JP2001199932A - ベンゼン誘導体、その中間体及びそれらの製造法 - Google Patents

ベンゼン誘導体、その中間体及びそれらの製造法

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JP2001199932A
JP2001199932A JP2000009700A JP2000009700A JP2001199932A JP 2001199932 A JP2001199932 A JP 2001199932A JP 2000009700 A JP2000009700 A JP 2000009700A JP 2000009700 A JP2000009700 A JP 2000009700A JP 2001199932 A JP2001199932 A JP 2001199932A
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JP2000009700A
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Tetsuya Totani
哲也 戸谷
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】医農薬、液晶、耐熱性高分子、及び液晶性高分
子等の中間体として有用であるベンゼン誘導体の提供。 【解決手段】一般式 [式中Xは、置換可能ベンゼン環、置換可能複素環又は置
換可能のそれらとベンゼンとの縮合体を示し、YはCO
2R6、CN、NO2、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R 6を示し、
R1、R2およびR3はH、置換可能C1〜C6のアルキル基、置
換可能C2〜C6のアルケニル基、置換可能C2〜C6のアルキ
ニル基、置換可能C1〜C6のアルコキシ基、置換可能アル
キルチオ基、NR4R5、ハロゲン、NO2、CN、COR6、CO
2R6、CONR4R5、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R6、OCO
R6、OCO2R6、OCONR4R5、OSO2R6、置換可能フェニル基、
置換可能フェノキシ基、置換可能ヘテロアリール基また
は置換可能ヘテロアリールオキシ基を示し、R4、R5およ
びR6はH、置換可能アルキル基または置換可能フェニル
基を示し、R4およびR5で4〜7の環を形成してもよ
い。]で示されるベンゼン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬中間体、特にフ
ァルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(J.Med.Chem., 4
1, 4288 (1998))の中間体として非常に有用であり、ま
た、農薬、液晶、耐熱性高分子及び液晶性高分子等の中
間体として有用であるベンゼン誘導体とその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香環置換ベンゼン誘導体の製造
法として有機金属化合物とハロゲン化アリール化合物を
Pd錯体等の触媒存在下カップリングさせる方法(J.Med.
Chem., 41, 4288 (1998))などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法は有機金属
化合物等を用いる無水条件下での反応や高温・高圧条件
下での反応、また高価な触媒等を必要とするなど製造上
設備及びコスト面において多くの問題があった。さらに
反応の選択性が必ずしも高くないことから、副生成物が
多く生成し、単離精製が煩雑であるなどの問題もあっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は安価な原料を用
いた穏和な反応条件での高選択的なベンゼン誘導体の新
規製造法を提供する。
【0005】すなわち本発明は、(1)一般式(1)
【化13】 [式中Xは、置換されていてもよいベンゼン環、N、O、S
のうち少なくとも一つを有する5員環もしくは6員環の
置換されていてもよい複素環又は置換されていてもよい
それらとベンゼンとの縮合体(ただし置換基は1〜3個
で同一であっても異なっていてもよく、H、OH、置換さ
れてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC2
C6のアルケニル基、置換されてもよいC2〜C6のアルキニ
ル基、置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、置換さ
れてもよいアルキルチオ基、NR4R5、ハロゲン、NO2、C
N、COR6、CO2R6、CONR4R5、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO
2R6、OCOR6、OCO2R6、OCONR4R5、OSO2R6、置換されても
よいフェニル基、置換されてもよいフェノキシ基、置換
されてもよいヘテロアリール基または置換されてもよい
ヘテロアリールオキシ基を示し、さらに隣り合う置換基
によって4〜7員環を形成してもよい)を示し、YはCO2
R6、CN、NO2、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R 6を示し、R
1、R2およびR3はH、置換されてもよいC1〜C6のアルキル
基、置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、置換され
てもよいC2〜C6のアルキニル基、置換されてもよいC1
C6のアルコキシ基、置換されてもよいアルキルチオ基、
NR4R5、ハロゲン、NO2、CN、COR6、CO2R6、CONR4R5、SO
3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R6、OCOR6、OCO2R6、OCONR4R
5、OSO2R6、置換されてもよいフェニル基、置換されて
もよいフェノキシ基、置換されてもよいヘテロアリール
基または置換されてもよいヘテロアリールオキシ基を示
し、R4、R5およびR6はH、置換されてもよいアルキル基
または置換されてもよいフェニル基を示し、R4およびR5
で4〜7の環を形成してもよい]で示されるシクロヘキ
セノン誘導体に一般式(2) (R7)mM(Z)n (2) [式中、R7は置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、又
は置換されてもよいフェニル基を示し、Mはリチウム、
マグネシウムまたは亜鉛を示し、Zはハロゲンを示し、m
は1または2を示し、nは0または1を示す]で示される
有機金属化合物を反応させることを特徴とする、一般式
(3)
【化14】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記で定義したもの
と同じものを示す]で示されるシクロヘキセノール誘導
体の製造法、(2)一般式(3)
【化15】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキセノール
誘導体に脱水反応を行うことを特徴とする一般式(4
A)および/または(4B)
【化16】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキサジエン
誘導体の製造法、(3)一般式(4A)および/または
(4B)
【化17】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキサジエン
誘導体の脱水素反応を特徴とする一般式(5)
【化18】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるベンゼン誘導体の製
造法、(4)(1)の方法により一般式(3)
【化19】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキセノール
誘導体とし、次いで(2)の方法で一般式(4A)およ
び/または(4B)
【化20】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキサジエン
誘導体を合成し、さらに(3)の方法を行う、一般式
(5)
【化21】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるベンゼン誘導体を製
造法、(5)Xがベンゼン環である(1)〜(4)のい
ずれか1項に記載の製造法、(6)XがN、O、Sのうち少
なくとも一つを有する5員環もしくは6員環の複素環又
はそれらとベンゼンとの縮合体である(1)〜(4)の
いずれか1項に記載の製造法、(7)Xが置換されてい
てもよいベンゼン環であり、その置換基がH、置換され
てもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC1〜C6
のアルコキシ基、NR4R5、ハロゲン、NO2、置換されても
よいフェニル基または置換されてもよいフェノキシ基で
あり、YはCO2R6、CN、NO2、SO3R6またはSO2NR4R5であ
り、R4、R5およびR6はH、置換されてもよいアルキル基
または置換されてもよいフェニル基であり、R 4およびR5
で4〜7の環を形成してもよく、R1、R2およびR3はH、
置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよ
いフェニル基である(1)〜(4)のいずれか1項に記
載の製造法、(8)Xが置換されていてもよいピロー
ル、置換されていてもよいフラン、置換されていてもよ
いチオフェン、置換されていてもよいピリジンまたは置
換されていてもよいインドールであり、その置換基が
H、置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されて
もよいC1〜C6のアルコキシ基、ハロゲン、NR4R5、NO2
あり、YがCO2R6、CN、SO3R6またはSO2NR4R5である
(1)〜(4)のいずれか1項に記載の製造法、(9)
Xが置換されていてもよいベンゼン環であり、その置換
基がH、置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換さ
れてもよいC1〜C6のアルコキシ基、NR4R5、ハロゲン、N
O2、YはCO2R6、CN、SO3R6またはSO2NR4R5であり、R4、R
5およびR6はH、置換されてもよいアルキル基または置換
されてもよいフェニル基であり、R4およびR5で4〜7の
環を形成してもよく、R1、R2およびR3はH、置換されて
もよいC1〜C6のアルキル基である(1)〜(4)のいず
れか1項に記載の製造法、(10)Xが置換されていて
もよいピリジンであり、その置換基がH、置換されても
よいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC1〜C6のア
ルコキシ基またはハロゲンであり、YがCO2R6、CN、SO3R
6またはSO2NR4R5である(1)〜(4)のいずれか1項
に記載の製造法、(11)一般式(3)
【化22】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるで示されるシクロヘ
キセノール誘導体、(12)一般式(4A)および/ま
たは(4B)
【化23】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるシクロヘキサジエン
誘導体、(13)一般式(5)
【化24】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は(1)にて定義した
ものと同じものを示す]で示されるベンゼン誘導体、に
関する。
【0006】本発明の一般式(1)から一般式(5)に
おいてXとしては例えば置換されていてもよいフェニ
ル、置換されていてもよいピロール、置換されていても
よいフラン、置換されていてもよいチオフェン、置換さ
れていてもよいピラゾール、置換されていてもよいイミ
ダゾール、置換されていてもよいイソチアゾール、置換
されていてもよいイミダゾール、置換されていてもよい
オキサゾール、置換されていてもよいチアゾール、置換
されていてもよいピリジン、置換されていてもよいピリ
ダジン、置換されていてもよいピリミジン、置換されて
いてもよいピラジン、置換されていてよいナフタレン、
置換されていてもよいインドール、置換されていてもよ
いベンゾ[b]フラン、置換されていてもよいベンゾ
[b]チオフェン、置換されていてもよいベンズ[d]
イミダゾール、置換されていてもよいベンズ[d]オキ
サゾール、置換されていてもよいベンゾ[d]チアゾー
ル、置換されていてもよいプリン、置換されていてもよ
いキノリン、置換されていてもよいイソキノリン、置換
されていてもよいシンノリン、置換されていてもよいフ
タラジン、置換されていてもよいキサゾリン、置換され
ていてもよいキノキサリン、置換されていてもよいプテ
リジンなどであり、好ましくは、置換されていてもよい
ピロール、置換されていてもよいフラン、置換されてい
てもよいチオフェン、置換されていてもよいピラゾー
ル、置換されていてもよいイソキサゾール、置換されて
いてもよいイソチアゾール、置換されていてもよいピリ
ジン、置換されていてもよいピリダジン、置換されてい
てもよいピリミジン、置換されていてもよいピラジン、
置換されていてもよいインドール、置換されていてもよ
いベンゾフラン、置換されていてもよいベンゾチオフェ
ン、置換されていてもよいキノリン、置換されていても
よいイソキノリンであり、さらに好ましくは、置換され
ていてもよいピロール、置換されていてもよいフラン、
置換されていてもよいチオフェン、置換されていてもよ
いピリジン、置換されていてもよいピリミジン、置換さ
れていてもよいインドールである。その置換基としては
例えば置換されててもよいC1〜C6のアルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、tert-ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ト
リフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル
基、ベンジル基など;置換されてもよいC2〜C6のアルケ
ニル基としてはビニル基、アリル基、イソプロペニル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、スチリ
ル基など;置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基とし
てはエチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニ
ル基など;置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基とし
てはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、ブトキシ基、tert-ブトキシ基、トリフルオ
ロメトキシ基、ベンジルオキシ基など;置換されてもよ
いアルキルチオ基としてはメチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、
へキシルチオ基、ベンジルチオ基など;NR4R5としては
アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソ
プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、tert-ブチルアミ
ノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ピロリジ
ノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、アニリノ基など;
ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素;NO2;C
N;COR6としてはホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバ
ロイル基、ベンソイル基、トルオイル基、フラノイル
基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、シンナモイ
ル基など;CO2R6としてはメトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシ
カルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジル
オキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基など;CO
NR4R5としてはメチルアミノカルボニル基、ジメチルア
ミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ジエチ
ルアミノカルボニル基、ピロリジノカルボニル基、ピペ
チジノカルボニル基、モルホリノカルボニル基、アニリ
ノカルボニル基など;SO3R6としてはメトキシスルフォ
ニル基、エトキシスルフォニル基、プロポキシスルフォ
ニル基、ブトキシスルフォニル基、ベンジルオキシスル
フォニル基、フェノキシスルフォニル基など;SO2NR4R5
としてはスルファモイル基、メチルスルファモイル基、
ジメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、
ジエチルスルファモイル基、プロピルスルファモイル
基、イソプロピルスルファモイル基、ブチルスルファモ
イル基、tert-ブチルスルファモイル基、ペンチルスル
ファモイル基、ヘキシルスルファモイル基、ピロリジノ
スルファモイル基、ピペリジノスルファモイル基、モル
ホリノスルファモイル基、アニリノスルファモイル基な
ど;SOR6としてはメチルスルフィニル基、エチルスルフ
ィニル基、プロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニ
ル基、ベンジルスルフィニル基、フェニルスルフィニル
基など;SO2R6としてはメチルスルフォニル基、エチル
スルフォニル基、プロピルスルフォニル基、ブチルスル
フォニル基、ベンジルスルフォニル基、フェニルスルフ
ォニル基など;OCOR6としては、アセチルオキシ基、プ
ロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリル
オキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベ
ンソイルオキシ基、トルオイルオキシ基、フラノイルオ
キシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキ
シ基、シンナモイルオキシ基など;OCO2R6としてはメト
キシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ
基、プロポキシカルボニルオキシ基、ブトキシカルボニ
ルオキシ基、tert-ブトキシカルボニルオキシ基、ベン
ジルオキシカルボニルオキシ基、フェノキシカルボニル
オキシ基など;OCONR4R5としてはメチルアミノカルボニ
ルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、エチ
ルアミノカルボニルオキシ基、ジエチルアミノカルボニ
ルオキシ基、ピロリジノカルボニルオキシ基、ピペチジ
ノカルボニルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ
基、アニリノカルボニルオキシ基など;OSO2R6としては
メタンスルフォニルオキシ基、エタンスルフォニルオキ
シ基、プロパンスルフォニルオキシ基、ブタンスルフォ
ニルオキシ基、ペンタンスルフォニルオキシ基、ヘキサ
ンスルフォニルオキシ基、ベンゼンスルフォニルオキシ
基、トルエンスルフォニルオキシ基など;置換されても
よいフェニル基としてはヒドロキシフェニル基、クロロ
フェニル基、メチルフェニル基、トリフルオロメチルフ
ェニル基、メトキシフェニル基、tert-ブトキシフェニ
ル基、ベンジルオキシフェニル基、トリフルオロメトキ
シフェニル基、フェノキシフェニル基など;置換されて
もよいフェノキシ基としてはフェノキシ基、ヒドロキシ
フェノキシ基、クロロフェノキシ基、メチルフェノキシ
基、トリフルオロメチルフェノキシ基、メトキシフェノ
キシ基、トリフルオロメトキシフェノキシ基、フェノキ
シフェノキシ基など;置換されてもよいヘテロアリール
基としてはフラニル基、チエニル基、アゾリル基、ピリ
ジル基、インドリル基、置換されてもよいヘテロアリー
ルオキシ基としてはフラニルオキシ基、チエニルオキシ
基、アゾリルオキシ基、ピリジルオキシ基、インドリル
オキシ基などが挙げられる。好ましくは、H、置換され
てもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC1〜C6
のアルコキシ基、ハロゲン、NO2、NR4R5、置換されても
よいフェニル基、置換されてもよいフェノキシ基、CO
R6、CO2R6、OCOR6またはOCO2R6であり、特に好ましく
は、H、メチル基、メトキシ基、フェノキシ基、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、NO2、アセト
キシ基またはベンゾイルオキシ基である。またXの置換
基として隣り合った置換基同士で形成する環としては、
シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン
環、シクロヘプタン環、オキセタン環、テトラヒドロフ
ラン環、フラン環、ピラン環、ジオキソラン環、ジオキ
サン環等があげられる。Yとしては例えばCO2R6としては
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポ
キシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert-ブト
キシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基など;
CN;NO2;SO3R6としてはメトキシスルフォニル基、エト
キシスルフォニル基、プロポキシスルフォニル基、ブト
キシスルフォニル基、ベンジルオキシスルフォニル基、
フェノキシスルフォニル基など;SO2NR4R5としてはスル
ファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスル
ファモイル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスル
ファモイル基、プロピルスルファモイル基、イソプロピ
ルスルファモイル基、ブチルスルファモイル基、tert-
ブチルスルファモイル基、ペンチルスルファモイル基、
ヘキシルスルファモイル基、ピロリジノスルファモイル
基、ピペリジノスルファモイル基、モルホリノスルファ
モイル基、アニリノスルファモイル基など;SOR6として
はメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロ
ピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、ベンジル
スルフィニル基、フェニルスルフィニル基など;SO2R6
としてはメチルスルフォニル基、エチルスルフォニル
基、プロピルスルフォニル基、ブチルスルフォニル基、
ベンジルスルフォニル基、フェニルスルフォニル基など
が挙げられる。好ましくは、CN、CO2R6、NO2、SO3R6
たはSO2NR4R5であり、特に好ましくは、CN、メトキシカ
ルボニル基またはエトキシカルボニル基である。R1、R2
およびR3としては例えばH;置換されててもよいC1〜C6
のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基、ペン
チル基、へキシル基、トリフルオロメチル基、クロロメ
チル基、ブロモメチル基、ベンジル基など;置換されて
もよいC2〜C6のアルケニル基としてはビニル基、アリル
基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、スチリル基など;置換されてもよいC2〜C6
のアルキニル基としてはエチニル基、プロピニル基、ブ
チニル基、ペンチニル基など;置換されてもよいC1〜C6
のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert-ブト
キシ基、トリフルオロメトキシ基、ベンジルオキシ基な
ど;置換されてもよいアルキルチオ基としてはメチルチ
オ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、
ペンチルチオ基、へキシルチオ基、ベンジルチオ基な
ど;NR4R5としてはアミノ基、メチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロ
ピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ
基、tert-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシ
ルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ
基、アニリノ基など;ハロゲンとしてはフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素;NO2;CN;COR6としてはホルミル基、ア
セチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル
基、バレリル基、ピバロイル基、ベンソイル基、トルオ
イル基、フラノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノ
イル基、シンナモイル基など;CO2R6としてはメトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカル
ボニル基、ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカ
ルボニル基など;CONR4R5としてはメチルアミノカルボ
ニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカ
ルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ピロリジノ
カルボニル基、ピペチジノカルボニル基、モルホリノカ
ルボニル基、アニリノカルボニル基など;SO3R6として
はメトキシスルフォニル基、エトキシスルフォニル基、
プロポキシスルフォニル基、ブトキシスルフォニル基、
ベンジルオキシスルフォニル基、フェノキシスルフォニ
ル基など;SO2NR4R5としてはスルファモイル基、メチル
スルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、エチル
スルファモイル基、ジエチルスルファモイル基、プロピ
ルスルファモイル基、イソプロピルスルファモイル基、
ブチルスルファモイル基、tert-ブチルスルファモイル
基、ペンチルスルファモイル基、ヘキシルスルファモイ
ル基、ピロリジノスルファモイル基、ピペリジノスルフ
ァモイル基、モルホリノスルファモイル基、アニリノス
ルファモイル基など;SOR6としてはメチルスルフィニル
基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、
ブチルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、フェ
ニルスルフィニル基など;SO2R6としてはメチルスルフ
ォニル基、エチルスルフォニル基、プロピルスルフォニ
ル基、ブチルスルフォニル基、ベンジルスルフォニル
基、フェニルスルフォニル基など;OCOR6としては、ア
セチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキ
シ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、ピバ
ロイルオキシ基、ベンソイルオキシ基、トルオイルオキ
シ基、フラノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イ
ソニコチノイルオキシ基、シンナモイルオキシ基など;
OCO2R6としてはメトキシカルボニルオキシ基、エトキシ
カルボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基、
ブトキシカルボニルオキシ基、tert-ブトキシカルボニ
ルオキシ基、ベンジルオキシカルボニルオキシ基、ゲノ
キシカルボニルオキシ基など;OCONR4R5としてはメチル
アミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニル
オキシ基、エチルアミノカルボニルオキシ基、ジエチル
アミノカルボニルオキシ基、ピロリジノカルボニルオキ
シ基、ピペチジノカルボニルオキシ基、モルホリノカル
ボニルオキシ基、アニリノカルボニルオキシ基など;OS
O2R6としてはメタンスルフォニルオキシ基、エタンスル
フォニルオキシ基、プロパンスルフォニルオキシ基、ブ
タンスルフォニルオキシ基、ペンタンスルフォニルオキ
シ基、ヘキサンスルフォニルオキシ基、ベンゼンスルフ
ォニルオキシ基、トルエンスルフォニルオキシ基など;
置換されてもよいフェニル基としてはヒドロキシフェニ
ル基、クロロフェニル基、メチルフェニル基、トリフル
オロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、tert-ブ
トキシフェニル基、ベンジルオキシフェニル基、トリフ
ルオロメトキシフェニル基、フェノキシフェニル基な
ど;置換されてもよいフェノキシ基としてはフェノキシ
基、ヒドロキシフェノキシ基、クロロフェノキシ基、メ
チルフェノキシ基、トリフルオロメチルフェノキシ基、
メトキシフェノキシ基、トリフルオロメトキシフェノキ
シ基、フェノキシフェノキシ基など;置換されてもよい
ヘテロアリール基としてはフラニル基、チエニル基、ア
ゾリル基、ピリジル基、インドリル基、置換されてもよ
いヘテロアリールオキシ基としてはフラニルオキシ基、
チエニルオキシ基、アゾリルオキシ基、ピリジルオキシ
基、インドリルオキシ基などが挙げられ、好ましくは、
H;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、へキシル
基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメ
チル基、ベンジル基などの置換されててもよいC1〜C6
アルキル基、ヒドロキシフェニル基、クロロフェニル
基、メチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル
基、メトキシフェニル基、tert-ブトキシフェニル基、
ベンジルオキシフェニル基、トリフルオロメトキシフェ
ニル基、フェノキシフェニル基などの置換されてもよい
フェニル基、特に好ましくはH、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基、
クロロメチル基、ブロモメチル基、ヒドロキシフェニル
基、クロロフェニル基、メチルフェニル基、トリフルオ
ロメチルフェニル基、メトキシフェニル基またはトリフ
ルオロメトキシフェニル基である。 R4、R5およびR6
しては例えばH;置換されてもよいアルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、tert-ブチル基、ペンチル基、へキシル基;置
換されてもよいフェニル基としてはヒドロキシフェニル
基、クロロフェニル基、メチルフェニル基、トリフルオ
ロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、トリフルオ
ロメトキシフェニル基、フェノキシフェニル基などが挙
げられ、NR4R5としてはピロリジニル基、ピペラジニル
基、モルホリニル基などが挙げられる。R7としては例え
ば置換されてもよいC1〜C6のアルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、tert-ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ベンジ
ル基、置換されてもよいフェニル基としてはフェニル
基、ヒドロキシフェニル基、クロロフェニル基、メチル
フェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシ
フェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基、フェノ
キシフェニル基などが挙げられる。Mはリチウム、マグ
ネシウムまたは亜鉛を示す。Zはハロゲンを示し、塩
素、臭素およびヨウ素を例示できる。一般式(1)の好
ましい化合物としては2−フェニル−4−オキソシクロ
ヘキシ−2−エンカルボン酸エチルエステル、2−(4
−ニトロフェニル)−4−オキソシクロヘキシ−2−エ
ンカルボン酸エチルエステル、2−(4−クロロフェニ
ル)−4−オキソシクロヘキシ−2−エンカルボン酸エ
チルエステル、2−(4−メトキシフェニル)−4−オ
キソシクロヘキシ−2−エンカルボン酸エチルエステ
ル、2−(4−トリル)−4−オキソシクロヘキシ−2
−エンカルボン酸エチルエステル、2−(2−トリル)
−4−オキソシクロヘキシ−2−エンカルボン酸エチル
エステル、2−(4−ピリジル)−4−オキソシクロヘ
キシ−2−エンカルボン酸エチルエステルなどが挙げら
れる。一般式(2)の好ましい化合物としてはメチルリ
チウム、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、フェニ
ルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグ
ネシウムブロミド、n-プロピルマグネシウムブロミド、
フェニルマグネシウムブロミドなどが挙げられる。一般
式(3)の好ましい化合物としては2−フェニル−4−
ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカルボ
ン酸エチルエステル、2−(4−ニトロフェニル)−4
−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカル
ボン酸エチルエステル、2−(4−クロロフェニル)−
4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカ
ルボン酸エチルエステル、2−(4−メトキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−
エンカルボン酸エチルエステル、2−(4−トリル)−
4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカ
ルボン酸エチルエステル、2−(2−トリル)−4−ヒ
ドロキシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカルボン
酸エチルエステル、2−(4−ピリジル)−4−ヒドロ
キシ−4−メチルシクロヘキシ−2−エンカルボン酸エ
チルエステルなどが挙げられる。一般式(4A)の好ま
しい化合物としては2−フェニル−4−メチル−2,4
−シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエステル、2−
(4−ニトロフェニル)−4−メチル−2,4−シクロ
ヘキサジエンカルボン酸エチルエステル、2−(4−ク
ロロフェニル)−4−メチル−2,4−シクロヘキサジ
エンカルボン酸エチルエステル、2−(4−メトキシフ
ェニル)−4−メチル−2,4−シクロヘキサジエンカ
ルボン酸エチルエステル、2−(4−トリル)−4−メ
チル−2,4−シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエ
ステル、2−(2−トリル)−4−メチル−2,4−シ
クロヘキサジエンカルボン酸エチルエステル、2−(4
−ピリジル)−4−メチル−2,4−シクロヘキサジエ
ンカルボン酸エチルエステルなどが挙げられる。一般式
(4B)の好ましい化合物としては2−フェニル−4−
メチル−1,3−シクロヘキサジエンカルボン酸エチル
エステル、2−(4−ニトロフェニル)−4−メチル−
1,3−シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエステ
ル、2−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1,3
−シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエステル、2−
(4−メトキシフェニル)−4−メチル−1,3−シク
ロヘキサジエンカルボン酸エチルエステル、2−(4−
トリル)−4−メチル−1,3−シクロヘキサジエンカ
ルボン酸エチルエステル、2−(2−トリル)−4−メ
チル−1,3−シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエ
ステル、2−(4−ピリジル)−4−メチル−1,3−
シクロヘキサジエンカルボン酸エチルエステルなどが挙
げられる。一般式(5)の好ましい化合物としては4−
メチル−2−ビフェニルカルボン酸エチルエステル、4
−メチル−4’−ニトロビフェニ−2−ルカルボン酸エ
チルエステル、4−メチル−4’−クロロビフェニ−2
−ルカルボン酸エチルエステル、4−メチル−4’−メ
トキシビフェニ−2−ルカルボン酸エチルエステル、4
−メチル−4’−メチルビフェニ−2−ルカルボン酸エ
チルエステル、4−メチル−2’−メチルビフェニ−2
−ルカルボン酸エチルエステル、4−(5−メチル−2
−エトキシカルボニルフェニル)ピリジンなどが挙げら
れる。本発明において、一般式(1)乃至(3)、(4
A)、(4B)または(5)で示される化合物には、例
えば、塩化水素、臭化水素のようなハロゲン化水素;硫
酸、硝酸、リン酸のようなその他の無機酸;メタンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機スルホン
酸類;又はトリフルオロ酢酸、シュウ酸のようなその他
の有機酸類を用いて、塩とすることができるものがある
が、これらも本発明に包含されるものである。本発明に
おいて、一般式(1)乃至(3)、(4A)、(4B)
または(5)で示される化合物には、例えば、ナトリウ
ム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウ
ム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;銅
塩、鉄塩のような遷移金属塩;ピリジン塩、アミン塩の
ような有機塩基塩などのように塩基類と塩を形成するも
のがある。これらも本発明に包含されるものである。本
発明において、一般式(1)乃至(3)、(4A)、
(4B)または(5)で示される化合物には、光学異性
体、幾何異性体及び互変異性体が存在する場合があり、
その場合には、本発明は、一種の異性体及び数種の異性
体の任意の割合の混合物をも包含する。また、一般式
(1)乃至(3)、(4A)、(4B)または(5)で
示される化合物の水和物も包含されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。反
応工程は次に示すとおりである。
【化25】 (式中X、Y、Z、R1、R2、R3、R7、mおよびnは上記を示
す。) 本合成法の出発物質となる一般式(1)
【化26】 (式中X、Y、R1、R2およびR3は上記を示す。)で示され
る化合物は従来公知の方法により合成することができる
が、次のようにして合成することもできる。
【化27】 (式中X、Y、Z、W、R1、R2およびR3は上記で定義したも
のと同じものを示す。) この合成法の出発物質となる一般式(A)
【化28】 (式中XおよびYは上記で定義されたものと同じものを示
す。)で示されるケトン誘導体はJ. Am. Chem. Soc., 7
2, 1352 (1950)などの方法を応用して合成することがで
き、一般式(B)
【化29】 で示される化合物は、Synth.Commun., 17, 809 (198
7)、Synth.Commun., 21, 271 (1991)およびTetrahedron
Letters, 24, 3477 (1983)などの方法を応用して合成
することができ、一般式(C)
【化30】 で示される化合物はChemistry Letters, 1663 (1993)お
よびOrg. Syntheses Coll. Vol. 3, 305 (1955)などの
方法を応用して合成することができる。
【0008】第1工程:一般式(1)の化合物から一般
式(3)の化合物の製造 一般式(1)
【化31】 (式中X、Y、R1、R2およびR3は上記を示す。)で表され
る化合物は一般式(3)
【化32】 (式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記を示す。)の化
合物を溶媒中一般式(2) (R7)mM(Z)n (2) (式中R7、M、Z、mおよびnは上記を示す。)で示される
有機金属化合物と反応させて製造することができる。溶
媒としては例えばトルエンやクメンなどの芳香族炭化水
素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルやジグライ
ムなどのエーテル系炭化水素、、n-ヘキサンなどの脂肪
族炭化水素及びそれらの混合物が挙げられる。好ましく
は、芳香族炭化水素、エーテル系炭化水素及びそれらの
混合物が挙げられる。反応温度は通常−50℃から溶媒
還流温度であり、好ましくは−30℃から室温である。
また本反応は無機塩類を添加してもよく、例えばCeCl3
などが挙げられる。またその使用量は通常0.1から5当
量であり、好ましくは0.5から2当量である。
【0009】第2工程:一般式(3)の化合物から一般
式(4A)および/または(4B)の化合物の製造 一般式(4A)および/または(4B)
【化33】 (式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記を示す。)で表
される化合物は一般式(3)
【化34】 (式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記を示す。)で表
される化合物を溶媒中または無溶媒にて脱水剤の存在下
脱水反応を行うことにより製造することができる。上記
反応に用いる溶媒としては、例えばメタノール、エタノ
ールなどの脂肪族低級アルコール、トルエンなどの芳香
族炭化水素、テトラヒドロフランなどのエーテル系炭化
水素、ジクロロメタン、1、2−ジクロロエタンなどの
有機塩素系炭化水素、n−ヘキサンなどの脂肪族炭化水
素、水及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、
脂肪族低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水
素、有機塩素系炭化水素、水及びそれらの混合物が挙げ
られる。反応温度は通常−20℃から400℃であり、
好ましくは0℃から300℃、溶媒を使用する場合は溶
媒還流温度である。脱水剤としては塩酸、硫酸、ほう酸
などの無機酸、硫酸水素カリウムなどの酸性塩、硫酸鉄
などの塩、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸など
のスルホン酸類、アルミナ、シリカゲルおよびそそれら
の混合物が挙げられる。好ましくは硫酸、硫酸水素カリ
ウム、FeSO・SiOなどが挙げられる。またそ
の使用量は通常0.01から10当量であり、好ましく
は0.1から5当量である。また塩化チオニル、オキシ
塩化リン、三臭化ホウ素などのハロゲン化剤、塩化p−
トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニルなどのスル
ホン化剤、塩化アセチルなどのエステル化剤をピリジ
ン、トリエチルアミンなどの塩基の存在化反応させて脱
水することもできる。その使用量は通常0.5から10
当量であり、好ましくは0.8から5当量である。その
精製法としては再結晶、蒸留およびシリカゲル等を用い
たクロマトグラフィーなどの通常用いられる方法により
精製することができる。
【0010】第3工程:一般式(4A)および/または
(4B)の化合物から一般式(5)の化合物の製造 一般式(5)
【化35】 (式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記を示す。)の化
合物は一般式(4A)および/または(4B)
【化36】 (式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記を示す。)で表
される化合物を溶媒中にて脱水素反応を行うことにより
製造することができる。上記反応に用いる溶媒として
は、例えばメタノールやエタノールなどの脂肪族アルコ
ール、トルエンやクメンなどの芳香族炭化水素、酢酸エ
チルエステルや安息香酸メチルエステルなどの脂肪族お
よび芳香族エステル、テトラヒドロフランやジグライム
などのエーテル系炭化水素、ジクロロメタンや1,2-ジク
ロロエタンなどの有機塩素系炭化水素、n-ヘキサンなど
の脂肪族炭化水素、酢酸などの有機酸、アセトニトリル
やフェニルニトリルなどの脂肪族および芳香族ニトリ
ル、水及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、
芳香族炭化水素、エーテル系炭化水素、脂肪族炭化水
素、有機塩素系炭化水素、脂肪族および芳香族ニトリ
ル、有機酸、水及びそれらの混合物が挙げられる。反応
温度は通常室温から400℃であり、好ましくは50℃
から300℃である。また本反応は無溶媒で行うことも
できる。酸化剤としてはKMnO4やMnO2などの金属酸化
物、白金、パラジウム、オスミウム、イリジウム、ルテ
ニウムおよびロジウムなどの白金族元素の単体またはそ
の塩、チオニルクロライドや塩化スルフリルなどのハロ
ゲン化剤、DDQなどのキノン誘導体、硫黄、酸素などが
挙げられる。白金族元素の塩としては塩酸塩等の鉱酸塩
が挙げられる。白金族元素の単体またはそれらの塩酸等
の塩は活性炭、グラファイト、シリカ、アルミナ、シリ
カ-アルミナ、ゼオライト、チタニア、マグネシア、ジ
ルコニア、けいそう土、硫酸バリウム等の適当な単体に
坦侍された形態であってもよい。その使用量は通常0.
001から20等量であり、好ましくは0.05から1
0等量である。またこれら酸化反応は酸素の共存下で行
うこともできる。その精製法としては再結晶、蒸留およ
びシリカゲル等を用いたクロマトグラフィーなどの通常
用いられる方法により精製することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば医農薬、液晶、耐熱性高
分子、及び液晶性高分子等の中間体として有用であるア
ニリン誘導体を選択的に製造できる。本合成法は安価な
原料を用い、特殊な設備や反応条件を必要としない選択
的なベンゼン誘導体の工業的製造法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 213/55 C07D 213/55

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 [式中Xは、置換されていてもよいベンゼン環、N、O、S
    のうち少なくとも一つを有する5員環もしくは6員環の
    置換されていてもよい複素環又は置換されていてもよい
    それらとベンゼンとの縮合体(ただし置換基は1〜3個
    で同一であっても異なっていてもよく、H、OH、置換さ
    れてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC2
    C6のアルケニル基、置換されてもよいC2〜C6のアルキニ
    ル基、置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、置換さ
    れてもよいアルキルチオ基、NR4R5、ハロゲン、NO2、C
    N、COR6、CO2R6、CONR4R5、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO
    2R6、OCOR6、OCO2R6、OCONR4R5、OSO2R6、置換されても
    よいフェニル基、置換されてもよいフェノキシ基、置換
    されてもよいヘテロアリール基または置換されてもよい
    ヘテロアリールオキシ基を示し、さらに隣り合う置換基
    によって4〜7員環を形成してもよい)を示し、YはCO2
    R6、CN、NO2、SO3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R 6を示し、R
    1、R2およびR3はH、置換されてもよいC1〜C6のアルキル
    基、置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、置換され
    てもよいC2〜C6のアルキニル基、置換されてもよいC1
    C6のアルコキシ基、置換されてもよいアルキルチオ基、
    NR4R5、ハロゲン、NO2、CN、COR6、CO2R6、CONR4R5、SO
    3R6、SO2NR4R5、SOR6、SO2R6、OCOR6、OCO2R6、OCONR4R
    5、OSO2R6、置換されてもよいフェニル基、置換されて
    もよいフェノキシ基、置換されてもよいヘテロアリール
    基または置換されてもよいヘテロアリールオキシ基を示
    し、R4、R5およびR6はH、置換されてもよいアルキル基
    または置換されてもよいフェニル基を示し、R4およびR5
    で4〜7の環を形成してもよい。]で示されるシクロヘ
    キセノン誘導体に一般式(2) (R7)mM(Z)n (2) [式中、R7は置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、又
    は置換されてもよいフェニル基を示し、Mはリチウム、
    マグネシウムまたは亜鉛を示し、Zはハロゲンを示し、m
    は1または2を示し、nは0または1を示す。]で示され
    る有機金属化合物を反応させることを特徴とする、一般
    式(3) 【化2】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は上記で定義したもの
    と同じものを示す。]で示されるシクロヘキセノール誘
    導体の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(3) 【化3】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキセノ
    ール誘導体に脱水反応を行うことを特徴とする一般式
    (4A)および/または(4B) 【化4】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキサジ
    エン誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(4A)および/または(4B) 【化5】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキサジ
    エン誘導体の脱水素反応を特徴とする一般式(5) 【化6】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるベンゼン誘導体
    の製造法。
  4. 【請求項4】請求項1の方法により一般式(3) 【化7】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキセノ
    ール誘導体とし、次いで請求項2の方法で一般式(4
    A)および/または(4B) 【化8】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキサジ
    エン誘導体を合成し、さらに請求項3の方法を行う、一
    般式(5) 【化9】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるベンゼン誘導体
    を製造法。
  5. 【請求項5】Xがベンゼン環である請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の製造法。
  6. 【請求項6】XがN、O、Sのうち少なくとも一つを有する
    5員環もしくは6員環の複素環又はそれらとベンゼンと
    の縮合体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製
    造法。
  7. 【請求項7】Xが置換されていてもよいベンゼン環であ
    り、その置換基がH、置換されてもよいC1〜C6のアルキ
    ル基、置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、NR
    4R5、ハロゲン、NO2、置換されてもよいフェニル基また
    は置換されてもよいフェノキシ基であり、YはCO2R6、C
    N、NO2、SO3R6またはSO2NR4R5であり、R4、R5およびR6
    はH、置換されてもよいアルキル基または置換されても
    よいフェニル基であり、R4およびR5で4〜7の環を形成
    してもよく、R1、R2およびR3はH、置換されてもよいC1
    〜C6のアルキル基、置換されてもよいフェニル基である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造法。
  8. 【請求項8】Xが置換されていてもよいピロール、置換
    されていてもよいフラン、置換されていてもよいチオフ
    ェン、置換されていてもよいピリジンまたは置換されて
    いてもよいインドールであり、その置換基がH、置換さ
    れてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC1
    C6のアルコキシ基、ハロゲン、NR4R5、NO2であり、YがC
    O2R6、CN、SO3R6またはSO2NR4R5である請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の製造法。
  9. 【請求項9】Xが置換されていてもよいベンゼン環であ
    り、その置換基がH、置換されてもよいC1〜C6のアルキ
    ル基、置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、NR
    4R5、ハロゲン、NO2、YはCO2R6、CN、SO3R6またはSO2NR
    4R5であり、R4、R5およびR6はH、置換されてもよいアル
    キル基または置換されてもよいフェニル基であり、R4
    よびR5で4〜7の環を形成してもよく、R1、R2およびR3
    はH、置換されてもよいC1〜C6のアルキル基である請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の製造法。
  10. 【請求項10】Xが置換されていてもよいピリジンであ
    り、その置換基がH、置換されてもよいC1〜C6のアルキ
    ル基、置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基またはハ
    ロゲンであり、YがCO2R6、CN、SO3R6またはSO2NR4R5
    ある請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造法。
  11. 【請求項11】一般式(3) 【化10】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるで示されるシク
    ロヘキセノール誘導体。
  12. 【請求項12】一般式(4A)および/または(4B) 【化11】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるシクロヘキサジ
    エン誘導体。
  13. 【請求項13】一般式(5) 【化12】 [式中X、Y、R1、R2、R3およびR7は請求項1にて定義し
    たものと同じものを示す。]で示されるベンゼン誘導
    体。
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