JP2001212551A - 油分による汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

油分による汚染土壌の浄化方法

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JP2001212551A
JP2001212551A JP2000032717A JP2000032717A JP2001212551A JP 2001212551 A JP2001212551 A JP 2001212551A JP 2000032717 A JP2000032717 A JP 2000032717A JP 2000032717 A JP2000032717 A JP 2000032717A JP 2001212551 A JP2001212551 A JP 2001212551A
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soil
oil
contaminated
ground
electrodes
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Terunobu Maeda
照信 前田
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Hazama Corp
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Hazama Gumi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短期間で効率よく、かつより安全に浄化処理が
可能な油分による汚染土壌の浄化方法の提供。 【解決手段】低揮発性の油分で汚染されている土壌1中
に間隔を隔てて電極4を差し込み、その電極4間に電圧
を印加して土壌1中の水に通電させ、通電によって発生
するジュール熱により土壌1中の水を煮沸させて水蒸気
を発生させることによって、土壌1中の油分を除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、トランス
オイル、重油、軽油或いは食用油等の低揮発性油分若し
くはこれらの油分を含む液剤で汚染された汚染土壌を浄
化する油分による汚染土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の油分により汚染された土
壌の浄化法としては、汚染土壌を掘り起こし、これを攪
拌しつつ過熱して油分を焼却する方法や油分を分解する
微生物を汚染土壌中に混入し、該微生物により浄化する
方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
の内、焼却による方法では、土壌の掘削及び埋め戻しに
多くの労力と経費を要し、また焼却のために大掛かりな
設備が必要となり、汚染が広範囲の場合にはコストがか
かり過ぎるという問題があった。しかも処理後の土砂は
高熱であるためその取り扱いに注意要する等の問題があ
った。
【0004】また、微生物による分解処理では、処理完
了までに長期間を要するという問題があった。
【0005】本発明はこのような従来の問題に鑑み、短
期間で効率よく、かつより安全に浄化処理が可能な油分
による汚染土壌の浄化方法の提供を目的としてなされた
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、
低揮発性の油分で汚染されている土壌中に間隔を隔てて
電極を差し込み、該電極間に電圧を印加して該土壌中の
水に通電させ、該通電によって発生するジュール熱によ
り前記土壌中の水を煮沸させて水蒸気を発生させること
によって、土壌中の油分を除去することを特徴としてな
る油分による汚染土壌の浄化方法にある。
【0007】尚、汚染された地盤を遮水壁で囲み、該遮
水壁で囲まれた内部の土壌中に間隔を隔てて電極を差し
込むこと、が好ましく、また、遮水壁の一部に縦向きの
電極を一体設け、該電極に通電を行うこともできる。
【0008】更に、遮水壁で囲まれた地盤中に注水して
地下水位を変化させつつ通電を行うこと、遮水壁で囲ま
れた地盤をオーガ等の土木機械によって撹乱することに
よって通気性を増進させた状態で通電を行うこと、及
び、多数の電極を使用し、通電させる電極を変化させて
通電することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
ついて説明する。
【0010】図1〜図2は本発明の第一実施形態を示し
ており、浄化処理に当たり、先ず、その浄化処理しよう
とする範囲、即ち被処理地盤1を連続した遮水壁2をも
って囲む。遮水壁2は鋼若しくはコンクリート製の矢板
を地下の不透水層3まで打ち込んで構築する連続地中壁
を用いる。その他場所打ちコンクリートによる連続地中
壁であってもよい。
【0011】このようにして構築した遮水壁2の内側に
添って多数の電極4,4……を一定間隔を隔てて必要な
浄化処理深さまで縦向きに打ち込み、各電極4に電力を
供給するための導線5を配線する。
【0012】これと平行して被処理地盤1中に縦向きに
注揚水井戸7を、それぞれ1若しくは複数形成し、各注
揚水井戸7に水中ポンプ8を挿入するとともに注排水パ
イプ9及び注水ポンプ10を連通させる。
【0013】このようにして電極4及び注排水井戸7を
設置した後、遮水壁2の上方を含み被処理地盤の上方を
不通気性のフード11で覆い、その内部とエマルジョン
処理設備12とを通気パイプ13にて連通させる。
【0014】次いで前記各電極4,4……の内のいずれ
か複数を選択して通電し、被処理地盤中の水に通電させ
る。この通電によってジュール熱を発生させ、水を加熱
して水蒸気を発生させる。
【0015】この時被処理地盤中の水は土壌内にて煮沸
状態となるため、土壌粒子に付着している油分は煮沸部
分にてエマルジョン化され、これが蒸気によって順次押
し上げられ地表面に排出される。
【0016】また、煮沸によって発生する水蒸気が土壌
粒子間を通って上昇する際に、クロマトグラフィーの原
理と同様に水蒸気によって油分が土壌粒子から分離され
て水蒸気とともに地表に搬出される。
【0017】このようにして地表面に送り出されたエマ
ルジョン及び油分を含む水蒸気は、フード11内から処
理設備12に導入され、ここで冷却され、油分と水との
分離処理がなされて油分が回収される。
【0018】電極4,4……への通電に際しては、例え
ば、図2に示すように、通電する電極の組み合わせを順
次変化させたり、各組み合わせ毎に電圧を変化させて通
電し、単位体積当りの時間当たり通電量を一定になるよ
うに制御し、ローカルヒートを防止しつつ地盤中の水を
均等に発熱させる。
【0019】土壌中の水に通電してジュール熱を発生さ
せることによって加熱すると、電解物質の溶解度が増
し、電気伝導度が低下する。このため温度が上昇した部
分の通電料が増加し、温度が更に上昇するローカルヒー
トが生じる。これを防止するために、通電量を測定し、
通電する電極の位置、本数を選定しながらバランスよく
発熱させる。
【0020】また、地下水位が高い場合には注揚水井戸
7から揚水し、地下水位を汚染地盤下まで低下させた状
態から、電極に通電しつつ注揚水井戸7へ水を注入して
被処理地盤1の地下水位aを順次上昇させる。これによ
って水蒸気の発生面が順次上昇し、煮沸によってエマル
ジョン化した油分がより確実に上方に押し上げられ、上
下方向の地盤における油分除去が均等になされる。
【0021】次に、本発明の第2実施形態を図3〜図4
について説明する。尚、前述の実施形態と同じ部分には
同一符号を付してその説明を省略する。この実施形態で
は、図4に示すように、被処理地盤1を遮水壁2で囲ん
だ後、その内部の地盤の全域にオーガ14を順次ねじ込
んで土壌を撹乱し、空気含有率を高める。この土壌の撹
乱は、汚染地盤の深さに応じて、適当な土木機械を使用
して行うものであり、オーガの他バックホーその他の掘
削機械が使用できる。
【0022】このようにして土壌を撹乱して気体の透過
性を向上させた後、図3に示すように、注揚水井戸7を
設置するとともに電極4,4……を前述と同様に設置
し、撹乱によって体積が増加した被処理地盤1の上面を
不通気性シート15で覆い、前述と同様にして通電し、
ジュール熱によって地下水を沸騰させ、発生するエマル
ジョン化した油分を水蒸気により土壌中を上昇させるこ
とによって処理する。
【0023】このようにして処理終了後、不通気性シー
ト15で上面を覆ったまま放置すると、温度の低下によ
って地盤中が真空状態となり、その真空圧によって地盤
が元の圧密状態若しくはそれに近い状態に戻される。
【0024】また、この時、不通気性シート15の内面
及び被処理地盤1中に予めドレーン材等による通気路1
6を予め設置しておき、水蒸気による処理後、通気路1
6内を真空ポンプ17にて減圧することにより、真空に
よる圧密をより完全に行うことができるとともに、土壌
中の水が蒸発して潜熱を奪うため、上昇した土壌温度を
速やかに常温に戻すことができる。
【0025】尚、上述した各実施形態では、遮水壁の内
側に電極を差し込んでいるが、図5に示すように遮水壁
2の一部に導電性の電極4を一体に設けておき、遮水壁
の構築と同時に電極が設置できるようにしてもよい。
尚、電極として使用する部分以外の遮水壁表面は、水よ
り電気伝導度の低い物質で被覆することが好ましい。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る油分による
汚染土壌の浄化方法においては、 低揮発性の油分で汚
染されている土壌中に間隔を隔てて電極を差し込み、該
電極間に電圧を印加して該土壌中の水に通電させ、該通
電によって発生するジュール熱により前記土壌中の水を
煮沸させて水蒸気を発生させることによって、土壌中の
油分を除去するようにしたことにより、土壌中の油分が
分離が迅速に、効率よくなされ、短期間で汚染土壌の浄
化ができる。
【0027】更に、油分で汚染された地盤を遮水壁で囲
み、該遮水壁で囲まれた内部の土壌中に間隔を隔てて電
極を差し込み、処理を行うことにより、周囲の地盤に影
響を与えることなく、また、エネルギー効率を上げるこ
とができ、水位を任意に設定し、効率よく油分のエマル
ジョン化を行うことができる。
【0028】更に、遮水壁で囲まれた地盤中に注水して
地下水位を変化させつつ通電を行うことにより、処理部
分を上下にコントロールすることができ、上下方向に均
一な処理がなされる。
【0029】更に、遮水壁で囲まれた地盤をオーガ等の
土木機械によって撹乱することによって通気性を増進さ
せた状態で通電を行うことにより、水蒸気と土壌粒子と
の接触が均一になされ、浄化効率が向上する。
【0030】多数の電極を使用し、通電させる電極を変
化させて地盤中の水に通電することにより、ローカルヒ
ートを生じさせることなく、均一な処理がなされる。
【0031】更に、遮水壁の一部を導電性材料として電
極を構成することにより、遮水壁の構築と同時に電極の
設置ができ、作業効率がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の第一実施形態を示す断面図であ
る。
【図2】同上の電極通電状態を示す平面図である。
【図3】本発明方法の第二実施形態を示す断面図であ
る。
【図4】同上の初期工程を示す断面図である。
【図5】本発明に使用する遮水壁と電極の一例を示す部
分斜視図である。
【符号の説明】
1 被処理地盤 2 遮水壁 3 不透水層 4 電極 5 導線 7 注揚水井戸 8 水中ポンプ 9 注排水パイプ 10 注水ポンプ 11 フード 12 ガス処理設備 13 通気パイプ 14 オーガ 15 不通気性シート 16 通気路 17 真空ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低揮発性の油分で汚染されている土壌中に
    間隔を隔てて電極を差し込み、該電極間に電圧を印加し
    て該土壌中の水に通電させ、該通電によって発生するジ
    ュール熱により前記土壌中の水を煮沸させて水蒸気を発
    生させることによって、土壌中の油分を除去することを
    特徴としてなる油分による汚染土壌の浄化方法。
  2. 【請求項2】揮発性化合物からなる汚染物質で汚染され
    た地盤を遮水壁で囲み、該遮水壁で囲まれた内部の土壌
    中に間隔を隔てて電極を差し込む請求項1に記載の油分
    による汚染土壌の浄化方法。
  3. 【請求項3】遮水壁の一部に縦向きの電極を一体設け、
    該電極に通電を行う請求項2に記載の油分による汚染土
    壌の浄化方法。
  4. 【請求項4】遮水壁で囲まれた地盤中に注水して地下水
    位を変化させつつ通電を行う請求項2若しくは3に記載
    の油分による汚染土壌の浄化方法。
  5. 【請求項5】遮水壁で囲まれた地盤をオーガ等の土木機
    械によって撹乱することによって通気性を増進させた状
    態で通電を行う請求項2、3若しくは4に記載の油分に
    よる汚染土壌の浄化方法。
  6. 【請求項6】多数の電極を使用し、通電させる電極を変
    化させて通電する請求項1〜4若しくは5に記載の油分
    による汚染土壌の浄化方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020044481A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 国際航業株式会社 汚染土壌浄化方法
JP2021062342A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社島津製作所 土壌浄化装置および土壌浄化方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020044481A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 国際航業株式会社 汚染土壌浄化方法
JP2021062342A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社島津製作所 土壌浄化装置および土壌浄化方法
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