JP2001237087A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
任意の強さの光を安定して供給することが可能な光源装
置を提供する。とりわけ、太陽光による光合成生物の研
究や装置開発に良好な太陽光模擬が可能な光源装置を提
供する。 【解決手段】 人工光源を有する光源部1、該光源部1
の人工光源へ電力を供給する電源部2、該光源部1で照
射された光を調光する減光フィルタ32を有する調光部
3、該調光部3において調光された光を光散乱により照
射するための光分散担体61を有する照射部6、該光分
散担体61上部の光散乱部位と光センサ71の光感受部
が一致するように固定された光センサ71、及び、予め
設定された光分散担体61の光強度の設定値と、該光セ
ンサ71の計測値により、前記人工光源への電流値及び
/又は減光フィルタ32の減光率を変化させることによ
り、光分散担体61の照射面の平均光強度を制御する計
測・制御部7を有する光源装置である。
Description
学反応等の光を必要とする研究、開発、生産において、
これらの効率や品質や操作性などを向上させることが可
能な、太陽光の光強度変化を模擬した光、あるいは任意
の強さの光を安定して供給することが可能な光源装置に
関する。とりわけ、太陽光による光合成生物の研究や装
置開発に用いるのに良好な太陽光模擬が可能な光源装置
に関する。
どにおいては、太陽光や人工光を用いた実験により、様
々な検討が行われる。例えば、培養液温度、CO2 濃
度、培地成分、培養液pH、細胞濃度などの培養特性に
及ぼす影響や、照射面積、リアクタ構造、制御方法など
の検討がある。その際に、人工光を用いた光源装置で一
定の光強度を利用することは比較的容易であったが、光
源装置の種類によっては長時間の使用に伴い光強度が減
衰する場合があった。また、太陽光は自然光のため、同
じ照射条件を再現することは困難であった。
源としては白熱電球や蛍光灯があり、培養リアクタの透
明な槽の外側面に配置したり、あるいは透明の保護管に
入れてリアクタ槽内に装着したりして利用されている。
しかし、いずれも光強度が比較的弱く、蛍光灯では光強
度の調整が難しく、操作性が悪かった。
プ、ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ラ
ンプなどの放電ランプが知られている。とりわけキセノ
ンランプは可視光の波長特性が太陽光と近似していると
され、また応答性も良く、強い光強度を得ることができ
ることからよく利用されている。
を変化させることが可能である利点があるが、点灯させ
るためには一定電流値以上の通電を必要とし、弱い光を
利用することが困難であった。また、点灯電流値近辺で
はアークが不安定となって光強度が変動したり、消灯す
る問題があった。光強度を下げるために滅光フィルタを
使用することは知られているが、光強度が全体的に低下
してしまう問題があった。
ともない損耗する場合があり、電流値を一定で制御して
いても光束がしだいに低下し、最悪の場合には点灯しな
くなることがあった。一般に初期光強度から20〜30
%光束が低下したり、または点灯しなくなったら交換す
る必要があるとされている。
光強度が次第に低下し、実験誤差を生じたり、これを避
けるために頻繁に光強度を測定して設定電流値を変更す
る必要があり、実験精度や、操作性が悪かった。
なるように制御すればよいと考えられる。しかし、放電
ランプは光強度が強いために光センサの計測範囲を越え
たり、光センサで直接測定するとセンサ履歴による誤差
が発生するために、正確な実測は困難であった。なお、
放電ランプの光強度をピンフォールで減光して計測する
ことは可能であるが、その場合には測定精度が悪く、合
成培養装置内の光強度を数μE・m-2・s-1の精度で制
御することは困難であった。
を繰り返すと、点灯時のアークショックにより、寿命が
著しく低下する場合があった。一方、太陽光は完全な晴
天日を除き、1日に数回から数100回以上と頻繁に雲
で遮られる。このため太陽光を従来の放電ランプで模擬
しようとすると放電ランプを多量に消費する恐れがあっ
た。
インバータ付きで光強度を単独で調光できる冷陰極型蛍
光ランプ管を用いる光合成微生物の培養容器が提案され
ている。しかし、該公報には調光に係わる光強度の具体
的な記述は記載されていない。また、特開平9−306
201号公報ではキセノン短アークランプの発光スペク
トルから所望の波長域のスペクトル成分を除去する擬似
太陽光照射装置が提案されている。しかし、該公報の疑
似太陽光照射装置の目的は自然太陽光のスペクトル分布
の再現に関するものであり、調光に係わる光強度の具体
的な記述は記載されていない。
成反応や光化学反応等の光を必要とする研究、開発、生
産において、これらの効率や品質や操作性などを向上さ
せることが可能な、即ち、太陽光の光強度変化を模擬し
た光、あるいは任意の強さの光を安定して供給すること
が可能な、光源装置を提供する。とりわけ、太陽光によ
る光合成生物の研究や装置開発に用いるのに良好な太陽
光模擬が可能な光源装置を提供することを目的とする。
ために、本発明の光源装置は、(1)人工光源を有する
光源部、(2)該光源部の人工光源へ電力を供給する電
源部、(3)該光源部で照射された光を調光する減光フ
ィルタを有する調光部、(4)該調光部において調光さ
れた光を光散乱により照射するための光分散担体を有す
る照射部、(5)該光分散担体上部の光散乱部位と光セ
ンサの光受光部が一致するように固定された光センサ、
及び、(6)予め設定された光分散担体の光強度の設定
値と、該光センサの計測値により、前記人工光源への電
流値及び/又は減光フィルタの減光率を変化させること
により、光分散担体照射面の光強度を制御する計測・制
御部を有することを特徴とする。
ける光分散担体の光散乱部に配置した光センサから照射
される光強度を実測し、この値を用いて、異なる減光率
のフィルタと人工光源への電流値の制御をすることによ
り、光強度ゼロを含め、弱い光強度から強い光強度まで
の幅広い光強度が制御できる。
も可能である。この場合、前記電源部は特に必要でな
く、あらかじめ設定した光を安定に供給することができ
る。
不可欠な研究、開発、生産など、太陽光の模擬光を必要
とする場合や、任意の光を安定的に必要とする場合に汎
用的に利用することが可能であり、とりわけ、太陽光に
よる光合成反応の光合成生物の研究や装置開発に用いる
のに良好な太陽光模擬が可能な光源装置として利用でき
る。
光源装置の構成図を示す。本発明の光源装置は、部位別
に分ければ、光源部1、電源部2、調光部3、光伝送部
4、冷却部5,照射部6、計測・制御部7、光リアクタ
部8からなる。
プ12からの光を集光して反射する集光用反射鏡13
と、放電ランプ12と集光用反射鏡13を収容するラン
プハウス11の主要構成部品からなる。放電ランプ12
は、電源部2の電源装置10と接続されている。放電ラ
ンプ12としては、キセノンランプ、ナトリウムラン
プ、メタルハライドランプ、水銀ランプなどがある。
ためのものであって、防熱フィルタや波長調整用フィル
タからなる調光フィルタ31と減光フィルタ32から構
成される。
率のフィルタと交換可能な構造とするとよい。好ましく
は、光の減光率が0%のものを1つ、100%のものを
1つ、及び0〜100%のあいだの値のものを1つ以
上、合計3つ以上のフィルタから構成される。但し、減
光率0%の減光フィルタ32は、なにもない貫通したダ
ミーフィルタとしてもよい。また、減光率100%の減
光フィルタ32は光を透過しない遮光板としてもよい。
減光フィルタ32としては、ガラス製の減光フィルタ3
2や金属板に小さい孔を均一に開けた減光フィルタ32
を用いることができる。これらの減光率の異なる減光フ
ィルタ32を円状、列状、積状に配置しておき、これを
サーボモータやアクチュエータや電磁石などの既存の駆
動装置により、任意の減光フィルタ32を光路に移動さ
せることが好ましい。
出射部43を両端に有する光ファイバや光ダクトなどの
光伝送本体部42からなる。なお、冷却部5は、光源部
1、調光部3、及び光伝送入射部41に対して冷却空気
を送風し、除熱することができる構造となっている。光
伝送出射部43は、接続治具73により照射部6を構成
する光分散担体61の上端受光部と接続されている。接
続治具73には光センサ装着孔が設けてあり、光センサ
71が装着されている。
1を接続するための接続治具73の内部を透視した内部
図である。図2に示すように、光センサ71の光感受部
72は、光分散担体61に全体的に設けてある光散乱ス
リットの内、上部の光散乱スリット部62とちょうど一
致するように調整固定されている。図2では光散乱スリ
ット部62は帯状のスリットで示しているが、光センサ
71の光感受部72と合わせた円状のスリットとしても
よい。
て、光伝送出射部43や照射部6が複数個あってもよ
く、この場合は、その中の一つの光伝送出射部43に対
して同様に光センサ71を設ければよい。
散担体61の照射面の平均光強度を制御する計測・制御
部7への入力情報となるように、光センサ71と計測・
制御部7は接続されている。
追尾式直達光用光センサ74が屋外に設置されており、
太陽光追尾式直達光用光センサ74により得られた光強
度計測信号は、キーボードや各種媒体による入力装置7
5の信号とともに、制御コンピュータ76へ入力され
る。また、制御コンピュータ76の出力信号は、電源部
2の電源装置10を制御するための放電ランプ電流制御
回路(図示していない)や、調光部3を制御するための
減光フィルタ32のフィルタ駆動制御回路(図示してい
ない)と接続されている。
は必ずしも、本光源装置と同一場所に設置される必要は
ない。光強度についてのデータを通信回路で遠隔地より
伝送したり、記録媒体に一端保存したものを、入力装置
75を介して利用してもよい。なお、入力装置75で
は、任意の値や、過去や各地の光測定データを取り扱う
ことも可能である。
用光センサ74としては、光量子計、放射計、照度計な
どがある。また、太陽光は直達光だけでなく、実験の必
要性に応じて全天光を計測して、これを用いてもよい。
8に装着される。例えば、光リアクタ部8は光合成培養
槽であったり、光化学反応装置であったりするが、本発
明においてこれを限定するものではなく、光を必要とす
る装置や試験機などであればよい。また、図1の光源装
置においては、光分散担体61や接続治具73の形状を
扁平状として表現しているが、円柱状や円筒状やテーパ
板状などであってもよい。
する。図1において、電源部2からの設定された電流の
供給を受けて、放電ランプ12は点灯し、発生した人工
光は集光用反射鏡13により光伝送入射部41の端面上
に集光される。この時、光路に設けられた調光フィルタ
31としての防熱フィルタや波長調整用フィルタの作用
により、人工光の波長から赤外線成分がカットされた
り、可視光域の波長スペクトルとなるようにスペクトル
調整される。
の作用により、選定されたフィルタの減光率に応じて、
光強度が0%から100%のあいだでステップ的に光量
調整される。ここで、放電ランプ12の電流量の設定制
御と減光フィルタ32の駆動制御は、後述する方法によ
り行う。
4の光伝送入射部41は、それぞれ、放電ランプ12の
点灯に伴う放熱や、強い光の透過や照射による温度上昇
が発生するため、冷却部5により空気を送風して除熱す
る必要がある。
や光ダクトなどの光伝送機能を用いることで、光伝送出
射部43まで光を伝送させることが可能となる。なお、
光伝送部4を用いないで、直接的に放電ランプ12の集
光を光分散担体61の上部入射面とすることは可能であ
り、光伝送効率も高いため、これを制限するものではな
いが、操作性や安全性のためには光ファイバなどを用い
るのが好ましい。
8−262232号公報などに示された光入射端面を有
し、且つパターン状の光散乱部の照射面を有する発光担
体等の光分散担体を用いることができる。
担体61を光学的、機械的に接続する機能があるととも
に、光センサ71の光感受部72を光分散担体61に設
けてある光散乱スリット部62にしっかりと一致させ、
この部位における光を常に安定して計測できるようにす
る機能を有する。さらに、光分散担体61の光が外部に
漏れないようにするとともに、逆に外部から光分散担体
61に光が入ることを防ぎ、光センサ71の測定値に誤
差を与えない機能を有する。
分散担体61から光リアクタ部8内へ照射される。この
とき、光センサ71は光分散スリット部62の光散乱光
を計測することが可能となる。光センサ71を用いた計
測光強度と、光分散担体61の平均光強度の関係(或い
は、光伝送本体部42が分岐して、光伝送出射部43が
複数個ある場合は、接続された全ての光分散担体61に
おける平均光強度との関係)を、あらかじめ光リアクタ
部8の内外で求めておくことにより、制御コンピュータ
76は、この光センサ71の信号を受けて、光分散担体
61の平均光強度を希望の設定値となるように放電ラン
プ12の電流量の設定制御と減光フィルタ32の駆動制
御を行うことが可能となる。
御例 本実施例1では、図1に示される本発明の光源装置を用
い、放電ランプには2.5kWキセノン放電ランプを、
光伝送部には多成分光ファイバ繊維(単繊維径:50μ
m)の結束径25mmφ×長さ5000mmを、照射部
にはガラス製光分散担体で長さ1200mm×幅100
mm×厚さ30mmを用いた。放電ランプ電流量と減光
フィルタを変化させることで、任意の光強度となるよう
に制御した結果を、横軸に電流量(A)、縦軸に光強度
(μE・m-2・s-1)をとったグラフとして図3に示
す。
たときの、光分散担体の平均光強度であり、電流量94
Aから50Aの安定点灯電流範囲内において光強度20
0μE・m-2・s-1から70μE・m-2・s-1の間で制
御されている。以下同様にして、減光率50%のフィル
タの場合を○印にて、減光率80%のフィルタの場合を
▲印にて、減光率100%のフィルタの場合を□印にて
示すように、オーバーラップする光強度を含めて、20
0μE・m-2・s-1から約13μE・m-2・s -1までの
弱い光強度に至るまで、安定した点灯状態で設定するこ
とが可能であった。
り、放電ランプを点灯させた状態でも光強度をゼロとす
ることが可能であった。なお、減光率100%の時の電
流量は50Aから94Aまで設定は可能であるが、小さ
い電流量とするほうが除熱や電力削減の関係から好まし
い。
80%であったため、約13μE・m-2・s-1が光強度
の電流設定の最低値であったが、仮にこれ以下の光強度
を必要とされる場合でも、減光率をさらに上げた減光フ
ィルタに交換したり、追加することで容易に対応するこ
とができる。
などにより、光センサにおける光強度が見かけ上弱くな
ると、光源の光強度を上げようとする異常制御となる可
能性がある。このため設定値と光センサの光強度の関
係、および通常の使用での放電ランプ光量の減衰率など
から、異常状態を検知するなどの安全対策を行うとよ
い。
電ランプでは得られなかった、弱い光を安定的に利用す
ることが可能となった。また、消灯しなくても消灯と同
じ状態とすることが可能となり、点灯時のアークショッ
クによる放電ランプ寿命の短期化を防止する効果が得ら
れた。なお、従来の光源装置では点灯時にはアーク形成
のために一時的に強い電流を必要とし、このため強い光
強度がしばらく継続する場合があり、光制御できない状
態であることはもちろん、光合成培養などの実験への影
響が問題となる恐れがあったが、本実施例1の光源装置
ではこのような問題も発生しなかった。
光源装置による本実施例2と、比較のために光センサ、
制御コンピュータ及び減光フィルタの存在しない以外
は、本実施例2と同じ構成の光源装置による比較例1
の、光分散担体の中央点における光強度の時間経過を比
較したものであり、横軸に点灯時間(時)、縦軸に光強
度(μE・m-2・s-1)をとったグラフとして示す。
の2.5kWキセノン放電ランプを用いて、光伝送部に
は多成分光ファイバ繊維(単繊維径:50μm)の結束
径25mmφ×長さ2000mmを、照射部にはアクリ
ル製光分散担体で長さ900mm×幅100mm×厚さ
30mmを用いた。本実施例2では減光率0%のフィル
タを用い、比較例1は減光フィルタが無い光源装置であ
る。比較例1では電源装置の電流値を一定として制御し
た。一方、本実施例2は比較例1と同じ光強度となるよ
うにキーボードから初期設定入力を行い、その後は光分
散担体の上部に設置された光センサによる計測光強度が
一定となるように電流値を自動制御した。このようにし
て得られた本実施例2と比較例1のキセノン放電ランプ
の点灯時間と光分散担体の中央点における光強度の関係
を図4のグラフに示す。
1では放電ランプの消耗と考えられる光強度の低下が観
察されたが、●印で示した本実施例2では安定した光強
度が確認された。このように、本実施例2によれば、安
定した光強度の光を供給して実験精度が向上するととも
に、これまでに頻繁に行っていた光強度の測定による設
定電流値の変更が不要となり実験などの作業効率が向上
した。なお、本実施例2では減光率0%のフィルタで比
較例1と比較したが、この安定した光制御性は他の減光
フィルタを使用した場合でも同様に得られる。
れた結果や効果は、従来の光源装置では実質的に困難で
あった、光強度ゼロを含め、弱い光強度から強い光強度
までの幅広い光強度制御を、照射部における光分散担体
の光散乱部と光センサからなる光強度測定機構を用いて
実測し、この値を用いて、異なる減光率のフィルタと電
流値の制御をすることで初めて可能となった。また、そ
の制御精度は後述するように、光分散担体の照射光強度
を数μE・m-2・s-1の精度まで制御できた。次に、太
陽光の模擬光に係わる実施例を以下に示す。
例 直達光用光量子計による光強度の1日における時間変化
の測定結果を図5のAとBにグラフとして示す。図5の
Aは雲が少なく安定した1997年8月24日の北緯3
5度付近における晴天日での測定例である。図5のBは
雲により光強度の変動があった場合の1998年8月2
5日の同じ地点の測定例である。これら測定値は制御コ
ンピュータにより、15分間隔で平均化処理したものを
図6のAとBに、また、60分間隔で平均化処理したも
のを図7のAとBにグラフとして示す。このように光強
度の計測値は15分や60分間隔で平均化処理すること
が可能であった。これらの計測値や平均化処理値を用い
て、かつ、太陽光と光分散担体との伝送利用を前提とし
た両者の光強度の関係を求めておくことで、模擬太陽光
を光リアクタ部に供給することが可能となった。
装置から呼び出したり、制御コンピュータに保存して、
繰り返し制御に用いることも可能であった。
することで、光合成培養の培養特性に影響を及ぼさない
範囲内において、減光フィルタ駆動回数を低減したり、
太陽光光強度曲線のモデル化が可能となった。
装置とは別の場所にある太陽光追尾式直達光用光センサ
を用いて測定し、得られた光強度の計測値を平均化処理
して光強度の平均化処理値とし、これを光源制御の設定
値として、前記実施例2と同じ装置構成のもとで光源装
置を稼働させ制御させた。図8に、このようにして予め
設定した光分散担体の光強度の設定値と、光分散担体上
部の光散乱部位に装着した光センサの計測値を比較して
グラフに示した。図8によれば、この結果、設定値に対
して、1〜2μE・m-2・s-1の精度内で安定して計測
制御が行われていることが確認された。
が不可欠な研究、開発、生産など、太陽光の模擬光を必
要とする場合や、任意の光を安定的に必要とする場合に
汎用的に利用することが可能であり、とりわけ、太陽光
による光合成反応の光合成生物の研究や装置開発に用い
るのに良好な太陽光模擬が可能な光源装置として利用で
きる。
ける光分散担体の光散乱部に配置した光センサから照射
される光強度を実測し、この値を用いて、異なる減光率
のフィルタと人工光源への電流値の制御をすることによ
り、光強度ゼロを含め、弱い光強度から強い光強度まで
の幅広い光強度が制御できる。
考えられる光強度の低下に対して対応が困難であった
が、本発明の光源装置では精度の高い安定した光強度の
光を供給することができる。また、これまでに頻繁に行
っていた光強度の測定による設定電流値の変更は本発明
の光源装置では不要となり実験などの作業効率が向上す
る。
散担体との伝送利用を前提とした両者の光強度の関係を
求めておくことで、模擬太陽光を光リアクタ部に供給す
ることが可能となる。
ある。
続治具の内部を透視した内部図である。
ことで、任意の光強度となるように制御した結果を示す
グラフである。
光分散担体の中央点における光強度の時間経過を比較し
たグラフである。
と曇天日)における時間変化の測定結果をグラフとして
示す。
分間隔で平均化処理した結果を示すグラフである。
分間隔で平均化処理した結果を示すグラフである。
光分散担体の上部の光散乱部位に装着した光センサの計
測値を比較したグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 (1)人工光源を有する光源部、 (2)該光源部の人工光源へ電力を供給する電源部、 (3)該光源部で照射された光を調光する減光フィルタ
を有する調光部、 (4)該調光部において調光された光を光散乱により照
射するための光分散担体を有する照射部、 (5)該光分散担体上部の光散乱部位と光センサの光受
光部が一致するように固定された光センサ、及び、 (6)予め設定された光分散担体の光強度の設定値と、
該光センサの計測値により、前記人工光源への電流値及
び/又は減光フィルタの減光率を変化させることによ
り、光分散担体照射面の光強度を制御する計測・制御
部、を有することを特徴とする光源装置。 - 【請求項2】 前記調光された光を照射部へ伝送する光
伝送部、冷却媒体を加熱部位へ供給する冷却部、前記照
射部から照射された光を利用する光リアクタ部を含むこ
とを特徴とする請求項1記載の光源装置。 - 【請求項3】 前記減光フィルタは、減光率が0%のも
のを1つ、100%のものを1つ、及び0〜100%の
間の値のものを1つ以上、合計3つ以上の減光フィルタ
から構成されることを特徴とする請求項1記載の光源装
置。 - 【請求項4】 前記減光フィルタの減光率を変化させる
手段は、減光率の異なる複数の減光フィルタを円状、列
状、又は積状に、かつ減光率の異なる減光フィルタと交
換可能に配置して、駆動装置により、任意の減光フィル
タが光路に位置できるように構成することを特徴とする
請求項1記載の光源装置。 - 【請求項5】 前記減光フィルタは、ガラス製減光フィ
ルタ、又は板に小さい孔を均一に開けた減光フィルタで
あることを特徴とする請求項1記載の光源装置。 - 【請求項6】 前記予め設定された光分散担体の光強度
の設定値は、太陽光光センサから得られたデータ、デー
タ入力装置の任意のデータ、或いはこれらのデータを平
均化処理したデータであることを特徴とする請求項1記
載の光源装置。 - 【請求項7】 (1)光源を有する光源部、 (2)該光源部で照射された光を調光する減光フィルタ
を有する調光部、 (3)該調光部において調光された光を光散乱により照
射するための光分散担体を有する照射部、 (4)該光分散担体上部の光散乱部位と光センサの光受
光部が一致するように固定された光センサ、及び、 (5)予め設定された光分散担体の光強度の設定値と、
該光センサの計測値により、前記減光フィルタの減光率
を変化させることにより、光分散担体照射面の光強度を
制御する計測・制御部、を有することを特徴とする光源
装置。
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