JP2001198089A - 実体顕微鏡 - Google Patents
実体顕微鏡Info
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Abstract
実体角変換部を設けて実体角を変換可能とするととも
に、変倍光学系と接眼レンズとの間に輻輳角調整部を設
けて実体角変換部によって変換された実体角に応じて輻
輳角も調整可能とすることにより、被検者の被検眼の前
眼部および眼底部の観察や検査などでより立体感が得ら
れ両眼視が容易な双眼用の実体顕微鏡を提供する。 【解決手段】 被検眼の前眼部を観察する場合、実体角
変換ユニット6の実体角変換部を左右光軸上から取り除
くことにより実体角をα1に変換し、さらにウエッジプ
リズム30a、30bを左右光軸上に配置して輻輳角を
θに調整する。また、被検眼の眼底部を観察する場合、
実体角変換部を左右光軸上に配置することにより実体角
をα2に変換し、さらにウエッジプリズム30a、30
bを左右光軸上から取り除いて輻輳角をθよりも小さい
角度に調整する。
Description
観察や検査などに用いられる双眼用の実体顕微鏡に関す
る。
の広範囲の分野において適用されているが、その使用目
的は観察対象物である例えば被検者の被検眼を単に拡大
観察するのみならず、被検者の被検眼に対して精細な観
察や検査を行うためである。従って、このような目的に
用いる実体顕微鏡としては、検者が楽な姿勢で被検者の
被検眼の観察や検査を行えることが望まれている。
゜の固定の実体角(ステレオ角)を有しており、このよ
うな実体顕微鏡により被検者の被検眼の前眼部に対して
上記の固定の実体角により立体目視が可能となってい
る。一方、このような実体顕微鏡により被検者の被検眼
の眼底部を観察する場合には、さらにコンタクトレンズ
が用いられている。
507号)に記載されている双眼用の実体顕微鏡には、
回転可能な光学素子(プリズム)を備えた実体角変換器
が設けられており、この実体角変換器の回転可能な光学
素子によって部分光ビームの光軸の相対位置を変えるこ
とにより実体角を変換し、被検者の被検眼の前眼部およ
び眼底部を観察可能としている。
検眼の前眼部を観察する場合には、上記の光学素子を平
行板ガラスの状態で配置されるようにする。一方、被検
眼の眼底部を観察する場合には、この光学素子を例えば
90゜回転させて固定する。これにより、部分光ビーム
の左右光路(軸)間の距離を光学素子と対物レンズの間
の領域で狭くし、実体角を例えば13゜から4.5゜に
変換して小さくしている。なお、被検眼の眼底部を観察
する場合にはコンタクトレンズを用いる必要があるが、
実体角を小さくすることによりコンタクトレンズでのい
わゆるケラレが少なくなるので、両眼視できる範囲を広
げることが可能となる。
−281894号)に記載されている双眼用の実体顕微
鏡では、左右光軸に対して実体角変換器を挿脱させるこ
とにより実体角を変換し、被検者の被検眼の前眼部およ
び眼底部を観察可能としている。なお、被検眼の眼底部
を観察する場合には、上述の特許公報(特公平7−11
1507号)に記載されている実体顕微鏡の場合と同様
に、実体角が小さくなるように変換している。
実体顕微鏡において被検眼の眼底部を観察する場合には
実体角を小さくする必要があるが、この実体角を小さく
したことにより眼底部の観察において立体感が得られな
くなってしまうという問題がある。
あり、本発明の目的は、対物レンズと変倍光学系との間
に実体角変換部を設けて実体角を変換可能とするととも
に、変倍光学系と接眼レンズとの間に輻輳角調整部を設
けて実体角変換部によって変換された実体角に応じて輻
輳角も調整可能とすることにより、被検者の被検眼の前
眼部および眼底部の観察や検査などにおいてより立体感
が得られ両眼視が容易な双眼用の実体顕微鏡を提供する
ことである。
に、請求項1に記載の発明は、左右光軸を有する双眼用
の実体顕微鏡において、前記左右光軸の相対位置を変え
て実体角を変換する実体角変換手段と、前記実体角変換
手段によって変換した実体角に応じて輻輳角を調整する
輻輳角調整手段とを備えたことを特徴とする。
2に記載の発明は、左右光軸を有する双眼用の実体顕微
鏡において、前記左右光軸の相対位置を変えて実体角を
変換する実体角変換手段と、輻輳角を調整する輻輳角調
整手段と、前記実体角変換手段によって実体角が変換さ
れたかどうかを判定し、その判定結果を基にして前記輻
輳角調整手段の動作を制御する制御手段とを備えたこと
を特徴とする。
顕微鏡において、請求項3に記載の発明は、前記実体角
変換手段を前記左右光軸に対して挿脱する手段を備えた
ことを特徴とする。
顕微鏡において、請求項4に記載の発明は、前記輻輳角
調整手段は、前記実体角変換手段によって実体角が相対
的に小さい角度に変換された場合には、前記輻輳角も相
対的に小さい角度に調整することを特徴とする。
おいて、請求項5に記載の発明は、前記輻輳角調整手段
を前記左右光軸に対して挿脱する第2の挿脱手段を備
え、前記実体角変換手段と前記輻輳角調整手段は、前記
第1の挿脱手段および前記第2の挿脱手段により前記左
右光軸に対して相対的に挿脱されることを特徴とする。
て図面を参照して説明する。
顕微鏡の外観構成を示す平面図、図2は本発明の実施の
形態の双眼用の実体顕微鏡の外観構成を示す側面図、図
3は本発明の実施の形態の双眼用の実体顕微鏡の光学系
の構成を示す図である。なお、図3は本発明の実施の形
態の実体顕微鏡によって被検眼の前眼部を観察する場合
の光学系の構成を示している。
発明の実施の形態の双眼用の実体顕微鏡10は、被検者
の被検眼のような観察対象物Oと対向して設けられる対
物レンズ1aを有する対物レンズユニット1と、対物レ
ンズ1aを通過した2系統の観察光束を屈折させて左右
光軸の相対位置を変化させることにより実体角(ステレ
オ角)を変換する実体角変換ユニット6と、実体角変換
ユニット6を通過した2系統の観察光束に関してそれぞ
れ変倍を行う変倍光学系2a、2bを備えた変倍光学系
ユニット2と、変倍光学系ユニット2によって変倍を行
った観察光束を所定の位置に結像して観察像を得る結像
レンズ3a、3b、結像レンズ3a、3bにより得た観
察像を正立させる正立プリズム4a、4b、輻輳角を調
整するためのウエッジプリズム30a、30bを有する
輻輳角調整部30、および接眼レンズ部5a、5bを備
えた接眼鏡ユニット5とによって構成されている。
ト6、変倍光学系ユニット2、および接眼鏡ユニット5
は、観察対象物Oから離れる方向に左右光軸に沿ってこ
の順序に配置されている。
光学系では、後述する実体角変換部は左右光軸L1、L
2上に配置されていないので、実体角α1(例えば13
゜)が得られ、これにより被検眼の前眼部の観察などが
容易となる。
おける実体角変換ユニットの構成を示す概略図、図5は
本発明の実施の形態の実体顕微鏡により被検眼の眼底部
を観察する場合の光学系の構成を示す図である。図4に
示すように、実体角変換ユニット6は、実体顕微鏡10
の実体角を変換するための実体角変換プリズム6a、6
bや実体角変換プリズム6a、6bを設置するための設
置部材12などによって構成される実体角変換部18
と、実体角変換部18を上下方向Y1に移動可能にする
ことにより実体角変換部18を左右光軸L1、L2に対
して挿脱させるための支柱11a、11bと、実体角変
換部18を上下方向Y1に移動させるための移動レバー
7と、実体角変換部18の挿脱により実体角が変換され
たかどうかを検出するための実体角変換検出スイッチ4
1とを備えている。
接着剤を用いてその一部を接着することによって一体化
して構成されており、設置部材12上に設置されてい
る。また、支柱11a、11bの両端部は実体角変換ユ
ニット6の上下内側面に固定して設けられている。さら
に、設置部材12は、移動レバー7と連結し、さらに支
柱11a、11bに対して上下方向Y1に移動可能に設
けられている。これにより、移動レバー7によって実体
角変換部18を上下方向Y1に移動可能としている。
換部18が左右光軸L1、L2上に配置されているかど
うかを検出する。実体角変換検出スイッチ41は、例え
ば、実体角変換部18が左右光軸L1、L2上に配置さ
れた場合にはオンし、実体角変換部18が左右光軸L
1、L2上から取り除かれた(退避させた)場合にはオ
フするように構成されている。
光学系では、実体角変換部18は左右光軸L1、L2上
に配置されて左右光軸L3、L4が構成されるので、実
体角α1よりも小さい角度である実体角α2(例えば
4.5゜)が得られる。これにより、被検眼の眼底部の
観察などが容易となる。
おける実体角の変換および輻輳角の調整を説明するため
の図である。図6に示すように、実体角がα1とα2の
いずれの角度に変換されているかに応じて輻輳角をθと
δ(θ>δ、例えばほぼ0゜)との間で調整している。
る場合には、図3に示すように、実体角変換部18を左
右光軸L1、L2上から取り除くことによって実体角を
α1に変換している。この場合、さらに、輻輳角変換部
30のウエッジプリズム30a、30bを左右光軸L
1、L2上に配置することによって輻輳角をθに調整し
ている。
合には、図5に示すように、実体角変換部18を構成す
る実体角変換プリズム6a、6bを左右光軸L3、L4
上に配置することによって実体角をα1からα2に変換
している。この場合、さらに、輻輳角変換部30のウエ
ッジプリズム30a、30bを左右光軸L3、L4上か
ら取り除くことによって輻輳角をθからδ(ここでは、
ほぼ0゜)に調整している。
顕微鏡の構成の一部を示すブロック図である。図7に示
すように、本発明の実施の形態の実体顕微鏡は、輻輳角
調整部30のウエッジプリズム30a、30bを左右光
軸に対して挿脱するためのウエッジプリズム駆動回路4
0と、実体角変換検出スイッチ41と、輻輳角変換部3
0によって調整される輻輳角に応じて接眼レンズ部5
a、5bを旋回させるための駆動モータ43と、駆動モ
ータ43を駆動するための接眼レンズ部駆動回路42
と、変換される実体角に応じて調整される輻輳角に関す
る輻輳角情報を記録する記録ユニット44と、ウエッジ
プリズム駆動回路40、実体角変換検出スイッチ41、
接眼レンズ部駆動回路42、および記録ユニット44の
動作をそれぞれ制御する制御処理ユニット50とを備え
ている。
出スイッチ41のオン/オフ状態を示すオン信号または
オフ信号をチェックし、そのチェック結果を基にして輻
輳角を調整する必要があるかどうかを判断する。輻輳角
を調整する必要があると判断した場合には、ウエッジプ
リズム30a、30bを左右光軸上に対してそれぞれ挿
脱する。
眼用の実体顕微鏡において接眼レンズ部を旋回させる接
眼レンズ部旋回機構を示す図である。なお、図8は接眼
レンズ部旋回機構を上から見た平面図であり、図9は図
8に示す接眼レンズ部旋回機構の側面図である。
部旋回機構は、接眼レンズ部5a、5bをそれぞれ設置
するための設置部材60a、60bと、それぞれ設置部
材60a、60bが固定されており、また互いに噛み合
っている回転ギア61a、61bと、回転ギア61bと
噛み合っている回転ギア62と、回転ギア62の回転軸
63と連結している駆動モータ43とによって構成され
ている。
ンズ部駆動回路42の動作を制御して駆動モータ43を
駆動した場合、駆動モータ43による回転軸63の回転
により回転ギア62を回転させる。回転ギア62の回転
に伴って回転ギア62に噛み合っている回転ギア61b
が回転し、これにより設置部材60bが輻輳角θの1/
2の角度である所定角度θ/2だけ旋回する。また、回
転ギア61bの回転に伴って回転ギア61bに噛み合っ
ている回転ギア61aが回転し、これにより設置部材6
1aが輻輳角θの1/2の角度である所定角度θ/2だ
け旋回する。
ぞれ設置されている接眼レンズ部5a、5bは回転軸6
4a、64bを支点として左右光軸に対してθ/2だけ
旋回することになる。
作用について説明する。
場合には、移動レバー7を用いることにより支柱11
a、11bに沿って実体角変換部18を下方向に移動さ
せて左右光軸上から取り除く。これにより、実体角α1
が得られる。なお、実体角変換部18が左右光軸上から
取り除かれると実体角変換検出スイッチ41がオフさ
れ、オフ信号が制御処理ユニット50に出力される。
出スイッチ41からオフ信号を受けると、ウエッジプリ
ズム駆動回路40の動作を制御してウエッジプリズム3
0a、30bを左右光軸L1、L2上に挿入して配置さ
せる。
ニット44に記録されている輻輳角情報を基に接眼レン
ズ部駆動回路42の動作を制御して駆動モータ43を駆
動させる。これにより、回転軸64a、64bを支点と
して接眼レンズ部5a、5bが設置されている設置部材
60a、60bが互いに離れる方向に所定角度θ/2だ
けそれぞれ旋回する。
角α1に応じて輻輳角をθに調整し、図3に示すような
実体顕微鏡10の光学系を構成させる。
とする場合には、移動レバー7を用いることにより支柱
11a、11bに沿って実体角変換部18を上方向に移
動させて左右光軸上に配置させる。これにより、実体角
がα1からα2に変換される。なお、実体角変換部18
が左右光軸上に配置されると実体角変換検出スイッチ4
1がオンされ、オン信号が制御処理ユニット50に出力
される。
出ユニット41からオン信号を受けると、ウエッジプリ
ズム駆動回路40の動作を制御してウエッジプリズム3
0a、30bを左右光軸上から取り除く。
ニット44に記録されている輻輳角情報を基に接眼レン
ズ部駆動回路42の動作を制御して駆動モータ43を駆
動させる。これにより、回転軸64a、64bを支点と
して接眼レンズ部5a、5bが設置されている設置部材
60a、60bが互いに近づく方向に所定角度θ/2だ
けそれぞれ旋回する。
角α2に応じて輻輳角をθよりも小さい角度(ほぼ0
゜)に調整し、図5に示すような実体顕微鏡10の光学
系を構成させる。
必要な実体角に応じて観察光束の左右光軸に対して上下
方向(垂直方向)に実体角変換部を挿脱している。従っ
て、被検眼の前眼部を観察(実体角がα1)する場合に
は、観察光束が変位していない位置で左右光軸上から実
体角変換部が取り除かれ、左右光軸上に不要な光学部材
が配置されることがなくなる。これにより、より鮮明な
観察像を得ることができる。
により輻輳角も調整しているので、立体感が得られた観
察が可能となる。特に、被検眼の眼底部を観察するため
に実体角を相対的に小さい角度に変換した場合、輻輳角
も相対的に小さい角度(ほぼ0゜)に調整している。従
って、被検眼の眼底部に対して立体感が得られた観察を
容易に行うことができる。
ように、実体角変換部を左右光軸に対して挿脱すること
により実体角を変換しているが、例えば、実体角変換部
を構成する光学部材を左右光軸上で回転させて実体角を
変換するように構成することもできる。
を有する複数の実体角変換部を備えた実体角変換ユニッ
トを用いてもよい。このような実体角変換ユニットを用
いることにより必要に応じて実体角を選択する幅が増え
るので、被検者の被検眼に対する観察や検査をより容易
に行うことができる。
の輻輳角を調整可能な輻輳角変換部を設けることによ
り、各実体角において最適な立体感を得ることができ
る。
微鏡において、対物レンズと変倍光学系との間に実体角
変換部を設けて実体角を変換可能とするとともに、変倍
光学系と接眼レンズとの間に輻輳角調整部を設けて実体
角変換部によって変換された実体角に応じて輻輳角も調
整可能とすることにより、被検者の被検眼の前眼部およ
び眼底部の観察や検査を容易に行うことができる。
観構成を示す平面図である。
観構成を示す側面図である。
学系の構成を示す図である。
ける実体角変換ユニットの構成を示す概略図である。
り被検眼の眼底部を観察する場合の光学系の構成を示す
図である。
ける実体角の変換および輻輳角の調整を説明するための
図である。
成の一部を示すブロック図である。
いて接眼レンズ部を旋回させる接眼レンズ部旋回機構を
示す図である。
いて接眼レンズ部を旋回させる接眼レンズ部旋回機構を
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 左右光軸を有する双眼用の実体顕微鏡に
おいて、 前記左右光軸の相対位置を変えて実体角を変換する実体
角変換手段と、 前記実体角変換手段によって変換した実体角に応じて輻
輳角を調整する輻輳角調整手段とを備えたことを特徴と
する実体顕微鏡。 - 【請求項2】 左右光軸を有する双眼用の実体顕微鏡に
おいて、 前記左右光軸の相対位置を変えて実体角を変換する実体
角変換手段と、 輻輳角を調整する輻輳角調整手段と、 前記実体角変換手段によって実体角が変換されたかどう
かを判定し、その判定結果を基にして前記輻輳角調整手
段の動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
る実体顕微鏡。 - 【請求項3】 前記実体角変換手段を前記左右光軸に対
して挿脱する第1の挿脱手段を備えたことを特徴とする
請求項1または2に記載の実体顕微鏡。 - 【請求項4】 前記輻輳角調整手段は、前記実体角変換
手段によって実体角が相対的に小さい角度に変換された
場合には、前記輻輳角も相対的に小さい角度に調整する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の実体顕微
鏡。 - 【請求項5】 前記輻輳角調整手段を前記左右光軸に対
して挿脱する第2の挿脱手段を備え、前記実体角変換手
段と前記輻輳角調整手段は、前記第1の挿脱手段および
前記第2の挿脱手段により前記左右光軸に対して相対的
に挿脱されることを特徴とする請求項3に記載の実体顕
微鏡。
Priority Applications (1)
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JP2000013030A JP4354065B2 (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 実体顕微鏡 |
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