JP2001230929A - 2値画像の縮小処理方法および装置 - Google Patents

2値画像の縮小処理方法および装置

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JP2001230929A
JP2001230929A JP2000042038A JP2000042038A JP2001230929A JP 2001230929 A JP2001230929 A JP 2001230929A JP 2000042038 A JP2000042038 A JP 2000042038A JP 2000042038 A JP2000042038 A JP 2000042038A JP 2001230929 A JP2001230929 A JP 2001230929A
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Hitoshi Sato
仁 佐藤
Hideki Sekiya
秀樹 関矢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】濃度を忠実に再現し、画質を維持しつつ2値画
像の縮小処理を行う。 【解決手段】2値画像データをその縮小率に基づいて、
縮小後の画像の各画素に対応する、各々1または複数の
画素を含む複数のブロックに分割する(S11)。これ
らの複数のブロックの各々について、当該ブロック内の
総画素数に対するオン画素数の比率に基づいて当該ブロ
ックの濃度値を決定する(S13)。この決定された濃
度値に基づいて当該ブロックに対応する縮小後の画素に
割り当てるべき2値の画素値を判定する(S15)。こ
の判定において用いられた濃度値を2値に変換する際に
生じる濃度の誤差(正または負)を算出し、この誤差を
隣接ブロックに拡散させる(S16)。このような処理
を順次各ブロックについて繰り返す。拡散された誤差
は、拡散先のブロックの濃度値に加算され、加算後の濃
度値で前記画素値の判定が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像処理
に関し、特に、予め2値化された画像データにより表さ
れる画像を縮小する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル画像処理においては、画像の拡
大や縮小の処理が種々の場面で必要になる。通常、画像
の拡大縮小は、多値画像に基づいて行うことが多い。多
値とは、画像を形成する各画素(ピクセル)が多階調
(8ビツトで256階調)であることをいう。画像の拡
大縮小(特に縮小)に伴う画像品質の劣化が発生するこ
とを避けるために、1画素あたりの情報量が多い多値画
像で行うことが好ましいからである。
【0003】しかし、場合によっては、2値化された画
像に対して拡大縮小を行う必要が発生する。たとえばプ
ロッタと呼ばれる印刷装置では、ホストコンピュータ
(パソコン:PC)から2値化された画像データを受け
る。プロッタにおいて、その画像データを同倍率で印刷
する場合は問題無いが、操作パネル等からユーザが画像
の縮小設定行う場合に問題が生じる。この場合の縮小に
は2つの方式がある。第1の方式は単純にドットを間引
いて画像を所定サイズに小さくする方法である。第2の
方式は、所定の単位領域内で間引く画素を含めて領域内
の画素の論理和をとることにより画像を所定サイズに小
さくする方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の2値画像の縮小方式では下記のような問題点があ
った。 (1)第1の方式の問題点
【0005】"0:オフ”、”1:オン”の2値表示の
み可能な表示装置やプリンタ装置、プロッタ装置を用い
て濃淡画像を再現する場合に、画像の比較的小さい単位
領域内のオンドットの割合いを変化させて濃度(階調)
を再現させる手法として面積階調法が知られている。こ
の面積階調法ではディザマトリクスが利用される。ディ
ザマトリクスとは、多値画像データを画像の階調に応じ
た2値画像データに変換する際に用いる行列データであ
る。ディザマトリクスの一例として、図14に、4×4
ベイヤーディザマトリクスを示す。このディザマトリク
スを用いて、濃度25%の画像データ(例えば塗りつぶ
し領域)を2値化した場合、図15に示すような2値画
像が得られる。図において方形の各座標点が画素に相当
し、ハッチングを施した画素がオン、それ以外の画素が
オフの画素である。
【0006】縮小対象の2値画像は、このようなディザ
マトリクスを用いて2値画像に変換されていることが多
い。このような2値画像に対して、例えば縮小率50%
の縮小をかける場合を考える。縮小率50%ということ
は画像の2列に1列が削除され、かつ、2行に1行が削
除されるということである。図15で偶数の行および列
が削除された場合、図15の画像の縮小結果は図16
(a)のように全画素オンの画像となる。図15で奇数
の行および列が削除された場合、図16(b)のように
全画素オフの画像となる。これから明らかなように、同
じ図15の2値画像を対象に50%の縮小をしたにもか
かわらず、ある場合は図16(a)のように全画素オン
になり、他の場合は図16(b)のように全画素オフに
なる、という現象が生じうる。
【0007】このように、比較的低濃度の多値画像に対
してディザマトリクス(図14)により生成された2値
画像については、縮小時にどの画素を間引くかが縮小後
の画像に極めて大きな影響を与える。すなわち、縮小後
の画像の濃度が大きく変化し、場合によっては特定領域
の全画素が欠落する。 (2)第2の方式の問題点
【0008】次に、第2の方式の問題を図17により説
明する。図17の左側の図は、図15と同様、濃度25
%の多値画像をディザマトリクスにより変換して得られ
た2値画像である。第2の方式でこの2値画像を縮小す
る一例として、先と同じく50%の縮小を考える。50
%縮小の場合、縦2画素×横2画素の単位領域に着目
し、これを縮小画像での対応する画素とする。その際、
単位領域内の4画素の値の論理和(OR)をとって、こ
れを対応画素の値とする。例えば、座標1a,1b,2
a,2bの4個の画素について、それらの論理和(O
R)をとる。それらの画素のうち1個でも"オン"であれ
ば縮小画像での対応画素の値は”オン”となる。この方
式では画素が欠落することはないが、縮小前の画像に比
べて濃度が上がりすぎるという問題点がある。これは写
真画像などの画像品質を大きく劣化させることになる。
【0009】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、濃度を忠実に
再現し、画質を維持しつつ、2値画像の縮小処理を行う
ことができる方法および装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による2値画像の
縮小処理方法は、2値画像データに基づいて、与えられ
た縮小率で2値画像を縮小する処理方法であって、2値
画像を前記縮小率に基づいて、縮小後の画像の各画素に
対応する、各々1または複数の画素を含む複数のブロッ
クに分割するステップと、これらの複数のブロックの各
々について、(a)当該ブロックに含まれるオン画素数
を計数するステップと、(b)当該ブロック内の総画素
数に対するオン画素数の比率に基づいて当該ブロックの
濃度値を決定するステップと、(c)この決定された濃
度値に基づいて当該ブロックに対応する縮小後の画素に
割り当てるべき2値の画素値を判定するステップと、
(d)この判定ステップにおいて用いられた濃度値を2
値に変換する際に生じる濃度の誤差を算出し、この誤差
を隣接ブロックに拡散させるステップと、を繰り返し、
前記ステップ(c)では当該ブロックとは別のブロック
についての前記ステップ(d)において拡散された誤差
値を当該ブロックの濃度値に加算して用いることを特徴
とする。
【0011】この構成によれば、縮小前の画像の画像欠
損や濃度異常なく、濃度を忠実に再現し画質を劣化させ
ることなく、縮小2値画像データを得ることができる。
【0012】前記ステップ(d)では、例えば、当該ブ
ロックにおいて算出された誤差の半分を横方向に隣接す
るブロックへ渡し、残り半分を縦方向に隣接するブロッ
クへ渡すことができる。
【0013】本発明による2値画像の縮小処理装置は、
2値画像データに基づいて、与えられた縮小率で2値画
像を縮小する処理装置であって、2値画像を前記縮小率
に基づいて、縮小後の画像の各画素に対応する、各々1
または複数の画素を含む複数のブロックに分割する画像
分割手段と、これらの複数のブロックの各々について、
当該ブロックに含まれるオン画素数を計数する計数手段
と、当該ブロック内の総画素数に対するオン画素数の比
率に基づいて当該ブロックの濃度値を決定する濃度値決
定手段と、この決定された濃度値に基づいて当該ブロッ
クに対応する縮小後の画素に割り当てるべき2値の画素
値を判定する画素値判定手段と、この判定において用い
られた濃度値を2値に変換する際に生じる濃度の誤差を
算出し、この誤差を隣接ブロックに拡散させる誤差拡散
手段とを備え、前記濃度値決定手段は、前記誤差拡散手
段により当該ブロックに対して拡散された誤差が存在す
るとき、当該誤差を当該ブロックの濃度値に加算して用
いることを特徴とする。
【0014】前記濃度値決定手段は、ブロックのサイズ
に応じてそのブロック内に存在しうるオン画素数と、各
オン画素数に該当する濃度値とを対応づけた濃度変換テ
ーブルを用いて濃度値の決定を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図13は本実施の形態における画像形成装
置の構成を示すブロック図である。図13中、11は装
置全体の動作を制御するCPU、12はCPU11の作
業領域およびデータ(特に画像データ)の一時記憶領域
として利用されるRAMである。13は画像形成装置を
駆動するためのプログラムやデータ(テーブル等)が書
き込まれているROMであり、CPU11により使用さ
れる。14は外部のホストコンピュータ等と接続するた
めのインタフェース部であり、これを介して画像データ
が転送されてくる。15はマンマシンインタフェースの
ための表示を行うLCD表示装置、16は画像形成装置
の各種設定を選択するためのキー操作部である。17は
画像形成装置の印字部、18はCPU11と他の各要素
とを接続するシステムバスである。
【0017】このような構成において実施される本実施
の形態における2値画像縮小処理の概略全体フローを図
1により説明する。
【0018】まず、縮小対象の2値画像データを縮小率
に応じて所定サイズのブロックに分割する(S11)。
本実施の形態では、ブロック分割を整数演算で行ってい
る。その詳細は後述する。次に、各分割ブロックについ
て、S12〜S17の処理を繰り返して実行する。
【0019】まず、分割により得られた複数のブロック
のうちの注目ブロック内のオン画素数を計数する(S1
2)。ついで、そのオン画素数に応じて当該ブロックの
濃度値を、予め作成しておいた濃度変換テーブル(後
述)を参照して決定する(S13)。この濃度値と当該
注目ブロックに拡散されてきた誤差値(後述)を加算す
る(S14)。最初の注目ブロックについては拡散され
てきる誤差値は存在しないが、2番目以降の注目ブロッ
クについてはそのような与えられた誤差値が存在しう
る。この誤差値と濃度値との加算値を所定のしきい値と
比較し、そのブロックに対応する縮小画像の画素の値を
判定する(S15)。すなわち、濃度値がしきい値以上
であれば、縮小2値画像の当該注目ブロックに対応する
画素はオン(”1”)となる。濃度値がしきい値未満で
あれば、当該画素はオフ(”0”)となる。また、この
判定結果に基づいて、濃度値の誤差を生成し、この誤差
を当該注目ブロックの周辺のブロックへ拡散させる(す
なわち持ち越す)(S16)。
【0020】以上のステップS12〜S16で1つの注
目ブロックに対する処理が終了する。ついで、未処理の
ブロックがあれば(S17)、ステップS12に戻り、
上記処理を繰り返す。この処理の繰り返しは、ブロック
の行単位で上から下へ、かつ各行では左から右へと行っ
ていく。このようにして、2値画像の全ブロックに対し
て、縮小画像の各画素の値の決定を含めて、画像サイズ
の縮小処理を行う。
【0021】ここで、前記ステップS11における2値
画像のブロック分割処理の具体例について説明する。図
2は、最も簡単な縮小例として、2値画像データを50
%に縮小するときのブロック分割の様子を示す図であ
る。図は、縮小前の画像を模式的に示したものである。
実線および破線が画素の区切り(境界)を示し、実線は
またブロックの区切りをも示している。縮小率50%な
ので、画像の幅・高さとともに画素数が50/100=
1/2に減数される。よって、幅2画素×高さ2画素の
合計4画素分が1ブロックを構成し、この1ブロックが
縮小画像の該当する1画素となる。
【0022】同様に、図3は、2値画像データを80%
に縮小するときのブロック分割の様子を示している。こ
の図は2値画像の左上の一部である。実際には2値画像
の幅および高さ全体に渡り分割が行われるが、分割のパ
ターンは繰り返しパターンとなるので、他の部分は省略
する。80%縮小では、幅・高さともに画素数が80/
100=4/5に縮小される。よって、幅・高さとも
に、5画素分が4画素に変換される。図3から分かるよ
うに、この縮小率では、50%の場合と異なり、各ブロ
ックのサイズは同一ではなく、縦2×横2,縦2×横
1,縦1×横2,縦1×横1の4種類のサイズのブロッ
クが生じる。各ブロックが対応する縮小後の画素の画素
値は、ブロック内の画素数が1であればその画素の値を
用いればよいが、ブロック内画素数が複数であれば何ら
かの調整が必要となる。前述したように、従来の第2の
方式では画素値の論理和によりそれを実現したが、本発
明では新たな手法をとる。その詳細については後述す
る。
【0023】図4は、図1の全体フローの最初のステッ
プS11の「2値画像のブロック分割」の具体的処理例
のフローチャートである。この処理では、画素値判定の
基となる縮小率値の加算合計値を表す変数Add、およ
び、画素値判定用のしきい値を表す変数Thを用いる。
この処理は2値画像の縦方向、横方向についてそれぞれ
行う。縦方向では上から下、横方向では左から右へと行
う。縦と横のいずれを先に実行するかは任意である。但
し、縦方向と横方向の縮小率が同じ場合には、縦または
横の先の実行した結果を他方にそのまま利用することも
できる。
【0024】図4の処理において、まず最初に変数Ad
dを0,変数Thを100に初期化する(S41)。次
いで、ステップS42〜S46のループ処理に入る。
【0025】このループ処理内では、最初に、当該方向
(縦または横)における2値画像の分割処理が画像の端
まで達したかを調べる(S42)。画像の端に達すれ
ば、本処理を終了する。端に達するまでは、以下の処理
を繰り返す。
【0026】まず、2値画像の当該方向において1画素
目で変数Addに縮小率を加算する(S43)。ここで
言う「縮小率」とは縮小する割合をパーセント表記した
場合の整数値である。よって、この縮小率は1から99
までの整数値をとる。次に、加算後の変数Addと、し
きい値変数Thの現在値とを比較する(S44)。Ad
dがTh未満であれば(S44でYes)、注目画素で
の分割は行わず、ステップS42に戻る。前述のよう
に、画像の端に達した場合はそこで処理が終了される。
【0027】画像の端に達しなければ当該方向の次の画
素に移る。すなわち、縦方向の分割処理であれば注目画
素の1つ下の画素へ、横方向の分割処理であれば注目画
素の1つ右の画素へ処理が移る。そこで、変数Addに
さらに前記縮小率が加算される(S43)。この加算
後、再度AddとThが比較されAddがTh未満であ
ればステップS42に戻り前述した処理が繰り返され
る。
【0028】ステップS45でAddがTh以上となれ
ば、当該注目画素と次の画素との間にブロックの区切り
が設定される(S45)。続くステップS46において
もしきい値変数Thに100が加算される。これは、次
の区切りを見つけるための準備である。その後、ステッ
プS42へ戻り、順次、次の画素について同様の処理が
繰り返される。
【0029】このようにして各方向において2値画像に
区切りが設定され、結果として2値画像の全領域に対し
てブロック分割が完了する。
【0030】なお、縦方向では下端、横方向では右端で
変数Addが変数Th未満のまま、ブロック分割されな
い領域が発生する場合が多々ある。本実施の形態では、
この端数となる領域は縮小画像の1画素分に満たないと
みなして捨てている。これは、画像の端部における微小
領域での措置なので、特に問題とはならない。
【0031】本実施の形態では、前述のようにブロック
分割を整数演算のみで行うようにした。これは、画像処
理装置または画像処理を行う印字装置等において、特に
処理速度を考慮しなくてはならない演算処理装置では有
効である。しかし、分割方法はこの限りではなく一般の
比率計算による方法であってもよい。
【0032】ここで、図1のステップS13で言及した
濃度変換テーブルの具体例について説明する。この濃度
変換テーブルは、実際の縮小処理を行う前に予め作成し
て、図13のROM13または他の不揮発性の記憶装置
に格納しておく。濃度変換テーブルとは、2値画像の分
割により得られた各ブロック内に存在しうるオン画素数
と、これら各オン画素数に該当する濃度値とを対応づけ
たものである。このテーブルを参照することにより、オ
ン画素数からそのブロックの濃度値を決定することがで
きる。ここでの濃度値は0から100までの整数値であ
る。前述のように、ブロックには縦1画素×横1画素の
1画素からなるブロックも存在する。この場合はその画
素がオンであれば当該ブロックの濃度値は100、その
画素がオフであれば当該ブロックの濃度値は0となる。
したがって、1画素ブロックについてはテーブルを持つ
までもない。他のサイズのブロックについての濃度変換
テーブルの例を図7〜図9に示す。
【0033】図7は縦1画素×横2画素のブロック、ま
たは縦2画素×横1画素のブロック用の濃度変換テーブ
ルである。図8は縦2画素×横2画素のブロック用の濃
度変換テーブルである。図9は縦3画素×横3画素のブ
ロック用の濃度変換テーブルである。これらの例で分か
るとおり、ブロック内のとりうる各オン画素数につい
て、全画素数に対するオン画素数の比率を100で正規
化し整数化した値をテーブル値として格納している。こ
の濃度変換テーブルを、1%から99%までの所定の縮
小率について生成されるブロックのサイズごとに作成し
ておく。
【0034】図3のブロック分割例から分かるように、
縦3画素×横2画素のブロックと縦2画素×横3画素の
ブロックのように、縦n画素×横m画素と縦m画素×横
n画素といった、ブロック内の画素数が同じでブロック
の形状が異なるものも発生する。しかし、濃度変換テー
ブルは、ブロック内の総画素数とオン画素数のみに関連
し、ブロックの形状(縦長、横長)については関与しな
いので、形状の異なるブロックについては同じ変換テー
ブルを使用することができる。
【0035】図5に、2値画像の縮小処理における各ブ
ロックの画素値の決定に関する具体的処理例を示す。こ
れは、図1の全体フローにおける「2値画像のブロック
分割」のステップS11に続くステップのより具体的な
処理例である。
【0036】各ブロックの画素値の決定処理の概略の流
れは、まず、最初のブロック行内で左から右へ各ブロッ
クの画素値の決定を行い、最後のブロックに達したら、
次のブロック行に移り、その行内で左から右へ各ブロッ
クの画素値の決定を行う。このような処理を、順次のブ
ロック行の処理を上から下へ向かって最後のブロック行
まで繰り返す。
【0037】図5の処理において、まず、濃度値の誤差
を0に初期化(クリア)しておく(S51)。誤差値決
定処理がまだ開始される前には誤差は拡散されておら
ず、当然最初の行の最初のブロックに対して拡散される
誤差は0であるからである。
【0038】そこで、前述の図4のブロック分割処理に
おいて2値画像の分割により得られた複数のブロックに
対して、その左上のブロックから処理を開始する。この
例では、最初に全ブロック行の処理が終了したかを調べ
(S52)、終了していたら本処理を終了する。終了し
ていなければ次に当該ブロック行内の全ブロックについ
て処理が終了したかを調べ(S53)、終了していたら
ステップS52に戻り、次のブロック行の処理へ移る。
ステップS53において当該ブロック行内の全ブロック
の処理が終了するまでは、ブロック行内の各ブロックに
ついて以下の処理を繰り返す。当然ながら、最初は、い
ずれもNoであり、ステップS54へ移る。
【0039】まず、注目ブロック内のオン画素数を計数
する(S54)。この注目ブロックのサイズ(総画素
数)と計数されたオン画素数とに基づいて、対応する濃
度変換テーブルから当該注目ブロックの濃度値を取得す
る(S55)。この濃度値と、当該注目ブロックに拡散
されてきている誤差(最初は0)を加算する(S5
6)。但し、誤差値が負の場合には、加算結果は元の濃
度値より低下する。このような加算値を、予め定めたし
きい値と比較する(S57)。このしきい値はフル濃度
値”100”の半分の”50”である。すなわち、濃度
値と誤差とを加算した値が”50”以上であれば2値縮
小画像の当該ブロックに対応する画素はオン(”1”)
となる。濃度値と誤差とを加算した値が”50”未満で
あれば当該画素はオフ(”0”)となる。
【0040】しきい値”50”と比較する加算値は、5
0以上であれば(例えば、”50”でも”100”で
も)等しく当該画素はオンに設定される。(なお、加算
値は誤差値を含むので実際には”100”を超えること
もあることに留意されたい。)一方、50未満であれば
(例えば、”49”でも”0”でも)等しく当該画素は
オフに設定される。したがって、濃度値から画素値に変
換する際に、いわゆる丸め誤差が生じていると考えられ
る。この誤差は画質の劣化の原因になる。そこで、本発
明ではこの誤差を把握して、隣接するブロックにその誤
差分を反映することにより、誤差の解消を意図する。本
実施の形態における誤差値(Err)の算出は、次の式
で行う。
【0041】 Err=Density−100 ・・・(1) Err=Density ・・・(2) ここに、Errは誤差値、Densityは濃度値に誤
差値を加算した値である。誤差値は正負いずれも場合も
ありうる。
【0042】式(1)は前記ステップS57の判定処理
の結果、2値縮小画像の注目画素がオンと判定された場
合の誤差値を求める式である。例えばDensity
が”50”であれば、誤差値は、50−100=−50
となる。これは、本来濃度”100”を画素値”オン
(1)”と判定すべきところ、濃度”50”でも画素
値”オン(1)”と判定したことに対し、当該濃度が”
実勢値”以上に評価されたと考えたことによる。その過
分な評価の度合いを式(1)で求めている。この負の誤
差値は隣接ブロックにおける濃度値に加算する(濃度値
を減ずる)ことにより、濃度の誤差を相殺しようとする
ものである。
【0043】式(2)は前記判定処理で2値縮小画像の
注目画素がオフと判定された場合の誤差値を求める式で
ある。Densityが”49”であれば、誤差値は、
49となる。この場合は当該濃度が実勢値以下に評価さ
れたと考え、正の誤差値”49”を隣接ブロックの濃度
値へ波及させるものである。
【0044】このような誤差の拡散は縮小画像で1ドッ
ト隣りに対して行うので、画質への悪影響はなく、むし
ろ、縮小前の画像の濃度値が画像全体として保存される
ので、良好な濃度の再現が可能となる。
【0045】このような考え方に基づいて、誤差値を上
記式(1)(2)により算出し、この誤差値を注目ブロ
ックの周辺に拡散する(S60)。図6に示すように、
この例では注目ブロックの右隣のブロックに対して誤差
値の1/2を、注目ブロックの下のブロックに対して誤
差値の1/2を拡散させるようにしている。この拡散さ
れた誤差値は、右および下のブロックに関連してその処
理時まで記憶しておく必要がある。
【0046】このように、注目ブロックの右および左の
ブロックに誤差値を折半して拡散させることは、画質の
保持という観点から好ましいが、右または下の一方のブ
ロックにのみ全誤差値を拡散させるようにしてもある程
度の効果は得られる。
【0047】このような処理を、同ブロック行の最後の
ブロックまで繰り返した後、順次下のブロック行へ処理
を移していき、全ブロックの処理を終了する。
【0048】以上の処理は、モノクロ画像について適用
されるが、本発明はカラー画像にも同様に適用できる。
カラー画像では、各プレーン(例えば印字ではYMC
K)について上記処理を適用すればよい。
【0049】図10は縮小前の元の2値画像の例であ
る。本実施の形態の手法によって縮小された画像を図1
1に示す。図12は従来の第1の方式の間引き処理によ
る縮小画像である。これらの図から分かるとおり、従来
の縮小処理では画像欠損が生じたり、濃度が本来の濃度
より濃くなってしまう箇所が発生したりしている。本発
明によって縮小された画像(図11)は画像欠損や濃度
異常が発生せず良質な縮小画像を得ることができること
が理解されよう。
【0050】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、種々の変形、変更が可能である。例えば、
2値画像のブロック分割のための分割の区切りの設定方
法は、図4に示した処理に限らず、任意の処理を利用で
きる。
【0051】
【発明の効果】本発明の2値画像縮小処理によれば、縮
小前の画像に比べて画像の欠損がなく、濃度を忠実に再
現することができる。また、縮小処理のアルゴリズムは
比較的簡単であり、濃度補正テーブルを用いることと相
俟って、比較的高速に縮小2値画像データを得ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における2値画像縮小処理
の概略全体フローを示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施形態における、2値画像データを
50%に縮小するときのブロック分割の様子を示す図で
ある。
【図3】本発明の実施形態における、2値画像データを
80%に縮小するときのブロック分割の様子を示す図で
ある。
【図4】図1の全体フローの最初のステップS11の
「2値画像のブロック分割」の具体的処理例のフローチ
ャートである。
【図5】本発明の実施形態の2値画像の縮小処理におけ
る各ブロックの画素値の決定に関する具体的処理を示す
フローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における濃度値の誤差の拡散
を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態における縦1画素×横2画素
のブロック、または縦2画素×横1画素のブロック用の
濃度変換テーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態における縦2画素×横2画素
のブロック用の濃度変換テーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態における縦3画素×横3画素
のブロック用の濃度変換テーブルを示す図である。
【図10】縮小前の元の2値画像の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態によって図10の2値画
像を縮小した画像例を示す図である。
【図12】従来の間引き処理により図10の2値画像を
縮小した画像例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態における画像形成装置の
構成を示すブロック図である。
【図14】多値画像を2値画像に変換するための4×4
ベイヤーディザマトリクスを示す図である。
【図15】図14のディザマトリクスを用いて、濃度2
5%の画像データ(例えば塗りつぶし領域)を2値化し
た場合に得られる2値画像を示す図である。
【図16】従来の第1の方式により図15で偶数の行お
よび列が削除された場合(a)および奇数の行および列
が削除された場合(b)の50%縮小結果を示す図であ
る。
【図17】従来の第2の方式による2値画像の50%縮
小を説明するための図である。
【符号の説明】
11 CPU 12 RAM 13 ROM 14 インタフェース部(I/F) 15 LCD表示装置 16 キー操作部(KEY) 17 印字部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C087 AA16 AA18 BC02 BC05 BC07 BD06 BD24 2H027 EB01 EC20 FD08 5B057 BA01 BA30 CA02 CA07 CA12 CA16 CB02 CB07 CB12 CB16 CC02 CD05 CE13 CH07 CH18 DA08 DA17 5C076 AA22 BA07 BB13 BB44 CB01 5C077 LL19 NN11 PP20 PP21 PP61 PP68 PQ23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2値画像データに基づいて、与えられた縮
    小率で2値画像を縮小する処理方法であって、 2値画像を前記縮小率に基づいて、縮小後の画像の各画
    素に対応する、各々1または複数の画素を含む複数のブ
    ロックに分割するステップと、 これらの複数のブロックの各々について、 (a)当該ブロックに含まれるオン画素数を計数するス
    テップと、 (b)当該ブロック内の総画素数に対するオン画素数の
    比率に基づいて当該ブロックの濃度値を決定するステッ
    プと、 (c)この決定された濃度値に基づいて当該ブロックに
    対応する縮小後の画素に割り当てるべき2値の画素値を
    判定するステップと、 (d)この判定ステップにおいて用いられた濃度値を2
    値に変換する際に生じる濃度の誤差を算出し、この誤差
    を隣接ブロックに拡散させるステップと、 を繰り返し、前記ステップ(c)では当該ブロックとは
    別のブロックについての前記ステップ(d)において拡
    散された誤差値を当該ブロックの濃度値に加算して用い
    ることを特徴とする2値画像の縮小処理方法。
  2. 【請求項2】前記ステップ(d)では、当該ブロックに
    おいて算出された誤差の半分を横方向に隣接するブロッ
    クへ渡し、残り半分を縦方向に隣接するブロックへ渡す
    ことを特徴とする請求項1記載の2値画像の縮小処理方
    法。
  3. 【請求項3】2値画像データに基づいて、与えられた縮
    小率で2値画像を縮小する処理装置であって、 2値画像を前記縮小率に基づいて、縮小後の画像の各画
    素に対応する、各々1または複数の画素を含む複数のブ
    ロックに分割する画像分割手段と、 これらの複数のブロックの各々について、当該ブロック
    に含まれるオン画素数を計数する計数手段と、 当該ブロック内の総画素数に対するオン画素数の比率に
    基づいて当該ブロックの濃度値を決定する濃度値決定手
    段と、 この決定された濃度値に基づいて当該ブロックに対応す
    る縮小後の画素に割り当てるべき2値の画素値を判定す
    る画素値判定手段と、 この判定において用いられた濃度値を2値に変換する際
    に生じる濃度の誤差を算出し、この誤差を隣接ブロック
    に拡散させる誤差拡散手段とを備え、 前記濃度値決定手段は、前記誤差拡散手段により当該ブ
    ロックに対して拡散された誤差が存在するとき、当該誤
    差を当該ブロックの濃度値に加算して用いることを特徴
    とする2値画像の縮小処理装置。
  4. 【請求項4】前記誤差拡散手段は、当該ブロックにおい
    て算出された誤差の半分を横方向に隣接するブロックへ
    渡し、残り半分を縦方向に隣接するブロックへ渡すこと
    を特徴とする請求項3記載の2値画像の縮小処理装置。
  5. 【請求項5】前記濃度値決定手段は、ブロックのサイズ
    に応じてそのブロック内に存在しうるオン画素数と、各
    オン画素数に該当する濃度値とを対応づけた濃度変換テ
    ーブルを用いて濃度値の決定を行うことを特徴とする請
    求項3または4記載の2値画像の縮小処理装置。
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