JP2001215216A - 顕微レーザ質量分析計 - Google Patents
顕微レーザ質量分析計Info
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- JP2001215216A JP2001215216A JP2000024300A JP2000024300A JP2001215216A JP 2001215216 A JP2001215216 A JP 2001215216A JP 2000024300 A JP2000024300 A JP 2000024300A JP 2000024300 A JP2000024300 A JP 2000024300A JP 2001215216 A JP2001215216 A JP 2001215216A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 試料表面の異物と下地との成分を分別可能と
すること。また、ポストイオン化時のスペクトルの同定
を正確にできるようにすること。また、試料の誘電率の
スペクトルに対する影響を低減すること。 【解決手段】 顕微レーザ質量分析計の分析部を、イオ
ンサイクロトロン質量分析方式とし、試料からのイオン
引出電圧及び分析セルに印可する電圧を、試料の誘電率
や厚さから求めた表面の電位に応じて設定するようにす
る。
すること。また、ポストイオン化時のスペクトルの同定
を正確にできるようにすること。また、試料の誘電率の
スペクトルに対する影響を低減すること。 【解決手段】 顕微レーザ質量分析計の分析部を、イオ
ンサイクロトロン質量分析方式とし、試料からのイオン
引出電圧及び分析セルに印可する電圧を、試料の誘電率
や厚さから求めた表面の電位に応じて設定するようにす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメモリ、ASICな
どのLSI、磁気デイスク装置、液晶など半導体デバイ
スの歩留り向上、プロセス改善を目的とした、微小異
物、微量汚染物の分析に用いられる顕微レーザ質量分析
計に関するものである。
どのLSI、磁気デイスク装置、液晶など半導体デバイ
スの歩留り向上、プロセス改善を目的とした、微小異
物、微量汚染物の分析に用いられる顕微レーザ質量分析
計に関するものである。
【0002】さらに詳述するなら、半導体などの表面に
付着する異物や汚染物を分析する際に、質量スペクトル
上で検出された物質が、異物や汚染物に由来するもの
か、基板に由来するものかを、判別可能にする技術に関
するものであり、また、ポストイオン化を行う質量分析
において、試料蒸発用レーザ光でイオン化したイオン
と、ポストイオン化によるイオンとを分別し、同定精度
を向上させる技術に関するものである。またさらに、異
物、汚染物あるいは基板の材質にかかわらず、質量を正
確に測定できる技術に関するものである。
付着する異物や汚染物を分析する際に、質量スペクトル
上で検出された物質が、異物や汚染物に由来するもの
か、基板に由来するものかを、判別可能にする技術に関
するものであり、また、ポストイオン化を行う質量分析
において、試料蒸発用レーザ光でイオン化したイオン
と、ポストイオン化によるイオンとを分別し、同定精度
を向上させる技術に関するものである。またさらに、異
物、汚染物あるいは基板の材質にかかわらず、質量を正
確に測定できる技術に関するものである。
【0003】
【従来の技術】半導体製品などに付着するサブミクロン
の微小異物や数原子層の微量汚染物の分析手法として、
顕微レーザ質量分析計が着目されている。これは、レー
ザ光を試料上の微小個所に集束照射して発生させたイオ
ンを分析するものである。
の微小異物や数原子層の微量汚染物の分析手法として、
顕微レーザ質量分析計が着目されている。これは、レー
ザ光を試料上の微小個所に集束照射して発生させたイオ
ンを分析するものである。
【0004】従来のレーザ質量分析計の例は、例えば、
特開平10−223168号公報及び特開平6−325
730号公報に記載されている。前者は、試料から生じ
たイオンを電場によりある一定の運動エネルギに加速し
た後、一定距離を飛行させるようにしており、これは、
運動エネルギが一定であれば、イオンの速度はイオンの
質量に依存するので、イオンの飛行時間を測定すれば質
量を求めることができるという原理に基づく、飛行時間
質量分析計に関するものである。また、後者は、イオン
を磁場中において回転運動させるようにしており、これ
は、上記の回転運動のサイクロトロン共鳴周波数は、イ
オンの質量によって異なるので、これを利用してイオン
の質量を求めることができるという原理に基づく、イオ
ンサイクロトロン共鳴質量分析計に関するものである。
特開平10−223168号公報及び特開平6−325
730号公報に記載されている。前者は、試料から生じ
たイオンを電場によりある一定の運動エネルギに加速し
た後、一定距離を飛行させるようにしており、これは、
運動エネルギが一定であれば、イオンの速度はイオンの
質量に依存するので、イオンの飛行時間を測定すれば質
量を求めることができるという原理に基づく、飛行時間
質量分析計に関するものである。また、後者は、イオン
を磁場中において回転運動させるようにしており、これ
は、上記の回転運動のサイクロトロン共鳴周波数は、イ
オンの質量によって異なるので、これを利用してイオン
の質量を求めることができるという原理に基づく、イオ
ンサイクロトロン共鳴質量分析計に関するものである。
【0005】ところで、後者の装置では、試料が分析セ
ルの中に置かれる。しかし、この配置では、分析セルよ
り大きい試料は測定できない。また、レーザ光の光路中
に分析セルが配置されることで、レーザ照射光学系の設
計が制限を受ける。このため、レーザ光を微小に絞るの
が難しい。
ルの中に置かれる。しかし、この配置では、分析セルよ
り大きい試料は測定できない。また、レーザ光の光路中
に分析セルが配置されることで、レーザ照射光学系の設
計が制限を受ける。このため、レーザ光を微小に絞るの
が難しい。
【0006】これを改良したのが、特開昭62−249
347号公報に開示された技術である。この装置は、分
析セルとイオン源とを離した配置とすることにより、レ
ーザイオン化を含めて、試料室及びイオン化部を自由に
設計可能としている。
347号公報に開示された技術である。この装置は、分
析セルとイオン源とを離した配置とすることにより、レ
ーザイオン化を含めて、試料室及びイオン化部を自由に
設計可能としている。
【0007】また、飛行時間質量分析計に関する他の従
来技術としては、本願出願人が先に提案した特開平10
−199475号公報に開示された技術が挙げられ、こ
の先願公報には、パルスレーザ光の発振強度のバラツキ
や試料の表面状態などの違いによるイオン化率の違いが
生じても、常に定量の質量スペクトル分析を可能にする
手法が開示されている。
来技術としては、本願出願人が先に提案した特開平10
−199475号公報に開示された技術が挙げられ、こ
の先願公報には、パルスレーザ光の発振強度のバラツキ
や試料の表面状態などの違いによるイオン化率の違いが
生じても、常に定量の質量スペクトル分析を可能にする
手法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばSi
基板の上の異物や薄膜を分析する際、レーザ光強度が大
きいと、異物や薄膜と一緒に基板もイオン化され、質量
スペクトルは両方の信号が混じったものとなる。例え
ば、異物や薄膜がSiO2 ,Si3N4などSi原子を含
むものの場合、Siのスペクトルが下地から由来したも
のか、異物、薄膜から由来したものか識別することが難
しい。ここで、異物、薄膜だけがイオン化されるように
レーザ光強度を設定することは、異物や薄膜の熱伝導率
や吸光率が多くの場合不明であることから、実際上不可
能である。したがって、質量スペクトル上で、異物や薄
膜から由来するイオンと基板から由来するイオンとを識
別できることが望ましいが、この方法については、前記
した従来技術のいずれにおいても述べられていない。
基板の上の異物や薄膜を分析する際、レーザ光強度が大
きいと、異物や薄膜と一緒に基板もイオン化され、質量
スペクトルは両方の信号が混じったものとなる。例え
ば、異物や薄膜がSiO2 ,Si3N4などSi原子を含
むものの場合、Siのスペクトルが下地から由来したも
のか、異物、薄膜から由来したものか識別することが難
しい。ここで、異物、薄膜だけがイオン化されるように
レーザ光強度を設定することは、異物や薄膜の熱伝導率
や吸光率が多くの場合不明であることから、実際上不可
能である。したがって、質量スペクトル上で、異物や薄
膜から由来するイオンと基板から由来するイオンとを識
別できることが望ましいが、この方法については、前記
した従来技術のいずれにおいても述べられていない。
【0009】また、レーザ質量分析では微小領域を高感
度に分析するため、ポストイオン化の手法が用いられる
ことがある。YAGレーザの532nmなど比較的長波
長のレーザ光は、イオン化効率は低いが、対物レンズを
用いてスポット径をサブミクロンに絞ることが可能であ
る。一方、エキシマレーザの193nmなど短波長のレ
ーザ光は、イオン化効率は高いが、スポット径をサブミ
クロンに絞るための光学系を製作するのが困難である。
そこで、ポストイオン化の手法では、ウエハ上の微小異
物などを長波長のレーザ光で蒸発させて中性粒子の気体
とし、これに短波長のレーザ光を照射してイオンとす
る。ところが、長波長のレーザ光でもある程度のイオン
化は起こるため、これがポストイオン化されたものと混
合する。また、2つのレーザ光は照射位置が異なるた
め、各々のレーザ光で生じたイオンは加速電圧が異な
り、異なる運動エネルギを持つようになる。そのため、
飛行時間質量分析の場合、スペクトル上での見かけの質
量数がそれぞれ異なることになり、分析の正確さに影響
を与える。
度に分析するため、ポストイオン化の手法が用いられる
ことがある。YAGレーザの532nmなど比較的長波
長のレーザ光は、イオン化効率は低いが、対物レンズを
用いてスポット径をサブミクロンに絞ることが可能であ
る。一方、エキシマレーザの193nmなど短波長のレ
ーザ光は、イオン化効率は高いが、スポット径をサブミ
クロンに絞るための光学系を製作するのが困難である。
そこで、ポストイオン化の手法では、ウエハ上の微小異
物などを長波長のレーザ光で蒸発させて中性粒子の気体
とし、これに短波長のレーザ光を照射してイオンとす
る。ところが、長波長のレーザ光でもある程度のイオン
化は起こるため、これがポストイオン化されたものと混
合する。また、2つのレーザ光は照射位置が異なるた
め、各々のレーザ光で生じたイオンは加速電圧が異な
り、異なる運動エネルギを持つようになる。そのため、
飛行時間質量分析の場合、スペクトル上での見かけの質
量数がそれぞれ異なることになり、分析の正確さに影響
を与える。
【0010】また、質量分析しようとする異物、薄膜あ
るいは下地基板は、必ずしも導電性ではなく、SiO
2 ,Si3N4などの絶縁物であることも多い。特開平1
0−223168号公報に開示された技術では、試料か
ら生じたイオンを電場によって加速する。この電場によ
って絶縁物の表面は帯電する。このため、試料から出た
イオンの運動エネルギが設計値からずれ、質量の測定値
が真の値からずれるという問題が起こる。特開昭62−
249347号公報に開示された技術でも、試料から生
じたイオンを分析セルに移動するのに、電場を印加する
ことが必然的に必要であり、この電場によって絶縁物の
表面は帯電する。試料の帯電を防ぐためには、試料表面
に導電膜を塗布する方法があるが、試料を汚染するた
め、望ましくない。
るいは下地基板は、必ずしも導電性ではなく、SiO
2 ,Si3N4などの絶縁物であることも多い。特開平1
0−223168号公報に開示された技術では、試料か
ら生じたイオンを電場によって加速する。この電場によ
って絶縁物の表面は帯電する。このため、試料から出た
イオンの運動エネルギが設計値からずれ、質量の測定値
が真の値からずれるという問題が起こる。特開昭62−
249347号公報に開示された技術でも、試料から生
じたイオンを分析セルに移動するのに、電場を印加する
ことが必然的に必要であり、この電場によって絶縁物の
表面は帯電する。試料の帯電を防ぐためには、試料表面
に導電膜を塗布する方法があるが、試料を汚染するた
め、望ましくない。
【0011】一方また、特開平6−325730号公報
では、帯電の問題はない代りに、試料の大きさが制限を
受ける。
では、帯電の問題はない代りに、試料の大きさが制限を
受ける。
【0012】本発明の第1の目的は、試料表面の異物や
薄膜のレーザ質量分析にあたり、検出された物質が膜や
異物に由来するものか、基板に由来するものかを判別可
能にすることである。
薄膜のレーザ質量分析にあたり、検出された物質が膜や
異物に由来するものか、基板に由来するものかを判別可
能にすることである。
【0013】本発明の第2の目的は、ポストイオン化を
行う際、ポストイオン化レーザ光により生じたイオン
を、ポストイオン化の前に生じたイオンと分別し、分析
の正確さを向上させることである。
行う際、ポストイオン化レーザ光により生じたイオン
を、ポストイオン化の前に生じたイオンと分別し、分析
の正確さを向上させることである。
【0014】本発明の第3の目的は、異物、薄膜あるい
は基板が絶縁物であっても、正確な質量を測定できる技
術を提供することである。
は基板が絶縁物であっても、正確な質量を測定できる技
術を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述したように、レーザ
質量分析計では、試料から生じたイオンを分析部に導入
するために、試料周辺に電場を印加している。よって、
絶縁性の膜や異物では表面が帯電し、下地基板との間に
電位差が生じる。そのため、同じイオンの種類でも、基
板から生じたイオンと膜・異物から生じたイオンとでは
運動エネルギに差が生じる。
質量分析計では、試料から生じたイオンを分析部に導入
するために、試料周辺に電場を印加している。よって、
絶縁性の膜や異物では表面が帯電し、下地基板との間に
電位差が生じる。そのため、同じイオンの種類でも、基
板から生じたイオンと膜・異物から生じたイオンとでは
運動エネルギに差が生じる。
【0016】本発明では、前記第1の目的を達成するた
めの1つの手段として、顕微鏡で試料にレーザ光を集光
照射してイオンを発生させるイオン化部と、イオンサイ
クロトロン共鳴質量分析計とを組み合わせ、かつ、イオ
ン化部における試料とイオン引出電極との距離を小さく
した配置とすることにより、異物・膜からのイオンと、
下地からのイオンとの運動エネルギの差を大きくし、ま
たさらに、異物・膜からのイオンのみが分析セルにトラ
ップされるように、イオン引出電極と分析セルの電圧を
設定するようにしたものである。
めの1つの手段として、顕微鏡で試料にレーザ光を集光
照射してイオンを発生させるイオン化部と、イオンサイ
クロトロン共鳴質量分析計とを組み合わせ、かつ、イオ
ン化部における試料とイオン引出電極との距離を小さく
した配置とすることにより、異物・膜からのイオンと、
下地からのイオンとの運動エネルギの差を大きくし、ま
たさらに、異物・膜からのイオンのみが分析セルにトラ
ップされるように、イオン引出電極と分析セルの電圧を
設定するようにしたものである。
【0017】また、前記第1の目的を達成するための他
の手段として、試料から発生したイオンを、イオンサイ
クロトロン共鳴質量分析計と、飛行時間質量分析計とで
同時測定するようににしたものである。異物・膜からの
イオンと、下地からのイオンとの運動エネルギの差は、
飛行時間の差を招く。一方、この運動エネルギの差は、
イオンサイクロトロン共鳴周波数には影響を与えない。
したがって、双方の質量スペクトルにおける同一イオン
のピーク位置を比較すれば、イオンが膜・異物から生じ
たものか、基板から生じたものかを判別できる。
の手段として、試料から発生したイオンを、イオンサイ
クロトロン共鳴質量分析計と、飛行時間質量分析計とで
同時測定するようににしたものである。異物・膜からの
イオンと、下地からのイオンとの運動エネルギの差は、
飛行時間の差を招く。一方、この運動エネルギの差は、
イオンサイクロトロン共鳴周波数には影響を与えない。
したがって、双方の質量スペクトルにおける同一イオン
のピーク位置を比較すれば、イオンが膜・異物から生じ
たものか、基板から生じたものかを判別できる。
【0018】また、上記の2つの手段のいずれかを用い
れば、前記第2の目的も達成できる。すなわち、ポスト
イオン化により生じたイオンだけが、分析セルにトラッ
プされるように電圧を設定すれば良い。
れば、前記第2の目的も達成できる。すなわち、ポスト
イオン化により生じたイオンだけが、分析セルにトラッ
プされるように電圧を設定すれば良い。
【0019】また、前記第3の目的は、上記の2つの手
段のいずれにおいても、イオンサイクロトロン共鳴質量
分析計を用いることにより、必然的に達成される。
段のいずれにおいても、イオンサイクロトロン共鳴質量
分析計を用いることにより、必然的に達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る顕微レーザ質量分析計の概要を示す模式説明図であ
る。
る顕微レーザ質量分析計の概要を示す模式説明図であ
る。
【0021】図1において、Wは基板、Pは異物、Xは
引出電極(第1の電極)、Objは対物レンズ、Lはレー
ザ光、Dは減速電極(第2の電極)、Cは分析セル(イ
オンサイクロトン質量分析セル)、T1は入口側プレー
ト、T2は出口側プレートである。なお、図中、白丸は
異物から発生したイオン、黒丸は基板から発生したイオ
ンである。
引出電極(第1の電極)、Objは対物レンズ、Lはレー
ザ光、Dは減速電極(第2の電極)、Cは分析セル(イ
オンサイクロトン質量分析セル)、T1は入口側プレー
ト、T2は出口側プレートである。なお、図中、白丸は
異物から発生したイオン、黒丸は基板から発生したイオ
ンである。
【0022】ここで、異物Pの厚さをf、異物Pの比誘
電率をε、基板Wと引出電極Xとの距離をS、引出電圧
をV0 であるとする。
電率をε、基板Wと引出電極Xとの距離をS、引出電圧
をV0 であるとする。
【0023】レーザ光Lを対物レンズObjで絞り、異物
Pの個所に照射する。生じたイオンは引出電極Xにより
加速され、対物レンズObjに開けた穴を通って、分析セ
ルCに送られる。
Pの個所に照射する。生じたイオンは引出電極Xにより
加速され、対物レンズObjに開けた穴を通って、分析セ
ルCに送られる。
【0024】ところで、異物の大きさがレーザ光のスポ
ット径より小さい場合や、レーザ光の強度が大きい場合
には、異物のイオン化と一緒に周辺の基板もイオン化す
る。ここでは正イオンの場合を考える。
ット径より小さい場合や、レーザ光の強度が大きい場合
には、異物のイオン化と一緒に周辺の基板もイオン化す
る。ここでは正イオンの場合を考える。
【0025】基板の電圧をV0 、引出電極の電圧を0と
すると、基板と引出電極との間の電場勾配はV0 /Sで
ある。異物の厚さfが、基板と引出電極との距離Sより
十分小さいとすると、異物表面と基板との間の電位差V
sは、 Vs=ε・f・V0 /S (1) である。したがって、異物表面から発生したイオンの加
速電圧は、 V0 −Vs=V0 (1−ε・f/S) (2) である。εは物質によって異なるが、有機物の場合5〜
50程度である。一方、基板から発生したイオンの加速
電圧はV0 である。
すると、基板と引出電極との間の電場勾配はV0 /Sで
ある。異物の厚さfが、基板と引出電極との距離Sより
十分小さいとすると、異物表面と基板との間の電位差V
sは、 Vs=ε・f・V0 /S (1) である。したがって、異物表面から発生したイオンの加
速電圧は、 V0 −Vs=V0 (1−ε・f/S) (2) である。εは物質によって異なるが、有機物の場合5〜
50程度である。一方、基板から発生したイオンの加速
電圧はV0 である。
【0026】これらのイオンは、減速電極Dで減速され
て分析セルCに入射する。異物からのイオンが分析セル
Cにトラップされるための条件は、分析セルCの入口側
プレートT1の電圧をVT1、出口側プレートT2の電圧
をVT2とすると、 V0 −Vs−VT2<0 かつ V0 −Vs−VT1>0 (3) である。
て分析セルCに入射する。異物からのイオンが分析セル
Cにトラップされるための条件は、分析セルCの入口側
プレートT1の電圧をVT1、出口側プレートT2の電圧
をVT2とすると、 V0 −Vs−VT2<0 かつ V0 −Vs−VT1>0 (3) である。
【0027】一方、基板からのイオンが出口側プレート
T2を通過するための条件は、 V0 −VT2>0 (4) である。
T2を通過するための条件は、 V0 −VT2>0 (4) である。
【0028】よって、式(3)及び(4)から、 VT1<V0 −Vs<VT2<V0 (5) である。
【0029】Vsは前記式(1)で表わされるが、上述
したように、εは5〜50程度と、正確な値が不明であ
るので、Vsも正確な値が不明である。そこで、εがε
minとεmax との間にあると仮定し、 Vsmin =εmin ・f・V0 /S Vsmax =εmax ・f・V0 /S (6) とおく。
したように、εは5〜50程度と、正確な値が不明であ
るので、Vsも正確な値が不明である。そこで、εがε
minとεmax との間にあると仮定し、 Vsmin =εmin ・f・V0 /S Vsmax =εmax ・f・V0 /S (6) とおく。
【0030】εの値にかかわらず、式(5)が満たされ
るためには、 VT1<V0 −Vsmax V0 −Vsmin <VT2<V0 (7) である必要がある。
るためには、 VT1<V0 −Vsmax V0 −Vsmin <VT2<V0 (7) である必要がある。
【0031】よって、式(6)及び(7)より VT1/V0 <1−εmax ・f/S 1−εmin ・f/S<VT2/V0 <1 (8) である。
【0032】式(8)中、εmin ,εmax ,fは、試料
に依存する値である。そのため、式(8)を満たすため
には、試料ごとに電圧V0 ,VT1,VT2及び基板と引出
電極との距離Sを設定する必要がある。このうちSの可
変は、真空室内の試料や対物レンズなどの込み入った個
所で、電極を移動させる操作が必要となり、機構的に複
雑となる。したがって、Sを固定して、電圧を可変にす
る方が容易である。
に依存する値である。そのため、式(8)を満たすため
には、試料ごとに電圧V0 ,VT1,VT2及び基板と引出
電極との距離Sを設定する必要がある。このうちSの可
変は、真空室内の試料や対物レンズなどの込み入った個
所で、電極を移動させる操作が必要となり、機構的に複
雑となる。したがって、Sを固定して、電圧を可変にす
る方が容易である。
【0033】基板と引出電極との距離Sは、次のように
決定する。いま、電源の電圧安定度をΔV/Vとする。
VT2/V0 の設定精度Δ(VT2/V0 )は、 Δ(VT2/V0 )=ΔVT2/V0 +(VT2/V0 2)・ΔV0 =(VT2/V0 )・(ΔVT2/VT2+ΔV0 /V0 ) =2(VT2/V0 )・(ΔV/V) であり、これは、式(8)のVT2/V0 <1より、 Δ(VT2/V0 )<2(ΔV/V) となる。よって、VT2/V0 がいかなる値であっても、
式(8)が満たされるには、 εmin ・f/S>2(ΔV/V) すなわち S<εmin ・f/(2ΔV/V) (9) である必要がある。
決定する。いま、電源の電圧安定度をΔV/Vとする。
VT2/V0 の設定精度Δ(VT2/V0 )は、 Δ(VT2/V0 )=ΔVT2/V0 +(VT2/V0 2)・ΔV0 =(VT2/V0 )・(ΔVT2/VT2+ΔV0 /V0 ) =2(VT2/V0 )・(ΔV/V) であり、これは、式(8)のVT2/V0 <1より、 Δ(VT2/V0 )<2(ΔV/V) となる。よって、VT2/V0 がいかなる値であっても、
式(8)が満たされるには、 εmin ・f/S>2(ΔV/V) すなわち S<εmin ・f/(2ΔV/V) (9) である必要がある。
【0034】ところで、市販の電源の電圧安定度ΔV/
Vは約0.005%である。また、異物の厚さfは最小
が0.1μm、最大が10μmとし、εは最小が5、最
大が50とする。この範囲で常に式(9)が満たされる
には、 S<0.1μm×5=5mm である。このように、基板と引出電極との距離Sは小さ
いほうが良い。したがって、例えばSを3mmとして装
置を製作する。
Vは約0.005%である。また、異物の厚さfは最小
が0.1μm、最大が10μmとし、εは最小が5、最
大が50とする。この範囲で常に式(9)が満たされる
には、 S<0.1μm×5=5mm である。このように、基板と引出電極との距離Sは小さ
いほうが良い。したがって、例えばSを3mmとして装
置を製作する。
【0035】次に、引出電圧V0 及び分析セルのプレー
トの電圧VT1,VT2は、試料ごとに式(8)により設定
する。Sは式(9)の値である。異物厚さfは、レーザ
質量分析計に付属の光学顕微鏡で測定するか、測定に先
立ちレーザ顕微鏡や電子顕微鏡などで観察することによ
り把握できる。εmin 、εmax は、上記同様範見当を付
けておく。これから、式(8)を満たすような、V0 ,
VT1,VT2の設定を決める。
トの電圧VT1,VT2は、試料ごとに式(8)により設定
する。Sは式(9)の値である。異物厚さfは、レーザ
質量分析計に付属の光学顕微鏡で測定するか、測定に先
立ちレーザ顕微鏡や電子顕微鏡などで観察することによ
り把握できる。εmin 、εmax は、上記同様範見当を付
けておく。これから、式(8)を満たすような、V0 ,
VT1,VT2の設定を決める。
【0036】ここで、前述の特開昭62−249347
号公報や、J.Paul Speir, et al.“Remeasurement of I
ons Using Quadrupolar Excitation Fourier Transform
Ion Cyclotron Resonance Spectrometry” (Anal Che
m. 1993, 65, 1746-1752)、Michael A. May, et al.
“Carbon Cluster Ions from Low- and High- Temperat
ure Glassy Carbon, Highly Oriented Pyrolytic Graph
ite, and Polycrystalline Graphite” (Chem. Mater.
1993,5,648-651)で述べられているように、トラッピン
グポテンシャル、すなわちVT1とVT2との差は、通常
0.5〜5Vである。また、イオンが分析セルに到達す
る間に、他の分子に衝突する確率を低くするため、イオ
ンの運動エネルギは数kVであることが望ましい。とこ
ろが、異物の厚さfが10μmと厚い場合、比誘電率ε
が5〜50の範囲にあるとすると、 1−εmax ・f/S=1−50f/S=0.833 1−εmin ・f/S=1−5f/S=0.983 で、式(8)から、VT1/V0 とVT2/V0 との差は
0.15より大きい必要がある。このためには、VT1と
VT2との差を5Vと大きくしても、V0 を33Vより小
さくしなければならない。しかし、V0 をこのように低
くするということは、イオンの他の分子との衝突や、軌
道のばらつきを招き、分析精度の低下を招来する。
号公報や、J.Paul Speir, et al.“Remeasurement of I
ons Using Quadrupolar Excitation Fourier Transform
Ion Cyclotron Resonance Spectrometry” (Anal Che
m. 1993, 65, 1746-1752)、Michael A. May, et al.
“Carbon Cluster Ions from Low- and High- Temperat
ure Glassy Carbon, Highly Oriented Pyrolytic Graph
ite, and Polycrystalline Graphite” (Chem. Mater.
1993,5,648-651)で述べられているように、トラッピン
グポテンシャル、すなわちVT1とVT2との差は、通常
0.5〜5Vである。また、イオンが分析セルに到達す
る間に、他の分子に衝突する確率を低くするため、イオ
ンの運動エネルギは数kVであることが望ましい。とこ
ろが、異物の厚さfが10μmと厚い場合、比誘電率ε
が5〜50の範囲にあるとすると、 1−εmax ・f/S=1−50f/S=0.833 1−εmin ・f/S=1−5f/S=0.983 で、式(8)から、VT1/V0 とVT2/V0 との差は
0.15より大きい必要がある。このためには、VT1と
VT2との差を5Vと大きくしても、V0 を33Vより小
さくしなければならない。しかし、V0 をこのように低
くするということは、イオンの他の分子との衝突や、軌
道のばらつきを招き、分析精度の低下を招来する。
【0037】本発明ではこれを解決するため、イオン引
出電極Xの後に、加速電極(第3の電極)Aを設けて、
2段階の加速を行うように構成してある。これにより、
V0を試料に応じて可変としながら、イオンに高い運動
エネルギを与えることができ、分析精度の低下も回避で
きる。
出電極Xの後に、加速電極(第3の電極)Aを設けて、
2段階の加速を行うように構成してある。これにより、
V0を試料に応じて可変としながら、イオンに高い運動
エネルギを与えることができ、分析精度の低下も回避で
きる。
【0038】以上により、異物からのイオンと基板から
のイオンとを分別して分析することが可能である。
のイオンとを分別して分析することが可能である。
【0039】また、前記した第1の目的を達成するため
の別の手段として、本発明では、イオンサイクロトロン
方式と飛行時間方式とを組み合わせた構成とした質量分
析計も採用可能である。イオンの質量と電荷をそれぞれ
m,eとおき、飛行距離をFとおく。
の別の手段として、本発明では、イオンサイクロトロン
方式と飛行時間方式とを組み合わせた構成とした質量分
析計も採用可能である。イオンの質量と電荷をそれぞれ
m,eとおき、飛行距離をFとおく。
【0040】まず、基板から生じたイオンについて、飛
行時間と質量との換算式を求めておく。基板から生じた
イオンのエネルギEsは、 Es=e・V0 (10) である。これはイオンの運動エネルギに等しく、イオン
の速度をvs とすると、 Es=(1/2)m・vs 2 (11) である。
行時間と質量との換算式を求めておく。基板から生じた
イオンのエネルギEsは、 Es=e・V0 (10) である。これはイオンの運動エネルギに等しく、イオン
の速度をvs とすると、 Es=(1/2)m・vs 2 (11) である。
【0041】また、イオンの飛行時間をts とすると、 ts =F/vs (12) である。
【0042】以上の式(10)〜式(12)より、m/
eを求めると、 m/e=(2V0 /F2 )ts 2 (13) となる。
eを求めると、 m/e=(2V0 /F2 )ts 2 (13) となる。
【0043】一方、異物から生じたイオンでは加速電圧
がV0 −Vsとなるため、異物から生じたエネルギE
p、イオンの速度vp 、及び飛行時間tp の関係式は、
それぞれ、 Ep=e(V0 −Vs) (14) Ep=(1/2)m・vp 2 (15) tp =F/vp (16) 上記のようになる。
がV0 −Vsとなるため、異物から生じたエネルギE
p、イオンの速度vp 、及び飛行時間tp の関係式は、
それぞれ、 Ep=e(V0 −Vs) (14) Ep=(1/2)m・vp 2 (15) tp =F/vp (16) 上記のようになる。
【0044】ここで、飛行時間tp から質量を求めるの
に、基板からのイオンに対する式(13)の係数2V0
/F2 をそのまま用いると、見かけの質量の値m’は次
のようになる。
に、基板からのイオンに対する式(13)の係数2V0
/F2 をそのまま用いると、見かけの質量の値m’は次
のようになる。
【0045】 m’/e=(2V0 /F2 )tp 2 式(14)〜式(16)から、 m’/e=V0 ・m/Ep =V0 /(V0 −Vs)・(m/e) (17) となる。
【0046】したがって、質量スペクトル上で、異物か
らのイオンの質量数は、基板からのイオンの質量数と比
べて、V0 /(V0 −Vs)倍だけずれて現れることに
なる。一方、イオンサイクロトロン質量スペクトルで
は、異物からのイオンと基板からのイオンとは同じ質量
数に現れる。これより、2つのスペクトルを比較すれ
ば、異物からのイオンと基板からのイオンとを判別でき
る。
らのイオンの質量数は、基板からのイオンの質量数と比
べて、V0 /(V0 −Vs)倍だけずれて現れることに
なる。一方、イオンサイクロトロン質量スペクトルで
は、異物からのイオンと基板からのイオンとは同じ質量
数に現れる。これより、2つのスペクトルを比較すれ
ば、異物からのイオンと基板からのイオンとを判別でき
る。
【0047】なお、イオンをイオンサイクロトロン質量
分析装置と飛行時間形質量分析装置とに分けて供給する
手段については、後述する実施例にて示す。
分析装置と飛行時間形質量分析装置とに分けて供給する
手段については、後述する実施例にて示す。
【0048】以上は、前記した第1の目的について述べ
たものであるが、前記した第2及び第3の目的も、上述
した作用により必然的に達成できる。
たものであるが、前記した第2及び第3の目的も、上述
した作用により必然的に達成できる。
【0049】(実施例1)本発明の実施例1の装置構成
を図2に示す。同図において、1は試料台、2はレーザ
光源、3はイオンサイクロトン質量分析計、4は磁石、
5は差動排気用オリフィス、Objは対物レンズ、Mは
鏡、Lはレーザ光、Xは引出電極、A1は加速電極、A
2,A3はアインツェルレンズ電極、Dは減速電極、C
は分析セルである。また、P0,PA,PT1,PT2
はおのおの定電圧電源である。
を図2に示す。同図において、1は試料台、2はレーザ
光源、3はイオンサイクロトン質量分析計、4は磁石、
5は差動排気用オリフィス、Objは対物レンズ、Mは
鏡、Lはレーザ光、Xは引出電極、A1は加速電極、A
2,A3はアインツェルレンズ電極、Dは減速電極、C
は分析セルである。また、P0,PA,PT1,PT2
はおのおの定電圧電源である。
【0050】対物レンズObjと引出電極Xは、ともに試
料に向けて設置する必要がある。ここで、レーザ光Lの
試料上におけるスポット径を0.5μm以下まで絞るに
は、対物レンズObjの開口数を0.8以上の大きい値に
する必要があり、このためには、作動距離を3mm程度
と短くする必要がある。また、前述したように、引出電
極Xと試料との間隔も5mmより短くする必要がある。
料に向けて設置する必要がある。ここで、レーザ光Lの
試料上におけるスポット径を0.5μm以下まで絞るに
は、対物レンズObjの開口数を0.8以上の大きい値に
する必要があり、このためには、作動距離を3mm程度
と短くする必要がある。また、前述したように、引出電
極Xと試料との間隔も5mmより短くする必要がある。
【0051】そこで、本発明では、対物レンズObjの中
心にイオン通過穴を開け、電極を挿入する構成とした。
この電極のうち先端のものは、イオン引出電極Xとして
機能する。これにより、試料と引出電極との距離Sを3
mmにすることができる。また、その1mm後方に加速
電極A1を設けた。これにより、イオンを2段階に加速
することが可能である。また、加速電極A1は、A2,
A3とともにアインツェルレンズを構成しており、イオ
ン軌道を分析セルCに集束させる作用をする。イオン引
出電圧V0 、及び分析セルCのプレートの電圧VT1及び
VT2は、電源P0,PT1,PT2により、0〜300
0Vの範囲を0.005%の精度で設定できる。これに
より、試料に応じて式(8)を満たすような電圧設定が
可能である。また、加速電極の電圧は、電源PAにより
常に3000Vに設定される。
心にイオン通過穴を開け、電極を挿入する構成とした。
この電極のうち先端のものは、イオン引出電極Xとして
機能する。これにより、試料と引出電極との距離Sを3
mmにすることができる。また、その1mm後方に加速
電極A1を設けた。これにより、イオンを2段階に加速
することが可能である。また、加速電極A1は、A2,
A3とともにアインツェルレンズを構成しており、イオ
ン軌道を分析セルCに集束させる作用をする。イオン引
出電圧V0 、及び分析セルCのプレートの電圧VT1及び
VT2は、電源P0,PT1,PT2により、0〜300
0Vの範囲を0.005%の精度で設定できる。これに
より、試料に応じて式(8)を満たすような電圧設定が
可能である。また、加速電極の電圧は、電源PAにより
常に3000Vに設定される。
【0052】以上により、基板由来のイオンを除去し
て、異物由来のイオンだけを分析することができる。
て、異物由来のイオンだけを分析することができる。
【0053】(実施例2)本発明の実施例2を図3に示
す。L2はポストイオン化用レーザ光である。他の記号
は実施例1と同じである。
す。L2はポストイオン化用レーザ光である。他の記号
は実施例1と同じである。
【0054】試料とポストイオン化用レーザ光L2の集
光位置Iとの距離は、0.5mmである。また、試料と
引出電極Xとの距離は、実施例1と同じ3mmである。
この場合は、図1中の異物Pをポストイオン化された物
質に置き換えて考える。異物の厚さfは、試料と集光位
置Iとの距離に置き換える。また、比誘電率εは、真空
の比誘電率1とする。
光位置Iとの距離は、0.5mmである。また、試料と
引出電極Xとの距離は、実施例1と同じ3mmである。
この場合は、図1中の異物Pをポストイオン化された物
質に置き換えて考える。異物の厚さfは、試料と集光位
置Iとの距離に置き換える。また、比誘電率εは、真空
の比誘電率1とする。
【0055】式(1)により、 Vs=1×0.5/3×V0 =V0 /6 である。また、式(5)より、 VT1<(5/6)・V0 <VT2<V0 である。V0 を3000V、VT1を2498V、VT2を
2503Vとすれば、この関係は満たされる。VT1及び
VT2が0.005%の精度を持つとすると、VT1及びV
T2の誤差はともに0.125Vであり、これは上記関係
式には影響を与えない。
2503Vとすれば、この関係は満たされる。VT1及び
VT2が0.005%の精度を持つとすると、VT1及びV
T2の誤差はともに0.125Vであり、これは上記関係
式には影響を与えない。
【0056】以上により、ポストイオン化されたイオン
と基板から発生したイオンとを分別して分析でき、分析
の正確さを向上させることが可能である。
と基板から発生したイオンとを分別して分析でき、分析
の正確さを向上させることが可能である。
【0057】(実施例3)本発明の実施例3を図4に示
す。C2は第2分析セル(第2のイオンサイクロトン質
量分析セル)で、他は実施例1と同じである。
す。C2は第2分析セル(第2のイオンサイクロトン質
量分析セル)で、他は実施例1と同じである。
【0058】本実施例は、分析セルCを通過したイオン
を、第2分析セルC2でトラップするものである。分析
セルCのプレートの電圧VT1,VT2は、式(8)に従っ
て設定する。また、第2分析セルC2の入口側プレート
電圧VT1’及び出口側プレート電圧VT2’は VT2<VT1’<V0 <VT2’ となるように設定する。これにより、異物からのイオン
は分析セルCで、下地基板からのイオンは第2分析セル
C2で、それぞれトラップされる。
を、第2分析セルC2でトラップするものである。分析
セルCのプレートの電圧VT1,VT2は、式(8)に従っ
て設定する。また、第2分析セルC2の入口側プレート
電圧VT1’及び出口側プレート電圧VT2’は VT2<VT1’<V0 <VT2’ となるように設定する。これにより、異物からのイオン
は分析セルCで、下地基板からのイオンは第2分析セル
C2で、それぞれトラップされる。
【0059】以上により実施例1の効果に加えて、異物
からのイオンと下地基板からのイオンとを同時分析でき
る。
からのイオンと下地基板からのイオンとを同時分析でき
る。
【0060】(実施例4)本発明の実施例4を図5に示
す。6は偏向電極で、他の記号は実施例1と同じであ
る。
す。6は偏向電極で、他の記号は実施例1と同じであ
る。
【0061】本実施例は、引出電極Xを通過したイオン
を、偏向電極6により分析セルC方向に曲げるものであ
る。偏向電極6としては、平行平板電極などを用いる。
この後の加速電極Aによる追加加速により、分析セルC
へイオンが飛行する際の他の分子との衝突確率を低くす
ることができる。
を、偏向電極6により分析セルC方向に曲げるものであ
る。偏向電極6としては、平行平板電極などを用いる。
この後の加速電極Aによる追加加速により、分析セルC
へイオンが飛行する際の他の分子との衝突確率を低くす
ることができる。
【0062】本実施例の構成とすることにより、イオン
サイクロトロン質量分析装置(分析セル)3の向きにか
かわらず、試料の向きを決めることができる。また、本
実施例においても、基板由来のイオンを除去して異物由
来のイオンだけを分析することができる。
サイクロトロン質量分析装置(分析セル)3の向きにか
かわらず、試料の向きを決めることができる。また、本
実施例においても、基板由来のイオンを除去して異物由
来のイオンだけを分析することができる。
【0063】(実施例5)本発明の実施例5を図6に示
す。6a、6bは偏向電極、11は飛行時間質量分析
計、12はイオンリフレクタ、13はイオン検出器であ
る。他の記号は実施例1と同じである。
す。6a、6bは偏向電極、11は飛行時間質量分析
計、12はイオンリフレクタ、13はイオン検出器であ
る。他の記号は実施例1と同じである。
【0064】本実施例は、試料から発生したイオンを偏
向電極6a,6bにより、イオンサイクロトロン質量分
析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3と、飛行
時間質量分析計11とに分配し、両分析手段で同時に質
量スペクトルを得るものである。これにより、1回のレ
ーザ光照射で消失するような微小な異物でも、1回のレ
ーザ光照射で2つの方式の質量分析を行うことが可能で
ある。これにより、基板由来のイオンを除去して異物由
来のイオンだけを分析することができる。
向電極6a,6bにより、イオンサイクロトロン質量分
析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3と、飛行
時間質量分析計11とに分配し、両分析手段で同時に質
量スペクトルを得るものである。これにより、1回のレ
ーザ光照射で消失するような微小な異物でも、1回のレ
ーザ光照射で2つの方式の質量分析を行うことが可能で
ある。これにより、基板由来のイオンを除去して異物由
来のイオンだけを分析することができる。
【0065】(実施例6)本発明の実施例6を図7に示
す。6は偏向電極、11は飛行時間質量分析計、12は
イオンリフレクタ、13はイオン検出器である。他の記
号は実施例1と同じである。
す。6は偏向電極、11は飛行時間質量分析計、12は
イオンリフレクタ、13はイオン検出器である。他の記
号は実施例1と同じである。
【0066】本実施例では、イオン検出器13に開けた
穴からイオンの一部を取り出し、イオンサイクロトロン
質量分析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3に
取込んでいる。これにより、実施例4と同様に、1回の
レーザ光照射で消失するような微小な異物でも、1回の
レーザ光照射で2つの方式の質量分析を行うことが可能
である。これにより、基板由来のイオンを除去して異物
由来のイオンだけを分析することができる。
穴からイオンの一部を取り出し、イオンサイクロトロン
質量分析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3に
取込んでいる。これにより、実施例4と同様に、1回の
レーザ光照射で消失するような微小な異物でも、1回の
レーザ光照射で2つの方式の質量分析を行うことが可能
である。これにより、基板由来のイオンを除去して異物
由来のイオンだけを分析することができる。
【0067】(実施例7)本発明の実施例7を図8に示
す。6、6cは偏向電極、11は飛行時間質量分析計、
12a、12b、12cはイオンリフレクタ電極、13
はイオン検出器、21a、21b、21c、21dはイ
オン軌道である。他の記号は実施例1と同じである。
す。6、6cは偏向電極、11は飛行時間質量分析計、
12a、12b、12cはイオンリフレクタ電極、13
はイオン検出器、21a、21b、21c、21dはイ
オン軌道である。他の記号は実施例1と同じである。
【0068】本実施例では、イオンリフレクタ電極12
cの電圧を、前記したV0 −VsとV0 との間の値にす
る。これにより、基板由来のイオンはイオンリフレクタ
電極12cを通過して21bの軌道を進むので、分析セ
ルC及びイオン検出器13に入射することはない。
cの電圧を、前記したV0 −VsとV0 との間の値にす
る。これにより、基板由来のイオンはイオンリフレクタ
電極12cを通過して21bの軌道を進むので、分析セ
ルC及びイオン検出器13に入射することはない。
【0069】また、イオンリフレクタで反射されたイオ
ンを、偏向電極6cにより、イオンサイクロトロン質量
分析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3または
イオン検出器13のどちらかに選択入射させることがで
きる。これにより、イオンサイクロトロン質量分析と飛
行時間質量分析との選択ができる。また、偏向電極6c
の電圧を変化させることにより、特定の質量範囲のイオ
ンだけを、イオンサイクロトロン質量分析計3またはイ
オン検出器13に入射させることができる。これによ
り、例えば異物からのイオンと比べて基板からのイオン
が大量に出る場合、基板からのイオンに対応する質量範
囲は除去して、検出信号の飽和を防ぐことができる。
ンを、偏向電極6cにより、イオンサイクロトロン質量
分析計(イオンサイクロトロン質量分析セル)3または
イオン検出器13のどちらかに選択入射させることがで
きる。これにより、イオンサイクロトロン質量分析と飛
行時間質量分析との選択ができる。また、偏向電極6c
の電圧を変化させることにより、特定の質量範囲のイオ
ンだけを、イオンサイクロトロン質量分析計3またはイ
オン検出器13に入射させることができる。これによ
り、例えば異物からのイオンと比べて基板からのイオン
が大量に出る場合、基板からのイオンに対応する質量範
囲は除去して、検出信号の飽和を防ぐことができる。
【0070】以上により、基板由来のイオンを除去して
異物由来のイオンだけを分析することができる。また、
これに加えて、特定の質量範囲のイオンだけの選択測定
も可能である。
異物由来のイオンだけを分析することができる。また、
これに加えて、特定の質量範囲のイオンだけの選択測定
も可能である。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半導体な
どの表面に付着する異物や汚染物を分析する際に、質量
スペクトル上で検出された物質が、異物や汚染物に由来
するものか、基板に由来するものかを判別可能となる。
また、ポストイオン化を行う質量分析において、試料蒸
発用レーザ光でイオン化したイオンと、ポストイオン化
によるイオンとを分別し、同定精度を向上できる。また
さらに、異物、汚染物あるいは基板の材質にかかわら
ず、質量を正確に測定可能となる。
どの表面に付着する異物や汚染物を分析する際に、質量
スペクトル上で検出された物質が、異物や汚染物に由来
するものか、基板に由来するものかを判別可能となる。
また、ポストイオン化を行う質量分析において、試料蒸
発用レーザ光でイオン化したイオンと、ポストイオン化
によるイオンとを分別し、同定精度を向上できる。また
さらに、異物、汚染物あるいは基板の材質にかかわら
ず、質量を正確に測定可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係る顕微レーザ質量分析
計の概要を示す模式説明図である。
計の概要を示す模式説明図である。
【図2】本発明の実施例1の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例2の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例3の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例4の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例5の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図7】本発明の実施例6の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図8】本発明の実施例7の顕微レーザ質量分析計の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
W 基板 P 異物 X 引出電極 Obj 対物レンズ L レーザ光 A 加速電極 D 減速電極 C 分析セル T1 入口側プレート T2 出口側プレート 1 試料台 2 レーザ光源 3 イオンサイクロトン質量分析計 4 磁石 5 差動排気用オリフィス M 鏡 P0,PA,PT1,PT2 定電圧電源 L2 ポストイオン化用レーザ光 C2 第2分析セル 6,6a,6b,6c 偏向電極 11 飛行時間質量分析計 12 イオンリフレクタ 12a,12b,12c イオンリフレクタ電極 13 イオン検出器 21a,21b,21c,21d イオン軌道
Claims (15)
- 【請求項1】 試料上の微小個所にレーザ光を集束照射
し、生じたイオンの質量スペクトルを得る顕微レーザ質
量分析計において、 質量スペクトルの測定手段はイオンサイクロトロン共鳴
によるものであり、 試料から発生したイオンをイオンサイクロトロン質量分
析セルに導入する手段は、試料からイオンを引き出して
前記イオンサイクロトロン質量分析セル方向に加速させ
る第1の電極と、この引き出されたイオンを前記イオン
サイクロトロン質量分析セルの入口において減速させる
第2の電極とを含み、 2種類以上の物質が層を成す試料を分析するにあたり、
前記イオンサイクロトロン質量分析セルの出口側プレー
トの電圧は、試料表面側の層に印加される電圧よりも低
くし、前記イオンサイクロトロン質量分析セルの入口側
プレートの電圧は、試料表面側の層に印加される電圧よ
りも高くすることを特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項2】 請求項1記載において、 試料の各層の誘電率及び厚さ、及び試料台と前記第1の
電極との間の距離から、分析対象層に印加される電圧を
予測し、試料台に印加する電圧と前記イオンサイクロト
ロン質量分析セルのプレートに印加する電圧とを決定す
ることを特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項3】 試料上の微小個所にレーザ光を集束照射
し、生じたイオンの質量スペクトルを得る顕微レーザ質
量分析計において、 質量スペクトルの測定手段はイオンサイクロトロン共鳴
によるものであり、 試料から発生したイオンをイオンサイクロトロン質量分
析セルに導入する手段は、試料からイオンを引き出して
前記イオンサイクロトロン質量分析セル方向に加速させ
る第1の電極と、この引き出されたイオンを前記イオン
サイクロトロン質量分析セルの入口において減速させる
第2の電極とを含み、 試料と前記第1の電極との間にポストイオン化用レーザ
光を照射し、ポストイオン化用レーザ光により生じたイ
オンは、前記イオンサイクロトロン質量分析セルにトラ
ップされ、これ以外のイオンは、前記イオンサイクロト
ロン質量分析セルを通過するように、前記第1、第2の
電極と前記イオンサイクロトロン質量分析の電圧を設定
することを特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項4】 試料上の微小個所にレーザ光を集束照射
し、生じたイオンの質量スペクトルを得る顕微レーザ質
量分析計において、 質量スペクトルの測定手段はイオンサイクロトロン共鳴
によるものであり、 試料から発生したイオンをイオンサイクロトロン質量分
析セルに導入する手段は、試料からイオンを引き出して
前記イオンサイクロトロン質量分析セル方向に加速させ
る第1の電極と、この引き出されたイオンを前記イオン
サイクロトロン質量分析セルの入口において減速させる
第2の電極とを含み、 第1のイオンサイクロトロン質量分析セルの出口側プレ
ートの後に第2のイオンサイクロトロン質量分析セルを
配置し、2種類以上の物質が層を成す試料を分析するに
あたり、試料表層側から出たイオンは第1のイオンサイ
クロトロン質量分析セルにトラップされ、試料内部側か
ら出たイオンは第2のイオンサイクロトロン質量分析セ
ルにトラップされるように、前記第1、第2のイオンサ
イクロトロン質量分析セルの電圧を設定することを特徴
とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1つに記載にお
いて、 前記第1の電極と前記第2の電極との間に第3の電極を
設け、前記第1の電極により加速したイオンを、第3の
電極により追加加速することを特徴とする顕微レーザ質
量分析計。 - 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1つに記載にお
いて、 前記第1の電極は、試料にレーザ光を集光照射するため
の対物レンズと同軸に設置され、この対物レンズはイオ
ンの通過する穴を有することを特徴とする顕微レーザ質
量分析計。 - 【請求項7】 試料上の微小個所にレーザ光を集束照射
し、生じたイオンの質量スペクトルを得る顕微レーザ質
量分析計において、 質量スペクトルの測定手段はイオンサイクロトロン共鳴
によるものであり、 試料から発生したイオンをイオンサイクロトロン質量分
析セルに導入する手段は、試料からイオンを引き出して
前記イオンサイクロトロン質量分析セル方向に加速させ
る第1の電極と、この引き出されたイオンを前記イオン
サイクロトロン質量分析セルの入口において減速させる
第2の電極とを含み、 前記第1の電極は、試料にレーザ光を集光照射するため
の対物レンズと同軸に設置され、この対物レンズはイオ
ンの通過する穴を有することを特徴とする顕微レーザ質
量分析計。 - 【請求項8】 請求項7記載において、 前記第1の電極と前記第2の電極との間に第3の電極を
設け、前記第1の電極により加速したイオンを、第3の
電極により追加加速することを特徴とする顕微レーザ質
量分析計。 - 【請求項9】 試料上の微小個所にレーザ光を集束照射
し、生じたイオンの質量スペクトルを得る顕微レーザ質
量分析計において、 質量スペクトルを得る手段は、イオンサイクロトロン共
鳴を利用する方式と、イオンの飛行時間を測定する方式
によるものとの、2種類を備えたことを特徴とする顕微
レーザ質量分析計。 - 【請求項10】 請求項9記載において、 イオンを飛行時間質量分析部とイオンサイクロトロン共
鳴質量分析部とに向けて分割する電極を設けたことを特
徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項11】 請求項9記載において、 飛行時間質量分析部のイオン検出器に穴を空け、この穴
を通過したイオンをイオンサイクロトロン共鳴質量分析
部に導入することを特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項12】 請求項9または10または11記載に
おいて、 基板上の絶縁性膜や絶縁性異物を分析するにあたり、飛
行時間形質量分析のスペクトルとイオンサイクロトロン
共鳴質量分析のスペクトルとを比較し、両スペクトルに
おけるイオンピーク位置の相違から、イオンが膜や異物
と前記基板とのどちらに由来するものかを判定すること
を特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項13】 請求項9記載において、 飛行時間形質量分析計はイオンリフレクタを有するもの
であり、2種類以上の物質が層を成す試料を分析するに
あたり、試料表層側から出たイオンは前記イオンリフレ
クタで反射され、試料内部側から出たイオンは前記イオ
ンリフレクタを通過するように、前記イオンリフレクタ
の電圧を設定することを特徴とする質量分析法。 - 【請求項14】 請求項9記載において、 イオン軌道中に偏向電極を設け、この偏向電極の電圧設
定によって、イオンを飛行時間質量分析部とイオンサイ
クロトロン共鳴質量分析部とのいずれかに選択入射させ
ることを特徴とする顕微レーザ質量分析計。 - 【請求項15】 請求項14記載において、 質量分析をするにあたり、所望の質量測定範囲のイオン
だけが前記飛行時間質量分析部または前記イオンサイク
ロトロン共鳴質量分析部に入射するように、前記偏向電
極の電圧を経時的に変えることを特徴とする顕微レーザ
質量分析計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000024300A JP2001215216A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 顕微レーザ質量分析計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000024300A JP2001215216A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 顕微レーザ質量分析計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001215216A true JP2001215216A (ja) | 2001-08-10 |
Family
ID=18550314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000024300A Pending JP2001215216A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 顕微レーザ質量分析計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001215216A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005190994A (ja) * | 2003-11-17 | 2005-07-14 | Micromass Uk Ltd | 質量分析計 |
KR100664998B1 (ko) * | 2005-05-04 | 2007-01-05 | 부경대학교 산학협력단 | 평활근 이완활성을 지닌 신경성 펩타이드 |
-
2000
- 2000-02-01 JP JP2000024300A patent/JP2001215216A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005190994A (ja) * | 2003-11-17 | 2005-07-14 | Micromass Uk Ltd | 質量分析計 |
KR100664998B1 (ko) * | 2005-05-04 | 2007-01-05 | 부경대학교 산학협력단 | 평활근 이완활성을 지닌 신경성 펩타이드 |
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