JP2001214178A - 固体燃料のガス化処理における未燃カーボンの回収方法と装置 - Google Patents

固体燃料のガス化処理における未燃カーボンの回収方法と装置

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JP2001214178A
JP2001214178A JP2000025074A JP2000025074A JP2001214178A JP 2001214178 A JP2001214178 A JP 2001214178A JP 2000025074 A JP2000025074 A JP 2000025074A JP 2000025074 A JP2000025074 A JP 2000025074A JP 2001214178 A JP2001214178 A JP 2001214178A
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gasification
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Kazuo Okada
一夫 岡田
Yoshio Kosaka
良夫 小阪
Takeshi Yoshiyama
毅 吉山
Asanori Yamatake
朝教 山丈
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油コークス等固体燃料を、上部が燃焼室か
らなり下部が急冷室からなるガス化炉で、部分酸化反応
させてガス化させると共に燃焼室での生成未燃カーボン
を連続して、かつ効率的に回収する新規な方法と装置を
提供する。 【解決手段】 前記燃焼室11からの未燃焼カーボンを
同伴する生成ガスと溶融スラグを下部の前記急冷室13
で急冷し、溶融スラグを固化した後、前記急冷室13の
スラグ排出口14に連通する第1の湿式式サイクロン2
1に、スラグと未燃カーボンを冷却水と共に導入してス
ラグaを回収し、引続き第2の湿式サイクロン23に導
入して未燃カーボンbを回収すると共に、この未燃カー
ボンを回収した後の冷却水を前記急冷室11に循環させ
る方法及び装置を提供する。また、回収した未燃カーボ
ンは原料固体燃料の湿式粉砕装置2を経由してガス化炉
Aに循環させることにより、固体燃料の総合的なガス化
効率の向上が望める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油コークス、石
炭またはそれらの混合物からなる固体燃料を水スラリー
としてガス化炉に供給し、部分酸化反応させるガス化処
理に関し、特に、そのガス化処理の際にガス化炉で発生
する未燃カーボンの回収を図る方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上部に燃焼室を有し、下部に冷却
水が張られた発生ガス急冷室を有する竪型ガス化炉を用
い、天然ガス、ナフサ、原油、C重油、または減圧残渣
油のような重質油、あるいは石炭および石油コークス等
のガス化原料を部分酸化する方法においては、一般に燃
焼室内で生成したガスは急冷室内で冷却され、かつ同伴
する未燃分が洗浄除去された後、急冷室上部の気相部側
壁から抜出され、一方未燃分は、急冷室下部側壁からス
ラリーとして排出されている。
【0003】上記のガス化原料のうち、天然ガス、ナフ
サ、原油、C重油または重質油(減圧残渣油等)の場合
は、ガス化反応時の未燃物(主として炭素分)は多少の
増減はあるものの0〜3重量%(対原料中炭素分)程度
で、アッシュ分も石油コークスに比べて断然少なく、ス
ラリー中のアッシュ分を分離して未燃カーボン分のみを
リサイクルするという必要性は少なかった。
【0004】しかし、例えば石油コークスを原料とする
場合は、残留炭素分が70〜90%(減圧残渣油の場合
は一般に20〜35%)と高いこと、また揮発分が8〜
14%(減圧残渣油の場合一般に65〜75%)と低い
こと等、ガス化原料としての劣質性により未燃物の発生
率は通常15重量%前後(対原料中炭素分)であり、上
記重質油等の場合に比べて多くなっている。また、未燃
物は数十〜数百メッシュの粗大粒子が大部分であり、沈
降性の大きい性状をもっている。なお、この未燃物のう
ち炭素分は90%以上を占めている。
【0005】石油コークスの部分酸化反応を、前述した
通常のガス化炉を用いて行なうと、残渣油のガス化に比
べて未燃カーボン分の他、原料中のアッシュ分も増加し
急冷室の下部側壁に設けられたアッシュスラリー排出口
から、90%以上の未燃カーボン分を含むファインスラ
グがスラリーの形で反応系外に排出されることになる。
このスラリーは、熱交換器にて熱交換を行なった後セト
ラーへ供給され、未燃カーボン分とアッシュ分とからな
る固形分と液体分の分離が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、このガス化炉において生成するガス中には多く
の未燃カーボンが同伴され、この未燃カーボンは、生成
ガスの冷却の際、冷却水に移行して冷却水と共に系外に
排出されるため、有用成分ながら有効に利用されないと
いう問題があり、また、廃水経路を詰まらせるという問
題があった。さらに、ガス化炉の下部に設けられてスラ
グを急冷する急冷室で使用される冷却水を循環使用する
ことにより水資源の有効利用を図る場合においても、循
環水中に未燃カーボンが濃縮され、冷却水の循環に支障
を来たすという問題があった。また、冷却水に溶解した
アッシュ中のCa等が冷却水の循環中に経路内でスケー
リングを起こし、冷却水の循環に支障を来すという問題
もあった。さらにまた、急冷室の下方にスラグロックホ
ッパを設けて間欠的にスラグを排出する従来の方法にお
いても、スラグの排出の際、スラグと共に未燃カーボン
を含んだ多量の冷却水がそのまま排出され、未燃カーボ
ンが回収されないという問題があった。
【0007】本発明は、このような状況に鑑み、ガス化
炉による石油コークス、石炭またはそれらの混合物など
の固体燃料のガス化処理を行うに際して、ガス化炉から
の排出冷却水に含まれ、あるいはガス化炉で使用する循
環冷却水に蓄積される未燃カーボンを連続的に回収して
再利用が図れるようにすることにより、上記の問題点を
解決して固体燃料の総合的なガス化効率の向上を図ると
ともに、ガス化炉の生成ガスに同伴される未燃カーボン
やスラグ分が多い石油コークスや石炭などの固体燃料を
扱う場合において、効率的かつ経済的に実施できる新規
な未燃カーボンの回収方法および装置を提供することを
目的とする。さらに本発明は、未燃カーボン等を連続的
に回収した後の冷却水を循環使用する場合に起こるCa
等のスケーリングによる経路の閉塞を防止する新規な未
燃カーボンの回収方法および装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、まず、石油コークス、石炭またはそれ
らの混合物からなる固体燃料を、上部が燃焼室からな
り、下部が冷却水を滞留する水槽部を備える急冷室から
なるガス化炉で部分酸化反応させる固体燃料のガス化処
理における未燃カーボンの回収方法であって、前記燃焼
室からの未燃カーボンを同伴する生成ガスと溶融スラグ
を前記急冷室において冷却水で急冷し溶融スラグを固化
した後、前記急冷室のスラグ排出口に連通する第1の湿
式サイクロンに、スラグを未燃カーボンを同伴する冷却
水と共に導入して該スラグを回収し、引き続き、スラグ
を回収した後の冷却水を前記第1の湿式サイクロンに接
続して設けた第2の湿式サイクロンに導入して未燃カー
ボンを回収すると共に、未燃カーボンを回収した後の冷
却水を前記急冷室に循環させることを特徴とする固体燃
料のガス化処理における未燃カーボンの回収方法を、ま
た、前記第2の湿式サイクロンで未燃カーボンを回収し
た後の冷却水を、熱交換器で冷却した後、前記急冷室に
循環させることを特徴とする固体燃料のガス化処理にお
ける未燃カーボンの回収方法を提供する。
【0009】本発明は、さらに石油コークス、石炭また
はそれらの混合物からなる固体燃料をガス化炉で部分酸
化反応させる固体燃料のガス化処理におけるガス化炉か
らの未燃カーボンの回収装置であって、前記ガス化炉は
燃焼室の下部に急冷室を設け、該急冷室は前記燃焼室に
連通して垂下する下降管を備えると共に底部にスラグ排
出口を設けてなり、前記急冷室のスラグ排出口に連通し
スラグを回収する第1の湿式サイクロンと、該第1の湿
式サイクロンに接続され未燃カーボンを回収する第2の
湿式サイクロンとを設け、該第2の湿式サイクロンと前
記急冷室とを熱交換器とポンプを介在して接続している
ことを特徴とする固体燃料のガス化処理における未燃カ
ーボンの回収装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を、図面によって説明す
る。第1図は本発明方法を実施するために好適な装置を
示す系統図である。第1図において、石油コークス、石
炭またはそれらの混合物などの固体燃料はライン1を通
って湿式粉砕装置2に導入され、そこで水およびガス化
炉Aから排出されたスラリから後記する第2の湿式サイ
クロン23を経由して回収された未燃カーボンのスラリ
ーと混合され、石油コークスなどの固体燃料は湿式粉砕
される。以後、固体燃料として、石油コークスを例に説
明する。石油コークスを使用する場合は、石油コークス
中に含まれるアッシュ分は高融点であるため、ガス化の
際にガス化炉の炉壁に付着するという問題があり、この
問題を防止するため、好ましくは、石炭専焼により生じ
たアッシュ分を石油コークスとともに湿式粉砕装置2に
投入して、アッシュの融点を下げ、炉内で溶融スラグを
生成するようにする。なお、固体燃料として石炭を含む
場合は、アッシュ分の投入は不要となる。調整された石
油コークス等の水スラリーは、ライン4を通ってスラリ
ータンク5に送られる。水と石油コークスからなるスラ
リーは、スラリー供給ポンプ7によりライン8を通って
バーナ9に送られ、ライン10を通ってバーナ9に導入
される高純度酸素(95モル%以上の酸素)とともにガ
ス化炉Aの頂部から燃焼室11に供給されるようになっ
ている。
【0011】燃焼室11では、温度1,000〜1,6
00℃、圧力1〜85kg/cm2、望ましくは温度
1,200〜1,500℃、圧力10〜65kg/cm
2の条件下で操作される。
【0012】そして、ガス化炉Aは、炉頂部から供給さ
れた固体燃料スラリを燃焼処理する燃焼室11の下部に
スロート部12を介して急冷室13を設置してある。急
冷室13は、底部にスラグ排出口14を設けてある。こ
の急冷室13の中央部には、前記燃焼室11のスロート
部12に接続されて垂下する下降管15aを備え、その
周りにドラフトチューブ15bが同軸的に設けられてい
る。
【0013】燃焼室11の生成熱ガスはガス化流として
溶融スラグと共に下降管15a内を流下し、下降管15
aの下部から押し出され、ドラフトチューブ15b内で
溢流的に上向流に転じる。
【0014】また、急冷室13の下部では冷却水が滞留
状態となり水槽部13aを形成する。下降管15aはこ
の滞留状態の冷却水により下部が水封状態になるように
してある。急冷室13内の冷却水の一部はガス洗浄塔B
からポンプ6により供給される冷却水を冷却水供給管1
6により受け入れて利用するようにしている。
【0015】燃焼室11で生成された未燃カーボンは、
溶融スラグおよび生成ガスに同伴されて急冷室13に至
り、冷却水に移行して冷却水を懸濁させる。この未燃カ
ーボンを懸濁するスラリー状の冷却水を回収するため
に、懸濁状態の未燃カーボンの濃度が高い水槽部13a
の比較的上部位置にカーボンスラリー排出ノズル18を
設けて、カーボン懸濁スラリーを急冷室13外に抽出で
きるようにしてもよい。しかしながら、冷却水中に含ま
れるCa等は、温度が高いと溶解度が下がり、高温でス
ラリーを抜き出すとラインにスケールが付着しやすく、
長時間の運転には適さないというデメリットがある。本
発明はこのデメリットをも解決するものである。
【0016】このカーボンスラリー排出ノズル18によ
り排出されるカーボン懸濁スラリーは、熱交換器32を
経由してセトラー30に供給されて未燃カーボンが回収
され、この未燃カーボンは未燃カーボンスラリー循環用
ポンプ31によりライン3と湿式粉砕装置2を経由して
ガス化炉Aで再利用に供されるようにしてある。前記急
冷室13への冷却水の供給量とこの急冷室13からのス
ラリー状冷却水の排出量はバランスするようにポンプ調
整されているのは勿論である。
【0017】本発明に係るガス化炉Aの急冷室13は、
以上のように構成されており、燃焼室11からの溶融ス
ラグは、生成ガスと共に、下降管15aを通って水槽部
13a内に流下して水砕され、スラグ排出口14を経
て、冷却水と共にスラグスラリー排出導管20を経由
し、第1の湿式サイクロン21に供給される。
【0018】また、燃焼室11からのガス化流も流下す
る溶融スラグと共に下向流となって急冷室13内に導入
される。すなわち、ガス化流は、下降管15a内を流下
し急冷室13に供給された冷却水により急冷される。そ
して、このガス化流は、冷却を続けながらドラフトチュ
ーブ15b内を上昇し、急冷室13上部の排ガス口17
から排出され、ガス洗浄塔Bに供給される。
【0019】一方、この生成ガス中に含まれた未燃カー
ボンは、急冷室13におけるガスの流動中に細粒スラグ
の一部と共に冷却水中に移行し、細粒スラグと共に冷却
水中を沈降するようになる。
【0020】そして、本発明においては、図1に示した
ように、ガス化炉Aの急冷室13底部のスラグ排出口1
4をスラグスラリー排出導管20により、第1の湿式サ
イクロン21に連通させてあり、この第1の湿式サイク
ロン21の上部排出口はカーボンスラリー排出導管22
により第2の湿式サイクロン23に連通させてあり、ま
た、この第2の湿式サイクロン23の上部排出口は、熱
交換器24を介在した排出管25とポンプ27を介在し
た冷却水管26により循環冷却水導入口19から前記急
冷室13の下部に連通させるようにし、ポンプ加圧によ
る冷却水の高圧循環路を形成させてある。このため、急
冷室下部とサイクロン、熱交換器、ポンプを経由する循
環ラインは、急冷室上部に較べ低温に保たれる。この循
環ラインの温度が低温になることにより、冷却水中のC
a等の溶解度が上昇するので、この循環ラインはスケー
ルが付着し難く、長時間の運転が可能となる特長を有す
る。この抗スケーリング性を犠牲にして、熱ロスを少な
くするために、熱交換器24を設置しないで循環ライン
を高温で運転する方法もある。また、冷却水の循環路を
高圧とすることにより、多量の循環水を少ない動力で循
環できるので、急冷室内の未燃カーボンとスラグを早急
に排出し、急冷室内の閉塞を防止することもできる。そ
して、この熱交換器24からの排出管25を分岐させ
て、切換弁28を介してセトラー29に接続させるよう
にしている。
【0021】前記の第1の湿式サイクロン21と第2の
湿式サイクロン23は通常の湿式サイクロン形式のもの
が利用でき、急冷室13のスラグ排出口14から流出し
たスラグと未燃カーボンで懸濁された冷却水すなわちス
ラグ懸濁スラリーは、ポンプ27によって吸引された状
態で、第1の湿式サイクロン21の上部円筒部に対し、
接線方向に圧入状態で導入される。導入されたスラグス
ラリーは旋回運動しながら、コーン部に降下し、その間
にスラリー中のスラグは、遠心力によって周辺部から下
方に向かい、未燃カーボンを含まない粗大スラグ粒子a
が濃縮されたスラリーは底部の排出口から連続的に流出
する。一方、粗大スラグ粒子aを分離した未燃カーボン
を含む大部分のスラリーはサイクロン内部の渦部を上昇
して上部中央の溢流管を経て外部に流出する。
【0022】この流出スラリーは、比較的軽量の多量の
未燃カーボンを飛灰微粒子と共に含んでおり、カーボン
懸濁スラリーとして前記第2の湿式サイクロン23に供
給される。この第2の湿式サイクロン23では、未燃カ
ーボンに遠心力が作用し、底部の排出口から未燃カーボ
ンbが濃縮されたスラリーが連続的に流出するようにな
る。このスラグaと未燃カーボンbが除去された第2の
湿式サイクロン23からの固形分をほとんど含まないス
ラリーは常温より幾分高い温度(例えば、50〜70
℃)であるので、熱交換器24を経由させて常温(例え
ば、40℃)に冷却した後、冷却水として冷却水管26
により循環冷却水導入口19から急冷室13内に循環的
に導入される。
【0023】第2の湿式サイクロン23で回収された未
燃カーボンbは、前記したカーボンスラリー排出ノズル
18から排出され回収された未燃カーボンと共に、未燃
カーボンスラリー循環用ポンプ31によりライン3を経
由してスラリー状態で前記湿式粉砕装置2にリサイクル
され、原料である石油コークス−水スラリーを製造しガ
ス化炉Aでガス化されることで、最終的に石油コークス
の炭素分の98%以上がガス化されることになる。
【0024】上記の湿式サイクロンによる脱スラグ処理
を兼ねた冷却水の循環システムは2段階の湿式サイクロ
ン21、23で行うことが必要で、第2の湿式サイクロ
ン23を省略すると、未燃カーボンが回収できないまま
循環経路内に濃縮化し、管路が閉塞するという問題が生
じる。また、この循環冷却水(スラリー)には、飛灰微
粒子が含まれて濃縮化するので、適宜、切換弁28を操
作して抜き出し、レーキを備えるセトラー29に供給し
沈降分離した飛灰微粒子cを除去し、飛灰微粒子c除去
後の廃水はさらに廃水処理工程に供するようにする。
【0025】この湿式サイクロンによる脱スラグ処理に
よれば、脱スラグおよび脱未燃カーボン作業がほぼ連続
的に行われるので操業が容易に行われ、従来のスラグロ
ックホッパを経由した脱スラグ処理の場合のように未燃
カーボンが利用されないまま排出されるということもな
く、また、未燃カーボンで排水経路を詰まらせることな
く、また、循環経路内に蓄積させることなく冷却水の循
環使用ができる等廃棄物ガス化処理システム全体の効率
と経済性を改善することができる。本発明は、ガス化炉
発生ガスに同伴する未燃カーボンやスラグ分が多い場合
においても好適に適用できるものである。
【0026】脱スラグ処理を兼ねて行う湿式サイクロン
方式による未燃カーボンの回収の方法を、前記の急冷室
の水槽部から直接的にカーボン懸濁スラリーを抽出する
方式に代え、又は付加することによって、さらに未燃カ
ーボンの回収およびそのリサイクル利用が有利に行え、
固体燃料のガス化処理における総合的なガス化効率の向
上が望める。
【0027】
【発明の効果】本発明においては、湿式サイクロンによ
るスラグの排出過程を利用して未燃カーボンを連続的に
回収できるようにしたから、従来無駄に排出されていた
ガス化炉で発生する未燃カーボンの回収利用が効率的か
つ経済的に行われると共に、石油コークス、石炭または
それらの混合物からなる固体燃料のガス化処理における
総合的なガス化効率の向上が望めるという効果を奏す
る。また、急冷室に係る冷却水の未燃カーボンの濃縮化
やCa等のスケーリングによる経路の閉塞等の問題が解
消されて冷却水の循環使用が可能になり、固体燃料のガ
ス化処理が経済的に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の未燃カーボン回収装置を備える固体燃
料のガス化処理装置を示すフロー図である。
【符号の説明】
A ガス化炉 B ガス洗浄塔 2 湿式粉砕装置 5 スラリータンク 6 冷却水用ポンプ 7 スラリー供給ポンプ 9 バーナ 11 燃焼室 12 スロート部 13 急冷室 13a 水槽部 14 スラグ排出口 15a 下降管 15b ドラフトチューブ 16 冷却水供給管 17 排ガス口 18 カーボンスラリー排出ノズル 19 循環冷却水導入口 20 スラグスラリー排出導管 21 第1の湿式サイクロン 22 カーボンスラリー排出導管 23 第2の湿式サイクロン 24 熱交換器 25 排出管 26 冷却水管 27 循環冷却水用ポンプ 28 切替弁 29 セトラー 30 セトラー 31 未燃カーボンスラリー循環用ポンプ 32 熱交換器 a 粗大スラグ b 未燃カーボン c 飛灰微粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/44 ZAB F23G 5/44 ZABZ (72)発明者 吉山 毅 山口県宇部市大字藤曲2575番地 宇部アン モニア工業有限会社内 (72)発明者 山丈 朝教 山口県宇部市西本町1丁目12番32号 宇部 興産株式会社宇部本社内 Fターム(参考) 3K061 AA23 AB02 AB03 AC20 BA01 CA08 DA13 DA18 DB12 DB20 FA05 3K065 AA23 AB02 AB03 AC20 BA01 HA02 HA03 HA05 HA07 4D053 AA03 AB04 BA06 BB02 BC01 BD04 DA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油コークス、石炭またはそれらの混合
    物からなる固体燃料を、上部が燃焼室からなり、下部が
    冷却水を滞留する水槽部を備える急冷室からなるガス化
    炉で部分酸化反応させる固体燃料のガス化処理における
    未燃カーボンの回収方法であって、前記燃焼室からの未
    燃カーボンを同伴する生成ガスと溶融スラグを前記急冷
    室において冷却水で急冷し溶融スラグを固化した後、前
    記急冷室のスラグ排出口に連通する第1の湿式サイクロ
    ンに、スラグを未燃カーボンを同伴する冷却水と共に導
    入して該スラグを回収し、引き続き、スラグを回収した
    後の冷却水を前記第1の湿式サイクロンに接続して設け
    た第2の湿式サイクロンに導入して未燃カーボンを回収
    すると共に、未燃カーボンを回収した後の冷却水を前記
    急冷室に循環させることを特徴とする固体燃料のガス化
    処理における未燃カーボンの回収方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の湿式サイクロンで未燃カーボ
    ンを回収した後の冷却水を、熱交換器で冷却した後、前
    記急冷室に循環させることを特徴とする請求項1に記載
    の固体燃料のガス化処理における未燃カーボンの回収方
    法。
  3. 【請求項3】 石油コークス、石炭またはそれらの混合
    物からなる固体燃料をガス化炉で部分酸化反応させる固
    体燃料のガス化処理におけるガス化炉からの未燃カーボ
    ンの回収装置であって、前記ガス化炉は燃焼室の下部に
    急冷室を設け、該急冷室は前記燃焼室に連通して垂下す
    る下降管を備えると共に底部にスラグ排出口を設けてな
    り、前記急冷室のスラグ排出口に連通しスラグを回収す
    る第1の湿式サイクロンと、該第1の湿式サイクロンに
    接続され未燃カーボンを回収する第2の湿式サイクロン
    とを設け、該第2の湿式サイクロンと前記急冷室とを熱
    交換器とポンプを介在して接続していることを特徴とす
    る固体燃料のガス化処理における未燃カーボンの回収装
    置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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