JP2001200708A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JP2001200708A
JP2001200708A JP2000013918A JP2000013918A JP2001200708A JP 2001200708 A JP2001200708 A JP 2001200708A JP 2000013918 A JP2000013918 A JP 2000013918A JP 2000013918 A JP2000013918 A JP 2000013918A JP 2001200708 A JP2001200708 A JP 2001200708A
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roller
rocker arm
rollers
outer peripheral
curved
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Application number
JP2000013918A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Tanaka
力 田中
Junichi Iwamoto
純一 岩本
Noriyuki Yamada
範之 山田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カムにころがり接触するローラの外周面に対向
する一対の外周対向面を有するローラ収容孔が上下に開
口してロッカアームに設けられる内燃機関の動弁装置に
おいて、ローラ収容孔の下端でのロッカアームの剛性低
下を防止する。 【解決手段】上端開口面積よりも下端開口面積を小さく
したローラ収容孔53,54の両外周対向面97,98
が、ロッカアーム34,35の下面から上方に間隔をあ
けて設定される設定点P1,P2ならびにロッカアーム
34,35の上面間にわたって形成されてローラ56,
57と同心円状に彎曲した彎曲対向面97a,98a
と、該彎曲対向面97a,98aの下端に一端を連なら
せてローラ56,57の外周面に近接する側に延びる延
出対向面97b,98bと、該延出対向面97b,98
bの他端およびロッカアーム34,35の下面間を結ん
でローラ56,57の外周面下部に対向する下部対向面
97c,98cとで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーム支持部で揺
動可能に支承されるロッカアームに、カムにころがり接
触するローラが回転自在に軸支され、前記ローラの外周
面に対向する一対の外周対向面を有して前記ローラを収
容するローラ収容孔が上下に開口して前記ロッカアーム
に設けられる内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる動弁装置は、たとえば特開
平4−339111号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような動弁装置の
ロッカアームに設けられるローラ収容孔は、ローラの外
周面に対向する一対の外周対向面を有するのであるが、
上記従来のものの外周対向面は、ロッカアームの上下面
間にわたって同一の曲率半径で彎曲するように形成され
ており、両外周対向面の下端での肉厚が薄くなり、剛性
の低下を招く惧れがある。
【0004】また上記従来の動弁装置のローラ収容孔に
おける下端開口縁は、ローラの両側面に対応して相互に
平行な一対の第1平行部と、前記ローラの下部外周面に
対向して前記両平行部間を結ぶ他の一対の第2平行部と
で正四角形状に構成されており、第1および第2平行部
が相互に直角に連設されるので、その連設部に応力が集
中して剛性低下をまねく惧れがある。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ローラ収容孔の下端でのロッカアームの剛性
低下を防止した内燃機関の動弁装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、アーム支持部で揺動可能に
支承されるロッカアームに、カムにころがり接触するロ
ーラが回転自在に軸支され、前記ローラの外周面に対向
する一対の外周対向面を有して前記ローラを収容するロ
ーラ収容孔が上下に開口して前記ロッカアームに設けら
れる内燃機関の動弁装置において、上端開口面積よりも
下端開口面積を小さくした前記ローラ収容孔の両外周対
向面が、前記ロッカアームの下面から上方に間隔をあけ
て設定される設定点ならびに前記ロッカアームの上面間
にわたって形成されて前記ローラと同心円状に彎曲した
彎曲対向面と、該彎曲対向面の下端に一端を連ならせて
前記ローラの外周面に近接する側に延びる延出対向面
と、該延出対向面の他端および前記ロッカアームの下面
間を結んで前記ローラの外周面下部に対向する下部対向
面とで構成されることを特徴とする。
【0007】このような請求項1の発明の構成によれ
ば、延出対向面および下部対向面により、ローラ収容孔
の下部でのロッカアームの肉厚を、剛性低下を防止し得
る程度に確保することが可能であり、しかも延出対向面
を彎曲対向面の下端からローラの外周面に近接する側に
延出させることにより、ロッカアームの上下面間にわた
って同一の曲率半径で外周対向面が形成されていた従来
のものと比べて、外周対向面の下部をローラ側により近
接させてローラ収容孔の下端開口面積をより小さくし、
ローラ収容孔の両外周対向面およびローラ間のオイル保
持能力を高めることができる。
【0008】また請求項2記載の発明は、アーム支持部
で揺動可能に支承されるロッカアームに、カムにころが
り接触するローラが回転自在に軸支され、前記ローラの
外周面に対向する一対の外周対向面を有して前記ローラ
を収容するローラ収容孔が上下に開口して前記ロッカア
ームに設けられる内燃機関の動弁装置において、前記ロ
ーラ収容孔の下端開口縁が、前記ローラの両側面に対応
して相互に平行な一対の平行部と、前記ローラの下部外
周面に対向して前記両平行部間を結ぶとともに前記ロー
ラの下部外周面と反対側に膨らんだ一対の彎曲部とで構
成され、両彎曲部の両端が前記両平行部に滑らかに連設
されることを特徴とする。
【0009】このような請求項2記載の発明の構成によ
れば、ローラ収容孔の下端開口縁において、ローラの側
面に対向する部分である平行部と、ローラの外周面に対
向する部分である彎曲部との連設部に応力集中が生じる
ことを回避して耐久性向上に寄与することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0011】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
であり、図1は内燃機関の一部縦断面図、図2は図1の
2矢視平面図、図3は図1の3−3線矢視拡大図、図4
は図3の4−4線断面図、図5は図1の5−5線拡大断
面図、図6は図3の6−6線拡大断面図、図7はロッカ
アームへのローラ軸の圧入代を説明するための断面図、
図8は第1駆動ロッカアームを図4の8矢視方向から見
た底面図である。
【0012】先ず図1および図2において、この多気筒
内燃機関は、シリンダブロック11と、該シリンダブロ
ック11の上部にガスケット12を介して結合されるシ
リンダヘッド13とを備え、各気筒毎にシリンダブロッ
ク11に設けられるシリンダ14にピストン15がそれ
ぞれ摺動可能に嵌合される。またシリンダブロック1
1、シリンダヘッド13および各ピストン15により、
各気筒毎に燃焼室16が形成される。
【0013】シリンダヘッド13には、燃焼室16の天
井面一側に臨む一対の吸気弁口17…と、両吸気弁口1
7…に共通に連なってシリンダヘッド13の一側面(図
1の右側面)に開口する吸気ポート18とが各気筒毎に
設けられるとともに、燃焼室16の天井面他側に臨む一
対の排気弁口19…と、両排気弁口19…に共通に連な
ってシリンダヘッド13の他側面(図1の左側面)に開
口する排気ポート20とが各気筒毎に設けられる。
【0014】各吸気弁口17…をそれぞれ開閉可能な吸
気弁VI,VIのステム21…はシリンダヘッド13に
設けられたガイド筒22…に摺動可能に嵌合され、ガイ
ド筒22…から上方に突出したステム21…の上端部に
設けられるリテーナ23,23およびシリンダヘッド1
3間に、吸気弁VI,VIを上方すなわち閉弁方向に付
勢する弁ばね24…が設けられる。また排気弁口19…
をそれぞれ開閉可能な排気弁VI,VIのステム25…
はシリンダヘッド13に設けられたガイド筒26…に摺
動可能に嵌合され、ガイド筒26…から上方に突出した
ステム25…の上端部に設けられるリテーナ27,27
およびシリンダヘッド13間に、排気弁VE,VEを上
方すなわち閉弁方向に付勢する弁ばね28…が設けられ
る。
【0015】両吸気弁VI,VIは吸気側動弁装置30
で開閉駆動され、両排気弁VE,VEは排気側動弁装置
31で開閉駆動されるものであり、両動弁装置30,3
1間には、燃焼室16の中央部に臨んでシリンダヘッド
13に取付けられる点火プラグ32を挿入するためのプ
ラグ挿入筒33が上下に延びるようにして配置され、該
プラグ挿入筒33の下端はシリンダヘッド13に取付け
られる。
【0016】吸気側動弁装置30は、一対の吸気弁V
I,VIに個別に対応した第1および第2駆動ロッカア
ーム34,35と、それらの駆動ロッカアーム34,3
5すなわち前記各吸気弁VI,VIに対して自由となり
得る自由ロッカアーム36と、各ロッカアーム34〜3
6を揺動可能に支承するアーム支持部としての吸気側ロ
ッカシャフト37と、該ロッカシャフト37と平行な軸
線まわりに回転可能な吸気側カムシャフト38とを備え
る。
【0017】排気側動弁装置31は、一対の排気弁V
E,VEに個別に対応した第1および第2駆動ロッカア
ーム39,40と、それらの駆動ロッカアーム39,4
0すなわち前記各排気弁VE,VEに対して自由となり
得る自由ロッカアーム41と、各ロッカアーム39〜4
1を揺動可能に支承する排気側ロッカシャフト42と、
該ロッカシャフト42と平行な軸線まわりに回転可能な
排気側カムシャフト43とを備える。
【0018】吸気側および排気側ロッカシャフト37,
42は、各気筒間でシリンダヘッド13に設けられたホ
ルダ壁44,44…で固定的に支持される。また吸気側
および排気側カムシャフト38,43は、図示しないク
ランクシャフトに1/2の減速比で連動、連結されるも
のであり、前記ホルダ壁44,44…と、それらのホル
ダ壁44,44…の上端に締結されるカムホルダ45,
45…とで回転自在に支承される。
【0019】ところで吸気側および排気側動弁装置3
0,31は、基本的には同一の構成を有するものであ
り、以下、吸気側動弁装置の構成および作用について詳
細に説明するが、排気側動弁装置31についての説明を
省略する。
【0020】吸気側カムシャフト38には、高速用カム
47と、両吸気弁VI…にそれぞれ対応して高速用カム
47の両側に配置される低速用カム46,46とが設け
られる。
【0021】図3において、第1駆動ロッカアーム3
4、第2駆動ロッカアーム35および自由ロッカアーム
36は、軽量化を図るためにたとえばアルミニウム合金
で形成されるとともに表面にアルマイト処理が施される
ものであり、第1および第2駆動ロッカアーム34,3
5で自由ロッカアーム36を挟むようにして相互に隣接
配置され、吸気側ロッカシャフト37で共通にかつ揺動
可能に支持される。
【0022】第1および第2駆動ロッカアーム34,3
5および自由ロッカアーム36は、吸気側ロッカシャフ
ト37で揺動可能に支承される円筒状の揺動支持部34
a,35a,36aを基端に備えるとともに、吸気側ロ
ッカシャフト37の軸線に沿う方向に間隔をあけた位置
で前記揺動支持部34a,35a,36aから延設され
て相互に対向する第1および第2支持壁34b,34
c;35b,35c;36b,36cを備えており、第
1および第2駆動ロッカアーム34,35における第1
および第2支持壁34b,34c;35b,35cの先
端は連結部34d,35dで相互に連結される。
【0023】図4を併せて参照して、第1および第2駆
動ロッカアーム34,35の先端における前記連結部3
4d,35dには、両吸気弁VI,VIにおけるステム
21…の上端に当接するタペットねじ48,48が進退
自在に螺合される。
【0024】また自由ロッカアーム36の揺動支持部3
6aにおいてプラグ挿入筒33に対応する部分には、該
プラグ挿入筒33を自由ロッカアーム36側に近接せし
めることを可能とするための円弧状の切欠き49が、プ
ラグ挿入筒33と反対側に凹むようにして設けられる。
【0025】図5および図6をさらに併せて参照して、
第1駆動ロッカアーム34の上面の両支持壁34b,3
4c間には凹部50が形成され、第2駆動ロッカアーム
35の上面の両支持壁35b,35c間には凹部51が
形成され、自由ロッカアーム36の両支持壁36b,3
6c間には凹部52が形成される。しかも第1および第
2駆動ロッカアーム34,35における前記凹部50,
51の中央部には上下に開口したローラ収容孔53,5
4が設けられ、自由ロッカアーム36における凹部52
の中央部には、吸気側ロッカシャフト37と反対側およ
び上方に開口したローラ収容孔55が設けられる。
【0026】第1および第2駆動ロッカアーム34,3
5には、低速用カム46,46にころがり接触するロー
ラ56,57が前記ローラ収容孔53,54に配置され
るようにして回転自在に支持され、自由ロッカアーム3
6には、高速用カム47にころがり接触するローラ58
が前記ローラ収容孔55に配置されるようにして回転自
在に支承される。而して前記各ロッカアーム34,3
5,36の凹部50,51,52にはオイルを溜めるこ
とが可能であり、各凹部50,51,52はオイルを各
ローラ56,57,58側に案内し得るように形成さ
れ、凹部50,51,52から各ローラ56〜58にオ
イルを導く通路が設けられることで各ローラ56〜58
の潤滑を効果的に行なうことができる。
【0027】しかも吸気側ロッカシャフト37の軸線に
沿う方向での低速用カム46,46の幅は、第1および
第2駆動ロッカアーム34,35における第1および第
2支持壁34b,34c;35b,35c間の間隔以下
に設定され、吸気側ロッカシャフト37の軸線に沿う方
向での高速用カム47の幅は、自由ロッカアーム36に
おける第1および第2支持壁36b,36c間の間隔以
下に設定されており、低速用カム46,46の下部は、
ローラ56,57との接触点を第1および第2支持壁3
4b,34c;35b,35cの上端よりも下方にして
凹部51,52に収容され、高速用カム47の下部はロ
ーラ58との接触点を第1および第2支持壁36b,3
6cの上端よりも下方にして凹部53に収容される。
【0028】また第1および第2駆動ロッカアーム3
4,35におけるローラ56,57の軸線方向に沿う幅
は、タペットねじ48,48の直径よりも小さく設定さ
れる。そうすることで、両駆動ロッカアーム34,35
の小型化に寄与することができるとともに、各ローラ5
6,57を収容するローラ収容孔50,51も比較的小
さくして両駆動ロッカアーム34,35の剛性向上に寄
与することができる。
【0029】第1駆動ロッカアーム34の第1および第
2支持壁34b,34cには、吸気側ロッカシャフト3
7の軸線と平行な軸線を有する貫通孔59,60が同軸
に設けられ、第2駆動ロッカアーム35の第1支持壁3
5bには吸気側ロッカシャフト37の軸線と平行な軸線
を有する貫通孔61が設けられ、第2支持壁35cに
は、自由ロッカアーム36とは反対側を閉じた有底穴6
2が前記貫通孔61と同軸に設けられる。さらに自由ロ
ッカアーム36の第1および第2支持壁36b,36c
には、吸気側ロッカシャフト37の軸線と平行な軸線を
有する貫通孔63,64が同軸に設けられる。
【0030】第1駆動ロッカアーム34には、第1駆動
ロッカアーム34よりも硬質の材料、すなわち第1駆動
ロッカアーム34がアルミニウム合金から成るものであ
るときにはたとえば鉄系の材料から成る円筒状のローラ
軸65が、両貫通孔59,60への圧入により固定さ
れ、第2駆動ロッカアーム35には、第2駆動ロッカア
ーム35よりも硬質の材料、すなわち第2駆動ロッカア
ーム35がアルミニウム合金から成るものであるときに
はたとえば鉄系の材料から成る円筒状のローラ軸66
が、貫通孔61および有底穴62への圧入により固定さ
れ、自由ロッカアーム36には、自由ロッカアーム36
よりも硬質の材料、すなわち自由ロッカアーム36がア
ルミニウム合金から成るものであるときにはたとえば鉄
系の材料から成る円筒状のローラ軸67が、貫通孔6
3,64への圧入により固定される。
【0031】前記各ローラ軸65,66,67は、内径
を同一として円筒状に形成されるものであり、各ローラ
軸65,66,67および前記各ローラ56,57,5
8間には、ニードルベアリング68,69,70がそれ
ぞれ介装される。
【0032】図7において、自由ロッカアーム36の両
貫通孔63,64へのローラ軸67の圧入にあたって、
第1支持壁36bの貫通孔63へのローラ軸67の圧入
代δ1は、第1および第2支持壁36b,36cのうち
第2駆動ロッカアーム36側に配置されている第2支持
壁36cの貫通孔64へのローラ軸67の圧入代δ2の
最大値よりも大きく設定される。しかも第2支持壁36
cの貫通孔64へのローラ軸67の圧入代δ2は、貫通
孔64の内端部側すなわちローラ58側の方が貫通孔6
4の外端部側すなわち第2駆動ロッカアーム35側より
も大きく設定されるものであり、貫通孔64の第2駆動
ロッカアーム35側に設定される範囲Wでは、貫通孔6
4の外方に進むにつれて、すなわち第2駆動ロッカアー
ム35に近接するにつれて前記圧入代δ2が小さくなる
ように設定される。このように第2支持壁36bでの圧
入代を貫通孔64の軸線方向で変化させるのは、たとえ
ばローラ軸67の第2駆動ロッカアーム35側端部外周
を外方に膨らんだ彎曲形状に形成することにより達成さ
れる。貫通孔64の外端縁にはテーパ状の面取りが施さ
れており、貫通孔64の外端部およびローラ軸67間に
は環状の間隙71が形成される。
【0033】またローラ軸67の軸方向両端面のうち少
なくとも第2駆動ロッカアーム35側の端面は、自由ロ
ッカアーム36の第2駆動ロッカアーム35側の側面か
ら突出量L1だけ突出される。
【0034】第1駆動ロッカアーム34の両貫通孔5
9,60へのローラ軸65への圧入は、前記自由ロッカ
アーム36の両貫通孔63,64へのローラ軸67の圧
入構造と同様であり、ローラ軸65の軸方向両端面のう
ち少なくとも自由ロッカアーム36側の端面は、第1駆
動ロッカアーム34の自由ロッカアーム36側の側面か
ら突出量L1だけ突出される。
【0035】図4に注目して、第1駆動ロッカアーム3
4のローラ収容孔53は、ローラ56の外周面に対向す
る一対の外周対向面97,98を有し、下端開口面積が
上端開口面積よりも小さくなるように形成されるもので
あり、両外周対向面97,98は、前記ローラ56と同
心円状に彎曲した彎曲対向面97a,98aと、該彎曲
対向面97a,98aの下端に一端を連ならせた延出対
向面97b,98bと、延出対向面97b,98bの他
端に連なる下部対向面97c,98cとで構成される。
【0036】彎曲対向面97a,98aは、第1駆動ロ
ッカアーム34,35の下面から上方に間隔をあけて設
定される設定点P1,P2ならびに第1駆動ロッカアー
ム34の上面間にわたって形成されるものであり、前記
ローラ56と同心円状に彎曲して形成される。また延出
対向面97b,98bは、彎曲対向面97a,98aの
下端に一端を連ならせて前記ローラ56の外周面に近接
する側に延びるものであり、たとえば彎曲対向面97
a,98aよりも曲率半径を小さくして彎曲するように
形成され、彎曲対向面97a,98aの下端に滑らかに
連なる。さらに下部対向面97c,98cは、前記延出
対向面97b,98bの他端および第1駆動ロッカアー
ム34の下面間を結んでローラ56の外周面下部に対向
するように形成される。
【0037】図8において、ローラ収容孔53の下端開
口縁99は、前記ローラ56の両側面に対応して相互に
平行な一対の平行部99a,99aと、前記ローラ56
の下部外周面に対向して前記両平行部99a,99a間
を結ぶ一対の彎曲部99b,99bとで構成されてお
り、彎曲部99b,99bは、ローラ56の下部外周面
と反対側に膨らんで彎曲するように形成される。しかも
前記彎曲部99b,99bは前記下部対向面97c,9
8cの下端および第1駆動ロッカアーム34の下面の連
設部として形成されるものであり、前記前記下部対向面
97c,98cも彎曲部99b,99bと同様に彎曲し
て形成され、両彎曲部99b,99bの両端は前記両平
行部99a,99aに滑らかに連設される。
【0038】第2駆動ロッカアーム35のローラ収容孔
54も、前記第1駆動ロッカアーム34のローラ収容孔
53と同様に構成される。
【0039】図6に注目して、自由ロッカアーム36の
下方でシリンダヘッド13には、自由ロッカアーム36
のローラ58を高速用カム47にころがり接触せしめる
方向のばね力を自由ロッカアーム36に作用せしめるロ
ストモーション機構72が設けられ、該ロストモーショ
ン機構72は、上部を開放してシリンダヘッド13に設
けられる有底の摺動孔73に収納されて該摺動孔73の
下端閉塞部で一端を受けられるばね74と、該ばね74
の他端に連結されるリフタ75とで構成される。
【0040】一方、自由ロッカアーム36は、ロストモ
ーション機構72からのばね力を受けるべくリフタ75
の上端に接触する受け部76を備えるのであるが、該受
け部76は、自由ロッカアーム36が備える第1および
第2支持壁部36b,36cの先端側下部を連結する連
結壁77に、自由ロッカアーム36で支持されるローラ
58の軸方向中央部にほぼ対応するようにして設けられ
る。而して、この実施例では自由ロッカアーム36が比
較的軟質であるアルミニウム合金から成るものであるの
で、前記受け部76は、鉄系材料等の硬質材料から成る
部材を連結壁77に固着することで構成されるが、自由
ロッカアーム36が硬質材料から成るものである場合に
は受け部76が連結壁77に一体に形成されるものであ
ってもよい。また前記受け部76には、その内外面間に
わたるオイル通路78が設けられる。
【0041】しかも前記連結壁77は、ローラ58の下
方に延びるものであり、該連結壁77の先端およびロー
ラ58間の間隔L2は、連結壁77の中間部およびロー
ラ58間の間隔よりも小さく設定される。すなわちロー
ラ58の下方に延びる連結壁77は先端側すなわちロー
ラ58の最下部側に向かうにつれてローラ58との間隔
を狭めるように形成される。
【0042】第1駆動ロッカアーム34、第2駆動ロッ
カアーム35および自由ロッカアーム36間には、各ロ
ッカアーム34〜36を連動させる状態、ならびに各ロ
ッカアーム34〜36の連動を解除する状態を切換える
連動切換手段80が設けられるものであり、この連動切
換手段80は、相互に隣接した第2駆動ロッカアーム3
5および自由ロッカアーム36の連動および連動解除を
切換可能な第1切換ピン81と、相互に隣接した自由ロ
ッカアーム36および第1駆動ロッカアーム34の連動
および連動解除を切換可能な第2切換ピン82と、第1
切換ピン81とは反対側で第2切換ピン82に接触する
規制部材83と、規制部材83を第2切換ピン82側に
付勢するコイル状の戻しばね84とを備え、各切換ピン
81,82および規制部材83はローラ軸65〜67と
同じ硬質材料により形成される。
【0043】第1切換ピン81は、第2駆動ロッカアー
ム35のローラ軸66に摺動可能に嵌合されるものであ
り、ローラ軸66が圧入される有底穴62の閉塞端と第
1切換ピン81との間に油圧室85が画成される。吸気
側ロッカシャフト37内には、図示しない制御弁を介し
て油圧源に接続される油路86がたとえば同軸に設けら
れており、油圧室85に一端を通じさせて第2駆動ロッ
カアーム35の第2支持壁35cに設けられる連通路8
7に通じる環状路88が第2駆動ロッカアーム35およ
び吸気側ロッカシャフト37間に設けられ、該環状路8
8および油路86間を連通する連通孔89が吸気側ロッ
カシャフト37に設けられる。
【0044】第2切換ピン82は自由ロッカアーム36
のローラ軸67に摺動可能に嵌合され、第1および第2
第2切換ピン81,82は相互に滑ることを可能として
接触せしめられる。
【0045】規制部材83は、有底円筒状に形成されて
第1駆動ロッカアーム34のローラ軸65に摺動可能に
嵌合されるものであり、この規制部材83の閉塞端が第
2切換ピン82に相互に滑ることを可能として接触せし
められる。またローラ軸65の内面には、規制部材83
に当接して該規制部材85がローラ軸65から脱落する
のを阻止するための止め輪90が装着される。
【0046】前記ローラ軸65の外端側内面には、サー
クリップ92が着脱可能に装着されており、規制部材8
3で閉塞されることのないリング状であるばね受部材9
1が前記サークリップ92に軸方向内方側から係合する
ようにしてローラ軸65に挿入される。しかもばね受部
材91は、戻しばね84の線径よりも小さく、サークリ
ップ92の厚さよりも薄い平板によりリング状に形成さ
れており、戻しばね84は、規制部材83およびばね受
部材91間に設けられてローラ軸65に収容される。
【0047】このような連動切換手段80において、機
関の低速運転域では、油圧室85の油圧は比較的低圧で
あり、第1および第2切換ピン81,82の接触面は第
2駆動ロッカアーム35および自由ロッカアーム36間
に対応する位置に在り、第2切換ピン82および規制部
材83の接触面は自由ロッカアーム36および第1駆動
ロッカアーム34間に対応する位置に在る。したがって
各ロッカアーム34,35,36は相対揺動可能な状態
に在り、両吸気弁VI,VIが低速用カム46,46に
応じたタイミングおよびリフト量で開閉駆動されること
になる。
【0048】機関の高速運転域では、油圧室85に比較
的高圧の油圧が作用せしめられ、第1切換ピン81は第
2切換ピン82を押圧しながら自由ロッカアーム36の
ローラ軸67に摺動自在に嵌合し、第2切換ピン82は
規制部材83を押圧しながら第1駆動ロッカアーム34
のローラ軸65に摺動自在に嵌合する。したがって各ロ
ッカアーム34,35,36は一体的に連結された状態
となり、両吸気弁VI,VIは高速用カム47に応じた
タイミングおよびリフト量で開閉駆動されることにな
る。
【0049】次にこの実施例の作用について説明する
と、吸気側動弁装置30における各ロッカアーム34,
35,36は、吸気側ロッカシャフト37で揺動可能に
支承される揺動支持部34a,35a,36aを備える
とともに、各揺動支持部34a,35a,36aから延
設される第1および第2支持壁34b,34c;35
b,35c;36b,36cをそれぞれ有しており、各
ロッカアーム34〜36の上面の両支持壁34b,34
c;35b,35c;36b,36c間には凹部50,
51,52がそれぞれ形成される。しかも各凹部50〜
52の中央部には吸気側カムシャフト38の低速用カム
46,46および高速用カム47にころがり接触するロ
ーラ56,57,58が配置されており、前記各カム4
6,46,47は、前記両支持壁34b,34c;35
b,35c;36b,36cの上端よりも下方でローラ
56,57,58に接触するようにして、前記各凹部5
0〜52に一部が収容される。
【0050】したがって吸気側カムシャフト38を各ロ
ッカアーム34〜36に近接させることが可能であり、
各ロッカアーム34〜36および吸気側カムシャフト3
8のレイアウト上の自由度を大として機関全体の小型を
図ることができる。また凹部50〜52の両側の支持壁
34b,34c;35b,35c;36b,36cは補
強リブとしての働きをすることになり、吸気側ロッカシ
ャフト37への揺動支持部34a,35a,36aの支
持剛性を高めることができる。しかも各凹部50〜52
に溜めたオイルを各ローラ56〜58側に導くことで各
ローラ56〜58を潤滑することができる。
【0051】ところで、前記各ロッカアーム34〜36
のうち吸気弁VI,VIに対して自由となり得る自由ロ
ッカアーム36には、ロストモーション機構72により
自由ロッカアーム36に対応する高速用カム47側に向
けて押圧するばね力が作用するのであるが、該自由ロッ
カアーム36の両支持壁36b,36c間が連結壁77
で連結され、前記ロストモーション機構72のリフタ7
5に接触する受け部76が、自由ロッカアーム36で支
持されるローラ58の軸方向中央部にほぼ対応して連結
壁77に設けられている。
【0052】したがって、自由ロッカアーム36に高速
用カム47から作用する荷重点と、ロストモーション機
構72から作用する押圧点とがローラ58の軸線方向で
大きくずれてしまうことがなく、自由ロッカアーム36
の安定的な揺動支持が可能となる。また連結壁77で第
1および第2支持壁36b,36c間を連結するので、
両支持壁36b,36c間で回転支持されるローラ58
の支持剛性を高めることができる。
【0053】しかも連結壁77は、ローラ58との間の
間隔をローラ58の最下部側に向かうにつれて狭める形
状に形成されてローラ58の下方に配置されているの
で、ローラ58および連結壁77間にオイルを保持する
ことを可能とし、該オイルでローラ58を潤滑すること
ができる。また受け部76には、その内外面間にわたる
オイル通路78が設けられており、ローラ58および連
結壁77間に保持されたオイルをロストモーション機構
72のリフタ75および受け部76の接触部に導くこと
で該接触部の摩耗低減に寄与することができる。
【0054】吸気側カムシャフト38の低速用カム4
6,46および高速用カム47にころがり接触するロー
ラ56,57,58は、各ロッカアーム34,35,3
6に固定された円筒状のローラ軸65,66,67にニ
ードルベアリング68,69,70を介してそれぞれ回
転自在に支承されており、連動切換手段80の第1およ
び第2切換ピン81,82は、連動切換手段80が連動
解除状態から連動状態へと作動する際に、自由ロッカア
ーム36のローラ軸67ならびに第1駆動ロッカアーム
34のローラ軸65にそれぞれ摺動自在に嵌合される。
すなわち第2駆動ロッカアーム35および自由ロッカア
ーム36間に跨がる第1切換ピン81で第2駆動ロッカ
アーム35および自由ロッカアーム36が連結され、自
由ロッカアーム36および第2駆動ロッカアーム34間
に跨がる第2切換ピン82で自由ロッカアーム36およ
び第2駆動ロッカアーム34が連結される。
【0055】而してローラ軸67,64は自由ロッカア
ーム36および第1駆動ロッカアーム34よりも硬質の
材料により形成されており、それらのローラ軸67,6
4は、軸方向両端面のうち少なくとも第1および第2切
換ピン81,82を受け入れる側の端面が各ロッカアー
ム36,34から突出される。すなわち自由ロッカアー
ム36にあってはローラ軸67の第2駆動ロッカアーム
35側の端面が第2駆動ロッカアーム35側に向けて自
由ロッカアーム36の側面から突出し、第1駆動ロッカ
アーム34にあってはローラ軸65の自由ロッカアーム
36側の端面が第1駆動ロッカアーム34の側面から突
出する。
【0056】したがって連動切換手段80を連動解除状
態として相互に隣接したロッカアーム36,35;3
4,36の相対揺動時に油圧室85の油圧力が変動して
も第1および第2切換ピン81,82の端面が自由ロッ
カアーム36および第1駆動ロッカアーム34の側面に
摺接することはなく、ローラ軸67,65の前記端面に
摺接したままである。しかもローラ軸67,65は自由
ロッカアーム36および第1駆動ロッカアーム34より
も硬質の材料から成るものであるので、ローラ軸67.
65および切換ピン81,82の摺接による摩耗粉の発
生を極力防止することができ、摩耗粉がローラ軸67,
65内に侵入することがないようにして、切換ピン8
1,82の円滑な切換作動すなわち連動切換手段80の
円滑な切換作動を保証することができる。
【0057】さらにアルミニウム合金により形成される
自由ロッカアーム36および第1駆動ロッカアーム34
の外表面がアルマイト処理されるものでり、切換ピン8
1,82との摺接を考慮しなくてもよいので、アルマイ
ト処理により生じた皮膜を保持しつつ自由ロッカアーム
36および第1駆動ロッカアーム34の腐食防止に寄与
することができる。なお第2駆動ロッカアーム35につ
いては元々切換ピン81,82と接触する可能性がない
ものであり、アルマイト処理を施しても腐食防止に支障
が生じることはない。
【0058】しかも各ローラ軸65,66,67は、各
ロッカアーム34,35,36がそれぞれ備える第1お
よび第2支持壁34b,34c;35b,35c;36
b,36cに圧入されている。したがってローラ軸65
〜67の固定のためにローラ軸65〜67以外の部品を
必要とせず、部品点数の増大および加工工数の増大を回
避しつつ、ローラ軸65〜67をロッカアーム34〜3
6に容易に固定することができる。
【0059】自由ロッカアーム36においてローラ軸6
7の第2支持壁36c側の部分、ならびに第1駆動ロッ
カアーム34においてローラ軸65の第2支持壁34c
側の部分は、連動切換手段80の第1および第2切換ピ
ン81,82を第1駆動ロッカアーム35および自由ロ
ッカアーム36側から受け入れる側であるが、第2駆動
ロッカアーム35および自由ロッカアーム36側での第
2支持壁36c,34cへのローラ軸67,65の圧入
代は、ローラ58,56側での第2支持壁36c,34
cへのローラ軸67,65の圧入代よりも小さく設定さ
れている。
【0060】したがって第1および第2切換ピン81,
82を受入れる側のローラ軸67,65の端部の圧入に
よる変形を小さく抑えることができ、第1および第2切
換ピン81,82のローラ軸67,65への嵌入を円滑
にして隣接ロッカアーム35,36;36,34の切換
ピン81,82による連動および連動解除の切換えが円
滑となる。
【0061】しかも第2支持壁36c,34cへのロー
ラ軸58,56の圧入部分のうち第2駆動ロッカアーム
35および自由ロッカアーム36側での圧入代が、第2
駆動ロッカアーム35および自由ロッカアーム36に近
接するにつれて小さくなるように設定されているので、
ローラ軸67,65の端部の圧入による変形が、第2駆
動ロッカアーム35および自由ロッカアーム36側に向
かうにつれて小さくなり、切換ピン81,82のローラ
軸67,65への嵌入をより円滑にし、連動および連動
解除の切換えをより円滑とすることができる。
【0062】またこの実施例では、ローラ軸67の第2
駆動ロッカアーム35側端面ならびにローラ軸65の自
由ロッカアーム36側の端面は自由ロッカアーム36お
よび第1駆動ロッカアーム34から突出しており、また
第2支持壁36c,34cの外端およびローラ軸67,
65間には環状の間隙71…が生じているので、ローラ
軸67,65の第2駆動ロッカアーム35および自由ロ
ッカアーム36側端部に応力が作用することを回避し、
変形をより少なくして切換ピン81,82による連動お
よび連動解除の切換えをより一層円滑とすることができ
る。
【0063】さらに第2支持壁36c,34cへの圧入
代よりも第1支持壁36b,34bへの圧入代を大とし
て、ローラ軸67,65が第1および第2支持壁36
b,36c;34b,34cに圧入されており、これに
よっても切換ピン81,82を受入れる側でのローラ軸
67,65の端部の圧入による変形を小さく抑えて、連
動および連動解除の切換えを円滑とすことができるとと
もに、第2支持壁36c,34cの外方側からローラ軸
67,65を圧入することにより、ローラ軸67,65
の圧入作業が容易となる。
【0064】各ロッカアーム34,35,36の配列方
向に沿う一端側に配置される第1駆動ロッカアーム34
においては、第1駆動ロッカアーム34が備える第1お
よび第2支持壁34b,34cに、ローラ軸65の両端
部を圧入するする貫通孔59,60が同軸に設けられて
おり、連動切換手段80の戻しばね84を受けるリング
状のばね受部材91がローラ軸65内に装着されてい
る。
【0065】したがって、第1支持壁34bに有底穴を
穿孔加工しなければならないものと比べると、有底穴の
閉塞端側に逃げ加工を施すことが不要となり、第1駆動
ロッカアーム34の小型化を可能としつつ第1支持壁3
4bへの穿孔加工を容易とすることができ、端壁が不要
となる分だけ第1駆動ロッカアーム34の重量を低減す
ることができる。しかもこの実施例のように、吸気側ロ
ッカシャフト37およびローラ軸65が平行となるもの
では、第1および第2支持壁34b,34cでの吸気側
ロッカシャフト37およびローラ軸65の軸線間の間隔
を精度よく定めることがきる。
【0066】しかもばね受部材91は、ローラ軸65の
内面に着脱可能に装着されるサークリップ92に、ロー
ラ軸65の軸方向内方側から係合するようにしてローラ
軸65に挿入されるので、ばね受部材91のローラ軸6
5への装着が容易であり、第1駆動ロッカアーム34か
ら外側方にはみ出すことがないようにして第1駆動ロッ
カアーム34の小型化に寄与することができる。またば
ね受部材91は規制部材83で閉塞されることがないリ
ング状であるので、ローラ軸65内を外部から視認する
ことができ、戻しばね84がローラ軸65内に正しく収
容されているか否かを外部から確認することができる。
【0067】またばね受部材91は、戻しばね84の線
径よりも小さく、サークリップ92の厚さよりも薄い平
板によりリング状に形成されるので、ばね受部材91を
軽量化して第1駆動ロッカアーム34全体の重量軽減に
寄与することが可能である。
【0068】またローラ軸65を第1支持壁34bの貫
通孔59に圧入することで、ローラ軸65の内面へのサ
ークリップ92の装着箇所でのローラ軸65の内面側変
形量を、該ローラ軸65を第1支持壁34bにかしめ固
定する場合に比べて小さくすることができ、それによ
り、サークリップ92のローラ軸65への取付け性を向
上することができる。
【0069】第1および第2駆動ロッカアーム34,3
5に設けられるローラ収容孔53,54において、ロー
ラ56,57の外周面に対向する外周対向面97,98
は、第1および第2駆動ロッカアーム34,35の下面
から上方に間隔をあけて設定される設定点P1,P2な
らびに各駆動ロッカアーム34,35の上面間にわたっ
て形成されてローラ56,57と同心円状に彎曲した彎
曲対向面97a,98aと、それらの彎曲対向面97
a,98aの下端に一端を連ならせてローラ56,57
の外周面に近接する側に延びる延出対向面97b,98
bと、両延出対向面97b,98bの他端および各駆動
ロッカアーム34,35の下面間を結んでローラ56,
57の外周面下部に対向する下部対向面97c,98c
とで、それぞれ構成されている。
【0070】したがってローラ収容孔53,54が備え
る外周対向面97,98のうち延出対向面97b,98
bおよび下部対向面97c,98cにより、ローラ収容
孔53,54の下部に対応する部分での各駆動ロッカア
ーム34,35の肉厚を、剛性低下を防止し得る程度に
確保することが可能である。しかも延出対向面97b,
98bを彎曲対向面97a,98aの下端からローラ5
6,57の外周面に近接する側に延出させることによ
り、各駆動ロッカアーム34,35の上下面間にわたっ
て同一の曲率半径で外周対向面が形成されていた従来の
ものと比べて、外周対向面97,98の下部をローラ5
6,57側により近接させてローラ収容孔53,54の
下端開口面積をより小さくし、ローラ収容孔53,54
の両外周対向面97,98およびローラ56,57間の
オイル保持能力を高めることができる。
【0071】しかもローラ収容孔53,54の下端開口
縁99が、ローラ56,57の両側面に対応して相互に
平行な一対の平行部99a,99aと、ローラ56,5
7の下部外周面に対向して前記両平行部99a,99a
間を結ぶとともに前記ローラ56,57の下部外周面と
反対側に膨らんだ一対の彎曲部99b,99bとで構成
され、両彎曲部99b,99bの両端が前記両平行部9
9a,99aに滑らかに連設されるので、ローラ収容孔
53,54の下端開口縁に応力集中部位が生じることを
回避して耐久性向上に寄与することができる。
【0072】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0073】たとえば上記実施例では、延出対向面97
b,98bが、彎曲対向面97a,98aよりも曲率半
径を小さくして彎曲するように形成されていたが、彎曲
対向面97a,98aの下端からローラ56,57の外
周面に近接する側に延びるように形成されていれば、彎
曲していなくてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、ローラ収容孔の下部でのロッカアームの肉厚を剛性
低下を防止し得る程度に確保することが可能であり、し
かも外周対向面の下部をローラ側により近接させてロー
ラ収容孔の下端開口面積をより小さくし、ローラ収容孔
の両外周対向面およびローラ間のオイル保持能力を高め
ることができる。
【0075】また請求項2記載の発明によれば、ローラ
収容孔の下端開口縁で応力集中部位が生じることを回避
して耐久性向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の一部縦断面図でる。
【図2】図1の2矢視平面図である。
【図3】図1の3−3線矢視拡大図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図1の5−5線拡大断面図である。
【図6】図3の6−6線拡大断面図である。
【図7】ロッカアームへのローラ軸の圧入代を説明する
ための断面図である。
【図8】第1駆動ロッカアームを図4の8矢視方向から
見た底面図である。
【符号の説明】
34,35・・・ロッカアーム 37・・・アーム支持部としての吸気側ロッカシャフト 46・・・カム 53,54・・・ローラ収容孔 56,57・・・ローラ 97,98・・・外周対向面 97a,98a・・・彎曲対向面 97b,98b・・・延出対向面 97c,98c・・・下部対向面 99・・・ローラ収容孔の下端開口縁 99a・・・平行部 99b・・・彎曲部 P1,P2・・・設定点
フロントページの続き (72)発明者 山田 範之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G016 AA02 AA08 AA12 AA15 AA19 BA03 BA06 BA36 BA42 BA43 BB14 BB17 BB22 BB26 BB38 CA02 CA04 CA08 CA09 CA10 CA11 CA12 CA13 CA21 CA22 CA27 CA29 CA33 CA36 CA41 CA44 CA50 CA52 DA22 EA08 FA21 GA00 GA01 GA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーム支持部(37)で揺動可能に支承
    されるロッカアーム(34,35)に、カム(46)に
    ころがり接触するローラ(56,57)が回転自在に軸
    支され、前記ローラ(56,57)の外周面に対向する
    一対の外周対向面(97,98)を有して前記ローラ
    (56,57)を収容するローラ収容孔(53,54)
    が上下に開口して前記ロッカアーム(34,35)に設
    けられる内燃機関の動弁装置において、上端開口面積よ
    りも下端開口面積を小さくした前記ローラ収容孔(5
    3,54)の両外周対向面(97,98)が、前記ロッ
    カアーム(34,35)の下面から上方に間隔をあけて
    設定される設定点(P1,P2)ならびに前記ロッカア
    ーム(34,35)の上面間にわたって形成されて前記
    ローラ(56,57)と同心円状に彎曲した彎曲対向面
    (97a,98a)と、該彎曲対向面(97a,98
    a)の下端に一端を連ならせて前記ローラ(56,5
    7)の外周面に近接する側に延びる延出対向面(97
    b,98b)と、該延出対向面(97b,98b)の他
    端および前記ロッカアーム(34,35)の下面間を結
    んで前記ローラ(56,57)の外周面下部に対向する
    下部対向面(97c,98c)とで構成されることを特
    徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 アーム支持部(37)で揺動可能に支承
    されるロッカアーム(34,35)に、カム(46)に
    ころがり接触するローラ(56,57)が回転自在に軸
    支され、前記ローラ(56,57)の外周面に対向する
    一対の外周対向面(97,98)を有して前記ローラ
    (56,57)を収容するローラ収容孔(53,54)
    が上下に開口して前記ロッカアーム(34,35)に設
    けられる内燃機関の動弁装置において、前記ローラ収容
    孔(53,54)の下端開口縁(99)が、前記ローラ
    (56,57)の両側面に対応して相互に平行な一対の
    平行部(99a)と、前記ローラ(56,57)の下部
    外周面に対向して前記両平行部(99a)間を結ぶとと
    もに前記ローラ(56,57)の下部外周面と反対側に
    膨らんだ一対の彎曲部(99b)とで構成され、両彎曲
    部(99b)の両端が前記両平行部(99a)に滑らか
    に連設されることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208546A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の動弁装置

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JP2011208546A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の動弁装置

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