すように、繊維機械1の壁面等に設けられる
取付け板8と、この取付け板8に立設された支持板9と
を有している。支持板9の一方面には、糸道を形成し、
初期張力を発生させるスプリングテンサー3と、糸道を
確保する一対のガイドプーリ4・5と、両ガイドプーリ
4・5間に設けられ、糸10に対して張力を付与するテ
ンションプーリ6とが設けられている。
【0015】上記のテンションプーリ6の回転中心は、
軸部材11の一端部により支持されている。軸部材11
は、図6(a)・(b)に示すように、回生ブレーキ装
置7の一部を構成している。回生ブレーキ装置7は、両
端面が開口され、軸部材11の中間部から他端部が貫挿
された円筒形状のハウジング12と、ハウジング12の
一端面および他端面にそれぞれ設けられた第1プレート
13および第2プレート14とを有している。これらの
各プレート13・14の中心部には、貫挿穴13a・1
4aがそれぞれ形成されており、各貫挿穴13a・14
aには、軸受15・16がそれぞれ嵌合されている。こ
れらの軸受15・16は、上述の軸部材11の中間部お
よび他端部を回転自在に支持している。また、第2プレ
ート14には、赤外線信号aをハウジング12内に通過
させるように、半円形状の受信用穴14bが上下一対に
形成されている。
【0016】上記のハウジング12内には、一対の磁石
片17a・17bを全体として円筒形状となるように組
み合わせた磁石部材17と、磁石部材17の内周側に配
置された3相巻線の回転子18とが電動機(回生制動
機)20を構成するように設けられている。また、ハウ
ジング12内における回転子18と軸受16との間に
は、円盤形状の基板用ディスク19が設けられている。
そして、これらの基板用ディスク19および上述の回転
子18の中心部には、軸部材11が貫設されており、軸
部材11は、回転子18の回転速度と同速度で基板用デ
ィスク19を回転させるようになっている。
【0017】上記の基板用ディスク19の板面には、回
生電流制御器21と着信器22とが設けられている。回
生電流制御器21は、図2に示すように、電動機20の
3相巻線の各出力端子に接続され、電動機20の交流出
力を整流する整流器23を有している。整流器23に
は、スイッチング部25が並列接続されている。スイッ
チング部25は、トランジスタをオン状態およびオフ状
態に交互に切り換えるスイッチング動作により回生電流
を任意の時間間隔で流すと共に、サージ電圧を発生させ
る。また、コンデンサ24とダイオード26は、スイッ
チング部25のサージ電圧を平滑化すると共に充電する
ことにより作動用電源として機能する。
【0018】上記の制御部27は、スイッチング部25
に接続された出力端子27aと、後述の識別部28に接
続された入力端子27bとを有している。そして、制御
部27は、識別部28から入力された制御データに基づ
いた切り換えタイミングで駆動信号を出力端子27aか
らスイッチング部25に出力することによって、スイッ
チング部25をオン状態およびオフ状態に交互に切り換
える。また、制御部27に接続された識別部28は、着
信器22の一部を構成しており、着信器22は、図6
(a)・(b)の受信用穴14bに対向して設けられ、
赤外線信号aを受信して受信信号に変換する受光器30
と、受信信号を増幅する増幅部29とを有している。そ
して、この着信器22に備えられた識別部28は、受信
信号を復調する復調回路や自己のIDデータを記憶した
記憶回路、判定回路等を備えており、受信信号を復調し
た後、受信信号中に含まれるIDデータや10ステップ
制御データを読み取り、自己を特定するIDデータであ
れば、この制御データを制御部27に出力する。
【0019】上記の赤外線信号aは、図1に示すよう
に、指示装置31や中継器32から出力されている。指
示装置31は、携帯に適したサイズおよび形状の筐体を
有している。筐体の表面には、図3に示すように、10
ステップ制御データやIDデータを入力するテンキーボ
ード等の入力部34と、各種のデータ内容を表示するL
CD等の表示部35とが設けられている。また、筐体の
内部には、電池40およびDC/DCコンバータ41か
らなる電源部42と、所定周期のクロック信号を出力す
るクロック部33と、上記の各部33〜35に接続され
たデータ処理部36とが設けられている。データ処理部
36は、入力部34から入力されたデータ内容や動作状
態を表示部35に表示させる処理を行うと共に、データ
内容を変調して出力する処理を行う。さらに、指示装置
31は、データ処理部36で変調されたデータ信号が入
力される一対のトランジスタからなる駆動部37と、駆
動部37に接続され、データ信号に応じた赤外線信号a
を出力する発光器38と、赤外線信号aの指向性を確保
する出力用レンズ39とを有している。
【0020】一方、図1に示すように、中継器32は、
繊維機械1の周囲を取り囲むように、繊維機械1の各コ
ーナー部および長手方向の中間位置に配設されている。
中継器32は、図4に示すように、赤外線信号aを集光
する入力用レンズ43と、入力用レンズ43で集光され
た赤外線信号aを受信して受信信号に変換する受光器4
4と、受信信号を増幅する増幅部45と、受信信号が入
力される一対のトランジスタからなる駆動部46と、駆
動部46に接続され、受信信号に応じた赤外線信号aを
出力する発光器47と、赤外線信号aの指向性を確保す
る出力用レンズ48とを有している。尚、出力用レンズ
48は、隣接する中継器32方向および着信器22方向
に赤外線信号aを分散しながら出射するように、複数設
けられていても良い。また、中継器32は、繊維機械1
の上方に配設されていることが望ましい。
【0021】上記の構成において、張力制御装置の動作
について説明する。先ず、図1に示すように、繊維機械
1の糸走行路1aに制御装置本体2を取り付けることに
よって、回生電流制御器21と着信器22とを取り付け
る。また、中継器32を繊維機械1のコーナー部に取り
付けた後、中継器32から出射される赤外線信号aの有
効射程長の範囲内に中継器32が存在するように、例え
ば繊維機械1の長手方向の中間位置に中継器32を取り
付ける。そして、これらの中継器32により繊維機械1
の周囲を取り囲んだ状態にした後、繊維機械1の電源か
ら電源用信号線を引き出して各中継器32に接続する。
尚、中継器32の取り付けにあたっては、図4の出力用
レンズ48による赤外線信号aの出射方向が、隣接する
中継器32方向および制御装置本体2方向となるように
注意する。
【0022】上記のようにして制御装置本体2の取り付
けが完了した後、繊維機械1の運転が開始されると、図
5(a)・(b)に示すように、糸10が走行を始め
る。この際、糸10の走行開始初期においては、スプリ
ングテンサー3の初期張力が糸10に付与されている。
また、糸10が走行すると、この糸10を巻回されたテ
ンションプーリ6が糸10の走行速度に一致した周速度
で回転することによって、テンションプーリ6の回転中
心に固設された軸部材11が回転する。そして、図6
(a)・(b)に示すように、回生ブレーキ装置7内に
おいて、軸部材11に固設された回転子18および基板
用ディスク19が回転する。
【0023】回転子18が回転すると、回転子18と磁
石部材17とで構成された電動機20が発電機として機
能し、回転子18から交流出力の回生電流を発生する。
この回生電流は、信号線18aを介して基板用ディスク
19の回生電流制御器21に出力される。そして、図2
に示すように、整流器23において整流された後、コン
デンサ24において平滑化されると共に充電されること
によって、回生電流制御器21および着信器22の作動
用電源として使用される。
【0024】コンデンサ24が回生電流を充電して作動
用電源として機能すると、この充電電圧の電力が制御部
27や識別部28、増幅部29等に供給される。これに
より、各部27〜29が作動状態となり、制御部27に
おいては、予め組み込まれていた切り換えタイミングの
周期で駆動信号を出力し、スイッチング部25をオン状
態およびオフ状態に交互に切り換える。そして、このよ
うに動作するスイッチング部25により回生電流の流動
時間が切り換えタイミングの周期に設定されることによ
って、回生電流を発生する電動機20の軸部材11が所
定のブレーキトルク(負荷トルク)に設定される。この
結果、図5(a)・(b)に示すように、糸10が走行
を開始してから所定時間が経過すると、スプリングテン
サー3による張力に代えて、回生ブレーキ装置7におけ
る軸部材11のブレーキトルクに対応した張力が糸10
に付与されることになる。
【0025】また、図2に示すように、スイッチング部
25がオンオフ状態を繰り返して切り換えると、オン状
態からオフ状態への切り換え時に高圧のサージ電圧が発
生し、このサージ電圧によりコンデンサ24の充電電圧
が昇圧される。これにより、糸10が低速で走行されな
がら処理される場合において、電動機20の軸部材11
が低速で回転することにより回生電流だけではコンデン
サ24の充電電圧が十分に昇圧しない状態になっていて
も、上述のサージ電圧により確実に所定以上の充電電圧
でコンデンサ24が充電される。この結果、糸10を低
速で走行させて処理する場合においても、張力制御装置
が高い信頼性でもって安定した張力を糸10に付与する
ことになる。
【0026】次に、繊維機械1の運転中において、糸1
0の張力を変更する場合には、図3に示すように、オペ
レータにより指示装置31の入力部34が操作されるこ
とによって、所望の張力値が入力される。この際、特定
の糸10に対して張力を変更する場合には、全指定から
個別指定に入力モードが切り換えられた後、この糸10
の糸走行路1aに付されたID番号が入力される。尚、
このような張力値や入力モード、ID番号等は、表示部
35に画面表示されており、この画面表示をオペレータ
が目視することにより確認される。
【0027】張力値等の入力が完了すると、オペレータ
は、指示装置31を中継器32方向や制御装置本体2方
向に向けた後、送信スイッチを押圧する。送信スイッチ
が押圧されると、この押圧を検知した指示装置31は、
入力された各種のデータを送信フォーマットのデータ群
に編集した後、高周波数に変調して駆動部37に出力す
る。そして、発光器38をデータ群に対応して発光させ
ることによって、赤外線信号aを出力用レンズ39を介
して出射する。
【0028】上記の赤外線信号aは、図1に示すよう
に、指示装置31から放射状に拡散しながら進行し、中
継器32や制御装置本体2の着信器22に送信される。
赤外線信号aが中継器32に到達すると、図4に示すよ
うに、入力用レンズ43で集光されながら受光器44に
受光され、受光器44において赤外線信号aに対応した
電気的な受信信号に変換された後、増幅部45で増幅さ
れる。そして、この受信信号が駆動部46に出力される
ことによって、発光器47から受信信号に応じた赤外線
信号aが出力用レンズ48を介して出射される。
【0029】これにより、図1に示すように、指示装置
31から送信された赤外線信号aが減衰して微弱なもの
になった場合でも、中継器32において大きな信号エネ
ルギーの赤外線信号aに増幅して再送信されるため、指
示装置31から遠くに離れた制御装置本体2に対しても
確実に赤外線信号aを送信することができる。また、中
継器32から再送信された赤外線信号aは、隣接する中
継器32にも受信されて再送信されるため、全中継器3
2間で赤外線信号aの送受信が行われることになる。こ
れにより、これらの中継器32が繊維機械1の周囲を取
り囲むように配置されていることから、繊維機械1の全
ての制御装置本体2に対して赤外線信号aを送信するこ
とができる。この結果、例えばオペレータ(指示装置3
1)の位置からは直接見えない制御装置本体2に対して
も確実に赤外線信号aを送信することができる。
【0030】上記のようにして赤外線信号aを直接的ま
たは中継器32により間接的に送信される制御装置本体
2は、図2に示すように、着信器22の受光器30にお
いて赤外線信号aを電気的な受信信号に変換した後、増
幅部45で増幅して識別部28に入力する。そして、識
別部28において、受信信号を復調した後、受信信号に
含まれたデータ内容を読み出し、例えばデータ内容中の
IDデータ等に基づいて自己を指定したものであるか否
かを判定する。自己を指定したものでなければ、読み出
したデータ内容を無視し、次に受信した赤外線信号aの
データ内容の読み出しおよび判定を行う。従って、この
場合には、制御部27から出力される駆動信号の出力タ
イミングに変更がないため、糸10に付与される張力が
受信前の状態に維持される。
【0031】一方、識別部28が受信信号を自己を指定
したものと判定した場合には、データ内容中の制御デー
タを制御部27に出力する。そして、制御部27は、制
御データで指定された新たな切り換えタイミングの周期
で駆動信号を出力することによりスイッチング部25の
オンオフ状態を切り換える。これにより、スイッチング
部25により回生電流の流動時間が新たな切り換えタイ
ミングの周期に設定されることによって、回生電流を発
生する電動機20の軸部材11が新たに設定された負荷
トルクに変更される。この結果、図5(a)・(b)に
示すように、回生ブレーキ装置7における軸部材11の
ブレーキトルク(負荷トルク)に対応した新たな張力が
糸10に付与されることによって、糸10に対する張力
が変更されることになる。
【0032】尚、本実施形態においては、赤外線信号a
を用いて指示装置31から張力値を各制御装置本体2に
与えるように構成されているが、これに限定されるもの
ではなく、指示装置31から放射状に拡散しながら進行
する電波、音波、および光のうちの少なくとも一つであ
れば良い。また、本実施形態においては、張力制御装置
を繊維機械1に適用した場合について説明しているが、
これに限定されるものではなく、光ファイバや電線等を
加工する機械に適用することもできる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、走行する長尺部材に
対して任意の張力を変更可能に付与する張力制御装置に
おいて、前記長尺部材の張力を所定の張力値とするよう
に制御する制御装置本体と、前記制御装置本体に対して
前記張力値を空間媒体を利用した通信方式により与える
指示装置とを備えており、前記制御装置本体は、前記指
示装置から前記通信方式により送信された前記張力値を
受信して取り込む着信器と、前記長尺部材に対して負荷
トルクを張力として付与すると共に、該制御装置本体の
作動用電源に使用される回生電流を該長尺部材の走行速
度に応じて発生する電動機とを有する構成である。
【0034】上記の構成によれば、制御装置本体に設け
られた電動機の回生電流を作動用電源に使用するため、
制御装置本体に対して外部から電源ケーブルを介して電
力供給を行う必要がない。また、空間媒体を利用した通
信方式により制御装置本体に対して張力値の通信信号を
送信することができるため、同軸ケーブルや光ファイバ
等の信号ケーブルを介して張力値を制御装置本体に送信
して設定する必要もない。従って、従来のように指示装
置と制御装置本体とを電源ケーブルや信号ケーブルを介
して連絡する必要がないため、これらのケーブルの配線
に伴う機器構成の複雑化や、配線作業および保全作業等
の困難さを解消することができる。さらに、空間媒体を
利用した通信方式であれば、通信ケーブルの各種の規格
に適合させるように設計段階や施工段階で注意する必要
がないため、装置の設計や施工を容易且つ短期間に行う
ことができる。
【0035】請求項2の発明は、請求項1記載の張力制
御装置であって、前記制御装置本体は、前記電動機の出
力端子間にオンオフ可能に設けられ、オン状態時に該出
力端子間に回生電流を流すスイッチング部と、前記着信
器で取り込んだ張力値となるように前記スイッチング部
のオンオフ状態の切り換えタイミングを制御する制御部
と、前記回生電流を充電することにより該制御装置本体
の作動用電源として機能するコンデンサとを有する構成
である。
【0036】上記の構成によれば、電動機の回生電流を
スイッチング部でオンオフしながらコンデンサに充電し
て作動用電源とするため、オンオフ状態の切り換え時に
発生する高圧のサージ電圧がコンデンサの充電電圧とな
る。この結果、電動機が低速で回転することにより回生
電流の電圧が低くなった場合でも、サージ電圧により高
圧の充電電圧が確保されるため、作動用電源となるコン
デンサからの電力供給で制御装置本体を確実に作動させ
ることができる。
【0037】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の張力制御装置であって、前記空間媒体を利用した通
信方式の通信信号を送受信可能な中継器を備える構成で
ある。
【0038】上記の構成によれば、多数の制御装置本体
が広い範囲にわたって配置されていた場合であっても、
中継器を適当に分散配置することによって、指示装置に
より任意の場所から全ての制御装置本体に対して張力値
を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】張力制御装置において赤外線信号が送受信され
る状態を示す説明図である。
【図2】制御装置本体のブロック図である。
【図3】指示装置のブロック図である。
【図4】中継器のブロック図である。
【図5】制御装置本体の概略構成を示すものであり、
(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図6】回生ブレーキ装置の構成を示すものであり、
(a)は内部の構造を示す説明図、(b)は分解斜視図
である。
【符号の説明】
1 繊維機械 2 制御装置本体 3 スプリングテンサー 6 テンションプーリ 7 回生ブレーキ装置 10 糸 11 軸部材 17 磁石部材 18 回転子 19 基板用ディスク 20 電動機 21 回生電流制御器 22 着信器 23 整流器 24 コンデンサ 25 スイッチング部 26 ダイオード 27 制御部 28 識別部 29 増幅部 30 受光器 31 指示装置 32 中継器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉住 誠 奈良県大和郡山市池沢町172 ニッタ株式 会社奈良工場内 (72)発明者 田中 清臣 奈良県大和郡山市池沢町172 ニッタ株式 会社奈良工場内 Fターム(参考) 3F111 AA02 AB04 AB09 BC11 CA20 DA07 DE02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する長尺部材に対して任意の張力を
    変更可能に付与する張力制御装置において、 前記長尺部材の張力を所定の張力値とするように制御す
    る制御装置本体と、 前記制御装置本体に対して前記張力値を空間媒体を利用
    した通信方式により与える指示装置とを備えており、 前記制御装置本体は、 前記指示装置から前記通信方式により送信された前記張
    力値を受信して取り込む着信器と、 前記長尺部材に対して負荷トルクを張力として付与する
    と共に、該制御装置本体の作動用電源に使用される回生
    電流を該長尺部材の走行速度に応じて発生する電動機と
    を有することを特徴とする張力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置本体は、 前記電動機の出力端子間にオンオフ可能に設けられ、オ
    ン状態時に該出力端子間に回生電流を流すスイッチング
    部と、 前記着信器で取り込んだ張力値となるように前記スイッ
    チング部のオンオフ状態の切り換えタイミングを制御す
    る制御部と、 前記回生電流を充電することにより該制御装置本体の作
    動用電源として機能するコンデンサとを有することを特
    徴とする請求項1記載の張力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記空間媒体を利用した通信方式の通信
    信号を送受信可能な中継器を備えることを特徴とする請
    求項1または2に記載の張力制御装置。
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JP2010126364A (ja) * 2008-11-29 2010-06-10 Karl Mayer Textil Mas Fab Gmbh 糸張力調整装置

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