JP2001219156A - Voc処理手段の監視システム - Google Patents

Voc処理手段の監視システム

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JP2001219156A JP2000029272A JP2000029272A JP2001219156A JP 2001219156 A JP2001219156 A JP 2001219156A JP 2000029272 A JP2000029272 A JP 2000029272A JP 2000029272 A JP2000029272 A JP 2000029272A JP 2001219156 A JP2001219156 A JP 2001219156A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VOC処理手段を構成する活性炭の交換時期
や紫外線ランプの劣化/破損などの状態を知ることが可
能なVOC処理手段の監視システムを提供する。 【解決手段】 土壌若しくは地下水に含まれるVOCを
空気若しくは水とともに取出すポンプと、取出された空
気若しくは水に含まれるVOCを吸着若しくは分解させ
て前記空気若しくは水に含まれるVOCを減衰させるV
OC処理手段と、このVOC処理手段の入口,出口側の
少なくとも一方に配置され前記空気若しくは水に含まれ
るVOCを測定するVOC測定装置と、このVOC測定
装置の出力に基づいて前記ポンプの回転を制御するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土壌若しくは地下水
に含まれるVOCを空気若しくは水とともに取出し、取
出された空気若しくは水に含まれるVOCを吸着若しく
は分解させて前記空気若しくは水に含まれるVOCを減
衰させるVOC処理手段の監視システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】VOC(揮発性有機化合物)は優れた溶
解力を有する溶剤として長年にわたり使用されてきた
が、近年その発癌性が指摘され、環境への放出が制限さ
れている。しかし、揮発性有機化合物による環境の汚染
は依然として解決されておらず、全国の地下水や土壌か
らトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどのV
OCが検出され大きな問題となっている。
【0003】このようなVOCは土壌から真空抽出し、
或いは地下水をエアーストリッピングした後活性炭など
の吸着材で吸着したり、VOCを含むガスに紫外線を照
射して分解したりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、吸着材で吸収
する場合、吸着材が飽和して処理能力が低下したり、紫
外線で分解する場合、ランプの劣化やランプ切れ等のア
クシデントが発生する。そのような場合は吸着材やラン
プの交換等の処置を施す必要がある。
【0005】ところで、従来のVOC測定装置では連続
測定ができず、所定時間ごとにバッチで測定していた
が、空気や水に含まれるVOCの量は吸引する場所や時
間帯により異なり、バッチによる測定では吸着材やラン
プの交換時期を正確に判断するのは難しいという問題が
あった。
【0006】また、空気や水に含まれるVOCの濃度が
高くVOC処理手段の処理能力を超える場合は基準値よ
り高い濃度のVOCを含む空気が排出されるという問題
があった。本発明は上記課題を解決するためになされた
もので、吸着材やランプの交換時期を正確に判断し、排
水や大気などの排出基準値より高い濃度のVOCを含む
空気や水を排出することのないVOC処理手段の監視シ
ステム提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために本発明は、請求項1においては、土壌若しく
は地下水に含まれるVOCを空気若しくは水とともに取
出すポンプと、取出された空気若しくは水に含まれるV
OCを吸着若しくは分解させて前記空気若しくは水に含
まれるVOCを減衰させるVOC処理手段と、このVO
C処理手段の入口,出口側の少なくとも一方に配置され
前記空気若しくは水に含まれるVOCを測定するVOC
測定装置と、このVOC測定装置の出力信号に基づいて
前記ポンプの回転を制御することを特徴とする。
【0007】請求項2においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、VOC処理手段の
入口側に配置されたVOC測定装置の出力の積算値に基
づいて前記ポンプの回転を制御することを特徴とする。
【0008】請求項3においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、VOC処理手段の
出口側に配置されたVOC測定装置の出力に基づいて前
記ポンプの回転を制御することを特徴とする。
【0009】請求項4においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、VOC処理手段の
入口側と出口側にVOC測定装置を設け、これらVOC
測定装置の出力差に基づいて前記VOC処理手段の劣化
度を判断するようにしたことを特徴とする。
【0010】請求項5においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、VOC処理手段の
入口,出口側の少なくとも一方に配置されたVOC測定
装置からの出力信号をレコーダに送信し、レコーダ側か
ら前記ポンプの回転を制御することを特徴とする。
【0011】請求項6においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、VOC処理手段の
入口,出口側の少なくとも一方に配置されたVOC測定
装置からの出力信号を、ネットワーク対応のレコーダに
送信すると共に通信回線を介して外部の監視手段に送信
し、これらレコーダ若しくは監視手段から前記ポンプの
回転を制御することを特徴とする。
【0012】請求項7においては、請求項1記載のVO
C処理手段の監視システムにおいて、ポンプには2以上
の集気管が接続されており、それらの集気管の少なくと
も2本から交互に吸引するようにしたことを特徴とす
る。
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。 図1は本発明の実施形態の一例を示す構成図である。図
において、1は集気管であり、この集気管1は所定の長
さを有する金属若しくはプラスチックの筒体で形成さ
れ、VOCが染込んでいると推定される地中に埋設さ
れ、パイプ2を介して吸引ポンプ(以下、単にポンプと
いう)3に接続されている。なお、集気管1とポンプ3
を結ぶパイプの途中には開閉弁4が設けられている。
【0013】5はポンプ駆動回路であり、ポンプ3の起
動や停止或いは回転数を制御する。ポンプ3とVOC処
理手段6の入口側を接続するパイプ2の途中には第1V
OC測定装置7aが設けられている。このVOC処理手
段6には例えば活性炭からなるVOC処理室6aが配置
されている。このVOC処理手段6の出口側には第2V
OC測定装置7bが設けられている。
【0014】これら第1,第2VOC測定装置7a,7
bの出力はポンプ駆動手段5に入力されるとともにネッ
トワーク対応レコーダ8にも入力される。更にネットワ
ーク対応レコーダ8の出力端にはインサーネット接続手
段9を介して表示画面を有するパソコン等の監視手段が
接続されたり、NTTとの公衆回線接続手段9aを介し
てパソコン等の監視手段が接続されている。
【0015】なお、第1VOC測定装置7a,ポンプ駆
動回路5,ネットワーク対応レコーダ8の何れか、また
は少なくとも一つにはVOC処理手段6の単位時間当た
りの処理能力と許容積算処理量が記憶されており、何れ
かがそれらを超えた場合はポンプ3の回転を制御する機
能を備えている。
【0016】このような構成において、ポンプ3の回転
により地中から吸引されたVOCを含む気体(空気)は
集気管1→パイプ2→第1VOC測定装置7aを介して
VOC処理手段6に搬送される。なお、初期状態ではポ
ンプ駆動回路5はポンプ3を例えば最大出力付近で回転
させ一定流量の気体をVOC処理手段6に搬送する。
【0017】第1VOC測定装置7aで測定されたVO
C値は濃度に応じた電気信号に変換されるが、その信号
はポンプ駆動回路5,ネットワーク対応レコーダ8及び
監視手段10a,10bに送信され、ポンプ駆動回路5
又はネットワーク対応レコーダ8に予め記憶されたVO
C処理手段6の単位時間当たりの処理能力と比較され、
処理能力を超えていなければその状態の運転が続行さ
れ、超えていた場合はポンプの回転数を抑制して気体の
吸引量を減らし、気体に含まれるVOCの総量が単位時
間当たりの処理能力を超えないように制御する。
【0018】そして、このVOCの測定量はポンプ駆動
回路5に逐次記録され、その積算量が予め記憶されたV
OC処理手段6の積算処理能力に達したら、ポンプ3の
回転を停止したり、警報を発するするように制御され
る。
【0019】第2VOC測定装置7bはVOC処理手段
6で処理された気体中のVOC値を測定し、その測定値
をポンプ駆動回路5,ネットワーク対応レコーダ8及び
監視手段10a,10bに送信する。駆動回路5,レコ
ーダ8には第1,第2VOC測定装置7a,7bの出力
差を演算する演算手段と、その差(VOCの減衰率)が所
定率を超えているか、また、処理された気体を大気中に
放出した場合、気体に含まれるVOCが基準値以内であ
るかを判断する手段が設けられている。
【0020】そして、ポンプ駆動回路5はVOCの減衰
が少なくなったとき(VOC処理装置の処理能力低下)や
大気中への放出基準値を超えている場合は警報を発した
りポンプの回転を停止する制御を行う。なお、このよう
な制御は遠方に配置された監視手段10a,10b側か
らネットワーク対応レコーダ8を介して行うことも可能
である。
【0021】ところで、このようなVOC処理手段6を
用いて土壌中のVOCを除去する場合、一本の集気管で
集気できる領域は限られたものとなる。したがって広い
領域のVOCを除去する場合複数の集気管を埋設し、2
本以上から同時若しくは交互に吸引することも可能であ
る。
【0022】図1では開閉弁4を有する3本の集気管を
埋設しこれらから交互に吸引する例を示している。即
ち、はじめ1b,1cの開閉弁を閉とし、1aの集気管
でVOCを含む気体(空気)を一定時間吸引して処理す
る。その後この収集管で吸引した気体のVOC濃度が所
定置以下になったら開閉弁4aを閉とし、次に開閉弁4
bを開として収集管1bが埋設された領域のVOCを除
去する。
【0023】なお、VOC濃度が所定置以下になって
も、時間の経過と共にVOC濃度は上昇する場合がある
が、このような切換えを交互に行うことにより一定範囲
の土壌中のVOC濃度を許容値以下に低減させることが
できる。
【0024】図2は2本の集気管と開閉弁A,B(図示
せず)を用いて一定時間ごとに開閉弁を切換えて交互に
吸引している状態を示すものである。開閉弁がオンとな
っている状態でVOC濃度は低下するがオフの状態では
濃度が徐々に上昇しており、時間の経過にしたがってピ
ーク濃度が低下している。このように断続して気体を吸
引することで効率的にVOCを除去することができる。
【0025】なお、上述の説明では土壌中のVOC処理
装置について説明したが、地下水のVOC処理も同様に
行うことができる。その場合、ポンプで汲み上げた水を
一旦曝気槽で処理し、地下水に含まれるVOCを分離す
る。その後VOCを含む空気をVOC測定装置で測定し
VOC処理手段に導入する。
【0026】本発明の以上の説明は、説明および例示を
目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。し
たがって本発明はその本質から逸脱せずに多くの変更、
変形をなし得ることは当業者に明らかである。例えば、
第2VOC測定手段7bやネットワーク対応レコーダ
8,監視手段10a,10bは必ずしもなくてよい。ま
た、レコーダ8は通信手段との接続手段を持たないレコ
ーダであってもよい。
【0027】さらにポンプ駆動回路5又はレコーダ8に
は単にVOC処理手段の単位時間当たりの処理能力と許
容積算処理量のみが書き込まれており、その値に基づい
てポンプ3の制御を行うものであってもよい。特許請求
の範囲の欄の記載により定義される本発明の範囲は、そ
の範囲内の変更、変形を包含するものとする。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、V
OC処理手段の入口,出口側の少なくとも一方にVOC
を測定するVOC測定装置を設け、このVOC測定装置
の出力に基づいてポンプの回転を制御するようにしたの
で、活性炭の交換時期や紫外線ランプの劣化/破損など
の状態を知ることができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のVOC処理手段の監視システム実施形
態の一例を示す構成図である。
【図2】開閉弁を切換えて吸引した場合のVOC濃度の
状態を示す図である。
【符号の説明】
1 集気管 2 パイプ 3 吸引ポンプ 4 開閉弁 5 ポンプ駆動回路 6 VOC処理手段 7a 第1VOC測定装置 7b 第2VOC測定装置 8 ネットワーク対応レコーダ 9 インサーネット接続手段 9a 公衆回線接続手段 10a,10b 監視手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/18 B09B 3/00 304K // C02F 1/28 Fターム(参考) 4D002 AA21 AC10 BA04 EA01 GA02 GA03 GB02 4D004 AA41 AB05 CA12 CA34 CA47 DA01 DA02 DA04 DA10 DA13 DA16 DA17 4D024 AA10 AB04 AB11 DA03 DA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土壌若しくは地下水に含まれるVOCを空
    気若しくは水とともに取出すポンプと、取出された空気
    若しくは水に含まれるVOCを吸着若しくは分解させて
    前記空気若しくは水に含まれるVOCを減衰させるVO
    C処理手段と、このVOC処理手段の入口,出口側の少
    なくとも一方に配置され前記空気若しくは水に含まれる
    VOCを測定するVOC測定装置と、このVOC測定装
    置の出力信号に基づいて前記ポンプの回転を制御するこ
    とを特徴とするVOC処理手段の監視システム。
  2. 【請求項2】VOC処理手段の入口側に配置されたVO
    C測定装置の出力の積算値に基づいて前記ポンプの回転
    を制御することを特徴とする請求項1記載のVOC処理
    手段の監視システム。
  3. 【請求項3】VOC処理手段の出口側に配置されたVO
    C測定装置の出力に基づいて前記ポンプの回転を制御す
    ることを特徴とする請求項1記載のVOC処理手段の監
    視システム。
  4. 【請求項4】VOC処理手段の入口側と出口側にVOC
    測定装置を設け、これらVOC測定装置の出力差に基づ
    いて前記VOC処理手段の劣化度を判断するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載のVOC処理手段の監視
    システム。
  5. 【請求項5】VOC処理手段の入口,出口側の少なくと
    も一方に配置されたVOC測定装置からの出力信号をレ
    コーダに送信し、レコーダ側から前記ポンプの回転を制
    御することを特徴とする請求項1記載のVOC処理手段
    の監視システム。
  6. 【請求項6】VOC処理手段の入口,出口側の少なくと
    も一方に配置されたVOC測定装置からの出力信号を、
    ネットワーク対応のレコーダに送信すると共に通信回線
    を介して外部の監視手段に送信し、これらレコーダ若し
    くは監視手段から前記ポンプの回転を制御することを特
    徴とする請求項1記載のVOC処理手段の監視システ
    ム。
  7. 【請求項7】ポンプには2以上の集気管が接続されてお
    り、それらの集気管の少なくとも2本から交互に吸引す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載のVOC処
    理手段の監視システム。
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