JP2001229871A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP2001229871A
JP2001229871A JP2000036016A JP2000036016A JP2001229871A JP 2001229871 A JP2001229871 A JP 2001229871A JP 2000036016 A JP2000036016 A JP 2000036016A JP 2000036016 A JP2000036016 A JP 2000036016A JP 2001229871 A JP2001229871 A JP 2001229871A
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ion beam
scanning
control signal
magnetic field
electromagnet
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Takayoshi Seki
関  孝義
Katsumi Tokikuchi
克己 登木口
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Hitachi Ltd
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    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3171Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation for ion implantation
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    • H01J37/147Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオンビームのスキャンによる軌道を磁場に
よって調整すること。 【解決手段】 イオン源100からのイオンビーム10
0を質量分離器12でXZ面に沿って偏向して、特定の
質量のイオンビームを抽出し、このイオンビーム100
を後段加速管16で加速し、このイオンビーム100に
対してスキャン用電磁石18で磁場強度を時間的に変化
させてイオンビーム100をXZ面に沿ってスキャンす
る。スキャンされたイオンビーム100に対して角度補
正用電磁石20で磁場強度を時間的に変化させてイオン
ビーム100のスキャン面におけるスキャン角度を補正
し、補正されたイオンビーム100をウエハ34に注入
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
係り、特に、イオンビームをスキャンしながら注入対象
にイオンを注入するに好適なイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウエハ(基板)にイオンを注入す
るイオン注入装置として、ウエハを複数個回転円板に取
付け、回転円板とともに回転するウエハに対してイオン
源からのイオンビームを伝送するときに、磁場を用いて
イオンビームをスキャンしながらウエハ全面にイオンを
注入するようにした磁場スキャン型イオン注入装置が知
られている。この磁場スキャン型イオン注入装置は、イ
オン源から発生したイオンビームに対して質量分離器で
固定磁場を与えてイオンビームを偏向し、イオン源から
発生したイオンビームの中から特定の質量のイオンビー
ム、例えば、Oのイオンビームを分離して抽出し、抽
出されたイオンビームに対してスキャン用電磁石によっ
て固定磁場を与えて質量分離器の偏向面(XZ面)に対
して垂直な面(YZ面)に偏向し、偏向されたイオンビ
ームに対して角度補正用電磁石によって固定磁場を与え
て、YZ面内でウエハのどの面内でも同じ注入角度にな
るようにイオンビームを偏向し、偏向されたイオンビー
ムをウエハに注入するようになっている。この場合、ス
キャン用電磁石と角度補正用電磁石は時間的に磁場強度
が変化しない固定磁場を形成しているので、スキャン用
電磁石と角度補正用電磁石において、質量分離器の偏向
面(XZ面)に対して直角方向にスキャンするに際し
て、スキャン用電磁石と角度補正用電磁石の磁極のうち
イオンビームの伝送路を形成する磁極の端面がわん曲面
に加工されており、このわん曲面の形状によってスキャ
ンしたイオンビームのビーム幅の変化を補正することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ス
キャン用電磁石と角度補正用電磁石は時間的に磁場強度
が変化しない固定磁場を形成するようになっているの
で、イオンビームをスキャンするために、スキャン用電
磁石と角度補正用電磁石の磁極の端面をわん曲面に加工
しなければならず、磁極の加工が困難であるとともに加
工作業に多くの時間を要していた。また、スキャン用電
磁石と角度補正用電磁石の位置はイオンビームの収束点
などから決定され、決定された位置に各磁石が固定され
るため、イオンビームのビーム形状がイオン源の引出条
件で変化し、設計時のイオンビームの軌道と違う場合で
も、イオンビームの軌道を補正することが困難であり、
ウエハに注入されたイオンの均一性が悪化する。さら
に、各磁石の磁極の形状によってはイオンビームのスキ
ャンに伴ってイオンビームの形状が変化する割合が大き
くなる。
【0004】本発明の目的は、イオンビームのスキャン
による軌道を磁場によって調整することができるイオン
注入装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、イオン源から発生したイオンビームに対
して磁場を与えて前記イオンビームを偏向し前記イオン
源から発生したイオンビームの中から特定の質量のイオ
ンビームを分離して抽出する質量分離手段と、この質量
分離手段により抽出されたイオンビームに対して磁場強
度が時間的に変化する磁場を与えてイオンビームをスキ
ャンするスキャン手段と、このスキャン手段によりスキ
ャンされたイオンビームのスキャン面におけるスキャン
角度を補正し補正されたイオンビームを注入対象に注入
する角度補正手段とを備えてなるイオン注入装置を構成
したものである。
【0006】前記イオン注入装置を構成するに際して
は、前記角度補正手段として、前記スキャン手段により
スキャンされたイオンビームに対して磁場強度が時間的
に変化する磁場を与えてイオンビームのスキャン面にお
けるスキャン角度を補正し補正されたイオンビームを注
入対象に注入する機能を有するもので構成することがで
きる。
【0007】前記各イオン注入装置を構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0008】(1)前記スキャン手段は、スキャンに伴
うイオンビームのスキャン面を前記質量分離手段の偏向
によるイオンビームの偏向面に合わせてなる。
【0009】(2)前記スキャン手段は、前記質量分離
手段により抽出されたイオンビームに対して磁場を与え
るスキャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生する
スキャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信
号に応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大き
さを時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備
え、前記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキ
ャンされたイオンビームに対して磁場を与える角度補正
用電磁石と、角度補正用制御信号を発生する角度補正用
制御信号発生手段と、前記角度補正用制御信号に応答し
て前記角度補正用電磁石に流れる電流の大きさを時間的
に変化させる角度補正電流制御手段とを備えてなる。
【0010】(3)前記スキャン手段は、前記質量分離
手段により抽出されたイオンビームに対して磁場を与え
るスキャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生する
スキャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信
号に応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大き
さを時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備
え、前記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキ
ャンされたイオンビームに対して磁場を与える角度補正
用電磁石と、角度補正用制御信号を発生する角度補正用
制御信号発生手段と、前記角度補正用制御信号の位相を
前記スキャン用制御信号に対して180度ずらす位相制
御手段と、位相制御手段により位相制御された角度補正
用制御信号に応答して前記角度補正用電磁石に流れる電
流の大きさを時間的に変化させる角度補正電流制御手段
とを備えてなる。
【0011】(4)前記スキャン手段は、前記質量分離
手段により抽出されたイオンビームに対して磁場を与え
るスキャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生する
スキャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信
号に応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大き
さを時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備
え、前記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキ
ャンされたイオンビームに対して磁場を与える角度補正
用電磁石と、前記スキャン用制御信号に対して位相が1
80度ずれた角度補正用制御信号を発生する角度補正用
制御信号発生手段と、前記角度補正用制御信号に応答し
て前記角度補正用電磁石に流れる電流の大きさを時間的
に変化させる角度補正電流制御手段とを備えてなる。
【0012】前記した手段によれば、イオン源から発生
したイオンビームの中から特定の質量のイオンビームを
分離して抽出し、抽出されたイオンビームに対して磁場
強度が時間的に変化する磁場を与えてイオンビームをス
キャンし、スキャンされたイオンビームのスキャン面に
おけるスキャン角度を補正し、補正されたイオンビーム
を注入対象に注入するようにしたため、イオンビームの
スキャンによる軌道がずれた場合でもイオンビームのス
キャンによる軌道を磁場によって調整することができ、
注入対象に対する注入均一性を高めることができ、歩留
まりの向上に寄与することが可能になる。さらに、スキ
ャン手段にスキャン用電磁石を用いたり、角度補正手段
に角度補正用電磁石を用いた場合、磁石の磁極形状が簡
便になり、磁石を容易に製作することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1(a)は、本発明の一実施形
態を示すイオン注入装置の上面(YZ面)図、(b)は
イオン注入装置の側面(XZ面)図である。図1におい
て、本実施形態におけるイオン注入装置は、例えば、S
IMOX(Separation by Implan
tedOxygen)基板作成用の大電流酸素イオン注
入装置として、100mAもの大電流の酸素イオンビー
ムを注入対象に注入するために、イオン源10、質量分
離器12、質量分離スリット14、後段加速管16、ス
キャン用電磁石18、角度補正用電磁石20、電流制御
器22、24、位相制御器26、スキャン用制御信号発
生器28、角度補正用制御信号発生器30、回転円板3
2を備えて構成されており、回転円板32には注入対象
としてウエハ34が複数個配列されている。
【0014】イオン源10は、前段加速管としての機能
を有し、イオンビームを生成するとともに、生成された
イオンビームを加速し、加速したイオンビーム100を
質量分離器12側に向けて照射するようになっている。
質量分離器12は、イオン源10から発生したイオンビ
ーム100に対して固定磁場を与えてイオンビーム10
0を偏向し、質量分離スリット14側に出力するように
なっている。この偏向はXZ面を偏向面として行なわ
れ、イオンビーム100の軌道はイオンビーム100の
エネルギと質量分離器12の磁場強度によって決定され
る。すなわち、イオンビーム100にO、O 、N
が含まれていることを考慮し、Oの軌道が指定の軌
道となるように質量分離器12の磁場強度が設定されて
おり、Oのみが質量分離スリット14を通過できるよ
うに質量分離スリット14が配置されている。質量分離
器12と質量分離スリット14は、イオン源10から発
生したイオンビーム100の中から特定の質量のイオン
ビーム(O)を分離して抽出する質量分離手段として
構成されている。そして質量分離スリット14を通過し
たイオンビーム100は後段加速管16で加速された
後、スキャン用電磁石18内に入射される。
【0015】スキャン用電磁石18は、後段加速管16
からのイオンビーム100に対して磁場強度が時間的に
変化する磁場を与えてイオンビーム100をスキャンす
るスキャン手段の1要素として構成されている。このス
キャン用電磁石18の電磁コイルにはスキャン電流制御
手段としての電流制御器22が接続されており、電流制
御器22は位相制御器26を介してスキャン用制御信号
発生器28に接続されている。スキャン用制御信号発生
器28は、振幅が時間的に変化する交流信号としてのス
キャン用制御信号を発生するスキャン用制御信号発生手
段として構成されており、この制御信号発生器28から
出力されたスキャン用制御信号は位相制御器26を介し
て電流制御器22に入力されるようになっている。入力
される制御信号にしたがって電流制御器22の入力電圧
が0〜10V変化すると、この変化に応じて電磁石18
の電磁コイルに流れる電流が変化し、この電流の変化に
応じて磁場強度が変化する。磁場強度が変化すると、こ
の磁場強度に応じて偏向半径r1が変化し、この偏向半
径r1の大きさに応じてイオンビーム100の軌道が変
化し、イオンビーム100がXZ面をスキャン面として
偏向される。このときのスキャン速度は1Hz以下に設
定されている。すなわち、100mAものイオンビーム
100をウエハ34に注入する場合、スキャン速度を大
きくすると、イオンビーム100による誘導電場が発生
し、イオンビーム100のもつ空間電荷の影響が顕著に
なり、イオンビーム100のスキャンに伴ってイオンビ
ーム100のビーム形状が変化する。このため、スキャ
ン速度は、イオンビーム100のビーム形状の変化が起
きにくい周波数として、1Hz以下、例えば、0.2〜
0.8Hzの範囲に設定されている。
【0016】また、スキャン用電磁石18の磁極18a
は、イオンビーム100を曲げたときに、磁極の端面に
対してイオンビーム100が90度となるように、断面
が台形形状に形成されている。
【0017】角度補正用電磁石20は、スキャン用電磁
石18によってスキャンされたイオンビーム100に対
して磁場強度が時間的に変化する磁場を与えてイオンビ
ーム100のスキャン面(XZ面)におけるスキャン角
度を補正し、補正されたイオンビーム100をウエハ3
4に注入する角度補正手段の1要素として構成されてい
る。角度補正用電磁石20の電流コイルは電流制御器
(角度補正電流制御手段)24に接続されており、電流
制御器24は位相制御器26を介して角度補正用制御信
号発生器30に接続されている。角度補正用制御信号発
生器30は、振幅の大きさが時間的に変化する交流信号
としての角度補正用制御信号を発生する角度補正用制御
信号発生手段として構成されており、この制御信号が位
相制御器26に入力されている。位相制御器26は、角
度補正用制御信号発生器30からの制御信号の位相をス
キャン用制御信号発生器28からの制御信号に対して1
80度ずらす位相制御手段として構成されており、位相
補正された制御信号が電流制御器24に入力されてい
る。電流制御器24に入力される制御信号のレベルは0
〜10Vの範囲で変化し、この変化に応じて電磁石20
の電磁コイルに供給される電流の大きさが時間的に変化
するようになっている。そして電磁コイルに流れる電流
が変化すると磁場強度が電流の大きさに応じて変化し、
この磁場強度の大きさに応じて偏向半径r2が変化する
ようになっている。磁場強度に応じて偏向半径r2が変
化すると、電磁石20に入射されたイオンビーム100
の偏向角度が偏向半径r2の大きさに応じて補正され、
ウエハ34に入射されるイオンビームの注入角度がどの
面内でも同じ角度になるように補正される。また角度補
正用電磁石20の磁極20aは、入射するイオンビーム
100と出射するイオンビーム100が磁極20aの端
面に対して90度となるように断面が長方形形状に形成
されている。
【0018】回転円板32は、角度補正用電磁石20か
らのイオンビーム100がウエハ34に対してほぼ90
度の角度で入射されるようにウエハ34を支持し、回転
軸の中心とウエハ34の中心とを結ぶ距離を回転半径R
として回転するようになっている。この場合、回転円板
32の回転周期はスキャン周期よりも大きくし、スキャ
ン速度と相互干渉してウエハ34の特定の部分に多くの
イオンビームが注入されるのを防止している。さらに、
SIMOXでは、ウエハ34を加熱しながらイオンビー
ム100を注入するため、回転円板32の回転数をあま
り高くすると、ウエハ34の加熱が困難になるので、回
転円板32は、例えば、400〜500rpmで回転す
るようなっている。
【0019】上記構成において、イオン源10から発生
したイオンビーム100が質量分離器12に入射される
と、イオンビーム100のうち特定の質量のイオンビー
ム(O)が分離されて抽出され、このイオンビーム1
00が後段加速管16で加速された後、スキャン用電磁
石18に入射される。スキャン用電磁石18に入射した
イオンビーム100は、磁場強度の変化に応じてスキャ
ンされ、スキャンされたイオンビーム100が順次角度
補正用電磁石20に入射される。角度補正用電磁石20
に入射されたイオンビーム100は、磁場強度の変化に
応じてスキャン角度が補正され、補正されたイオンビー
ム100がウエハ32に順次注入される。
【0020】このように、本実施形態においては、イオ
ンビーム100に対してスキャン用電磁石18と角度補
正用電磁石20で磁場強度を変化させてイオンビーム1
00をスキャンするとともに、スキャンされたイオンビ
ーム100の軌道を補正するようにしているため、スキ
ャン用電磁石18、角度補正用電磁石20として簡単な
形状のものを用いることができるとともに、ウエハ34
の全面に渡ってイオンを均一に注入することができる。
しかも、スキャン用電磁石18によるスキャン面(XZ
面)を質量分離器12のスキャン面(XZ面)に合わせ
ているため、ウエハ34の全面にイオンをより均一に注
入することができる。
【0021】また、従来装置で8インチウエハの中心か
ら±150mmのスキャンを行なうと、ウエハの中心の
ビーム幅に対してスキャンされた最大位置でのビーム形
状は1.33%増加する。これに対して本実施形態によ
れば、イオンビーム100をスキャンしても、イオンビ
ーム100の形状には変化は起らなかった。
【0022】次に、スキャン用電磁石18および角度補
正用電磁石20をそれぞれ別々の制御信号を用いて独立
に制御するに際しては、スキャン用制御信号発生器28
の制御信号として、図2に示す波形の制御信号28aを
用い、角度補正用制御信号発生器30の制御信号とし
て、図2に示す波形の制御信号30aを用いることがで
きる。
【0023】図2の制御信号28a、30aは、ウエハ
34の一端より外側からウエハ34内を通過し、さらに
ウエハ34を通り過ぎたところで反転し、再度ウエハ3
4内を通過し最初の位置へ戻るまでの1スキャン分の制
御波形を示したものである。実際には、この波形出力を
繰り返すことで連続したスキャンが可能になる。図2中
のB1はイオンビーム100がウエハ34の中心に位置
するときの磁場強度を示す。
【0024】制御信号28a、30aにしたがってスキ
ャン用電磁石18と角度補正用電磁石20の電磁コイル
に流れる電流が時間的に変化すると、この電流の変化に
応じて磁場強度が変化する。例えば、スキャン用電磁石
18の磁場強度がB1より増加しているときは、スキャ
ン用電磁石18内でイオンビーム100の偏向半径r1
が小さくなっていることを示し、逆に、磁場強度がB1
より減少しているときには、スキャン用電磁石18内で
イオンビーム100の偏向半径r1が大きくなっている
ことを示している。この場合、スキャン用電磁石18の
偏向半径r1は磁場強度に応じて変化するが、イオンビ
ーム100は1方向に偏向される。
【0025】一方、制御信号28aとは位相が180度
ずれている制御信号30aにしたがって角度補正用電磁
石20の電磁コイルに流れる電流を制御すると、この電
流の変化に応じて磁場強度が変化する。例えば、角度補
正用電磁石20は、スキャン用電磁石18の磁場強度が
B1より弱くなり、ウエハ34の中心にイオンビーム1
00が到達する軌道に対して大きい偏向半径r2で偏向
されると、スキャン用電磁石18の偏向方向と同じ方向
にイオンビーム100を偏向してイオンビーム100の
角度補正を行なう。逆に、スキャン電磁石18の磁場強
度がB1より強くなり、ウエハ34の中心のイオンビー
ム100が到達する軌道に対して小さい偏向半径r2で
偏向されると、角度補正用電磁石20は、スキャン用電
磁石18の偏向方向とは逆の方向にイオンビーム100
を偏向してイオンビーム100の角度補正を行なう。
【0026】制御信号28a、30aにしたがって電磁
石18、20の磁場強度を変化させてイオンビーム10
0をウエハ34の全面に均一に注入にするに際しては、
イオンビーム100がウエハ34から完全に抜け切るよ
うにスキャンされ、イオンビーム100が照射される時
間は、タイミングt1からタイミングt2の間と、タイ
ミングt3からタイミングt4の間となる。また角度補
正用電磁石20は、磁場強度を、0を中心に正負の値に
変化させることにより、発生する磁場の極性を変えるよ
うになっている。これにより、電磁石20を通過したイ
オンビーム100はウエハ34内のどの面でも同じ注入
角度で注入される。
【0027】また、制御信号28a、30aの制御波形
は以下のことが考慮されて設定されている。すなわち、
回転板32にウエハ34を取付け、回転円板32を回転
しながらイオンビーム100をスキャンしてウエハ34
にイオンを注入する場合、回転円板32の中心からイオ
ンビーム100までの距離(回転半径=R)がスキャン
により随時変化する。このため、イオンビーム100の
位置によってウエハ34がイオンビーム100を横切る
時間が変化する。この結果、イオンビーム100を、例
えば、三角波などを用いて等速度でスキャンした場合、
回転円板32の回転中心側では注入量が多く、逆に回転
円板32の外周側では注入量が少なくなる。このため、
イオンビーム100と回転円板32の中心との距離(回
転半径:R)に比例してスキャン速度を変えるいわゆる
1/R制御が実行できるように、制御信号28a、30
aの波形が設定されている。
【0028】さらに、注入結果を基に、制御信号28
a、30aの制御波形を変更する。例えば、イオンビー
ム100の形状が小さくなり注入量が多くなったときに
はウエハ34内の点では速くスキャンし、イオンビーム
100の形状が大きくなり注入量が少なくなるウエハ3
4内の点ではゆっくりスキャンするように波形を変更す
る。このような波形の変更処理を行なうと、イオンビー
ムの形状の変化による均一性の低下を緩和することがで
き、均一なイオン注入が可能になる。
【0029】また、角度補正用制御信号の位相をスキャ
ン用制御信号に対して位相を180度ずらすに際して
は、位相制御器26を用いる代わりにマイクロコンピュ
ータあるいはパーソナルコンピュータを用いれば簡便に
行なうことができる。さらに、位相制御器26を用いる
代わりに、角度補正用制御信号発生器として、スキャン
用制御信号の位相に対して180度位相のずれた制御信
号を発生するものを用いることもできる。
【0030】また、前記実施形態におけるイオン注入装
置を用いて、例えば、180kV、100mAのボロン
イオンおよび酸素イオンの注入を行なって注入の均一性
を測定したところ、実用に十分な±2%以下の均一性が
得られた。
【0031】前記実施形態においては、スキャン用電磁
石18、角度補正用電磁石20として磁場強度を時間的
に変化させるものを用いるものについて述べたが、一方
の電磁石については固定磁場のものを用いることも可能
である。例えば、スキャン用電磁石として、図3(a)
に示すように、わん曲面の磁極を有するスキャン用電磁
石36を用いることができ、角度補正用電磁石として、
図3(b)に示すように、わん曲面の磁極を有する角度
補正用電磁石38を用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオン源から発生したイオンビームの中から特定の質量
のイオンビームを分離して抽出し、抽出されたイオンビ
ームに対して磁場強度が時間的に変化する磁場を与えて
イオンビームをスキャンし、スキャンされたイオンビー
ムのスキャン面におけるスキャン角度を補正し、補正さ
れたイオンビームを注入対象に注入するようにしたた
め、イオンビームのスキャンによる軌道がずれた場合で
もイオンビームのスキャンによる軌道を磁場によって調
整することができ、注入対象に対する注入均一性を高め
ることができ、歩留まりの向上に寄与することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態を示すイオン注
入装置の上面図、(b)はイオン注入装置の側面図であ
る。
【図2】制御信号の制御波形を説明するための図であ
る。
【図3】(a)は、スキャン用電磁石の他の実施形態を
示す上面図、(b)は角度補正用電磁石の他の実施形態
を示す上面図である。
【符号の説明】
10 イオン源 12 質量分離器 14 質量分離スリット 16 後段加速管 18 スキャン用電磁石 20 角度補正用電磁石 22、24 電流制御器 26 位相制御器 28 スキャン用制御信号発生器 30 角度補正用制御信号発生器 32 回転円板 34 ウエハ 36 スキャン用電磁石 38 角度補正用電磁石 100 イオンビーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源から発生したイオンビームに対
    して磁場を与えて前記イオンビームを偏向し前記イオン
    源から発生したイオンビームの中から特定の質量のイオ
    ンビームを分離して抽出する質量分離手段と、この質量
    分離手段により抽出されたイオンビームに対して磁場強
    度が時間的に変化する磁場を与えてイオンビームをスキ
    ャンするスキャン手段と、このスキャン手段によりスキ
    ャンされたイオンビームのスキャン面におけるスキャン
    角度を補正し補正されたイオンビームを注入対象に注入
    する角度補正手段とを備えてなるイオン注入装置。
  2. 【請求項2】 イオン源から発生したイオンビームに対
    して磁場を与えて前記イオンビームを偏向し前記イオン
    源から発生したイオンビームの中から特定の質量のイオ
    ンビームを分離して抽出する質量分離手段と、この質量
    分離手段により抽出されたイオンビームに対して磁場強
    度が時間的に変化する磁場を与えてイオンビームをスキ
    ャンするスキャン手段と、このスキャン手段によりスキ
    ャンされたイオンビームに対して磁場強度が時間的に変
    化する磁場を与えてイオンビームのスキャン面における
    スキャン角度を補正し補正されたイオンビームを注入対
    象に注入する角度補正手段とを備えてなるイオン注入装
    置。
  3. 【請求項3】 前記スキャン手段は、スキャンに伴うイ
    オンビームのスキャン面を前記質量分離手段の偏向によ
    るイオンビームの偏向面に合わせてなる請求項1または
    2に記載のイオン注入装置。
  4. 【請求項4】 前記スキャン手段は、前記質量分離手段
    により抽出されたイオンビームに対して磁場を与えるス
    キャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生するスキ
    ャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信号に
    応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大きさを
    時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備え、前
    記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキャンさ
    れたイオンビームに対して磁場を与える角度補正用電磁
    石と、角度補正用制御信号を発生する角度補正用制御信
    号発生手段と、前記角度補正用制御信号に応答して前記
    角度補正用電磁石に流れる電流の大きさを時間的に変化
    させる角度補正電流制御手段とを備えてなることを特徴
    とする請求項2に記載のイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 前記スキャン手段は、前記質量分離手段
    により抽出されたイオンビームに対して磁場を与えるス
    キャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生するスキ
    ャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信号に
    応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大きさを
    時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備え、前
    記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキャンさ
    れたイオンビームに対して磁場を与える角度補正用電磁
    石と、角度補正用制御信号を発生する角度補正用制御信
    号発生手段と、前記角度補正用制御信号の位相を前記ス
    キャン用制御信号に対して180度ずらす位相制御手段
    と、位相制御手段により位相制御された角度補正用制御
    信号に応答して前記角度補正用電磁石に流れる電流の大
    きさを時間的に変化させる角度補正電流制御手段とを備
    えてなることを特徴とする請求項2に記載のイオン注入
    装置。
  6. 【請求項6】 前記スキャン手段は、前記質量分離手段
    により抽出されたイオンビームに対して磁場を与えるス
    キャン用電磁石と、スキャン用制御信号を発生するスキ
    ャン用制御信号発生手段と、前記スキャン用制御信号に
    応答して前記スキャン用電磁石に流れる電流の大きさを
    時間的に変化させるスキャン電流制御手段とを備え、前
    記角度補正手段は、前記スキャン手段によりスキャンさ
    れたイオンビームに対して磁場を与える角度補正用電磁
    石と、前記スキャン用制御信号に対して位相が180度
    ずれた角度補正用制御信号を発生する角度補正用制御信
    号発生手段と、前記角度補正用制御信号に応答して前記
    角度補正用電磁石に流れる電流の大きさを時間的に変化
    させる角度補正電流制御手段とを備えてなることを特徴
    とする請求項2に記載のイオン注入装置。
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