JP2001204048A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP2001204048A
JP2001204048A JP2000011726A JP2000011726A JP2001204048A JP 2001204048 A JP2001204048 A JP 2001204048A JP 2000011726 A JP2000011726 A JP 2000011726A JP 2000011726 A JP2000011726 A JP 2000011726A JP 2001204048 A JP2001204048 A JP 2001204048A
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pupil
observation
image display
optical system
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JP2000011726A
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English (en)
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Toshiyuki Sudo
敏行 須藤
Tsutomu Ozaka
勉 尾坂
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Mixed Reality Systems Laboratory Inc
Original Assignee
Mixed Reality Systems Laboratory Inc
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察者の眼が疲れず自然な超多眼領域の3次
元画像を観察することができる画像表示装置を得るこ
と。 【解決手段】 画像情報を表示する画像表示手段と、該
画像情報を他の位置に観察用画像として結像させる投影
光学系と、該投影光学系の瞳を所定の位置に観察瞳とし
て結像させる瞳結像光学系と、該投影光学系の瞳位置又
はその近傍に配置される開口形成手段と、該画像表示手
段と該開口形成手段の動作の同期を取って制御する制御
手段を有し、該観察瞳より、該観察用画像を観察する画
像表示装置において、該開口形成手段は大きさおよび中
心位置を変化させる反射型開口を有した反射型の空間変
調素子を含み、該投影光学系は該画像情報からの光束の
うち該開口形成手段の反射型開口で反射した光束を用い
ていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3次元像(視差画
像)を観察する画像表示装置に関し、画像表示手段(画
像表示ユニット)に表示した視差画像に基づく立体像を
観察者が疲れず自然な状態で良好に観察することができ
るようにしたものである。
【0002】特に本発明は運動視差があり、目の疲れに
くい立体像を表示することができる画像表示装置に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】従来より、画像表示手段に表示した画像
情報(視差画像)を立体的に観察するための方式が種々
と試みられている。
【0004】これらのうち両眼視差を用いて観察者に立
体視を行わせる方法(偏光メガネ方式、レンチキュラ方
式など)は広く利用されている。
【0005】これらの方式は視差数が2つに限定され運
動視差のない不自然な像である場合が多い。
【0006】そこで両眼視差のみに頼らず、眼のその他
の立体認識機能を満足する3次元像再生の方法がいくつ
か試みられている。
【0007】(従来例1)Image Technology,75,1(1993
年)に掲載された"The Implementation of a Multi-view
Autostereo-scopic Display"では視差数を8まで増加
させた多眼立体ディスプレイ装置が紹介されている。
【0008】図8はその構成の概略図である。図8は装
置の平面図を示している。図中、元の画像81は投影レ
ンズ82によって大凸レンズ83近傍に投影されてい
る。投影レンズ82内には開口84が設けられており、
画像81を形成する光はすべてこの開口84を通過す
る。
【0009】この開口84は大凸レンズ83によって図
中の観察瞳85の位置に結像するので、この観察瞳85
の位置に観察者の瞳を置き、大凸レンズ83方向を見れ
ば投影された画像86の全貌を観察することができる。
【0010】さらに、この装置は開口84の位置を高速
に移動させることができるので、観察瞳85の位置も高
速に移動させることができる。例えば、図9のように開
口84が8通りの位置a1〜a8を取り得るとすると、
観察瞳85の位置もまた、8通りの位置を取り得る。
【0011】このとき観察瞳の大きさは観察者の両眼間
隔より十分小さいため、観察者は右眼と左眼では異なる
観察瞳を通して画像を観察することになる。そこで、各
観察瞳の位置にあった視差画像を瞳の移動にあわせて順
次切り替えて表示するようにし、瞳移動の周期を観察者
の眼の残像許容時間以下に設定すれば、観察者はフリッ
カーのない立体映像を観察することができる。
【0012】従来の一般的な両眼視差方式の3Dディス
プレイ装置(立体表示装置)は視差画像の数が2つしか
ない2眼式の3Dディスプレイ装置であったが、上記装
置は8眼式の3Dディスプレイ装置を実現でき、2眼式
にはない運動視差の効果を発生させることが可能であ
る。
【0013】(従来例2)平成9年に通信・放送機構が
発行した「高度立体動画像通信プロジェクト最終成果報
告書」の第3章8節「超多眼領域の立体視覚に関する研
究」によれば、瞳孔の空間周波数よりも高い周波数で視
点が標本化され、実在の物体と同様に連続的な視差が再
現される「超多眼領域」の立体表示下においては、観察
者の単眼に複数の視差画像が入射しており、この効果と
して観察者の眼の焦点調節が、両眼視差によって誘導さ
れる擬似的な立体像の近傍に導かれ、観察者の疲労や違
和感が軽減される、とされている。
【0014】つまり、従来から行われている2視点から
の視差画像を両眼に対して呈示する立体表示方法を、n
視点からの視差画像をn視点に対して呈示する方法に拡
張し、なおかつn個の視点の隣り合う2点間距離を観察
者の瞳孔よりも小さくした場合、「単眼視差効果」によ
り目が疲れにくい立体表示となる、という見解が示され
ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の立体表示装置に
は次のような問題点が存在する。
【0016】例えば上記(従来例1)の装置において、
観察者がフリッカーを感じないようにするためには、観
察瞳の移動の周期を観察者の眼の残像許容時間以下にし
なくてはならない。
【0017】しかしながら観察瞳を空中で高速に移動さ
せるためには、透過型の空間変調素子で光学系の瞳を高
速に順次形成する必要がある。
【0018】しかし、一般に液晶ディスプレイなどの透
過型の空間変調素子は応答速度が遅く、上記の構成の場
合、観察瞳を形成するのに十分な速度が得られないとい
う問題が発生する。
【0019】例えば、空間変調素子として透過型の液晶
ディスプレイデバイスを用いた場合、素子の応答速度は
30ミリ秒程度であるので、1秒間に形成できる瞳数は
約33個となり、もしも33の視差数を有する超多眼領
域の3Dディスプレイを構成した場合、瞳移動の周期は
1秒となり、著しいフリッカーが認識されることにな
る。
【0020】本発明は、立体画像の表示を容易に行い、
しかもフリッカーがなく、かつ観察者が疲労せずに良好
に立体画像を観察することができる画像表示装置の提供
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の画像表
示装置は、画像情報を表示する画像表示手段と、該画像
情報を他の位置に観察用画像として結像させる投影光学
系と、該投影光学系の瞳を所定の位置に観察瞳として結
像させる瞳結像光学系と、該投影光学系の瞳位置又はそ
の近傍に配置される開口形成手段と、該画像表示手段と
該開口形成手段の動作の同期を取って制御する制御手段
を有し、該観察瞳より、該観察用画像を観察する画像表
示装置において、該開口形成手段は大きさおよび中心位
置を変化させる反射型開口を有した反射型の空間変調素
子を含み、該投影光学系は該画像情報からの光束のうち
該開口形成手段の反射型開口で反射した光束を用いてい
ることを特徴としている。
【0022】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記投影光学系はビームスプリッターを有し、前記
画像情報からの光束のうち、該ビームスプリッターを介
して前記開口形成手段に入射し、該開口形成手段の反射
型開口で反射し、その後該ビームスプリッターを介した
光束を利用していることを特徴としている。
【0023】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記開口形成手段の反射型開口の位置変化によ
り、前記観察瞳は光軸と垂直な面内で定められた領域内
を重複することなく順次移動し、それに同期して前記画
像表示手段で表示される画像情報が順次切替表示される
ことを特徴としている。
【0024】請求項4の発明は請求項3の発明におい
て、前記観察瞳の順次移動と、前記画像情報の順次切替
表示は一定周期で繰り返され、その周期は観察者の残像
許容時間より短いことを特徴としている。
【0025】請求項5の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記画像表示手段で表示される、ある時刻にお
ける該画像情報は、その時刻における該観察瞳の位置を
視点とする視差画像より構成されていることを特徴とし
ている。
【0026】請求項6の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記観察瞳は前記観察用画像を観察する観察者
の瞳孔の1/2以下の間隔で順次移動することを特徴と
している。
【0027】請求項7の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記観察瞳の移動方向の径は前記観察用画像を
観察する観察者の瞳孔径の1/2以下であることを特徴
としている。
【0028】請求項8の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記観察瞳は2mm以下の間隔で順次移動する
ことを特徴としている。
【0029】請求項9の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記観察瞳の径は2mm以下であることを特徴
としている。
【0030】請求項10の発明は請求項1又は2の発明
において、前記観察瞳の形状は光軸と垂直方向に長い縦
長形状で、該観察瞳の移動の軌跡は水平な直線となるこ
とを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は本発明の画像表示装置の基
本構成の説明図(平面図)である。図1において1は画
像表示ユニット(画像表示手段)であって表示面に画像
(画像情報)2を表示している。
【0032】画像2は高い輝度を有し、投影光学系5に
よって瞳結像用光学系7の光学的主平面位置又はその近
傍に投影画像8として結像している。
【0033】投影光学系5は、物側光学系5−1と像側
光学系5−2、そしてビームスプリッター6を有してい
る。
【0034】尚、物側光学系5−1を光束を集光する第
1光学系、像側光学系5−2を画像情報を投影する投影
光学系(第2光学系)、ビームスプリッター6を光束を
分離する分割手段とし、各要素を独立に取り扱っても良
い。
【0035】4は反射型の開口形成装置(開口形成手
段)であり、反射型開口3を有している。画像2を形成
した光は物側光学系5−1を介し一部の光束はビームス
プリッター6で反射し、開口形成装置4へと向かう。
【0036】開口形成装置4の反射型開口3は、大きさ
と中心位置が変位可能となっている。反射型開口3以外
の場所では光は反射しない。
【0037】画像2を形成した光のうち反射型開口3で
反射した光のみがビームスプリッター6を通過し、像側
光学系5−2と瞳結像用光学系7を介して投影画像(観
察画像)8を形成する光となる。
【0038】本実施形態ではビームスプリッター6で再
度反射する光は不要光となるので、投影光学系5や画像
表示ユニット1には十分な反射防止策を講じている。
【0039】尚、本実施形態において開口形成手段4の
位置を変えて画像表示手段1からの光束のうち、ビーム
スプリッター6を通過した光束の通過領域に開口形成手
段4を配置し、開口形成手段4の反射型開口3で反射
し、ビームスプリッター6で反射した光束が像側光学系
5−2に入射するように構成しても良い。
【0040】反射型開口3は投影光学系5の絞りの役割
をしている。反射型開口3は像側光学系5−2と瞳結像
用光学系7によって観察者又はその近傍に観察瞳9とし
て空中結像する。
【0041】観察者は観察瞳9の位置に眼を置いて瞳結
像用光学系7の方向を見れば、投影画像8の全貌を観察
することができる。
【0042】このとき投影画像8は瞳結像用光学系7の
主平面位置に結像しているので、瞳結像用光学系7によ
る倍率変調を受けず、ゆがみのない画像として観察者に
認識されることになる。
【0043】反射型の開口形成装置4は反射型開口3を
形成する位置を水平方向に高速に変化させることができ
る空間変調素子で構成している。
【0044】本実施形態では反射型の開口形成装置4と
して、特に高速な応答速度を有するDMD(Digital Mi
cromirror Device)素子を使用している。このDMD素
子は微小なミラーをマトリクス状に配置し、それぞれの
ミラーの角度を静電界作用により独立に変化させること
で光の反射をデジタル制御する素子である。
【0045】このほかに反射型の各種液晶デバイスなど
も高速な応答速度を有しており、反射型の開口形成装置
4として適する。例えばDisplaytech社は強誘電性液晶
を用いて、Colorado Micro Display社はネマティック液
晶を用いてそれぞれ応答速度の速い反射型の液晶ディス
プレイを実現しており、これらはいずれも適用可能であ
る。
【0046】次に観察瞳9を観察者の眼球の前方で高速
に移動させる方法について説明する。 図2は図1にお
いて反射型開口3の位置を光軸Laと直交する方向に変
化させた場合の観察瞳の変化の様子を示している。反射
型開口3の光軸Laと直交する方向の位置が変わること
は投影光学系5の絞り位置が変化することを意味し、こ
れに従い観察瞳9の光軸と直交する方向の位置が変化す
る。
【0047】もしも反射型開口3を高速に移動するよう
順次形成していけば、観察瞳9も空中を水平方向に高速
に移動することになる。ただし、画像1と投影画像8の
共役関係は変化しないので、観察瞳9がどの位置にあっ
ても観察瞳9からは投影画像8の全貌がゆがみなく観察
される。
【0048】本実施形態においては、制御手段10を用
いて上記投影画像8の表示と反射型開口3の形成を、同
期をとって行っている。
【0049】特に、観察瞳9の水平方向の幅を観察者の
眼幅よりも小さくし、かつ観察瞳9の位置に応じた視差
画像を投影画像8に与えることによって観察者が運動視
差のある立体画像を認識するよう工夫をしている。
【0050】図3はこのときの立体画像を認識させるこ
との説明図である(ただし、概念の説明に関係のない部
品は省略してある)。図中11,12はそれぞれの反射
型開口3と、観察瞳9の形成面である。
【0051】この例の場合、反射型開口3は光軸と直交
方向に開口3−1→3−2→3−3→3−4というよう
に4つの位置を高速に連続的に又は間欠的に順次移動す
る。
【0052】すると、観察瞳9はこれに対応して光軸と
垂直方向に観察瞳9−1→9−2→9−3→9−4とい
うように移動する。このとき投影画像8には、観察瞳9
の位置に応じた視差画像を視差画像8−1→8−2→8
−3→8−4というように切り替えて表示する。
【0053】こうした観察瞳9の移動および投影画像8
の切り替え表示は、観察者に認識されないくらい高速に
実行されることが望ましい。なぜならこれらの周期が観
察者の残像許容時間よりも長い場合、観察者はフリッカ
ーを認識することになるからである。
【0054】よって開口形成装置4には高速な空間変調
速度が要求される。図4はこれらの視差画像の生成方法
の説明図である。13は立体物である。視差画像を生成
するためにはまず視点を決定する必要があるが、この場
合は形成面12上の個々の観察瞳9−1〜9−4の中心
(視点)12−1、12−2、12−3、12−4を視
点とする4つの視差画像をそれぞれ視差画像8−1、8
−2、8−3、8−4として得る。
【0055】これらの視差画像は実物の物体13を上記
4つの視点12−1、12−2、12−3、12−4に
置いたカメラ(不図示)から撮影して得てもよいし、コ
ンピューターにより仮想の立体物13と仮想の4視点1
2−1、12−2、12−3、12−4を設定して、コ
ンピューターグラフィックスとして得ることも可能であ
る。
【0056】こうして得られた視差画像8−1〜8−4
は撮像時の視点との対応を定義づけるような信号ととも
に画像伝送部または記録部(不図示)に送られ、本実施
形態の立体表示装置用に伝送または記録される。
【0057】再生の際には、視点の情報と画像情報とが
対応づけられて、制御手段10によって反射型開口3の
光軸と垂直方向の位置に合った視差画像が画像2として
表示される(光学系の構成に合わせて、投影画像8が正
立像となるよう光学的又は電気的に適宜反転処理がなさ
れたものが画像2として表示されることはいうまでもな
い)。
【0058】このようにして再生される像は「多視点立
体像」として観察される。図3のように観察者Aは右眼
で観察瞳9−4からの画像を、左眼で観察瞳9−2から
の画像を観察するので、立体視が可能となっている。と
同時に、観察者Bは右眼で観察瞳9−3からの画像を、
左眼で観察瞳9−1からの画像を観察するので、同様に
立体視が可能となっている。
【0059】このように本実施形態では複数視点からの
立体視を可能としている。このことは単一の観察者が水
平方向に移動した場合の運動視差も発生することを意味
している。
【0060】上記観察者Aが観察者Bの位置に移動した
場合、従来の2眼式の立体像表示装置では移動に見合っ
た視差画像は表現できず不自然な立体像となるが、本実
施形態の場合は移動に見合った視差画像が表現される。
【0061】このような「多眼立体像表示」に前述した
(従来例2)の考え方を適用すれば「超多眼領域」の立
体表示が可能となる。つまり、n視点からの視差画像を
再生する場合に、n個の視点の隣り合う2点間距離を観
察者の瞳孔よりも小さくすれば、「単眼視差効果」によ
り目が疲れにくい立体表示が可能となる。
【0062】本実施形態においてそれを実現するために
は、反射型の開口形成装置4上に形成しうる反射型開口
3の数を上記の条件を満足する程度まで増やし、形成さ
れる観察瞳9の幅を観察者の瞳孔径以下とすればよい。
【0063】たとえば、この立体像表示装置で立体像を
観察しうる範囲が水平方向に500mmと想定する。視
点間距離を観察者の瞳孔(直径約2mm)より小さいも
のとするには、この範囲内の視点数を250以上とすれ
ばよい。
【0064】したがって、反射型の開口形成装置4上に
形成しうる反射型開口3の数を250以上とし、観察瞳
9が形成される位置12に対応した視差画像を瞳の形成
にあわせて表示すれば「超多眼領域」の立体表示が可能
となり、自然な運動視差があってかつ観察者の眼の焦点
調節が立体像近傍に導かれ観察者の疲労や違和感が軽減
される立体像表示装置を構成することができる。
【0065】なお、人間の立体視においては水平方向の
視差の役割が鉛直方向の視差の役割よりも数段大きい。
そのため本実施形態では図5に示すように反射型開口3
を縦長形状とし、観察瞳9も縦長形状としている。この
ように鉛直方向の視差情報を無視し、水平視差のみで立
体視を行わせる方法を取って大幅な情報量低減化を実現
している。
【0066】しかるに、扱える情報量に十分余裕がある
場合は鉛直方向の視差情報も観察者に呈示するほうが望
ましい。この場合は図6に示すように反射型開口3を正
方形状とし、観察瞳もまた正方形状となるように設計し
て水平視差と鉛直視差の両方の視差を実現する方法をと
るようにしても良い。
【0067】図6は水平方向と鉛直方向の両方の視差情
報を観察者に呈示する場合の反射型開口および観察瞳の
移動の様子を示している。
【0068】定められた領域内を重複なく移動している
ことがわかる。鉛直視差も含めた多視点の視差画像を得
るためには、視差画像を生成する際に定める視点もま
た、2次元的に配置させる必要がある。
【0069】図7は水平4×鉛直4の視差画像を生成す
るための視点配置を示している。12−1〜16が各視
点である。
【0070】各視点は観察瞳中心が順次移動する位置と
一致している。なお、画像の生成プロセスは先に述べた
水平視差画像生成の場合と同様に行なえばよい。
【0071】本発明では観察瞳の形成手段として反射型
の空間変調素子を用いたことにより、高速な観察瞳形成
を可能にしている。もしも、瞳形成手段として透過型の
液晶空間変調素子を使用した場合、素子の応答速度は3
0ミリ秒程度であるので、1秒間に形成できる瞳数は約
33個となり、仮に33の視差数を有する立体像表示装
置を構成した場合、瞳移動の周期は1秒となり、著しい
フリッカーが認識されることになる。
【0072】これに対して本実施形態では瞳形成手段と
して反射型の空間変調素子を用いており、素子の応答速
度が速いので、これによりフリッカーの少ない条件を実
現している。
【0073】例えばDMD(Digital Micromirror Devi
ce)素子を使用した場合、素子の応答速度は数マイクロ
秒であるので、1秒間に形成できる瞳数は数十万個とな
り、仮に1000の視差数を有する立体像表示装置を構
成した場合でも、瞳移動の周期は数ミリ秒となり、フリ
ッカーは全く認識されない、ということになる。
【0074】このことは上記「超多眼領域」の立体表示
のようにきわめて多くの視差数、観察瞳数を必要とする
場合特に有効である。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば以上のような各要素を設
定することにより、立体画像の表示を容易に行い、しか
もフリッカーがなく、かつ観察者が疲労せずに良好に立
体画像を観察することができる画像表示装置を達成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像表示装置の基本概念の説明図
【図2】 本発明の画像表示装置の基本概念の説明図
【図3】 本発明の画像表示装置の一部分の基本概念
の説明図
【図4】 本発明に係る視差画像の生成方法の説明図
【図5】 図1の開口形成手段と観察瞳の説明図
【図6】 図1の開口形成手段と観察瞳の説明図
【図7】 本発明に係る視差画像の生成方法の説明図
【図8】 従来の画像表示装置の要部概略図
【図9】 従来の画像表示装置の要部概略図
【符号の説明】
1 画像表示手段 2 画像情報 3 反射型開口 4 開口形成手段 5 投影光学系 6 ビームスプリッター 7 瞳結像光学系 8 投影画像 9 観察瞳 10 制御手段 7−1,7−2 シリンドリカルレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C061 AA08 AA11 AA21 AB17 5G435 AA00 AA01 BB12 BB16 CC11 GG01 GG02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報を表示する画像表示手段と、該
    画像情報を他の位置に観察用画像として結像させる投影
    光学系と、該投影光学系の瞳を所定の位置に観察瞳とし
    て結像させる瞳結像光学系と、該投影光学系の瞳位置又
    はその近傍に配置される開口形成手段と、該画像表示手
    段と該開口形成手段の動作の同期を取って制御する制御
    手段を有し、該観察瞳より、該観察用画像を観察する画
    像表示装置において、該開口形成手段は大きさおよび中
    心位置を変化させる反射型開口を有した反射型の空間変
    調素子を含み、該投影光学系は該画像情報からの光束の
    うち該開口形成手段の反射型開口で反射した光束を用い
    ていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記投影光学系はビームスプリッターを
    有し、前記画像情報からの光束のうち、該ビームスプリ
    ッターを介して前記開口形成手段に入射し、該開口形成
    手段の反射型開口で反射し、その後該ビームスプリッタ
    ーを介した光束を利用していることを特徴とする請求項
    1の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記開口形成手段の反射型開口の位置変
    化により、前記観察瞳は光軸と垂直な面内で定められた
    領域内を重複することなく順次移動し、それに同期して
    前記画像表示手段で表示される画像情報が順次切替表示
    されることを特徴とする請求項1又は2の画像表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記観察瞳の順次移動と、前記画像情報
    の順次切替表示は一定周期で繰り返され、その周期は観
    察者の残像許容時間より短いことを特徴とする請求項3
    の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記画像表示手段で表示される、ある時
    刻における該画像情報は、その時刻における該観察瞳の
    位置を視点とする視差画像より構成されていることを特
    徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記観察瞳は前記観察用画像を観察する
    観察者の瞳孔の1/2以下の間隔で順次移動することを
    特徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記観察瞳の移動方向の径は前記観察用
    画像を観察する観察者の瞳孔径の1/2以下であること
    を特徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記観察瞳は2mm以下の間隔で順次移
    動することを特徴とする請求項1又は2の画像表示装
    置。
  9. 【請求項9】 前記観察瞳の径は2mm以下であること
    を特徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記観察瞳の形状は光軸と垂直方向に
    長い縦長形状で、該観察瞳の移動の軌跡は水平な直線と
    なることを特徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
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