JP2001224373A - Sumo−1特異的プロテアーゼ - Google Patents

Sumo−1特異的プロテアーゼ

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JP2001224373A
JP2001224373A JP2000033575A JP2000033575A JP2001224373A JP 2001224373 A JP2001224373 A JP 2001224373A JP 2000033575 A JP2000033575 A JP 2000033575A JP 2000033575 A JP2000033575 A JP 2000033575A JP 2001224373 A JP2001224373 A JP 2001224373A
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Japan
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sumo
protein
amino acid
acid sequence
glu
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JP2000033575A
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Naoki Niihara
直樹 新原
Sanae Uchida
早苗 内田
Shinichiro Niwa
真一郎 丹羽
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトの生殖器官で高度に発現している新規な
SUMO-1特異的プロテアーゼをクローニング、同定し、そ
の特徴を解析すること。 【解決手段】 ユビキチン様タンパク質SUMO-1の前駆体
又はSUMO-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体に
作用して、C末端にGly残基を有する成熟SUMO-1タンパ
ク質を生成する活性を有するヒト由来SUMO-1特異的プロ
テアーゼ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト由来SUMO-1特
異的プロテアーゼ、より詳細には、ユビキチン様タンパ
ク質SUMO-1の前駆体又はSUMO-1と他のタンパク質又はペ
プチドとの結合体に作用して、C末端にGly-Gly残基を
有する成熟SUMO-1タンパク質を生成する活性を有するSU
MO-1特異的プロテアーゼに関する。
【0002】
【従来の技術】ユビキチンは保存性の高い76個のアミノ
酸から成るポリペプチドで、細胞内タンパク質の機能停
止の調節、細胞周期の調節、シグナル伝達、転写、およ
び抗原提示などを含む様々な細胞応答に関与している(C
iechanover, A. (1998) EMBO J. 17, 7175-7160; Hochs
trasser, M. (1996) Annu.Rev.Genet. 30, 405-439;及
びHershko, A., et al. (1999) Annu.Rev.Biochem. 67,
425-479)。ユビキチンは、E1酵素(ユビキチン活性化
酵素)、E2酵素(ユビキチン結合酵素)およびE3酵素(ユ
ビキチンリガーゼ)から成る複合酵素系の作用を介して
様々な標的タンパク質に共有結合している(Hershko,
A., et al. (1999) Annu.Rev.Biochem. 67,425-479;及
びJentsch, S., et al. (1995) Cell 82, 881-884)。標
的タンパク質は複数単位のユビキチンに結合した後に、
26Sプロテアソームによって分解される(Coux, O. et a
l., (1996) Annu.Rev.Biochem.65, 801-847)。
【0003】最近、ユビキチン様(Ubl)タンパク質と呼
ばれる数多くの低分子が同定されている(Saitoh, H., e
t al. (1997) Trends Biochem.Sci. 22, 374-376;及び
Johnson,P.R., et al. (1997) Trends Cell Biol. 7, 4
08-413)。ユビキチン様タンパク質は構造的にユビキチ
ンと類似しており、ユビキチンと同様の様式で標的タン
パク質に結合する(Tanaka, K., et al. (1998) Mol.Cel
ls 8, 503-512)。しかしながら、ユビキチン様タンパク
質と標的タンパク質が共有結合した場合には、標的タン
パク質の分解は生じない(Saitoh, H., et al. (1997) T
rends Biochem.Sci. 22, 374-376;Johnson,P.R. et a
l. (1997) Trends Cell Biol. 7, 408-413;及びTanak
a, K. et al. (1998) Mol.Cells 8, 503-512)。
【0004】今までに、SUMO-1/Smt3、NEDO8/Rub1、UCR
PおよびFubなどの幾つかのユビキチン様タンパク質が同
定されている(Saitoh,H., et al. (1997) Trends Bioch
em.Sci. 22, 374-376;Johnson,P.R., et al. (1997) T
rends Cell Biol. 7, 408-413;及びTanaka,K. et al.
(1998) Mol.Cells 8, 503-512)。この中で最も解明され
ているのは哺乳類のSUMO-1(UBL1、セントリン、P1C1、
GMP1あるいはSMT3cとも呼ばれる)で、これは前骨髄性
白血病タンパク質(PML)、Ran-GTP Ase活性化タンパク
質(RanGAP1)、およびNF-κB阻害因子(IκBα)のよ
うな様々な細胞タンパク質に結合することができる(Mul
ler,S., et al. (1998) EMBO J. 17, 61-70; Mahajan,
R., et al. (1998) Cell 88, 97-107;及びDesterro,J.
M., et al. (1999) Mol. Cell. 2, 233-239)。SUMO-1に
よる修飾は、26Sプロテアソームによる分解からのlκB
αの安定化(Desterro, J.M., et al. (1999) Mol. Cel
l.2, 233-23911)と同様にRanGAP1を核膜孔複合体の標
的とすることに関係している(Muller,S., et al. (199
8) EMBO J. 17, 61-70;及びMahajan, R., et al.(199
8) Cell 88, 97-1079, 10)。
【0005】ユビキチンと同様に、ユビキチン様タンパ
ク質は前駆体として合成されるが、この前駆体は、成熟
ユビキチン様タンパク質のC末端Gly-Gly残基の後ろに1
個以上のアミノ酸を有する(Saitoh, H., et al. (199
7) Trends Biochem.Sci. 22,374-376;及びJohnson,P.
R., et al. (1997) Trends Cell Biol. 7, 408-413)。
従って、ユビキチン様タンパク質の前駆体の配列の尾部
は、標的タンパク質に結合する前にユビキチン様タンパ
ク質特異的プロテアーゼ(Ulp)で除去する必要がある。
最近、Smt3およびSUMO-1の成熟タンパク質を生成するこ
とができるユビキチン様タンパク質特異的プロテアーゼ
(Ulp1と命名される)が酵母で同定及びクローニングさ
れた(Li,S., et al. (1999) Nature 398, 246-251)。
Ulp1のアミノ酸配列は公知の脱ユビキチン結合酵素のア
ミノ酸配列との類似性を示さない。興味深いことに、こ
のプロテアーゼは細胞周期のG2M期の進行に必要であ
る。
【0006】最近、酵母の72kDaのUlp1とは異なる、30k
DaのSUMO-1加水分解酵素がウシの脳の抽出物から同定さ
れた(Suzuki, T., et al. (1999) J.Biol.Chem. 274, 3
1131-31134)。この酵素は、SUMO-1-ペプチド融合物だ
けでなく、RanGAP1-SUMO-1結合物からも遊離のSUMO-1を
生成することができた。SUMO-1と他のタンパク質との結
合物からのSUMO-1の遊離は、脱ユビキチン反応のよう
に、SUMO-1が調節している細胞内反応の調節において重
要な役割を担うことが示唆される。さらに、cDNAデータ
ベースにおけるコンピュータ相同性検索によって、酵母
Ulp1と相同性を有する推定触媒ドメインを保存的に保持
する様々な推定タンパク質の存在が明らかにされてい
る。従って、構造的に関連するSUMO-1特異的プロテアー
ゼのファミリーが多種多様な真核細胞に広く分布してい
ると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ヒトの生殖器官で高度に発現している新規
なSUMO-1特異的プロテアーゼをクローニング、同定し、
その特徴を解析することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために先ず、酵母Ulp1に相同な保存された推定
触媒ドメインを含むヒト由来のcDNAクローンを出発材料
としてヒトのSUMO-1特異的プロテアーゼ(SUSP1と命名
される)をコードすることが予測されるオープンリーデ
ィングフレームを同定し、クローニングした。次いで、
SUSP1のプロテアーゼ活性や基質特異性を調べた結果、
ユビキチン様タンパク質SUMO-1の前駆体又はSUMO-1と他
のタンパク質又はペプチドとの結合体に作用して、C末
端にGly-Gly残基を有する成熟SUMO-1タンパク質を生成
する活性を有することを見出した。本発明はこれらの知
見に基づいて完成したものである。
【0009】本発明によれば、ユビキチン様タンパク質
SUMO-1の前駆体又はSUMO-1と他のタンパク質又はペプチ
ドとの結合体に作用して、C末端にGly残基を有する成
熟SUMO-1タンパク質を生成する活性を有するヒト由来SU
MO-1特異的プロテアーゼが提供される。
【0010】本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアー
ゼは好ましくは、下記の理化学的性質を有する。 (1)作用:ユビキチン様タンパク質SUMO-1の前駆体又
はSUMO-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体に作
用して、成熟SUMO-1タンパク質のC末端に存在するGly
残基のC末端を切断して成熟SUMO-1タンパク質を生成す
る; (2)基質特異性:基質としてSUMO-1の前駆体又はSUMO
-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体を認識し、
Smt3結合体、ユビキチン結合体、Rub1結合体、NEDD8結
合体、Fub結合体を認識しない: (3)分子量:推定アミノ酸配列から計算して約126
kDa (4)等電点:推定アミノ酸配列から予測して6.30
また、本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼの最
適pHは一般に7〜8付近で最適温度は一般に37℃付
近であるが、これらの数値に限定されることはない。
【0011】本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアー
ゼは好ましくは以下の何れかのアミノ酸を有する:
(A)配列番号1に記載のアミノ酸配列; (B)配列番号1に記載のアミノ酸配列おいて1から数
個のアミノ酸が欠失、置換、付加及び/又は挿入された
アミノ酸配列であって、C末端にGly残基を有する成熟S
UMO-1タンパク質を生成する活性を有するアミノ酸配
列;又は (C)配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の
相同性を有するアミノ酸配列であって、C末端にGly残
基を有する成熟SUMO-1タンパク質を生成する活性を有す
るアミノ酸配列;
【0012】本発明の別の側面によれば、上記した本発
明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼを製造するため
に使用する、下記の何れかの塩基配列から成るSUMO-1特
異的プロテアーゼ遺伝子が提供される。 (A)配列番号1に記載のアミノ酸配列をコードする塩
基配列 (B)配列番号2に記載の塩基配列; (C)配列番号2に記載の塩基配列おいて1から数個の
塩基が欠失、置換、付加及び/又は挿入された塩基配列
であって、C末端にGly残基を有する成熟SUMO-1タンパ
ク質を生成するSUMO-1特異的プロテアーゼ活性を有する
アミノ酸配列をコードする塩基配列;又は (D)上記(A)〜(C)の何れかに記載の塩基配列と
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが
できる塩基配列であって、C末端にGly残基を有する成
熟SUMO-1タンパク質を生成するSUMO-1特異的プロテアー
ゼ活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列;本
発明のさらに別の側面によれば、本発明のヒト由来SUMO
-1特異的プロテアーゼに対する抗体が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様および実
施方法について詳細に説明する。本発明のヒト由来SUMO
-1特異的プロテアーゼ(本明細書に以下において、本発
明のタンパク質とも称する)は、ユビキチン様タンパク
質SUMO-1の前駆体又はSUMO-1と他のタンパク質又はペプ
チドとの結合体に作用して、C末端にGly残基を有する
成熟SUMO-1タンパク質を生成する活性を有する。SUMO-1
(small ubiquitin-related modifier)は、ユビキチン
と18%の相同性を有するタンパク質であり、SUMO-1ホモ
ログは線虫、コメ、出芽酵母、分裂酵母にも存在し、真
核生物において広く保存されている。
【0014】SUMO-1の標的タンパク質としては、RanGAP
1(Ran GTPase activating protein)、PML(promyeloc
ytic leukemia)、IκBα、Sp100、p53などが明らかに
なっており、さらに他のタンパク質と共有結合すること
も示唆されている。核膜孔タンパク質RanGAP1のSUMO-1
化はRanBP2との複合体形成に必須であり、複合体の安定
性または局在を制御することが示唆されている。また、
PMLのSUMO-1化は核内におけるPMLの局在を制御すること
が明らかになっている。さらに、NF-κBの核移行を阻害
するI-κBαはSUMO-1化されることでユビキチン化を免
れ安定化することが報告され、SUMO-1システムとユビキ
チンシステムの拮抗的な相互作用が示唆されている。
【0015】SUMO-1はC末端に余分のアミノ酸残基を含
む前駆体タンパク質として合成される。この前駆体タン
パク質は以下の101個のアミノ酸配列(配列番号4)
を有する:MSDQEAKPST EDLGDKKEGE YIKLKVIGQD SSEIHFK
VKM TTHLKKLKES YCQRQGVPMNSLRFLFEGQR IADNHTPKEL GME
EEDVIEV YQEQTGGHST V(下線部のGly-Gly残基は成熟型SU
MO-1のC末端を示す)
【0016】成熟型SUMO-1はC末端にグリシン残基を有
する97アミノ酸から成るタンパク質であり、前駆体か
ら成熟型に転換されるためには、前駆体体のC末端の4
アミノ酸を切り離す必要がある。また、IκBαのような
SUMO-1の結合によりユビキチン化が抑制されている場合
には、イソペプチダーゼの作用によりSUMO-1が解離する
こと(脱SUMO-1化)が重要である。ちなみに、成熟型SU
MO-1はC末端のグリシン(配列番号4における第97番
目のアミノ酸)で標的タンパク質と共有結合(アミド結
合)する。本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼ
は、上記したようなSUMO-1前駆体から成熟型への変換反
応を触媒したり、IκBαとSUMO-1の結合体からSUMO-1を
解離させる反応を触媒することを特徴とする。即ち、本
発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼは、配列番号
4における第97番目のアミノ酸であるグリシンのC末
端を切断する触媒活性を有している。
【0017】本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアー
ゼの活性測定は、通常の酵素活性測定法に準じて行うこ
とができる。即ち、活性測定の反応液に用いる緩衝液の
pHは、目的とする酵素活性を阻害しないpH範囲であ
ればよく、最適pHを含む範囲のpHが好ましい。本発
明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼの場合、pHは
5〜10、好ましくは7〜9である。緩衝液としては、
酵素活性を阻害せず、上記pHを達成できるものであれ
ばいずれの緩衝液も用いることができる。該緩衝液とし
ては、トリス塩酸緩衝液、リン酸緩衝液、硼酸緩衝液、
HEPES緩衝液、MOPS緩衝液、炭酸水素緩衝液な
どを用いることができ、好ましくはトリス塩酸緩衝液で
ある。緩衝液の濃度は酵素活性を阻害しない限り任意の
濃度で用いることができるが、好ましくは1mM〜1M
である。
【0018】反応液には、酵素の基質としてSUMO-1前駆
体またはSUMO-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合
体などを添加する。基質の濃度は反応に支障がない限り
どのような濃度でも用いることができるが、好ましくは
0.01mM〜1Mである。反応に用いる酵素濃度は特
に限定されないが、通常0.01mg/mlから100
mg/mlの濃度範囲で反応を行う。用いる酵素は必ず
しも単一にまで精製されていなくてもよく、反応を阻害
しない程度の純度を有していればよい。ヒト由来SUMO-1
特異的プロテアーゼ活性を含む細胞抽出液あるいは該酵
素活性を有する細胞を使用することもできる。
【0019】反応温度は、ヒト由来SUMO-1特異的プロテ
アーゼ活性を阻害しない温度範囲であればよく、最適温
度を含む範囲の温度が好ましい。反応温度は通常10℃
〜60℃であり、好ましくは30〜40℃である。活性
の検出は、反応に伴う基質の減少、あるいは反応生成物
の増加を、基質あるいは反応生成物を測定できる方法を
用いて行うことができる。該方法として、例えば、必要
に応じて高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等に
より目的物質を分離定量する方法を挙げることができ
る。あるいは、反応生成物をポリアクリルアミドゲル電
気泳動(SDS-PAGE)などで分離した後、適当な抗体を用
いてイムノブロット分析を行うことにより基質の減少と
反応生成物の増加を検出することができる。また、反応
生成物をポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)
などで分離した後、ゲルを直接クマシーブリリアントブ
ルーR250等で染色することによって基質の減少と生成物
の増加を検出することもできる。
【0020】本発明のヒト由来SUMO-1特異的プロテアー
ゼは典型的には、配列番号1に記載のアミノ酸配列又は
それに変異を有するアミノ酸配列又はそれと一定の相同
性を有するアミノ酸配列を有する。本明細書において
「1から数個のアミノ酸が欠失、置換、付加及び/また
は挿入されている」とは、例えば1〜20個、好ましく
は1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ま
しくは1〜5個の任意の数のアミノ酸が欠失、置換、付
加及び/または挿入されていることを意味する。本明細
書においては、このようなアミノ酸配列を有するタンパ
ク質を変異タンパク質とも称する。
【0021】本明細書で言う「配列番号1に記載のアミ
ノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列」
とは、配列番号1に記載のアミノ酸配列と少なくとも6
0%以上の相同性を有するアミノ酸配列を意味し、相同
性は好ましくは70%以上、より好ましくは80%以
上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95
%以上、最も好ましくは98%以上である。
【0022】上記したような変異タンパク質並びに一定
の相同性を有するタンパク質は、配列番号1に記載のア
ミノ酸配列をコードするDNAを有する大腸菌などをN
−ニトロ−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなど
の薬剤を用いて突然変異処理し、菌体から変異タンパク
質並びに一定の相同性を有するタンパク質をコードする
遺伝子を回収した後、通常の遺伝子発現操作を行うこと
によって製造できる。また、前記遺伝子を亜硫酸ナトリ
ウムなどの薬剤で直接処理するか、あるいは部位特異的
変異法(Kramer, W. et al., Methods in Enzymology,
154, 350, 1987)やリコンビナントPCR法(PCR Tech
nology, Stockton press, 1989)などの手法によってヌ
クレオチドの欠失、置換、又は付加を直接導入してもよ
い。
【0023】本発明は、ヒト由来SUMO-1特異的プロテア
ーゼを製造するために使用する、SUMO-1特異的プロテア
ーゼ遺伝子にも関する。本発明のSUMO-1特異的プロテア
ーゼ遺伝子は典型的には、配列番号1に記載のアミノ酸
配列をコードする塩基配列、配列番号2に記載の塩基配
列、配列番号2の塩基配列中に変異を有する塩基配列、
又は上記何れかの塩基配列と一定条件下でハイブリダイ
ズすることができる塩基配列を有する。
【0024】本明細書において「1から数個の塩基が欠
失、置換、付加及び/または挿入されている」とは、例
えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましく
は1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数の
塩基が欠失、置換、付加及び/または挿入されているこ
とを意味する。本明細書において「ストリンジェントな
条件下でハイブリダイズすることができる」とは、DNA
をプローブとして使用し、コロニー・ハイブリダイゼー
ション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるい
はサザンブロットハイブリダイゼーション法等を用いる
ことにより得られるDNAを意味し、具体的には、コロニ
ーあるいはプラーク由来のDNAまたは該DNAの断片を固定
化したフィルターを用いて、0.7〜1.0MのNaCl存
在下、65℃でハイブリダイゼーションを行った後、0.
1〜2×SSC溶液(1×SSC溶液の組成は、150mM塩化
ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム)を用い、65
℃条件下でフィルターを洗浄することにより同定できる
DNAをあげることができる。ハイブリダイゼーション
は、MolecularCloning: A laboratory Mannual, 2nd E
d., Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harb
or, NY.,1989)等に記載されている方法に準じて行うこ
とができる。
【0025】ストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズすることができるDNAとしては、プローブとして使
用するDNAの塩基配列と一定以上の相同性を有するD
NAが挙げられ、相同性は、例えば60%以上、好まし
くは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好
ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も
好ましくは98%以上である。
【0026】SUMO-1特異的プロテアーゼ遺伝子を取得す
る方法は特に限定されないが、例えば、本明細書の実施
例に具体的に説明した方法により目的遺伝子を取得する
ことができる。当業者に公知の遺伝子組み換え技術に従
って、本発明の遺伝子を用いてヒト由来SUMO-1特異的プ
ロテアーゼを製造することができる。
【0027】先ず、本発明のSUMO-1特異的プロテアーゼ
遺伝子を含むDNA断片を構築した後、発現ベクターの
プロモーターの下流に挿入し、次いで上記DNAを挿入
した発現ベクターを、発現ベクターに適合した宿主細胞
中に導入する。宿主細胞としては、目的遺伝子を発現で
きるものであれば特に限定されず、例えば、エッシェリ
ヒア属、ブレビバクテリウム属、シュードモナス属、バ
チルス属、ミクロバクテリウム属等の細菌、サッカロマ
イセス属、シゾサッカロマイセス属、トリコスポロン
属、シワニオミセス属等に属する酵母、動物細胞、植物
細胞、昆虫細胞等を挙げることができる。
【0028】発現ベクターとしては、上記宿主細胞にお
いて自立複製可能ないしは染色体中への組込みが可能
で、上記目的とするDNAを転写できる位置にプロモータ
ーを含有しているものが用いられる。
【0029】細菌用発現ベクターとしては、例えば、pB
TrP2、pBTac1、pBTac2(べ一リンガーマンハイム社)、pK
K233-2(Pharmacia社)、pSE280(Invitrogen社)、pGEMEX-
1(Promega社)、pQE-8(QIAGEN社)、pQE-30(QIAGEN社)、p
BluescrlptII SK(+)、pBluescriptII SK(-)(Stratagene
社)、pTrS30(FERMBP-5407)、pTrS32(FERM BP-5408)、pG
EX(Pharmacia社)、pET-3(Novagen社)、pSTV28(宝酒造
社)、pSTV29(宝酒造社)、pUC118(宝酒造社)、pQE-30(QI
AGEN社)等を例示することができる。酵母用発現ベクタ
ーとして、例えば、YEp13(ATCC37115)、YEp24(ATCC3705
1)、Ycp5O(ATCC37419)、pHS19、pHS15等を例示すること
ができる。動物細胞用発現ベクターとしては、pcDNAI、
pcDM8(フナコシ社)、pcDNAI/AmP(Invitrogen社)、pREP4
(Invitrogen社)等を挙げることができる。
【0030】細菌用プロモーターとしては、宿主細胞中
で発現できるものであればいかなるものでもよい。例え
ば、trpプロモーター(P trp)、lacプロモーター(P la
c)、PLプロモーター、PRプロモーター、PSEプロモータ
ー等の、大腸菌やファージ等に由来するプロモーター、
SP01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロモータ
ー等をあげることができる。またP trpを2つ直列させた
プロモーター(P trp×2)、tacプロモーター、letlプロ
モーター、lacT7プロモーターのように人為的に設計改
変されたプロモーター等も用いることができる。酵母用
プロモーターとしては、例えば、PHO5プロモーター、PG
Kプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、g
al1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショック
タンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、CUP1プ
ロモーター等のプロモーターをあげることができる。動
物細胞用プロモーターとしては、例えば、サイトメガロ
ウイルス(ヒトCMV)のIE(immediate early)遺伝子のプロ
モーター、SV40の初期プロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒート
ショックプロモーター、SRαプロモーター等をあげるこ
とができる。
【0031】組換えベクターの導入方法としては、例え
ば、細菌に導入する場合には、カルシウムイオンを用い
る方法、プロトプラスト法等が挙げられ、酵母に導入す
る場合には、エレクトロポレーション法、スフェロプラ
スト法、酢酸リチウム法等が挙げられる。また、動物細
胞への組換えベクターの導入法としては、例えば、エレ
クトロポーレーション法、リン酸カルシウム法、リポフ
ェクション法等を用いることができる。
【0032】昆虫細胞を宿主として用いる場合には、例
えばバキュロウイルス・イクスプレッション・ベクター
ズ・ア・ラボラトリー・マニュアル(Baculovirus Expre
ssion Vectors, A Laboratory Manua1)、カレント・プ
ロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、Bi
o/Technology, 6, 47(1988)等に記載された方法によっ
て、タンパク質を発現することができる。上記のような
形質転換体を培地に培養し、培養物中にヒト由来SUMO-1
特異的プロテアーゼを生成蓄積させ、該培養物より該酵
素タンパク質を採取することにより、ヒト由来SUMO-1特
異的プロテアーゼを単離することができる。
【0033】形質転換体の培養方法は、通常の方法に従
って行うことができる。形質転換体が大腸菌等の原核生
物、酵母菌等の真核生物である場合、これら微生物を培
養する培地は、該微生物が資化し得る炭素源、窒素源、
無機塩類等を含有し、形質転換体の培養には天然培地、
合成培地のいずれでもよい。培養は、振盪培養または深
部通気撹拌培養などの好気的条件下で行う。培養温度は
15〜40℃がよく、培養時間は、通常16時間〜7日間であ
る。培養中pHは、3.0〜9.0に保持する。pHの調整は、無
機あるいは有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシ
ウム、アンモニアなどを用いて行う。また培養中必要に
応じて、アンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質
を培地に添加してもよい。
【0034】プロモーターとして誘導性のプロモーター
を用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する
ときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加し
てもよい。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベク
ターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロ
ピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)等を、trp
プロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生
物を培養するときにはインドールアクリル酸(IAA)等を
培地に添加してもよい。
【0035】動物細胞を宿主細胞として得られた形質転
換体を培養する培地としては、一般に使用されているRP
M11640培地、EagleのMEM培地、DMEM培地、199培地また
はこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等が用いら
れる。培養は、通常pH6〜8、30〜40℃、5%C02存在下等
の条件下で1〜7日間行う。また、培養中必要に応じて、
カナマイシン、ペニシリン等の抗生物質を培地に添加し
てもよい。昆虫細胞を宿主細胞として得られた形質転換
体を培養する培地としては、一般に使用されているTNM-
FH培地〔Pharmingen社製〕、Sf-900 II SFM培地(ギブコ
BRL社製)、ExCell400、ExCell405〔いずれもJRH Biosci
ences社製〕、Grace's Insect Medium〔Grace, T.C.C.,
Nature, 195,788(1962)〕等を用いることができる。培
養は、通常pH6〜7、25〜30℃等の条件下で、1〜5日間行
う。また、培養中必要に応じて、ゲンタマイシン等の抗
生物質を培地に添加してもよい。
【0036】本発明の形質転換体の培養物から、ヒト由
来SUMO-1特異的プロテアーゼを単離精製するには、通常
の酵素の単離、精製法を用いればよい。例えば、本発明
のタンパク質(ヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼ)
が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了
後、細胞を遠心分離により回収し水系緩衝液に懸濁後、
超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリンホモ
ゲナイザー、ダイノミル等により細胞を破砕し、無細胞
抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離することによ
り得られた上清から、通常の酵素の単離精製法、即ち、
溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒に
よる沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)セファロー
ス、DIAION HPA-75(三菱化成社製)等のレジンを用いた
陰イオン交換クロマトグラフィー法、S-Sepharose FF
(ファルマシア社製)等のレジンを用いた陽イオン交換ク
ロマトグラフィー法、Ni-NTAアガロース、ブチルセファ
ロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水
性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、
アフィニティークロマトグラフィ一法、クロマトフォー
カシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を
単独あるいは組み合わせて用い、精製標品を得ることが
できる。
【0037】また、該タンパク質が細胞内に不溶体を形
成して発現した場合は、同様に細胞を回収後破砕し、遠
心分離を行うことにより得られた沈殿画分より、通常の
方法により該タンパク質を回収後、該タンパク質の不溶
体をタンパク質変性剤で可溶化する。該可溶化液を、タ
ンパク質変性剤を含まないあるいはタンパク質変性剤の
濃度がタンパク質が変性しない程度に希薄な溶液に希
釈、あるいは透析し、該タンパク質を正常な立体構造に
構成させた後、上記と同様の単離精製法により精製標品
を得ることができる。
【0038】本発明のタンパク質あるいはその糖修飾体
等の誘導体が細胞外に分泌された場合には、培養上清に
該酵素タンパク質あるいはその糖鎖付加体等の誘導体を
回収することができる。即ち、該培養物を上記と同様の
遠心分離等の手法により処理することにより可溶性画分
を取得し、該可溶性画分から、上記と同様の単離精製法
を用いることにより、精製標品を得ることができる。
【0039】また、本発明の酵素タンパク質は、他のポ
リペプチドとの融合ペプチドとして製造することも可能
である。このような融合ペプチドも本発明の範囲に包含
される。融合すべきポリペプチドの種類は特に限定され
ないが、例えば、細胞外分泌を促進するシグナルペプチ
ドなどを挙げることができる。このような融合タンパク
質の製造も形質転換体を用いて行うことができる。融合
タンパク質を用いて本発明のタンパク質を製造する場合
には、融合タンパク質をブロムシアン等の化学物質やプ
ロテアーゼ等の酵素で処理し、切り出された目的物を分
離及び精製すればよい。
【0040】本発明のタンパク質又はそれらの部分ポリ
ペプチドを用いて、該タンパク質を認識する抗体を製造
することができる。このような抗体も本発明の範囲内で
ある。本発明の抗体は、哺乳類動物を本発明のタンパク
質で免疫感作することによって当業者に既知の常法に従
って製造できる。該抗体が本発明のタンパク質を認識す
ることは、ウェスタンブロット法、ELISA法、又は免疫
染色法(例えばFACSでの測定)等により確認することが
可能である。免疫原としては、本発明のタンパク質、ま
たは本発明のタンパク質の一部をウシ血清アルブミンな
どの他のキャリアー蛋白質に結合させたものを用いるこ
とができる。本発明のタンパク質の一部を免疫原として
使用する場合には、8アミノ酸残基以上であることが好
ましく、このようなポリペプチドは、例えばペプチド合
成機を用いて合成してもよい。また、免疫した動物のリ
ンパ球を用いて製造したハイブリドーマから産生される
モノクローナル抗体を本発明の抗体として用いてもよ
い。モノクローナル抗体の製造方法については当業界で
周知されてある(『Antibodies, A Laboratory Manua
l』(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988)第
6章)。また、本発明の抗体として、抗原抗体反応活性
を有する抗体のフラグメントやキメラ抗体を用いること
も可能である。なお、本発明のタンパク質は、抗体を用
いる方法又は抗体と酵素を用いる方法などによって検出
可能である。以下の実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は実施例によって限定されるころはな
い。
【0041】
【実施例】(A)実験操作 (1)DNA操作 酵母Ulp1の触媒ドメインをもとにESTサーチを行い、
ホモロジーサーチを行ったところ、GenBankアクセッシ
ョン番号AB018340のクローンが得られた。このDNA配列
の情報をもとに、ヒト脳cDNAライブラリー(クロンテッ
ク社)を鋳型にして各種プライマーを用いてPCRで増
幅し、AB018340のDNA配列をもつcDNAをpBluescript KS
(+)ベクターに連結した。このクローンはSUSP1のN末端2
8個のアミノ酸配列に対応する5’配列を欠いているの
で、5’−RACE PCRキット(BRL)を用いて5’アンカーP
CR法によって5’末端をクローニングした。反応は、製
造業者の指示書に従って行い、600bpの産物を得た。完
全長cDNA(塩基配列を配列番号3に示す)を含む得られ
たプラスミドはpBS/SUSP1と命名した。PCRの読み誤りを
除くために、自動DNAシークエンサーによって、別々の
クローンで両DNA鎖の配列を決定した。
【0042】ユビキチン-βガラクトシダーゼ(gal)融合
物を発現するプラスミドを構築するために、PCRに基づ
いた部位特異的変異誘発法によって、SpeI制限部位をpA
CUb-β-gal(Baek,S.H. et al. (1997) J.Biol.Chem. 2
72, 25560-25565)におけるユビキチンのATG開始コドン
の直ぐ上流に導入した。SpeIとBamHIの制限部位もそれ
ぞれ、ユビキチン様タンパク質のcDNAの5'と3’領域にP
CRにて導入した。 PCR産物は、SpeIとBamHIで切り出
し、同じ制限酵素で処理したpACUb-β-galに連結した。
Fub-β-gal、Smt3-β-galおよびSUMO-1-β-galを発現す
るプラスミドも同様に各PCR産物をベクターに連結し
て得た。
【0043】(2)精製したSUMO-1-PESTcおよびSmt3-
PESTcの調製 MHISPPEPESEEEEEHYC(配列番号5;PESTcと呼ぶ)(Woo,
S.K. et al. (1995) J.Biol.Chem. 270, 18766-18773)
というC末端ペプチド延長配列を有するSUMO-1およびSmt
3を得るために、SUMO-1-PESTcおよびSmt3-PESTcをコー
ドするDNA断片をPCRを用いて合成し、発現ベクター、pG
EX-2T(アマシャム ファルマシア バイオテック)に
連結した。組換えプラスミドで形質転換したE.coliから
抽出物を調製し、グルタチオン-セファロース4Bカラム
にのせ、リン酸緩衝液生理食塩水で平衡化した。カラム
を同じ緩衝液で洗浄した後、SUMO-1-PESTcおよびSmt3-
PESTcのN末端と融合しているグルタチオン-S-トランス
フェラーゼを切断するためにトロンビンで処理した。タ
ンパク質を同じ緩衝液で溶出し、セファデックスG-75カ
ラムでゲル濾過することによりトロンビンを除いた。
【0044】(3)E.coliにおけるSUSP1の発現 E.coli JM109細胞をプラスミドpBS/SUSP1で形質転換
し、アンピシリンを含むルリア(Luria)ブロス中で37
℃にて指数増殖期の末期まで増殖させた。培養物にイソ
プロピル-チオ-β-ガラクトシドを2mMになるように添加
し、さらに3時間インキュベートした。その後、細胞を
回収し、5mMの2-メルカプトエタノール、1mMのEDTA、お
よび10%(v/v)のグリセロールを含む25mMのトリス塩
酸緩衝液(pH7.8)に再懸濁した。細胞は14,000psiのフ
レンチプレスで破壊し、100,000×gで2時間遠心分離し
た。得られた上清を同じ緩衝液で平衡化したDEAEセファ
ロースカラムで分画した。カラムを洗浄後、結合したタ
ンパク質は0〜0.3Mの直線勾配の濃度のNaClで溶出し
た。分画の等分した部分についてSUMO-1-β-gal融合タ
ンパク質におけるSUSP1活性を測定し(下記参照)、約
0.2MのNaClで溶出された高い活性を有する分画を集め
て、以下の実験に用いた。
【0045】(4)SUSP1活性のin vitro測定 in vitroでSUSP1の活性を測定するために、ユビキチン
-β-galを発現するプラスミドで形質転換したE.coli M
C1000細胞から上述と同様に抽出物を調製した。DEAEセ
ルロースクロマトグラフィで部分的に精製したSUSP1(20
μg)を、ユビキチン-β-gal融合物(50μg)、精製した
SUMO-1-PESTc(5μg)あるいはSmt3-PESTc(5μg)を
含む抽出物の存在下および非存在下で37℃にて2時間イ
ンキュベートした。反応混合物は、100mMのトリス塩酸
緩衝液(pH7.8)、1mMのジチオスレイトール、1mMのEDT
Aおよび5%のグリセロールを含み、総量で50μlとした。
インキュベートした後、20μlの10%(w/v)のSDSを添
加することによって反応を停止し、変性条件下でポリア
クリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を行った(Laem
mli, U.K., (1970) Nature 227, 680-685)。ユビキチ
ン-β-galの切断を調べるために、抗-β-gal抗体を用い
た免疫ブロット分析を行った。SUMO-1-PESTcおよびSmt
3-PESTcの切断については、ゲルを直接クマシーブリリ
アントブルーR250にて染色して検出した。
【0046】RanGAP1-SUMO-1結合物に対するSUSP1の活
性を測定するために、GST-SUMO-1で修飾した35S-RanGAP
1を既報の通りウサギの網状赤血球を用いて合成した(L
i,S., et al., (1999) Nature 398, 246-251)。酵母の
Ulp1と同様にSUSP1の活性をSuzuki, T., et al. (1999)
J.Biol.Chem. 274, 31131-31134に記載の方法で測定し
た。SUSP1およびUlp1を含む抽出物を、同じ条件で測定
するために、Li,S., etal. (1999) Nature 398, 246-25
1に記載のプロトコールに従ってpBS/SUSP1およびpBS/Ul
p1で形質転換したE.coli JM109細胞から調製した。反
応後、試料を4〜20%ゲルのSDS-PAGEで分画し、オートラ
ジオグラフィを行った。
【0047】(5)GFP-SUSP1融合タンパク質の局在 緑色蛍光タンパク(GFP)−SUSP1融合物のDNA構築物
を、pEGFP-C1ベクター(クロンテック社)を用いてGFP
に対するオープンリーディングフレームの3'末端にSUSP
1cDNAを挿入することによって作成した。製造業者のプ
ロトコールに従って、リポフェクトアミンプラス試薬
(BRL)を用いて組換えベクターをNIH3T3およびHeLa細
胞に一時的にトランスフェクションした。0.1%のゼラ
チンでコートしたガラス製のカバーグラス上で細胞を増
殖させ、3.7%のパラホルムアルデヒドで室温にて10分間
固定した。固定後、リン酸緩衝液生理食塩水で3回洗浄
し、ベクタシールド(VECTOR)にのせて、共焦点顕微鏡
(Cari Zeiss LSM410)にて観察した。
【0048】(B)結果および考察 (1)SUSP1をコードするcDNAのクローニング ヒト脳由来のcDNAからSUMO-1特異的プロテアーゼを示す
オープンリーディングフレームを同定し、SUSP1と命名
した。ヒトのユビキチン特異的プロテアーゼをUSPと命
名することが提案されているので(Baker, R.T. et al.
(1999) Genomics59, 264-274)、この命名法に準じて上
記したSUMO-1特異的プロテアーゼをSUSP1と命名した。S
USP1のcDNAは3,336bpのオープンリーディングフレーム
(配列番号2)を有し、1,112個のアミノ酸のタンパク
質(配列番号1)をコードし、分子量は126,116Daおよ
び等電点(pI)は6.30であることが示唆された(配列番
号1、配列番号2、図1を参照)。
【0049】酵母のUlp1や関連する推定酵素Ulp2(Smt4
と同等)(Li,S., et al. (1999) Nature 398, 246-25
1)と同様に、SUSP1およびヒトの他の推定SUSP類(GenB
ank受入番号は各々AF199458およびAF199459)は、活性
部位のオキシアニオンホールを形成するのに必要だと考
えられている保存された触媒性三アミノ酸(His、Aspお
よびCys)残基と無変化のGln残基を持っていた(図
2)。しかしながら、配列の類似性は保存された活性部
位に限られていた。さらに、SUSP1は既知の脱ユビキチ
ン結合酵素に対して明白なアミノ酸配列類似性は示さな
かった。一方、ヒトの肺癌細胞から得たUCRPプロセシン
グ酵素の一部のペプチド配列が酵母のユビキチン特異的
プロテアーゼと有意な類似性を示すことが最近報告され
ている(Potter,J.L., et al. (1999) J.Biol.Chem. 27
4, 25061-25068)。従って、本発明のSUSP1を含むSUSP類
はUPSやUCRPプロセシング酵素とは異なる新規のファミ
リーを形成している可能性がある。
【0050】(2)SUSP1の基質特異性 SUSP1がSUMO-1のC末端Gly-Gly残基のカルボキシル側を
切断できるかどうかを調べるために、部分精製した酵素
を、基質モデルとしてのSUMO-1-β-gal融合物と一緒に
インキュベートした。また、調製した酵素がほかのユビ
キチン様タンパク質-β-gal融合物を切断するかどうか
も調べた。図3Aに示すように、SUSP1はSUMO-1-β-galか
らSUMO-1を効率的に切り離した。しかしながら、SUSP1
はSmt3-β-galを含むそのほかのユビキチン様タンパク
質-β-galには作用せず、またユビキチン-β-galから遊
離のユビキチンを遊離させることもなかった。SUSP1が
有するSUMO-1-β-galを切断する活性をさらに確認する
ために、反応時間を変える以外は上述と同様にして、酵
素を基質とインキュベートした。図3B(上の段)に示す
ように、SUSP1は時間依存性でSUMO-1-β-galを切断し
た。
【0051】Smt3は哺乳類のSUMO-1の酵母ホモログであ
る(Saitoh, H., et al. (1997) Trends Biochem.Sci.
22, 374-376;及びJohnson,P.R., et al. (1997) Trend
s Cell Biol. 7, 408-413)。さらに、酵母Ulp1はSUMO-
1-HAと同様にSmt3-HAを切断できることが示されている
(Li,S. et al. (1999) Nature 398, 246-251)(HAと
はヘムアグルチミンの抗体エピトープとなる9アミノ酸
のペプチドである;YPYDVPDYA)。Smt3前駆体
は、Smt3-β-galよりもC末端延長がはるかに小さいの
で、SUSP1がSmt3-PESTcのような小さなペプチドとの融
合物からSmt3を離すことができるかどうかを調べた。対
象としてSUMO-1-PESTcを基質として用いた。図3Bは、S
USP1はSUMO-1-PESTcを時間依存的に切断するが(真ん
中の図)、Smt3-β-galを全く切断しないことを示して
いる(下の図)。これらの結果から、SUSP1とSUMO-1と
の相互作用は高い基質特異性を有し、ヒトの細胞でその
前駆体からSUMO-1遊離分子を生じさせる際に重要な役割
を担っていることが示唆される。
【0052】次に、GST-SUMO-1がRanGAP1とイソペプチ
ド結合を介して結合しているGST-SUMO-1修飾35S-RanGAP
1を基質として用いて、RanGAP1-SUMO-1からSUSP1がSUMO
-1を遊離させることができるかどうかを調べた。以前の
報告(Li,S. et al. (1999)Nature 398, 246-251)によ
れば、酵母Ulp1は効率的にGST-SUMO-1修飾-RanGAP1を切
断することが知られていた。しかし、SUSP1では基質の
加水分解はほとんど又は全く認められなかった(図3
C)。従って、それらの結合物からSUMO-1およびRanGAP1
を再利用するのにSUSP1が関与している可能性は低いと
思われる。
【0053】酵母におけるUlp1およびUlp2(Li,S. et a
l. (1999) Nature 398, 246-251)と同様にSUSP1は、推
定活性部位領域に保存されたシステイン残基を1つ含ん
でいる(図2、参照)。そこで、スルホヒドリル(S
H)阻害剤が酵素活性を妨げることができるかどうか調
べた。部分精製したSUSP1を5mMのN-エチルマレイミドあ
るいはヨードアセトアミドとインキュベートすることに
よって、SUMO-1-β-galの切断は完全に阻害された(図3
D)。一方、セリンプロテアーゼ阻害剤であるフェニル
メチルスルホニルフルオリド(PMSF)あるいは金属
キレート剤であるo-フェナントロリン(o−Phe)を5
mM加えた場合、阻害はほとんど又は全く生じなかった。
脱ユビキチン結合酵素の特異的阻害剤であるユビキチン
-アルデヒドもSUMO-β-gal上のSUSP1活性を阻害しなか
った(データは示さず)。このような結果は、SUSP1が
システインプロテアーゼであることを示している。
【0054】(3)ヒトの組織におけるSUSP1mRNAの発
現 ヒトSUSP1cDNAをプローブとして用いたノーザンブロッ
ト分析では、ヒトの様々な組織で約4.4kbの単一転写
物が検出された。3,336bpとポリ(A)テイルからなるヒ
トSUSP1cDNAのサイズは転写物の概算サイズと一致した
(図4)。興味深いことに、SUSP1mRNAの発現は精巣、
卵巣および前立腺の順で生殖器官で最も高かった。末梢
血白血球や大腸もSUSP1mRNAを発現していたが、その程
度は相対的に低かった。一方、SUSP1の元々のcDNAクロ
ーンがヒトの脳に由来しているという事実にもかかわら
ず、同じ実験条件下で、脳、肝臓、肺、腎臓、膵臓、脾
臓、胸腺、心臓および骨格筋を含むその他のヒトの組織
ではほとんど、あるいは全くシグナルが検出されなかっ
た(データは示さず)。しかしながら、同じRNAブロッ
トの露出を長くすることにより脳と小腸にわずかなシグ
ナルを認めることができた。従って、SUSP1mRNAの発現
は、組織特異的、特に生殖器官特異的であると考えられ
る。これらの結果は、SUSP1が生殖過程において重要な
役割を担っていることを示唆している。
【0055】(4)SUSP1の細胞成分における局在 SUSP1の細胞内における分布を探るために、GFPのみある
いはGFP-SUSP1融合物を発現しているプラスミドをNIH3T
3およびHeLa細胞にトランスフェクションした。共焦点
顕微鏡下で細胞を観察した結果、対照のGFPはNIH3T3細
胞の核および細胞質に認められ、ほとんど全ての細胞内
小器官に広がって行った(図5A)。一方、GFP-SUSP1融
合タンパクはほとんど全て細胞質に見られた(図5B)。
同様のデータがHeLa細胞からも得られた(データは示さ
ず)。従って、SUSP1は基本的には細胞質で機能すると
思われる。
【0056】RanGAP1はSUMO-1による修飾を受けて細胞
質から核膜へ移行するので、タンパクの核への輸送で重
要な役割を持っている(Mahajan,R., et al. (1998) Ce
ll 88, 97-107)。SUMO-1はIκBαに結合することによ
ってNF-κB経路の負の調節にも関与しており、IκBα
のユビキチン化およびNF-κBの細胞質から核への移行を
妨害する(Desterro,J.M., et al. (1999) Mol.Cell 2,
233-239)。さらに、p53腫瘍抑制因子の転写反応の活
性化(Rodriguez,M.S., et al. (1999) EMBO J.18, 645
5-6461;及びGostissa,M., et al. (1999) ENBO J. 18,
6462-6471)、ホメオドメイン相互作用性プロテインキ
ナーゼ2の核ドット(nuclear dots)への標的化(Kim,
Y.H., et al.(1999) Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96, 12
350-12355)、並びに細胞周期におけるセプチンリング
(septin ring)動態の調節を含むその他の様々な細胞
反応にSUMO-1による修飾が関わっていることが最近判明
しつつある。
【0057】ウシ脳由来の30-kDaのSUMO-1加水分解酵素
(Suzuki,T. et al. (1999) J.Biol.Chem. 274, 31131-
31134)並びに酵母Ulp1(Li,S. et al. (1999) Nature
398,246-251)は、RanGAP1-SUMO-1結合体からSUMO-1を
放出させることが示されている。SUSP1は、本実験ではR
anGAP1-SUMO-1に対するイソペプチダーゼ活性を示さな
かったが、細胞質に局在していることから、これまでに
同定されていないSUMO-1修飾タンパク質を介して、RanG
AP1及び/又はIκBにも作用してSUMO-1仲介細胞プロセ
スの調節に関与している可能性がある。
【0058】
【発明の効果】本発明により、ヒトの生殖器官で高度に
発現している新規なSUMO-1特異的プロテアーゼがクロー
ニングされ同定された。本発明のSUMO-1特異的プロテア
ーゼは、SUMO-1に特異的に作用し、その発現は組織特異
的、特に生殖器官特異的であったので生殖過程において
重要な役割を担っていることが示唆される。
【0059】
【配列表】 Sequence Listing <110> Sumitomo Electric Industries, Co., Ltd. <120> SUMO-1 specific protease <130> A01063MA <160> 4
【0060】 <210> 1 <211> 1112 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Ala Ala Gly Lys Ser Gly Gly Ser Ala Gly Glu Ile Thr Phe Leu 1 5 10 15 Glu Ala Leu Ala Arg Ser Glu Ser Lys Arg Asp Gly Gly Phe Lys Asn 20 25 30 Asn Trp Ser Phe Asp His Glu Glu Glu Ser Glu Gly Asp Thr Asp Lys 35 40 45 Asp Gly Thr Asn Leu Leu Ser Val Asp Glu Asp Glu Asp Ser Glu Thr 50 55 60 Ser Lys Gly Lys Lys Leu Asn Arg Arg Ser Glu Ile Val Ala Asn Ser 65 70 75 80 Ser Gly Glu Phe Ile Leu Lys Thr Tyr Val Arg Arg Asn Lys Ser Glu 85 90 95 Ser Phe Lys Thr Leu Lys Gly Asn Pro Ile Gly Leu Asn Met Leu Ser 100 105 110 Asn Asn Lys Lys Leu Ser Glu Asn Met Gln Asn Thr Ser Leu Cys Ser 115 120 125 Gly Thr Val Val His Gly Arg Arg Phe His His Ala His Ala Gln Ile 130 135 140 Pro Val Val Lys Thr Ala Ala Gln Ser Ser Leu Asp Arg Lys Glu Arg 145 150 155 160 Lys Glu Tyr Pro Pro His Val Gln Lys Val Glu Ile Asn Pro Val Arg 165 170 175 Leu Ser Arg Leu Gln Gly Val Glu Arg Ile Met Lys Lys Thr Glu Glu 180 185 190 Ser Glu Ser Gln Val Glu Pro Glu Ile Lys Arg Lys Val Gln Gln Lys 195 200 205 Arg His Cys Ser Thr Tyr Gln Pro Thr Pro Pro Leu Ser Pro Ala Ser 210 215 220 Lys Lys Cys Leu Thr His Leu Glu Asp Leu Gln Arg Asn Cys Arg Gln 225 230 235 240 Ala Ile Thr Leu Asn Glu Ser Thr Gly Pro Leu Leu Arg Thr Ser Ile 245 250 255 His Gln Asn Ser Gly Gly Gln Lys Ser Gln Asn Thr Gly Leu Thr Thr 260 265 270 Lys Lys Phe Tyr Gly Asn Asn Val Glu Lys Val Pro Ile Asp Ile Ile 275 280 285 Val Asn Cys Asp Asp Ser Lys His Thr Tyr Leu Gln Thr Asn Gly Lys 290 295 300 Val Ile Leu Pro Gly Ala Lys Ile Pro Lys Ile Thr Asn Leu Lys Glu 305 310 315 320 Arg Lys Thr Ser Leu Ser Asp Leu Asn Asp Pro Ile Ile Leu Ser Ser 325 330 335 Asp Asp Asp Asp Asp Asn Asp Arg Thr Asn Arg Arg Glu Ser Ile Ser 340 345 350 Pro Gln Pro Ala Asp Ser Ala Cys Ser Ser Pro Ala Pro Ser Thr Gly 355 360 365 Lys Val Glu Ala Ala Leu Asn Glu Asn Thr Cys Arg Ala Glu Arg Glu 370 375 380 Leu Arg Ser Ile Pro Glu Asp Ser Glu Leu Asn Thr Val Thr Leu Pro 385 390 395 400 Arg Lys Ala Arg Met Lys Asp Gln Phe Gly Asn Ser Ile Ile Asn Thr 405 410 415 Pro Leu Lys Arg Arg Lys Val Phe Ser Gln Glu Pro Pro Asp Ala Leu 420 425 430 Ala Leu Ser Cys Gln Ser Ser Phe Asp Ser Val Ile Leu Asn Cys Arg 435 440 445 Ser Ile Arg Val Gly Thr Leu Phe Arg Leu Leu Ile Glu Pro Val Ile 450 455 460 Phe Cys Leu Asp Phe Ile Lys Ile Gln Leu Asp Glu Pro Asp His Asp 465 470 475 480 Pro Val Glu Ile Ile Leu Asn Thr Ser Asp Leu Thr Lys Cys Glu Trp 485 490 495 Cys Asn Val Arg Lys Leu Pro Val Val Phe Leu Gln Ala Ile Pro Ala 500 505 510 Val Tyr Gln Lys Leu Ser Ile Gln Leu Gln Met Asn Lys Glu Asp Lys 515 520 525 Val Trp Asn Asp Cys Lys Gly Val Asn Lys Leu Thr Asn Leu Glu Glu 530 535 540 Gln Tyr Ile Ile Leu Ile Phe Gln Asn Gly Leu Asp Pro Pro Ala Asn 545 550 555 560 Met Val Phe Glu Ser Ile Ile Asn Glu Ile Gly Ile Lys Asn Asn Ile 565 570 575 Ser Asn Phe Phe Ala Lys Ile Pro Phe Glu Glu Ala Asn Gly Arg Leu 580 585 590 Val Ala Cys Thr Arg Thr Tyr Glu Glu Ser Ile Lys Gly Ser Cys Gly 595 600 605 Gln Lys Glu Asn Lys Ile Lys Thr Val Ser Phe Glu Ser Lys Ile Gln 610 615 620 Leu Arg Ser Lys Gln Glu Phe Gln Phe Phe Asp Glu Glu Glu Glu Thr 625 630 635 640 Gly Glu Asn His Thr Ile Phe Ile Gly Pro Val Glu Lys Leu Ile Val 645 650 655 Tyr Pro Pro Pro Pro Ala Lys Gly Gly Ile Ser Val Thr Asn Glu Asp 660 665 670 Leu His Cys Leu Asn Glu Gly Glu Phe Leu Asn Asp Val Ile Ile Asp 675 680 685 Phe Tyr Leu Lys Tyr Leu Val Leu Glu Lys Leu Lys Lys Glu Asp Ala 690 695 700 Asp Arg Ile His Ile Phe Ser Ser Phe Phe Tyr Lys Arg Leu Asn Gln 705 710 715 720 Arg Glu Arg Arg Asn His Glu Thr Thr Asn Leu Ser Ile Gln Gln Lys 725 730 735 Arg His Gly Arg Val Lys Thr Trp Thr Arg His Val Asp Ile Phe Glu 740 745 750 Lys Asp Phe Ile Phe Val Pro Leu Asn Glu Ala Ala His Trp Phe Leu 755 760 765 Ala Val Val Cys Phe Pro Gly Leu Glu Lys Pro Lys Tyr Glu Pro Asn 770 775 780 Pro His Tyr His Glu Asn Ala Val Ile Gln Lys Cys Ser Thr Val Glu 785 790 795 800 Asp Ser Cys Ile Ser Ser Ser Ala Ser Glu Met Glu Ser Cys Ser Gln 805 810 815 Asn Ser Ser Ala Lys Pro Val Ile Lys Lys Met Leu Asn Lys Lys His 820 825 830 Cys Ile Ala Val Ile Asp Ser Asn Pro Gly Gln Glu Glu Ser Asp Pro 835 840 845 Arg Tyr Lys Arg Asn Ile Cys Ser Val Lys Tyr Ser Val Lys Lys Ile 850 855 860 Asn His Thr Ala Ser Glu Asn Glu Glu Phe Asn Lys Gly Glu Ser Thr 865 870 875 880 Ser Gln Lys Val Ala Asp Arg Thr Lys Ser Glu Asn Gly Leu Gln Asn 885 890 895 Glu Ser Leu Ser Ser Thr His His Thr Asp Gly Leu Ser Lys Ile Arg 900 905 910 Leu Asn Tyr Ser Asp Glu Ser Pro Glu Ala Gly Lys Met Leu Glu Asp 915 920 925 Glu Leu Val Asp Phe Ser Glu Asp Gln Asp Asn Gln Asp Asp Ser Ser 930 935 940 Asp Asp Gly Phe Leu Ala Asp Asp Asn Cys Ser Ser Glu Ile Gly Gln 945 950 955 960 Trp His Leu Lys Pro Thr Ile Cys Lys Gln Pro Cys Ile Leu Leu Met 965 970 975 Asp Ser Leu Arg Gly Pro Ser Arg Ser Asn Val Val Lys Ile Leu Arg 980 985 990 Glu Tyr Leu Glu Val Glu Trp Glu Val Lys Lys Gly Ser Lys Arg Ser 995 1000 1005 Phe Ser Lys Asp Val Met Lys Gly Ser Asn Pro Lys Val Pro Gln Gln 1010 1015 1020 Asn Asn Phe Ser Asp Cys Gly Val Tyr Val Leu Gln Tyr Val Glu Ser 1025 1030 1035 1040 Phe Phe Glu Asn Pro Ile Leu Ser Phe Glu Leu Pro Met Asn Leu Ala 1045 1050 1055 Asn Trp Phe Pro Pro Pro Arg Met Arg Thr Lys Arg Glu Glu Ile Arg 1060 1065 1070 Asn Ile Ile Leu Lys Leu Gln Glu Asp Gln Ser Lys Glu Lys Arg Lys 1075 1080 1085 His Lys Asp Thr Tyr Ser Thr Glu Ala Pro Leu Gly Glu Gly Thr Glu 1090 1095 1100 Gln Cys Val Asn Ser Ile Ser Asp 1105 1110
【0061】 <210> 2 <211> 3336 <212> DNA <213> Human <220> <221> CDS <222> (1)…(3336) <400> 2 atggcggccg gcaagagcgg cggtagcgca ggggagatta cttttctgga agctttggct 60 agatcagagt ctaagagaga tggaggtttt aaaaataatt ggagctttga tcatgaagaa 120 gaaagtgaag gagatacaga taaagatggg acaaatctgc tcagtgtgga tgaagatgag 180 gattctgaaa cctcaaaagg aaaaaagtta aatcgtcgat ctgaaattgt tgctaatagc 240 tctggtgaat tcatcttgaa gacatatgta agacgaaaca agtctgaaag ttttaaaact 300 ttgaaaggca acccaattgg acttaacatg ttgagcaaca ataagaaatt gagtgaaaat 360 atgcaaaata cgtcattatg ttctggaact gtagttcatg gtagacgttt tcatcatgct 420 catgcacaga taccagtagt aaaaacagca gcccaaagca gtctggaccg aaaagaaagg 480 aaagaatacc cacctcatgt ccaaaaagtt gaaattaatc ctgtaaggtt aagtcggctc 540 caaggtgttg aacgtataat gaagaaaaca gaagagtccg aatcacaagt ggagcctgaa 600 attaagagga aagtacaaca gaaacggcac tgtagtacct atcagcctac tcctcctcta 660 tctcctgctt caaaaaaatg tttaacccat ttagaggatt tgcaaagaaa ttgcagacaa 720 gctattactt tgaatgagtc tactggacca ttattaagaa cgtcaattca tcagaattct 780 ggaggacaga agtcacaaaa cacaggatta acaaccaaga agttttatgg caacaatgtg 840 gaaaaggttc caattgatat tattgtgaat tgtgatgaca gtaaacacac ttatttacag 900 actaatggaa aagtcatttt acctggggca aaaataccca aaatcacaaa cttgaaagaa 960 aggaaaacaa gtttgtcaga cctaaatgat ccaatcattt tgtccagtga tgatgatgat 1020 gacaacgaca gaactaacag aagagaaagc atatctcctc agcctgctga ttcagcatgt 1080 tcttcccctg caccatccac tggaaaagta gaagcagcac taaatgaaaa tacttgcaga 1140 gcagagcgtg aactacgaag cattccagaa gactcagagt taaatacagt tacattgcca 1200 agaaaagcaa gaatgaaaga ccagtttggc aattctatta tcaacacacc tctgaaacgt 1260 cgtaaagtgt tttctcaaga acctccagat gctttagctt taagctgcca aagttccttt 1320 gacagtgtca ttttaaactg tcgaagtata cgagtaggaa cactcttccg gctgttaata 1380 gagcctgtaa ttttttgttt agattttatc aagatacagc tagacgaacc agaccatgat 1440 cctgtagaga ttatattaaa tacctctgat ctaactaaat gtgaatggtg taatgtccga 1500 aaattacctg tagtgtttct tcaagcaatt ccagcagttt atcaaaagct gagcatccaa 1560 ctgcaaatga ataaggagga taaagtttgg aatgattgta aaggagtaaa taaattaaca 1620 aatttagaag aacaatatat aattttaatt tttcaaaatg gccttgatcc tccggcaaat 1680 atggtatttg aaagtatcat taatgaaatt ggtataaaga ataacatctc caattttttt 1740 gcgaaaattc cctttgaaga agctaatggc agacttgttg cctgtacaag aacctatgaa 1800 gagagcatca aaggaagttg tgggcaaaag gaaaacaaaa ttaaaactgt atcatttgaa 1860 tctaaaatac aacttagaag caaacaagaa tttcagtttt ttgatgaaga agaagaaact 1920 ggagaaaacc acaccatctt cattggccca gtagaaaagt tgatagtata tccaccacct 1980 ccagctaagg gaggcatctc tgttaccaat gaggacctgc actgtctaaa tgaaggagaa 2040 tttttaaatg atgttattat agacttttat ttgaaatact tggtgcttga aaaactgaag 2100 aaggaagacg ctgaccgaat tcatatattc agttcttttt tctataaacg ccttaatcag 2160 agagagagga gaaatcatga aacaactaat ctgtcaatac agcaaaaacg gcatgggaga 2220 gtaaaaacat ggacccggca cgtagatatt tttgagaagg attttatttt tgtacccctt 2280 aatgaagctg cacactggtt tttggctgtt gtttgtttcc ccggtttgga aaaaccaaag 2340 tatgaaccta atcctcatta ccatgaaaat gctgtcatac agaaatgttc aactgtagag 2400 gacagttgta tttcttcttc agccagtgaa atggagagtt gttcacaaaa ctcttctgcc 2460 aagcctgtaa ttaagaagat gctaaacaaa aaacattgca tagctgtaat tgattccaat 2520 cctgggcagg aagaaagtga ccctcgttat aagagaaaca tatgcagtgt aaaatacagt 2580 gtgaaaaaaa taaatcatac tgcgagtgaa aatgaagaat tcaataaagg agaatctaca 2640 tcccagaaag ttgctgatag gactaaaagt gagaatggcc tacagaatga aagtttaagt 2700 tccacacatc atacagatgg cttaagcaaa atcagactaa actatagcga tgaatcacct 2760 gaagctggta aaatgcttga agatgaactc gtcgacttct cagaagatca ggataaccag 2820 gatgatagca gtgacgatgg attcctcgct gatgacaact gcagttcaga aataggacag 2880 tggcatttaa agcctactat ctgtaaacaa ccttgtatcc tacttatgga ctcactccga 2940 ggcccttctc ggtcaaatgt tgtcaaaatt ttaagagagt atttagaagt ggaatgggaa 3000 gttaaaaaag gaagcaaaag aagtttttcc aaagatgtta tgaagggctc taatccaaaa 3060 gtaccacagc aaaacaactt cagtgactgt ggtgtatatg tattgcagta tgtagagagc 3120 ttttttgaga atccaattct cagttttgaa ctacctatga atttggcaaa ctggtttcct 3180 ccaccaagaa tgagaacaaa aagagaagaa atccgaaaca taattctgaa gctacaggaa 3240 gatcagagca aagagaaaag aaagcataag gacacttact caacagaagc acctttaggc 3300 gaaggaacag aacaatgtgt caatagtatc tcagat 3336
【0062】 <210> 3 <211> 4210 <212> DNA <213> Human <220> <221> CDS <222> (1)(4210) <400> 3 atggcggccg gcaagagcgg cggtagcgca ggggagatta cttttctgga agctttggct 60 agatcagagt ctaagagaga tggaggtttt aaaaataatt ggagctttga tcatgaagaa 120 gaaagtgaag gagatacaga taaagatggg acaaatctgc tcagtgtgga tgaagatgag 180 gattctgaaa cctcaaaagg aaaaaagtta aatcgtcgat ctgaaattgt tgctaatagc 240 tctggtgaat tcatcttgaa gacatatgta agacgaaaca agtctgaaag ttttaaaact 300 ttgaaaggca acccaattgg acttaacatg ttgagcaaca ataagaaatt gagtgaaaat 360 atgcaaaata cgtcattatg ttctggaact gtagttcatg gtagacgttt tcatcatgct 420 catgcacaga taccagtagt aaaaacagca gcccaaagca gtctggaccg aaaagaaagg 480 aaagaatacc cacctcatgt ccaaaaagtt gaaattaatc ctgtaaggtt aagtcggctc 540 caaggtgttg aacgtataat gaagaaaaca gaagagtccg aatcacaagt ggagcctgaa 600 attaagagga aagtacaaca gaaacggcac tgtagtacct atcagcctac tcctcctcta 660 tctcctgctt caaaaaaatg tttaacccat ttagaggatt tgcaaagaaa ttgcagacaa 720 gctattactt tgaatgagtc tactggacca ttattaagaa cgtcaattca tcagaattct 780 ggaggacaga agtcacaaaa cacaggatta acaaccaaga agttttatgg caacaatgtg 840 gaaaaggttc caattgatat tattgtgaat tgtgatgaca gtaaacacac ttatttacag 900 actaatggaa aagtcatttt acctggggca aaaataccca aaatcacaaa cttgaaagaa 960 aggaaaacaa gtttgtcaga cctaaatgat ccaatcattt tgtccagtga tgatgatgat 1020 gacaacgaca gaactaacag aagagaaagc atatctcctc agcctgctga ttcagcatgt 1080 tcttcccctg caccatccac tggaaaagta gaagcagcac taaatgaaaa tacttgcaga 1140 gcagagcgtg aactacgaag cattccagaa gactcagagt taaatacagt tacattgcca 1200 agaaaagcaa gaatgaaaga ccagtttggc aattctatta tcaacacacc tctgaaacgt 1260 cgtaaagtgt tttctcaaga acctccagat gctttagctt taagctgcca aagttccttt 1320 gacagtgtca ttttaaactg tcgaagtata cgagtaggaa cactcttccg gctgttaata 1380 gagcctgtaa ttttttgttt agattttatc aagatacagc tagacgaacc agaccatgat 1440 cctgtagaga ttatattaaa tacctctgat ctaactaaat gtgaatggtg taatgtccga 1500 aaattacctg tagtgtttct tcaagcaatt ccagcagttt atcaaaagct gagcatccaa 1560 ctgcaaatga ataaggagga taaagtttgg aatgattgta aaggagtaaa taaattaaca 1620 aatttagaag aacaatatat aattttaatt tttcaaaatg gccttgatcc tccggcaaat 1680 atggtatttg aaagtatcat taatgaaatt ggtataaaga ataacatctc caattttttt 1740 gcgaaaattc cctttgaaga agctaatggc agacttgttg cctgtacaag aacctatgaa 1800 gagagcatca aaggaagttg tgggcaaaag gaaaacaaaa ttaaaactgt atcatttgaa 1860 tctaaaatac aacttagaag caaacaagaa tttcagtttt ttgatgaaga agaagaaact 1920 ggagaaaacc acaccatctt cattggccca gtagaaaagt tgatagtata tccaccacct 1980 ccagctaagg gaggcatctc tgttaccaat gaggacctgc actgtctaaa tgaaggagaa 2040 tttttaaatg atgttattat agacttttat ttgaaatact tggtgcttga aaaactgaag 2100 aaggaagacg ctgaccgaat tcatatattc agttcttttt tctataaacg ccttaatcag 2160 agagagagga gaaatcatga aacaactaat ctgtcaatac agcaaaaacg gcatgggaga 2220 gtaaaaacat ggacccggca cgtagatatt tttgagaagg attttatttt tgtacccctt 2280 aatgaagctg cacactggtt tttggctgtt gtttgtttcc ccggtttgga aaaaccaaag 2340 tatgaaccta atcctcatta ccatgaaaat gctgtcatac agaaatgttc aactgtagag 2400 gacagttgta tttcttcttc agccagtgaa atggagagtt gttcacaaaa ctcttctgcc 2460 aagcctgtaa ttaagaagat gctaaacaaa aaacattgca tagctgtaat tgattccaat 2520 cctgggcagg aagaaagtga ccctcgttat aagagaaaca tatgcagtgt aaaatacagt 2580 gtgaaaaaaa taaatcatac tgcgagtgaa aatgaagaat tcaataaagg agaatctaca 2640 tcccagaaag ttgctgatag gactaaaagt gagaatggcc tacagaatga aagtttaagt 2700 tccacacatc atacagatgg cttaagcaaa atcagactaa actatagcga tgaatcacct 2760 gaagctggta aaatgcttga agatgaactc gtcgacttct cagaagatca ggataaccag 2820 gatgatagca gtgacgatgg attcctcgct gatgacaact gcagttcaga aataggacag 2880 tggcatttaa agcctactat ctgtaaacaa ccttgtatcc tacttatgga ctcactccga 2940 ggcccttctc ggtcaaatgt tgtcaaaatt ttaagagagt atttagaagt ggaatgggaa 3000 gttaaaaaag gaagcaaaag aagtttttcc aaagatgtta tgaagggctc taatccaaaa 3060 gtaccacagc aaaacaactt cagtgactgt ggtgtatatg tattgcagta tgtagagagc 3120 ttttttgaga atccaattct cagttttgaa ctacctatga atttggcaaa ctggtttcct 3180 ccaccaagaa tgagaacaaa aagagaagaa atccgaaaca taattctgaa gctacaggaa 3240 gatcagagca aagagaaaag aaagcataag gacacttact caacagaagc acctttaggc 3300 gaaggaacag aacaatgtgt caatagtatc tcagattgac catttctgtt acttgtcatt 3360 tctactttca gaaactaaat gactttcaaa tttgggtata gacaataaag aactgaagtg 3420 ctcactactc agtgatttgg aaattttgat gcttgtataa atgtcagata attaatttcc 3480 aaaggcgtat gtattaagta aaagtctgta aatatgttaa tgaggccaat ttttccagca 3540 tttataatta tttttttcac ttgttaggaa gcttttgtta tgtattttct gttaatagta 3600 cctaaaattg caacttctaa acccaaataa aaagaaaata tttataggag gaaatgatta 3660 atttgatatt ctttagtgaa cttgtttaat tcctcagtgg gtgtgacata tttcatggga 3720 atattcaaat atctatggta atattttgac cctttatatt tgttctaaaa taagtcaaaa 3780 tgtgaaaata atattaaatc taagatattt tgaactaagc atctttatat gcttgtgtaa 3840 caggaacaaa gtaacagcct ttcaattcat atactgcctt gtgttcagtg aacccaagaa 3900 atgtaataaa tatttgtaat tttacacaaa tatttaagag gaaagagtat taagagcaat 3960 tcaaaaaaag taaccttata ctactaaaaa aaaaattctt gcatatatta tcatcaaatg 4020 catttttgaa gacatcaaag actcaggtta aaactatttt ggtaagtgca gcttgaattt 4080 caaatatccc gtgttacctt tctctattac agcttaaagt atgctacaat ctgtgtcata 4140 tagttaattg ataagcattt ttaatctgtg taaacacagg aatttaaata ggaatttact 4200 atttttttat 4210
【0063】 <210> 4 <211> 101 <212> PRT <213> Human <400> 4 Met Ser Asp Gln Glu Ala Lys Pro Ser Thr Glu Asp Leu Gly Asp lys 1 5 10 15 Lys Glu Gly Lys Val Ile Lys Leu Lys Val Ile Gly Gln Asp Ser Ser 20 25 30 Glu Ile His Phe Lys Val Lys Met Thr Thr His Leu Lys Lys Leu Lys 35 40 45 Glu Ser Tyr Cys Gln Arg Gln Gly Val Pro Met Asn Ser Leu Arg Phe 50 55 60 Leu Phe Glu Gly Gln Arg Ile Ala Asp Asn His Thr Pro Lys Glu Leu 65 70 75 80 Gly Met Glu Glu Glu Asp Val Ile Glu Val Tyr Gln Glu Gln Thr Gly 85 90 95 Gly His Ser Thr Val 100
【0064】 <210> 5 <211> 18 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Artficially synthesized sequen ce <400> 5 Met His Ile Ser Pro Pro Glu Pro Glu Ser Glu Glu Glu Glu Glu His 5 10 15 Tyr Cys
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、SUSP1に対応するcDNAのヌクレオチド
配列およびSUSP1タンパクの推定アミノ酸配列を示す。
ヌクレオチドは右に番号を付け、予想される開始コドン
のAから開始している。アミノ酸残基も右に番号を付け
た。星印はTGA停止コドンを示す(GenBank受入番号AF19
6304)。
【図2】図2は、SUSPにおける保存された推定活性部位
残基の配列を並べたものを示す。ヒトSUSP1(hSUSP1:本
発明)、推定ヒトSUSP(hSUSP2およびhSUSP3:GenBankの
受入番号はそれぞれAF199458およびAF199459)およびS.c
erevisiaeのUlp(ScUlp1およびScUlp2)(Li,S. et al.
(1999) Nature 398, 246-251)における触媒活性三アミ
ノ酸(His、AspおよびCys)のアミノ酸残基を示す。同一
のアミノ酸残基は影で示す。
【図3】図3は様々なユビキチン-β-gal融合物、ユビキ
チン-ペプチドおよびRanGAP1-SUMO-1結合物のSUSP1によ
る加水分解の実験結果を示す。 (A)各種ユビキチン-β-gal融合物の加水分解を示
す。各ユビキチン-β-gal融合物を発現するE.coliMC100
0細胞から得た抽出物(50μg)を部分精製した20μgのS
USP1の存在下(“+”レーン)および非存在下(“-”レ
ーン)で37℃にて2時間インキュベートした。インキュ
ベートした後、試料をSDS-PAGEにかけ変性条件下で電気
泳動し、抗β-gal抗体を用いて免疫ブロット分析を行っ
た結果を示す。 (B)SUMO-1-β-gal、SUMO-PESTcおよびSmt3-PESTcの
加水分解の時間的分析を示す。SUSP1酵素調製物(20μ
g)をSUMO-1-β-gal(50(g)、精製したSUMO-PESTc
(5(g)あるいはSmt3-PESTc(5(g)を含む抽出物ととも
に様々な時間インキュベートした。SUMO-1-β-galの切
断は上述のように測定し、SUMO-PESTcおよびSmt3-PEST
cの切断はクマシーブリリアントブルーR250で染色する
ことによって検出した。各ゲルの上の番号はインキュベ
ートした時間を示す。 (C)RanGAP1-SUMO-1結合物の加水分解を示す。SUSP-1
あるいはUlp1およびGST-SUMO-1修飾35S-RanGAP1を含む
抽出物を実施例の「実験操作」で説明したように調製し
た。15μlの酵素調製物と4μlの標識した基質を含む
反応混合物(全量36μl)を、37℃にて3時間インキュベ
ートした。基質のみも対照(“-”レーン)としてイン
キュベートした。その後試料をSDS-PAGEにかけ、オート
ラジオグラフィーをとった。RanGAP1-SUMO-1及びRanGAP
1は各々、GST-SUMO-1-修飾35S-RanGAP1及び35S−RanG
AP1を示す。 (D)SUMO-1-β-galの加水分解に対する各種プロテア
ーゼ阻害剤の作用を示す。SUSP1酵素調製物(20μg)
を、5mMのN-エチルマレイミド(NEM)、ヨードアセト
アミド(iodoacetamide)、フェニルメチルスルホニル
フルオリド(PMSF)又はo-フェナントロリン(o-Phe)
の非存在下(−)又は存在下において37℃で10分間イン
キュベートした。インキュベーション後、試料をSUMO-1
-β-galを含有する抽出物と一緒に37℃でさらに2時間イ
ンキュベートし、上述と同様にイムノブロット分析し
た。
【図4】図4は様々なヒト組織におけるSUSP1mRNAの発
現を調べた結果を示す。様々なヒト組織由来の2μgの
ポリ(A)+RNAを含む多組織ノザンブロットフィル
ター(クロンテック社)に全長32P標識SUSP1cDNAプロ
ーブをハイブリダイズさせた。cDNAプローブ(25ng)
は[α-32P]dCTP及びランダムプライマーDNAラベリン
グキット(version 2: TAKARA, JAPAN)を用いて説明書
に従って標識した。37℃で1時間インキュベーションし
た後、フィルターを標準条件下で洗浄しX線フィルムに
露光してオートグラフィーをとった。レーン1は脾臓、
レーン2は胸腺、レーン3は前立腺、レーン4は精巣、
レーン5は卵巣、レーン6は小腸、レーン7は結腸、レ
ーン8は末梢血液白血球、レーン9は脳である。
【図5】図5は、SUSP1の細胞内局在を示す図である。N
IH3T3細胞を100U/mlのペニシリン、1μg/mlのストレプ
トマイシン及び10%(v/v)ウシ血清を添加したダルベッコ
改変イーグル培地で培養し、ゼラチンでコートしたガラ
スカバースリップ上に4×105細胞/mlの密度でプレート
した。24時間培養した後、GFPを発現するプラスミド
(A)とGFP-SSP1融合物を発現するプラスミド(B)を
培養細胞にトランスフェクションした。細胞を48時間
インキュベートし、固定し、共焦点顕微鏡にて観察し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 真一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA14 CA04 DA03 DA06 HA11 4B050 CC03 DD11 KK18 LL01 4H045 AA10 AA20 BA10 CA45 DA89 EA20 EA50 FA74 HA07 HA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユビキチン様タンパク質SUMO-1の前駆体
    又はSUMO-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体に
    作用して、C末端にGly残基を有する成熟SUMO-1タンパ
    ク質を生成する活性を有するヒト由来SUMO-1特異的プロ
    テアーゼ。
  2. 【請求項2】 下記の理化学的性質を有する、請求項1
    に記載のヒト由来SUMO-1特異的プロテアーゼ。 (1)作用:ユビキチン様タンパク質SUMO-1の前駆体又
    はSUMO-1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体に作
    用して、成熟SUMO-1タンパク質のC末端に存在するGly
    残基のC末端を切断して成熟SUMO-1タンパク質を生成す
    る; (2)基質特異性:基質としてSUMO-1の前駆体又はSUMO
    -1と他のタンパク質又はペプチドとの結合体を認識し、
    Smt3結合体、ユビキチン結合体、Rub1結合体、NEDD8結
    合体、Fub結合体を認識しない: (3)分子量:アミノ酸配列から計算して約126kD
    a (4)等電点:アミノ酸配列から予測して6.30
  3. 【請求項3】 下記の何れかのアミノ酸配列から成る、
    請求項1または2に記載のヒト由来SUMO-1特異的プロテ
    アーゼ: (A)配列番号1に記載のアミノ酸配列; (B)配列番号1に記載のアミノ酸配列おいて1から数
    個のアミノ酸が欠失、置換、付加及び/又は挿入された
    アミノ酸配列であって、C末端にGly残基を有する成熟S
    UMO-1タンパク質を生成する活性を有するアミノ酸配
    列;又は (C)配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の
    相同性を有するアミノ酸配列であって、C末端にGly残
    基を有する成熟SUMO-1タンパク質を生成する活性を有す
    るアミノ酸配列;
  4. 【請求項4】 請求項1から4の何れか1項に記載のヒ
    ト由来SUMO-1特異的プロテアーゼを製造するために使用
    する、下記の何れかの塩基配列から成るSUMO-1特異的プ
    ロテアーゼ遺伝子。 (A)配列番号1に記載のアミノ酸配列をコードする塩
    基配列 (B)配列番号2に記載の塩基配列; (C)配列番号2に記載の塩基配列おいて1から数個の
    塩基が欠失、置換、付加及び/又は挿入された塩基配列
    であって、C末端にGly残基を有する成熟SUMO-1タンパ
    ク質を生成するSUMO-1特異的プロテアーゼ活性を有する
    アミノ酸配列をコードする塩基配列;又は (D)上記(A)〜(C)の何れかに記載の塩基配列と
    ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが
    できる塩基配列であって、C末端にGly残基を有する成
    熟SUMO-1タンパク質を生成するSUMO-1特異的プロテアー
    ゼ活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列;
  5. 【請求項5】 請求項1から3の何れか1項に記載のヒ
    ト由来SUMO-1特異的プロテアーゼに対する抗体。
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