JP2001200336A - 材質変動の小さい冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
材質変動の小さい冷延鋼板およびその製造方法Info
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Abstract
法を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.0025%以下、Si:0.05
%以下、Mn:0.05%〜0.35%、P:0.008%以下、S:0.0
15%以下、sol.Al:0.005%〜0.06%、N:0.0010%〜0.
0040%以下、Nb:0.01%〜0.04%、Ti:0.015%〜0.045
%、B:0.0005%以下を含有し、且つ、3C+P≦0.0125、4
P≦Ti、(14Ti)/(48N):1.7〜7.3を満足する冷延鋼板。
前記鋼板は、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を経て製造
され、熱間圧延時の仕上げ温度は870℃超え、仕上げ圧
延から巻取るまでの中間温度は720℃以下および巻取温
度は560℃〜700℃、また連続焼鈍時の焼鈍温度は780℃
〜880℃とする。
Description
用いられる鋼板およびその製造方法に関し、特に高い成
形性を有するとともに、材質変動の小さい冷延鋼板およ
びその製造方法に関する。
部品の一体成形化による部品点数の削減、およびプレス
工程の省力化の両者を満足させる極めて高いプレス成形
性が要求されるようになってきている。このような高い
プレス成形性が要求され成形条件が過酷な場合には、プ
レス成形の歩留まりに対して、材料特性の変動がより大
きく影響し、コイル内およびコイル間での材質のバラツ
キを小さくすることが重要な特性となってくる。特に、
フロントフェンダやサイドパネルの様に複雑な形状を一
体成形する場合、シワや割れの感受性が高まるととも
に、寸法精度のバラツキが大きくなるため、材質の変動
を小さくすることが急務となっている。
号公報、特開平8-3686号公報、特開平8-232045号公報に
は、材質均一性を高める技術が開示されている。
にTi、Nbを複合添加し、且つ、Ti量およびNb量は、C、N
添加量に応じて規制し、TiはTiNを形成させNを固定し、
Cは(Ti、Nb)C複合析出物を熱間圧延の仕上時に形成させ
て、疎に析出させ材質の安定を図っている。
報では、極低炭素鋼にTiあるいはTi、Nbを複合添加し、
且つ、Mn≦0.15、S≧0.004として添加S量に対し、MnSの
析出量を規制して、コイル内の材質安定化を図ってい
る。
4C2S2を、特開平8-232045号公報においてはTi、Nb含有
炭硫化物をそれぞれ析出させ、コイル内の材質安定化を
図っている。
59-197526号公報に記載の技術は、Pを0.15%以下で添加
しており、P量が0.01%以上含まれた場合、NKK技報、No
145、(1995)、P.19に示される様に(Fe、Ti)P化合物を熱
間圧延時に形成するため、(Ti、Nb)C複合化合物の形成
が抑制される場合があり、P添加量の変動により析出物
の形態が変化するため、安定した材質が得られない。ま
た、成分範囲(C:0.007%以下、Si:0.8%以下、Mn:1.0%以
下、P:0.15%以下、N:0.008%以下)が広く、鋳造チャージ
間での成分変動により材質が変化し、安定した材質が得
られない。また、コイル長手方向の材質についても記述
がない。
45号公報に記載の技術も特開昭59-197526号公報と同様
に、(Fe、Ti)P化合物の成形の影響を考慮しておらず、
また、鋳造チャージ間での変動に対しては、全く記述さ
れていない。
で、プレス工程省略において要求される高い成形性を備
えた、材質変動の小さい冷延鋼板およびその製造方法を
提供することを目的とする。
鋼板のプレス成形性とコイル内およびコイル間での材質
変動を支配する諸因子について詳細に検討を行った。そ
の結果を以下に説明する。
物の析出状態が異なって、コイルT、B部で材質が変動し
ていた。 ・炭窒化物等の析出物をランナウトテーブル前の熱間圧
延:仕上熱延中に生成させること、そしてランナウトテ
ーブル上での冷却すなわち仕上げ圧延から巻取るまでの
中間温度を制御することで、コイル内の材質変動は大幅
に向上することを見出した。また、コイル間での材質変
動については、 ・材質変動の大部分はチャージごとの成分変動によるも
のであること ・チャージごとの成分変動は、特に影響の大きなC、N、
P、Ti量を適正に制御することで成形性を高めつつ、材
質変動が小さくなることを見出した。
たもので、上記の課題は次の発明により解決される。 [1] 重量%で、C:0.0025%以下、Si:0.05%以下、M
n:0.05%〜0.35%、P:0.008%以下、S:0.015%以
下、sol.Al:0.005%〜0.06%、N:0.0010%〜0.0040%
以下、Nb:0.01%〜0.04%、Ti:0.015%〜0.045%、
B:0.0005%以下を含有し、且つ、3C+P≦0.0125、4P≦T
i、(14Ti)/(48N):1.7〜7.3を満足することを特徴とす
る材質変動の小さい冷延鋼板。
連続焼鈍を施し冷延鋼板を製造するに際し、熱間圧延時
の仕上げ温度(FT)を870℃超え、仕上げ圧延から巻取
るまでの中間温度を720℃以下および巻取温度(CT)を5
60℃〜700℃、また連続焼鈍時の焼鈍温度を780℃〜880
℃とすることを特徴とする材質変動の小さい冷延鋼板の
製造方法。
由とともに説明する。まず成分の限定理由を説明する。
Cは本発明において、重要な要件である。優れた成形
性、完全非時効性を得るために、CはNbCあるいはTiCと
して析出させければならない。しかし、NbCは析出形態
により強度に影響を及ぼし材質変動の要因であることか
ら、少ない方が好ましく、その構成元素であるCは0.002
5%以下とする。また、コイル間(鋳造チャージ間)の
変動を含めて、極めて高い材質均一性を得るに、好まし
い範囲としてCは0.0020%以下とする。
化成処理性が劣化し、溶融亜鉛めっきの場合はめっき密
着性が劣化する。以上より、Siは0.05%以下とする。
の熱間割れを防止する。本発明においては、TiによりS
が固定されるため、通常よりもMnは低くても問題ない。
しかしMnが0.05%未満では溶銑予備処理コストが上昇す
るため、下限は0.05%とする。一方、Mnが0.35%を超え
ると固溶強化によりコイル間(鋳造チャージ間)のバラ
ツキが大きくなるため、上限は0.35%とする。
は、焼鈍時に(Fe、Ti)P系化合物を形成し、TiCを形成す
るためのTi量を低減させ、材質の均一性を劣化させる。
また、PはMn同様に固溶強化元素であり、含有量が増え
るとコイル間(鋳造チャージ間)のバラツキが大きくな
る。以上より、Pは0.008%以下とする。さらに極めて高
い材質均一性を得るために、Pは好ましくは0.006%以下
とする。
含有量が増えると延性が劣化するとともに、TiSを形成
し、TiCを形成するための有効Ti量が減少する。以上の
理由により、Sは0.015%以下とする。
るが、本発明ではTi添加によりTiNとしてNを固定するた
め、通常よりAl添加量を低減することができる。また、
本発明では、Al脱酸することでTiの酸化を抑制し、有効
Ti量を確保するとともに、表面欠陥の発生を抑制する。
以上より、sol.Alは0.005%〜0.06%、好ましくは0.01
%〜0.06%とする。
優れた成形性、完全非時効性を得るために、NはTiNとし
て析出させなければならない。しかし、TiNの析出の大
半をγ→α変態後に行うと、ランナウトテーブル上の冷
却の変動により、大きく材質が変動してしまう。そのた
め、熱間圧延仕上圧延中に十分に析出させるには、Nは
0.0010%以上が必要となる。なお、極めて高い材質均一
性を得るために、好ましくは0.0016%以上とする。ま
た、Nが高すぎると、延性低下など材質劣化を招くため
0.0040%以下とし、高い材質を得るには、好ましくは0.
0035%以下とする。以上より、Nは0.0010%〜0.0040
%、好ましくは0.0016%〜0.0035%とする。
ため重要な元素である。しかし、Nbが0.010%未満で
は、十分にCを固定することができず、特性が得られな
い。一方、Nbが0.04%を超えると固溶Nbが増大し、ラン
ナウトテーブル上での冷却の変動により、析出形態が大
きく変化し、材質の変動を招くと同時に、延性も低下す
るためNbは0.01〜0.04%とする。さらに、安定して高い
材質を得るために、好ましくは0.016〜0.03%とする。
Tiは、固溶NをTiNとし、固溶CをTiCとして固定し、成形
性を向上させるため重要な元素である。しかし、Tiが0.
015%未満では、熱間圧延における仕上圧延中に析出す
る事ができず、材質の変動が大きくなる。一方、Tiが0.
045%を超えるとTiCの析出が顕著となり、ランナウトテ
ーブル上での冷却の影響を受けやすくなり、コイル内で
の材質変動が大きくなる。以上よりTiは0.015%〜0.045
%とする。さらに、極めて高い材質安定性を得るため
に、好ましくは0.020%〜0.040%とする。
上のため、添加する。ただし、多量の添加は延性の低下
を招くため、上限を0.0005%とする。
ャージ間)の材質変動を小さくするための重要な要件で
ある。Cは、NbとNbCを、TiとTiCをそれぞれ形成し、C量
の変動により析出量が変化するため、材質のバラツキの
原因となる。また、Pは固溶強化元素として強度を上昇
させるため、同様に添加量のバラツキが材質の変動を大
きくする。そのため、コイル間(鋳造チャージ間)での
変動が大きくなる。そこで、CとPの添加量を適切に制御
することで、バラツキを低減することができる。
を調査するため、Si:0.01%、Mn:0.20%、S:0.008
%、sol.Al:0.03%、N:0.0020%、Nb:0.020%、Ti:
0.030%とし、Cを0.0005%〜0.0040%の範囲で、Pを0.0
02%〜0.020%の範囲で変化させた鋼に、スラブ加熱温
度:1200℃、FT:890〜910℃、仕上げ圧延から巻取るま
での間の中間部(1/3〜2/3位置)における平均温度(中間
温度):680〜710℃、CT:630〜650℃、冷圧率:75%、
焼鈍温度:830〜850℃、調質圧延:0.7%の条件で熱間
圧延、冷間圧延、調質圧延および連続焼鈍を施した。図
1に連続焼鈍後のコイル間の材質変動に及ぼすCとP量の
影響を調べた結果を示す。ここで、コイル間の材質変動
は、各コイルのミドル部(M部)から引張試験片を採取
し、目標TS:300MPaに対するTSの変化量(△TS(MPa))
を指標として評価した。
動が小さくなり、Pの方が材質変動に対してより影響が
大きい事がわかる。また、図中に示す3C+P≦0.0125の領
域でバラツキが小さくなり、さらに、3C+P≦0.0110の領
域できわめて高い安定性が得られることがわかる。以上
より、3C+Pは0.0125以下、好ましくは0.0110以下とす
る。
変動を小さくするための重要な要件である。Pは、熱延
板段階で(Fe、Ti)P化合物を形成し、焼鈍時の再結晶温
度を上昇させるとともに、TiCを形成するためのTi量を
低減させる。そのため、Pを多く含む場合、P添加量の変
動により焼鈍温度に対する材質の感受性が強くなり、コ
イル内の材質のバラツキが大きくなる。そこで、材質を
安定させるためにはTi量に対して十分にPを低減するこ
とが重要となる。
を調査するため、C:0.0015%、Si:0.01%、Mn:0.20
%、S:0.008%、sol.Al:0.03%、N:0.0020%、Nb:
0.020%とし、Pを0.002%〜0.020%の範囲で、Tiを0.00
5%〜0.050%の範囲で変化させた鋼に、スラブ加熱温
度:1200℃、FT:890〜910℃、仕上げ圧延から巻取るま
での中間温度:680〜710℃、CT:630〜650℃、冷圧率:
75%、焼鈍温度: 830(T部)→850℃(B部)、調質圧延:
0.7%の条件で熱間圧延、冷間圧延、調質圧延および連
続焼鈍を施した。図2に連続焼鈍後にコイル内の材質変
動に及ぼすCとP量の影響を調べた結果を示す。ここで、
コイル内の材質変動はコイルトップ部(T部:3m)、ミ
ドル部(M部)およびボトム部(B部:3m)から引張試
験片を採取し、M部との差をΔTS(=TS(T部、B部)−
TS(M部))を測定して、最大値をコイル内の材質変動
の指標とした。
動は小さくなり、図中に示す4P≦Tiの領域でバラツキが
小さくなることがわかる。さらに、5P≦Tiの領域できわ
めてバラツキが小さくなることがわかる。以上より、4P
≦Ti、好ましくは、 5P≦Tiとする。
成分比であり、本発明の重要な要件である。(14Ti)/(48
N)が小さい場合、TiNが極めて微細に析出し、強度が上
昇し材質が劣化する。よって良好な材質を得るには(14T
i)/(48N)は1.7以上必要となる。一方、(14Ti)/(48N)が
大きい場合、Ti量増大と同様にTiCの析出が顕著とな
り、ランナウトテーブル上での冷却の影響を受けやすく
なり、コイル内での材質変動が大きくなる。よって安定
な材質を得るには(14Ti)/(48N)は7.3以下とする。以上
より、(14Ti)/(48N)は1.7〜7.3、さらに、極めて高い材
質を得るには、2.1〜6.4とする。
的でV、Zrを0.04%以下の範囲で、一種または二種添加
してもよい。次に本発明の材質変動の小さい冷延鋼板の
製造方法について説明する。
焼鈍などの一連の工程を経て製造され、必要に応じてめ
っき処理がなされる。
熱間圧延を行う。熱延圧延はスラブ加熱後圧延する方
法、連続鋳造後短時間の加熱を施してあるいは該加熱工
程を省略して直ちに圧延する方法のいずれでもよいが、
優れた表面性状を付与するためには、一時スケールのみ
ならず熱間圧延時に生成する二次スケールについても十
分に除去するのが好ましい。なお、熱間圧延中において
は、バーヒータにより加熱を行ってもよい。また、仕上
げ温度(FT)は材質確保のため、870℃超えとする。
析出物を一定に制御し、材質変動を小さくするために、
本発明において重要な要件である。仕上熱延後から巻取
りまでの冷却段階で、適切にNbCの析出を制御しない場
合、析出物のサイズ分布が不均一となり、コイル内での
安定した材質を得ることができない。すなわち、巻取る
までの冷却段階での析出を抑制し、巻取り後に均一に析
出および粗大化させることが重要である。
イル内の材質変動を調査するため、C:0.0021、Si:0.0
1、Mn:0.20、P:0.006、S:0.008、sol.Al:0.03、N:0.002
5、Nb:0.022、Ti:0.028とした鋼について、スラブ加熱
温度:1200℃、仕上げ温度(FT):890〜910℃とし、仕
上げ圧延から巻き取るまでの中間温度を種々変化させ熱
間圧延を行った。図3に仕上げ圧延から巻き取るまでの
中間温度とコイル内の材質変動(TS)の関係を示す。
ここで、コイル内の材質変動はコイルトップ部(T部:3
m)、ミドル部(M部)およびボトム部(B部:3m)か
ら引張試験片を採取し、目標TS:300MPaに対して最も変
動の大きいTSを測定してコイル内の材質変動の指標とし
た。
が小さくなり、安定した材質が得られることがわかる。
以上より、中間温度は720℃以下とする。
せ、延性を向上させる。しかし、巻取温度が560℃未満
では析出物が十分に粗大化しないため、焼鈍温度の依存
性が強くなり材質変動が生じる。一方、700℃を超える
場合、結晶粒が粗大となり安定して高いr値が得られな
い。このため、巻取温度は560℃〜700℃とする。
酸洗により脱スケールし、その後、冷間圧延を行う。冷
間圧延率は50%〜85%が好ましい。
鈍温度は材質変動に影響を及ぼす。焼鈍温度が780℃未
満の場合、硬質化し、一方、880℃を超えの場合、異常
粒成長を生じて材質劣化を招く恐れがある。このため、
変動が小さく安定した材質を得るには焼鈍温度は780℃
〜880℃の範囲とする。
めっきによって亜鉛系めっきを施すことができる。本発
明鋼板は冷延鋼板表面に電気めっきまたは溶融めっきに
よって亜鉛系めっきを施して亜鉛系めっき鋼板として使
用することもでき、この場合にもパネル加工後に所望の
表面品質と成形性を得ることができる。亜鉛系めっきと
しては、純亜鉛めっき、合金化めっき(亜鉛めっき後に
合金化加熱処理して得られた亜鉛めっき)、亜鉛ーNi合
金めっきなどがあげられる。
施してもよい。以上より、本発明の材質変動の小さい冷
延鋼板が得られる。
可避不純物からなるNo.1〜15の鋼を溶製後、連続鋳造に
よりスラブとし、1200℃に加熱後、FT880℃〜910℃、中
間温度680〜710℃、CT630〜650℃で熱間圧延を行い、板
厚3.2mmの熱延板とした後、板厚0.80mmまで冷間圧延を
行った。次いで、連続焼鈍(焼鈍温度:830(T部)→850℃
(B部))、溶融亜鉛めっきを施した。連続焼鈍、溶融亜鉛
めっきでは、焼鈍後460℃で溶融亜鉛めっき処理を行
い、直ちにインライン合金化処理炉で500℃でめっき層
の合金化処理を行った。連続焼鈍、溶融亜鉛めっき後、
圧下率0.7%の調質圧延を行った。表2にこれらの鋼板の
機械的特性を示す。
験で得られる値からなり、YP,TS,EL,r値は、下
記式による平均値である。 面内平均X=([X0]+2[X45]+[X90])/4 但し、X:YP,TS,EL,r値 [X0]:鋼板圧延方向でのX [X45] :鋼板圧延方向に対し45°方向でのX [X90] :鋼板圧延方向に対し90°方向でのX
5、4P≦Ti、(14Ti)/(48N):1.7〜7.3を満足する本発明
例において、鋼板1〜5のTSの材質変動が10MPa以内とな
り、また、コイル内でもTSの変動が5MPa以内であり、優
れた材質安定性が得られることがわかる。特に3C+P≦0.
0110、4P≦Ti、(14Ti)/(48N):2.1〜6.4を満足する本発
明鋼の場合、極めて優れた材質安定性が得られることが
わかる。また、El:50%以上、r値:1.9以上であり、T,
M,Bのいずれも安定して高く、成形性にも優れているこ
とがわかる。
TSの変動が20MPa以上であり、コイル間での材質変動が
大きいとともに、コイル内のT、B部において強度が高く
なり、材質変動が大きくなる。特に、3C+Pが本発明範囲
外となった場合、強度が高くなり、関係式の4P≦Tiを満
足しない場合、コイル内での材質変動が大きくなる。
後、連続鋳造によりスラブとし、1200℃に加熱後、FT88
0℃〜910℃、中間温度660〜760℃、CT500℃〜650℃で熱
間圧延を行い、板厚3.2mmの熱延板とした後、板厚0.8mm
まで冷間圧延を行った。その後、焼鈍温度:750℃〜900
℃において連続焼鈍あるいは連続焼鈍後、溶融亜鉛めっ
きを施した。連続焼鈍、溶融亜鉛めっきでは、焼鈍後46
0℃で溶融亜鉛めっき処理を行い、直ちにインライン合
金化処理炉で500℃でめっき層の合金化処理を行った。
焼鈍、亜鉛めっき後、圧下率0.7%の調質圧延を行っ
た。表3にこれらの鋼板の機械的特性を示す。
本発明例において、優れた材質安定性が得られることが
わかる。
は、材質変動が大きく、特に、中間温度が高い場合、コ
イル内T、M、B部間での材質変動が大きいことがわか
る。
動の小さい冷延鋼板を得ることができる。本発明鋼板
は、鋳造チャージ内およびコイル内での材質変動を低減
させるとともに、高い成形性を有するため、プレス成形
用に使用される材料として最適であり、さらに自動車パ
ネル等の成形条件が過酷でプレス成形工程において高い
歩留まりが要求される場合においても使用することがで
き、産業上、極めて有意義である。
量の関係を示す図。
量の関係を示す図。
ル内の材質変動(TS)の関係を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.0025%以下、Si:0.05%
以下、Mn:0.05%〜0.35%、P:0.008%以下、S:0.015
%以下、sol.Al:0.005%〜0.06%、N:0.0010%〜0.00
40%以下、Nb:0.01%〜0.04%、Ti:0.015%〜0.045
%、B:0.0005%以下を含有し、且つ、3C+P≦0.0125、4
P≦Ti、(14Ti)/(48N):1.7〜7.3を満足することを特徴
とする材質変動の小さい冷延鋼板。 - 【請求項2】 請求項1記載の鋼に熱間圧延、冷間圧延、
連続焼鈍を施し冷延鋼板を製造するに際し、熱間圧延時
の仕上げ温度を870℃超え、仕上げ圧延から巻取るまで
の中間温度を720℃以下および巻取温度を560℃〜700
℃、また連続焼鈍時の焼鈍温度を780℃〜880℃とするこ
とを特徴とする材質変動の小さい冷延鋼板の製造方法。
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