JP2001207057A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
感光性樹脂組成物Info
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- JP2001207057A JP2001207057A JP2000015163A JP2000015163A JP2001207057A JP 2001207057 A JP2001207057 A JP 2001207057A JP 2000015163 A JP2000015163 A JP 2000015163A JP 2000015163 A JP2000015163 A JP 2000015163A JP 2001207057 A JP2001207057 A JP 2001207057A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プリント配線板用の感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】(1)多官能性シアン酸エステル化合物ま
たは該シアン酸エステルプレポリマー100重量部に対
し(2)熱硬化触媒0.005〜5重量部及び(3)光
酸発生剤0.005〜20重量部を必須成分として添加
してなる感光性熱硬化性型樹脂組成物。
たは該シアン酸エステルプレポリマー100重量部に対
し(2)熱硬化触媒0.005〜5重量部及び(3)光
酸発生剤0.005〜20重量部を必須成分として添加
してなる感光性熱硬化性型樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の樹脂組成物は、耐熱性、
電気絶縁性、耐薬品性に優れ、プリント配線板等の上に
塗布し、永久保護膜や層間絶縁膜等に使用される。
電気絶縁性、耐薬品性に優れ、プリント配線板等の上に
塗布し、永久保護膜や層間絶縁膜等に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性、電気特性、耐薬品性に優
れた感光性樹脂は、主にポリイミド系感光性樹脂等が用
いられてきた。その多くは、感光性を有しないポリイミ
ド前駆体に感光性化合物を混合した組成物(例えば、特
開昭48−89004、同49−74739、同56−
93704)であるが、ポリイミド前駆体のポリマー側
鎖に感光基を付加したもの(例えば、特開昭54−11
6216、同54−145794、同55−9510、
同57−143329)等である。
れた感光性樹脂は、主にポリイミド系感光性樹脂等が用
いられてきた。その多くは、感光性を有しないポリイミ
ド前駆体に感光性化合物を混合した組成物(例えば、特
開昭48−89004、同49−74739、同56−
93704)であるが、ポリイミド前駆体のポリマー側
鎖に感光基を付加したもの(例えば、特開昭54−11
6216、同54−145794、同55−9510、
同57−143329)等である。
【0003】しかし、これらは、何れもポリイミド前駆
体あるいはその付加体であるため、パターン加工に際し
て高温での加熱キュアによるイミド化を必要とし、基板
等がキュア温度に耐えられない場合は使用できないとい
った欠点を有している。更に、加熱キュアに際して、感
光性化合物又感光基が飛散するため、キュア後の収縮が
著しく大幅な寸法低下が生じることは避けられない。
体あるいはその付加体であるため、パターン加工に際し
て高温での加熱キュアによるイミド化を必要とし、基板
等がキュア温度に耐えられない場合は使用できないとい
った欠点を有している。更に、加熱キュアに際して、感
光性化合物又感光基が飛散するため、キュア後の収縮が
著しく大幅な寸法低下が生じることは避けられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、吸
湿及び耐プレッシャークッカー処理後の電気絶縁性、耐
薬品性に優れた感光性熱硬化型樹脂組成物であり、使用
に際して、耐熱性、電気特性、耐薬品性を保持したま
ま、従来の耐熱感光性樹脂が問題としてきた寸法変化を
大幅に改善するものである。
湿及び耐プレッシャークッカー処理後の電気絶縁性、耐
薬品性に優れた感光性熱硬化型樹脂組成物であり、使用
に際して、耐熱性、電気特性、耐薬品性を保持したま
ま、従来の耐熱感光性樹脂が問題としてきた寸法変化を
大幅に改善するものである。
【0005】本発明は、上記した課題を解決するために
鋭意研究を続けてきた結果、多官能性シアン酸エステル
化合物、熱硬化性触媒、光酸発生剤を必須成分とする樹
脂組成物を使用する事により、耐熱性、吸湿及び耐プレ
ッシャークッカー処理後の電気絶縁性、耐薬品性等に優
れた感光性熱硬化型樹脂材料を得ることが出来ることを
見出し、発明を完成することに至った。
鋭意研究を続けてきた結果、多官能性シアン酸エステル
化合物、熱硬化性触媒、光酸発生剤を必須成分とする樹
脂組成物を使用する事により、耐熱性、吸湿及び耐プレ
ッシャークッカー処理後の電気絶縁性、耐薬品性等に優
れた感光性熱硬化型樹脂材料を得ることが出来ることを
見出し、発明を完成することに至った。
【0006】即ち、本発明は、(1)多官能性シアン酸
エステル化合物または該シアン酸エステルプレポリマー
100重量部に対し(2)熱硬化触媒0.005〜5重
量部及び(3)光酸発生剤0.005〜20重量部を必
須成分として添加してなる感光性熱硬化性型樹脂組成物
である。
エステル化合物または該シアン酸エステルプレポリマー
100重量部に対し(2)熱硬化触媒0.005〜5重
量部及び(3)光酸発生剤0.005〜20重量部を必
須成分として添加してなる感光性熱硬化性型樹脂組成物
である。
【0007】以下、本発明の構成を説明する。まず、本
発明の(1)多官能性シアン酸エステル化合物とは、分
子中にシアナト基を通常2〜5個有する芳香族性の有機
化合物であって、該シアナト基は、該芳香族性の有機化
合物の芳香環に直接結合したものである。具体的に例示
すると、1,3-または1,4−ジシアナトベンゼン、1,3,5−
トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-
または2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナト
ナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシ
アナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニ
ル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、
ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シ
アナトフェニル)スルフォン、トリス(4-シアナトフェ
ニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホ
スフェート、及びノボラックとハロゲン化シアンとの反
応により得られるシアネート類等である。
発明の(1)多官能性シアン酸エステル化合物とは、分
子中にシアナト基を通常2〜5個有する芳香族性の有機
化合物であって、該シアナト基は、該芳香族性の有機化
合物の芳香環に直接結合したものである。具体的に例示
すると、1,3-または1,4−ジシアナトベンゼン、1,3,5−
トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-
または2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナト
ナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシ
アナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニ
ル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、
ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シ
アナトフェニル)スルフォン、トリス(4-シアナトフェ
ニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホ
スフェート、及びノボラックとハロゲン化シアンとの反
応により得られるシアネート類等である。
【0008】これらの他に、特公昭41−4928、同
43−18468、同44−4791、同45−117
12、同46−1112、同47−26853及び特開
昭51−63149等に記載された多官能性シアン酸エ
ステル化合物も用いられる。これらは、単独もしくは2
種以上組み合わせて使用される。これらの成分中には、
加水分解性のCl、Na等の不純含量が極めて少なく、本発
明の1成分として配合することによって全体の不純物量
は少なくなり、半導体周辺材料としては最適である。
43−18468、同44−4791、同45−117
12、同46−1112、同47−26853及び特開
昭51−63149等に記載された多官能性シアン酸エ
ステル化合物も用いられる。これらは、単独もしくは2
種以上組み合わせて使用される。これらの成分中には、
加水分解性のCl、Na等の不純含量が極めて少なく、本発
明の1成分として配合することによって全体の不純物量
は少なくなり、半導体周辺材料としては最適である。
【0009】また、これらの多官能性シアン酸エステル
化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリア
ジン環を有する分子量200〜6000のプレポリマー
が使用される。このプレポリマーは、上記多官能性シア
ン酸エステルモノマーを例えば鉱酸、ルイス酸;ナトリ
ウムアルコラート、第三級アミン等の塩基;炭酸ナトリ
ウム等の塩類を触媒にして重合させることにより得られ
る。このプレポリマー中には、一部モノマーが含まれて
おりモノマーとポリマーとの混合物の形態をしており、
この様な原料は本発明の用途に好適に使用される。
化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリア
ジン環を有する分子量200〜6000のプレポリマー
が使用される。このプレポリマーは、上記多官能性シア
ン酸エステルモノマーを例えば鉱酸、ルイス酸;ナトリ
ウムアルコラート、第三級アミン等の塩基;炭酸ナトリ
ウム等の塩類を触媒にして重合させることにより得られ
る。このプレポリマー中には、一部モノマーが含まれて
おりモノマーとポリマーとの混合物の形態をしており、
この様な原料は本発明の用途に好適に使用される。
【0010】本発明に使用する(2)熱硬化触媒とは、
(1)成分のシアナト基の反応を促進するために主に用
いる。この触媒としては、例えば、メチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルジアミノブ
タン、ヘキサミン、尿素、アリルアミン、ジアリルアミ
ン、トリアリルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプ
ロピルアミン、アニリン、N−エチルアニリン、キシリ
ジン、o−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、
p−キシレンジアミン、4,4‘−ジアミノジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、N,
N,N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,
N−ジメチルベンジルアミン、1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン、等のアミン類が例示できる。
使用量は、0.005〜5重量部、好ましくは、0.0
1〜3重量部である。
(1)成分のシアナト基の反応を促進するために主に用
いる。この触媒としては、例えば、メチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルジアミノブ
タン、ヘキサミン、尿素、アリルアミン、ジアリルアミ
ン、トリアリルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプ
ロピルアミン、アニリン、N−エチルアニリン、キシリ
ジン、o−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、
p−キシレンジアミン、4,4‘−ジアミノジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、N,
N,N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,
N−ジメチルベンジルアミン、1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン、等のアミン類が例示できる。
使用量は、0.005〜5重量部、好ましくは、0.0
1〜3重量部である。
【0011】本発明に使用する(3)光酸発生剤とは、
光照射によって酸を生成する化合物である。例えば、下
記式(1)及び(2)に示すスルホン酸エステル、式
(3)に示すヨードニウム塩、式(4)に示すスルホニ
ウム塩などが例示できる。また、この光酸発生剤は、単
独でも2種以上の組み合わせでも使用できる。
光照射によって酸を生成する化合物である。例えば、下
記式(1)及び(2)に示すスルホン酸エステル、式
(3)に示すヨードニウム塩、式(4)に示すスルホニ
ウム塩などが例示できる。また、この光酸発生剤は、単
独でも2種以上の組み合わせでも使用できる。
【0012】
【化1】 (R1は独立にH、炭素数1以上の脂肪族基又はNO2)
【0013】
【化2】 (R1は独立にH、炭素数1以上の脂肪族基又はNO2) (R2は独立にH、あるいは炭素数1以上の脂肪族基)
【0014】
【化3】 R−Ar−I+−Ar−R X- (3) (Rは炭素数1以上の脂肪族基) (Arは炭素数6以上の芳香族基) (X-はSbF6 -又はPF6 -)
【0015】
【化4】 (Arは炭素数6以上の芳香族基) (X-はSbF6 -又はPF6 -)
【0016】組成物中の(3)光酸発生剤は、多官能性
シアン酸エステル化合物または該シアン酸エステルプレ
ポリマー100重量部に対し0.005〜20重量部、
好ましくは、0.01〜10重量部使用する。
シアン酸エステル化合物または該シアン酸エステルプレ
ポリマー100重量部に対し0.005〜20重量部、
好ましくは、0.01〜10重量部使用する。
【0017】上記成分を必須成分とする感光性熱硬化型
樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲
で所望に応じて種々の添加剤を配合することが出来る。
これらの添加剤としては、多官能の液状あるいは固形エ
ポキシ樹脂;多官能性マレイミド類;ポリイミド類;不
飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート等の重合性二
重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリブ
タジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロ
ロプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプレン
ゴム、フッ素ゴム等の低分子量から高分子量のゴム
類、;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ−4−メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体;ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルフォ
ン、ポリエステル類、ポリフェニレンサルファイト等の
高分子ポリマー及びそれらの低分子プレポリマーもしく
は、オリゴマー;ポリウレタン等が例示され、適宜使用
される。
樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲
で所望に応じて種々の添加剤を配合することが出来る。
これらの添加剤としては、多官能の液状あるいは固形エ
ポキシ樹脂;多官能性マレイミド類;ポリイミド類;不
飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート等の重合性二
重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリブ
タジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロ
ロプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプレン
ゴム、フッ素ゴム等の低分子量から高分子量のゴム
類、;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ−4−メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体;ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルフォ
ン、ポリエステル類、ポリフェニレンサルファイト等の
高分子ポリマー及びそれらの低分子プレポリマーもしく
は、オリゴマー;ポリウレタン等が例示され、適宜使用
される。
【0018】また、その他公知の無機及び有機の充填
材、顔料、塗料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベ
リング剤、カップリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢
剤、重合禁止剤、などの各種添加剤が、所望に応じて適
宜組み合わせて用いることが出来る。本発明の感光性熱
硬化型樹脂組成物は、液状の無溶剤、溶剤に溶解させた
溶液、あるいは懸濁状態で分散させた溶液など何れの状
態でも使用できる。溶剤は、一般に公知な有機溶媒が使
用できる。
材、顔料、塗料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベ
リング剤、カップリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢
剤、重合禁止剤、などの各種添加剤が、所望に応じて適
宜組み合わせて用いることが出来る。本発明の感光性熱
硬化型樹脂組成物は、液状の無溶剤、溶剤に溶解させた
溶液、あるいは懸濁状態で分散させた溶液など何れの状
態でも使用できる。溶剤は、一般に公知な有機溶媒が使
用できる。
【0019】本発明の樹脂組成物を基板等の上に塗布す
る方法としては、ロールコーター法、スクリーン印刷
法、スピンコーター法、バーコーター法、スプレーコー
ター法等一般に公知な方法を用いることが出来る。
る方法としては、ロールコーター法、スクリーン印刷
法、スピンコーター法、バーコーター法、スプレーコー
ター法等一般に公知な方法を用いることが出来る。
【0020】塗布後、溶液として塗布した場合には 加
熱乾燥して溶剤を除去する。乾燥には、熱風乾燥炉等の
一般の装置が使用できる。温度は、60〜200℃、好
ましくは80℃〜180℃である。時間は、熱硬化触媒
量によっても異なるが一般には、1分〜2時間、好まし
くは、5〜60分である。
熱乾燥して溶剤を除去する。乾燥には、熱風乾燥炉等の
一般の装置が使用できる。温度は、60〜200℃、好
ましくは80℃〜180℃である。時間は、熱硬化触媒
量によっても異なるが一般には、1分〜2時間、好まし
くは、5〜60分である。
【0021】本発明の樹脂組成物は、活性エネルギー光
線をあてた部分は、熱硬化触媒が失活し、その後、熱を
加えても硬化の速度が非常に低下する。本発明の樹脂組
成物は、光線露光部と非露光部との熱を加えた際の硬化
速度の差を利用して 容易にレリーフパターンを形成す
ることが出来る。本発明の樹脂組成物は、ガラス転位点
を低下させる構造をポリマー主鎖へ導入したり、熱硬化
時にポリマー主鎖中からの置換基の脱離を必要としない
ため、本来、多官能性シアン酸エステルまたは該シアン
酸エステルプレポリマーから得られる熱硬化性樹脂の優
れた耐熱性や電気特性を保持することが容易であり、且
つ、硬化後の寸法変化も少ない。ここで用いる活性エネ
ルギーの光源は、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラ
ンプ等が上げられる。露光量は、硬化触媒量、光塩基発
生剤の添加量によっても異なるが、100〜5000m
J/cm2好ましくは、200〜2000mJ/cm2で
ある。
線をあてた部分は、熱硬化触媒が失活し、その後、熱を
加えても硬化の速度が非常に低下する。本発明の樹脂組
成物は、光線露光部と非露光部との熱を加えた際の硬化
速度の差を利用して 容易にレリーフパターンを形成す
ることが出来る。本発明の樹脂組成物は、ガラス転位点
を低下させる構造をポリマー主鎖へ導入したり、熱硬化
時にポリマー主鎖中からの置換基の脱離を必要としない
ため、本来、多官能性シアン酸エステルまたは該シアン
酸エステルプレポリマーから得られる熱硬化性樹脂の優
れた耐熱性や電気特性を保持することが容易であり、且
つ、硬化後の寸法変化も少ない。ここで用いる活性エネ
ルギーの光源は、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラ
ンプ等が上げられる。露光量は、硬化触媒量、光塩基発
生剤の添加量によっても異なるが、100〜5000m
J/cm2好ましくは、200〜2000mJ/cm2で
ある。
【0022】本発明の樹脂組成物は、露光部を一般の有
機溶剤、例えば、メチルエチルケトン等のケトン系有機
溶媒やジメチルフォルムアミド、N-メチルピロリドンな
どの極性有機溶剤を用いて取り除くことが出来る。使用
する有機溶剤は、使用条件によって2種以上のものを混
合して使用しても構わない。
機溶剤、例えば、メチルエチルケトン等のケトン系有機
溶媒やジメチルフォルムアミド、N-メチルピロリドンな
どの極性有機溶剤を用いて取り除くことが出来る。使用
する有機溶剤は、使用条件によって2種以上のものを混
合して使用しても構わない。
【0023】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によって限定されるものでは
ない。 実施例1〜3及び比較例1〜2 下記に記載した成分を適宜、表1に記載のように配合
し、本発明の感光性樹脂組成物、及び比較のための樹脂
組成物を調整した。なお、「部」は特に断らない限り重
量部をあらわす。
るが、本発明はこれらの例によって限定されるものでは
ない。 実施例1〜3及び比較例1〜2 下記に記載した成分を適宜、表1に記載のように配合
し、本発明の感光性樹脂組成物、及び比較のための樹脂
組成物を調整した。なお、「部」は特に断らない限り重
量部をあらわす。
【0024】成分(a):多官能性シアン酸エステルプ
レポリマーの合成 合成例1 2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン 10
0gを 150℃で溶融させ、攪拌しながら6時間反応
させ、固形のプレポリマー(成分a−1)を得た。これ
を酢酸エチルに溶解させ溶液とした。 合成例2 1,4−ジシアナトベンゼン 100gを 140℃で溶
融させ、攪拌しながら2時間反応させ、粘稠なプレポリ
マー(成分a−2)を得た。
レポリマーの合成 合成例1 2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン 10
0gを 150℃で溶融させ、攪拌しながら6時間反応
させ、固形のプレポリマー(成分a−1)を得た。これ
を酢酸エチルに溶解させ溶液とした。 合成例2 1,4−ジシアナトベンゼン 100gを 140℃で溶
融させ、攪拌しながら2時間反応させ、粘稠なプレポリ
マー(成分a−2)を得た。
【0025】・成分(b):光酸発生剤 4−ニトロベンジル−9,10−ジメトキシアントラセ
ン−2−スルフォネート(成分b−1)、及び4,4−
ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニ
オ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチ
モネート(成分b−2)を使用した。 ・成分(c):熱硬化触媒 アニリン(成分c−1)及び1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン(成分c−2)を使用した。ま
た、上記以外の添加成分として、エポキシ樹脂として、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:ESC
N−220F、住友化学工業(株)製)(成分d−1)
を使用した。
ン−2−スルフォネート(成分b−1)、及び4,4−
ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニ
オ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチ
モネート(成分b−2)を使用した。 ・成分(c):熱硬化触媒 アニリン(成分c−1)及び1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン(成分c−2)を使用した。ま
た、上記以外の添加成分として、エポキシ樹脂として、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:ESC
N−220F、住友化学工業(株)製)(成分d−1)
を使用した。
【0026】
【表1】
【0027】得られた樹脂組成物を用いて、ライン/ス
ペース=70μm/70μmの櫛形パターン、銅張積層
板、積層板の上に塗布し製膜、80℃で10分間乾燥
後、この膜にパターンマスクフィルムを密着させ、50
0Wの超高圧水銀灯の光を500mJ/cm2だけ照射
した。その後、160℃で5分間熱硬化後、メチルエチ
ルケトンとN,N−ジメチルアセトアミドとの7:3
(重量比)の混合溶媒で現像し、さらに160℃で30
分間熱硬化した。
ペース=70μm/70μmの櫛形パターン、銅張積層
板、積層板の上に塗布し製膜、80℃で10分間乾燥
後、この膜にパターンマスクフィルムを密着させ、50
0Wの超高圧水銀灯の光を500mJ/cm2だけ照射
した。その後、160℃で5分間熱硬化後、メチルエチ
ルケトンとN,N−ジメチルアセトアミドとの7:3
(重量比)の混合溶媒で現像し、さらに160℃で30
分間熱硬化した。
【0028】上記操作により、実施例1〜3では、非露
光部が硬化したポジ形の凹凸パターンが得られた。ま
た、パターンマスクファイルの代わりにイーストマン・
コダック社製のステップタブレット2Aを密着させ、超
高圧水銀灯(500W)の光を500mJ/cm2照射
した後、上記と同様に現像を行ったところ、実施例1で
はステップタブレット感度14段、実施例2及び3では
ステップタブレット感度13段まで鮮明な画像が得られ
た。
光部が硬化したポジ形の凹凸パターンが得られた。ま
た、パターンマスクファイルの代わりにイーストマン・
コダック社製のステップタブレット2Aを密着させ、超
高圧水銀灯(500W)の光を500mJ/cm2照射
した後、上記と同様に現像を行ったところ、実施例1で
はステップタブレット感度14段、実施例2及び3では
ステップタブレット感度13段まで鮮明な画像が得られ
た。
【0029】さらに、得られた塗膜の特性を以下の方法
により評価した。 鉛筆硬度:JIS K5400 に準じて評価を行っ
た。 密着性:JIS K5400 に準じて、試験片に1m
mのゴバン目を100個作成し、セロテープで引き剥が
し試験を行い、剥離状態を観察した。 耐熱性:260℃の半田槽に30秒間浸漬後、塗膜の異
常の有無を目視観察した。 ガラス転移温度:塗膜を重ね塗りして厚さ0.5mmの
板を作成し、DSCにて測定した。 絶縁抵抗:吸湿及びプレッシャークッカー処理後の電気
絶縁性の測定。 前述の櫛形パターンに塗布した試験片を用い、85℃・
85%RHで500時間処理後に25℃・60%RH雰囲
気下に10分放置後(吸湿後)、121℃・2atm.
で200時間処理後に25℃・60%RH雰囲気下に9
0分放置後(PCT後)、及び85℃・85%RHの雰
囲気下で100V印加し、200時間経過後(MCT
後)の絶縁抵抗の値を測定した。
により評価した。 鉛筆硬度:JIS K5400 に準じて評価を行っ
た。 密着性:JIS K5400 に準じて、試験片に1m
mのゴバン目を100個作成し、セロテープで引き剥が
し試験を行い、剥離状態を観察した。 耐熱性:260℃の半田槽に30秒間浸漬後、塗膜の異
常の有無を目視観察した。 ガラス転移温度:塗膜を重ね塗りして厚さ0.5mmの
板を作成し、DSCにて測定した。 絶縁抵抗:吸湿及びプレッシャークッカー処理後の電気
絶縁性の測定。 前述の櫛形パターンに塗布した試験片を用い、85℃・
85%RHで500時間処理後に25℃・60%RH雰囲
気下に10分放置後(吸湿後)、121℃・2atm.
で200時間処理後に25℃・60%RH雰囲気下に9
0分放置後(PCT後)、及び85℃・85%RHの雰
囲気下で100V印加し、200時間経過後(MCT
後)の絶縁抵抗の値を測定した。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、紫外線に
より高感度で高解像度なパターン形成が可能であり、か
つ、得られた塗膜は、耐熱性、密着性、耐マイグレーシ
ョン性、吸湿及び耐プレッシャークッカー処理後の電気
絶縁性に優れており、層間絶縁膜あるいは永久保護皮膜
等として使用するのに適している。
より高感度で高解像度なパターン形成が可能であり、か
つ、得られた塗膜は、耐熱性、密着性、耐マイグレーシ
ョン性、吸湿及び耐プレッシャークッカー処理後の電気
絶縁性に優れており、層間絶縁膜あるいは永久保護皮膜
等として使用するのに適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 響 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA06 AA10 AA20 AB15 AB17 AC01 AD01 BD06 BD10 BD29 BE00 CC20 4J002 CM021 GQ01 GQ05
Claims (1)
- 【請求項1】(1)多官能性シアン酸エステル化合物ま
たは該シアン酸エステルプレポリマー100重量部に対
し(2)熱硬化触媒0.005〜5重量部及び(3)光
酸発生剤0.005〜20重量部を必須成分として添加
してなる感光性熱硬化性型樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000015163A JP2001207057A (ja) | 2000-01-25 | 2000-01-25 | 感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000015163A JP2001207057A (ja) | 2000-01-25 | 2000-01-25 | 感光性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001207057A true JP2001207057A (ja) | 2001-07-31 |
Family
ID=18542499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000015163A Pending JP2001207057A (ja) | 2000-01-25 | 2000-01-25 | 感光性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001207057A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10338471B2 (en) * | 2014-08-08 | 2019-07-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Composition for forming underlayer film for lithography, underlayer film for lithography and pattern forming method |
-
2000
- 2000-01-25 JP JP2000015163A patent/JP2001207057A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10338471B2 (en) * | 2014-08-08 | 2019-07-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Composition for forming underlayer film for lithography, underlayer film for lithography and pattern forming method |
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