JP2001197947A - 多目的収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャンプ等の必要品を中に収納して運ぶこと
ができ、目的地についた後は、当該箱を形成する部位が
そのまま容易にテーブルやイスや棚として使用できる箱
を提供する。 【解決手段】 形成する六面が夫々着脱自在な箱体１に
おいて、天板と枠体と当該枠体の四隅から角筒を垂下し
て成る上板部を、底板３ａの四隅に角筒３ｂを立設して
成る底板部３に、対向する一方の角筒を他方の角筒に嵌
合して収納し、一方の対向する各側板４の四隅から角筒
４ｂ、４ｃを水平方向に夫々突設させてこれらの一方の
角筒４ｃを他方の角筒４ｂに嵌合して収納し、他方の対
向する各側板を蝶番３ｆによって底板部３に開閉自在に
設け、天板は上面開口部を形成する枠体に蝶番によって
開閉自在に設け、また天板の自由端は枠体に固定具によ
って固定自在に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、キャンプなどの
野外での活動において、キャンプ用品や屋外調理器など
を中に入れて運ぶだけではなく、現地においては当該箱
を容易に分解でき、これらの分解した部位がテーブルや
イス、又は簡易調理台などに使える多目的収納箱に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、海や山などの屋外のいわゆる
アウトドアにおいて、さまざまなキャンプ用品や屋外調
理器などが開発され、多くの商品が販売されている。そ
して、これらの商品は人によって携行されて野外の目的
地まで運ばれて使用されるものである為、どうしても必
要最低限度の種類や品数に限定されるのが普通である。
それ故、一般の家庭において行われる調理や食事とは異
なり、通常あるものがなかったりするのでささいなこと
に不便を感じることがあった。例えば、調理ができる平
で適当な広さの箇所がなかったり、またちょっと疲れた
ときに、そばにイスにがあれば簡単に休めるのにそれが
なかったりしていた。

【発明が解決しようとする課題】

【０００３】しかしながら、キャンプへ行くのにわざわ
ざテーブルやイスを持って行くのは如何にも大袈裟であ
り、またキャンプへ行くのにその様なものを持っていく
のは嵩張り過ぎて運搬に不便である。しかしテーブルや
イスなどがあると便利である。

【０００４】そこでこの発明は、これらの点に鑑みて成
されたもので、キャンプ等の必要品を中に収納して運ぶ
ことができ、目的地についた後は、当該箱を形成する部
位がそのまま容易にテーブルやイスや棚として使用でき
る箱を提供して、上記課題を解決するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１項の発明は、形
成する六面が夫々着脱自在な箱体において、当該箱体の
底板の四隅に筒状体を夫々立設して底板部を形成し、当
該箱体の天板とこの天板によって閉鎖される上面開口部
を成す枠体によって上板部を形成し、この上板部の枠体
の下面の四隅に筒状体を夫々垂下させ、当該上板部を上
記底板部に嵌め合わせた際、一方の各筒状体は他方の各
筒状体の内側に勘合されて収まるものとし、上記箱体の
一方の相対向する各側板の内側の夫々の四隅に筒状体を
水平方向に突出させ、これらの側板を上記底板部又は上
板部の筒状体の相対向する空間に夫々嵌め入れた際、一
方の側板の筒状体は他方の側板の筒状体の内側に嵌合さ
れて収まるものとし、上記天板は上記上面開口部を形成
する枠体に蝶番によって開閉自在に設け、また当該天板
の自由端は上記枠体に固定具によって固定自在に設け、
当該箱体の他方の相対向する各側板は取外し自在な係止
型の蝶番によって上記底板部の相対向する二辺の端縁に
夫々開放自在に取り付け、またこれらの側板の自由端は
上記枠体の相対向する二辺の端縁に夫々固定具によって
固定自在に設けた多目的収納箱とした。また上記底板部
の下面にキャスターを取り付けると当該多目的収納箱を
移動させる際に便利である。

【０００６】

【発明の実施の形態例】次にこの発明の実施の形態例を
図に基づいて説明する。図１に示すのは、この発明の第
１の実施の形態例である。この第１の実施の形態例の多
目的収納箱１は、直方体形状であって、天井面を形成す
る上板部２、底面を形成する底板部３、相対向して側面
を形成する２種類の側板部４、５から成る。

【０００７】上板部２は、図１及び図３に示すようにテ
ーブル状であり、当該多目的収納箱１の上面開口部を形
成し、下面の四隅から夫々角筒２ｂを垂下した枠体２ａ
と、この枠体２ａの上面、長手方向に相対向する縁部の
一方の外側の略左右の位置に取外し自在な係止型の蝶番
（図示省略）を取り付けて上面開口部に開閉自在に設け
た四角形状の天板２ｄとから成り、上記係止型の蝶番を
取り付けた縁部とは反対側の他方の縁部の略中央部に
は、この天板２ｄを固定する雄型の固定具２ｃが取り付
けられている。またこの枠体２ａの長手方向と交わる方
向の相対向する両縁部の外側の略中央部には、雌型の固
定具２ｆを夫々取り付けて後述する各側板５を固定でき
るようになっている。

【０００８】底板部３は、図２及び図４に示すようにテ
ーブルを逆様にした様な形状であり、底を成す四角形状
の板体である底板３ａとこの底板３ａの上面の四隅に夫
々角筒３ｂを立設して成り、図１に示すように底板３ａ
の下面の略四隅には、ねじ込み式のキャスター３ｃを設
けている。上記角筒３ｂの内径の大きさは、上記上板部
２の垂下した角筒２ｂの外形より大きく成っており、当
該角筒２ｂが嵌め入れられる大きさの径となっている。
また角筒３ｂの高さは、この多目的収納箱１を組み立て
た際、これらの角筒３ｂの上端が上記上板部２の枠体２
ａの下面と接する高さになっており、これにより上板部
２を支持している。

【０００９】また底板３ａの長手方向の相対向する各辺
の外側には、当該底板３ａの下面からアングル材３ｄを
Ｌ字型に当て、板体一枚分の厚さの余裕を持たせて外部
に張り出して、下方からボルト（図示省略）により固定
して設け、後述する側板を上方から差し込めるように溝
部３ｅを設けている。さらにアングル材３ｄを取り付け
ない相対向する辺の外側には、雌型の係止型の蝶番３ｆ
が２個夫々取り付けられている。

【００１０】側板部４、５は２種類あり、まず長手方向
に相対向する側板部４、４は、図１及び図２に示すよう
に四角形状の板体である側板４ａの内側の四隅に夫々角
筒４ｂ又は４ｃを水平方向に突出して設けたものから成
り、テーブルを横にしたような形状のものである。これ
らの側板部４を相対向した際、一方の側板部４の夫々の
角筒４ｂは他方の側板部４の夫々の角筒４ｃをその内側
に嵌め入れられるような夫々の大きさになっている。

【００１１】他の１種類の側板部５、５は、図５に示す
ように、長手方向と交わる方向で相対向するものであ
り、略正方形の側板５ａから成り、下辺の２か所には、
当該側板５ａを底板部３に係止する取外し自在な雄型の
係止型の蝶番５ｂを取り付けており、当該蝶番５ｂを底
板部３の雌型の蝶番３ｆに係止して当該側板５ａを多目
的収納箱１に回動自在に設けており、また側板５ａの上
辺の略中央部には、側板５ａを上板部２の枠体２ａの雌
型の固定具２ｆに係止して固定するための雄型の固定具
５ｃが取り付けられている。さらに側板５ａの中央やや
上方にはＵ字型の把手５ｄを回動自在に設けており、こ
れらの側板５ａを多目的収納箱１体に設置した際、多目
的収納箱１全体を支える把手部としている。また当該把
手５ｄの上方には横棒５ｅを水平に渡して固定してお
り、その両端部を左右の側辺から突出させて、多目的収
納箱１に当該側板５ａを設置した際、両脇の角筒３ｂへ
の押えにし、当該側板５ａを多目的収納箱１に安定して
設置できるようにしている。

【００１２】次にこの多目的収納箱１を使用する方法を
述べる。まず組み立てられている多目的収納箱１の固定
具２ｃを開け天板２ｄをひらいて、その中にキャンプ用
品を詰めてキャンプ目的地までの運搬に使用する。目的
地について中に詰めたキャンプ用品を取り出した後は、
多目的収納箱１の両側の各側板部５の雄型の固定具５ｃ
によって係止固定されていた上板部２の雌型の固定具２
ｆにおける当該係止を夫々外し、上板部２を上方に引き
上げて多目的収納箱１から外し、望むところに載置する
と上板部２の４本の角筒２ｂが脚部となったテーブルと
なり、この上で調理をしたり、食事をしたりと様々な用
途に使用できる。

【００１３】次ぎに側板部４、５について述べると、長
手方向に相対向して納められている側板部４は、互いに
組み合わせたままの状態で上方に引き上げで底板部３の
夫々の角筒３ｂから外し、その後各側板４ａの角筒４
ｂ、４ｃの嵌合を解いて各角筒４ｂ、４ｃを脚部として
地面の上に載置するとこれらもテーブルとなり、上記の
上板部２から成るテーブルの上にこれらの２つのテーブ
ルを上方に重ねると簡単な棚になる。さらに残った方の
側板部５の各雄型の係止型の蝶番５ｂを夫々底板部３の
雌型の係止型の蝶番３ｆから外すと、２枚の側板５ａも
簡単に外すことができる。

【００１４】こうして残った底板部３は、下面にキャス
ター３ｃを取り付けているので、前端部にロープ（図示
省略）を取り付ければ、底板３ａ上に重いものを置いて
運搬することができる台車として使用することができ
る。勿論この底板部３も下面に取り付けたキャスター３
ｃを外して逆様に載置すれば、テーブルとして使用する
ことができる。さらに図６に示すように上板部２、側板
部４、５及び底板部３を全てテーブルとして横一列に並
べると皆が一同に会せる食卓となる。また上記ではテー
ブルとしてのみ使用したが、イスとしても十分に使用で
きるものである。

【００１５】次ぎにこの発明の第２の実施の形態例を説
明する。図７に示すようにこの第２の実施の形態例は、
第１の実施の形態例とは上板部の構成のみが異なり、そ
の他は同一である。それ故上板部のみについて説明す
る。この第２の実施の形態例の上板部１２は、第１の実
施の形態例における天板２ｄを外した状態の枠体２ａの
上にさらに三段構成の枠体等を重ねたものから成り、一
番上及び三番目の板体は夫々天板２ｄと同様の天板１２
ｄ、中板１２ｂであり、これらの間に入る二番目の枠体
１２ｃは枠体２ａと同様である。天板１２ｄは、当該天
板１２ｄと枠体１２ｃの長手方向の相対向する一方の縁
部の内側の左右に取り付けた固定型の蝶番（図示省略）
によって、枠体１２ｃに回動自在に設けられており、当
該枠体１２ｃは、枠体１２ｃと中板１２ｂの長手方向の
相対向する一方の縁部の内側の左右に取り付けた固定型
の蝶番（図示省略）によって、中板１２ｂに回動自在に
設けられている。

【００１６】またこれらの蝶番を取り付けた反対側縁部
の外側には、夫々が互いに固定具１２ｅによって、固定
自在となっている。さらに天板１２ｄと枠体１２ｃは、
回動自在であるがこれらは、取り付けられた蝶番により
９０度を少し越えた位置でそれ以上開かないようになっ
ている。また中板１２ｂは、枠体２ａの縁部の一方の外
側に設けた上記係止型の蝶番によって回動自在に、さら
に当該中板１２ｂの縁部の他方の外側に設けた雌型の固
定具１２ｂ´及び枠体２ａの縁部の他方の外側に設けた
雄型の固定具２ｃによって固定されている。

【００１７】図８に示すように、天板１２ｄ及び枠体１
２ｃを略直角に開いて止め、中板１２ｂの上面に雌型の
係止型の蝶番１２ｆを左右の適宜の位置に取り付けてお
き、上記取り外した側板５の雄型の蝶番５ｂを雌型の係
止型の蝶番１２ｆによって上面上を回動自在に係止し、
例えば一方の側板５を回動して立設させると、上記の天
板１２ｄと合わせて、上面上で屋外用コンロ１３で火を
使う場合の風除けとして使用することができる。また側
板５を回動させて水平にすると中板１２ｂの上面の延長
スペースとして使用でき、コップ１４などを置くことが
できる。

【００１８】上記実施の形態例においては、キャンプな
どのアウトドアにおいて使用することを述べたが、用途
としてはキャンプなどに限定されるものではなく、例え
ば災害時用の持出し品などを収納しておいて、災害時に
そのままキャスターを押して避難し、避難場所でテーブ
ルやイスとして使用するなどということもできる。また
側板４ａを２つの角筒３ｂの間に取り付けるのにアング
ル材３ｄによって板体一枚分の厚さの余裕を持たせて溝
部３ｅを設けているが、これらは当該発明の必須要件で
はない。さらに筒状体として角筒を採用しているが、こ
れらの形状は丸でも良く、筒状ならばその形状を限定す
るものではない。またに底板部３の下面にキャスター３
ｃを設けているが、当該発明の必須要件ではない。

【００１９】

【発明の効果】請求項１項の発明によれば、キャンプ等
の用品を収納して運ぶことができる箱体を構成する部位
が、そのままテーブルやイスとして使用できるので、持
ち運びにも便利で、使い勝手のよいものである。また箱
体の中にそのまま収納できるので、コンパクトとなり、
見た目にもスマートである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施の形態例の多目的収納箱
の斜視図である。

【図２】この発明の第１の実施の形態例の多目的収納箱
の上板部と長手方向と交わる方向で相対向した側板を取
り外した状態の斜視図である。

【図３】この発明の第１の実施の形態例の上板部の斜視
図である。

【図４】この発明の第１の実施の形態例の底板部の斜視
図である。

【図５】この発明の第１の実施の形態例の長手方向と交
わる方向で相対向した側板の正面図である。

【図６】この発明の第１の実施の形態例の多目的収納箱
において、上板部、側板部及び底板部をテーブルとして
使用した状態の斜視図である。

【図７】この発明の第２の実施の形態例の多目的収納箱
の正面図である。

【図８】この発明の第２の実施の形態例の多目的収納箱
を使用している状態の説明図である。

【符号の説明】

１ 多目的収納箱 ２ 上板
部 ２ａ 枠体 ２ｂ 角筒 ２ｃ 固定具 ２ｄ 天板 ２ｆ 固定具 ３ 底板
部 ３ｂ 角筒 ３ｆ 係止
型の蝶番 ４ 側板部 ４ａ 側板 ４ｂ 角筒 ４ｃ 角筒 ５ 側板部 ５ａ 側板 ５ｂ 係止型の蝶番 ５ｃ 固定
具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 形成する六面が夫々着脱自在な箱体にお
   いて、当該箱体の底板の四隅に筒状体を夫々立設して底
   板部を形成し、当該箱体の天板とこの天板によって閉鎖
   される上面開口部を成す枠体によって上板部を形成し、
   この上板部の枠体の下面の四隅に筒状体を夫々垂下さ
   せ、当該上板部を上記底板部に嵌め合わせた際、一方の
   各筒状体は他方の各筒状体の内側に勘合されて収まるも
   のとし、上記箱体の一方の相対向する各側板の内側の夫
   々の四隅に筒状体を水平方向に突出させ、これらの側板
   を上記底板部又は上板部の筒状体の相対向する空間に夫
   々嵌め入れた際、一方の側板の筒状体は他方の側板の筒
   状体の内側に嵌合されて収まるものとし、上記天板は上
   記上面開口部を形成する枠体に蝶番によって開閉自在に
   設け、また当該天板の自由端は上記枠体に固定具によっ
   て固定自在に設け、当該箱体の他方の相対向する各側板
   は取外し自在な係止型の蝶番によって上記底板部の相対
   向する二辺の端縁に夫々開放自在に取り付け、またこれ
   らの側板の自由端は上記枠体の相対向する二辺の端縁に
   夫々固定具によって固定自在に設けたことを特徴とす
   る、多目的収納箱。