JP2001198418A - 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置 - Google Patents

流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置

Info

Publication number
JP2001198418A
JP2001198418A JP2000007294A JP2000007294A JP2001198418A JP 2001198418 A JP2001198418 A JP 2001198418A JP 2000007294 A JP2000007294 A JP 2000007294A JP 2000007294 A JP2000007294 A JP 2000007294A JP 2001198418 A JP2001198418 A JP 2001198418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
fluid
wastewater
external force
filtration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000007294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3315965B2 (ja
Inventor
Motoyuki Taihichi
元幸 対比地
Hirofumi Iinuma
宏文 飯沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2000007294A priority Critical patent/JP3315965B2/ja
Publication of JP2001198418A publication Critical patent/JP2001198418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3315965B2 publication Critical patent/JP3315965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、ダイシング、CMP等の機械的加工に
より発生する研磨屑、研削屑が混入された排水は、凝集
沈殿法またはフィルタ濾過と遠心分離を組み合わせた二
通りで処理されていた。しかし前者では、薬品と研削屑
が反応したり、濾過水に薬品が混ざり再利用が行えず、
また後者は、システムとして大きくなり、イニシャルコ
スト、ランニングコストが高い問題を有していた。 【解決手段】 濾過装置35の第1のフィルタ32に被
除去物を捕獲し、第2のフィルタ36として形成する。
この第2のフィルタ36は、そのままでは乾燥し、崩れ
てしまうため、乾燥を防止する手段CS1、CS2に前
記濾過装置35を収納する。そして排水タンク50のそ
ばまで前記濾過装置35を搬送し、前記乾燥を防止する
手段から濾過装置35を取り出し、排水に浸漬する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の被除去物除
去方法および被除去物除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、産業廃棄物を減らす事、また産業
廃棄物を分別し再利用する事または産業廃棄物を自然界
に放出させない事は、エコロジーの観点から重要なテー
マであり、21世紀へ向けての企業課題である。この産
業廃棄物の中には、被除去物が含まれた色々な流体があ
る。
【0003】これらは、汚水、排水、廃液等の色々な言
葉で表現されているが、以下、水や薬品等の流体中に被
除去物である物質が含まれているものを排水と呼び説明
する。これらの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被
除去物が取り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用
されたり、分別された被除去物または濾過できず残った
ものを産業廃棄物として処理している。特に水は、濾過
により環境基準を満たすきれいな状態にして川や海等の
自然界に戻されたり、また再利用される。
【0004】しかし、濾過処理等の設備費、ランニング
コスト等の問題から、これらの装置を採用することが非
常に難しく、環境問題にもなっている。
【0005】この事からも判るように、排水処理の技術
は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点からも
重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニング
コストのシステムが早急に望まれている。
【0006】一例として、半導体分野に於ける排水処理
を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミ
ック等の板状体を研削または研磨する際、摩擦による研
磨(研削)治具等の温度上昇防止、潤滑性向上、研削屑
または切削屑の板状体への付着等が考慮され、水等の流
体が研磨(研削)治具や板状体にシャワーリングされて
いる。
【0007】具体的には、半導体材料の板状体である半
導体ウェハをダイシングしたり、バックグラインドする
際、ダイシングブレードやウェハに純水を流す手法が取
られている。ダイシング装置では、図13に示すよう
に、ダイシングブレードDBの温度上昇防止のために、
またダイシング屑がウェハWに付着するのを防止するた
めに、半導体ウェハW上に純水の流れを作ったり、ブレ
ードDBに純水が当たるように放水用のノズルSWが取
り付けられ、シャワーリングされている。そして排水
は、受け皿BLに取り付けられたパイプを介して外部に
輸送されている。
【0008】またバックグラインドでウェハ厚を薄くす
る際も、同様な理由により純水が流されている。つまり
図14に示すようにターンテーブル200上に設けられ
たウェハ201は、砥石202で研磨され、ノズル20
4から純水をシャワーリングして洗浄される。そして排
出される排水は、受け皿203に取り付けられたパイプ
で外部へ輸送されている。
【0009】前述したダイシング装置やバックグライン
ド装置から排出される研削屑または研磨屑が混入された
排水は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻した
り、あるいは再利用され、濃縮された排水は、回収され
ている。
【0010】現状の半導体製造に於いて、Siを主体と
する被除去物(屑)の混入された排水の処理は、凝集沈
殿法、フィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法の
二通りがある。
【0011】前者の凝集沈殿法では、凝集剤としてPA
C(ポリ塩化アルミニウム)またはAl2(SO4)3
(硫酸バンド)等を排水の中に混入させ、Siとの反応
物を生成させ、この反応物を取り除くことで、排水の濾
過をしていた。
【0012】後者の、フィルタ濾過と遠心分離を組み合
わせた方法では、排水を濾過し、濃縮された排水を遠心
分離機にかけて、シリコン屑をスラッジとして回収する
とともに、排水を濾過してできたきれいな水を自然界に
放出したり、または再利用していた。
【0013】例えば、図15に示すように、ダイシング
時に発生する排水は、原水タンク301に集められ、ポ
ンプ302で濾過装置303に送られる。濾過装置30
3には、セラミック系や有機物系のフィルタFが装着さ
れているので、濾過された水は、配管304を介して回
収水タンク305に送られ、再利用される。または自然
界に放出される。
【0014】一方、濾過装置303は、フィルタFに目
詰まりが発生するため、定期的に洗浄が施される。例え
ば、原水タンク301側のバルブB1を閉め、バルブB
3と原水タンクから洗浄水を送付するためのバルブB2
が開けられ、回収水タンク305の水で、フィルタFが
逆洗浄される。これにより発生した高濃度のSi屑が混
入された排水は、原水タンク301に戻される。また濃
縮水タンク306の濃縮水は、ポンプ308を介して遠
心分離器309へ輸送され、遠心分離器309により汚
泥(スラッジ)と分離液に分離される。Si屑から成る
汚泥は、汚泥回収タンク310に集められ、分離液は分
離液タンク311に集められる。更に分離液が集められ
た分離液タンク311の排水は、ポンプ312を介して
原水タンク301に輸送される。
【0015】これらの方法は、例えば、Cu、Fe、A
l等の金属材料を主材料とする固形物または板状体、セ
ラミック等の無機物から成る固形物や板状体等の研削、
研磨の際に発生する屑を回収する際も採用されていた。
【0016】一方、CMP(Chemical-Mechanical Poli
shing)が新たな半導体プロセス技術として登場してき
た。このCMPは、半導体装置の理想的な多層配線構造
を実現するために配線を被覆する層間絶縁膜上面の平坦
化を目的として層間絶縁膜の上面の凹凸を研磨する技術
である。
【0017】このCMP技術により、第1に平坦なデバ
イス面形状を実現できる。この結果、リソグラフィ技術
を使った微細パターンを精度良く形成でき、またSiウ
ェハの貼り付け技術の併用等で、三次元ICの実現の可
能性をもたらすものである。
【0018】第2に、基板とは異なる材料の埋め込み構
造を実現できる。この結果、配線の埋め込み構造を容易
に実現できるメリットを有する。従来のICの多層配線
で層間膜の溝にCVD法でWを埋め込み、表面をエッチ
バックして平坦化するタングステン(W)埋め込み技術
が採用されていたが、最近はCMPにより平坦化する方
がプロセスも簡略化できる点があり、CMPが脚光を浴
びている。
【0019】これらCMPの技術および応用は、サイエ
ンスフォーラム発行の「CMPのサイエンス」に詳述さ
れている。
【0020】続いて、CMPの機構を簡単に説明する。
図16に示すように、回転定盤450上の研磨布451
に半導体ウェハ452を載せ、研磨材(スラリー)45
3を流しながら擦り合わせ、研磨加工、化学的エッチン
グすることにより、ウェハ452表面の凹凸を無くして
いる。研磨材453の中の溶剤による化学反応と、研磨
布と研磨剤の中の研磨砥粒との機械的研磨作用で平坦化
されている。研磨布451としては、例えば発泡ポリウ
レタン、不織布などが用いられ、研磨材は、シリカ、ア
ルミナ等の研磨砥粒を、pH調整材を含んだ水に混合し
たもので、一般にはスラリーと呼ばれている。このスラ
リー453を流しながら、研磨布451にウェハ452
を回転させながら一定の圧力をかけて擦り合わせるもの
である。尚、454は、研磨布451の研磨能力を維持
するもので、常に研磨布451の表面をドレスされた状
態にするドレッシング部である。またM1〜M3は、モ
ーター、455〜457は、ベルトである。
【0021】上述した機構は、システムとして構築され
ている。このシステムは、大きく分けると、ウェハカセ
ットのローディング・アンローデイングステーション、
ウェハ移載機構部、研磨機構部、ウェハ洗浄機構部およ
びこれらを制御するシステム制御から成る。
【0022】まずウェハが入ったカセットは、ウェハカ
セット・ローデイング・アンローディングステーション
に置かれ、カセット内のウェハが取り出される。続い
て、ウェハ移載機構部、例えばマニプュレータで前記ウ
ェハを保持し、研磨機構部に設けられた回転定盤450
の上に載置され、CMP技術を使ってウェハが平坦化さ
れる。この平坦化の作業が終わると、スラリーの洗浄を
行うため、前記マニプュレータによりウェハがウェハ洗
浄機構部に移され、洗浄される。そして洗浄されたウェ
ハは、ウェハカセットに収容される。
【0023】例えば、1回の工程で使われるスラリーの
量は、約500CC〜1リットル/ウェハである。また、
前記研磨機構部、ウェハ洗浄機構部で純水が流される。
そしてこれらの排水は、ドレインで最終的には一緒にな
るため、約5リットル〜10リットル/ウェハの排水が
1回の平坦化作業で排出される。例えば3層メタルであ
ると、メタルの平坦化と層間絶縁膜の平坦化で約7回の
平坦化作業が入り、一つのウェハが完成するまでには、
5〜10リットルの七倍の排水が排出される。
【0024】よって、CMP装置を使うと、純水で希釈
されたスラリーがかなりの量排出されるので、その廃水
の処理を効率良くできる方法が問題視されている。現在
では、これらの排水は、凝集沈殿法や図15で示したフ
ィルタ濾過と遠心分離を組み合わせた従来からの方法で
処理されていた。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
凝集沈殿法は、凝集剤として化学薬品が投入される。し
かし完全に反応する薬品の量を特定するのは非常に難し
く、どうしても薬品が多く投入され未反応の薬品が残
る。逆に薬品の量が少ないと、全ての被除去物が凝集沈
降されず、被除去物が分離せず残ってしまう。特に、薬
品の量が多い場合は、上澄液に薬品が残る。これを再利
用する場合、濾過流体に薬品が残留するため、化学反応
を嫌うものには再利用できない問題があった。
【0026】例えばダイシングの場合、排水はシリコン
屑と蒸留水から成り、濾過された水は、薬品が残留する
ため、ウェハ上に流すと、好ましくない反応を引き起こ
すため、ダイシング時に使用する水として再利用できな
い問題があった。
【0027】また薬品と被除去物の反応物であるフロッ
クは、あたかも藻の如き浮遊物で生成される。このフロ
ックを形成する条件は、PH条件が厳しく、攪拌機、P
H測定装置、凝集剤注入装置およびこれらを制御する制
御機器等が必要となる。またフロックを安定して沈降さ
せるには、大きな沈殿槽が必要となる。例えば、3m3
/1時間の排水処理能力であれば、直径3メートル、深
さ4メートル程度のタンク(約15トンの沈降タンク)
が必要となり、全体のシステムにすると約11メートル
×11メートル程度の敷地も必要とされる大がかりなシ
ステムになってしまう。
【0028】しかも沈殿槽に沈殿せず浮遊しているフロ
ックもあり、これらはタンクから外部に流出する恐れが
あり、全てを回収する事は難しかった。つまり設備の大
きさの点、このシステムによるイニシャルコストが高い
点、水の再利用が難しい点、薬品を使う点から発生する
ランニングコストが高い点等の問題があった。
【0029】一方、図15の如き、5m3/1時間のフ
ィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法では、濾過
装置203にフィルタF(UFモジュールと言われ、ポ
リスルホン系ファイバで構成されたもの、またはセラミ
ックフィルタ)を使用するため、水の再利用が可能とな
る。しかし、濾過装置203には4本のフィルタFが取
り付けられ、フィルタFの寿命から、約50万円/本と
高価格なフィルタを、少なくとも年に1回程度、交換す
る必要があった。しかも濾過装置203の手前のポンプ
202は、フィルタFが加圧型の濾過方法であるためモ
ータの負荷が大きく、ポンプ202が高容量であった。
また、フィルタFを通過する排水の内、2/3程度は、
原水タンク201に戻されていた。更には被除去物が入
った排水をポンプ202で輸送するため、ポンプ202
の内壁が削られ、ポンプ2の寿命も非常に短かった。
【0030】これらの点をまとめると、モータの電気代
が非常にかかり、ポンプPやフィルタFの取り替え費用
がかかることからランニングコストが非常に大きい問題
があった。
【0031】更に、CMPに於いては、ダイシング加工
とは、比較にならない量の排水が排出される。しかもス
ラリーに混入される砥粒の粒径は0.2μm、0.1μ
m、0.1μm以下の極めて微細なものである。従って
この微細な砥粒をフィルタで濾過すると、フィルタの孔
に砥粒が侵入し、すぐに目詰まりを起こし、目詰まりが
頻繁に発生するため、排水を大量に処理できない問題が
あった。
【0032】また排水の中に入った被除去物(ダイシン
グ屑、研磨屑または砥粒)を凝集沈殿する方法では、被
除去物が化学的に反応されているため、再利用が難しい
問題もあった。
【0033】今までの説明からも判るように、地球環境
に害を与える物質を可能な限り取り除くため、または濾
過流体や分離された被除去物を再利用するために、排水
の濾過装置は、色々な装置を追加して大がかりなシステ
ムとなり、結局イニシャルコスト、ランニングコストが
膨大と成っている。従って今までの汚水処理装置は、到
底採用できるようなシステムでなかった。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題に鑑
みてなされ、第1に、被除去物を含む流体を第1のフィ
ルタに通過させて前記第1のフィルタ表面に前記被除去
物から成る第2のフィルタを形成し、前記第2のフィル
タを構成する前記被除去物の乾燥を防止する手段を施
し、前記被除去物を含む流体に前記第2のフィルタが浸
漬される前に、前記乾燥を防止する手段を取り除き、前
記第2のフィルタを前記流体に浸漬し、前記流体の前記
被除去物を除去することで解決するものである。
【0035】第2のフィルタは、例えばシリコンのダイ
シング屑のような微粒子で構成され、乾燥すると第2の
フィルタは、崩れてしまう。しかし乾燥を防止する手段
を採用することで第2のフィルタの破壊を防止でき、排
水の濾過、被除去物の分離がスタート時点から可能とな
る。
【0036】第2に、被除去物を含む流体を第2のフィ
ルタに循環させて第2のフィルタを補修する事で解決す
るものであ る。
【0037】例えば、第2のフィルタの表面が崩れて
も、また濾過性能が悪い場合でも、循環させることによ
り第2のフィルタは被除去物を捕獲し、膜厚が成長する
ため、目的の濾過性能にすることができる。
【0038】第3に、前記被除去物は、大きさの異なる
粒子を含み、前記第1のフィルタの孔の大きさは最小の
粒子の粒径よりも大きく、最大の粒子の粒径よりも小さ
いことで解決するものである。
【0039】第4に、前記第1のフィルタの孔より大き
な被除去物の割合が小さな被除去物の割合よりも大きい
ことで解決するものである。
【0040】第5に、被除去物の除去の開始後、所定時
間循環させることで解決するものである。
【0041】循環することにより膜が修復され、また濾
過性能を高めることができる。
【0042】第6に、前記第1のフィルタを通過した流
体に含まれる被除去物の混入の度合を検出手段で検出
し、所定値以下となった時点で循環を停止することで解
決するものである。
【0043】第7に、前記流体を前記第1のフィルタを
介して吸引することで解決するものである。
【0044】第8に、前記第2のフィルタ表面に外力を
与えることで解決するものである。
【0045】外力を第2のフィルタに与えることで、第
2のフィルタの濾過能力を維持させることができる。
【0046】第9に、前記外力により前記第2のフィル
タ表面の被除去物の一部を脱離させることで解決するも
のである。
【0047】被除去物の一部を脱離させることで、フィ
ルタの目詰まりを防止することができる。
【0048】第10に、前記外力は気泡の上昇力、機械
的振動、音波または液流を用いて発生させることで解決
するものである。
【0049】第11に、固形物を含む第1の流体を第1
のフィルタに通過させて、前記第1のフィルタ表面に前
記固形物を含む第2のフィルタを形成し、前記第2のフ
ィルタを構成する前記固形物の乾燥を防止する手段を施
し、被除去物を含む第2の流体に前記第2のフィルタが
浸漬される前に、前記乾燥を防止する手段を取り除き、
前記第2のフィルタを前記第2の流体に浸漬し、前記第
2の流体の前記被除去物を除去することで解決するもの
である。
【0050】被除去物の入った排水に濾過装置を投入す
るまで、固形物よりなる第2のフィルタの乾燥を防止で
きる。従って第1の場所で第2のフィルタを形成し、こ
れを距離的に離間された第2の場所に持っていき設置す
ることができる。
【0051】第12に、前記第1の流体を前記第1のフ
ィルタに循環通過させることで解決するものである。
【0052】第13に、前記固形物または前記被除去物
は、異なる大きさの粒子を含み、前記第1のフィルタの
孔の大きさは最小の粒子よりも大きく、最大の粒子より
も小さい事で解決するものである。
【0053】第14に、前記第1のフィルタの孔より大
きな前記固形物または前記被除去物の割合が小さな前記
固形物または前記被除去物の割合よりも大きいことで解
決するものである。
【0054】第15に、起動後、所定時間循環させるこ
とで解決するものである。
【0055】第16に、前記第1のフィルタを通過した
流体に含まれる前記固形物または前記被除去物の混入の
度合を検出手段で検出し、所定値以下となった時点で循
環を停止する事で解決するものである。
【0056】第17に、前記流体を前記第1のフィルタ
を介して吸引する事で解決するものである。
【0057】第18に、前記第2のフィルタ表面に外力
を与えることで解決するものである。
【0058】第19に、前記外力により第2のフィルタ
表面の固形物または前記被除去物の一部を脱離させる事
で解決するものである。
【0059】第20に、外力は気泡の上昇力、機械的振
動、音波または液流を用いて発生させることで解決する
ものである。
【0060】第21に、前記被除去物は、0.1μm以
下の機械加工物またはCMPにより排出される廃液中の
微粒子であることで解決するものである。
【0061】第22に、前記乾燥を防止する手段は、第
2のフィルタをカバーするシート、樹脂または金属箔か
らなる袋、樹脂、金属またはセラミックから成る密閉ケ
ースであることで解決するものである。
【0062】第23に、第1のフィルタの表面に個々に
分離可能な固形物が積層されてなる第2のフィルタが形
成された被除去物除去装置であり、前記第2のフィルタ
の乾燥防止のために、密閉された袋または密閉されたケ
ースに収納されている事で解決するものである。
【0063】第24に、第1のフィルタの表面に個々に
分離可能な固形物が積層されてなる第2のフィルタが形
成された被除去物除去装置であり、前記第2のフィルタ
の破壊防止のために、第2のフィルタの表面に剥離可能
なシートが被覆されている事で解決するものである。
【0064】
【発明の実施の形態】まず流体の被除去物除去方法およ
び流体の被除去物除去装置について図1から図4を参照
してその概要を説明する。
【0065】図1は、排水を濾過する濾過装置35を示
すものであり、図1aは、第1のフィルタ膜31、32
の表面に個々に分離可能な微粒子が層状に積層され、第
2のフィルタ36として形成されている。また図1bも
同様な構造であり、フィルタFTの表面には、個々に分
離可能な微粒子が層状に積層され、フィルタとして形成
されている。
【0066】この微粒子により層状に形成されたフィル
タ膜は、乾燥すると剥がれ落ち、剥がれ落ちた部分から
本来捕獲すべき被除去物を通過させてしまう。また濾過
装置35を搬送する際、誤ってフィルタ膜に触れたりす
ると簡単に傷が付いてしまい、この傷を介して被除去物
を通過させてしまう。
【0067】本発明は、この膜の乾燥や膜の破壊を防止
するために、袋CS1、ケースCS2を採用し、この中
に前記濾過装置を収納するものである。これにより濾過
装置を目的の場所まで、乾燥することなく、無傷で搬送
することができるものである。
【0068】詳しくは、後述するが、微粒子により層状
に形成されたフィルタ膜を濾過装置に形成し、これを距
離的にも時間的にもかかる排水生成場所に持っていく
際、前記乾燥防止手段CS1、CS2に前記濾過装置を
収納して搬送し、排水に前記濾過装置35を浸漬する前
に前記乾燥防止手段CS1、CS2から取り出し、濾過
装置35を排水に浸漬して濾過するものである。
【0069】また微粒子により層状に形成されたフィル
タ膜の表面に取り外し可能なシートを貼り付けて搬送
し、濾過する前に前記シートを剥がし、濾過装置35を
排水に浸漬して濾過するものである。
【0070】図2は、前述した濾過装置53を採用し、
排水タンク50に貯められた排水から流体を取り除き、
排水タンク50の被除去物の濃度を高め、所定の濃度に
なったら回収装置68に排水を移送し、この回収装置6
8で再度流体を取り除き、フィルタFTbで捕獲され砂
状に成った被除去物(回収物)75を回収するものであ
る。
【0071】一方、排水タンク50の上方には、排水供
給手段としてパイプ51が設けられている。このパイプ
51は、被除去物が混入した流体の通過する所である。
例えば、半導体分野で説明すると、パイプ51は、ダイ
シング装置、バックグラインド装置、ミラーポリッシン
グ装置またはCMP装置から流れ出る被除去物が混入さ
れた排水が通過する所である。
【0072】排水タンク50に貯められた排水52の中
には、吸引型の濾過装置53が複数個設置される。そし
てこの濾過装置53の下方には、例えばパイプに小さい
孔を開けたような、また魚の水槽に使うばバブリング装
置の如き、気泡発生装置54が設けられ、ちょうどフィ
ルタ膜の表面を通過するようにその位置が調整されてい
る。55は、エアーブローである。
【0073】濾過装置53に固定されたパイプ56は、
吸引されて濾過された流体が通過し、パイプ56を通過
した流体は、第1のバルブ58を介して排水タンク50
側に向かうパイプ59と、再利用(または排水される)
側に向かうパイプ60に選択輸送される。また排水タン
ク50の側壁および底面には、排水を回収装置68へ移
送する目的のため、第2のバルブ61、第3のバルブ6
2、第4のバルブ63および第5のバルブ64が取り付
けられ、パイプ65、66は、回収装置68へ延びてい
る。
【0074】またセンサ67は、パイプ60を通過する
濾過された流体中の被除去物の濃度を常時センシングし
ている。センサとしては、受光・発光素子の付いた光セ
ンサが、常に計測できるため好ましい。発光素子は、発
光ダイオードやレーザが考えられる。またセンサ67
は、パイプ56の途中あるいはパイプ59の途中に取り
付けても良い。尚、符号70は、パイプ56を通過する
濾過水の圧力を検知する圧力計であり、符号71は、流
量計である。
【0075】一方、排水タンクは、時間とともに濃縮さ
れてくる。そして被除去物が入った排水タンク50が所
定の濃度になったら、排水が回収装置68へ輸送され、
回収装置68で流体と被除去物に分離される。この回収
装置68は、第1の貯留槽72と第2の貯留槽73に分
けられ、この2つの槽72、73の間には、フィルタF
Tbが配置されている。そしてパイプ74をポンプ等で
吸引することにより、第2の貯留槽73の気圧が下が
り、強制的に排水を第2の貯留槽73に移している。
【0076】この吸引の結果、フィルタFTbの上に
は、砂の固まりの様な被除去物の集合体(回収物)75
が生成され、この回収物75は、容器76に入れて回収
される。回収物は乾燥すると飛散するため、容器は、流
体が蒸発しない密閉されたケースや袋等から成る。図3
は、回収装置68の回収機構を説明するものである。
【0077】図3aは、第1の貯留槽72に排水82を
貯め、吸引により流体を第2の貯留槽73に移送してい
る図面である。第2の貯留槽73は、上に開口部を持つ
流体用の容器であり、側面には吸引用のパイプ74と流
体を排出するパイプ80が設けられている。パイプ74
は、第2の貯留槽73の空気を吸引するため、第2の貯
留槽73内の流体面よりも上に設置されている。またパ
イプ80を介して流体は、図2の排水タンク50に戻さ
れている。この第2の貯留槽73の上には第1の貯留槽
72が載せられ、第2の貯留槽73の開口部に対応する
第1の貯留槽72の底面には、流体が通過可能な孔がた
くさん設けられている。そして第1の貯留槽72から第
2の貯留槽73へ向かう排水の通路には被除去物を捕獲
するフィルタFTb、FTcが設けられている。
【0078】一方、第1の貯留槽72の中には、回収槽
81が設けられている。この回収槽81は第1の貯留槽
72から取り外せる機構になっている。この回収槽81
内の底面には、回収物75の支持も兼ねてフィルタFT
bが設けられている。パイプ66から流入された排水8
2は、パイプ74を真空吸引する事により、第2の貯留
槽へ落ちる。この時、被除去物はフィルタFTbに捕獲
されて積層され、最終的には排水が殆ど取り除かれ被除
去物だけが回収槽81の中に残る。
【0079】ここで、流体が第2の貯留槽73に移動し
やすいように、フィルタの孔は、大きく形成されてい
る。回収装置68よって、被除去物が全て分離されなく
ても良いからである。つまり排水タンク50の濃度を低
下させるのが第1の目的であり、また荒い濾過でも良い
から高スピードで被除去物を回収するのが第2の目的で
ある。
【0080】図3bは、回収槽81に被除去物83が砂
状に捕獲された状態を示すものである。回収槽81は、
第1の貯留槽72から取り外せるため、この回収槽81
をそのまま回収しても良いし、別途用意された容器83
の中に被除去物を入れて回収しても良い。
【0081】また図3cの様に突き上げ装置84を採用
し、人手を借りずに回収しても良い。つまり回収槽81
の中のフィルタFTbを突き上げ手段85により突き上
げ、回収物75を回収槽81の上に移動させる。そして
回収物75をスキージ等で移動させ、図3dの様に容器
83の中に入れる。またフィルタFTbも含めてマニュ
ピレータで掴み、フィルタFTbも含めて容器83の中
に収納しても良い。
【0082】そして図3eの如く、容器83を重ね一度
に回収する。ここで容器に符号を付し、中に入っている
回収物が判るようにしておくと便利である。
【0083】続いて図4を用いて実際の回収装置68を
更に詳しく説明する。図4aは、回収装置68の断面図
であり、図4bは、第2の貯留槽73の斜視図である。
図4cは、第2の貯留槽73の上に設けられる支持板や
フィルタを示すもので、下からステンレス板86、ナイ
ロンネット87、開口部88を持つ2枚の塩ビ板89が
図示されている。図4dは、第1の貯留槽72を示すも
ので、底面には開口部90が設けられている。また図4
eは、第1の貯留槽72の底面に敷かれるものを示し、
下から支持板91、サランネットと呼ばれる樹脂シート
からなるフィルタ92そしてこの上に積層される回収物
75を示している。
【0084】図4aを参照すると判るように、第2の貯
留槽73の縁92にはゴムパッキン93が設けられ、こ
の上に図4cの積層物が設けられる。ステンレス板86
は、フィルタ機能を持ったナイロンネット87や塩ビ板
89を支持するもので、第2の貯留槽73の開口部に対
応する部分には、10mmφ程度の孔が数多く形成され
ている。またナイロンネット87は、厚さ10ミクロ
ン、孔径約0.1mmが形成されたフィルタで、後述す
るケイソウ土が第2の貯留槽73に流れ出ないようにし
ている。二枚の塩ビ板89の開口部88には、例えば濾
過機能を持たせるために市販のケイソウ土が埋められて
いる。このケイソウ土の粒径は、下層のナイロンネット
の孔径よりも大きいモノが敷かれ、上層に向かうにつれ
て粒径の小さなものが敷かれている。またここでは、ケ
イソウ土を厚く形成するために、塩ビ板89を2枚採用
しているが、原理的には少なくとも一枚あればよい。ま
たケイソウ土の代わりに、別の固形物を採用しても良
い。
【0085】そして前記塩ビ板89の上に第1の貯留槽
72が設けられる。そして第1の貯留槽72と第2の貯
留槽73を一体化し、間から流体が流れでないように、
縁92と縁94がクランプされている。またナイロンネ
ット87やケイソウ土の詰め替えが考慮されて第1の貯
留槽72と第2の貯留槽73に分けられているが、一体
型で構成されても良い。そして第1の貯留槽72底面の
開口部90にもケイソウ土が敷かれている。
【0086】第1の貯留槽72には、出し入れが可能な
回収槽81が設けられる。この回収槽81の底面にも流
体の通路90が複数個設けられ、この底面には、図4e
で示す積層物が設けられている。サランネット92は、
被除去物を捕獲し、所定の厚みの回収物とするものであ
り、支持板91は、ある程度の強度を持った板から成
り、図3cのように回収物75を上方に突き上げる際の
支持板となる。また支持板91の材料は金属でもプラス
チックでも良い。
【0087】図2の排水タンク50で高濃度になった排
水は、パイプ65、66から第1の貯留槽72に移送さ
れる。そしてパイプ74に取り付けられたポンプで真空
吸引し、排水は、濾過されて流体が第2の貯留槽73へ
と移送される。つまりサランネット92、第1の貯留槽
72の開口部90に設けられたケイソウ土95、塩ビ板
89の開口部88に設けられたケイソウ土95、そして
ナイロンネット87の何重のフィルタで排水の被除去物
が捕獲される。そして吸引を続けている内に、サランネ
ット92の上には、被除去物が回収可能な厚みとなる。
【0088】そして回収槽81を回収装置73から取り
出し、図3cに示す突き上げ装置84に載置する。この
突き上げ装置84には突き上げ手段85が設けられ、突
き上げ手段85は開口部90を通して支持板91に当接
し、支持板も含めて回収物が上方に突き上げられる。こ
の状態になれば、回収物75は、容器83に収納可能と
なる。では濾過装置53の原理を説明する。発明を説明
する上で被除去物と固形物を文章中で使い分けているた
め、定義する。前者の被除去物とは、濾過したい排水の
中に含まれる物質であり、個体である。
【0089】後者の固形物とは、前記被除去物が入った
排水を濾過するため、砂のように個体物質が集められて
層となったフィルタ膜の構成物質を言う。例えば固形物
は、第1のフィルタ膜の上に積層されるものであり、積
層された膜は、第1のフィルタ膜の濾過精度よりも更に
高い濾過精度を有し、外力を与えることで個々に離間さ
れ、移動可能なものである。
【0090】被除去物は、例えば500μm〜0.1μ
m以下と分布の広い粒子が大量に入ったもの、約0.3
μm、0.2μm、0.1μmまたはそれ以下と分布の
狭い粒子が大量に入ったものであり、前者は例えばダイ
シング、バックグラインドまたはバックラップで発生す
る被除去物であり、後者は、CMPに用いる砥粒や砥粒
により削られて発生する半導体材料屑、金属屑および/
または絶縁膜材料屑である。
【0091】また固形物は、〜約500μmで分布して
いる物質であり、例えばSi等の半導体材料、アルミナ
等の絶縁物質、金属等の切削屑、研磨屑または粉砕屑で
あり、また前記粒度分布を持った固形物質、例えばケイ
ソウ土やゼオライト等である。次に、被除去物の集合体
および/または固形物の集合体が濾過性能の高い濾過膜
として活用できる点について説明する。
【0092】まず発明者は、タンクの原液内に含まれる
被除去物を濾過するため、この被除去物をフィルタ膜と
することを考えた。
【0093】例えば、被除去物は、結晶イッンゴットを
ウェハ状にスライスする時、半導体ウェハをダイシング
する時、バックグラインドする時等で発生するものであ
り、主に半導体材料、絶縁材料、金属材料であり、S
i、酸化Si、Al、SiGe、封止樹脂等の有機物お
よびその他の絶縁膜材料や金属材料が該当する。また化
合物半導体では、GaAs等の化合物材料が該当する。
【0094】また最近では、CSP(チップスケールパ
ッケージ)の製造に於いてダイシングを採用している。
これはウェハの表面に樹脂を被覆し、最後に封止された
樹脂とウェハを一緒にダイシングするものである。また
セラミック基板の上に半導体チップをマトリックス状に
配置し、セラミック基板も含めて樹脂を被覆し、最後に
封止された樹脂とセラミック基板をダイシングするもの
もある。これらもダイシングする際に被除去物が発生す
る。
【0095】一方、半導体分野以外でも被除去物が発生
する所は数多くある。例えばガラスを採用する産業に於
いては、液晶パネル、EL表示装置のパネル等は、ガラ
ス基板のダイシング、基板側面の研磨等を行うため、こ
こで発生するガラス屑が被除去物に該当する。また電力
会社や鉄鋼会社では石炭を燃料として採用しており、石
炭から発生する粉体が該当し、更には煙突から出る煙の
中に混入される粉体も除去物に相当する。また鉱物の加
工、宝石の加工、墓石の加工から発生する粉体もそうで
ある。更には、旋盤等で加工した際に発生する金属屑、
セラミック基板等のダイシング、研磨等で発生するセラ
ミック屑等が該当する。
【0096】これらの屑は、研磨、研削または粉砕等の
加工により発生し、屑を取り去る為に水や薬品等の流体
の中に取り込み、排水として生成されるものである。
【0097】では、上記被除去物でフィルタを形成し、
被除去物を取り除く濾過について図5、図6、図7を参
照して説明する。
【0098】尚、前述したように流体、被除去物は、色
々な組み合わせがあるが、ここでは流体として水が採用
され、水の中には、切削された被除去物として半導体ウ
ェハのダイシング屑が含まれたものとして説明してゆ
く。
【0099】図5の符号10は第1のフィルタ膜で、1
1はフィルタ孔である。またフィルタ孔11の開口部お
よび第1のフィルタ膜10の表面に層状に形成されてい
る膜は、被除去物12の集合体である。この被除去物1
2はフィルタ孔11を通過できない大きな被除去物12
Aとフィルタ孔11を通過できる小さな被除去物12Bに
分けられる。図では黒丸で示したものが通過できる小さ
な被除去物12Bである。
【0100】またここで採用可能なフィルタ膜は、原理
的に考えて有機高分子系、セラミック系とどちらでも採
用可能である。しかしここでは、平均孔径0.25μ
m、厚さ0.1mmのポリオレフィン系の高分子膜を採
用した。
【0101】図5の第1のフィルタ膜10の上方には、
被除去物が混入された排水があり、第1のフィルタ膜1
0の下方は、第1のフィルタ膜10により濾過された濾
過水が生成されている。矢印の方向に排水を流し、第1
のフィルタ膜10を使って前記排水を濾過するため、水
は、自然落下されるか、加圧されて図の下方に移る。ま
た、濾過水がある側から排水が吸引される。また第1の
フィルタ膜10は、水平に配置されているが実際は、図
2の様に縦置きにされている。
【0102】前述したようにフィルタ膜を介して排水を
加圧したり、吸引したりする結果、排水は、第1のフィ
ルタ膜10を通過する。その際、フィルタ孔11を通過
できない大きな被除去物12Aは、第1のフィルタ膜1
0の表面に捕獲される。
【0103】第1のフィルタ膜10が浸かっている排水
の中で被除去物がランダムに位置しており、大きな被除
去物から小さな被除去物までが不規則にフィルタ孔11
に移動していく。そしてランダムに捕獲された大きな被
除去物12Aが第2のフィルタ膜13の初段の層とな
り、この層がフィルタ孔11よりも小さなフィルタ孔を
形成し、この小さなフィルタ孔を介して大きな被除去物
12Aから小さな被除去物12Bが捕獲されていく。こ
の時、研削、研磨または粉砕等の機械加工により発生す
る前記被除去物は、その大きさ(粒径)がある範囲で分
布し、しかもそれぞれの被除去物の形状が異なっている
ために、被除去物と被除去物の間には、色々な形状の隙
間ができ、水はこの隙間を通路として移動し、最終的に
排水は濾過される。これは、砂浜の水はけが良いのと非
常に似ている。
【0104】この第2のフィルタ膜13は、大きな被除
去物12Aから小さな被除去物12Bをランダムに捕獲
しながら徐々に成長し、水(流体)の通路を確保しなが
ら小さな被除去物12Bをトラップする様になる。この
状態を示す図が、図6である。しかも第2のフィルタ膜
13は、層状に残存しているだけで被除去物は砂のよう
に容易に移動可能なので、層の付近に気泡を通過させた
り、水流を与えたり、音波や超音波を与えたり、機械的
振動を与えたり、更にはスキージ等でこすったりする事
で、簡単に第2のフィルタ膜13の表層を排水側に移動
させることができる。この砂のように個々に分離される
構造が、第2のフィルタ膜13の濾過能力が低下して
も、第2のフィルタ膜13に外力を加えることで、簡単
にその能力が復帰できる要因となる。また別の表現をす
れば、フィルタ能力の低下の原因は、主に目詰まりであ
り、この目詰まりを発生させている第2のフィルタ膜1
3の表層の被除去物を再度流体中に移動させる事がで
き、目詰まりを繰り返し解消させ、濾過能力の維持が実
現されている。
【0105】しかし第1のフィルタ膜10が新規で取り
付けられた場合、第1のフィルタ膜10の表面には被除
去物12の層(第2のフィルタ膜13)が形成されてい
ないので、また第1のフィルタ膜10に第2のフィルタ
膜13の層が薄くしか形成されていないので、フィルタ
孔11を介して小さな被除去物12Bが通過する。この
時は、その濾過水を再度排水が貯められている側に循環
し、小さな被除去物12Bが第2のフィルタ膜13で捕
獲されることを確認するまで待つ。そして確認した後
は、通過した小さな被除去物12Bの如きサイズの小さ
な被除去物が次々と捕獲され、排水は所定の清浄度で濾
過される。
【0106】図2に示す光センサ67の如き、被除去物
検出手段を取り付け、前記被除去物の混入率が検査でき
るようになっていると確認が容易である。
【0107】また濾過水に小さな被除去物12Bが残存
している場合、この濾過水を戻すのではなく、別のタン
クに移し、この小さな被除去物12Bやこの被除去物1
2Bと同程度のサイズの被除去物が捕獲されるのを確認
するまで待ち、この後は、通過した小さな被除去物12
Bの如きサイズの小さな被除去物が次々と捕獲され、排
水は所定の清浄度で濾過されるため、濾過水は再利用可
能となる。また第2のフィルタ膜13の上層に貯まる排
水は、徐々に濃縮される。
【0108】図7に示すグラフは、被除去物の粒度分布
を示すもので、一例としてSiウェハのダイシング時に
発生する切削屑の粒径分布を示すものである。およそ
0.1μm〜200μmの範囲で分布されている。尚、
粒径分布測定装置は、0.1μmよりも小さい粒が検出
不能であったため、0.1μmよりも小さい切削屑の分
布は示されていない。しかし実際は、これよりも小さい
ものが含まれている。実験に依れば、この切削屑が混入
された排水を濾過した際、この切削屑が第1のフィルタ
膜10に形成され、0.1μm以下の切削屑まで捕獲す
ることが判っている。
【0109】例えば0.1μmまでの切削屑を取り除こ
うとすれば、このサイズよりも小さな孔が形成されたフ
ィルタを採用するのが一般的な考えである。しかし大き
な粒径と小さな粒径が分布される中で、この間のサイズ
のフィルタ孔を採用しても、0.1μm以下の切削屑が
捕獲できることが前述の説明から判る。
【0110】逆に、被除去物の粒径のピークが0.1μ
mひとつであり、その分布も数μmと非常に狭い範囲で
分布されていたら、フィルタは直ぐに目詰まりを起こす
だろう。図7からも判るように、被除去物であるSiの
ダイシング屑は、大きな粒径と小さな粒径のピークが2
つ現れており、しかも〜200μmの範囲で分布されて
いるので、濾過能力が向上されている。また電子顕微鏡
等で観察すると、被除去物の形状が多種多様であること
が判る。つまり少なくとも粒径のピークが2つあり、被
除去物の形状が多種多様であるから、被除去物同士に色
々な隙間が形成され、濾過水の通路となり、これにより
目詰まりが少なく、濾過能力の大きいフィルタが実現さ
れたものと考えられる。以上、第1のフィルタ膜10の
表面に、0.1μm以下〜200μmまでの粒径分布を
有する被除去物を第2のフィルタ膜13として形成する
と、0.1μm以下の被除去物までも取り除けることが
判る。また最大粒径は、200μmに限ることはなく、
これ以上でも良い。例えば〜500μm、〜500μm
以上で分布された被除去物でも濾過は可能である。また
0.1μm以下の被除去物が可能であることから、CM
Pの砥粒の如き微粒子も濾過が可能であることが判る。
つまり前もって第1のフィルタ膜10に図7の如き粒径
分布を持った固形物で第2のフィルタ膜13を形成し、
この濾過装置をCMP排水の中に浸漬すれば、濾過が可
能となる。次に、排水タンク50の中に浸漬される濾過
装置35について図8、図9を参照しながら説明する。
【0111】図8aに示す符号30は、額縁の如き形状
の枠であり、この枠の両面には、フィルタ膜31、32
が貼り合わされ固定されている。そして枠30、フィル
タ膜31、32で囲まれた内側の空間33には、パイプ
34を吸引する事により、フィルタ膜により濾過された
濾過水が発生する。そして枠30にシールされて取り付
けられているパイプ34を介して濾過水が取り出されて
いる。もちろんフィルタ膜31、32と枠30は、排水
がフィルタ膜以外から前記空間33に侵入しないように
完全にシールされている。
【0112】図8aのフィルタ膜31は、薄い樹脂膜で
あるため、吸引されると内側に反り、破壊に至る場合も
ある。そのため、この空間をできるだけ小さくし、濾過
能力を大きくするために、この空間をたくさん形成する
必要がある。これを示したものが、図8bである。図で
は、空間33が9個しか示されていないが、実際は数多
く形成される。また実際に採用したフィルタ膜31、3
2は、約0.1mm厚さのポリオレフィン系の高分子膜
であり、図の如く、薄いフィルタ膜が袋状に形成されて
おり、図面ではFTで示した。この袋状のフィルタFT
の中に、パイプ34が一体化された枠30が挿入され、
前記枠30と前記フィルタFTが貼り合わされている。
符号RGは、押さえ手段であり、フィルタ膜31が貼り
合わされた枠を両側から押さえるものである。そして押
さえ手段の開口部OPからは、フィルタ膜31、32が
露出している。
【0113】図8Cは、濾過装置35自身を円筒形にし
たものである。パイプ34に取り付けられた枠は、円筒
形で、側面には開口部OP1、OP2が設けられてい
る。開口部OP1と開口部OP2に対応する側面が取り
除かれているため、開口部間には、フィルタ膜31を支
持する支持手段SUSが設けられる事になる。そして側
面にフィルタ膜が貼り合わされる。
【0114】更に図9を使って図8bの濾過装置35を
詳述する。まず図8bの枠30に相当する部分30aを
図9bで説明する。
【0115】符号30aは、見た限り段ボールの様な形
状に成っている。0.2mm程度の薄い樹脂シートSH
T1、SHT2が重なり、その間に縦方向にセクション
SCが複数個設けられ、樹脂シートSHT1、SHT
2,セクションSCで囲まれて空間33が設けられる。
この空間33の断面は、縦3mm、横4mmから成る矩
形であり、別の表現をすると、この矩形断面を持ったス
トローが何本も並べられ一体化されたような形状であ
る。符号30aは、両側のフィルタ膜FTを一定の間隔
で維持しているので、以下スペーサと呼ぶ。
【0116】このスペーサ30aを構成する薄い樹脂シ
ートSHT1,SHT2の表面には、直径1mmの孔H
Lがたくさん開けられ、その表面にはフィルタ膜FTが
貼り合わされている。よって、フィルタ膜FTで濾過さ
れた濾過水は、孔HL、空間33を通り、最終的にはパ
イプ34から出ていく。
【0117】またスペーサ30aの両面SHT1,SH
T2には、孔HLの形成されていない部分があり、ここ
に直接フィルタ膜FT1が貼り付けられると、孔HLの
形成されていない部分に対応するフィルタ膜FT1は、
濾過機能が無く排水が通過しないため、被除去物が捕獲
されない部分が発生する。この現象を防止するため、フ
ィルタ膜FTは、少なくとも2枚貼り合わされている。
一番表側のフィルタ膜FT1は、被除去物を捕獲するフ
ィルタ膜で、このフィルタ膜FT1からスペーサ30a
の表面SHT1に向かうにつれて、フィルタ膜FT1の
孔よりも大きな孔を有するフィルタ膜が設けられ、ここ
ではフィルタ膜FT2が一枚貼り合わされている。依っ
て、スペーサ30aの孔HLが形成されていない部分で
も、間にフィルタ膜FT2が設けられているため、フィ
ルタ膜FT1全面が濾過機能を有するようになり、フィ
ルタ膜FT1全面に被除去物が捕獲され、第2のフィル
タ膜が表裏の面SH1、SH2全面に形成されることに
なる。また図面の都合で、フィルタ膜SHT1、SHT
2が矩形状のシートの様に表されているが、実際は図8
bに示すように袋状に形成されている。
【0118】次に、袋状のフィルタ膜SHT1、SHT
2、スペーサ30aおよび押さえ手段RGがどのように
取り付けられているか、図9a、図9Cおよび図9dで
説明する。
【0119】図9aは完成図であり、図9Cは、図9a
のA−A線に示すように、パイプ34頭部からパイプ3
4の延在方向(縦方向)に切断した図を示し、図9d
は、B−B線に示すように、濾過装置35を水平方向に
切断し時の断面図である。
【0120】図9a、図9C、図9dを見ると判るよう
に、袋状のフィルタ膜FTに挿入されたスペーサ30a
は、フィルタ膜FTも含めて4側辺が押さえ手段RGで
挟まれている。そして袋状にとじた3側辺および残りの
1側辺は、押さえ手段RGに塗布された接着剤AD1で
固定される。また残りの1側辺(袋の開口部)と押さえ
手段RGとの間には、空間SPが形成され、空間33に
発生した濾過水は、空間SPを介してパイプ34へと吸
引される。また押さえ金具RGの開口部OPには、接着
剤AD2が全周に渡り設けられ、完全にシールされ、フ
ィルタ以外から流体が侵入できない構造になっている。
【0121】よって空間33とパイプ34は連通してお
り、パイプ34を吸引すると、フィルタ膜FTの孔、ス
ペーサ30aの孔HLを介して流体が空間33に向かっ
て通過し、空間33からパイプ34を経由して外部へ濾
過水を輸送できる構造となっている。この濾過装置35
の動作を概念的に示したものが図10である。ここで
は、パイプ34側をポンプ等で吸引すれば、ハッチング
無しの矢印のように、水が流れ濾過されることになる。
【0122】まず排水中の被除去物を第1のフィルタ膜
31で捕獲し、第2のフィルタ膜36を形成した後、濾
過する方法で説明する。
【0123】図9の濾過装置35は、被除去物12が入
った流体が貯められているタンクの中に浸漬され、流体
はパイプ34を介して吸引される。そして白矢印のよう
に流体は通過していく。そして図5、図6で説明したよ
うに、小さな被除去物12Bは通過するが、大きな被除
去物12Aは、第1のフィルタ膜31、32に捕獲さ
れ、徐々に小さな被除去物12Bも捕獲されるようにな
る。そして濾過水の中の被除去物が所定の混入率よりも
少なくなったら、第2のフィルタ膜36が完成すること
になる。そしてこの後、濾過装置35を使い濾過すれ
ば、濾過が可能となる。またこの濾過装置35を別の排
水中に浸漬し、濾過しても良い。
【0124】ダイシング屑(被除去物)の排水が入った
排水タンクに前記濾過装置35を浸漬し、濾過していく
と、所定の精度で濾過され、排水タンクの排水は時間と
共に高濃度になっていくことが判るだろう。
【0125】この際、第2のフィルタ膜36は、被除去
物12が集合しているため、第2のフィルタ膜36に外
力を加えることで、第2のフィルタ膜36を取り除いた
り、また第2のフィルタ36の表層を取り除いたりする
ことができる。また外力を加えることで簡単に第2のフ
ィルタ膜36から被除去物を離間させることができ、排
水37へ移動させることができる。
【0126】この取り除きまたは離間は、気泡の上昇
力、水流、音波、超音波振動、機械的振動、スキージを
使って表面をこする、あるいは攪拌機等で簡単に実現で
きる。また浸漬される濾過装置35自身が排水の中で可
動できる構造とし、第2のフィルタ膜36の表層に水流
を発生させて第2のフィルタ36や被除去物14、15
を取り除いても良い。例えば図10に於いて、濾過装置
35の底面を支点として矢印Yのように左右に動かして
も良い。この場合、濾過装置自身が可動であるため水流
が発生し、第2のフィルタ36の表層を取り除くことが
できる。また図2の気泡発生装置54も一緒に採用する
場合、前記可動構造を採用すれば、気泡を濾過面全面に
到達させることができ、効率良く除去物を排水側に移動
させることができる。
【0127】また、図8Cで示した円筒形の濾過装置を
採用すれば、濾過装置自身を中心線CLを軸にして回転
させることができ、排水の抵抗を低減できる。この回転
により、フィルタ膜表面に水流が発生し、第2のフィル
タ膜表層の被除去物を排水側に移動させることができ、
濾過能力の維持する事ができる。
【0128】図10では、第2のフィルタ膜を取り除く
方法として、気泡の上昇を活用した例を示した。斜線で
示す矢印の方向に気泡が上昇し、この気泡の上昇力や気
泡の破裂が直接被除去物や固形物に外力を与え、また気
泡の上昇力や気泡の破裂により発生する水流が被除去物
や固形物に外力を与える。そしてこの外力により第2の
フィルタ膜36の濾過能力は、常時リフレッシュし、ほ
ぼ一定の値を維持することになる。
【0129】第2のフィルタ膜36に目詰まりが発生し
てその濾過能力が低下しても、前記気泡のように、第2
のフィルタ膜36を構成する被除去物12を動かす外力
を与えることで、第2のフィルタ膜36を構成する被除
去物12を排水側に動かすことができ、濾過能力を長期
にわたり維持させることができる。
【0130】これは、外力を与えることで第2のフィル
タの厚みをほぼ一定にしていると思われる。またあたか
も被除去物1つ1つが濾過水の入り口に栓をかけてお
り、栓が外力により外れ、外れた所から濾過水が浸入
し、また栓が形成されたら再度外力により外すの繰り返
しを行っているようなものである。これは、気泡のサイ
ズ、その量、気泡を当てている時間を調整することによ
り、常に濾過能力を維持できるメリットを有する。
【0131】尚、濾過能力を維持できれば、外力が常に
加わっていても良いし、間欠的に加わっても良い。
【0132】また全ての実施の形態に言えることである
が、フィルタ膜は、排水に完全に浸されている必要があ
る。第2のフィルタ膜は、長時間空気に触れると膜が乾
燥し、剥がれたり、崩れたりするからである。また空気
に触れているフィルタが少しでもあると、フィルタ膜は
空気を吸引するため、濾過能力が低下するからである。
【0133】前述したように、本発明の原理から考える
と、第2のフィルタ膜36が第1のフィルタ膜31、3
2に形成されている限り、第1のフィルタ膜31、32
は、シート状の高分子膜でもセラミックでも良し、吸引
型でも加圧型でも良い。しかし実際採用するとなると、
第1のフィルタ膜31、32は、高分子膜で、しかも吸
引型が良い。その理由を以下に述べる。
【0134】まずシート状のセラミックフィルタを作る
となるとかなりコストは上昇し、クラックが発生した
ら、リークが発生し、濾過ができなくなる。また加圧型
であると、排水を加圧する必要がある。例えば図2のタ
ンク50を例に取ると、圧力を加えるのに、タンクの上
方は開放型ではなく密閉型でなくてはならない。しかし
密閉型であると、気泡を発生させることが難しい。一
方、高分子膜は、色々なサイズのシートや袋状のフィル
タが安価で手に入る。また柔軟性があるためクラックが
発生せず、またシートに凹凸を形成することも容易であ
る。凹凸を形成することで、第2のフィルタ膜がシート
に食い付き、排水中での剥離を抑制することができる。
しかも吸引型であれば、タンクは開放型のままで良い。
【0135】また加圧型であると第2のフィルタ膜の形
成が難しい。図10に於いて、空間33内の圧力を1と
仮定すれば、排水は1以上の圧力をかける必要がある。
従ってフィルタ膜に負荷がかかり、更には捕獲された被
除去物が高い圧力で固定され、被除去物が移動しにくい
と思われる。
【0136】従って、被除去物で第2のフィルタ膜36
を形成した濾過装置35を排水タンク50に浸漬して濾
過すると、常に濾過能力が維持できるため、排水タンク
50の排水52は、決まった濾過期間で所定の濃度まで
排水の濃度を高めることができる。
【0137】以上、被除去物としてSiウェハから発生
するシリコン屑で説明してきたが、被除去物が、周期表
の中で、2a族〜7a族、2b族〜7b族の元素のうち
少なくとも一つを含む無機固形物であれば、これらのも
のは本発明を採用することにより殆ど取り除くことがで
きる。本発明は、0.1μm以下の被除去物が捕獲でき
ることから、CMPの砥粒の如き0.07〜0.3μm
程度の狭い範囲で分布している被除去物も捕獲できると
判断した。
【0138】つまりダイシング屑から成る被除去物が層
状に形成された膜を第2のフィルタ膜36として活用
し、この第2のフィルタ膜36が形成されたフィルタを
CMPの排水に浸漬して濾過を試みた。
【0139】これを示すものが、図11である。白丸で
示した符号14が細かな砥粒であり、また二重丸で示し
た符号15がCMPにより発生した被研磨(研削)物で
あり、これらが被除去物となる。また、被除去物、固形
物の定義により、図10で示した被除去物12が大きな
固形物16A、小さな固形物16Bとその名称変更され
ている。
【0140】例えば、Si酸化物から成る層間絶縁膜を
CMPする砥粒の材料はSi酸化物から成り、一般にシ
リカと呼ばれているものである。測定してみると図12
a、bの様に最小粒子径は約0.076μm、最大粒子
径は、0.34μmであった。この最大粒子は、この中
の粒子が複数集まって成る凝集粒子である。また平均粒
径は、約0.1448μmであり、この近傍0.13〜
0.15μmで分布がピークとなっている。またスラリ
ーの調整剤としては、KOHまたはNH3が一般的に用
いられる。またPHは、約10から11の間である。こ
の濾過装置35の動作概念を図11を参照し説明する。
【0141】濾過装置35は、固形物16が入った流体
が貯められているタンクの中に浸漬され、排水37は、
パイプ34を介して吸引される。小さな固形物16Bは
通過するが、大きな固形物16Aは、第1のフィルタ膜
31、32に捕獲され、徐々に小さな固形物16Bも捕
獲されるようになる。そして固形物が所定の混入率より
も少なくなったら、第2のフィルタ膜36が完成するこ
とになる。
【0142】続いて、図11に示すように、この第2の
フィルタ膜36が形成された濾過装置35を、被除去物
14、15の入った排水37に投入する。そしてパイプ
34を吸引する事により、第2のフィルタ膜36で被除
去物14、15が捕獲される。この際、第2のフィルタ
膜36は、固形物16が集合しているため、第2のフィ
ルタ膜36に外力を加えることで、第2のフィルタ膜3
6を取り除いたり、また第2のフィルタ36の表層を取
り除いたりすることができる。また被除去物である砥粒
14、被研磨物(研削物)15も個体が集合したもので
あるため、外力を加えることで簡単に第2のフィルタ膜
36から離間させることができ、排水37へ移動させる
ことができる。
【0143】この取り除きまたは離間は、前述したよう
に、気泡の上昇力、水流、音波、超音波振動、機械的振
動、スキージを使って表面をこする、あるいは攪拌機等
で簡単に実現できる。
【0144】図11では、第2のフィルタ膜を取り除く
方法として、気泡の上昇を活用した例を示した。斜線で
示す矢印の方向に気泡が上昇し、この気泡の上昇力や気
泡の破裂が直接被除去物や固形物に外力を与え、また気
泡の上昇力や気泡の破裂により発生する水流が被除去物
や固形物に外力を与える。そしてこの外力により第2の
フィルタ膜36の濾過能力は、常時リフレッシュし、ほ
ぼ一定の値を維持することになる。
【0145】つまり第2のフィルタ膜36に目詰まりが
発生してその濾過能力が低下しても、前記気泡のよう
に、第2のフィルタ膜36を構成する固形物16や被除
去物14,15を動かす外力を与えることで、第2のフ
ィルタ膜36を構成する固形物16や被除去物14、1
5を排水側に動かすことができ、濾過能力を長期にわた
り維持させることができる。
【0146】これは、外力を与えることで第2のフィル
タの厚みをほぼ一定にしていると思われる。またあたか
も被除去物1つ1つが濾過水の入り口に栓をかけてお
り、栓が外力により外れ、外れた所から濾過水が浸入
し、また栓が形成されたら再度外力により外すの繰り返
しを行っているようなものである。これは、気泡のサイ
ズ、その量、気泡を当てている時間を調整することによ
り、常に濾過能力を維持できるメリットを有する。
【0147】尚、濾過能力を維持できれば、外力が常に
加わっていても良いし、間欠的に加わっても良い。
【0148】また全ての実施の形態に言えることである
が、フィルタ膜は、排水に完全に浸されている必要があ
る。第2のフィルタ膜は、長時間空気に触れると膜が乾
燥し、剥がれたり、崩れたりするからである。また空気
に触れているフィルタが少しでもあると、フィルタ膜は
空気を吸引するため、濾過能力が低下するからである。
【0149】例えば、CMPは、薬品と0.1μm以下
の砥粒が含まれたスラリーを使う。そしてポリッシング
の時に水が流され、排水としては前記スラリーよりも濃
度の薄いものが排出される。しかし排出された原液が濾
過されるに従い濃度が濃くなると、同時に粘性も出てく
る。そして濾過装置の間隔が狭く、粘性が出てくると、
気泡は濾過装置の間に入りづらくなり、気泡が固形物や
被除去物に外力を与えなくなる。しかも被除去物が非常
に細かくなると、濾過能力の低下が早い。そのため、所
定の濃度になったら、図2の様に、別の濾過装置68に
移す。
【0150】ここでは、フィルタFTbを介して濾過
し、高濃度の原液がある程度の固まりに成るまで吸引し
ている。一方、濾過装置FDに原液を移すことで排水タ
ンク50の排水レベルが下がるが、パイプ51からは濃
度の薄い排水が供給されている。そして排水の濃度が薄
くなり、排水がフィルタを完全に浸すようになったら、
再度濾過が始まるように設定すれば、気泡が濾過装置の
間に入り込み固形物に外力を与えるようになる。
【0151】例えば被除去物が入った排水タンク50が
所定の濃度になったら、凝集沈殿を行わず、回収装置6
8(FD)で分離しても良い。分離された被除去物1
4、15は、凝集沈殿で使用される薬品で反応していな
いため、比較的純度の高いものであり、色々な分野に再
利用が可能である。
【0152】図12は、CMP排水が濾過され、砥粒が
捕獲されている事を示すデータである。実験では、前述
したスラリーの原液を、純水で50倍、500倍、50
00倍に薄め、試験液として用意した。この3タイプの
試験液は、従来例で説明したように、CMP工程に於い
て、ウェハが純水で洗浄されるため、排水は、50倍〜
5000倍程度になると想定し、用意された。この3つ
のタイプの試験液の光透過率を調べると、50倍の試験
液は、22.5%、500倍の試験液は、86.5%、
5000倍の試験液は、98.3%である。これら3つ
のタイプの試験液を前記第2のフィルタ膜36が形成さ
れた濾過装置で濾過すると、濾過後の透過率は、99.
8パーセントであった。尚、50倍希釈の透過率データ
は、その値が小さいため図面には出てこない。
【0153】以上の結果から、固形物16A、16Bで
形成された第2のフィルタ膜を有するフィルタで、CM
Pから排出される被除去物を濾過すると、透過率で9
9.8%程度まで濾過できることが判った。
【0154】尚、研磨、研削、粉砕等で図7の如き粒度
分布の固形物を作ったり、自然界にある固形物を集め、
これを層状の膜として形成することで、0.1μm以下
の流体が捕獲できるフィルタを形成できることが判っ
た。尚、図の如く、大きな固形物の割合が小さな固形物
の割合よりも大きい事が好ましい。以上説明したよう
に、被除去物で第2のフィルタを形成し、第2のフィル
タで被除去物を捕獲する場合でも、固形物で第2のフィ
ルタを形成し、第2のフィルタで被除去物を捕獲する場
合でも、第2のフィルタは、微粒子で構成される。そし
てこの微粒子は、流体で濡れているため膜として第1の
フィルタ上に固着されている。従って、この第2のフィ
ルタは、流体が蒸発してしまうと、乾燥し、膜が崩れて
しまい、本来捕獲すべき被除去物が捕獲されなくなって
しまう。
【0155】本発明は、図1に示すように、乾燥防止手
段として、袋CS1またはケースCS2を採用し、この
中に濾過装置を収納することにより、前述した乾燥を防
止するものである。または第2のフィルタ表面に乾燥防
止用のシートを貼り付けるものである。これにより第1
のフィルタ上の第2のフィルタは、排水に浸漬されるま
で実質乾燥されることなく維持される。
【0156】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、第1
のフィルタの表面に微粒子を積層し、第2のフィルタと
して活用する濾過装置に於いて、乾燥を防止する手段を
採用することで、濾過装置が排水に投入されるまで、そ
の濾過性能を維持させることができる。
【0157】また距離的にも、時間的にも離れた第1の
場所で第2のフィルタを形成しても、第2のフィルタを
乾燥させることなく排水中に濾過装置を設置することが
できる。よって第2のフィルタが形成された濾過装置を
商品として提供することができる。
【0158】また乾燥を防止する手段を採用するだけ
で、0.1μm以下の被除去物を常に捕獲できる濾過装
置として提供でき、また第2のフィルタに外力を与える
手段を採用することで、目詰まりを防止した濾過装置が
実現できる。従って、より短い期間で排水を高濃度にで
き、排水中の被除去物を短期間で回収することができ
る。しかも簡単な機構で、且つ薬品を使わずに回収でき
るため、被除去物の再利用、流体の再利用が可能とな
る。
【0159】以上、本発明は、簡単なシステムで、非常
に微細な被除去物が混入された排水から被除去物を分離
回収することができ、薬品の使用がないために被除去物
や流体の再利用が可能となる。従って、産業廃棄物を極
力減らせ、環境に優しい濾過が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、第2のフィルタの
乾燥を防止する手段を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態に係る流体の被除去物回収方
法を説明する図である。
【図3】本発明の流体の被除去物回収装置および回収方
法を説明する図である。
【図4】図2の回収装置の具体的構成を説明する図であ
る。
【図5】本発明の実施形態に係る被除去物から成るフィ
ルタの形成方法を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係る被除去物から成るフィ
ルタの形成方法を説明する図である。
【図7】ダイシング時に発生する排水中のシリコン屑の
粒度分布を説明する図である。
【図8】本発明に採用する濾過装置を説明する図であ
る。
【図9】本発明に採用する濾過装置を説明する図であ
る。
【図10】濾過動作を説明する図である。
【図11】濾過動作を説明する図である。
【図12】CMPから発生する排水に混入される微粒子
の分布、排水の光透過率およびこれを濾過した際の光透
過率を説明する図である。
【図13】ダイシング装置の概略図である。
【図14】バックグラインド装置の概略図である。
【図15】従来の濾過システムを説明する図である。
【図16】CMP装置を説明する図である。
【符号の説明】
32 第1のフィルタ 35 濾過装置 36 第2のフィルタ CS1、CS2 乾燥を防止する手段 50 排水タンク 52 排水 53 濾過装置 54 気泡発生装置 67 センサ 68 回収装置 72 第1の貯留槽 73 第2の貯留槽 75 回収物 76 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 29/38 580A 580C

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被除去物を含む流体を第1のフィルタに
    通過させて前記第1のフィルタ表面に前記被除去物から
    成る第2のフィルタを形成し、 前記第2のフィルタを構成する前記被除去物の乾燥を防
    止する手段を施し、前記被除去物を含む流体に前記第2
    のフィルタが浸漬される前に、前記乾燥を防止する手段
    を取り除き、 前記第2のフィルタを前記流体に浸漬し、前記流体の前
    記被除去物を除去することを特徴とする流体の被除去物
    除去方法。
  2. 【請求項2】 被除去物を含む流体を第2のフィルタに
    循環させて第2のフィルタを補修する請求項1に記載の
    流体の被除去物除去方法。
  3. 【請求項3】 前記被除去物は、大きさの異なる粒子を
    含み、前記第1のフィルタの孔の大きさは最小の粒子の
    粒径よりも大きく、最大の粒子の粒径よりも小さいこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体の被
    除去物除去方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のフィルタの孔より大きな被除
    去物の割合が小さな被除去物の割合よりも大きいことを
    特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流
    体の被除去物除去方法。
  5. 【請求項5】 被除去物の除去の開始後、所定時間循環
    させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれ
    かに記載の流体の被除去物除去方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルタを通過した流体に含
    まれる被除去物の混入の度合を検出手段で検出し、所定
    値以下となった時点で循環を停止することを特徴とする
    請求項2から請求項5のいずれかに記載の流体の被除去
    物除去方法。
  7. 【請求項7】 前記流体を前記第1のフィルタを介して
    吸引することを特徴する請求項1から請求項6のいずれ
    かに記載の流体の被除去物除去方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のフィルタ表面に外力を与える
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記
    載の流体の被除去物除去方法。
  9. 【請求項9】 前記外力により前記第2のフィルタ表面
    の被除去物の一部を脱離させることを特徴とする請求項
    8に記載の流体の被除去物除去方法。
  10. 【請求項10】 前記外力は気泡の上昇力、機械的振
    動、音波または液流を用いて発生させることを特徴とす
    る請求項8または請求項9に記載の流体の被除去物除去
    方法。
  11. 【請求項11】 固形物を含む第1の流体を第1のフィ
    ルタに通過させて、前記第1のフィルタ表面に前記固形
    物を含む第2のフィルタを形成し、 前記第2のフィルタを構成する前記固形物の乾燥を防止
    する手段を施し、被除去物を含む第2の流体に前記第2
    のフィルタが浸漬される前に、前記乾燥を防止する手段
    を取り除き、 前記第2のフィルタを前記第2の流体に浸漬し、前記第
    2の流体の前記被除去物を除去することを特徴とする流
    体の被除去物除去方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の流体を前記第1のフィルタ
    に循環通過させることを特徴とする請求項11に記載の
    流体の被除去物除去方法。
  13. 【請求項13】 前記固形物または前記被除去物は、異
    なる大きさの粒子を含み、前記第1のフィルタの孔の大
    きさは最小の粒子よりも大きく、最大の粒子よりも小さ
    い事を特徴とする請求項11または請求項12に記載の
    流体の被除去物除去方法。
  14. 【請求項14】 前記第1のフィルタの孔より大きな前
    記固形物または前記被除去物の割合が小さな前記固形物
    または前記被除去物の割合よりも大きいことを特徴とし
    た請求項11から請求項13のいずれかに記載の流体の
    被除去物除去方法。
  15. 【請求項15】 起動後、所定時間循環させることを特
    徴とする請求項11〜請求項14のいずれかに記載の流
    体の被除去物除去方法。
  16. 【請求項16】 前記第1のフィルタを通過した流体に
    含まれる前記固形物または前記被除去物の混入の度合を
    検出手段で検出し、所定値以下となった時点で循環を停
    止する事を特徴とする請求項15に記載の流体の被除去
    物除去方法。
  17. 【請求項17】 前記流体を前記第1のフィルタを介し
    て吸引する事を特徴とした請求項11から請求項16の
    いずれかに記載の流体の被除去物除去方法。
  18. 【請求項18】 前記第2のフィルタ表面に外力を与え
    る請求項11から請求項17のいずれかに記載の流体の
    被除去物除去方法。
  19. 【請求項19】 前記外力により第2のフィルタ表面の
    固形物または前記被除去物の一部を脱離させる事を特徴
    とした請求項18に記載の流体の被除去物除去方法。
  20. 【請求項20】 外力は気泡の上昇力、機械的振動、音
    波または液流を用いて発生させる請求項18または請求
    項19に記載の流体の被除去物除去方法。
  21. 【請求項21】 前記被除去物は、0.1μm以下の機
    械加工物またはCMPにより排出される廃液中の微粒子
    である請求項11から請求項20のいずれかに記載の流
    体の被除去物除去方法。
  22. 【請求項22】 前記乾燥を防止する手段は、第2のフ
    ィルタをカバーするシート、樹脂または金属箔からなる
    袋、樹脂、金属またはセラミックから成る密閉ケースで
    ある請求項11から請求項21に記載の流体の被除去物
    除去方法。
  23. 【請求項23】 第1のフィルタの表面に個々に分離可
    能な固形物が積層されてなる第2のフィルタが形成され
    た被除去物除去装置であり、 前記第2のフィルタの乾燥防止のために、密閉された袋
    または密閉されたケースに収納されている事を特徴とす
    る被除去物除去装置。
  24. 【請求項24】 第1のフィルタの表面に個々に分離可
    能な固形物が積層されてなる第2のフィルタが形成され
    た被除去物除去装置であり、 前記第2のフィルタの破壊防止のために、第2のフィル
    タの表面に剥離可能なシートが被覆されている事を特徴
    とする被除去物除去装置。
JP2000007294A 2000-01-17 2000-01-17 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置 Expired - Fee Related JP3315965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000007294A JP3315965B2 (ja) 2000-01-17 2000-01-17 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000007294A JP3315965B2 (ja) 2000-01-17 2000-01-17 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001198418A true JP2001198418A (ja) 2001-07-24
JP3315965B2 JP3315965B2 (ja) 2002-08-19

Family

ID=18535689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000007294A Expired - Fee Related JP3315965B2 (ja) 2000-01-17 2000-01-17 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3315965B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100600665B1 (ko) * 2001-10-31 2006-07-13 산요덴키가부시키가이샤 피제거물의 제거 방법
US7157012B2 (en) 2003-03-26 2007-01-02 Sanyo Electric Co., Ltd. Water treatment device and water treatment method using the same
CN111135596A (zh) * 2019-10-31 2020-05-12 荆门金贤达生物科技有限公司 一种乙螨唑生产线上的精料制备生产线

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100600665B1 (ko) * 2001-10-31 2006-07-13 산요덴키가부시키가이샤 피제거물의 제거 방법
US7157012B2 (en) 2003-03-26 2007-01-02 Sanyo Electric Co., Ltd. Water treatment device and water treatment method using the same
CN111135596A (zh) * 2019-10-31 2020-05-12 荆门金贤达生物科技有限公司 一种乙螨唑生产线上的精料制备生产线
CN111135596B (zh) * 2019-10-31 2024-05-17 荆门金贤达生物科技有限公司 一种乙螨唑生产线上的精料制备生产线

Also Published As

Publication number Publication date
JP3315965B2 (ja) 2002-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3291488B2 (ja) 流体の被除去物除去方法
JP3291487B2 (ja) 流体の被除去物除去方法
JP3316483B2 (ja) 流体の被除去物除去装置
JP3316484B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6890242B2 (en) Method of fabricating a semiconductor device
EP1055448A2 (en) Method of filtering a fluid
JP3825649B2 (ja) 濾過装置セットを用いた濾過方法
JP3524885B2 (ja) 排水の濾過方法
JP2002176016A (ja) 被除去物の再利用方法
JP3315965B2 (ja) 流体の被除去物除去方法および被除去物除去装置
JP4632635B2 (ja) 半導体材料の加工屑処理システム
JP3568473B2 (ja) 移載装置およびそれを用いた回収方法
JP3306401B2 (ja) 流体の被除去物回収方法および流体の被除去物回収装置
JP3825648B2 (ja) 流体の濾過方法
JP3306402B2 (ja) 流体の被除去物回収方法
JP2002052388A (ja) 排水の濾過方法
JP2002187000A (ja) 被除去物の再利用方法および回収手段
JP2001038153A (ja) 排水の再生システム
JP2002153708A (ja) 被除去物の再利用方法
JP2001347456A (ja) Cmp排水の濾過方法
JP2002166133A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2001347144A (ja) 濾過装置および濾過方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080607

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100607

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110607

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110607

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120607

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees