JP2001218397A - 永久磁石型モータの回転子 - Google Patents

永久磁石型モータの回転子

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JP2001218397A
JP2001218397A JP2000022977A JP2000022977A JP2001218397A JP 2001218397 A JP2001218397 A JP 2001218397A JP 2000022977 A JP2000022977 A JP 2000022977A JP 2000022977 A JP2000022977 A JP 2000022977A JP 2001218397 A JP2001218397 A JP 2001218397A
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rotor
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edge
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JP2000022977A
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Katsuyuki Takeda
勝幸 武田
Kazuma Sakai
数馬 阪井
Yoshihiko Nagase
好彦 長瀬
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転子鉄心の強度を維持しつつ、モータ特性
の改善を図った永久磁石型モータの回転子を提供する。 【解決手段】 永久磁石型モータの回転子9は、略円筒
形の回転子鉄心63の内部に、各磁極に対応してスロッ
ト66を軸方向に形成し、各スロットにはそれぞれ永久
磁石MGを埋設して成るものであって、スロットの回転
子鉄心内周側の縁部66Aは、当該回転子鉄心の内周側
に凸となる円弧状を呈し、この縁部の両端は回転子鉄心
の表面付近まで延在して、隣接する磁極のスロットの回
転子鉄心内周側の縁部に近接すると共に、スロットの回
転子鉄心表面側の縁部66Bと内周側の縁部とが成す隅
角部P1は極小径の円弧とされ、且つ、当該隅角部に連
続する内周側の縁部には、所定幅の平坦部69が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和機
や冷蔵庫などに搭載される圧縮機などを駆動するために
用いられる永久磁石型モータの回転子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種永久磁石型モータの回転子
は、例えば特開平8−331783号公報に示される如
く、電磁鋼板から成る回転子鉄板を積層して構成された
回転子鉄心の内部に永久磁石を埋め込んで構成されてい
る。この場合、回転子は略円筒形状の固定子と略同軸の
円筒形状を呈しており、固定子の内周面に対向して例え
ば四個の磁極を有し、軸を中心として自在に回転するよ
うに構成されている。
【0003】この回転子鉄心には内周側に凸の円弧形状
の永久磁石埋設用のスロットが一極当たりこの場合は半
径方向に二層形成され、このスロット内に同形状の永久
磁石が埋設される。そして、この回転子は固定子に捲装
された巻線にて生成される回転磁界に磁極が吸引又は反
発することにより回転するものであった。
【0004】図19は前記公報の如き従来の永久磁石型
モータの回転子100の平面図である。尚、図19は回
転子の半分のみを示すと共に、この場合スロット101
は一層形成されている。この図において、スロット10
1は回転子100の四個の磁極に対応して軸方向に形成
されている。このスロット101は前述の如く回転子鉄
心102の内周側の縁部101Aが凸となる円弧状を呈
すると共に、外周側は略直線状を呈した形状とされてい
る。
【0005】係る形状と成すことにより、回転子鉄心1
02内のスロット101の断面積を最大限に拡大でき、
それにより当該スロット101内部に挿入される永久磁
石MGも大きくすることができる。この永久磁石MGは
例えばフェライト材料をスロット101内に挿入した後
に着磁して構成されており、このように大型化すること
よってマグネットトルクの増大を図っていた。
【0006】また、図19の回転子100のスロット1
01の表面側の縁部101Bは、回転子鉄心102の表
面に略沿った形状とされており、この表面側の縁部10
1Bと内周側の縁部101Aがつくる隅角部P1は所定
半径の円弧形状とされていた。そして、相互に隣接する
磁極のスロット101、101の隅角部P1、P1が回
転子鉄心102の表面側で付き合わされるかたちとされ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来より
スロット101の縁部101Aと101Bの成す隅角部
P1は円弧形状となるため、隣接する隅角部P1、P1
間に介在する回転子鉄心102の面積(平面視)が大き
くなり、両磁極間に生じる漏れ磁束が増大する問題があ
った。そこで、この面積を縮小するためには隅角部P1
の円弧の半径を小さくすることが考えられるが、今度は
隣接するスロット101、101の間隔が隅角部P1、
P1に連続する縁部101Aの最終部分一点にて極めて
小さくなるため、回転子鉄心102の強度が著しく低下
してしまう問題が生じる。
【0008】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、回転子鉄心の強度を維持
しつつ、モータ特性の改善を図った永久磁石型モータの
回転子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の永久磁石型モー
タの回転子は、略円筒形の回転子鉄心の内部に、各磁極
に対応してスロットを軸方向に形成し、各スロットには
それぞれ永久磁石を埋設して成るものであって、スロッ
トの回転子鉄心内周側の縁部は、当該回転子鉄心の内周
側に凸となる円弧状を呈し、この縁部の両端は回転子鉄
心の表面付近まで延在して、隣接する磁極のスロットの
回転子鉄心内周側の縁部に近接すると共に、スロットの
回転子鉄心表面側の縁部と内周側の縁部とが成す隅角部
は極小径の円弧とされ、且つ、当該隅角部に連続する内
周側の縁部には、所定幅の平坦部が形成されていること
を特徴とする。
【0010】請求項2の発明の永久磁石型モータの回転
子は上記において、スロットの回転子鉄心表面側の縁部
と内周側の縁部とが成す隅角部は、0.4R以下の半径
の円弧とされていることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、略円筒形の回転子鉄心の
内部に、各磁極に対応してスロットを軸方向に形成し、
各スロットにはそれぞれ永久磁石を埋設して成る永久磁
石型モータの回転子であって、スロットの回転子鉄心内
周側の縁部を、当該回転子鉄心の内周側に凸となる円弧
状とし、この縁部の両端は回転子鉄心の表面付近まで延
在させ、隣接する磁極のスロットの回転子鉄心内周側の
縁部に近接させると共に、スロットの回転子鉄心表面側
の縁部と内周側の縁部とが成す隅角部は極小径の円弧と
したので、磁極間に生じる漏れ磁束を低減させ、モータ
特性の改善を図ることができるようになる。
【0012】特に、回転子鉄心内周側の縁部と表面側の
縁部とが成す隅角部に連続する内周側の縁部には、所定
幅の平坦部を形成しているので、隣接するスロット間が
一点にて狭まる不都合を解消し、回転子鉄心の強度を維
持若しくは改善することができるようになるものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明を適用する実施例として
の密閉型圧縮機Cの縦断側面図を示している。この図に
おいて、1は密閉容器で、この容器内には、二部品から
成る枠体2、3と、この枠体2、3の上側に配置された
圧縮要素4と、下側に配置されたモータ(永久磁石型モ
ータ。電動要素)5とが収納されている。圧縮要素4と
モータ5とは互いに組み付けられて圧縮本体17を構成
しており、この本体17は密閉容器1の内壁に支持装置
6を介して弾性的に取り付けられている。
【0014】モータ5は内部に固定子巻線7を備えた固
定子8と、この固定子8の内側に配置された回転子9
と、この回転子9の中央に挿着されて枠体2の軸受10
で軸支される回転軸11とで構成されている。
【0015】圧縮要素4はシリンダ12と、このシリン
ダ12内を回転軸11のクランクピン13に嵌合されて
往復摺動するピストン14と、シリンダ12の端面に設
けられた弁座15と、この弁座15を介してシリンダ1
2に取り付けられたシリンダヘッド16とで構成されて
いる。シリンダヘッド16はボルト18によってシリン
ダ12に固定されている。
【0016】密閉容器1内には潤滑油としてエステル系
オイルが封入される。また、密閉型圧縮機Cは図示しな
い冷蔵庫の冷凍サイクルを構成するものであり、使用す
る冷媒としては、例えばR−134aなどのHFC冷媒
が充填されている。そして、モータ5の回転子7の回転
駆動によって圧縮要素4のピストン14が往復摺動さ
れ、上記冷媒を吸引して圧縮し、吐出する動作を行うも
のである。
【0017】次に、上記モータ2について詳述する。密
閉型圧縮機Cの電動要素となるこのモータ2は、所謂磁
極集中巻方式のDCブラシレスモータであり、枠体3及
び支持装置6を介して密閉容器1の内壁に固定された前
記固定子8と、この固定子8の内側に前記回転軸11を
中心にして回転自在に支持された前記回転子9とから構
成されている。
【0018】先ず、図2〜図5はこの固定子8を示して
いる。この固定子8は、図6に示す如く略矩形ドーナッ
ツ状の固定子鉄板(珪素鋼板などの電磁鋼板)21を複
数枚積層して構成された固定子鉄心22と、回転子9に
回転磁界を与えるための前記固定子巻線(駆動コイル)
7と、この固定子巻線7と固定子鉄心22との間に介設
されたインシュレータ(絶縁材料)23、24などから
構成されている。
【0019】前記固定子鉄心22の内周には六個の歯部
26・・・が設けられており、これら歯部26の間に内
方および上下に開放したスロット部27が六箇所形成さ
れ、歯部26の先端には回転子9の外面に沿うように拡
開された先端部26Aが形成されている。そして、イン
シュレータ23、24を介して各歯部26・・・にスロ
ット部27の空間を利用して前記固定子巻線7を直接巻
回することにより、所謂集中直巻方式によって固定子8
の磁極を形成し、四極六スロットの固定子8を構成して
いる。
【0020】この場合、固定子鉄板21は複数枚積層さ
れ、各固定子鉄板21・・・の四隅部に位置するカシメ
部31・・・おいて相互にカシメ固定される。その後、
各固定子鉄板21・・・の端面が位置する外側四辺22
A、22B、22C、22Dの中央部を相互に溶接(溶
接箇所をYで示す)することにより、固定子鉄心22が
構成されている。
【0021】このように、固定子鉄心22の外側四辺2
2A〜22Dを構成する各固定子鉄板21・・・の端面
中央部を相互に溶接(Y)したので、溶接時に各固定子
鉄板21・・・に加わる熱は固定子鉄板21・・の四隅
部方向に均等に拡散するようになるので、溶接時の熱に
よって生じる固定子鉄板21・・・(固定子鉄心22)
の歪みを未然に防止することが可能となる。
【0022】また、固定子鉄心22は四隅のカシメ部3
1・・・にてカシメられると共に、その間に位置する四
辺22A〜22Dの中央が溶接固定されることになるの
で、各固定子鉄板21・・・は効率的に一体化され、固
定子鉄心22自体の強度も向上する。
【0023】次に、前記インシュレータ23、24は何
れもPBT(ポリブチレンテレフタレート。硬質合成樹
脂)から成型されており、それぞれ固定子鉄心22のス
ロット部27内に進入して歯部26の外面に密着し、嵌
合する図8、図9に示す如き櫛状係合部33・・・、3
4・・・が六箇所ずつ形成されており、各インシュレー
タ23、24の櫛状係合部33・・・、34・・・の各
一端側には外環状部36、37と、その内側で固定子鉄
心22の各歯部26・・の先端部26A・・の軸方向外
側に位置する内環状部38、39とがそれぞれ一体に成
形されている。
【0024】ここで、一方のインシュレータ23の平面
図を図10に示している。インシュレータ23の外環状
部36の外面には、先端が拡開された係支部41が所定
の間隔を存して複数一体に突出形成されており、それら
の近傍に位置する外環状部36には、櫛状係合部33・
・とは反対側の端面から切り込まれた切欠部42が複数
形成されている。
【0025】また、外環状部36の外面には図12に示
す如く略T字状を呈した係支部43が外側に向けて一体
に突出形成されており、係支部43の先端両側部には櫛
状係合部33とは反対側に起立した突起部44、44が
一体に形成されている。そして、この係支部43の先端
両側は外環状部36側に少許屈曲され、それにより、係
支部43の両側面には外側の一部が切り欠かれた略円形
の湾曲面から成る挿通部47、47が形成されている
(図12)。更に、この係支部43の近傍の外環状部3
6からは押さえ突起46が一体に突出形成されている。
【0026】他方のインシュレータ24の外環状部37
の外面には水平方向に延在する保持部51が複数一体に
形成されている。各保持部51・・・は外環状部37の
幅方向に相互に間隔を存して複数列(実施例では二列)
形成されており、外環状部37の幅方向で重ならないよ
うに外環状部37の半径方向にずれて形成されている。
これにより、インシュレータ24の成型時に、櫛状係合
部34・・の延在方向に成形型を抜く場合にも支障を来
さないように構成されている。更に、この外環状部37
にも、櫛状係合部34・・とは反対側の端面から切り込
まれた切欠部52が複数形成されている。
【0027】このようなインシュレータ23、24は、
固定子鉄心22にその軸方向の両端部から嵌合される。
このとき、各インシュレータ23、24の櫛状係合部3
3・・・、34・・・は固定子鉄心22の各スロット部
27・・・内に進入して歯部26・・・外面に嵌合す
る。
【0028】ここで、インシュレータ23の各櫛状係合
部33・・・は先端が細くなるテーパ形状とされてお
り、インシュレータ23、24が固定子鉄心22の両端
部から当該固定子鉄心22に嵌合された状態で、インシ
ュレータ23の各櫛状係合部33・・・は対向する他方
のインシュレータ24の各櫛状係合部34・・・内にそ
の先端から進入し、図8の如く重複する。
【0029】この重複代(重複寸法)は、図8の如く櫛
状係合部33が櫛状係合部34内に浅く進入した状態か
ら、図9の如く深く進入した状態までの任意の範囲で許
容される。従って、固定子鉄板21・・・の積層枚数が
多い場合、即ち、固定子鉄心22の積厚が大きい機種の
場合には図8の如く重複代が少なくなり、固定子鉄板2
1・・・の積層枚数が少ない場合、即ち、固定子鉄心2
2の積厚が小さい機種の場合には図9の如く重複代が多
くなる。即ち、インシュレータ23、24は種々の積厚
の固定子鉄心22に対して使用することができるように
構成されており、著しく汎用性に富んでいる。また、イ
ンシュレータ23の櫛状係合部33は先細りのテーパ形
状とされているので、インシュレータ24の櫛状係合部
34内への挿入も円滑に行えるようになる。
【0030】このようにインシュレータ23、24を固
定子鉄心22に嵌合した後、前述の如く各歯部26・・
・にスロット部27の空間を利用して固定子巻線7を直
接巻回することにより、集中直巻方式の四極六スロット
固定子8を構成する。
【0031】この場合、相対向する歯部26、26に巻
回された固定子巻線7が一相となり、固定子8には三相
の固定子巻線7が巻回されることになるので、相対向す
る歯部26、26に巻回された固定子巻線7は、インシ
ュレータ24側において渡り線53により相互に連結さ
れ、更にインシュレータ23側で各相の固定子巻線7は
連結されて三相の中性点が構成される。
【0032】また、各相の渡り線53・・は図5に示す
如くインシュレータ24の切欠部52から外側に引き出
されて外環状部37の外面に沿わされると共に、図3に
示す如く保持部51・・を間に挟んで引き回される。こ
れら保持部51・・・により、各渡り線53・・はそれ
ぞれ離間した状態で保持されるので(図3)、各相の渡
り線53・・・の接触による短絡故障は未然に阻止され
る。
【0033】一方、インシュレータ23側では、各相の
固定子巻線7に引き出し線54がそれぞれ接続される。
この引き出し線54・・は絶縁材にて被覆されると共
に、図4に示される如くインシュレータ23の外環状部
36の切欠部42から外側に引き出され、係支部41の
下側或いは上側を引き回されて被覆56にて最終的に一
本に纏められた後、端部のコネクタ57に接続されてい
る。
【0034】この場合、各引き出し線54・・・は被覆
56の手前で押さえ突起46の下側をくぐらされてお
り、一本に纏められた被覆56部分は係支部43の固定
子鉄心22側を回って挿通部47内を通り、突起部44
に係支されてコネクタ57(電力供給用の図示しないタ
ーミナルに接続される)に至るように引き回される(図
2、図4)。このように、引き出し線54・・・を係支
する係支部41・・・や係支部43、押さえ突起(係支
部の作用を成す)46をインシュレータ23に一対に形
成しているので、格別なカバーなどを取り付けること無
く、固定子巻線7の引き出し線54・・をインシュレー
タ23の外環状部36外面に沿って保持することができ
るようになる。
【0035】尚、58は絶縁性の筒部材であり、スロッ
ト部27内で隣接する固定子巻線7間に挿入されてい
る。そして、この筒部材58内には巻回された固定子巻
線7と引き出し線54との接続部分が挿入され、保持さ
れる。また、59は各相の対向する歯部26、26の固
定子巻線7を相互に連結する中性線である。そして、同
様に切欠部42から外側に引き出されて係支部41の下
側を引き回され、それにより外環状部36の外面に沿わ
されている。また、61はこの中性線59の接続部分を
同様に挿入する同様の筒部材である。
【0036】次に、前記回転子9について詳述する。6
3は回転子9の回転子鉄心であり、図14に示す如く例
えば厚さ0.3mm〜0.7mmの電磁鋼板から図15
の如き円形状に打ち抜いた回転子鉄板64を複数枚積層
し、互いにかしめて一体に積層されている。
【0037】回転子鉄心63内には四極の磁極に対応し
てスロット66・・・が軸方向に構成されており、これ
らスロット66・・・内にはフェライト製の永久磁石M
Gが挿入される。そして、回転子鉄心63の軸方向の端
面に端面部材67を被せた状態で図示しないリベットに
て一体化している。尚、後述する如く永久磁石MGはス
ロット66内に挿入された後、着磁されるものである。
また、図15において68は上記リベット挿通用の孔で
ある。
【0038】ここで、各スロット66・・・の回転子鉄
心63の内周側の縁部66Aは、当該内周側に凸となる
円弧状を呈しており、外周側は略直線状を呈した形状と
されている。係る形状と成すことにより、回転子鉄心6
3内のスロット66の断面積を最大限に拡大でき、それ
により当該スロット66内部に挿入される永久磁石MG
を大きくして、マグネットトルクの増大が図れる。
【0039】また、図16に示す如くスロット66の回
転子鉄心63の表面側の縁部66Bは、回転子鉄心63
の表面に略沿った形状とされており、この表面側の縁部
66Bと内周側の縁部66Aがつくる隅角部P1は0.
4R以下の極小径の円弧形状とされている。相互に隣接
する磁極のスロット66、66の隅角部P1、P1は回
転子鉄心63の表面側で付き合わされるかたちとなる
が、隅角部P1を微小円弧形状としていることにより、
隣接する隅角部P1、P1間に介在する回転子鉄心63
の面積(平面視)は小さくなる。これにより、両磁極間
に生じる漏れ磁束は著しく減少する。
【0040】一方、スロット66の内周側の縁部66A
も隅角部P1に近づくに従って隣接するスロット66の
縁部66Aに接近していくが、この縁部66Aには隅角
部P1に連続する部分に所定幅の平坦部69を形成して
いる。これにより、隣接するスロット66、66間が一
点にて狭まることが無くなり、平坦部69にて回転子鉄
心63の強度が維持される。
【0041】次に、図17を参照して永久磁石MGの着
磁について説明する。前述の如く永久磁石MGの着磁
は、フェライト材料を回転子鉄心63のスロット66内
に挿入した後、その状態で行うものであるが、その際、
図17に破線及び矢印で示す如くスロット66の外側の
一点を焦点P2として磁束が集中するような磁気配向と
する。
【0042】更に、スロット66の回転子鉄心63表面
側の縁部66Bをこの焦点P2に略指向するように設定
する(図17にL1で示す)。これにより、永久磁石M
Gは、焦点P2に集中する磁束(L1)から外側にはみ
出す部分が殆ど無くなるので、永久磁石MGの無効部分
は最小限に抑えられ、磁束が有効に利用されることにな
る。従って、モータ5の特性は著しく改善される。
【0043】尚、実施例のスロットでは、回転子鉄心6
3の外周側の縁部を平坦としたが、それに限らず、図1
8に示すように外周側の縁部66Cも内周側と同様の円
弧形状としても良い。但し、磁気配向と縁部66Bの関
係は図18と同様となす必要がある。
【0044】また、実施例では圧縮機駆動用のモータに
本発明を適用したが、それに限らず、送風機駆動モータ
など、種々の永久磁石型モータに本発明は有効である。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、略円
筒形の回転子鉄心の内部に、各磁極に対応してスロット
を軸方向に形成し、各スロットにはそれぞれ永久磁石を
埋設して成る永久磁石型モータの回転子であって、スロ
ットの回転子鉄心内周側の縁部を、当該回転子鉄心の内
周側に凸となる円弧状とし、この縁部の両端は回転子鉄
心の表面付近まで延在させ、隣接する磁極のスロットの
回転子鉄心内周側の縁部に近接させると共に、スロット
の回転子鉄心表面側の縁部と内周側の縁部とが成す隅角
部は極小径の円弧としたので、磁極間に生じる漏れ磁束
を低減させ、モータ特性の改善を図ることができるよう
になる。
【0046】特に、回転子鉄心内周側の縁部と表面側の
縁部とが成す隅角部に連続する内周側の縁部には、所定
幅の平坦部を形成しているので、隣接するスロット間が
一点にて狭まる不都合を解消し、回転子鉄心の強度を維
持若しくは改善することができるようになるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例の密閉型圧縮機の縦断
側面図である。
【図2】図1の密閉型圧縮機のモータの固定子の斜視図
である。
【図3】図2の固定子の裏面斜視図である。
【図4】図1の密閉型圧縮機のモータの平面図である。
【図5】図4のモータの裏面図である。
【図6】図4のモータの固定子鉄心の平面図である。
【図7】図6の固定子鉄心の側面図である。
【図8】図2の固定子のインシュレータの側面図であ
る。
【図9】同じく図2の固定子のインシュレータの側面図
である。
【図10】図8の一方のインシュレータの平面図であ
る。
【図11】図10のインシュレータの係支部の正面図で
ある。
【図12】図10のインシュレータの係支部の平面図で
ある。
【図13】図10のインシュレータの係支部の断面図で
ある。
【図14】図1の密閉型圧縮機のモータの回転子の回転
子鉄心の斜視図である。
【図15】図14の回転子鉄心の平面図である。
【図16】図15の回転子鉄心の半分の拡大平面図であ
る。
【図17】図1の密閉型圧縮機のモータの回転子の着磁
状態を示す図である。
【図18】図17に対応する回転子の他の実施例を示す
図である。
【図19】従来の回転子の半分の平面図である。
【符号の説明】
C 圧縮機 1 密閉容器 4 圧縮要素 5 モータ 7 固定子巻線 8 固定子 9 回転子 11 回転軸 63 回転子鉄心 66 スロット 66A、66B 縁部 69 平坦部 MG 永久磁石 P1 隅角部
フロントページの続き (72)発明者 長瀬 好彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA08 AB06 AB07 AC03 AC06 AE06 AE08 5H622 AA03 CA02 CA07 CA13 CB04 CB05 DD01 PP11 QB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒形の回転子鉄心の内部に、各磁極
    に対応してスロットを軸方向に形成し、各スロットには
    それぞれ永久磁石を埋設して成る永久磁石型モータの回
    転子において、 前記スロットの回転子鉄心内周側の縁部は、当該回転子
    鉄心の内周側に凸となる円弧状を呈し、該縁部の両端は
    回転子鉄心の表面付近まで延在して、隣接する磁極のス
    ロットの回転子鉄心内周側の縁部に近接すると共に、ス
    ロットの回転子鉄心表面側の縁部と前記内周側の縁部と
    が成す隅角部は極小径の円弧とされ、且つ、当該隅角部
    に連続する前記内周側の縁部には、所定幅の平坦部が形
    成されていることを特徴とする永久磁石型モータの回転
    子。
  2. 【請求項2】 スロットの回転子鉄心表面側の縁部と内
    周側の縁部とが成す隅角部は、0.4R以下の半径の円
    弧とされていることを特徴とする請求項1の永久磁石型
    モータの回転子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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