JP2001232294A - 超音波振動子 - Google Patents

超音波振動子

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JP2001232294A
JP2001232294A JP2000047006A JP2000047006A JP2001232294A JP 2001232294 A JP2001232294 A JP 2001232294A JP 2000047006 A JP2000047006 A JP 2000047006A JP 2000047006 A JP2000047006 A JP 2000047006A JP 2001232294 A JP2001232294 A JP 2001232294A
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case
diaphragm
vibration
resin
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JP2000047006A
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Riyuuji Ootani
隆児 大谷
Masahiko Adachi
将彦 足立
Kiwamu Shibata
究 柴田
Masatake Uno
真武 宇野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K9/00Devices in which sound is produced by vibrating a diaphragm or analogous element, e.g. fog horns, vehicle hooters or buzzers
    • G10K9/18Details, e.g. bulbs, pumps, pistons, switches or casings
    • G10K9/22Mountings; Casings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送波出力の向上と振動減衰能が向上した超音
波振動子を提供する。 【解決手段】 一端が開口すると共に他端が閉塞面であ
るケース体1の閉塞面の内面側に圧電素子8を配設して
閉塞面が振動面4cとして形成された超音波振動子Aに
関する。ケース体1を合成樹脂材からなる樹脂ケース3
と金属製の板材にて形成される金属ケース2とで構成す
る。この金属ケース2を振動面4cを構成する振動板4
と樹脂ケース3に埋設され又は密接されて保持される側
板5とから構成する。この側板5における樹脂ケース3
に埋設又は密接される部分に貫通穴27を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を発振する
と共に障害物からの反射波を受信して障害物の存在を検
知する、車載用等として用いられる超音波センサに適用
できる超音波振動子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車載用等に用いられ、障害物検知
等を行う超音波センサとしては、超音波振動子より超音
波パルスを空気中に発振し、検知対象物等の障害物に反
射して、その反射波を超音波振動子で受信し、その受信
信号の処理を行い、警報等を発するような構成になって
いるものがある。
【0003】図25に示す超音波センサの超音波振動子
A′は、円盤状の振動板4′と、円筒状の側板5′とで
構成された金属製のケース体1′を有している。ケース
体1′の内側には、振動板4′の内面において、圧電素
子8が振動板4′と電気的に接続された状態で配設され
ている。またケース体1′の内側には一対のリード線7
が導出されており、このリード線7はケース体1′の内
側に配設されている基板60に一旦接続された後、一方
のリード線7は圧電素子8の表面に直接電気的に接続さ
れ、他方のリード線7は側板5′の内面に接続されて側
板5′及び振動板4′を介して圧電素子8の裏面に電気
的に接続されている。また、ケース体1′の内側には、
圧電素子8の表面を覆うように吸音材29が配設されて
いる。更にケース体1′の内側には、充填材30が充填
されている。
【0004】また、図26に示す例では、ケース体1′
は金属製の振動板4′と、樹脂製の側板5′とで構成さ
れている。ここで、側板5′には、振動板4′と電気的
に接続される配線61が内装されており、側板5′に接
続されるリード線7はこの配線61に接続されることに
より、振動板4′を介して圧電素子8の裏面と電気的に
接続されている。
【0005】図26に示す例では、図25に示す例に比
べて、振動板4′における超音波の送受信による側板
5′の振動を減衰させて抑制することができ、このため
超音波の送受信における振動板4′の振動を短時間で減
衰させて、振動板4′における超音波の送受信可能な間
隔を短縮することができるものであり、また製造コスト
の低減も期待できるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図26に示す
ようにケース体1′の側面部分を樹脂製の側板5′のみ
で構成した場合は、振動板4′を支持する部分の剛性が
不足して、振動板4′からの送波出力(振幅)等の性能
が不足するものであった。
【0007】すなわち、振動板4′はその周縁部分が樹
脂製の側板5′にて支持されるものであるが、この振動
板4′を支持する側板5′の剛性が低いと振動板4′の
振動が側板5′に容易に伝達されることとなり、側板
5′自体の振動の振幅が低減されて送波出力が低減され
てしまうものであった。
【0008】そこで、金属板に折り曲げ加工や絞り加工
等を施すことにより、振動板と側板とが一体に形成され
た金属ケースを形成すると共にこの金属ケースと共に樹
脂ケースをインサート成形して金属ケースの側板を樹脂
製の樹脂ケースに保持させることによりケース体を作製
する方法が提案されている。
【0009】しかし、この方法では、金属ケースの側板
を樹脂ケースにて保持することにより、振動板の剛性を
高めて、送波出力を向上させることができるものではあ
るが、更なる送波出力の向上と振動減衰能の向上が求め
られている。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、送波出力の向上と振動減衰能が向上した超音波振
動子を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
超音波発振子は、一端が開口すると共に他端が閉塞面で
あるケース体1の閉塞面の内面側に圧電素子8を配設し
て閉塞面が振動面4cとして形成された超音波振動子A
において、ケース体1を合成樹脂材からなる樹脂ケース
3と金属製の板材にて形成される金属ケース2とで構成
し、この金属ケース2を振動面4cを構成する振動板4
と樹脂ケース3に埋設され又は密接されて保持される側
板5とから構成し、この側板5における樹脂ケース3に
埋設又は密接される部分に貫通穴27を設けて成ること
を特徴とするものである。
【0012】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、側板5の貫通穴27の内周面に、貫通穴
27の貫通方向と直交する断面形状の大きさが変化する
テーパ面35を形成して成ることを特徴とするものであ
る。
【0013】また請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2の構成に加えて、側板5の貫通穴27の開口周縁に
突起37を形成して成ることを特徴とするものである。
【0014】また請求項4に記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかの構成に加えて、側板5の表面を切り起
こすことにより貫通穴27を形成して成ることを特徴と
するものである。
【0015】また本発明の請求項5に係る超音波発振子
は、一端が開口すると共に他端が閉塞面であるケース体
1の閉塞面の内面側に圧電素子8を配設して閉塞面が振
動面4cとして形成された超音波振動子Aにおいて、ケ
ース体1を合成樹脂材からなる樹脂ケース3と金属製の
板材にて形成される金属ケース2とで構成し、この金属
ケース2を振動面4cを構成する振動板4と樹脂ケース
3に埋設され又は密接されて保持される側板5とから構
成し、この側板5における樹脂ケース3に埋設又は密接
される部分に段部33を形成して成ることを特徴とする
ものである。
【0016】また請求項6に記載の発明は、請求項5の
構成に加えて、側板5の段部33に凹凸を形成して成る
ことを特徴とするものである。
【0017】また請求項7に記載の発明は、請求項6の
構成に加えて、側板5の段部33の凹凸を、切り起こし
にて形成して成ることを特徴とするものである。
【0018】また本発明の請求項8に係る超音波振動子
は、一端が開口すると共に他端が閉塞面であるケース体
1の閉塞面の内面側に圧電素子8を配設して閉塞面が振
動面4cとして形成された超音波振動子Aにおいて、ケ
ース体1を合成樹脂材からなる樹脂ケース3と金属製の
板材にて形成される金属ケース2とで構成し、この金属
ケース2を振動面4cを構成する振動板4と樹脂ケース
3に埋設され又は密接されて保持される側板5とから構
成し、この側板5における樹脂ケース3に埋設又は密接
される部分に凹凸を形成して成ることを特徴とするもの
である。
【0019】また請求項9に記載の発明は、請求項8の
構成に加えて、側板5の凹凸を、側板5を剪断すること
により形成して成ることを特徴とするものである。
【0020】また請求項10に記載の発明は、請求項8
の構成に加えて、側板5の凹凸を、側板5から突出する
凸部50の側面53を、凸部50の先端側にいくに従っ
てこの側面53が外側方に突出するように傾斜させて形
成して成ることを特徴とするものである。
【0021】また請求項11に記載の発明は、請求項1
乃至10のいずれかの構成に加えて、金属ケース1の側
板5の、振動板4とは反対側の端部にリブ10を形成し
て成ることを特徴とするものである。
【0022】また請求項12に記載の発明は、請求項1
乃至11のいずれかの構成に加えて、金属ケース2の側
板5の、振動板4とは反対側の端部にキャップ体41を
設けて成ることを特徴とするものである。
【0023】また請求項13に記載の発明は、請求項1
2の構成に加えて、キャップ体41を樹脂ケース3より
も軟質の材料にて形成して成ることを特徴とするもので
ある。
【0024】また請求項14に記載の発明は、請求項1
2の構成に加えて、キャップ体41を樹脂ケース3より
も硬質の材料にて形成して成ることを特徴とするもので
ある。
【0025】また請求項15に記載の発明は、請求項1
乃至14のいずれかの構成に加えて、金属ケース2の側
板5の、振動板4とは反対側の端部を折り返し成形して
成ることを特徴とするものである。
【0026】また請求項16に記載の発明は、請求項1
乃至15のいずれかの構成に加えて、金属ケース2の側
板5の表面に当接するように、剛性材料にて形成された
補強部材45を配設して成ることを特徴とするものであ
る。
【0027】また請求項17に記載の発明は、請求項1
乃至16のいずれかの構成に加えて、金属ケース2の側
板5を筒状に形成して成ることを特徴とするものであ
る。
【0028】また請求項18に記載の発明は、請求項1
乃至17のいずれかの構成に加えて、金属ケース2を構
成する側板5と振動板4とを一体に形成して成ることを
特徴とするものである。
【0029】また請求項19に記載の発明は、請求項1
乃至17のいずれかの構成に加えて、金属ケース2を構
成する側板5と振動板4とを別体として形成すると共
に、側板5及び振動板4を樹脂ケース3と一体成形する
ことにより側板5と振動板4とを接続して成ることを特
徴とするものである。
【0030】また請求項20の発明は、金属ケース2を
構成する側板5と振動板4とを別体として形成すると共
に、側板5と振動板4を、接着、溶接又はろう付けによ
り接続して成ることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0032】まず図1に示す超音波振動子Aについて説
明する。
【0033】ケース体1は、金属ケース2と樹脂ケース
3とから構成される。
【0034】金属ケース2は、振動板4と側板5とから
構成されている。振動板4は厚みがほぼ均一な平板状に
形成されており、一面が振動面4cとして形成されてお
り、また他面は圧電素子8が配設される配設面4dとし
て形成されている。この振動板4の外周縁は、対向する
一対の非接続部4bと、対向する一対の接続部4aにて
構成されており、非接続部4bは外方に向けて突出する
ような曲線状に形成さて、接続部4aは互いに略平行並
列な直線状に形成されている。
【0035】側板5は筒状に形成されており、その外周
面は、対向して配置され、振動板4の非接続部4bに沿
った形状を有する一対の曲面部26と、対向して配置さ
れ、振動板4の接続部4aに沿った形状を有する一対の
平面部25とから構成されている。ここで、一対の平面
部25の各一端は、振動板4の接続部4aに直接接続さ
れており、一方、一対の曲面部26の各一端と振動板4
の非接続部4bとは直接は接続されず、曲面部26の端
部と非接続部4bとの間にスリット状の開口部9が形成
されている。
【0036】側板5には、複数の貫通穴27が形成され
ている。この貫通穴27は、図示の例では、各一対の曲
面部26及び平面部25にそれぞれに二個ずつ形成され
ている。また貫通穴27の開口形状は、図示のような円
形状に限るものではなく、楕円形状や多角形状等の適宜
の形状に形成することができる。また貫通穴27の口径
は、後述するように樹脂ケース3を一体成形する場合に
内部に充分な量の樹脂が流れ込んで充填される程度の大
きさにするものであり、例えば金属ケース2を構成する
金属板の厚みが0.5mmならば0.3〜1.0mm程
度とすることが好ましい。
【0037】この金属ケース2には、薄肉部分や厚肉部
分を形成するような厚み設計を行う必要がなく、その形
状も単純であるため、複雑な鍛造工程や切削工程を施す
ことなく、一枚の金属板に単純な曲げ加工や絞り加工を
施すことにより安価且つ容易に作製することができる。
例えばまずアルミニウム板等のような金属板に絞り加工
を施して、有底筒状に成形する。この絞り加工は浅絞
り、中絞り、深絞りの三段階の絞り加工工程を経て行う
ことができる。そして次に底部と周面部との接続部分
に、パンチ等を用いて2箇所穴開け加工を施して、一対
の開口部9を形成し、更にパンチ等を用いて側板5に貫
通穴27を穿設することにより、金属ケース2が形成さ
れるものである。
【0038】樹脂ケース3は、剛性が高く制振性に優れ
た合成樹脂材にて形成される。この樹脂ケース3は前面
が円形状、背面が前面よりも径が大きい円形状に形成さ
れており、前面と背面とを接続する外周面には、前面側
よりも背面側の方が径が大きくなるように段差5aが形
成されている。この樹脂ケース3には前面及び背面にて
開口する前後方向の貫通孔が形成されており、この貫通
孔の内部が、金属ケース2が配置される配置部6として
構成されている。この配置部6の内面形状は、金属ケー
ス2の側板5の外面形状と略同一の寸法及び形状を有す
るように形成されている。
【0039】金属ケース2は、樹脂ケース3の配置部6
内に保持されているものであり、このとき金属ケース2
の振動板4は樹脂ケース3の配置部6の、前面側の開口
を塞ぐと共に振動板4の振動面4cが樹脂ケース3の前
面と略面一になるように配置されている。
【0040】また一対の側板5は配置部6の内面に密接
して配置され、配置部6の内面において樹脂ケース3に
固定されている。ここで、側板5の貫通穴27内には樹
脂ケース3の配置部6の内面から内方に突出した突起部
28が嵌合され、これにより側板5が配置部6の内面に
強固に固定されている。
【0041】このとき、振動板4の外周縁を構成する各
一対の接続部4a及び非接続部4bのうち、側板5と直
接接続されている接続部4aは樹脂ケース3に固定さ
れ、一方、側板5とは直接接続されていない非接続部4
bは、樹脂ケース3に固定されずに、撓みやすくなって
いる。
【0042】このように構成されるケース体1は、成形
用金型内のキャビティに金属ケース2を配置すると共に
このキャビティー内に樹脂を充填硬化することにより樹
脂ケース3を金属ケース2と一体に成形するインサート
成形によって成形することができる。この成形過程にお
いて、金属ケース2の側板5の貫通穴27に樹脂が流れ
込んで充填されて突起部28が形成され、金属ケース2
の側板5が配置部6に強固に固定されることとなる。
【0043】圧電素子8の裏面は、振動板4の配設面4
dに電気的に接続されて配設されている。また金属ケー
ス2の側板5と、圧電素子8の、配設面4dに接続され
ていない側の表面には、それぞれリード線7が接続され
ている。
【0044】また、金属ケース2の内部には、フェルト
等にて形成された吸音材29が配設されており、この吸
音材29は、圧電素子8の、振動板4とは反対側に、僅
かに離間させた状態で配置されている。
【0045】また金属ケース2の内部には、吸音材29
から、振動板4とは反対側の開口まで、充填材30が、
側板5と密接した状態で充填されている。充填材30の
材質としては、シリコン樹脂のように、金属ケース2と
の密着性が良好であるか又は金属ケース2との接着性が
良好であり、また剛性が低く振動減衰能のあるものが選
択される。この充填材30により金属ケース2の内側を
封止して超音波振動子Aの防水性を向上し、防滴仕様の
超音波センサを得ることができる。また、振動板4から
側板5に伝達された振動が充填材30によって緩和され
ることとなって振動の共鳴の発生を防止し、振動板4の
振動減衰能が向上されるものである。
【0046】上記に示すようにして構成される超音波振
動子Aは、リード線7間にパルス電圧を印加し、またリ
ード線7間に発生する電圧を測定する制御回路を接続す
ることにより、超音波センサとして構成することができ
る。そしてリード線7間にパルス電圧を印加すると圧電
素子8が振動し、それに従って振動板4が振動して超音
波を発振する。また、この振動板4から発振した超音波
が障害物等にあたって反射し、この反射波が振動板4の
振動面4cにあたると、振動板4が振動し、それに応じ
て圧電素子8が振動する。このとき圧電素子8内に起電
力が発生するものであり、リード線7間の起電力を検知
することにより、障害物の有無を検知することができ
る。
【0047】このような超音波振動子Aを自動車のバン
パー等の、取付対象物に取付ける場合は、取付対象物に
形成した開口に超音波振動子Aを、開口部9においてケ
ース体1の閉塞面1aが外部に露出するように配設す
る。このとき特に車載用として超音波振動子Aを自動車
のバンパー等に配設する場合は、ケース体1の閉塞面1
aを水平面に対して略垂直に配置すると共に、振動板4
における一対の接続部4aが鉛直方向に沿って配置さ
れ、一対の非接続部4bが水平方向に沿って配置され
る。
【0048】超音波振動子Aから超音波を発振する場
合、振動板4における水平方向(一方の接続部4aから
他方の接続部4aへと向う方向)の振動モードは単純な
撓み振動であるが、鉛直方向(一方の非接続部4bから
他方の非接続部4bへと向う方向)の振動モードは、非
接続部4bが樹脂ケース3に固定されていないために撓
みやすくなっているので、水平方向の振動モードに比べ
て平面振動が大きくなるものであり、振動板4を厚みが
略均一な平板状に形成したとしても、振動板4に複数種
の振動モードを発生させることができる。その結果、振
動板4の振動により発生する超音波の発振方向は、水平
方向に比べて鉛直方向に広がらずに鋭くなり、振動板4
から発振される超音波には、全体として水平方向には広
がるが鉛直方向への広がりが狭くなる異方向性を持つ指
向性が付与される。それに従って超音波振動子Aの検知
エリアは、水平方向に広く、垂直方向に狭いものとなる
ものであり、しかも超音波の送波出力が向上されるもの
である。そのため、このような超音波振動子Aを特に車
載用として用いると、路面等の、自動車の移動の支障と
ならないものを検知しないようにすることができるもの
である。
【0049】また、このように超音波の送受信を行なう
にあたり、上記のように側板5が樹脂ケース3に対して
強固に保持・固定されているため、側板5の振動が抑制
されると共に振動板4は接続部4aにおいて樹脂ケース
3に強固に固定されることとなり、発振される超音波の
指向性が更に向上される。
【0050】しかも、このように振動板4が樹脂ケース
3に対して強固に固定されていると、振動板4から側板
5への振動の伝達が抑制されて、振動板4の振幅を高め
ることができ、振動板4からの超音波の送波出力を向上
することができるものである。
【0051】更に、振動が側板5に伝達されたとして
も、側板5が樹脂ケースに対して強固に保持・固定され
ていることにより側板5の振動が抑制され、その結果、
振動が樹脂ケース3等に伝達されることが防止されるも
のである。このように振動の伝達が抑制されることによ
り、共鳴の発生が抑制され、振動板4が共鳴によって長
時間振動するこを防ぐことができ、振動板4の振動減衰
能を向上することができるものである。超音波振動子A
を超音波センサとして構成した場合、反射波を振動板4
にて受信する際に超音波の発振時の振動が減衰していな
いと測定誤差が生じるものであるが、上記のように振動
減衰能が向上すると、超音波の発振後、速やかに振動板
4の振動を減衰することができ、反射波の受信感度が向
上するものである。
【0052】また、上記のように構成される超音波振動
子Aでは、発振される超音波自身が異方向性を持つ指向
性を有するため、超音波発振子Aからの超音波の発振方
向である前方に超音波に指向性を付与するためのホーン
等を設ける必要がなく、超音波振動子Aの前方に窪み等
を形成せずに超音波振動子Aを直接外部に露出させるこ
とができるものであり、超音波振動子Aの前方に雨水、
雪、埃等の異物が溜ることを防ぎ、このような異物によ
って超音波振動子Aから発振される超音波の異方向性の
指向特性の変化や誤作動を防止することができるもので
あり、障害物を検知できる検知エリアが変化したり、障
害物が存在しないにもかかわらず、障害物があるかのよ
うに報知してしまうというような事態を防ぐことができ
るものである。
【0053】また、超音波振動子Aを取付対象物に取付
けた状態において、ケース体1の閉塞面1aを取付対象
物の表面と面一になるように配設することができ、ホー
ン等が取付対象物の表面から突出したり、開口が外部に
露出するようなことがなく、取付状態における外観を向
上することができるものである。
【0054】またこの図1に示すような超音波振動子A
において、上記のようにインサート成形により、金属ケ
ース2に樹脂ケース3を一体に成形してケース体1を作
製すると、樹脂ケース3を成形すると同時にケース体1
を作製することができ、超音波振動子Aの作製工程を削
減することができるものであり、しかも金属ケース2の
側板5と樹脂ケース3の配置部6の内面との密着性を向
上して、金属ケース2の振動板4の接続部4aを樹脂ケ
ース3に安定して固定することができ、超音波振動子A
の作動安定性を向上することができるものである。
【0055】図2に示す例は、図1の構成において、金
属ケース2の振動板4の形状が、一対の接続部4aが直
線状に形成されて平行並列に配されていると共に、一対
の非接続部4bも直線状に形成されて平行並列に配され
た、略正方形状に形成されている。この金属ケース2の
側板5は、図1と同様の形状を有する各一対の曲面部2
6と平面部25とで構成されている。また樹脂ケース3
の配置部6の形状は、全領域に亘って、振動板4の形状
に沿った断面略正方形状に形成され、側板5の一対の平
面部25は配置部6の内面に沿って配置されると共に、
側板5の一対の曲面部26は樹脂ケース3に埋設された
状態で配設されており、側板5がより強固に保持・固定
されている。このとき曲面部26の貫通穴27内に樹脂
が充填されていることにより、曲面部26の取付け強度
が更に向上され、このことによって振動板4から側板5
への振動の伝達が抑制されて振動板4の振動効率が更に
向上して、振動板4の振動による超音波の送波出力が更
に向上されている。一方、側板5の平面部25は、図1
に示す場合と同様に、配置部6の内面に沿って、貫通穴
27に突起部28が嵌合された状態で、配置されてい
る。
【0056】図示の金属ケース2は、一枚の金属板に折
り曲げ加工を施すことにより安価且つ容易に作製された
ものを示すものである。すなわち、金属板として、矩形
状の主板13aの長尺方向の両端部から、それぞれ両側
方に向けて合計4個の副板13bを延出させて形成され
たものを用いる。この主板13aをコ字状に折曲げ形成
し、両端部の折曲げた部分を側板5として形成すると共
に側板5にて挟まれた部分を振動板4として形成する。
この折曲げ加工は、副板13bが形成されている部分よ
りも内側において行う。このとき2対の副板13bが対
向し合うように配置される。そして更に副板13bを、
それぞれ対向する副板13bに向けて折曲げると共に副
板13bを外方に突出するように湾曲成形し、対向し合
う副板13bの先端同士を突合わせるものである。この
とき振動板4の外縁は、主板13aの折目部分が接続部
4aとして形成され、他の部分が非接続部4bとして形
成される。また非接続部4bと側板5のうち副板13b
から形成される部分の外縁とで囲まれた部分に、金属ケ
ース2の内方と外方とを連通する開口部9が形成され
る。
【0057】ここで図2(b)示す金属ケース2では、
副板13bの端部を直線状に形成し、この副板13bの
端部同士を当接するように突き合わせることにより側板
5が形成されたものである。一方、図2(a)に示す金
属ケース2では、副板13bの端部に、互いに突き合わ
される部分が嵌合し合うような嵌合凹部32aと嵌合凸
部32bを形成し、この副板13bの端部同士を、嵌合
凹部32aと嵌合凸部32bとが嵌合し合うように突き
合わせることにより側板5が形成されたものであり、金
属ケース2がより強固に形成されている。
【0058】また、図2に示す例では、配置部6内に、
充填材30を設ける代わりに、配置部6と略同一の断面
形状を有する樹脂製又は金属製の、剛性のある充填部品
31を装着して設けたものである。この充填部品31を
設けることにより、側板5の平面部25が充填部品31
によって配置部6内面に圧接されて、配置部6内面にお
ける密着性が向上し、側板5が配置部6内面に更に強固
に保持・固定されるものである。そのため、振動板4が
更に樹脂ケース3に対して更に強固に保持・固定される
こととなって、送波出力が向上すると共に、側板5にお
ける振動の発生が抑制されて振動板4からの側板5への
振動の伝達が更に抑制され、振動の共鳴の発生が抑制さ
れて、振動減衰能が向上するものである。この場合、圧
電素子8に直接接続されたリード線7からの、圧電素子
8の振動の伝達による振動の共鳴の発生などの悪影響を
防ぐために、配置部6内においてこのリード線が配置さ
れる部分には、図1の場合と同様の充填材30を充填す
ることが好ましい。
【0059】図3に示す例は、図1に示す構成におい
て、金属ケース2の側板525に段部33を形成したも
のであり、振動板4の接続部4aと、側板5の平面部2
5とを、内方に向けて突出する段部33を介して接続す
るように形成したものである。この段部33は、平面部
25の端縁から内方に向けて平面部25に対して略直角
に延設された上片33aと、上片33aの先端から下方
に平面部25に対して略平行に延設された下片33bと
で構成され、下片33aの先端は振動板4の接続部4a
に接続されているものである。また、振動板4の非接続
部4bは、側板5の曲面部26よりも内方に配置されて
いる。従って、振動板4の外周形状は、側板5の内面の
断面形状よりも小さく形成されると共に、振動板4の全
領域は、側板5よりも内側に配置されている。図示の金
属ケース2は、金属板の絞り加工によって形成されたも
のを示している。
【0060】このように側板5に段部33を設けると、
側板5の剛性が向上されて、振動板4から側板5への振
動の伝達が更に抑制され、送波出力が更に向上するもの
である。
【0061】また樹脂ケース3の配置部6の形状は、全
領域に亘って、振動板4の形状に沿った断面略正方形状
に形成され、側板5は、各一対の平面部25、曲面部2
6が共に、樹脂ケース3に埋設された状態で配設されて
おり、側板5がより強固に保持・固定されている。この
とき曲面部26及び平面部25の貫通穴27内に共に樹
脂が充填されていることにより、側板5全体において取
付け強度が更に向上されている。このことによって振動
板4が樹脂ケース3に対して更に強固に保持・固定され
ることとなって送波出力が更に向上すると共に、側板5
の振動が更に抑制されて共鳴の発生が更に抑制され、振
動減衰能が更に向上される。
【0062】図4に示す例は、図3に示す例において、
金属ケース2の側板5に貫通穴27を設けずに、側板5
に凹凸を形成したものである。この凹凸を形成するにあ
たっては、側板5に複数の屈曲突出部34を形成してい
る。この屈曲突出部34は、側板5の表面から外方に向
けて突出するように形成されている。この金属ケース2
は、金属板の折り曲げ加工により形成されたものを示し
ている。屈曲突出部34は、例えばこのような金属ケー
ス2の材料たる金属板にプレス加工を施す際に、側板5
として形成される部位に治具等を押圧させて変形させる
ことによりダボ出しにて形成される。ここで、図示の例
では、金属ケース2は、図2(a)に示すものと同様
に、主板13aと副板13bとからなる一枚の金属板の
折り曲げ形成により形成されたものであり、副板13b
の端部同士を嵌合凹部32aと嵌合凸部32bとが嵌合
し合うように突き合わせることにより側板5が形成され
たものである。
【0063】この図4に示す例では、側板5は凹凸が形
成されることにより、剛性が向上され、振動板の振動効
率が更に向上して、振動板の振動による超音波の送波出
力を更に向上することができるものである。また、樹脂
ケース3に埋設された側板5は、屈曲突出部34におい
て樹脂ケース3の内部の樹脂と嵌合されて強固に保持・
固定されることとなり、樹脂ケース3に対する側板5の
取付け強度が更に向上され、このことによっても振動板
から側板5への振動の伝達が抑制されて振動板の振動効
率が更に向上して、振動板の振動による超音波の送波出
力が更に向上されている。
【0064】図5に示す例では、図1に示す構成におい
て、金属ケース2の振動板4が略円形状に形成されてお
り、また側板5は略円筒状に形成されて、その端縁が振
動板4の周縁に接続された、有底円筒状に形成されてい
る。すなわち、振動板4の全周が、側板5と直接接続さ
れた接続部4aとして形成されている。図示の金属ケー
ス2は、金属板の絞り加工によって形成されたものを示
している。この側板5には、複数の貫通穴27が穿設さ
れている。
【0065】また樹脂ケース3の配置部6の形状は、全
領域に亘って、振動板4の形状よりも小さい断面略円形
状に形成されており、金属ケース2の側板5は、全て樹
脂ケース3内に埋設されて形成され、側板5がより強固
に保持・固定されている。このとき側板5の貫通穴27
内に樹脂が充填されていることにより、側板5の取付け
強度が更に向上され、このことによって振動板4から側
板5への振動の伝達が抑制されて振動板4の振動効率が
更に向上して、振動板4の振動による超音波の送波出力
が更に向上されている。
【0066】この図5に示す例は、振動板4に振動によ
って発振される超音波が指向性を有せず、超音波が周囲
に均等に拡散するように発振されるように形成したもの
である。
【0067】図6は、側板5に形成する貫通穴27の他
例を示すものである。この貫通穴27の内面には側板5
と直交する方向から傾斜しているテーパ面35が形成さ
れており、このテーパ面35が形成されている部分にお
ける貫通方向と直交する断面形状は、側板5の内面側に
行くに従って、大きくなるように形成されている。
【0068】ここで図6(a)に示す例では、貫通穴2
7の内面全面をテーパ面35として形成したものであ
り、貫通穴27の一端側の開口から他端側までの開口に
至るまで、貫通方向と直交する断面形状の大きさが連続
的に変化するように形成されている。
【0069】一方、図6(b)に示す例では、側板5の
一面側(内面側)における貫通穴27の一端側の開口か
ら貫通穴27の内面の中程までの領域がテーパ面35と
して形成されており、このテーパ面35が形成されてい
る領域において、貫通方向と直交する断面形状の大きさ
が、貫通穴27の一端側から他端側に行くに従って連続
的に小さくなるように形成されている。また貫通穴27
の内面における、テーパ面35よりも、側板5の他面側
(外面側)における貫通穴27の他端側の領域は、貫通
方向と直交する断面形状の大きさが変化しない直線部3
6として形成されている。
【0070】このように貫通穴27の内面にテーパ面3
5を設けると、側板5を樹脂ケース3の樹脂に埋設させ
る場合に、貫通穴27内に充填された樹脂と貫通穴27
との噛み合いが強まり、その結果、側板5が樹脂ケース
3に対して更に強固に保持・固定されるものである。図
6(c)は図6(a)に示すように貫通穴27を形成
し、側板5を樹脂ケース3の樹脂に埋設した場合を示す
ものであり、このようにして、樹脂ケース3に対して更
に強固に保持・固定されるものである。
【0071】また、側板5を樹脂ケース3の配置部6の
内面に沿って配設する場合であっても、テーパ面35を
側板5の内面側から外面側(すなわち配置部6の内面
側)に行くに従って貫通穴27の貫通方向と直交する断
面形状の大きさが小さくなるように形成すると、貫通穴
27と、貫通穴27と嵌合する突起部28との嵌合が強
固となって、貫通穴27からの突起部28の抜け止め強
度が強くなり、その結果側板5が樹脂ケース3に対して
更に強固に保持・固定されるものである。図6(d)は
図6(b)に示すように貫通穴27を形成し、側板5を
樹脂ケース3の配置部の内面に沿って配設した場合を示
すものであり、このようにして、樹脂ケース3に対して
更に強固に保持・固定されるものである。
【0072】貫通穴27の更に他の形状を図7に示す。
この例では、側板5の一面側において、貫通穴27の開
口縁に全周に亘って、側板5の一面から突出する突起3
7を設けたものである。図7(a)〜(c)は、この突
起37として、その先端の高さがほぼ均一な形状に形成
されたものを示し、図7(d)〜(f)は、突起37と
して、その先端に全周に亘って山部38と谷部39とが
交互に並んだ凹凸状に形成したものを示す。
【0073】このような突起37は、例えばバーリング
によって貫通穴27を形成する際にそれに伴って貫通穴
27の開口縁が側板5の一面側に向けて立ち上げられる
ようにして形成することができる。また図示の例では、
突起37は側板5の一面側のみに突出させて設けたもの
であるが、突起37を側板5の両面側それぞれに向けて
突出させて設けても良い。
【0074】この図7に示す例では、突起37が側板5
の外面側に配置されるように形成し、側板5を樹脂ケー
ス3の配置部6の内面に沿って配設すると、配置部6の
内面から突出する突起部28が貫通穴27と嵌合するだ
けでなく、突起37が樹脂ケース3の樹脂に噛み込むこ
ととなって、側板5を樹脂ケース3にて更に強固に保持
・固定することができるものである。
【0075】また、側板5を樹脂ケース3の樹脂に埋設
する場合も、貫通穴27内に樹脂ケース3の樹脂が充填
されるだけでなく、突起37が樹脂ケース3の樹脂に噛
み込むこととなって、側板5を樹脂ケース3にて更に強
固に保持・固定することができるものである。図7
(c)(f)は、それぞれ側板5を樹脂ケース3に埋設
した状態を示すものであり、このようにして、側板5を
樹脂ケース3にて更に強固に保持・固定することができ
るものである。
【0076】ここで、図7(d)〜(f)に示すように
突起37の先端を凹凸状に形成すると、突起37と樹脂
との噛み合わせが更に強固となって、側板5を樹脂ケー
ス3にて更に強固に保持・固定することができる。
【0077】貫通穴27の更に他の形状を図8に示す。
この例では、側板5に部分的に荷重を加えることにより
側板5を部分的に剪断して切り起こして貫通穴27を形
成すると共に、この切り起こし部分40を貫通穴27の
周縁に一部接続したまま残存させたものである。図8
(a)は側板5を部分的に矩形状に切り起こすことによ
り貫通穴27を形成すると共に、この切り起こし部分4
0の両側端部を貫通穴27の周縁に接続した状態で側板
5の一面側に配置されるように残存させたものである。
また図8(b)は側板5を部分的に矩形状に切り起こす
ことにより貫通穴27を形成すると共に、この切り起こ
し部分40の一端部を貫通穴27の周縁に接続した状態
で側板5の一面側に配置されるように残存させたもので
ある。
【0078】この図8に示す例では、切り起こし部分4
0が側板5の外面側に配置されるように形成し、側板5
を樹脂ケース3の配置部6の内面に沿って配設すると、
配置部6の内面から突出する突起部28が貫通穴27と
嵌合するだけでなく、切り起こし部分40が樹脂ケース
3の樹脂に噛み込むこととなって、側板5を樹脂ケース
3にて更に強固に保持・固定することができるものであ
る。
【0079】また、側板5を樹脂ケース3の樹脂に埋設
する場合も、貫通穴27内に樹脂ケース3の樹脂が充填
されるだけでなく、切り起こし部分40が樹脂ケース3
の樹脂に噛み込むこととなって、側板5を樹脂ケース3
にて更に強固に保持・固定することができるものであ
る。
【0080】図9に示す例では、図1に示す構成におい
て、金属ケース2の振動板4とは反対側の開口端縁にお
いて、側板5の端部に全周に亘って外方に突出するリブ
10を形成したものである。このリブ10は、図示のよ
うに側板5の端部に全周に亘って形成するほか、リブ1
0の一部が途切れた形状に形成しても良く、また側板5
の曲面部26の端部のみに形成するなど、側板5の端部
の一部の領域のみに形成しても良い。
【0081】この金属ケース2には、薄肉部分や厚肉部
分を形成するような厚み設計を行う必要がなく、その形
状も単純であるため、複雑な鍛造工程や切削工程を施す
ことなく、一枚の金属製の板材に単純な曲げ加工や絞り
加工を施すことにより安価且つ容易に作製することがで
き、例えばアルミニウム板等の金属板の絞り加工にて形
成されている。すなわち、まず円盤状の金属板に絞り加
工を施して、フランジを有する有底円筒状に成形する。
この絞り加工は浅絞り、中絞り、深絞りの三段階の絞り
加工工程を経て行うことができる。そして、底部と周面
部との接続部4a分に、パンチ等を用いて2箇所穴開け
加工を施して、一対の開口部9を形成すると共に、フラ
ンジ部分を、リブ10となる部分を残して切断すること
により、金属ケース2が形成されるものである。
【0082】金属ケース2は、図1の場合と同様に、樹
脂ケース3の配置部6内に、側板5を配置部6内面に沿
って配置することにより樹脂ケース3と一体に形成され
ているが、配置部6の、振動板4にて閉塞される側とは
反対側の開口の内周には、金属ケース2のリブ10と対
応する形状のリブ受け部11が、全周に亘って凹設さ
れ、リブ10はこのリブ受け部11に配置されている。
【0083】このように側板5にリブ10を形成するこ
とにより、側板5自体の剛性が向上し、振動板4から側
板5への振動の伝達が更に抑制されているものである。
またリブ10をリブ受け部11にて保持することによ
り、側板5が樹脂ケース3にて更に強固に保持・固定さ
れ、側板5の取付け強度が更に向上し、振動板4から側
板5への振動の伝達が抑制されて振動板4の振動効率が
更に向上して、振動板4の振動による超音波の送波出力
が更に向上されている。
【0084】図10(a)乃至(c)に示す例では、図
1に示す構成において、金属ケース2の振動板4とは反
対側の開口端縁において、側板5の端部の外面に沿っ
て、全周に亘ってキャップ体41を設けたものである。
このキャップ体41は、輪状に形成され、キャップ体4
1の内側の開口に側板5を圧入したり、あるいは側板5
にキャップ体41を接着したりして設けられる。
【0085】このキャップ体41は、金属ケース2より
も軟質の材料、例えば、樹脂成形品、ゴム等で形成する
ことができる。この場合、振動板4の振動に伴う金属ケ
ース2の振動を吸収減衰することができ、振動板4にお
ける残響の発生を更に抑制することができるものであ
る。
【0086】またこのキャップ体41は、金属ケース2
よりも硬質の材料で成形することもでき、例えば金属ケ
ース2をアルミニウム板にて成形する場合は、鋼、セラ
ミック、超硬合金等にて成形することができる。この場
合、振動板4を支持する側板5の剛性を更に向上するこ
とができて、振動板4の振動効率が更に向上し、振動板
4の振動による超音波の送波出力を更に向上することが
できるものである。
【0087】このとき、金属ケース2は、図1の場合と
同様に、樹脂ケース3の配置部6内に、側板5を配置部
6内面に沿って配置することにより樹脂ケース3と一体
に形成されているが、配置部6の、振動板4にて閉塞さ
れる側とは反対側の開口の内周には、金属ケース2に設
けられたキャップ体41と対応する形状のキャップ受け
部54が、全周に亘って凹設されており、キャップ体4
1はこのキャップ受け部54に配置されている。
【0088】また、キャップ体41は、図10(d)に
示すように、輪状に形成すると共に、この一面側に、キ
ャップ体41の開口方向に向かって開口する嵌合溝42
を全周に亘って設けたものを用いても良い。この場合、
キャップ体41は、側板5の端部の先端に嵌合溝42を
嵌合させることにより設けられる。また、図示の例で
は、樹脂ケース3の配置部6の断面形状は、全領域に亘
って、振動板4の形状よりも小さい形状に形成されてお
り、金属ケース2の側板5は、全て樹脂ケース3内に埋
設されており、側板5がより強固に保持・固定されてい
る。このとき、キャップ体41は、樹脂ケース3の端面
において表面が露出している部分を除いて、樹脂ケース
3に埋設されている。
【0089】図11に示す例では、図2に示す構成にお
いて、金属ケース2の側板5の平面部25の、振動板4
とは反対側の端部に折返部43を形成したものである。
この折返部43は、平面部25の端部から延設されてい
るものであり、この平面部25の端部から外方に向け
て、平面部25の外面に沿って配置されるように折り返
し成形されているものである。
【0090】このとき、金属ケース2は、図2の場合と
同様に、平面部25が樹脂ケース3の配置部6内面に沿
って配置すると共に、曲面部26が樹脂ケース3に埋設
された状態で樹脂ケース3と一体に形成されているが、
配置部6の、振動板4にて閉塞される側とは反対側の開
口の内周には、金属ケース2に設けられた折返部43と
対応する形状の折返受け部44が、折返部43と対応す
る個所に凹設されており、折返部43はこの折返受け部
44に配置されている。
【0091】このように側板5に折返部43を形成する
ことにより、側板5自体の剛性が向上し、振動板4から
側板5への振動の伝達が更に抑制され、振動板4の振動
効率が更に向上し、振動板4の振動による超音波の送波
出力を更に向上することができるものである。また折返
部43を折返受け部44にて保持することにより、側板
5を樹脂ケース3にて更に強固に保持・固定することが
できるものである。
【0092】ここで、図12に示すように、折返部43
を振動板4とは反対側の側板5の端部において、曲面部
26だけでなく平面部25にも設けて、振動板4とは反
対側の側板5の開口の全周に亘って形成しても良い。こ
の場合は、側板5の剛性を更に向上することができるも
のである。
【0093】図13に示す例では、図3に示す構成にお
いて、金属ケース2の側板5の平面部25の内面に、段
部33に沿って補強部材45を設けたものである。ここ
で補強部材45は、段部33の上片33aと平面部25
のそれぞれの内面に当接させて配置されている。補強部
材45は、アルミニウム、ステンレス、鋼等の金属材料
等にて形成することができ、この補強部材45は、平面
部25の内面に当接させて配設されているものである。
補強部材45を設けるにあたっては、補強部材45を平
面部25の表面に接着や、溶接などによって取付けた
り、補強部材45と平面部25のうちの一方に凸部を形
成すると共に他方にこの凸部が圧入されて嵌合される嵌
合穴を形成し、凸部と嵌合穴との嵌合により補強部材4
5を取付けるなどして、補強部材45を平面部25に対
して強固に取付けることが好ましい。ここで、金属ケー
ス2の側板5は樹脂ケース3に埋設されて配設されてい
るものであり、補強部材45も樹脂ケース3に埋設され
て配設されている。
【0094】このように補強部材45を配設することに
より、振動板4と直接接続されている平面部25の剛性
が更に向上し、振動板4から側板5への振動の伝達が更
に抑制され、振動板4の振動効率が更に向上し、振動板
4の振動による超音波の送波出力を更に向上することが
できるものである。
【0095】補強部材45を設けるにあたっては、図1
4に示すようにすることもできる。この図14に示す例
では、図2に示す構成において、金属ケース2の平面部
25の、振動板4側の外面に、図13に示すものと同様
の補強部材45を設けたものである。この補強部材45
は平面部25の外面に当接させて配設されており、図1
3の場合と同様に、接着、溶接あるいは凸部と嵌合穴と
の嵌合等により、補強部材45を側板5に対して強固に
取付けることが好ましい。ここで、平面部25の外面は
樹脂ケース3の配置部6の内面に沿って配置されてお
り、補強部材45は樹脂ケース3に埋設された状態で配
設されている。
【0096】図15に示す例では、図3,4に示すよう
な段部33が形成された金属ケース2において、段部3
3の内面に凹部47や凸部46を一体に形成したもので
ある。
【0097】図15(a)は、図22に詳細に示すよう
に、段部33の上片33aと側板5の平面部25との接
続部分を複数個所内方に向けて三角形状に折り曲げ形成
することにより、上片33aと平面部25との接続部分
の内面に凸部46を設け、また段部33の上片33aと
下片33bの接続部分を複数個所外方に向けて三角形状
に折り曲げ形成することにより、上片33aと下片33
bとの接続部分の内面に凹部47を設けたものである。
【0098】また図15(b)は段部33の上片33a
を外面から内面側に向けて治具等で押圧する等して部分
的に屈曲成形して、上片33aの内面に複数の凸部46
を設けたものである。
【0099】このように段部33に凹部47や凸部46
を一体に形成すると、段部33の剛性を向上することに
より側板5の剛性を更に向上することができ、振動板4
の振動効率が更に向上して、振動板4の振動による超音
波の送波出力を更に向上することができるものである。
また、この凹部47や凸部46を樹脂ケース3の樹脂に
噛み込ませることにより、側板5の平面部25が樹脂ケ
ース3に更に強固に保持・固定され、取付け強度が更に
向上されて、このことによって振動板4から側板5への
振動の伝達が抑制されて振動板4の振動効率が更に向上
して、振動板4の振動による超音波の送波出力が更に向
上されている。
【0100】図16に示す例では、図3,4に示すよう
な段部33が形成された金属ケース2において、段部3
3の上片33aと側板5の平面部25との接続部分の複
数個所を内面側に切り起こすことにより、切り起こし部
分を金属ケース2の内面側に突出する複数の凸部46と
して形成したものである。図示の例では、この凸部46
は一端が平面部25に、他端が上片33aにそれぞれ接
続されると共に、この両端間が平面部25や上片33a
から剪断されて切断され、更に金属ケース2の内面側に
突出するように切り起こされている。
【0101】このように段部33に凸部を切り起こしに
より一体に形成すると、段部33の剛性を向上すること
により側板5の剛性を更に向上することができ、振動板
4の振動効率が更に向上して、振動板4の振動による超
音波の送波出力を更に向上することができるものであ
る。また、この凸部46を樹脂ケース3の樹脂に噛み込
ませることにより、側板5の平面部25が樹脂ケース3
に更に強固に保持・固定され、取付け強度が更に向上さ
れ、このことによって振動板4から側板5への振動の伝
達が抑制されて振動板4の振動効率が更に向上して、振
動板4の振動による超音波の送波出力が更に向上されて
いる。
【0102】図17に示す例は、側板5に凹凸を形成す
るにあたり、側板5に剪断加工を施すことにより側板5
の表面に複数の凹部51と凸部50とを形成したもので
ある。
【0103】図示の例では、剪断加工によって、複数の
凹部51と凸部50とが波状に交互に並んで構成されて
いる凹凸条52が形成されている。この凹凸条52は、
並列に複数条形成されている。また、隣り合う凹凸条5
2においては、凹部と凸部とが互い違いに配置されてい
る。
【0104】このような凹凸条52を形成するための剪
断加工方法を図23に示す。図示の例では、金属ケース
2を形成する金属製の板材13の、側板5が形成される
部分を、一対の成形ロール65間を通過させることによ
り剪断加工を施したものである。ここで、成形ロール
は、同一軸線上に中心を有するように配列された円盤状
の複数の成形ロール片65aの、隣合う各成形ロール片
65a間に、上記とは異なる同一軸線上に中心を有する
ように配列された円盤状の成形ロール片65bがそれぞ
れ配置された形状として構成されている。この一対の成
形ロール65を平行並列に配設すると共に回転させる
と、一対の成形ロール65間の隙間の形状が随時変化す
るものであり、この回転する一対の成形ロール65に板
材13を通過させることにより剪断加工が施され、凹凸
条52が形成されるものである。
【0105】図18(a)に示す例は、側板5に凹凸を
形成するにあたり、側板5を屈曲成形して、側板5の表
面に複数の凸部50と凹部51とを交互に形成したもの
であるが、側板5の表面から突出する凸部50の側面5
3を、凸部50の先端側にいくに従ってこの側面53が
外側方に突出するように傾斜させ、凸部50をアンダー
カット状に形成したものである。側板5の外面にこのよ
うな凸部50を形成すると、側板5を樹脂ケース3の配
置部6の内面に沿って配設し、あるいは側板5を樹脂ケ
ース3に埋設して配置する場合に、凸部50と樹脂ケー
ス3とが強固にかみ合って、側板5が樹脂ケース3に更
に強固に保持・固定されるものである。
【0106】また図18(b)に示す例は、図24にも
詳細に示すように、平面視三角形状の凹部51と、この
凹部51の一辺と隣接する平面視三角形状の凸部50と
からなる凹部51と凸部50の対を、複数対形成したも
のである。この凹部51の深さ寸法は隣接する凸部側ほ
ど深くなるように形成されており、また凸部50の突出
寸法は隣接する凹部51側ほど高くなるように形成され
ている。この凸部50の、凹部51側の側面53は、凸
部50の先端側にいくに従って外側方に突出するように
傾斜されている。側板5の外面にこのような凸部50及
び凹部51を形成すると、側板5を樹脂ケース3の配置
部6の内面に沿って配設し、あるいは側板5を樹脂ケー
ス3に埋設して配置する場合に、凸部50と樹脂ケース
3とが強固にかみ合って、側板5が樹脂ケース3に更に
強固に保持・固定されるものである。
【0107】この凹部51及び凸部50を形成するにあ
たっては、側板5の表面に凹部51を刻設すると共に、
凹部51を刻設する際に側板5から彫り起こした部分を
立ち上げることにより立ち上げた部分を凸部50として
形成することができる。すなわち、アルミニウム製おろ
し金のようなスカイブによって形成することができるも
のである。
【0108】以上の各例においては、金属ケース2を構
成する振動板4及び側板5は一体に形成されており、そ
のため一枚の金属板に折り曲げ加工や絞り加工を施すこ
とにより容易に金属ケース2を形成することができるも
のである。
【0109】一方、金属ケース2を形成するにあたり、
振動板4と側板5とを別体として形成した後に金属ケー
ス2を構成することもできる。この場合、振動板4から
別体である側板5への振動の伝達が抑制されることとな
り、従って振動板4からの送波出力を更に向上すること
となる。また、側板5における振動が低減されることに
より振動の共鳴が更に抑制されて、振動減衰能が更に向
上されるものである。
【0110】振動板4と側板5とを別体として形成した
例を以下に示す。
【0111】図19に示す例では、図2に示す構成にお
いて、金属ケース2を構成する側板5と振動板4とを別
体にて形成したものである。このようなケース体1を成
形する場合は、側板5の一端と振動板4の周縁とを当接
させた状態で成形用金型内に配置し、この成形用金型に
樹脂を充填硬化して樹脂ケース3をインサート成形する
ことができるものである。このとき樹脂ケース3によっ
て振動板4と側板5とが保持・固定されることにより、
金属ケース2が構成される。
【0112】図20に示す例では、図19に示すように
側板5と振動板4とを別体として形成するにあたり、側
板5の、振動板4側の端縁に、外方に突出するリブ48
を全周に亘って形成したものである。そして、インサー
ト成形によりケース体1を成形するにあたり、側板5の
リブ48と振動板4の周縁とを当接させた状態で成形用
金型内に配置し、この成形用金型に樹脂を充填硬化して
樹脂ケース3をインサート成形することができるもので
ある。このとき樹脂ケース3によって振動板4と側板5
とが保持・固定されることにより、金属ケース2が構成
されるものである。この場合、振動板4がリブ48にて
側板5と当接した状態で配置されることにより、振動板
4と側板5との接触面積が大きくなり、そのため、側板
5と振動板4とを接触した状態で金型内に配置すること
が容易となり、また側板5と振動板4との接触を容易に
確保して側板5と振動板4との間の電気的な接続を確保
することができるものである。
【0113】図21に示す例では、側板5と振動板4と
を別体として形成するにあたり、側板5の一端と振動板
4の周縁とを当接させた状態において、側板5と振動板
4とを接着して側板5と振動板4とを固定したものであ
る。
【0114】図21(a)は、ケース体1のインサート
成形に先立って、予め側板5の一端と振動板4の周縁と
を当接させた状態で、金属ケース2の外側及び内側にお
いて、振動板4と側板5の接合部分の側方に接着剤49
を配置して、振動板4と側板5が電気的に接続された状
態で接着したものであるが、半田付け、ろう付け、溶接
等にて接着することもできる。そしてこのように振動板
4と側板5とを接着して形成された金属ケース2を成形
用金型内に配置して、この成形用金型に樹脂を充填硬化
して樹脂ケース3をインサート成形したものである。
【0115】また図21(b)は、成形金型内に側板5
のみを配置して、この成形用金型に樹脂を充填硬化して
樹脂ケース3をインサート成形した後、側板5の一端と
振動板4の周縁とを当接させ、この状態において、振動
板4と側板5の接合部分及び振動板4と樹脂ケース3と
の接合部分の側方に接着剤49を配置することにより、
振動板4と側板5が電気的に接続された状態で接着した
ものであるが、半田付け、ろう付け、溶接等にて接着す
ることもできる。この場合は、振動板4と樹脂ケース3
との間も半田付け、ろう付け、溶接等にて接着すること
により、振動板4を樹脂ケース3に強固に保持・固定す
るものである。
【0116】
【発明の効果】上記のように、本発明の請求項1に係る
超音波発振子は、一端が開口すると共に他端が閉塞面で
あるケース体の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉
塞面が振動面として形成された超音波振動子において、
ケース体を合成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板
材にて形成される金属ケースとで構成し、この金属ケー
スを振動面を構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又
は密接されて保持される側板とから構成し、この側板に
おける樹脂ケースに埋設又は密接される部分に貫通穴を
設けたため、側板の貫通穴に樹脂ケースの樹脂が充填さ
れて側板が樹脂ケースに強固に保持・固定されることと
なり、その結果振動板が樹脂ケースに強固に保持・固定
されることとなって、圧電素子が振動して振動板が振動
した場合に、側板への振動が抑制され、振動板からの送
波出力を向上することができるものである。また振動板
からの振動が側板や樹脂ケースへ伝達されることが抑制
されて共鳴の発生が抑制され、振動板の振動減衰能を向
上することができるものである。従って、この超音波振
動子は、超音波センサを構成するために好適に使用する
ことができるものである。
【0117】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、側板の貫通穴の内周面に、貫通穴の貫通
方向と直交する断面形状の大きさが変化するテーパ面を
形成したものであり、側板の貫通穴と、貫通穴に充填さ
れた樹脂ケースの樹脂との噛み込みがより強固となっ
て、側板が樹脂ケースに更に強固に保持・固定されるも
のであり、振動板からの送波出力を更に向上すると共に
振動減衰能を更に向上することができるものである。
【0118】また請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2の構成に加えて、側板の貫通穴の開口周縁に突起を
形成するため、この突起によって、側板と樹脂ケースの
樹脂との噛み込みがより強固となって、側板が樹脂ケー
スに更に強固に保持・固定されるものであり、振動板か
らの送波出力を更に向上すると共に振動減衰能を更に向
上することができるものである。
【0119】また請求項4に記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかの構成に加えて、側板の表面を切り起こ
すことにより貫通穴を形成したため、この切り起こし部
分によって側板と樹脂ケースの樹脂との噛み込みがより
強固となって、側板が樹脂ケースに更に強固に保持・固
定されるものであり、振動板からの送波出力を更に向上
すると共に振動減衰能を更に向上することができるもの
である。
【0120】また本発明の請求項5に係る超音波発振子
は、一端が開口すると共に他端が閉塞面であるケース体
の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉塞面が振動面
として形成された超音波振動子において、ケース体を合
成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板材から形成さ
れる金属ケースとで構成し、この金属ケースを振動面を
構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又は密接されて
保持される側板とから構成し、この側板における樹脂ケ
ースに埋設又は密接される部分に段部を形成したため、
段部によって側板の剛性が向上されて、圧電素子が振動
して振動板が振動した場合に、側板の振動が抑制され、
振動板からの振動が側板や樹脂ケースへ伝達されること
が抑制されて、振動板からの送波出力を更に向上するこ
とができるものである。
【0121】また請求項6に記載の発明は、請求項5の
構成に加えて、側板の段部に凹凸を形成したため、段部
の剛性を向上することにより側板の剛性を更に向上する
ことができ、圧電素子が振動して振動板が振動した場合
に、側板の振動が抑制され、振動板からの振動が側板や
樹脂ケースへ伝達されることが抑制されて、振動板から
の送波出力を更に向上することができるものである。ま
た、この凹凸を樹脂ケースの樹脂に噛み込ませることに
より、側板の平面部が樹脂ケースに更に強固に保持・固
定され、側板の取付け強度が更に向上し、このことによ
っても振動板から側板への振動の伝達が抑制され、振動
板からの送波出力を更に向上すると共に振動減衰能を更
に向上することができるものである。
【0122】また請求項7に記載の発明は、請求項6の
構成に加えて、側板の段部の凹凸を、切り起こしにて形
成したため、段部の剛性を向上することにより側板の剛
性を更に向上することができ、圧電素子が振動して振動
板が振動した場合に、側板の振動が抑制され、振動板か
らの振動が側板や樹脂ケースへ伝達されることが抑制さ
れて、振動板からの送波出力を更に向上することができ
るものである。また、この凹部や凸部を樹脂ケースの樹
脂に噛み込ませることにより、側板の平面部が樹脂ケー
スに更に強固に保持・固定され、側板の取付け強度が更
に向上し、振動板からの送波出力を更に向上すると共に
振動減衰能を更に向上することができるものである。
【0123】また本発明の請求項8に係る超音波振動子
は、一端が開口すると共に他端が閉塞面であるケース体
の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉塞面が振動面
として形成された超音波振動子において、ケース体を合
成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板材から形成さ
れる金属ケースとで構成し、この金属ケースを振動面を
構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又は密接されて
保持される側板とから構成し、この側板における樹脂ケ
ースに埋設又は密接される部分に凹凸を形成したため、
この凹凸によって側板の剛性が向上されて、圧電素子が
振動して振動板が振動した場合に、側板の振動が抑制さ
れ、振動板からの振動が側板や樹脂ケースへ伝達される
ことが抑制されて、振動板からの送波出力を更に向上す
ることができるものである。また、この凹凸を樹脂ケー
スの樹脂に噛み込ませることにより、側板の平面部が樹
脂ケースに更に強固に保持・固定され、側板の取付け強
度が更に向上し、このことによっても振動板からの送波
出力を更に向上すると共に振動減衰能を更に向上するこ
とができるものである。
【0124】また請求項9に記載の発明は、請求項8の
構成に加えて、側板の凹凸を、側板を剪断することによ
り形成したため、この凹凸によって側板の剛性が向上さ
れて、圧電素子が振動して振動板が振動した場合に、側
板の振動が抑制され、振動板からの振動が側板や樹脂ケ
ースへ伝達されることが抑制されて、振動板からの送波
出力を更に向上することができるものである。また、こ
の凹凸を樹脂ケースの樹脂に噛み込ませることにより、
側板の平面部が樹脂ケースに更に強固に保持・固定さ
れ、側板の取付け強度が更に向上し、このことによって
も振動板からの送波出力を更に向上すると共に振動減衰
能を更に向上することができるものである。
【0125】また請求項10に記載の発明は、請求項8
の構成に加えて、側板の凹凸を、側板から突出する凸部
の側面を、凸部の先端側にいくに従ってこの側面が外側
方に突出するように傾斜させて形成したため、この凹凸
と樹脂ケースの樹脂との噛み込みが更に強固となり、側
板の平面部が樹脂ケースに更に強固に保持・固定され、
側板の取付け強度が更に向上し、振動板からの送波出力
を更に向上すると共に振動減衰能を更に向上することが
できるものである。
【0126】また請求項11に記載の発明は、請求項1
乃至10のいずれかの構成に加えて、金属ケースの側板
の、振動板とは反対側の面に対側の端部にリブを形成し
たため、リブによって側板の剛性が向上され、圧電素子
が振動して振動板が振動した場合に、側板の振動が抑制
され、振動板からの振動が側板や樹脂ケースへ伝達され
ることが抑制されて、振動板からの送波出力を更に向上
することができるものである。
【0127】また請求項12に記載の発明は、請求項1
乃至11のいずれかの構成に加えて、金属ケースの側板
の、振動板とは反対側の端部にキャップ体を設けたた
め、キャップ体の硬度を調節することにより、金属ケー
スの振動を吸収減衰したり、あるいは側板の剛性を更に
向上したりすることができるものである。
【0128】また請求項13に記載の発明は、請求項1
2の構成に加えて、キャップ体を樹脂ケースよりも軟質
の材料にて形成したため、振動板の振動に伴う金属ケー
スの振動を吸収減衰することができて、振動板における
残響の発生を抑制することができる。従って、この超音
波振動子を超音波センサに適用した場合に、振動板を振
動させて超音波を発生させた後、速やかにその振動が緩
和して、反射波を受信可能な状態となり、感度の良い超
音波センサを形成することができるものである。
【0129】また請求項14に記載の発明は、請求項1
2の構成に加えて、キャップ体を樹脂ケースよりも硬質
の材料にて形成したため、振動板を支持する側板の剛性
を更に向上することができて、圧電素子が振動して振動
板が振動した場合に、側板の振動が抑制され、振動板か
らの振動が側板や樹脂ケースへ伝達されることが抑制さ
れて、振動板からの送波出力を更に向上することができ
るものである。
【0130】また請求項15に記載の発明は、請求項1
乃至14のいずれかの構成に加えて、金属ケースの側板
の、振動板とは反対側の端部を折り返し成形したため、
振動板を支持する側板の剛性を更に向上することができ
て、圧電素子が振動して振動板が振動した場合に、側板
の振動が抑制され、振動板からの振動が側板や樹脂ケー
スへ伝達されることが抑制されて、振動板からの送波出
力を更に向上することができるものである。
【0131】また請求項16に記載の発明は、請求項1
乃至17のいずれかの構成に加えて、金属ケースの側板
の表面に当接するように、剛性材料にて形成された補強
部材を設けたため、振動板を支持する側板の剛性を更に
向上することができて、圧電素子が振動して振動板が振
動した場合に、側板の振動が抑制され、振動板からの振
動が側板や樹脂ケースへ伝達されることが抑制されて、
振動板からの送波出力を更に向上することができるもの
である。
【0132】また請求項17に記載の発明は、請求項1
乃至16のいずれかの構成に加えて、金属ケースの側板
を筒状に形成したため、側板の面積を向上することがで
き、金属ケースと樹脂ケースとの接合部分の面積を向上
して金属ケースの樹脂ケースに対する取付け強度を更に
向上することができるものである。
【0133】また請求項18に記載の発明は、請求項1
乃至17のいずれかの構成に加えて、金属ケースを構成
する側板と振動板とを一体に形成したため、金属ケース
を一枚の金属製の折り曲げ加工や絞り加工により容易に
形成することができるものである。
【0134】また請求項19に係る発明は、請求項1乃
至17のいずれかの構成に加えて、金属ケースを構成す
る側板と振動板とを別体として形成すると共に、側板及
び振動板を樹脂ケースと一体成形することにより側板と
振動板とを接続したため、振動板から側板への振動の伝
達を抑制して、振動板からの送波出力を更に向上すると
共に、側板における振動が低減されることにより振動の
共鳴が更に抑制されて、振動減衰能を更に向上すること
ができるものである。
【0135】また請求項20の発明は、請求項18の構
成に加えて、金属ケースを構成する側板と振動板とを別
体として形成すると共に、側板と振動板を、接着、溶接
又はろう付けにより接続したため、振動板から側板への
振動の伝達を抑制して、振動板からの送波出力を更に向
上すると共に、側板における振動が低減されることによ
り振動の共鳴が更に抑制されて、振動減衰能を更に向上
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、
(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の図示を
省略した全体の斜視図、(c)は全体の底面図、(d)
は全体の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)は金属ケースの斜視図、(b)は他の金属ケース
の斜視図、(c)は全体の底面図、(d)は全体の断面
図、(e)は全体の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態の更に他例を示すものであ
り、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の図
示を省略した全体の斜視図、(c)は全体の底面図、
(d)は全体の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の更に他例を示すものであ
り、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の図
示を省略した全体の斜視図、(c)は全体の底面図、
(d)は全体の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の更に他例を示すものであ
り、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の図
示を省略した全体の斜視図、(c)は全体の底面図、
(d)は全体の断面図である。
【図6】(a)は金属ケースの一部の断面図、(b)は
他の金属ケースの一部の断面図、(c)は(a)の金属
ケースを樹脂ケースと一体化させた状態の一例を示す一
部の断面図、(d)は(a)の金属ケースを樹脂ケース
と一体化させた状態の他例を示す一部の断面図である。
【図7】(a)乃至(c)は金属ケースの他例を、
(d)乃至(f)は金属ケースの更に他例を示すもので
あり、(a)(d)は一部の断面図、(b)(e)は一
部の斜視図、(c)(f)は樹脂ケースと一体化させた
状態の他例を示す一部の断面図である。
【図8】(a)(b)はそれぞれ金属ケースの更に他例
を示す一部の斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態の更に他例を示すものであ
り、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の図
示を省略した全体の斜視図、(c)は全体の底面図、
(d)は全体の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の更に他例を示すもので
あり、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は充填材の
図示を省略した全体の斜視図、(c)は全体の断面図、
((d)は他の例の全体の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の更に他例を示すもので
あり、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は全体の底
面図、(c)は全体の断面図、(d)は全体の平面図で
ある。
【図12】金属ケースの更に他例を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態の更に他例を示すもので
あり、(a)は全体の底面図、(b)は全体の断面図で
ある。
【図14】本発明の実施の形態の更に他例を示すもので
あり、(a)は金属ケースの斜視図、(b)は全体の底
面図、(c)は全体の断面図、(d)は全体の平面図で
ある。
【図15】(a)(b)はそれぞれ金属ケースの更に他
例を示す一部の斜視図である。
【図16】金属ケースの更に他例を示す一部の斜視図で
ある。
【図17】金属ケースの更に他例を示すものであり、
(a)は一部の破断した斜視図、(b)は(a)の断面
図である。
【図18】(a)(b)はそれぞれ金属ケースの更に他
例を示すものであり、(a)は一部の断面図、(b)は
一部の斜視図である。
【図19】本発明の実施の形態の更に他例を示すもので
あり、(a)は全体の底面図、(b)は全体の断面図、
(c)は全体の平面図である。
【図20】本発明の実施の形態の更に他例を示す全体の
断面図である。
【図21】(a)(b)はそれぞれ本発明の実施の形態
の更に他例を示す全体の断面図である。
【図22】図15(a)の要部を示すものであり、
(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図であ
る。
【図23】図17に示す金属ケースの成形方法の概略を
示すものであり、(a)は一部破断した正面図、(b)
は側面図である。
【図24】図18(b)に示す金属ケースの要部を示す
ものであり、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断
面図である。
【図25】従来技術を示すものであり、(a)は全体の
底面図、(b)は全体の断面図である。
【図26】他の従来技術を示す全体の断面図である。
【符号の説明】
A 超音波振動子 1 ケース体 2 金属ケース 3 樹脂ケース 4 振動板 4c 振動面 5 側板 8 圧電素子 10 リブ 27 貫通穴 33 段部 35 テーパ面 37 突起 41 キャップ体 45 補強部材 50 凸部 53 側面
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月17日(2000.7.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】すなわち、振動板4′はその周縁部分が樹
脂製の側板5′にて支持されるものであるが、この振動
板4′を支持する側板5′の剛性が低いと振動板4′の
振動が側板5′に容易に伝達されることとなり、振動板
4′自体の振動の振幅が低減されて送波出力が低減され
てしまうものであった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】図3に示す例は、図1に示す構成におい
て、金属ケース2の側板に段部33を形成したもので
あり、振動板4の接続部4aと、側板5の平面部25と
を、内方に向けて突出する段部33を介して接続するよ
うに形成したものである。この段部33は、平面部25
の端縁から内方に向けて平面部25に対して略直角に延
設された上片33aと、上片33aの先端から下方に平
面部25に対して略平行に延設された下片33bとで構
成され、下片33aの先端は振動板4の接続部4aに接
続されているものである。また、振動板4の非接続部4
bは、側板5の曲面部26よりも内方に配置されてい
る。従って、振動板4の外周形状は、側板5の内面の断
面形状よりも小さく形成されると共に、振動板4の全領
域は、側板5よりも内側に配置されている。図示の金属
ケース2は、金属板の絞り加工によって形成されたもの
を示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】ここで、図12に示すように、折返部43
を振動板4とは反対側の側板5の端部において、平面部
25だけでなく曲面部26にも設けて、振動板4とは反
対側の側板5の開口の全周に亘って形成しても良い。こ
の場合は、側板5の剛性を更に向上することができるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 究 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 宇野 真武 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5D019 AA21 BB12 EE01 FF01 5D107 AA02 AA03 BB09 CC02 CC05 CC10 CC11 5J083 AA02 AB13 AB20 AC29 AD04 AE01 AF05 BA01 CA01 CA14 CA17 CA35 CB01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口すると共に他端が閉塞面であ
    るケース体の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉塞
    面が振動面として形成された超音波振動子において、ケ
    ース体を合成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板材
    にて形成される金属ケースとで構成し、この金属ケース
    を振動面を構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又は
    密接されて保持される側板とから構成し、この側板にお
    ける樹脂ケースに埋設又は密接される部分に貫通穴を設
    けて成ることを特徴とする超音波振動子。
  2. 【請求項2】 側板の貫通穴の内周面に、貫通穴の貫通
    方向と直交する断面形状の大きさが変化するテーパ面を
    形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の超音波
    振動子。
  3. 【請求項3】 側板の貫通穴の開口周縁に突起を形成し
    て成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波
    振動子。
  4. 【請求項4】 側板の表面を切り起こすことにより貫通
    穴を形成して成ることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の超音波振動子。
  5. 【請求項5】 一端が開口すると共に他端が閉塞面であ
    るケース体の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉塞
    面が振動面として形成された超音波振動子において、ケ
    ース体を合成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板材
    から形成される金属ケースとで構成し、この金属ケース
    を振動面を構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又は
    密接されて保持される側板とから構成し、この側板にお
    ける樹脂ケースに埋設又は密接される部分に段部を形成
    して成ることを特徴とする超音波振動子。
  6. 【請求項6】 側板の段部に凹凸を形成して成ることを
    特徴とする請求項5に記載の超音波振動子。
  7. 【請求項7】 側板の段部の凹凸を、切り起こしにて形
    成して成ることを特徴とする請求項6に記載の超音波振
    動子。
  8. 【請求項8】 一端が開口すると共に他端が閉塞面であ
    るケース体の閉塞面の内面側に圧電素子を配設して閉塞
    面が振動面として形成された超音波振動子において、ケ
    ース体を合成樹脂材からなる樹脂ケースと金属製の板材
    から形成される金属ケースとで構成し、この金属ケース
    を振動面を構成する振動板と樹脂ケースに埋設され又は
    密接されて保持される側板とから構成し、この側板にお
    ける樹脂ケースに埋設又は密接される部分に凹凸を形成
    して成ることを特徴とする超音波振動子。
  9. 【請求項9】 側板の凹凸を、側板を剪断することによ
    り形成して成ることを特徴とする請求項8に記載の超音
    波振動子。
  10. 【請求項10】 側板の凹凸を、側板から突出する凸部
    の側面を、凸部の先端側にいくに従ってこの側面が外側
    方に突出するように傾斜させて形成して成るこを特徴と
    する請求項8又は9に記載の超音波振動子。
  11. 【請求項11】 金属ケースの側板の、振動板とは反対
    側の端部にリブを形成して成ることを特徴とする請求項
    1乃至10のいずれかに記載の超音波振動子。
  12. 【請求項12】 金属ケースの側板の、振動板とは反対
    側の端部にキャップ体を設けて成ることを特徴とする請
    求項1乃至11のいずれかに記載の超音波振動子。
  13. 【請求項13】 キャップ体を樹脂ケースよりも軟質の
    材料にて形成して成ることを特徴とする請求項12に記
    載の超音波振動子。
  14. 【請求項14】 キャップ体を樹脂ケースよりも硬質の
    材料にて形成して成ることを特徴とする請求項12に記
    載の超音波振動子。
  15. 【請求項15】 金属ケースの側板の、振動板とは反対
    側の端部を折り返し成形して成ることを特徴とする請求
    項1乃至14のいずれかに記載の超音波振動子。
  16. 【請求項16】 金属ケースの側板の表面に当接するよ
    うに、剛性材料にて形成された補強部材を配設して成る
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の
    超音波振動子。
  17. 【請求項17】 金属ケースの側板を筒状に形成して成
    ることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載
    の超音波振動子。
  18. 【請求項18】 金属ケースを構成する側板と振動板と
    を一体に形成して成ることを特徴とする請求項1乃至1
    7のいずれかに記載の超音波振動子。
  19. 【請求項19】 金属ケースを構成する側板と振動板と
    を別体として形成すると共に、側板及び振動板を樹脂ケ
    ースと一体成形することにより側板と振動板とを接続し
    て成ることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに
    記載の超音波振動子。
  20. 【請求項20】 金属ケースを構成する側板と振動板と
    を別体として形成すると共に、側板と振動板とを、接
    着、溶接又はろう付けにより接続して成ることを特徴と
    する請求項1乃至17のいずれかに記載の超音波振動
    子。
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