JP2001237717A - ビタビ復号装置 - Google Patents

ビタビ復号装置

Info

Publication number
JP2001237717A
JP2001237717A JP2000042619A JP2000042619A JP2001237717A JP 2001237717 A JP2001237717 A JP 2001237717A JP 2000042619 A JP2000042619 A JP 2000042619A JP 2000042619 A JP2000042619 A JP 2000042619A JP 2001237717 A JP2001237717 A JP 2001237717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
path
data
input
state
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000042619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3530451B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Tachibana
弘幸 立花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2000042619A priority Critical patent/JP3530451B2/ja
Publication of JP2001237717A publication Critical patent/JP2001237717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3530451B2 publication Critical patent/JP3530451B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Error Detection And Correction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信データ内にテールビットを付加すること
なく、パスメモリ内に残存しているデータを正しく引出
すことができるビタビ復号装置を提供する。 【解決手段】 ビタビ復号装置の入力段に入力選択回路
100を設ける。入力選択回路100は、受信データ
と、受信データの最大値と最小値との中間値に相当する
固定値とを受信する2つの入力を有する。セレクタ20
は入力データ制御回路22により制御され、ビタビ復号
の開始時点から受信データの受信終了時までは受信デー
タを選択してビタビ復号を行ない、受信データの受信終
了後、パスメモリを構成するシフトレジスタの処理期間
中は中間値に相当する固定値をビタビ復号装置に与え
る。この結果パスメモリ103内に残存している生き残
りパスを特定する出力データを誤りなく外部に抽出する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はビタビ復号装置に
関し、さらに詳しくは、畳み込み符号を最尤復号法によ
り復号するビタビ復号装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタビ復号は畳み込み符号の最尤復号を
効率よく実現する方法として、また、強力な誤り訂正能
力を持つことから衛星通信システムや移動体通信システ
ムのデジタル信号の誤り訂正方式として広く使用されて
いる。ビタビ復号は、伝送されてきた受信系列に最も近
い伝送系列を推定し、元の情報系列を復号する最尤復号
方式の1つである。以下に、ビタビ復号装置の復号原理
の概略について、簡単な例を用いて説明する。
【0003】図5は、畳み込み符号を生成する符号器の
構成例として、拘束長が4の比較的簡単な構成のものを
示すブロック図である。この符号器は、3つのディレイ
ライン1〜3と、2つの排他的論理和回路4,5とを備
える。この符号器の生成多項式はG0(X)=X3
1,G1(X)=X3+X2+X1+1である。
【0004】0または1の入力信号がディレイライン1
〜3を順次シフトしていき、その都度、排他的論理和回
路4,5が0または1の信号G0,G1を出力する。す
なわち、畳み込み符号器に対する元の入力信号Xが1つ
であるのに対し、出力される畳み込み符号は2つであ
る。換言すると、送りたい信号1つに対して実際に送信
しなければならない符号は2つであるので、この符号器
の符号化率はr=1/2である。
【0005】また、出力G0,G1に影響を及ぼす信号
は、入力Xと、ディレイライン1〜3のそれぞれの信号
との合計4個の信号であり、したがって拘束長はK=4
である。
【0006】ディレイライン1〜3の各々は0または1
の信号をラッチするから、2通りの状態を有する。その
ため、ディレイライン1〜3全体としては8(=23
通りの状態を有する。以下、この8通りの状態(ステー
ト)をS000〜S111と表記する。たとえばディレ
イライン1が0をラッチし、ディレイライン2が0をラ
ッチし、ディレイライン3が1をラッチしている状態は
S100と表記される。
【0007】図6は、図5に示した符号器の状態遷移図
である。図6において、「/」の前の2桁の数字は出力
G0,G1を示し、「/」の後の1桁の数字は入力Xを
示す。たとえば状態S000において0が入力される
と、再び同じ状態S000に遷移し、00が出力され
る。他方、状態S000において1が入力されると、状
態S001に遷移し、11が出力される。あるいは、状
態S110において0が入力されると、状態S100に
遷移し、10が出力される。他方、状態S110におい
て1が入力されると、状態S101に遷移し、01が出
力される。
【0008】図7は、図5に示した符号器のトレリス線
図である。ここでは、時刻T=0の初期状態をS000
としている。また、入力が0の場合の遷移パスを実線で
示し、入力が1の場合の遷移パスを点線で示している。
【0009】時刻T=0の状態S000において0が入
力されると、00が出力され、時刻T=1の状態S00
0に遷移し、他方、1が入力されると、11が出力さ
れ、時刻T=1の状態S001に遷移する。
【0010】時刻T=1の状態S001において0が入
力されると、11が出力され、時刻T=2の状態S01
0に遷移し、他方、1が入力されると、00が出力さ
れ、時刻T=2の状態S011に遷移する。
【0011】時刻T=2の状態S011において0が入
力されると、10が出力され、時刻T=3の状態S11
0に遷移し、他方、1が入力されると、01が出力さ
れ、時刻T=3の状態S111に遷移する。
【0012】時刻T=3の状態S111において0が入
力されると、01が出力され、時刻T=4の状態S11
0に遷移し、他方、1が入力されると、10が出力さ
れ、時刻T=4の状態S111に遷移する。
【0013】以上のように、図5に示した符号器は、0
または1の入力信号Xに応じて00、01、10または
11の出力信号G0,G1を生成する。出力信号G0,
G1は通常はパラレル−シリアル変換され、畳み込み符
号としてビタビ復号装置に伝送される。
【0014】図8は、伝送された上記のような畳み込み
符号を最尤復号法により元の入力符号系列に復号するビ
タビ復号装置の一般的な構成を示す概略ブロック図であ
る。
【0015】図8を参照して、枝メトリック計算回路1
01は、畳み込み符号を受信するたびに、畳み込み符号
器の取り得る8つの状態(S000〜S111)の各々
ごとに、受信した畳み込み符号と、当該状態において想
定される受信符号との差異である枝メトリックを算出
し、後述するACS回路102に与える。枝メトリック
の算出については後述する。
【0016】図7に示すように、時刻T=4以降におい
て、各状態は、その状態に対して遷移してくる2つのパ
スを有している。ACS(Add Compare Select)回路1
02は、累積メトリック記憶回路105から読出した、
前回の受信時すなわち時刻T=3における上記2つのパ
スにそれぞれ付随する累積メトリックに、枝メトリック
計算回路101で計算された時刻T=4における上記2
つのパスのそれぞれの枝メトリックを加算する。
【0017】そして、ACS回路102は、当該状態へ
と遷移する2つのパスのそれぞれの加算結果を相互に比
較し、加算結果の小さい方のパス、すなわち尤度の高い
方のパスを残し、他方のパスを捨てる。この残したパス
を一般に「生き残りパス」と称する。
【0018】パスメモリ103は、この生き残りパスを
特定するための情報を記憶し出力する。また、当該状態
において算出された生き残りパスの加算結果は、累積メ
トリックとして累積メトリック記憶回路105に格納さ
れる。
【0019】ACS回路102は、符号器の取り得る8
通りの状態の各々について、上述の動作を順次実行して
いく。
【0020】このように状態ごとに生き残りパスを決定
していくと、図9に示すように、時間の経過に伴って、
生き残りパスは1本に収束していく。図9の例では、時
刻T=9の時点で、時刻T=0〜T=4までの生き残り
パスは1本に収束している。
【0021】この状態で、図8の最尤系列決定回路10
6は、時刻T=9における8つの状態(S000〜S1
11)のすべての最終的に算出された累積メトリックの
大小判定を行なう。すなわち、8つの状態の中で最も小
さな累積メトリックを有する状態を最も尤度が高い(最
も確からしい)ものと判定する。この最尤系列決定回路
106の決定出力に応じて、パス選択回路104は、パ
スメモリ103から出力されている生き残りパス情報の
中から最尤の生き残りパス情報を選択して出力する。す
なわち、最尤と判定された状態に対応する生き残りパス
を辿って時刻T=0における状態S000まで遡る生き
残りパス情報が次々に読出される。読出された生き残り
パス情報は、パス選択回路104によって受信した符号
系列に復号される。
【0022】以上が、拘束長K=4の比較的簡単な例を
用いて説明したビタビ復号の概略である。ビタビ復号そ
のものは当該技術分野において周知の技術であり、その
詳細については、たとえば、岩垂好裕著の「符号理論入
門」(株式会社昭晃堂発行、1992年12月20日)
の第135頁〜第159頁に説明されている。
【0023】ところで、現実には、衛星通信システムや
移動体通信システムでは通常、さらに大きな拘束長の畳
み込み符号が用いられる。
【0024】たとえば、これらの用途では、拘束長K=
9の符号器による畳み込みが用いられている。図10
は、このような拘束長K=9の畳み込み符号器の一例を
示すブロック図である。この符号器は、8つのディレイ
ライン1〜8と、2つの排他的論理和回路9,10とを
備える。この符号器の生成多項式は次のとおりである。
【0025】 G0(X)=1+X2+X3+X4+X8 G0=5618 G1(X)=1+X+X2+X3+X5+X7+X8 G1=7538 (なお、添字の8は8進数であることを示す) 0または1の入力信号がディレイライン1〜8を順次シ
フトとしていき、その都度、排他的論理和回路9,10
が0または1の信号G0,G1を出力する。ディレイラ
イン1〜8の各々は0または1の信号をラッチするか
ら、2通りの状態を有する。このため、ディレイライン
1〜8全体としては256(=28)の状態を有する。
このように、拘束長がK=9のときには、前述のK=4
の場合と比較して、状態数が指数関数的に増大するた
め、図6のような状態遷移図や図7のようなトレリス線
図を示すことは困難であり、ここでは図示を省略する。
【0026】図10の符号器において、信号が入力され
る側をMSBとして、符号器の状態の初期値はS000
00000であり、この状態を、256通りの状態のう
ちの状態番号0とする。ここで1が入力されると、符号
器の状態はS10000000となり、その十進数表示
である128をこの状態の状態番号とする。続いて0が
入力されると、符号器の状態はS01000000とな
り、その十進数表示である64をこの状態の状態番号と
する。したがって、符号器が取り得る256個の状態
を、状態番号J=0〜255で表わすこととする。
【0027】次に枝メトリックの計算方法について説明
する。ビタビ復号では、ある状態から次の状態へ遷移す
る際に図11に示すようにクロス型の変化をする。この
ことは、図7の拘束長がK=4の場合のトレリス線図中
の遷移の形状からも明らかである。
【0028】図11に示す状態変化の形状から、このよ
うな状態の遷移を通常、バタフライ演算と称する。符号
器の状態を十進表示した状態番号Jを用いて、より具体
的に説明すると、ある状態番号2Jから遷移する次の状
態として想定される状態は、畳み込み符号器に「1」が
入力されたときに遷移する「J+(すべての状態数/
2)」の状態、または「0」が入力されたときに遷移す
る「J」の状態の2通りである。
【0029】一方、ある状態番号2J+1から遷移する
次の状態として想定される状態は、畳み込み符号器に
「1」が入力されたときに遷移する「J+(すべての状
態数/2)」の状態、または「0」が入力されたときに
遷移する「J」の状態の2通りである。
【0030】図11の例では、たとえば状態番号Jに遷
移するパスは2つ存在することになる。そして、各パス
に対応して期待される2ビットの受信符号系列(00,
01,10,11のいずれか)が存在することになる。
このような各パスごとの2ビットの期待値と、実際に受
信した2ビットの畳み込み符号との差(距離)が、枝メ
トリックとして各パスごとに算出される。より詳細に、
各受信符号に対する枝メトリックは、期待される2ビッ
トの入力値と実際の2ビットの入力値とのユークリッド
距離(内積)の和として算出される。
【0031】図12において、受信された畳み込み符号
がA,Bの2ビットの場合、期待する受信値00との距
離である枝メトリックはS+Pで表わされ、期待する受
信値01との距離はS+Qで表わされ、期待する受信値
10との距離はT+Pで表わされ、期待する受信値11
との距離はT+Qで表わされる。
【0032】なお、図12に示すように、受信したデー
タの判定には、各ビットをあるしきい値で「1」、
「0」に分けてしまう更判定と、たとえば「0」から
「15」まで幅を持たせた値として取り扱う軟判定とが
あり、上記枝メトリック算出方法は軟判定の手法に依拠
している。
【0033】期待する受信符号と、実際に受信した符号
との距離が近いほど、受信した符号は確からしい符号と
考えられるため、前述のように、この距離(枝メトリッ
ク)の最終的な累積値が最も小さい符号系列が、最も確
からしい符号列(最尤符号列)として決定される。
【0034】ビタビ復号においては、このような累積メ
トリックが最小の符号系列を記憶しておく必要がある。
図8に示した一般的な構成のビタビ復号装置では、前述
のようにパスメモリ103にこのような符号系列の情報
が格納される。
【0035】パスメモリ103の具体的な構成として
は、さまざまなものが考えられるが、たとえば図13に
示すように多数のフリップフロップ回路11を複数段に
接続して構成されたシフトレジスタの形態をとるものが
考えられる。この図13に示したフリップフロップ回路
11の各々は、基本的に図14に示す構成を有してい
る。
【0036】図13に示したパスメモリ103の構成
は、拘束長が3の場合の構成例を示すものであり、図示
しない畳み込み符号器がとり得る状態00、01、1
0、11のそれぞれに対応するライン上に、複数のフリ
ップフロップ回路11が配置されている。
【0037】このようなシフトレジスタの段数は、本来
は拘束長の5〜6倍程度の段数が適当であるとされてい
るが、図13では、図示の簡略化のため、4段のみから
なるシフトレジスタとして示されている。
【0038】図13のパスメモリ(シフトレジスタ)1
03の2段目以降の各段のフリップフロップ回路11の
各々には、前段の2つのフリップフロップ回路11から
のパスが遷移するように、パスメモリ103は構成され
ている。
【0039】各フリップフロップ回路11は、図14に
示す構成を有しており、セレクタ12の2つの入力のそ
れぞれには、前段の対応するフリップフロップ回路11
においてそれぞれ保持されている、生き残っている方の
状態を特定する情報が入力される。一方、セレクタ12
の制御入力には、ACS回路102(図8)から、2つ
の入力のうち尤度の高い方のパスを特定する信号が与え
られ、前段においてどちらの状態が生き残っているかを
特定する情報がセレクタ12によってフリップフロップ
素子13に格納される。
【0040】パスメモリ103を構成するシフトレジス
タ(図13)においては、畳み込み符号を受信するたび
に、次段のフリップフロップ回路11へのデータのシフ
トが行なわれ、最終的には、状態00、01、10、1
1のそれぞれに対応して、符号系列を特定する情報が出
力される。そして、最尤系列決定回路106によって決
定された最も尤度の高い状態に対応する符号系列を特定
する情報がパス選択回路104によって選択され、出力
される。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】図13に示すように、
パスメモリ103はシフトレジスタの構成を有してお
り、複数段のシフト処理の後に、生き残りパスを特定す
るデータが出力される。したがって、パスメモリ103
のシフトレジスタの段数に相当する処理時間だけ、パス
メモリ103の出力データには、受信符号系列に対して
遅延が生じることになる。
【0042】より具体的に説明すると、畳み込み符号か
らなる受信符号系列をすべて受信し終わっても、パスメ
モリ103内には処理中のデータが残ることになり、し
たがってこのような残留データもパスメモリ103から
抽出しなければならない。
【0043】したがって、受信符号系列の受信終了後、
たとえば複数の0からなるデータをダミー入力として与
えることにより、パスメモリ103内に残留しているデ
ータを引出す方法が考えられる。しかしながら、受信デ
ータの直後に0からなるダミーデータを入力すれば、ダ
ミー入力の0のデータが影響してパスメモリ103の出
力データに誤りが生じる可能性がある。このようなダミ
ー入力の影響を回避するため、入力データ系列そのもの
の内部において、最後に複数の0からなるテールビット
を特別に付加しておく必要が生じていた。そしてこのよ
うなテールビットの付加は送信できるデータ量に対する
好ましくない制約となっていた。
【0044】この発明は、送信データ内に特別なテール
ビットを含めることなく、誤りのないビタビ復号を行な
うことができるビタビ復号装置を提供することを目的と
する。
【0045】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、畳み込み符号器によって生成された畳み込み符
号からなる受信符号系列を最尤復号法により復号するビ
タビ復号装置は、枝メトリック計算手段と、演算比較手
段と、累積メトリック記憶手段と、パス情報記憶手段
と、最尤系列決定手段と、パス選択手段と、入力選択手
段とを備える。枝メトリック計算手段は、畳み込み符号
を受信するごとに、畳み込み符号器のとり得る複数の状
態の各々に対して遷移する各パスごとに枝メトリックを
計算する。演算比較手段は、複数の状態の各々に対して
遷移する2つのパスに付随する、畳み込み符号の前回の
受信時における累積メトリックに、枝メトリック計算手
段で計算された2つのパスのそれぞれの枝メトリックを
加算し、2つのパスの加算結果を相互に比較し、2つの
パスのうち尤度の高い方のパスを生き残りパスと決定す
る。累積メトリック記憶手段は、演算比較手段の加算結
果を累積メトリックとして記憶する。パス情報記憶手段
は、複数段のフリップフロップ回路で構成され、決定さ
れた生き残りパスを特定する情報を記憶し出力する。最
尤系列決定手段は、複数の状態のすべての最終の累積メ
トリックを対比して最も尤度の高い生き残りパスを決定
する。パス選択手段は、最尤系列決定手段の決定出力に
応じて、パス情報記憶手段から出力された生き残りパス
を特定する情報に基づいて最も尤度の高い受信符号系列
を決定する。入力選択手段は、受信符号系列の最終デー
タが受信されてから、パス情報記憶手段から生き残りパ
スを特定する情報の最終データが出力されるまでの期間
中、受信符号系列の各データがとり得る最大値と最小値
との中間値に相当する値を枝メトリック計算手段に与え
る。
【0046】以上のように請求項1に記載の発明によれ
ば、パス情報記憶手段における処理遅延期間に相当する
期間中、受信符号データの最大値と最小値との中間値に
相当する値を入力しているので、送信データ内に予めテ
ールビットを付加することなく、生き残りパスを特定す
る情報を誤りなく抽出することが可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0048】図1は、この発明の実施の形態によるビタ
ビ復号装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に
示すビタビ復号装置は、以下の点を除いて、図8に示す
一般的なビタビ復号装置と同じである。
【0049】すなわち、図8の一般的なビタビ復号装置
では、受信信号が直接枝メトリック計算回路101に入
力されているのに対し、図1の実施の形態のビタビ復号
装置では、枝メトリック計算回路101の前段に入力選
択回路100が設けられており、受信信号はこの入力選
択回路100に入力される。
【0050】図2は、入力選択回路100の構成を示す
ブロック図である。2入力セレクタ20の2つの入力に
は、受信符号系列のデータと、信号源21から供給され
る、受信データがとり得る最大値と最小値との中間値に
相当する固定値とが、被選択信号として入力される。
【0051】入力データ制御回路22は、ビタビ復号の
開始時点から受信符号系列の受信終了時までは受信デー
タを選択し、その後、パスメモリ103を構成するシフ
トレジスタ(図13)の段数の処理時間に相当する期間
だけ信号源21からの固定値を選択するように、セレク
タ20の制御入力に選択信号を与える。
【0052】ここで、受信データの中間値とは、前述の
軟判定に依拠して「0」から「15」まで幅を持たせた
値として取扱う場合は7または8、あるいは「−8」か
ら「7」まで幅を持たせた値として取扱う場合は0また
は1、というような値である。なお、中間値として2つ
の値が存在するのは、上記の場合には最大値と最小値と
の中間値にあたる整数が存在しないためである。
【0053】図3は、ビタビ復号装置の入力データ(受
信符号系列)と、パスメモリ103の出力データとの関
係を示すタイミング図である。図3に示すように、畳み
込み符号からなるデータ系列が入力され始めても、パス
メモリ103の出力データはまだパスメモリ103内に
とどまっているため、データは出力されない。入力デー
タ系列がパスメモリ103のシフトレジスタ段数だけ入
力されると、当該入力データに関する出力データが初め
てパスメモリ103から出力される。その後、処理が進
むにつれて、入力データを構成する1組の畳み込み符号
(2つの符号からなる)ごとに、結果としてデータが1
個出力される。その際のパスメモリ103の出力データ
は、パスメモリ103のシフトレジスタ段数だけ遅延し
たデータである。
【0054】そして、最後の入力データが入力された後
には、セレクタ20の切換動作により、中間値が入力さ
れ、同様にビタビ復号処理が進められる。中間値はパス
メモリのシフトレジスタ段数分だけ入力される。このよ
うにすれば、パスメモリ103内に残っている最後の入
力データに対する結果が引出されることになる。
【0055】次に、入力値を中間値にすることにより、
パスメモリ103内に残留している出力データを誤りな
く抽出することができる理由について説明する。
【0056】ビタビ復号は、前述のように、受信側が想
定している符号系列と、実際に受信した符号系列との差
異または距離(メトリック値で表わされる)を算出し、
算出された距離の最も小さい、想定された符号系列を最
尤系列として求める復号方式である。
【0057】図4は、現時点までに受信した符号系列
と、受信側で想定している符号系列との関係を模式的に
示す図である。なお、図4が示す状態は、受信データの
入力が終了した時点に相当するものとする。さらに、受
信側が想定している符号系列をA,B,C,Dで表わ
し、これらの符号系列と実際に受信した符号系列とのそ
れぞれの差異または距離をa,b,c,d(a<b<c
<d)で表わすものとする。
【0058】この図4で表わす時点までは、受信系列
は、最も小さい差異aを有する想定された符号系列Aで
あると考えることができる。しかしながら、この後、仮
にランダムな値などが入力され、その結果、受信系列と
想定された符号系列との差異がa>bの関係を有するよ
うになったとすると、ビタビ復号装置は、受信系列を、
想定された符号系列Bであると判断してしまうことにな
る。その結果、復号動作を誤ってしまうことになる(符
号間の差異の大小関係がどうなるかは入力されるデータ
系列により決定される)。入力信号が上述のようなラン
ダムな値でなくとも、たとえば0または1に相当する固
定値などが入力された場合にも同様の事態が発生する。
【0059】しかしながら、上述のようなランダムな値
ではなく、入力データのとり得る最大値と最小値との中
間値を入力したとすると、当該中間値に対するAからD
の符号系列のそれぞれの差異(距離)は、どの符号系列
からも同じであるので、信号処理を何回繰返してもa<
b<c<dの大小関係には影響を与えない。したがっ
て、他の符号系列と誤ることなく、本来の符号系列Aを
正しく出力することが可能となる。
【0060】以上のように、この発明の実施の形態によ
るビタビ復号装置では、送信データ内にテールビット等
の特別なデータを付加することなく、入力データの受信
終了後にもパスメモリ内に残存しているデータを誤りな
く抽出することが可能となる。
【0061】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0062】
【発明の効果】この発明によれば、入力データの受信終
了後パスメモリのシフトレジスタ処理に要する期間中、
入力データがとり得る最大値と最小値との中間値に相当
する固定値を入力してビタビ復号を続行することによ
り、送信データ内に予めテールビット等の特別なデータ
を付加することなく、パスメモリ内に残存しているデー
タを誤りなく抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態によるビタビ復号装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の入力選択回路の構成を示すブロック図
である。
【図3】 入力データと出力データとの関係を示すタイ
ミング図である。
【図4】 この発明の原理を模式的に示す図である。
【図5】 畳み込み符号器の簡単な例を示す概略ブロッ
ク図である。
【図6】 図5に示した符号器の状態遷移図である。
【図7】 図5に示した符号器のトレリス線図である。
【図8】 一般的なビタビ復号装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】 図8に示したビタビ復号装置の動作を説明す
るためのトレリス線図である。
【図10】 畳み込み符号器の他の例を示すブロック図
である。
【図11】 ビタビ復号におけるバタフライ演算を模式
的に説明する図である。
【図12】 ビタビ復号における枝メトリックの計算方
法を説明する図である。
【図13】 図8に示したパスメモリの構成を示すブロ
ック図である。
【図14】 図13に示したフリップフロップ回路の構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
20 セレクタ、21 信号源、22 入力データ制御
回路、100 入力選択回路、101 枝メトリック計
算回路、102 ACS回路、103 パスメモリ、1
04 パス選択回路、105 累積メトリック記憶回
路、106 最尤系列決定回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畳み込み符号器によって生成された畳み
    込み符号からなる受信符号系列を最尤復号法により復号
    するビタビ復号装置であって、 前記畳み込み符号を受信するごとに、前記畳み込み符号
    器のとり得る複数の状態の各々に対して遷移する各パス
    ごとに枝メトリックを計算する枝メトリック計算手段
    と、 前記複数の状態の各々に対して遷移する2つのパスに付
    随する、前記畳み込み符号の前回の受信時における累積
    メトリックに、前記枝メトリック計算手段で計算された
    前記2つのパスのそれぞれの枝メトリックを加算し、前
    記2つのパスの加算結果を相互に比較し、前記2つのパ
    スのうち尤度の高い方のパスを生き残りパスと決定する
    演算比較手段と、 前記演算比較手段の加算結果を累積メトリックとして記
    憶する累積メトリック記憶手段と、 複数段のフリップフロップ回路で構成され、前記決定さ
    れた生き残りパスを特定する情報を記憶し出力するパス
    情報記憶手段と、 前記複数の状態のすべての最終の累積メトリックを対比
    して最も尤度の高い生き残りパスを決定する最尤系列決
    定手段と、 前記最尤系列決定手段の決定出力に応じて、前記パス情
    報記憶手段から出力された前記生き残りパスを特定する
    情報に基づいて、最も尤度の高い受信符号系列を決定す
    るパス選択手段と、 前記受信符号系列の最終データが受信されてから、前記
    パス情報記憶手段から前記生き残りパスを特定する情報
    の最終データが出力されるまでの期間中、前記受信符号
    系列の各データがとり得る最大値と最小値との中間値に
    相当する値を前記枝メトリック計算手段に与える入力選
    択手段とをさらに備える、ビタビ復号装置。
JP2000042619A 2000-02-21 2000-02-21 ビタビ復号装置 Expired - Fee Related JP3530451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000042619A JP3530451B2 (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ビタビ復号装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000042619A JP3530451B2 (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ビタビ復号装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001237717A true JP2001237717A (ja) 2001-08-31
JP3530451B2 JP3530451B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=18565669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000042619A Expired - Fee Related JP3530451B2 (ja) 2000-02-21 2000-02-21 ビタビ復号装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3530451B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3530451B2 (ja) 2004-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5502735A (en) Maximum likelihood sequence detector
US4583078A (en) Serial Viterbi decoder
US4606027A (en) Error correction apparatus using a Viterbi decoder
US5375129A (en) Maximum likelihood sequence detector
US7765459B2 (en) Viterbi decoder and viterbi decoding method
EP0670636A1 (en) Viterbi processor
EP0671817A1 (en) Soft symbol decoding for use in an MLSE-equaliser or convolutional decoder
US5802116A (en) Soft decision Viterbi decoding with large constraint lengths
US5446746A (en) Path memory apparatus of a viterbi decoder
US20070266303A1 (en) Viterbi decoding apparatus and techniques
US6272661B1 (en) Minimum memory implementation of high speed viterbi decoder
JP3196835B2 (ja) ビタビ復号法及びビタビ復号器
KR100779782B1 (ko) 비터비 디코더 용 고속 acs 유닛
EP3996285A1 (en) Parallel backtracking in viterbi decoder
JPH0316046B2 (ja)
JP3233847B2 (ja) ビタビ復号方法及びビタビ復号回路
EP0467522B1 (en) Maximum likelihood sequence detector
KR101212856B1 (ko) 통신 시스템에서 데이터를 복호하는 방법 및 장치
JP4580927B2 (ja) ビタビ復号装置、およびビタビ復号方法
JP2917177B2 (ja) 誤り検出方法、装置ならびに識別方法
JP3530451B2 (ja) ビタビ復号装置
EP1542370A1 (en) Method and system for branch label calculation in a Viterbi decoder
JP3753822B2 (ja) ビタビ復号方法および装置
JP5370487B2 (ja) 復号方法および復号装置
KR0169680B1 (ko) 비터비 복호기

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees