JP2001214105A - 再生植物油を用いたオフセット印刷用インキ - Google Patents

再生植物油を用いたオフセット印刷用インキ

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JP2001214105A
JP2001214105A JP2001037058A JP2001037058A JP2001214105A JP 2001214105 A JP2001214105 A JP 2001214105A JP 2001037058 A JP2001037058 A JP 2001037058A JP 2001037058 A JP2001037058 A JP 2001037058A JP 2001214105 A JP2001214105 A JP 2001214105A
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oil
vegetable oil
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JP2001037058A
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Takeshi Sanada
毅 眞田
Manabu Ishimoto
学 石本
Shintaro Yamaoka
新太郎 山岡
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Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特にオフセット印刷用インキとして、植物油を
用いたインキのコストを低減し、かつ飲食物の製造など
に使用され残された油を再利用する手段を提供するこ
と。 【解決手段】植物油を再生処理した油を用いたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雑誌、書籍、ポス
ター等のオフセット印刷物に関し、特にそのオフセット
印刷物に使用したインキが、天ぷらなど飲食物の製造等
に用いた後の植物油を再生処理した油を用いたオフセッ
ト印刷用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、植物油、特に大豆油を用いたイン
キは環境対応として使用されてきている。特に米国では
政府刊行物に関して一部法律において大豆油を用いたイ
ンキを使用するように定められている。しかし、特に日
本においては従来の石油系溶剤に比べて大豆油のコスト
は高く、大豆油を用いたインキの使用量は伸びていな
い。
【0003】また一方、飲食物の製造に使用され残され
た油(以下、廃食油とする)は、再生処理することで、
飼料の製造に用いたり、燃料としたり、加工して石鹸と
したりして再利用されている。しかし廃食油は年々増加
しており、処理しきれていない。
【0004】再生処理した植物油をインキに使用するこ
とも考えられる。しかし、オフセット印刷用インキの場
合は、再生処理した植物油が熱処理を加えられたもので
あって酸価が高くなっていると、これによりオフセット
印刷用インキとした際に遊離脂肪酸によりオフセット印
刷用インキとした際に乳化が過剰に進んでしまう。オフ
セット印刷用インキが過剰乳化を起こすと、水中油型の
乳化を起こしたものが版面上の水の中に散らばって、非
画線部の広い範囲か一面にいわゆる浮き汚れを発生する
こととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点を解決するためになされたものであり、その課題とす
るところは、特にオフセット印刷用インキとして、植物
油を用いたインキのコストを低減し、かつ飲食物の製造
などに使用され残された油を再利用する手段を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するためになされたものであり、すなわち請求項1記載
の発明は、植物油を再生処理した油を用いたことを特徴
とする再生植物油を用いたオフセット印刷用インキであ
る。
【0007】本発明はこの手段により、再生処理した植
物油を用いたことで、原材料費がバージンの植物油を使
用するより安いものとなり、資源の再利用の点からもよ
り一層環境対策がなされたインキを得ることが可能とな
った。
【0008】また、請求項2記載の発明は、飲食物の製
造に用いた植物油を再生処理した油を用いたことを特徴
とする、オフセット印刷用インキである。
【0009】本発明はこの手段により、再生処理した廃
食油を用いたことで、原材料費がバージンの植物油を使
用するより安いものとなり、資源の再利用の点からもよ
り一層環境対策がなされたインキを得ることが可能とな
った。さらに廃食油を再生処理したインキを使用するこ
とで、年々増加している廃食油の再利用が可能となっ
た。
【0010】また、請求項3記載の発明は、酸価が3以
下の植物油を再生処理して用いることを特徴とする、請
求項1、2のいずれか記載の再生植物油を用いたオフセ
ット印刷用インキである。
【0011】本発明はこの手段により、酸価が3以下の
植物油を選別して再生処理することで、使用する再生植
物油の酸価を低いものとし、インキとした際の乳化を抑
制することが可能となり、印刷適性を得ることで、バー
ジンの植物油を使用するより安いものとなり資源の再利
用の点からもより一層環境対策がなされたインキを得る
ことが可能となった。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における植物油としては、食用として大豆油、菜
種油、トウモロコシ油、米油、綿実油、ごま油、ひまわ
り油、サフラワー油、オリーブ油等があり、非食用とし
てパーム油、やし油、あまに油、パーム核油、桐油等が
あるがこれらに限定されるものではなく、植物油で再生
処理可能であるものであれば適用可能である。
【0013】本発明において、飲食物の製造などの用い
た植物油としては、飲食店や学校給食、惣菜屋などで天
ぷらなどの製造に使用した植物油を回収したものが挙げ
られるが、これらに限定されるものではなく、使用後の
植物油で再生可能なものであれば適用可能である。
【0014】本発明における植物油の再生処理の方法と
しては、ろ過、静置による沈澱、活性白土による脱色と
いった方法が挙げられるが、特にこれらに限定されるも
のではなく、適用可能である。
【0015】本発明における植物油を用いたインキとし
ては、特に平版用インキが挙げられ、さらには枚葉印刷
機用インキとオフセット輪転印刷機用インキが挙げられ
るが、特にこれらに限定されるものではなく、適用可能
である。
【0016】上記枚葉印刷機用インキの組成の一例とし
ては、顔料10〜20重量%、樹脂25〜30重量%、
溶剤25〜40重量%、油10〜25重量%、ドライヤ
ー0.5〜1.5重量%、その他補助剤2〜10重量%
程度の構成が挙げられる。これらを通常の方法により適
宜配合して練肉することによりインキとすることができ
る。植物油はこの油と溶剤の一部に用いることが可能で
ある。特に植物油が大豆油由来のものであって、全体の
20重量%以上が大豆油であるとすると、米国大豆協会
の大豆油インキとしての認定基準を満たすので好まし
い。
【0017】上記オフセット輪転印刷機用インキの組成
の一例としては、顔料10〜20重量%、樹脂20〜3
0重量%、溶剤25〜40重量%、油5〜15重量%、
その他補助剤2〜10重量%程度の構成が挙げられる。
これらを通常の方法により適宜配合して練肉することに
よりインキとすることができる。植物油はこの油と溶剤
の一部に用いることが可能である。特に植物油が大豆油
由来のものであって、全体の7重量%以上が大豆油であ
るとすると、米国大豆協会の大豆油インキとしての認定
基準を満たすので好ましい。
【0018】本発明において、植物油を用いたインキを
使用して印刷することにより、従来の石油系溶剤を用い
たインキに比べて揮発性有機化合物の放出を軽減させる
ことができる。つまり印刷現場に揮発性有機化合物の塵
が飛ぶことが少なく、作業能率を向上させるとともに、
作業者の衛生面で好ましい。また、スモッグ及び温室化
現象の防止にもつながり、作業後の印刷機の洗浄もしや
すいものとなる。その他廃棄物の生分解性が早い、脱墨
性に優れ再生紙にしやすい等の特徴もある。
【0019】しかし、多くの植物油は石油系溶剤と比較
してコストに問題があり、需要の伸びは芳しくない。さ
らに最近は枚葉印刷からオフセット輪転印刷へ移る傾向
が大きく、それによっても植物油の使用は減少してきて
いる。そこで本発明は飲食物の製造などに使用した植物
油を再生処理し、これを用いることによりバージンの植
物油を使用するより安いものとなり資源の再利用の点か
らもより一層環境対策がなされた印刷物を得ることを可
能としている。
【0020】本発明のインキを用いた印刷物としては、
雑誌、週刊誌、カタログ、パンフレットなどがあるがこ
れらに限定されるものではなく、適宜使用可能である。
【0021】これら印刷物の製造方法としては、上記イ
ンキにより定められ、オフセット平版印刷が好適である
が、特にこれに限定されるものではなく、適宜使用可能
である。
【0022】また本発明では、再生前の植物油の酸価が
3以下である植物油を選別して再生処理したものを用い
ることが好ましい。より好ましくは2以下であり、最も
好ましくは1.5以下である。酸価が3より高いもので
あると、遊離脂肪酸によりインキとした際に乳化が過剰
に進んでしまう。
【0023】特に飲食物の製造に用いた植物油において
は、天ぷら油のように熱処理を加えたものが多く、酸価
が高くなってしまう。
【0024】そこで本発明においては、上記のごとく再
生前の植物油の酸価が3以下である植物油を選別して再
生処理することで、再生後の植物油の遊離脂肪酸の数を
少ないものとし、インキとした際の過剰乳化を防ぎ、印
刷適性を向上させることが好ましい。
【0025】上記再生前の植物油の酸価が3以下の物を
選別して再生処理する方法としては、酸価はその植物油
の使用状況ごとに異なることから、再生前の植物油を収
集してきた箇所ごとに酸価を測定し、その際の酸価が3
以下の物を選別する、といったことにより可能である。
【0026】
【実施例】熱処理により酸価をそれぞれ1,2,4とし
た3種の再生植物油を用意し、三菱重工(株)製4色オ
フセット輪転印刷機「リソピア」により印刷した。乳化
の調整のため湿し水ダイヤルを50、60、75と調整
し、その際の版面の汚れを比較した。ここで湿し水ダイ
ヤルとは印刷機の湿し水ローラの回転数を調整するもの
であって、0〜100まであり、ダイヤルの数が多いほ
ど湿し水の量も多くなるものである。結果を以下に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】以上に示すように、酸価が4のものは湿し
水ダイヤルを50としても一部汚れが発生し、印刷適性
が得られないものであった。
【0029】
【発明の効果】以上に示すように、本発明の再生植物油
を用いたオフセット印刷用インキは、請求項1記載の発
明によれば、植物油を用いたインキを使用して印刷する
ことにより、従来の石油系溶剤を用いたインキに比べて
揮発性有機化合物の放出を軽減させることができる。つ
まり印刷現場に揮発性有機化合物の塵が飛ぶことが少な
く、作業能率を向上させるとともに、スモッグ及び温室
化現象の防止にもつながる。また、作業後の印刷機の洗
浄もしやすいものとなる。その他廃棄物の生分解性が早
い、脱墨性に優れ再生紙にしやすい等の特徴もある。特
に再生処理した植物油を用いたインキを使用すること
で、原材料費がバージンの植物油を使用するより安いも
のとなり、資源の再利用の点からもより一層環境対策が
なされたインキを得ることが可能となるという効果を奏
する。
【0030】請求項2記載の発明によれば、再生処理し
た廃食油を用いたインキを使用することで、原材料費が
バージンの植物油を使用するより安いものとなり、資源
の再利用の点からもより一層環境対策がなされたインキ
を得ることが可能となった。さらに廃食油を再生処理し
たインキを使用することで、年々増加している廃食油の
再利用が可能となるという効果を奏する。
【0031】請求項3記載の発明によれば、酸価が3以
下の植物油を選別して再生処理することで、使用する再
生植物油の酸価を低いものとし、インキとした際の乳化
を抑制することが可能となり、印刷適性を得ることで、
バージンの植物油を使用するより安いものとなり資源の
再利用の点からもより一層環境対策がなされたインキを
得ることが可能となるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 新太郎 東京都中央区京橋2丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物油を再生処理した油を用いたことを特
    徴とする再生植物油を用いたオフセット印刷用インキ。
  2. 【請求項2】飲食物の製造に用いた植物油を再生処理し
    た油を用いたことを特徴とする、オフセット印刷用イン
    キ。
  3. 【請求項3】酸価が3以下の植物油を再生処理して用い
    ることを特徴とする、請求項1、2のいずれか記載の再
    生植物油を用いたオフセット印刷用インキ。
JP2001037058A 2001-02-14 2001-02-14 再生植物油を用いたオフセット印刷用インキ Withdrawn JP2001214105A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4968391B1 (ja) * 2011-03-14 2012-07-04 東洋インキScホールディングス株式会社 平版印刷インキおよび印刷物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4968391B1 (ja) * 2011-03-14 2012-07-04 東洋インキScホールディングス株式会社 平版印刷インキおよび印刷物

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