JP2001200264A - 無機材料含有廃ポリマーからのコークスの製造方法 - Google Patents

無機材料含有廃ポリマーからのコークスの製造方法

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JP2001200264A JP2000009797A JP2000009797A JP2001200264A JP 2001200264 A JP2001200264 A JP 2001200264A JP 2000009797 A JP2000009797 A JP 2000009797A JP 2000009797 A JP2000009797 A JP 2000009797A JP 2001200264 A JP2001200264 A JP 2001200264A
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Toshihiko Okada
敏彦 岡田
Hiroyuki Hirohane
弘行 広羽
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
Ichiro Ueno
一郎 上野
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機材料含有廃ポリマーを効率よく処理
してコークス原料として利用可能なポリマーを回収でき
る手段を提供し、もって無機材料含有廃ポリマーが廃棄
されることによる環境汚染の問題を改善する。 【解決手段】 上記課題は、有機媒体を200〜400
℃でその沸点以下に加熱するとともに、それに無機材料
含有廃ポリマーを浸漬してそのポリマー成分を回収し、
該ポリマー成分を乾留することを特徴とする、無機材料
含有廃ポリマーからのコークスの製造方法によって解決
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチック等
の処理方法に関し、特に廃自動車のような金属と多種類
のプラスチックが互いに入り組んだ形状のものやこれら
の破砕物であるシュレッダーダストを迅速に簡便に処理
して、そこに含まれているプラスチックを用いてコーク
スを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプ
ラスチック等の合成樹脂類が増加しており、その処理が
社会的、環境上、大きな問題となっている。特に、廃自
動車や廃家電製品から発生するシュレッダーダストはさ
まざまな物質からなる混合物であり、プラスチックの
他、金属、皮、ゴム、木、紙、ガラスが含まれ、かつ密
度が低く非常に取り扱いにくい廃棄物である。
【0003】その構成成分であるプラスチックは燃焼時
に発生する発熱量が高く、焼却処理した場合に焼却炉の
炉壁を傷める等の問題から専用の焼却設備を必要とする
ことや、ダスト中に含まれる亜鉛や鉛等の有害な金属も
その回収・固定化技術が必要となる等の問題がある。か
かる状況下で現状は投棄処理されているが、投棄は埋立
て地の地盤の低下をもたらすと共に、環境対策上好まし
くない。かつ、昨今では処理費の高騰とともに埋め立て
地用の用地確保が社会問題となりつつあり、このため投
棄によらない無機材料含有廃ポリマー、例えばシュレッ
ダーダストの大量処理方法の開発が切望されている。
【0004】この廃プラスチックの処理方法として、2
00℃ないし400℃の融点を有する低沸点金属または
合金を加熱・溶融し、その中に廃プラスチックを一定時
間浸漬、分解する方法が知られている(特開昭50−9
677号公報)。この方法は、ポリ塩化ビニル系樹脂を
焼却炉で処理すると有害な塩化水素が発生するので、焼
却に先立ってこれを脱塩化水素する方法として開発され
たものである。
【0005】また、食用油廃液を溶媒としてポリエチレ
ン等接着性を有する樹脂を金属素材から除去し、金属を
採り出す方法が知られている(特開平5−147041
号公報)。同様な方法として、プラスチック材が流動化
する温度250〜300℃の溶融塩を用い、該溶融塩を
加熱によって前記温度に制御し、さらに溶融塩を前記温
度より2℃〜5℃高く加熱した雰囲気中にプラスチック
廃棄物を投入することによりプラスチック廃棄物を分離
し、溶融塩の液面上に流動化したプラスチック材を浮上
せしめるとともに、液面下に金属材やガラス材を沈降さ
せ、プラスチック材と金属材やガラス材をそれぞれ採り
出すプラスチック廃棄物の溶融塩による分離回収方法も
知られている(特開平8−108165号公報)。
【0006】さらに、廃プラスチックを廃エンジンオイ
ル、廃潤滑油、廃洗浄油、廃溶剤等の廃油と混合して1
00〜200℃で30〜120分加熱して廃プラスチッ
ク中に含まれるポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ
スチレンを抽出し、得られた抽出廃油を燃料として用い
る廃プラスチックの処理方法も知られている(特開平9
−268297号公報)。
【0007】また、特公昭49−10321号公報や特
公昭51−562号公報には廃プラスチックをコークス
炉に原料炭とともに装入して処理してコークスを製造す
る方法や予め廃プラスチックを熱分解したものを装入す
る方法(特開平7−216361号公報)が提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術では、特
定の樹脂と金属の複合物から特定の媒体によってプラス
チックを分離し、プラスチックの再利用を行うものであ
る。他方、自動車、家電製品、OA機器などには多種類
のプラスチックの他、ガラス強化複合材料を始め、多く
の複合材料も使用されている。使用されている金属も各
種鋼板、棒鋼等の鋼材の他にアルミニウム、銅、亜鉛、
鉛等多種類に上がる。
【0009】さらに、経済的に金属およびプラスチック
を回収するには溶融液体の効率的な分離、再生が不可欠
であるが上記先行技術ではこの対策も考慮されていな
い。特に、溶融金属を用いた場合にはポリ塩化ビニルの
分解で発生する塩化水素との反応で溶融金属が塩化物と
なるためその再生は極めて非効率的である。
【0010】また、溶融塩の場合は処理する過程で複合
材料として使用されているプラスチックはその密度が高
くなるため溶融塩中にプラスチックが残留し、浮上分離
ができない場合があり、多種類の樹脂、複合材料を含む
廃棄物には適用できない。さらに、無機材料含有廃ポリ
マーから溶出した金属により溶融塩の粘度等の物理的性
質が変化することも考えられ、これらを除去再生するこ
とも極めて困難である。
【0011】また、特開平9−268297号公報に記
載の方法ではポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レンをこれらが分解しない温度で廃油等の炭化水素油に
溶解させるためにその粘度が高くなり、固液分離操作に
問題があるばかりでなく、燃料油としてもその移送に問
題がある。さらに、ポリマーが溶解した廃油から蒸留等
でポリマーを分離することは極めて非効率的な方法であ
る上に、得られるものは単なる燃料であり、マテリアル
サイクルの観点からも有効な方法ではない。
【0012】また、廃プラスチックをコークス炉で処理
する場合、プラスチックをそのままコークス炉に装入す
るとプラスチック中の塩素やアルカリ金属や鉄などが配
管の腐食や炉壁の損傷を引き起こすばかりでなく、コー
クス強度が低下するという欠点がある。これを防止する
ために、特開平7−216361号公報では廃プラスチ
ックを500〜800℃で処理してアルカリ金属などの
不純物を除くと同時にこの過程で発生するCOや水素や
炭化水素類をコークスガスとは別途に収集して各種原料
に用いる方法が開示されている。しかしながら、この場
合はポリオレフィン類は大部分がガス化されるため、処
理され残存するプラスチックの量は僅かであり、廃プラ
スチックの有効な利用方法にはならない。
【0013】本発明は、多種類の材料からなる無機材料
含有廃ポリマーから金属等の無機材料成分とポリマー成
分を効率よく分離し該ポリマーを原料としてコークスを
安価に製造する方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するべくなされたものであり、有機媒体を200〜40
0℃でその沸点以下に加熱するとともに、それに無機材
料含有廃ポリマーを浸漬してそのポリマー成分を回収
し、該ポリマー成分を乾留することを特徴とする、無機
材料含有廃ポリマーからのコークスの製造方法によって
かかる目的を達成したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】無機材料含有廃ポリマーの無機材
料とは鉄、銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、ニッケル、ク
ロム等の金属、これらのいずれかを主成分とする合金等
の金属材料、カーボンブラック、タルク、シリカ、炭酸
カルシウム、ガラス繊維等の骨材やガラス等の非金属無
機材料のいずれであってもよい。廃ポリマーはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル
等のプラスチック類のほか、ブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム等の合成ゴムや天然ゴムも対象になる。含有形態
も各材料が組み合わさった複合材料のほか、各材料がま
ざり合った混合材料であってもよい。
【0016】本発明を適用し得る無機材料含有廃ポリマ
ーの種類は問わないが、例えば、廃自動車、廃家電製
品、廃OA機器などが適用可能である。これらの無機材
料含有廃ポリマーはそのままでも処理可能であるが、シ
ュレッダー等により細片化したものでも適用可能であ
る。この場合、細片の大きさは0.01〜100mm程
度、特に0.05〜50mm程度とすることが好まし
い。シュレッダーダストとは、廃車や廃家電をシュレッ
ダー、ギロチン、シャーなどで粉砕して金属を回収した
後の破片状の廃棄物である。その主成分はプラスチッ
ク、繊維、鉄、銅、アルミニウム、ゴム、ガラス等であ
る。
【0017】有機媒体として使用される材料は、無機材
料含有廃ポリマーの浸漬温度で液体として存在し、分離
されたポリマーにコークス炉操業上有害となるアルカリ
塩等有害成分の混入が無く、この浸漬温度では少なくと
もほとんど分解せずにその粘度等の物理的性質が変化し
ないこと、かつ分離されたポリマーが有機媒体に溶解せ
ず浮上分離あるいは均一に分散するような溶媒が望まし
い。特に配管を使って気流輸送する場合、分離されたポ
リマーが移送管内壁に付着しないものである必要があ
る。これらの条件を満たすものは沸点が200℃以上、
芳香族指数が0.2以上で軟化点が40℃以上のもので
ある。好ましくは沸点が250℃以上、特に好ましくは
300℃以上である。一方、沸点の上限はその熱安定性
から定められ、600℃以下、特に550℃以下である
ことが好ましい。この範囲からはずれる場合は、処理時
に有機媒体が蒸発し、加圧操作が必要になり分離が困難
になるからである。芳香族指数は全炭素数に対する芳香
族炭素数の比率であり、Brown−Ladner法
(J.K.Brown,W.R.Ladner and
N.Sheppard,Fuel,39,79(196
0)で測定することが出来る。芳香族指数は好ましくは
0.2以上、特に好ましくは0.25以上であり、上限
は1.0以下、特に好ましくは0.95以下のものがよ
い。芳香族指数が0.2より低い場合はポリマーの溶解
が進行し、有機媒体の粘度が増加し所定の効果が得られ
ないからである。軟化点はR&B測定法(JIS−88
06)によって測定が可能であるが、好ましくは40℃
以上、特に好ましくは50℃以上であり、上限は150
℃以下、特に好ましくは110以下である。軟化点が4
0℃より低い場合は回収されるポリマーの表面に付着し
た有機媒体は粘調なためにポリマー同士および配管と付
着するため、その移送ハンドリングが困難になるからで
ある。他方、150℃より高いものでは処理時の粘度が
高いためにポリマーの回収が困難になるからである。な
お、軟化点の調整方法としては従来の方法を採用するこ
とができる。例えば軽質な油分の含有量を調整すること
による方法があり、軟化点が低いものは蒸留や溶剤抽出
で油分を除去して軟化点を上昇させることが可能である
し、高軟化点のものは軽質油分を添加することにより軟
化点を降下させることが可能である。また、低軟化点の
有機媒体は熱処理による重合による方法、ゲル化剤等の
添加によっても高軟化点の有機媒体の調整が可能であ
る。以上の有機媒体としてコールタール軟ピッチ、中ピ
ッチ、硬ピッチ、石炭液化油残渣、石油系の改質ピッチ
等あるいはこれらのいずれかの混合物、軽質油分量の調
整したもの、重合処理したもの、ゲル化剤等を添加した
もの等が挙げられる。特に、溶解炉の排ガス処理の観点
からは硫黄分の少ないコールタール系ピッチが望ましく
用いられる。
【0018】浸漬温度と時間は通常ポリマーの溶融、分
解が十分に進行するように定められ、これはポリマーの
種類、使用量によって異なるが、200〜400℃程
度、好ましくは250〜350℃で、0.5〜30分間
程度、好ましくは1.5〜15分程度が適当である。ま
た、処理圧力は常圧ないし、有機媒体の処理温度におけ
る自生圧程度の範囲を選定できる。このために処理槽内
の気密性やバルブなど、特別な機構は不必要であり、処
理設備を簡便な装置構成にすることが可能である。この
時、ポリマーの種類により分解挙動は異なるが、おおむ
ね、溶融し、また接触分解によるポリマー主鎖の切断、
低分子化、およびガス化が生起する。ポリ塩化ビニル系
樹脂の場合には塩素はそのほぼ全量がHClとして除去
できる。このため、樹脂中の塩素分は全てガス処理工程
で行うため、分離回収した後のポリマー成分、有機媒体
及び無機材料中には塩素は残らず、その後の利用が容易
である。溶融したポリマーは本発明で使用される有機媒
体中ではその溶解性が低いため浮上分離される。次に浸
漬槽から沈降する金属やその他の無機材料を取り出す。
主要金属は通常は鉄分であるので、磁選機を用いて浸漬
槽から鉄分を選別、回収するのがよい。取り出した鉄分
から付着している有機媒体はハンマリングで剥離するか
水蒸気吹き付けによって除去する。浸漬槽に沈降する銅
や亜鉛等の金属は槽から抜き出して回収する。なお、空
容積が大きいときは、回収した鉄分を溶解する溶解炉の
効率的使用のためプレス等で適当な大きさまで圧縮する
のがよい。カーボンブラック等の非金属無機材料粉末は
多くは有機媒体中に分散浮遊しているので濾別するのが
よい。
【0019】一方、ポリマーは通常溶融有機媒体上に浮
上しているので、浸漬槽の上部に設けた弁を開けると
か、浸漬槽を傾斜させる等して取り出すことができる。
【0020】回収したポリマーはそのまま、あるいは含
有する有機媒体を分離してコークス原料として用いる。
この回収ポリマーのみでは得られるコークスの強度が低
いので、従来のコークス原料炭に配合してコークス化す
るのがよい。その際、ポリマーは溶融状態で原料炭と混
合してもよいが、冷却固化して粒状で原料炭に添加する
のが取扱い上便利である。粒径は平均粒径で1〜50m
m程度、好ましくは5〜20mm程度が適当である。粒
状化は粉砕機を用いる方法が簡便である。
【0021】回収ポリマーを配合するコークス原料炭は
従来の通常の配合炭でよい。配合量は原料炭に対して
0.1〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%が
適当である。1%以下の添加量では添加効果がなく、2
0%よりも高い添加量ではコークス強度が低下するから
である。
【0022】乾留は通常のコークス炉を用いて行えばよ
い。乾留条件も従来と同様でよいが800〜1000℃
程度が適当である。
【0023】
【実施例】実施例1 廃車から取り外したプラスチックを8.5重量%含有す
るドア(7kg)を以下のように処理した。350℃以上
の沸点を有し、かつBrown−Ladner法で測定
した芳香族指数が0.9であり、そのR&B法で測定し
た軟化点が75℃であるコールタールピッチを窒素流通
下、280℃に加熱、充満させた反応炉に試料を浸漬
し、5分間熱処理を実施した。熱処理後、プラスチック
は液面に浮上しているのでこれを回収した。その後、ド
アを引き上げ、洗浄チャンバーに移送し、密閉下で水蒸
気を吹き付けて有機媒体を除去した。なお、このドアに
付着した炭素量は0.1重量%以下であった。
【0024】浮上分離したプラスチックを回収し、ろ過
分別した。回収したプラスチックは常温で粘着性が無
く、容易に気流輸送が可能なものであった。また、プラ
スチックの回収率は92重量%であった。
【0025】次に、小型乾留炉(20kg乾留用)を用
いて、配合された原料炭を粒度3mmアンダー85%に
調整したものを24kgと回収されたプラスチックを1
0mmアンダー100%に粉砕したもの2.4kgを混
合し、水分調整した後、乾留缶に挿入した。炉壁温度が
920℃に加熱されている乾留炉に乾留缶を挿入し、約
7時間乾留した。冷却後、得られたコークスの性能はJ
IS K−2151に基づき回強度試験、JIS反応性
試験、気孔率の測定等で調べた。その結果、強度DI3
0は91.4、JIS−RIは39.0、気孔率は5
3.4であり、優れたコークス性状を有するコークスが
得られた。また、得られるコークス炉ガスやタール中の
塩素濃度の増加は認められなかった。さらに、本試験後
の乾留炉壁には何の変化も認められなかった。
【0026】実施例2 プラスチックを40重量%、鉄を10重量%含有するシ
ュレッダーダストを以下のように処理した。500℃以
上の沸点を有し、かつBrown−Ladner法で測
定した芳香族指数が0.9であり、そのR&B法で測定
した軟化点が80℃であるコールタールピッチを窒素流
通下、280℃に加熱、充満させた浸漬槽にシュレッダ
ーダストを投入し、5分間熱処理を実施した。熱処理
後、プラスチックは液面に浮上しているのでこれをスク
レーパーで回収した。その後、沈降する残渣をチェイン
コンベアで回収し、振動篩で有機媒体を除去し、磁選機
で鉄を回収した。回収率は95重量%であった。一方、
回収したプラスチックは常温で粘着性が無く、容易に気
流輸送が可能なものであった。また、プラスチックの回
収率は92重量%であり、プラスチック中の鉄:アルカ
リ金属は1%以下であった。
【0027】次に、実施例1と同様にコークスを製造し
た。得られたコークスの性能は強度DI30は91.
5、JIS−RIは39.2、気孔率は53.0であ
り、優れたコークス性状を有するコークスが得られた。
実施例1と同様に得られるコークス炉ガスやタール中の
塩素濃度の増加は認められなかった。
【0028】比較例1 実施例1で用いたドアから人力で取り外したプラスチッ
クを熱処理せずに粉砕し、実施例1と同様にコークスを
製造した。得られたコークスは強度DI30は81.
5、JIS−RIは29.2、気孔率は68.0の物性
であり、低品位のコークスであった。また、得られるコ
ークスガスやタール中の塩素濃度に若干の増加が認めら
れた。
【0029】比較例2 実施例2で用いたシュレッダーダストから風力分別した
プラスチックを熱処理せずに粉砕し、実施例2と同様に
コークスを製造した。得られたコークスは強度DI30
は81.0、JIS−RIは29.0、気孔率は71.
0の物性であり、低品位のコークスであった。さらに、
コークス中には鉄分が2%、銅が2%混入しており、実
炉操業では煉瓦の劣化が懸念された。また、得られるコ
ークス炉ガスやタール中の塩素濃度に若干の増加が認め
られた。
【0030】
【発明の効果】本発明では200〜400℃で有機媒体
をその沸点以下に加熱するとともに、それに無機材料含
有廃ポリマーを浸漬してポリマー成分を回収する方法に
おいて、該ポリマー成分をコークス原料として用いるこ
とにより、従来の方法に比べ、無機材料含有廃ポリマー
からコークス原料として利用可能なポリマーの回収が容
易となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10B 57/08 B09B 3/00 E (72)発明者 有山 達郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 上野 一郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 BA03 CA24 CA29 CA32 CA45 CC04 DA02 DA03 DA06 4F301 AA03 AA13 AA14 AA15 AA17 AC12 AD02 BA21 BA29 BE05 BE15 BE31 BF10 BF15 BF29 BF31 CA09 CA25 CA33 CA41 CA52 CA61 CA65 CA68 CA72 4H012 HB01 QA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機媒体を200〜400℃でその沸点
    以下に加熱するとともに、それに無機材料含有廃ポリマ
    ーを浸漬してそのポリマー成分を回収し、該ポリマー成
    分を乾留することを特徴とする、無機材料含有廃ポリマ
    ーからのコークスの製造方法
JP2000009797A 2000-01-19 2000-01-19 無機材料含有廃ポリマーからのコークスの製造方法 Pending JP2001200264A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115815298A (zh) * 2022-12-25 2023-03-21 福建师范大学 一种废弃物高效制备炭材料的方法

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