JP2001208410A - ダクト構造 - Google Patents

ダクト構造

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JP2001208410A
JP2001208410A JP2000338186A JP2000338186A JP2001208410A JP 2001208410 A JP2001208410 A JP 2001208410A JP 2000338186 A JP2000338186 A JP 2000338186A JP 2000338186 A JP2000338186 A JP 2000338186A JP 2001208410 A JP2001208410 A JP 2001208410A
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duct
air
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partition plate
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Takayuki Kubota
孝幸 久保田
Sadao Tomiya
貞男 冨家
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な方法によって空調装置等から導入され
た空気の風量に従って、ダクト内に設けられた連通口を
自動的に開閉して送風するダクト構造を提供する。 【解決手段】 ダクト10内を仕切る仕切板14と、該
仕切板14に設けられた連通口20と、上記仕切板14
に支持され、回転されて連通口20を開閉する閉塞板2
6と、所定以上の風量を受けて閉塞板26を回転させる
回転手段とを備え、ダクト10内の風量によって閉塞板
26を回転させ連通口20を開閉する。上記連通口20
を複数備え、各連通口20から下流側に延びる複数の流
路22,24が形成され、設定した範囲の風量がダクト
10内に送風されたときに、所定の連通口20を閉塞ま
たは開放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクト内の空気を
異なる流路や吹出し口に送風するダクト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ではビルや大型住宅を建築するにあ
たって空調装置をシステム化し、空調装置の吹出し口を
天井や壁または床などに埋設して一体化するとともに、
吹出し口に通ずるダクトは天井裏や床下に収納して空調
装置本体に接続されている。
【0003】ところが、暖気は比重が小さくて上方に溜
まり易く、また、冷気は比重が大きくて下方に溜まり易
い。このため、暖気と冷気とを供給する吹き出し口は、
供給位置を異ならせることが望ましく、たとえば室内空
調の場合には、暖気は床面に伝わせるように積極的に下
側に供給するとともに、冷気は天井面に伝わせるとよう
にして積極的に上側に供給することが望ましい。
【0004】そして、空調装置から異なる吹き出し口へ
暖気や冷気を供給する従来のダクト構造は、空調装置か
ら暖気や冷気が送られてくる導入路が途中で分岐されて
2つの流路と連結され、その連結部には分岐室が設けら
れている。この分岐室には、導入路といずれか一方の流
路とを連通し、他方の流路を塞ぐために移動自在に支持
される仕切板が設けられている。即ち、この仕切板を移
動させることによって、暖気や冷気が送られる流路を切
り換えるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のダクト構造にあっては、上記仕切板が設けられた
分岐室は、ダクトと同様に天井や壁または床などに埋設
されている。従って、空調装置を暖房および冷房に切り
換える度に、その仕切板の方向を室内から手動で移動さ
せることは極めて困難である。このため、この仕切板を
遠隔操作によって移動させるための電動の駆動手段や制
御手段を備えると、構造が複雑になるとともにコストが
高くなってしまうという課題がある。
【0006】また、空調装置は常に一定風量を送風する
ことは少なく、稼働当初は急激に加温および冷却するた
めに送風する風量を大きくし、一旦所定温度になって保
温状態になると風量を小さくするのが一般的である。さ
らに、風量が大きい場合には、特に室内に居る人の体に
吹き出した風が直接あたらないように人体から離れた位
置に送風し、微風程度の場合には、効率良く冷暖房する
ために比較的人体に近い位置に送風することがある。よ
って、風量に合わせて吹き出し位置を変更することが望
ましい。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、安価な方法によって空調装置等から
導入された空気の風量に従って、ダクト内に設けられた
連通口を自動的に開閉して送風するダクト構造を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示すダクト構造では、ダクト内
を上流側と下流側とに仕切る仕切板と、該仕切板に設け
られその上流側と下流側とを連通する連通口と、上記仕
切板に回転自在に支持され、回転されて上記連通口を開
閉するな閉塞板と、上記閉塞板に設けられ上記連通口を
開放または閉塞する位置に当該閉塞板を保持する保持手
段と、所定以上の風量を受けて上記保持手段の保持力よ
りも大きな回転力で閉塞板を回転させる回転手段と、上
記回転手段によって回転した上記閉塞板を上記連通口が
閉塞または開放される位置に停止させる回転停止手段と
を備えたことを特徴とする。
【0009】即ち、ダクト内の風量が所定量より小さい
場合には、閉塞板が保持手段によって保持されるので、
仕切板の連通口を開放または閉塞状態に安定して保つこ
とができる。また、ダクト内に所定量以上の風量を導入
すると、回転手段によって保持手段の閉塞板の保持力よ
り大きな回転力が発生し、閉塞板が停止手段によって停
止される位置まで移動させることができる。従って、閉
塞板の駆動装置も制御手段も備える必要がないので、極
めて安価な手段によってダクト内の閉塞板の位置を遠隔
操作することができる。
【0010】また、このとき閉塞板が保持手段によって
保持されていた位置から、停止手段によって閉塞板が停
止される位置まで回転して、仕切板の連通口を開放また
は閉塞するので、ダクト内の風量を変更するだけでダク
ト内の連通口を開閉させることができる。
【0011】また、請求項2に示すダクト構造では、上
記連通口が複数形成されるとともに、各連通口に対応さ
せて上記仕切板から下流側に複数の流路が設けられ、上
記保持手段と上記回転停止手段との間には上記閉塞板を
係脱自在に係合する位置決め手段が備えられ、上記位置
決め手段は、設定した範囲の風量がダクト内に送風され
たときに閉塞板に係合して所定位置に保持し、該風量が
設定風量を越えたときに閉塞板を離脱させて所定の連通
口を閉塞または開放することを特徴とする。
【0012】即ち、上記仕切板の下流側に複数の流路を
設け、各流路とダクトの上流側とを連通させたので、ダ
クトを分岐させて異なる位置に空気を送風することがで
きる。また、上記保持手段と上記回転停止手段との間
に、設定した範囲の風量で閉塞板が係合して所定位置に
保持され、該風量が設定風量を越えたときに離脱されて
所定の連通口を閉塞または開放する位置決め手段を備え
たので、所定の風量の範囲毎に異なる位置に閉塞板を保
持させることができるため、ダクト内に導入する風量を
調節するだけで、閉塞板が所定の連通口のみを開放また
は閉塞することができ、もって所定の流路にだけ送風す
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1,
2は本発明の第1実施形態を示し、図1は、ダクト主要
部の分解斜視図、図2は図1のA−A断面図であり、
(a)は閉塞板で下側の連通口を閉塞した状態を示し、
(b)は上側の連通口を閉塞した状態を示す。
【0014】本実施形態のダクト構造は、円筒状をなす
複数のダクト管12が連結されて、空気を水平方向に送
風するダクト10が形成されている。ダクト管12の両
端部には、その外側に向かってフランジ部12aが形成
されている。連通するダクト管12はそのフランジ部1
2a同士が対向されてボルトナットで固定されている。
【0015】上記連結部の1箇所には、それら対向する
フランジ部12aの間に、フランジ部12aと同じ外径
をなし、ダクト10内を上流側と下流側とに仕切るため
の円盤状の仕切板14が介在され、上記ボルトナットで
フランジ部12aとともに固定されている。そして、こ
れらの連結部は周知のシール手段が施されて、気密状態
に保たれている。また、仕切板14の上流側のダクト1
0内には、仕切板14から適宜間隔を隔てて、仕切板1
4側に向かって送風される送風管16が、ダクト管12
の内径中央付近に設けられている。
【0016】上記仕切板14には、上流側と下流側とを
連通し、中心角θが約60゜の扇形状をなす連通口20
が、その中心角θを円盤状の仕切板14の略中心方向に
向けられて4つ設けられている。そして、これら連通口
20は、仕切板14の中心を通る仮想水平線Lを挟んで
線対称をなす位置に2つづつ配置され、その扇形状の一
辺が上記仮想水平線Lと平行をなしている。即ち、仕切
板14を上記仮想水平線Lで上下に分けた半円形状のエ
リア内を仕切板14の中心から放射状にそれぞれ3等分
して、上下合わせて6等分された6つの仮想エリアを想
定する。その6つの仮想エリアのうち仕切板14の中心
の上下に位置する2つのエリアを除いた4つの仮想エリ
アにそれぞれ上記連通口20が形成されている。
【0017】上記仕切板14の下流側には、上記仮想水
平線Lの位置に設けられ、下流側に延びて下流側のダク
ト管12内を上下に分割する分流板18が設けられ、上
流路22と下流路24とが形成されている。即ち、上記
仕切板14に設けられた4つの連通口20のうち、上側
の2つの連通口20aは上流路22と仕切板14の上流
側とを連通し、下側の2つの連通口20bは下流路24
と仕切板14の上流側とを連通している。
【0018】上記仕切板14の上流側面の中心には、そ
の面に対し垂直をなし回動自在に支持される回転軸28
が設けられ、この回転軸28には、仕切板14と接触し
ないだけの間隔を隔てて閉塞板26が一体に設けられて
いる。
【0019】この閉塞板26は、上記各連通口20a,
20bを覆うだけの十分な大きさのほぼ扇形状をなす3
つの閉塞部26aが中心から放射状に設けられている。
そして、この閉塞部26aは円周方向に等間隔をなすと
ともに、閉塞部26aの中心角αと、隣り合う閉塞部2
6a同士間の中心角βとが等しくなるように形成されて
いる。即ち、この閉塞板26は、中心角αが60゜の3
つの閉塞部26aが、円周方向に60゜の間隔を隔てて
設けられている。
【0020】そして、上記閉塞板26と上記連通口20
a,20bとは、1つの閉塞部26aが、上側の二つの
連通口20a間に位置すると、他の閉塞部26aが下側
の2つの連通口20bを閉塞する位置関係をなしてい
る。この状態から、閉塞板26が60゜回転し1つの閉
塞部26aが、下側の二つの連通口20b間に位置する
と、他の閉塞部26aが上側の2つの連通口20aを閉
塞する。即ち、この閉塞板26は、上側の連通口20a
を閉塞すると、下側の連通口20bを開放し、下側の連
通口20bを閉塞すると、上側の連通口20aを開放す
るように閉塞部26aが配置されている。
【0021】上記閉塞板26の1つの閉塞部26aに
は、その外周近傍に閉塞板26の保持手段をなす錘32
が設けられている。この錘32は、閉塞板26の錘32
が設けられた部分を下に移動させるような下方への荷重
を閉塞板26に与えている。
【0022】一方、仕切板14には、上記下方への荷重
を受けている閉塞板26の端部が当接する保持突起34
が設けられ、上記荷重を保持力として閉塞板26が保持
されている。このとき、閉塞板26は、下側の連通口2
0bを閉塞する位置で保持されている。
【0023】また、上記閉塞板26には、その上流側に
設けられた送風管16からの風を受けて、閉塞板26を
一方向に回転させるための回転力を発生させるプロペラ
30が一体に設けられている。このプロペラ30のフィ
ンは、錘32による閉塞板26の保持力と反対方向に回
転力が発生するように設定されている。そして、この回
転力はプロペラ30が受ける風量によって変化し、風量
が大きくなると回転力が増加する。
【0024】即ち、送風管16からの送風が所定風量以
下のときには、プロペラ30の発生させる回転力が錘3
2による保持力より小さいため、閉塞板26が保持突起
34に当接する位置で保持されて、下側の2つの連通口
20bを閉塞し上側の2つの連通口20aを開放し、上
流路22と仕切板14の上流側とを連通している。
【0025】また、送風管16の風量が所定風量より大
きくなり、その回転力が錘32による閉塞板26の保持
力より大きくなると、閉塞板26は保持突起34から離
れる方向に回転する。そして、この閉塞板26は、仕切
板14に設けられた回転停止手段をなす停止突起36に
当接して停止する。この停止突起36は、閉塞板26が
当接したときに、上側の連通口20aを閉塞するととも
に、下側の連通口20bを開放して、下流路24と仕切
板14の上流側とを連通する位置に設けられている。
【0026】即ち、送風管16からの送風が所定風量よ
り大きくなると、プロペラ30による回転力が錘32に
よる保持力より大きくなるため、閉塞板26が停止突起
34に当接する位置で保持されて、上の2つの連通口2
0aを閉塞し下側の2つの連通口20bを開放して、下
流路24と仕切板14の上流側とを連通している。
【0027】以上の構成により本実施形態のダクト構造
にあっては、送風管16からの風量が小さくプロペラ3
0による回転力が錘32による閉塞板26の保持力以下
の場合には、閉塞板26が保持突起34に当接し錘32
による保持力によって保持されるので、仕切板14の上
側の連通口20aを開放状態に、下側の連通口20bを
閉塞状態にそれぞれ安定して保つことができる。また、
送風管16から所定量以上の風量が導入されると、プロ
ペラ30によって閉塞板26の保持力より大きな回転力
が発生し、閉塞板26を停止突起36に当接させて停止
するまで回転させ、そのまま保持することができる。即
ち、風量が所定量以下の場合には仕切板14の上流側と
上流路22とだけが連通され、所定風量を越えると仕切
板14の上流側と下流路24とだけが連通され、確実に
ON/OFF的に流路を切り換えることができる。従っ
て、回転駆動装置も制御手段も備えることなく、極めて
安価にダクト10内の閉塞板26を回転させ、所定の流
路22,24に送風することができる。
【0028】図3は、上記実施形態の変形例を示し、上
記実施形態の閉塞板26と、プロペラ30とを一体成形
により一部品として形成した形態である。本実施形態に
よれば、構成部品を減らして、安価に形成できるととも
に、施工性も向上する。
【0029】図4は、本発明の第2の実施形態の閉塞板
の状態を示す断面図であり、(a)は閉塞板が第1の停
止位置に保持されている状態を示し、(b)は閉塞板が
第2の停止位置に保持されている状態を示し、(c)は
閉塞板が第3の停止位置に保持されている状態を示す。
以下上記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重
複する説明を省略して述べる。
【0030】本実施形態は、仕切板14の下流側に異な
る12本の流路40と、各流路40に対応させて仕切板
14に設けられた12個の連通口38と、特定の流路4
0と仕切板14の上流側とを連通するために所定位置で
閉塞板26を停止させる位置決め手段をなす係合突起4
4とを、保持突起34と停止突起36との間に備えてい
る。そして、閉塞板26は保持突起34で保持される第
1停止位置と、係合突起44で保持される第2停止位置
と、停止突起36で保持される第3停止位置とで停止す
るように設定されている。仕切板14には、中心角θが
約30゜の扇形状をなす連通口38が、その中心角θが
仕切板14の中心方向に向くように12個設けられてい
る。
【0031】一方、閉塞板26は、隣り合う2つの連通
口38を閉塞する十分な大きさの略扇形状をなす4枚の
閉塞部26aが円周方向に等間隔に配置されている。即
ち、閉塞板26が第1停止位置にある時には、12個の
連通口38のうち8つの連通口38が、4枚の閉塞部2
6aに閉塞され、各閉塞部26aの間には、残り4つの
連通口38が1つづつ開放されて仕切板14の上流側と
連通するように配置されている。
【0032】そして、錘32によって保持突起34に保
持されていた閉塞板26は、送風管16の風量が大きく
なり、その回転力が錘32による保持力より大きくなる
と、係合突起44の頂部に係合する位置まで約30゜だ
け回転して第2停止位置に停止する。この係合突起44
の頂部は緩やかな山状のカーブを有し、回転力がさらに
大きくなると閉塞板26の端部が乗り越えて回動可能な
高さに突設されている。従って、送風管16の風量がさ
らに増すと、閉塞板26は係合突起44を乗り越え、停
止突起36に当接するまで30゜だけ回転して第3停止
位置に停止する。
【0033】即ち、送風管16からの風量による回転力
が、錘32による保持力より小さい範囲では閉塞板26
は第1停止位置に停止して、4つの連通口38aが開放
され、流路40aと仕切板14の上流とが連通してい
る。そして、風量が大きくなり回転力が上記保持力より
大きく、閉塞板26が係合突起44の頂部を乗り越えら
れない範囲では、閉塞板26は第2停止位置に停止し
て、上記各連通口38aの隣りに位置する連通口38b
が開放され、流路40bと仕切板14の上流とが連通し
ている。さらに風量が大きくなり閉塞板26が係合突起
44の頂部を乗り越えられる回転力より大きくなると、
閉塞板26と係合突起44との係合が外れて回転し第3
停止位置に停止して、上記各連通口38bの隣りに位置
する連通口38cが開放されて流路40cと仕切板14
の上流とが連通する。
【0034】以上の構成による本実施形態においては、
所定の風量の範囲で閉塞板26が第2停止位置に保持さ
れる係合突起44を、第1停止位置で保持させる保持突
起34と、第3停止位置で保持させる停止突起36との
間に備え、各停止位置をそれぞれ異なる流路40a,4
0b,40cと仕切板14の上流側とが連通する設定と
したので、送風管16から導入される風量を調節するだ
けで、閉塞板26が所定の連通口38のみを開放させる
とともに残りの連通口38を閉塞することができ、もっ
て所定の流路40にだけ送風することができる。
【0035】図5,6に本発明の第3の実施形態のダク
ト構造を示す。以下上記実施形態と同一構成部分に同一
符号を付して重複する説明を省略して述べる。図5は本
実施形態の斜視図であり、図6は本実施形態の側断面図
である。この実施形態は、ダクト10の吹き出し口48
が床46に設けられ、この吹き出し口48に上記ダクト
構造を適用した実施形態である。
【0036】上記吹き出し口48には、ダクト10の開
口を覆う仕切板14が設けられている。この仕切板14
には、中心角θが約45゜の扇形状をなす連通口38
が、円周方向に8つ設けられている。これら相互に隣り
合う連通口38には異なる方向に向けられた2種類のル
ーバ52が取り付けられている。本実施形態では、空調
装置用のダクトに適用され、一方のルーバ52aは冷気
用として上方に真っ直ぐ抜ける開口を形成し、他方のル
ーバ52bは、暖気用として床46に沿う方向に送風す
る傾斜した開口を形成している。
【0037】上記仕切板14の中心には、外周にネジ部
28aが形成された回転軸28が垂設されている。この
回転軸28には、閉塞板26とプロペラ30とが一体と
なって螺合され、これら閉塞板26とプロペラ30と
は、自重によって回転軸28の下端に位置し、所定風量
を受けてプロペラ30がねじに沿って45゜だけ回転す
るように設けられている。
【0038】上記閉塞板26は、上記連通口38を塞ぐ
だけの十分な大きさの略扇形状をなす4枚の閉塞部26
aが、円周方向に45゜の間隔を隔てて形成されてい
る。
【0039】そして、ダクト10内が所定風量以下の時
には、閉塞板26が回転軸28の下端に位置して、上方
に抜けるルーバ52aが設けられた連通口38を塞いで
保持されている。ダクト10内の風量が所定風量より大
きくなると閉塞板26が45゜回転し床46に沿う方向
に送風するルーバ52bが設けられた連通口38を塞い
で保持される。
【0040】即ち、ダクト10の送風方向が上下方向の
場合には、閉塞板26の位置決め手段を回転軸28に備
えたネジ部28aの上端と下端とでなし、錘32を用い
ることなく閉塞板26とプロペラ30の自重によって安
価に実施することができる。
【0041】以下に、上記実施形態の種々の変形例をさ
らに説明する。図7は、図5および図6に示した実施形
態において、回転軸28を垂直Gから斜めに角度δ傾斜
させた場合である。仕切り板14と閉塞板26との間に
は、傾斜させたことで生じる隙間を塞ぐ筒状のガイド5
0が設けられる。なお、30はプロペラ、32は錘、3
4は保持突起である。
【0042】図8は、回転軸28を上下に設置した場合
に、錘32を閉塞板26の回転方向に効率よく作用させ
るように構成したもので、回転軸28に水平にプーリ5
1を設け、錘32を連結したワイヤ52を、ダクト管に
設けたアイドルローラ53にかけてプーリ51に巻き付
けるようにしたもので、錘32の重力を閉塞板26の回
転方向に働かせることができる。
【0043】上記実施形態では、風速によって閉塞板2
6の作動を制御したが、手動によって切り替えできるよ
うにしてもよい。具体的構造としては種々の周知方法が
あり、要するにストッパなどで回転軸28の回転を制止
させればよい。この場合、ストッパを解除することによ
り閉塞板26を回転させ続けることができ、スイングル
ーバーのような役割を果たさせることも可能である。
【0044】また、連通口38を完全に塞ぐ場合には、
図9に示すように閉塞板26を二枚重ねとしておき、一
方の閉塞板26sの回転が制止される位置からずらして
もう一方の閉塞板26tの回転を制止させるように保持
突起等の位置を調整すればよい。
【0045】さらに図10に示すように、錘としてルー
バー54やガイドを用いるようにし、このルーバー54
等をプロペラ30で駆動するようにしてもよい。プロペ
ラ30の回転軸28にプーリ55を設け、このプーリ5
5に巻き付けたワイヤ56をダクト管12に設けたアイ
ドルローラ57,59を介して、一体的に揺動されるル
ーバー片54aのいずれかに係合させた保持バー58に
接続する。なお、アイドルローラ59は、ルーバー片5
4aの揺動量を規制する停止手段として兼用することが
できる。このようにすると、風によるプロペラ30の回
転力がルーバー54の重さを超えた時点で、ルーバー5
4が下向きから上向きに作動されることになる。この構
造は、座席空調などに用いられているスイングダンパー
に代えて適用することができる。
【0046】図11は、図10の構成をシステム天井用
Tバーの差し込みディフューザに適用した例である。こ
の場合、中央の軸60に設けられた左右一対のルーバー
片61aそれぞれに、下端部で二股に分けられさらに左
右一対のアイドルローラ62で振り分けられたワイヤ6
3が連結されていて、これによりルーバー61は窄んだ
状態から水平に広がる状態まで動かされるようになって
いる。
【0047】いずれにしても、風を受けたプロペラ30
によりルーバー54,61等を作動させるようになって
いる。なお、必ずしもルーバー54,61等を錘代わり
にする必要はなく、ほかに別途錘を設けてもよい。ま
た、ルーバー54,61等が重すぎる場合には図12に
示すように、プロペラ30の数を増やせばよい。さら
に、プロペラ30による作動方向とは逆方向のルーバー
54の動作を確実化したい場合には図13に示すよう
に、回転軸28にさらに別のプーリ64を設け、これに
ルーバー54と接続したワイヤ56とは逆巻きでワイヤ
65を巻き付け、このワイヤ65に錘66を吊すように
すればよい。また、錘やストッパの代わりにバネ機構を
用いてルーバ54,61を制御するようにしてもよい。
このような構成は、床吹き出しや天井吹き出しの切り換
えダンパーにも応用することができる。またさらに図1
4には、回転軸28が水平となる横向きのプロペラ30
に代えて、回転軸67を縦向きにできる三杯式の風速計
のごとき回転手段68を用いた場合が示されている。
【0048】図10,11,14に示した変形例では、
プーリやワイヤなどによりプロペラの回転力をルーバに
伝えることとしたが、周知のカム機構やラックアンドピ
ニオン機構などを用いて伝達させるようにしてもよい。
この場合も、ストッパを解除することにより、プロペラ
回転を継続させることができ、スイングルーバーのよう
な役割を果たさせることができる。
【0049】他方、上記実施形態では送風管16位置を
プロペラ30の中央に設定して送風を当てるようにした
が、図15に示すように送風管16の位置をプロペラ3
0の外周側に設定することにより、プロペラ30の回転
時期を調整することができる。すなわち、上記実施形態
ではプロペラ30は所定風量を上回った時点あるいは当
該風量を下回った時点で正逆回転して閉塞板26を往復
作動するが、図15の構成では図16に示すように、切
り替え前のプロペラ30(図15中、実線xで示す)に
は風が当たりにくくなって回転が起こる時点を遅らせる
ことができるとともに、また切り替え後のプロペラ30
(図15中、仮想線yで示す)にはよく風が当たって戻
りにくくすることができる。これにより、図16中zで
示すように、低風速時にはルーバー54の向きとして、
2つの状態を作り出すことが可能になる。このような構
成は、三杯式の回転手段68に対しても適用することが
でき、同様な作用・効果を確保することができる。
【0050】以上の各種実施形態で説明した構成は、必
ずしも配管形態のダクト構造に適用されるばかりではな
く、天井裏空間や床下空間をダクトとした場合や、天井
面を利用したコアンダ効果による、ダクトそのものを用
いない場合であっても、それらに設置した吹き出し口、
あるいはそれらの風向を変えたい場所に設置したルーバ
等に対して、好ましく適用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示すダクト構造にあっては、 ダクト内の風量が所定量
より小さい場合には、閉塞板が保持手段によって保持さ
れるので、仕切板の連通口を開放または閉塞状態に安定
して保つことができる。また、閉塞板の駆動装置も制御
手段も備えることなく、ダクト内の風量を変えるだけ
で、閉塞板の位置を遠隔操作することができ、極めて安
価な方法によってダクト内の連通口を開閉させることが
できる。
【0052】本発明の請求項2に示すダクト構造にあっ
ては、ダクト内の風量を変えるだけで、分岐させたダク
トの異なる位置に空気を送風することができる。また、
閉塞板の位置決め手段を備えたので、ダクト内に導入す
る風量を調節するだけで、閉塞板が所定の連通口のみを
開放または閉塞することができ、もって所定の流路にだ
け送風することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるダクト主要部の分
解斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図であり、(a)は下側の連
通口を閉塞した状態を示す断面図、(b)は上側の連通
口を閉塞した状態を示す断面図である。
【図3】上記実施形態の変形例を示すダクト主要部の分
解斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の閉塞板の状態を示す
断面図であり、閉塞板が(a)第1停止位置、(b)第
2停止位置、(c)第3停止位置にそれぞれ保持されて
いる状態を示す。
【図5】本発明の第3の実施形態のダクト構造を示す斜
視図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の側断面図である。
【図7】本発明の変形例を示す側断面図である。
【図8】本発明の他の変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明の他の変形例を説明するための図であ
る。
【図10】本発明の他の変形例を示す側断面図である。
【図11】本発明の他の変形例を示す側断面図である。
【図12】本発明の他の変形例を示す斜視図である。
【図13】本発明の他の変形例の概略構成を示す図であ
る。
【図14】本発明の他の変形例を示す側断面図である。
【図15】本発明の他の変形例を説明するプロペラの正
面図である。
【図16】図15の変形例における風量に対するプロペ
ラ位置を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ダクト 12 ダクト管 14 仕切板 16 送風管 20 連通口 22 上流路 24 下流路 26 閉塞板 30 プロペラ 32 錘 34 保持突起 36 停止突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクト内を上流側と下流側とに仕切る仕
    切板と、該仕切板に設けられその上流側と下流側とを連
    通する連通口と、上記仕切板に回転自在に支持され、回
    転されて上記連通口を開閉する閉塞板と、上記閉塞板に
    設けられ上記連通口を開放または閉塞する位置に当該閉
    塞板を保持する保持手段と、所定以上の風量を受けて上
    記保持手段の保持力よりも大きな回転力で閉塞板を回転
    させる回転手段と、上記回転手段によって回転した上記
    閉塞板を上記連通口が閉塞または開放される位置に停止
    させる回転停止手段とを備えたことを特徴とするダクト
    構造。
  2. 【請求項2】 上記連通口が複数形成されるとともに、
    各連通口に対応させて上記仕切板から下流側に複数の流
    路が設けられ、上記保持手段と上記回転停止手段との間
    には上記閉塞板を係脱自在に係合する位置決め手段が備
    えられ、 上記位置決め手段は、設定した範囲の風量がダクト内に
    送風されたときに閉塞板に係合して所定位置に保持し、
    該風量が設定風量を越えたときに閉塞板を離脱させて所
    定の連通口を閉塞または開放することを特徴とする請求
    項1に記載のダクト構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104879834A (zh) * 2015-03-31 2015-09-02 广东美的制冷设备有限公司 空调器室内机
CN104879835A (zh) * 2015-03-31 2015-09-02 广东美的制冷设备有限公司 空调器室内机
CN103673243B (zh) * 2012-09-26 2016-08-17 美的集团股份有限公司 空调器送风部件及空调器

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