JP2001207596A - 通気型折板屋根 - Google Patents

通気型折板屋根

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JP2001207596A
JP2001207596A JP2000012977A JP2000012977A JP2001207596A JP 2001207596 A JP2001207596 A JP 2001207596A JP 2000012977 A JP2000012977 A JP 2000012977A JP 2000012977 A JP2000012977 A JP 2000012977A JP 2001207596 A JP2001207596 A JP 2001207596A
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Japan
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roof
folded
plate
ventilated
ventilation
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JP2000012977A
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Mitsuo Aoyama
三男 青山
Terunori Kakushiya
輝典 角舎
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Hazama Corp
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Hazama Gumi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水上の問題を生じること無く、しかも夏期
の遮熱性能や冬期の過冷却防止性能を得ることができる
屋根構造を提供すること。 【解決手段】 折板12において隣接する山12aの間
に形成された谷部分12bに板体11で蓋をすると共
に、この蓋をされた谷部分の上下両端は外気に対して通
気可能な開放状態にして成る通気型折板屋根。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は折板屋根に関し、更
に詳細には、日射貫流熱を低減することが可能な折板屋
根に関する。
【0002】
【従来の技術】屋根面積の割合が比較的大きな建築物で
は日射貫流熱の低減が遮熱対策に有効であり、この遮熱
対策として、従来、断熱材を設置したり、小屋裏に通気
口を確保する以外では、屋根に散水を行なったり、ある
いは小屋裏などの換気を行なっている。このなかでも特
に、換気冷却に関し、機械換気を除く自然換気において
は、屋根に貫通する換気経路を必要とすることも多く、
この場合には防水性確保のために屋根構造が複雑、かつ
重厚になるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、屋根に換気経路としての貫通孔を設けること無
く、通気冷却機能を持たせることが可能であり、これに
より、防水上の問題を生じること無く、夏期の遮熱性能
や冬期の過冷却防止性能を得ることができる屋根構造を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、折板の
隣接する山の間に形成された谷部分に板体で蓋をすると
共に、この蓋をされた谷部分の傾斜方向の両端を外気に
対して通気可能な開放状態にして成る通気型折板屋根が
提供される。
【0005】本発明において、前記蓋としての板体は、
合成樹脂製板体または鋼板などの屋根材料として使用可
能な平らな部材から形成することができる。この板体
は、折板屋根の傾斜方向に延びる谷部分を換気冷却が期
待できる長さを保ち、ボルトなどの固定手段によって固
定される。また板体は、少なくとも1つの谷部分に蓋を
することができる幅に形成されたものであれば良いが、
これ以上に広い幅の板体を用いれば施工性などの点から
有利であり、複数の板体を折板屋根のうえに敷き並べて
固定することにより、折板屋根の所定範囲にわたる谷部
分に蓋を形成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例につ
いて説明する。図1は本発明に係る通気型折板屋根の遮
熱性能を検証するための実験で用いた屋根モデルであっ
て、図1(a)は平面図、図1(b)はIb−Ib線に沿
った縦断面図である。本発明の通気型折板屋根では、図
1(a)(b)の屋根モデル10のように、折板12の
隣接する山部分12a,12aに板体としての鋼板11
を架けわたすことにより谷部分12bに蓋をする一方
で、鋼板11で塞がれた谷部分12bの傾斜方向の上端
15aと下端15bとは外気に対して通気可能な開放状
態にして、これにより、鋼板11と折板12とで囲まれ
た筒状の通気層が傾斜方向に延びるように形成される。
【0007】なお、鋼板11は所定の範囲にわたり複数
枚を隙間無く敷き並べて複数の筒状通気層を形成する。
また、図示はしていないが、鋼板11はボルトなどによ
り折板12の山部分12aに固定される。
【0008】次に、図3は通気型折板屋根を傾斜方向に
切断して、遮熱作用を概念的に説明するために示した断
面図である。図3において、例えば、昼間の晴天時には
太陽光線による日射熱Qsが鋼板11に入射し、その一
部が鋼板11を通過して谷部分12b、すなわち筒状の
通気層12bに達して対流熱Qcとして対流する。この
対流熱Qcは、通気層12bにおける空気を外気温度よ
りも上昇させて、ここに矢印Pで示したような上昇気流
を生じる。この上昇気流で熱Qvが通気層12bの上端
から外気に放出されて鋼板11と折板12の温度低下が
生じ、通気層12bにおける対流熱Qcと、鋼板11か
ら折板12に直接放射によって伝達される放射熱Qrと
の両方が低減し、したがって、断熱材14などを通過し
て室内側に放射される熱量Qも低下する。
【0009】次に、本発明に係る通気型折板屋根の遮熱
性能を検証するために行なった実験とその結果について
図1、図2及び図4を参照して説明する。ここで、図2
は通気型折板屋根に対する比較例としての従来型折板屋
根の実験用屋根モデルであって、図2(a)は平面図、
図2(b)はIIb−IIb線に沿った縦断面図である。図
1及び図2の実験用屋根モデルは、縦横の寸法が243
0×1215mm、片流れの40%勾配に形成されてい
る。また、屋根の野地板13としては厚さ12mmの合
板が使用され、この上側に200mmピッチの折板12
(鋼板厚さ0.6mm、裏面無断熱、外側艶消し黒色、
裏面中間色)が取付けられ、野地板13の下側に断熱材
14として厚さ50mmのフォームポリスチレン板が設
けられる。図1の通気型折板屋根のモデルでは、以上の
構成に加えて、さらに折板12の上に鋼板11(厚さ
0.4mm、外側艶消し黒色、裏面中間色)をボルトな
どで固定し、折板12の谷部分12bに筒状の通気層を
形成する。
【0010】図4(a)は通気型折板屋根の実験結果を
示すグラフであり、図4(b)は従来型折板屋根の実験
結果を示すグラフである。実験は8月の風速1m/s以
下の快晴日に実施し、通気型折板屋根のモデルでは、図
1(a)のD点における山部分12aと鋼板11との間
の符号17で示した点と、野地板13と断熱材14との
間の符号18で示した点における温度変化を測定した。
一方、従来型折板屋根のモデルでは、図2(a)のA点
における山部分12aの表面の符号27で示した点と、
野地板13と断熱材14との間の符号28で示した点に
おける温度変化を測定した。
【0011】〈従来型折板屋根の実験結果〉従来型折板
屋根の実験モデルでは、正午12時に、符号27の折板
山部分が72.9℃の最高温度を記録し、符号18の断
熱材表面は60.3℃の最高温度を記録した。このよう
に折板表面及び断熱材表面において、最高温度60〜7
0℃の高温が観測された。
【0012】〈通気型折板屋根の実験結果〉通気型折板
屋根の実験モデルにおいては、符号17の折板山部分が
正午12時に66.6℃の最高温度を記録し、符号18
の断熱材平面では13時に52.6℃の最高温度を記録
した。従来型折板屋根の実験モデルと比較して、最高温
度で6〜10℃の温度低下が観測された。
【0013】図5は通気型折板屋根の実験用屋根モデル
におけるB,D,Fの三点で、通気層内の空気温度を測
定したグラフである。鋼板11と谷部分12bで囲まれ
た通気層内の各点の空気温度は正午12時に概ね最高温
度を記録し、B点が44.1℃、D点が48.6℃、F
点が53.6℃であった。つまり、通気層の下端開口に
近いB点の気温が最も低く、上端開口に近いF点の気温
が最も高かった。これは、下端開口から流入した外気が
通気層内で熱を吸収しながら上昇した結果であり、上端
開口から外気中に流出されることで、自然換気による通
気層内の冷却、すなわち、屋根の下方の室内を冷却する
ことが可能であることを示すものである。
【0014】なお、正午12時における外気温度は3
3.8℃であり、D点における折板山部分、折板谷部
分、折板中央部はそれぞれ66.6℃、54.0℃、5
9.0℃であり、いずれも通気層内の空気温度48.6
℃よりも10℃以上高かった。これにより、高温の鋼板
11から折板の各部分に放射・伝導して熱移動し、その
一部が通気層内の上昇気流で換気冷却されているものと
推定できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の通気型折板屋根は、折板の谷部
分に板体で蓋をして、この谷部分の傾斜方向の両端を外
気に対して通気可能な開放状態に構成し、これにより、
折板と板体とで囲まれて傾斜方向に延びる筒状の通気層
が形成され、この筒状の通気層内の空気が暖められて上
昇流となり、換気冷却が発生する。したがって、本発明
では、屋根を貫通して屋外から室内に通じる換気経路と
しての貫通孔を設ける必要が無く、これにより、防水上
の問題を発生せず、屋根自体に通気冷却機能を持たせる
ことが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通気型折板屋根の遮熱性能を検証
するための実験用屋根モデルであって、(a)は平面
図、(b)はIb−Ib線に沿った縦断面図である。
【図2】従来型折板屋根の実験用屋根モデルであって、
(a)は平面図、(b)はIIb−IIb線に沿った縦断面
図である。
【図3】通気型折板屋根の遮熱作用を説明するため傾斜
方向に切断して示した簡略断面図である。
【図4】(a)は通気型折板屋根の実験結果を示すグラ
フであり、(b)は従来型折板屋根の実験結果を示すグ
ラフである。
【図5】通気型折板屋根の実験用屋根モデルにおいて、
通気層内の温度変化を測定した結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 通気型折板屋根の実験用屋根モデル 11 板体 12 折板屋根 12a 山部分 12b 谷部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DB02 FA16 GA12 GA15 HB02 KA01 LA01 NA07 NB01 NC01 ND28 2E108 AZ01 BB04 BN06 CC02 CV09 DD05 GG18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折板の隣接する山の間に形成された谷部
    分に板体で蓋をすると共に、この蓋をされた谷部分の傾
    斜方向の両端を外気に対して通気可能な開放状態にして
    成る通気型折板屋根。
JP2000012977A 2000-01-21 2000-01-21 通気型折板屋根 Pending JP2001207596A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006083639A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Daiwa House Ind Co Ltd 無落雪屋根の構造
JP2015143467A (ja) * 2013-12-24 2015-08-06 株式会社ライフテック 屋根外装構造
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