JP2001212252A - 放射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置 - Google Patents
放射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置Info
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- Radiation-Therapy Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】放射線のロスを最小に抑えることができ、患部
以外の血管を閉塞するおそれがなく安全な治療を行うこ
とができる放射線治療装置を提供すること。 【解決手段】コイル状の放射性核種を保形剤により被覆
した放射線治療装置1であり、前記放射性核種がロジウ
ム−103をサイクロトン処理したパラジウム−103
である放射線治療装置1。
以外の血管を閉塞するおそれがなく安全な治療を行うこ
とができる放射線治療装置を提供すること。 【解決手段】コイル状の放射性核種を保形剤により被覆
した放射線治療装置1であり、前記放射性核種がロジウ
ム−103をサイクロトン処理したパラジウム−103
である放射線治療装置1。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は患部に留置して患部
にX線等の放射線を照射して治療を行うことのできる放
射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置に関す
る。
にX線等の放射線を照射して治療を行うことのできる放
射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置に関す
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】現在前立
腺癌、食道癌等の患部の治療法として放射性核種をマイ
クロカプセルに封入して患部に挿入する方法が試みられ
ている。これらの具体的手段の一例として例えば図6の
ように放射性核種のパラジウム50の粉末を、チタン製
の金属カプセル52に封入し、このカプセル52を先端
をパラフィンワックス53で固めたカプセル供給管54
の中にコラーゲン等の生体吸収性材料55と交互に配置
しているマイクロカプセルの患部固定装置51がある。
使用に際してはカプセル供給管54の先端を患部に穿刺
し、先端から一個ずつカプセル52を患部に放出して、
カプセル内のパラジウム50から放射線を患部に照射す
ることにより治療を行うものであった。しかしながら前
記の方法では、放射性核種としてパラジウムの粉末を使
用し、さらにこれらの粉末を金属のカプセル52に封入
するには、溶接等の余分な工程が必要なため、カプセル
化から治療に使用するまでに減衰し放射線の照射効率が
大幅に低下する等の課題が指摘されていた。さらに前記
の方法では患部に埋設するのみで回収しないから、その
まま放置すると患部以外の患者の他の血管に移動し、血
管閉塞を招来する危険性も懸念される。そこで本発明者
らは以上の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果次
の発明に到達した。
腺癌、食道癌等の患部の治療法として放射性核種をマイ
クロカプセルに封入して患部に挿入する方法が試みられ
ている。これらの具体的手段の一例として例えば図6の
ように放射性核種のパラジウム50の粉末を、チタン製
の金属カプセル52に封入し、このカプセル52を先端
をパラフィンワックス53で固めたカプセル供給管54
の中にコラーゲン等の生体吸収性材料55と交互に配置
しているマイクロカプセルの患部固定装置51がある。
使用に際してはカプセル供給管54の先端を患部に穿刺
し、先端から一個ずつカプセル52を患部に放出して、
カプセル内のパラジウム50から放射線を患部に照射す
ることにより治療を行うものであった。しかしながら前
記の方法では、放射性核種としてパラジウムの粉末を使
用し、さらにこれらの粉末を金属のカプセル52に封入
するには、溶接等の余分な工程が必要なため、カプセル
化から治療に使用するまでに減衰し放射線の照射効率が
大幅に低下する等の課題が指摘されていた。さらに前記
の方法では患部に埋設するのみで回収しないから、その
まま放置すると患部以外の患者の他の血管に移動し、血
管閉塞を招来する危険性も懸念される。そこで本発明者
らは以上の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果次
の発明に到達した。
【0003】
【課題を解決するための手段】[1]本発明は、コイル
状の放射性核種を保形剤により被覆した放射線治療装置
1を提供する。 [2]本発明は、前記放射性核種がロジウム−103を
サイクロトン処理したパラジウム−103である[1]
に記載の放射線治療装置1を提供する。 [3]本発明は、内針12を留置針13内に装着し、留
置針13先端から内針先端を露出させ、内針12先端外
周をテーパー面Tに形成するとともに該テーパー面Tに
内針12の長さ方向に複数の突起Rを形成した放射線治
療装置の患部固定装置11を提供する。
状の放射性核種を保形剤により被覆した放射線治療装置
1を提供する。 [2]本発明は、前記放射性核種がロジウム−103を
サイクロトン処理したパラジウム−103である[1]
に記載の放射線治療装置1を提供する。 [3]本発明は、内針12を留置針13内に装着し、留
置針13先端から内針先端を露出させ、内針12先端外
周をテーパー面Tに形成するとともに該テーパー面Tに
内針12の長さ方向に複数の突起Rを形成した放射線治
療装置の患部固定装置11を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】図1(図2は図1の一部拡大図)
は本発明の放射線治療装置1の概略図で放射線治療装置
1はコイル状に形成されている。放射線治療装置1の材
料は患部の治療目的に応じて適量のX線等の放射線量等
の保証が確立されていないこと並びに作業者及び患部以
外の人体に放射線照射の影響をできるだけ少なくしたほ
うが良いことを考慮すると、次の(a)〜(d)の条件
を満たす放射性核種を用いるのが良い。 (a)半減期が短いこと。 (b)放射線を患部(腫瘍)に照射する際に、患部(腫
瘍)以外の周囲の組織に与えるダメージが少ないこと。 (c)(b)の条件を有しかつ腫瘍に照射して治療する
のに適度な光エネルギーを有していること。 (d)加工性に優れ容易に製造できること。 このような放射性核種として、例えば国際公開特許WO
99/48556に記載されているようにコイル状に形
成したロジウム−103をサイクロトン中でプロトン、
ジューテロン、α粒子等のビームを照射処理することに
より形成したパラジウム−103(半減期:17日、光
エネルギー:20.1から23KeV)等を使用するこ
とができる。前記コイル状の放射線治療装置1は、その
ままでは軟らかすぎて患部に挿入できないので図2のよ
うにその表面を保形剤2で被覆して適度な剛性を付与し
ている。保形剤2の一例として乳酸とカプロラクトン共
重合体、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリグラクチン
(乳酸とグリコール酸の共重合体)、ポリジオキサノ
ン、ポリグリコネート(トリメチレンカーボネートとグ
リコリドの共重合体)、ポリグリコール酸とε−カプロ
ラクトンとの共重合体等の公知の生体内分解性ポリマー
を使用することができる。保形剤2は放射線治療装置1
を患部に挿入する際に安定した形状に維持できるもので
あれば前記以外に何でも使用することができる。
は本発明の放射線治療装置1の概略図で放射線治療装置
1はコイル状に形成されている。放射線治療装置1の材
料は患部の治療目的に応じて適量のX線等の放射線量等
の保証が確立されていないこと並びに作業者及び患部以
外の人体に放射線照射の影響をできるだけ少なくしたほ
うが良いことを考慮すると、次の(a)〜(d)の条件
を満たす放射性核種を用いるのが良い。 (a)半減期が短いこと。 (b)放射線を患部(腫瘍)に照射する際に、患部(腫
瘍)以外の周囲の組織に与えるダメージが少ないこと。 (c)(b)の条件を有しかつ腫瘍に照射して治療する
のに適度な光エネルギーを有していること。 (d)加工性に優れ容易に製造できること。 このような放射性核種として、例えば国際公開特許WO
99/48556に記載されているようにコイル状に形
成したロジウム−103をサイクロトン中でプロトン、
ジューテロン、α粒子等のビームを照射処理することに
より形成したパラジウム−103(半減期:17日、光
エネルギー:20.1から23KeV)等を使用するこ
とができる。前記コイル状の放射線治療装置1は、その
ままでは軟らかすぎて患部に挿入できないので図2のよ
うにその表面を保形剤2で被覆して適度な剛性を付与し
ている。保形剤2の一例として乳酸とカプロラクトン共
重合体、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリグラクチン
(乳酸とグリコール酸の共重合体)、ポリジオキサノ
ン、ポリグリコネート(トリメチレンカーボネートとグ
リコリドの共重合体)、ポリグリコール酸とε−カプロ
ラクトンとの共重合体等の公知の生体内分解性ポリマー
を使用することができる。保形剤2は放射線治療装置1
を患部に挿入する際に安定した形状に維持できるもので
あれば前記以外に何でも使用することができる。
【0005】図3は放射線治療装置1を患部に固定する
患部固定装置11の概略図で、図4は図3の先端付近の
拡大図である。患部固定装置11は内針12を留置針1
3内に装着し、留置針13先端から内針先端を露出さ
せ、内針12先端外周をテーパー面Tに形成するととも
に該テーパー面Tに内針12の長さ方向に複数の突起R
を形成することにより形成されている。突起Rを形成す
ることにより、内針先端外周と患者の穿刺部の組織及び
血管との接触面積を少なくして密着性を低下し、さらに
挿入時の穿刺抵抗並びに引抜時の抵抗を低くすることが
できる。また留置針13の材料は例えばポリプロピレン
等の合成樹脂が使用されるが放射線治療装置1から照射
される放射線を透過できるできるものであれば何でも使
用することができる。
患部固定装置11の概略図で、図4は図3の先端付近の
拡大図である。患部固定装置11は内針12を留置針1
3内に装着し、留置針13先端から内針先端を露出さ
せ、内針12先端外周をテーパー面Tに形成するととも
に該テーパー面Tに内針12の長さ方向に複数の突起R
を形成することにより形成されている。突起Rを形成す
ることにより、内針先端外周と患者の穿刺部の組織及び
血管との接触面積を少なくして密着性を低下し、さらに
挿入時の穿刺抵抗並びに引抜時の抵抗を低くすることが
できる。また留置針13の材料は例えばポリプロピレン
等の合成樹脂が使用されるが放射線治療装置1から照射
される放射線を透過できるできるものであれば何でも使
用することができる。
【0006】次に本発明の放射線治療装置1と患部固定
装置11の使用方法の一例について説明する。患部に穿
刺針を穿刺して通孔を確保する。次に図5(a)のよう
に通孔に患部固定装置11を固定し、内針12を抜き取
った後、図5(b)のように留置針13の後端から先端
(患部付近)に放射線治療装置1を挿入する。必要によ
り留置針13の先端に放射線治療装置1が脱落しないよ
うにストッパーSを装填しても良い。放射線治療装置1
より患部に放射線を照射し、患部を治療する。所定の期
間放射線を照射した後、留置針13を放射線治療装置1
とともに患部より抜き取る。さらに引き続き患部の治療
が必要であれば、使用した放射線治療装置1の代わりに
新たな放射線治療装置1を埋設して放射線治療を継続す
ることができる(すなわち放射線治療装置1は交換して
放射線治療を行うことができる)。なお本発明の放射線
治療装置1は半減期が短いものを使用するので、患部に
永久ないし半永久的に埋め込むことも可能である。永久
的に埋め込んでもコイル状に形成されているので従来の
マイクロカプセルタイプのものよりも移動が少ないので
安全である。
装置11の使用方法の一例について説明する。患部に穿
刺針を穿刺して通孔を確保する。次に図5(a)のよう
に通孔に患部固定装置11を固定し、内針12を抜き取
った後、図5(b)のように留置針13の後端から先端
(患部付近)に放射線治療装置1を挿入する。必要によ
り留置針13の先端に放射線治療装置1が脱落しないよ
うにストッパーSを装填しても良い。放射線治療装置1
より患部に放射線を照射し、患部を治療する。所定の期
間放射線を照射した後、留置針13を放射線治療装置1
とともに患部より抜き取る。さらに引き続き患部の治療
が必要であれば、使用した放射線治療装置1の代わりに
新たな放射線治療装置1を埋設して放射線治療を継続す
ることができる(すなわち放射線治療装置1は交換して
放射線治療を行うことができる)。なお本発明の放射線
治療装置1は半減期が短いものを使用するので、患部に
永久ないし半永久的に埋め込むことも可能である。永久
的に埋め込んでもコイル状に形成されているので従来の
マイクロカプセルタイプのものよりも移動が少ないので
安全である。
【0007】
【発明の作用効果】(1)コイル状にして患部に挿入し
放射線を照射することができるので放射線のロスを最小
に抑えることができる。 (2)患部に挿入して放射線を照射した後は回収するこ
とができるので、患部以外の血管を閉塞するおそれがな
く安全な治療を行うことができる。
放射線を照射することができるので放射線のロスを最小
に抑えることができる。 (2)患部に挿入して放射線を照射した後は回収するこ
とができるので、患部以外の血管を閉塞するおそれがな
く安全な治療を行うことができる。
【図1】本発明の放射線治療装置1の概略図
【図2】図1の一部拡大図
【図3】放射線治療装置1を患部に固定する患部固定装
置11の概略図
置11の概略図
【図4】図2の先端付近の拡大図
【図5】本発明放射線治療装置1と患部固定装置11の
使用例の概略図
使用例の概略図
【図6】従来の放射線元素を封入したマイクロカプセル
の患部固定装置の概略図
の患部固定装置の概略図
1 放射線治療装置 2 保形剤 11 患部固定装置 12 内針 13 留置針 T テーパー面 R リブ S ストッパー
Claims (3)
- 【請求項1】コイル状の放射性核種を保形剤により被覆
したことを特徴とする放射線治療装置1。 - 【請求項2】前記放射性核種がロジウム−103をサイ
クロトン処理したパラジウム−103であることを特徴
とする請求項1に記載の放射線治療装置1。 - 【請求項3】内針12を留置針13内に装着し、留置針
13先端から内針先端を露出させ、 内針12先端外周をテーパー面Tに形成するとともに該
テーパー面Tに内針12の長さ方向に複数の突起Rを形
成したことを特徴とする放射線治療装置の患部固定装置
11。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000023593A JP2001212252A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 放射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000023593A JP2001212252A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 放射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001212252A true JP2001212252A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18549725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000023593A Pending JP2001212252A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 放射線治療装置及び放射線治療装置の患部固定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001212252A (ja) |
-
2000
- 2000-02-01 JP JP2000023593A patent/JP2001212252A/ja active Pending
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