JP2001224084A - リモコン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】主装置に設けられた表示器の画面上に表示され
ているカーソルの移動方向等の変移情報の入力が簡単な
操作で行え、小型で操作性が良いリモコン装置を提供す
る。 【解決手段】リモコン装置１は、傾き検出部１３におい
て水平面に対する本体の傾きを検出しており、操作部１
２に設けられた移動規制スイッチが操作されている間だ
け、送信部１４から主装置２に対してカーソルの移動方
向や移動速度を指示する制御信号を送信する。また、リ
モコン装置２は傾き検出部１３で検出した水平面に対す
る本体の傾きに基づいて、カーソルの移動方向や移動速
度を決定する。したがって、操作者はリモコン装置１本
体を傾けるという簡単な操作で、主装置２に設けられた
表示器の画面上に表示されているカーソルを移動させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主装置を遠隔操
作するリモコン装置に関し、特に主装置に設けられた表
示器の画面上に表示されているカーソルの移動や実行す
る処理の選択が行えるリモコン装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、テレビ受像機ではチャンネル
の変更やボリュームの調整等、本体の動作を離れた場所
から遠隔操作できるリモコン装置が利用されている。リ
モコン装置は、周知のようにユーザが操作する入力部を
有し、該入力部における入力に基づいてテレビ受像機本
体に動作を指示する制御信号を赤外線や電波で送信する
ものである。また、テレビ受像機はリモコン装置から送
信されてきた制御信号に基づいて本体の動作を切り換え
る。

【０００３】ところで、最近のテレビ受像機は多機能、
高性能化にともなって、ユーザが自分の好みに応じて調
整できる項目（画質や音質等）が多くなっている。そし
て、リモコン装置にこれらの項目毎に操作スイッチを配
置すると、操作スイッチの増加により、リモコン装置本
体の大型化、操作性の低下等の問題が生じる。そこで、
リモコン装置に配置される１つのスイッチに操作された
ときに送信する制御信号を複数割り当てるとともに、リ
モコン装置本体の傾きを検出する機能を設け、スイッチ
が操作されたときのリモコン装置の傾きに応じて送信す
る情報を切り換えるものが提案された（特開４−２４２
３９８号公報、特開平５−２１９５８０号公報）。具体
的には、スイッチＡが操作されたときに、リモコン装置
本体が右側に傾けられていると制御信号Ｂを送信し、左
側に傾けられていると制御信号Ｃを送信するリモコン装
置が開示されている。

【０００４】このリモコン装置は、１つのスイッチに複
数の制御信号を割り当てることで、操作部に配置するス
イッチの個数を低減し、リモコン装置本体の大型化、操
作性の低下を抑えることを目的としていたが、最近の多
機能、高性能化にともなって上記技術を利用してもリモ
コン装置に配置する操作スイッチの個数が十分に抑えら
れなくなってきている。

【０００５】そこで、テレビ受像機の画面に表示された
処理項目を選択するメニュー画面に表示されているカー
ソルを移動させて任意の処理を選択する構成としたリモ
コン装置が提案されている。この、リモコン装置では上
記メニュー画面に表示されているカーソルを移動させる
変移情報（移動方向や移動速度等）を入力するスイッチ
とメニュー画面に表示されている処理を選択する際に操
作するスイッチを配置すればよいため、上記大型化、操
作性の低下等を防止することができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リモコン装置はカーソルを移動させる変移情報（移動方
向や移動速度等）を入力するスイッチとして、リモコン
装置本体表面にシャトルボールやトラックボールを設け
たものであった（特開平５−２３６５７１号公報、特開
平９−２７１０８１号公報）。また、リモコン装置本体
を大型化を抑えるため、シャトルボールやトラックボー
ルは比較的小さいものを使用し、リモコン装置を持った
手の親指で操作させていた。このため、一定方向にカー
ソルを連続的に移動させる場合や、長時間連続して使用
するときの操作者の負担が大きく、操作性が良くないと
いう問題があった。

【０００７】また、最近ではテレビ受像機および通信回
線に接続され、通信回線を介して接続された装置から獲
得した情報をテレビ受像機の画面に表示する端末装置
（所謂、インタネット端末）も提案されており、カーソ
ルの移動を遠隔操作することができる小型で操作性の良
いリモコン装置の開発が望まれている。なお、この端末
装置は、画面上に表示されているカーソルが移動されて
選択された処理に応じて通信回線を介して接続されてい
る装置から新たな情報等を獲得し、テレビ受像機の画面
にこの新たな情報を表示させるものである。

【０００８】この発明の目的は、主装置に設けられた表
示器の画面上に表示されているカーソルの移動方向等の
変移情報の入力が簡単な操作で行え、小型で操作性が良
いリモコン装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明のリモコン装置
は、上記課題を解決するために以下の構成を備えてい
る。

【００１０】（１）主装置に対して、該主装置に設けら
れた表示器の画面上に表示されているカーソルの表示位
置の移動を遠隔指示するリモコン装置であって、リモコ
ン装置本体の傾きを検出する傾き検出部と、上記傾き検
出部が検出したリモコン装置本体の傾きに基づいて上記
主装置に対して指示するカーソルの移動方向を決定する
制御部と、上記主装置に上記制御部が決定した移動方向
へのカーソルの移動を指示する制御信号を送信する送信
部と、を備えている。

【００１１】（２）上記制御部は、上記傾き検出部が検
出したリモコン装置本体の傾きに基づいて上記カーソル
の移動速度を決定し、上記制御信号には、カーソルの移
動速度を指示する情報を含まれている。

【００１２】（３）上記主装置への上記カーソルの移動
の指示を有効にするかどうかを切り換えるスイッチを備
えている。

【００１３】（４）上記スイッチの操作が特定の操作で
あったときに、上記送信部から主装置に対して選択信号
を送信する。

【００１４】上記構成では、傾き検出部が検出したリモ
コン装置本体の傾きに基づいて、カーソルの移動方向や
移動速度が決定され、これがカーソルの移動を指示する
制御信号として主装置に送信される。したがって、操作
者はリモコン装置本体を傾けるという簡単な操作で、主
装置に設けられた表示器の画面上に表示されているカー
ソルを移動させるための変移情報の入力が行える。しか
も、通常リモコン装置は操作者が手に持って操作するこ
とから、簡単に任意の方向に傾けることができる。

【００１５】また、主装置へのカーソルの移動の指示を
有効にするかどうかを切り換えるスイッチを設けたの
で、操作者がカーソルを移動させたくないときには、上
記スイッチを利用することで、テーブル等に載置してい
るときや、手に持っているときに、リモコン装置本体が
傾いていても主装置へのカーソルの移動を指示する制御
信号の送信を規制することができる。したがって、画面
上に表示されているカーソルが操作者の意図していない
ときに移動することがなく、操作性を低下させることは
ない。

【００１６】さらに、上記スイッチが２回連続して操作
される等、特定の操作が行われたときに、主装置に選択
信号を送信する。したがって、リモコン装置には選択信
号を送信する際に操作するスイッチを別途設けなくても
よいので、小型化および操作性の向上がはかれる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態である
リモコン装置の構成を示すブロック図である。この実施
形態のリモコン装置１は、赤外線（または電波）を利用
して主装置２に制御信号を送信することで、該主装置２
を遠隔操作するものである。主装置２は、画面上に表示
されているカーソルを移動させて処理の選択が行える装
置であり、周知のテレビ受像機や、テレビ受像機および
通信回線に接続されたインターネット端末等がある。こ
の実施形態のリモコン装置１は、本体の動作を制御する
制御部１１と、入力操作を行うスイッチが配置された操
作部１２と、本体の傾きを検出する傾き検出部１３と、
赤外線を利用して主装置２に制御信号を送信する送信部
１４を備えている。操作部１２には、送信部１４から制
御信号を送信するかどうかを切り換える規制スイッチ１
２ａが設けられている。この規制スイッチ１２ａは押圧
されたときにオンし、押圧されていない状態となったと
きにオフする自己復帰型のスイッチである。また、この
規制スイッチ１２ａは図２に示すように本体の左側側面
に配置しており、リモコン装置１を持った右手の親指で
簡単に操作することができる。

【００１８】図３は傾き検出部の構成を示す図である。
図３（Ａ）は傾き検出部の上面図であり、図３（Ｂ）は
傾き検出部の下面図であり、図３（Ｃ）は図３（Ａ）に
おけるＡ−Ａ部の断面図である。２１は、略中央部に開
口部２１ａが形成された取付板であり、この取付板２１
はリモコン装置１本体に固定されている。この取付板２
１の下面には、開口部２１ａを中心にして、９０度ずつ
ずらして２つの可変抵抗器２２、２３と２つの固定台２
４、２５が取り付けられている。図示するように可変抵
抗器２２と固定台２４とが開口部２１ａを挟んで対向し
ており、可変抵抗器２３と固定台２５とが開口部２１ａ
を挟んで対向している。可変抵抗器２２と固定台２４と
は軸２６で連結されており、可変抵抗器２３と固定台２
５とは軸２７で連結されている。軸２６、２７は一方の
端部が可変抵抗器２２、２３の抵抗値を調整する調整ツ
マミに取り付けられており、他方の端部が固定台２４、
２５に回転自在に取り付けられている。これにより、可
変抵抗器２２、２３の抵抗値は軸２６、２７が回転する
ことで変化する。

【００１９】軸２６、２７は、略中央部が半円形の形状
であり、軸方向に長穴が開口されている（図４参照）。
図４では軸２６のみ示している。また図４（Ａ）は軸の
側面図であり、図４（Ｂ）は軸の下面図である。なお、
軸２６と軸２７とは上記半円形状の大きさが異なってお
り、一方の軸によって他方の軸の回転が制限されること
はない。さらに、取付板２１には、上端部に樹脂性の比
較的軽い第１のボール３１が取り付けられ、下端部に金
属性の比較的重い第２のボール３２が取り付けられたス
ティック３０が配置されている。スティック３０は取付
板２１の開口部２１ａ、および軸２６、２７の長穴に通
されている。なお、スティック３０に対して少なくとも
第１のボール３１は着脱自在の構成であり、開口部２１
ａ、および軸２６、２７の長穴に通したスティック３０
の上端部に第１のボール３１を取り付けることで図３に
示すように組み立てることができる。また、取付板２１
は第１のボール３１がスムーズに回転するように、開口
部２１ａの周囲に第１のボール３１の受けを形成してい
る。なお、第１開口部２１ａは第１のボール３１の外形
よりも小さく、またスティック３０の外形よりも十分に
大きい。第２のボール３２はリモコン装置１本体に対し
て固定されておらず、フリーである。

【００２０】次に、図５を参照しながら上記構成の傾き
検出部１３の動作について説明する。図５（Ａ）はリモ
コン装置が略水平な状態であるときの傾き検出部を示し
ており、図５（Ｂ）はリモコン装置１が右に傾けられた
状態であるときの傾き検出部１３を示している。リモコ
ン装置１本体を適当な方向に傾けると、リモコン装置１
本体に固定されている取付板２１も同様に傾く。一方、
第２のボール３２は本体に固定されていないので、重力
の作用によって第１のボール３１が取付板２１の上面で
回転し、図示するようにスティック３０は本体の傾きに
関係なく鉛直方向に延びた状態となる。なお、取付板２
１とスティック３０とが干渉して上記動作が制限されな
いように、開口部２１ａをスティック３０の外形よりも
十分に大きくしている。また、開口部２１ａの周囲に第
１のボール３１の受けを形成し、さらに第１のボール３
１を樹脂性の比較的軽いものとしたので、第２のボール
３２に作用する重力によって、第１のボール３１を取付
板２１上でスムーズに回転させることができる。

【００２１】上記の説明から明らかなように、リモコン
装置１本体の傾きに応じてスティック３０に対する取付
板２１の傾きが変化する。ここで、スティック３０は軸
２６、２７に形成された長穴に通されているので、ステ
ィック３０がこの傾きの変化に応じた量だけ軸２６、２
７を回転させる。したがって、可変抵抗器２２、２３の
抵抗値がこの傾きの変化に応じた量だけ変化する。すな
わち、可変抵抗器２２、２３の抵抗値の変化を検出する
ことで、リモコン装置１本体の傾きが検出できる。な
お、２つの可変抵抗器２２、２３は９０度ずらして取り
付けられているので、水平面に対してリモコン装置１本
体が傾けられている向きが検出できる。

【００２２】次に、この実施形態のリモコン装置１の動
作について説明する。図６はリモコン装置１の動作を示
すフローチャートである。操作者は、通常リモコン装置
１を手に持って操作する。リモコン装置１は、操作部１
２において操作者による入力操作が行われるのを待つ
（ｎ１）。リモコン装置１は入力操作が行われると、規
制スイッチ１２ａが操作されたかどうかを判定し（ｎ
２）、操作されたスイッチが規制スイッチ１２ａでなけ
れば操作されたスイッチに応じた制御信号を送信部１４
から主装置２に送信し（ｎ３）、ｎ１に戻って上記処理
を繰り返す。

【００２３】一方、規制スイッチ１２ａが操作されてい
た場合、該規制スイッチ１２ａが所定時間内に２回連続
して操作されたかどうか（所謂、ダブルクリックの操作
が行われたかどうか）を判定する（ｎ４）。規制スイッ
チ１２ａが２回連続して操作されていなければ、傾き検
出部１３において検出されているリモコン装置１本体の
傾きに基づいて、送信部１４からスイッチ１２ａがオフ
されるまで主装置２にカーソルの移動を指示する制御信
号を送信する（ｎ５、ｎ６）。なお、スイッチ１２ａは
自己復帰型のスイッチであり、操作者が押圧している間
だけオンしている。したがって、操作者がスイッチ１２
ａを操作している間、主装置２にカーソルの移動を指示
する制御信号が送信され、操作者がスイッチ１２ａの操
作をやめると主装置２へのカーソルの移動を指示する制
御信号の送信が停止される。また、上述したように、傾
き検出部１３では２つの可変抵抗器２２、２３の抵抗値
から水平面に対してリモコン装置１が傾いている方向お
よびその角度が検出できる。

【００２４】リモコン装置１は、傾き検出部１３で検出
されている傾き方向に基づいて主装置２に対して指示す
るカーソルの移動方向を決定し、水平面に対する角度に
基づいて主装置２に対して指示するカーソルの移動速度
を決定する。具体的には、リモコン装置１は、主装置２
に本体が傾けられた方向へのカーソルの移動を指示し、
傾けられた角度が大きいほどカーソルの移動速度を高速
にするよう指示する。

【００２５】また、ｎ４においてスイッチ１２ａが２回
連続して操作されたと判定すると、リモコン装置１は主
装置２に対して選択信号を送信する（ｎ７）。

【００２６】このように、この実施形態のリモコン装置
１では本体を傾けることによって、主装置２に対してカ
ーソルの移動を指示する制御信号を送信することができ
る。したがって、操作者は、リモコン装置１を傾けると
いう簡単な操作で、主装置２に設けられた画面上に表示
されているカーソルを所望の位置に移動させることがで
きる。また、本体を右手で持ったときに親指で操作しや
すい位置に規制スイッチ１２ａを配置し、該規制スイッ
チ１２ａが操作されている間だけ主装置２に対してカー
ソルの移動を指示する制御信号が送信されるようにした
ので、操作者は画面上においてカーソルが所望の位置に
きたときに規制スイッチ１２ａの操作をやめれば、該位
置にカーソルを停止させることができる。しかも、規制
スイッチ１２ａは自己復帰型のスイッチとしたので、操
作者は規制スイッチ１２ａの押圧をやめることで、カー
ソルの移動が停止できるので、非常に簡単に所望の位置
にカーソルを停止させることができる。

【００２７】また、手に持っているリモコン装置１本体
が傾いていても規制スイッチ１２ａを操作していなけれ
ば主装置２に対してカーソルの移動を指示する制御信号
が送信されることがないので、規制スイッチ１２ａが操
作されていなければ、テーブル等に載置しているとき
や、手に持っているときに、リモコン装置本体が傾いて
いても主装置２へのカーソルの移動を指示する制御信号
が送信されない。したがって、画面上に表示されている
カーソルが操作者の意図していないときに移動すること
がなく、操作性を低下させることはない。

【００２８】さらに、スイッチ１２ａが２回連続して操
作されたときには、主装置２に選択信号を送信するよう
に構成したので、リモコン装置１の操作部１２に主装置
２に選択信号を送信する際に操作するスイッチを別途設
けなくてもよい。したがって、リモコン装置１に設けら
れるスイッチの増加が抑えられ、本体の小型化および操
作性の向上がはかれる。

【００２９】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、本体
の傾きに基づいて主装置にカーソルの移動を指示する制
御信号を送信するようにしたので、主装置に設けられた
表示器の画面上に表示されているカーソルを簡単に移動
させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態であるリモコン装置の構成
を示す図である。

【図２】この発明の実施形態であるリモコン装置の外観
を示す図である。

【図３】この発明の実施形態であるリモコン装置の傾き
検出部の構成を示す図である。

【図４】この発明の実施形態であるリモコン装置の傾き
検出部の構成を示す図である。

【図５】この発明の実施形態であるリモコン装置の傾き
検出部の動作を説明する図である。

【図６】この発明の実施形態であるリモコン装置の動作
を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１−リモコン装置 ２−主装置 １１−制御部 １２−操作部 １２ａ−規制スイッチ １３−傾き検出部 １４−送信部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主装置に対して、該主装置に設けられた
   表示器の画面上に表示されているカーソルの表示位置の
   移動を遠隔指示するリモコン装置であって、 リモコン装置本体の傾きを検出する傾き検出部と、 上記傾き検出部が検出したリモコン装置本体の傾きに基
   づいて上記主装置に対して指示するカーソルの移動方向
   を決定する制御部と、 上記主装置に上記制御部が決定した移動方向へのカーソ
   ルの移動を指示する制御信号を送信する送信部と、を備
   えたリモコン装置。
2. 【請求項２】 上記制御部は、上記傾き検出部が検出し
   たリモコン装置本体の傾きに基づいて上記カーソルの移
   動速度を決定し、 上記制御信号には、カーソルの移動速度を指示する情報
   を含まれている請求項１に記載のリモコン装置。
3. 【請求項３】 上記主装置への上記カーソルの移動の指
   示を有効にするかどうかを切り換えるスイッチを備えた
   請求項１または２に記載のリモコン装置。
4. 【請求項４】 上記スイッチの操作が特定の操作であっ
   たときに、上記送信部から主装置に対して選択信号を送
   信する請求項３に記載のリモコン装置。