JP2001195100A - 音声処理回路 - Google Patents

音声処理回路

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JP2001195100A
JP2001195100A JP2000004428A JP2000004428A JP2001195100A JP 2001195100 A JP2001195100 A JP 2001195100A JP 2000004428 A JP2000004428 A JP 2000004428A JP 2000004428 A JP2000004428 A JP 2000004428A JP 2001195100 A JP2001195100 A JP 2001195100A
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unit
noise
signal
processing circuit
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JP2000004428A
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Yoshihiro Ariyama
義博 有山
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズキャンセラ部のON/OFFなどの制
御を、周囲環境の状態などに応じて自動的に行い、高品
質な復号音声を実現する。 【解決手段】 本発明は、ノイズキャンセラ部の後段に
音声コーデック部を有する音声処理回路に関する。そし
て、本発明は、合成・選択制御信号に基づいて、ノイズ
キャンセラ部への入力音声信号、及び、ノイズキャンセ
ラ部からの出力音声信号から、音声コーデック部に与え
る音声信号を形成する符号化用音声信号形成手段と、ノ
イズキャンセラ部への入力音声信号における周囲雑音の
状況を判断して、合成・選択制御信号を形成する制御信
号形成手段とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズキャンセラ
と音声コーデックとを有する音声処理回路に関し、例え
ば、ディジタル携帯電話に適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ディジタル携帯電話では、屋外
での使用頻度が多いため、騒音下でも良好な通話を実現
するために、入力音声信号にノイズキャンセラによる雑
音低減処理を施すことがある。特に、昨今の携帯電話の
大幅な普及で通話品質が問われることが多くなり、その
改善のためにノイズキャンセラが使用されることが多く
なった。
【0003】従来のノイズキャンセラや音声コーデック
に関しては様々な方式がある。例えば、PDCハーフレ
ート(NTTドコモ株式会社の携帯電話システム)のP
SI−CELPやcdmaOne(日本移動通信株式会
社の携帯電話システム)のEVRCなどの音声符号化方
式に従う音声コーデックは、規格上で、ノイズキャンセ
ラ部を備えることが規定されている。
【0004】以下では、そのうちEVRCを例にとって
説明するが、ノイズキャンセラ部と音声コーデック部の
他の組み合わせについても、ほぼ同様なことが言える。
【0005】EVRCの方式の詳細に関しては、米国の
標準化機関TIAのIS−127(若しくはIS−12
7−1)に詳しく示されているので、ここでは具体的な
解説は省くが、その特徴として、入力音声信号を周波数
領域で分割して各領域の信号パワーを観察し、それに基
づいて各周波数領域の信号に減衰を与える方式のノイズ
キャンセラ部を装備していることが挙げられる。
【0006】このノイズキャンセラ部は、基本的にEV
RCの音声コーデック部とは独立で動作し、ON/OF
Fが可能な構造になっている。音声コーデック部は、C
ELP方式に従っており、可変レート方式(フルレー
ト、ハーフレート、1/8レートの3つのレートモード
を持つ)を採用している。
【0007】ここで、携帯電話用の音声コーデック部に
ノイズキャンセラ部を組み合わせることには、様々な理
由がある。数例を挙げれば、以下の通りである。
【0008】(1)利用環境が周囲騒音の大きい屋外で
あることが多いため、高騒音下でも明瞭な音声を実現す
ることができる。
【0009】(2)昨今の携帯電話は、長時間通話の実
現のために高度な電源管理を行う。このとき、例えば無
音状態では音声信号の符号化動作を中断し、無音区間で
ある情報だけを送信するなどして、DSPの動作による
電力消費を削減することがある。この場合、周囲騒音が
大きいと無音区間と判断できる割合が少なくなり、DS
Pの動作を押さえられなくなることがある。ノイズキャ
ンセラ部を通すことで、無音区間の割合を多くし、間接
的に電力消費を低減することができる。
【0010】(3)音声コーデック部が高能率化のため
に人間の音声信号に特化した符号化方式を用いるように
なっている。そのため、人の声以外の音声(音響を含む
概念)は必ずしも忠実なコーディングができない場合が
あり、そのような音が周囲雑音として付加された場合、
コーディング結果に色がつく(雑音の様子が元と異な
る)ことで、逆に耳ざわりになることがある。ノイズキ
ャンセラ部で周囲雑音を予め取り除くことで、このよう
な現象を防ぎ、高品質な音声を実現できる。
【0011】ところが、実際は、ノイズキャンセラ部の
性能が理想的なものではないことが多く、十分な雑音除
去ができず、残された雑音が違和感のあるものであった
り、話者の音声にダメージを与える場合などがある。こ
のため、ノイズキャンセラ部のON/OFFで通話音質
に差が生じるケースが多く、動作のスイッチを設けてユ
ーザに動作モードを選択させていることが多い。すなわ
ち、従来のディジタル携帯電話においては、入力音声処
理の前処理として、ノイズキャンセラ部の機能を有効に
するか、若しくは、無効にするかの選択は、通話前又は
通話最中にユーザが選択する形になっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノイズ
キャンセラ部の効果は相手方への送話音声に現れるた
め、使用している本人にはその効果がわからない。
【0013】また、ノイズキャンセラ部の雑音低減効果
はあらゆる場面で一定にはならず、その方式にもよる
が、原音声への影響によっては、却って音声の品質を妨
げる場合もある。さらに、この影響を受けた音声が音声
コーデック部で符号化されると、残留した雑音が変調を
受けて耳障りになることもある。そのため、状況によっ
ては、却ってノイズキャンセラ部を使用しない方が音声
コーデック部での符号化音声が聞きやすい状況もありう
る。
【0014】そのため、ノイズキャンセラ部のON/O
FFなどの制御を、周囲環境の状態などに応じて、自動
的に行うことができ、高品質な復号音声を実現できる音
声処理回路が望まれている。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は、ノイズキャンセラ部の後段に音声コーデ
ック部を有する音声処理回路において、合成・選択制御
信号に基づいて、上記ノイズキャンセラ部への入力音声
信号、及び、上記ノイズキャンセラ部からの出力音声信
号から、上記音声コーデック部に与える音声信号を形成
する符号化用音声信号形成手段と、上記ノイズキャンセ
ラ部への入力音声信号における周囲雑音の状況を判断し
て、上記合成・選択制御信号を形成する制御信号形成手
段とを備えることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による音声処理回路
の複数の実施形態を順に説明する。これら各実施形態は
共に、音声コーデック部と組み合わされるノイズキャン
セラ部の動作を、通話環境や通信状態に基づいて自動的
に制御して、高品質の音声を実現しようとしたものであ
る。また、各実施形態の音声処理回路の説明は、ディジ
タル携帯電話に適用されているように説明する。
【0017】(A)第1の実施形態 図1は、第1の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図1において、第1の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック100、信号レベル分析部
106、統計処理部107及び雑音状態判断部108を
有する。
【0018】音声コーデック100は、例えば、上述し
たようなPSI−CELPやEVRCなどの音声符号化
方式に従うものであり、ノイズキャンセラ部102、2
入力1出力スイッチ103及び音声コーデック部104
を有する。
【0019】入力端子101からは、例えば、図示しな
いマイクロホンが捕捉して得たアナログ音声信号を図示
しないアナログ/ディジタル変換回路がディジタル音声
信号に変換した入力音声信号Sinがサンプル単位で入
力される。このような入力音声信号Sinは、音声コー
デック100及び信号レベル分析部106に与えられ
る。音声コーデック100の内部においては、入力音声
信号Sinは、ノイズキャンセラ部102及びスイッチ
103の一方の入力端子に与えられる。
【0020】ノイズキャンセラ部102は、入力音声信
号Sinを分析してノイズ成分を算出し、ノイズ成分を
抑圧した音声信号Sin’をスイッチ103の他方の入
力端子に出力する。ノイズキャンセラ部102における
ノイズ成分の抑圧方法は、いかなるものであっても良
い。
【0021】スイッチ103は、後述する雑音状態判断
部108が出力したスイッチ制御信号SCに基づき、入
力音声信号Sin又はノイズ成分抑圧後の音声信号Si
n’を選択して音声コーデック部104に出力する。
【0022】音声コーデック部104は、スイッチ10
3からの音声信号Sin又はSin’を符号化し、符号
化音声信号Soutを出力端子105に出力する。音声
コーデック部104による符号化方式は、いずれの符号
化方式であって良い。
【0023】第1の実施形態の音声処理回路は、以上の
ような従来と同様な音声コーデック100に加え、スイ
ッチ制御信号SCをユーザの操作によらず形成するため
に、信号レベル分析部106、統計処理部107及び雑
音状態判断部108を備えている。
【0024】信号レベル分析部106は、入力音声信号
Sinのパワーレベルを計算し、その値を統計処理部1
07に出力する。例えば、1個のサンプル値の二乗をパ
ワーレベルとして求めても良く、また例えば、着目サン
プルを中心とした所定範囲内の複数のサンプルの二乗和
をその着目サンプルに対するパワーレベルとして求めて
も良い。
【0025】統計処理部107は、一定時間における信
号レベル分析部106の結果(パワーレベル)を統計処
理して、入力音声信号Sinのパワーの時間変化を求
め、雑音状態判断部108へ出力する。統計処理として
は、例えば、平均処理や重み付け平均処理などを適用で
きる。
【0026】雑音状態判断部108には、入力端子10
9から通話可能状態の開始を示す通話開始信号Tgが与
えられる。通話開始信号Tgは、例えば、通話相手との
回線接続が完了し、マイクロホンからの音声信号を有効
とするタイミングで形成される。
【0027】雑音状態判断部108は、通話開始信号T
gをトリガとして、統計処理部107の結果を基に、通
話開始時点の雑音状態を判断し、その判断した雑音状態
に応じたスイッチ制御信号SCを形成して、上述したス
イッチ103に出力する。
【0028】スイッチ制御信号SCの内容を、入力音声
信号Sinを選択させるものとするか、又は、ノイズ成
分抑圧後の音声信号Sin’を選択させるものとするか
の判断基準は、例えば、入力音声信号Sinのパワーの
平均状態が閾値以下か否かでする。
【0029】パワーの平均状態が閾値以下で推移してい
るような場合であれば、携帯電話の周囲は十分に静寂で
あるとして、スイッチ103に、入力音声信号Sinを
選択させるようなスイッチ制御信号SCを、言い換える
と、ノイズキャンセラ部102をバイパスさせるスイッ
チ制御信号SCを、雑音状態判断部108は出力する。
【0030】一方、パワーの平均状態が閾値より大きく
推移しているような場合であれば、周囲雑音があるとし
て、スイッチ103に、ノイズ成分抑圧後の音声信号S
in’を選択させるようにスイッチ制御信号SCを、雑
音状態判断部108は出力する。
【0031】ここで、上述した閾値は、ノイズキャンセ
ラ部102が採用している抑圧方式と、音声コーデック
部104が採用している符号化方式との関係から、ノイ
ズキャンセラ部102を介した場合には、符号化処理後
の品質が却って悪くなる周囲雑音レベルの範囲の上限に
定められている(例えば、シュミレーションや実験によ
る)。
【0032】以上のような判断は、通話開始時の無通話
状態での入力音声信号Sinのレベルが、周囲騒音のレ
ベルであるとみなして行っている。
【0033】なお、パワー変動に基づく、周囲騒音の有
無(正確に言えば、強度の相違)の判断方法は、上述し
た方法に限定されるものではない。
【0034】上述した第1の実施形態の音声処理回路に
よれば、以下の効果を奏することができる。
【0035】入力音声信号のパワー変動を監視し、通話
開始時点の入力音声信号の状態に基づいて周囲雑音の状
態を判断し、周囲雑音が十分に小さいと判断した場合に
は、ノイズキャンセラ部をバイパスするようにしたの
で、ノイズキャンセラ部による音声への悪影響を回避し
て高品質な音声符号化を実現できると共に、一方、周囲
雑音が大きいと判断した場合には、ノイズキャンセラ部
の出力を使用するようにしたので、周囲雑音が大きい場
合には、ノイズキャンセラ部による音質改善を実現でき
る。
【0036】なお、周囲雑音にスパイク状の雑音があっ
ても、統計処理部の処理によって、入力音声信号のパワ
ー変動を正しく検出でき、スイッチが頻繁に切り替わ
り、切り替わり雑音が却って耳障りになるようなことを
防止できている。
【0037】(B)第2の実施形態 図2は、第2の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図2において、第2の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック200、信号レベル周波数
分析部206、帯域別統計処理部207及び雑音状態判
断部208を有する。
【0038】ここで、音声コーデック200は、第1の
実施形態の音声コーデック100と同様なものであるの
で、その機能説明は省略する。
【0039】第2の実施形態の音声処理回路は、第1の
実施形態の音声処理回路に比較すると、スイッチ制御信
号SCをユーザの操作によらず形成するための構成が異
なっており、第2の実施形態は、スイッチ制御信号SC
の形成構成として、信号レベル周波数分析部206、帯
域別統計処理部207及び雑音状態判断部208を備え
ている。
【0040】信号レベル周波数分析部206は、入力音
声信号SinをFFT(高速フーリエ変換)などで周波
数分析し、複数の周波数帯域毎のパワーレベルを計算
し、その値を帯域別統計処理部207に出力する。
【0041】帯域別統計処理部207は、一定時間にお
ける信号レベル周波数分部206の結果を各周波数帯域
毎に統計処理して、入力音声信号Sinの周波数帯域別
のパワーの時間変動を求め、その結果を雑音状態判断部
208へ出力する。
【0042】雑音状態判断部208は、入力端子209
から入力された通話開始信号Tgをトリガとして、帯域
別統計処理部207の結果を基に通話開始時点の雑音状
態を判断してスイッチ制御信号SCを形成してスイッチ
203に出力する。
【0043】すなわち、この第2の実施形態において
も、通話開始時の無通話状態での入力音声信号Sinの
レベルが、周囲騒音のレベルであるとみなすようにして
いる。
【0044】例えば、雑音状態判断部208は、入力音
声信号Sinの各帯域のパワーの平均状態がそれぞれ、
各帯域についてそれぞれ設けられている第1の閾値以下
で推移するような場合には、周囲は十分に静寂であると
捉え、スイッチ203に、入力音声信号Sinを選択さ
せるようなスイッチ制御信号SCを与え、一方、少なく
とも1以上の帯域について第1の閾値を越えるものがあ
れば、周囲雑音があるとして捉えて、スイッチ103
に、ノイズ成分抑圧後の音声信号Sin’を選択させる
ようなスイッチ制御信号SCを与える。
【0045】また例えば、特定の帯域のみが上記第1の
閾値より大きい第2の閾値以上のパワーを持つ場合に
は、携帯電話を携帯しているユーザの近端にも人がい
て、そのユーザ以外の人の音声(これも周囲雑音である
が、他の周囲雑音と区別する)と考えられ、その人は話
を止めることも考えられるので、この場合には、この帯
域以外の帯域のパワーの状態を上記第1の閾値で判断
し、スイッチ制御信号SCを形成するようにしても良
い。
【0046】以上、周囲雑音の有無の判断方法として、
2種類を説明したが、この第2の実施形態は、これら方
法に限定されるものではなく、帯域別のパワー変動の有
無に基づいて周囲雑音の有無を判断できるものであれ
ば、他の方法を適用しても良いことは勿論である。
【0047】また、各帯域のパワー変動に対する閾値
(第1の閾値や第2の閾値など)は、全ての帯域で同じ
であっても良く、帯域毎に異なっていても良い。例え
ば、音声コーデック部204において、ノイズキャンセ
ラ部202での処理の悪影響の受け易さが帯域別に異な
るならば、帯域毎に閾値を異なるようにすれば良い。
【0048】なお、ノイズキャンセラ部202として、
以上のような周波数領域(帯域)毎の入力監視機構を備
えているものがあるが、この構成部分(の処理)を流用
して、スイッチ203に対するスイッチ制御信号SCを
形成するようにしても良い。
【0049】この第2の実施形態の音声処理回路によっ
ても、第1の実施形態と同様な効果を奏することができ
る。しかも、入力音声信号を複数の帯域に分割した信号
に基づいて、雑音状態を判断するようにしているので、
第1の実施形態以上に、雑音状態の判断を的確に行うこ
とが期待できる。
【0050】(C)第3の実施形態 図3は、第3の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図3において、第3の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック300、信号レベル分析部
306、統計処理部307、雑音状態判断部308及び
音声区間検出部310を有する。
【0051】ここで、音声コーデック300、信号レベ
ル分析部306及び統計処理部307はそれぞれ、第1
の実施形態の対応するものと同様なものであるので、そ
の機能説明は省略する。
【0052】第3の実施形態の音声処理回路は、第1の
実施形態の音声処理回路に比較すると、スイッチ制御信
号SCをユーザの操作によらず形成するための構成が異
なっており、音声区間検出部310が新たに設けられて
いると共に、雑音状態判断部308が音声区間検出部3
10の検出結果をも雑音状態の判断のタイミング情報と
している点が異なっている。
【0053】音声区間検出部310は、雑音状態判断部
308に入力される情報とその判断情報を用いて無音声
区間を特定する。音声区間検出部310は、特定の評価
基準(例えば、無音声区間が何秒間か続くなど)を満た
した場合には、入力端子309からの通話開始信号Tg
に相当する信号を雑音状態判断部308に与える。
【0054】このとき、雑音状態判断部308は、その
とき統計処理部307から与えられている情報に基づい
て、スイッチ制御信号SCの見直しを行う。
【0055】なお、音声コーデック部304やノイズキ
ャンセラ部302が音声区間検出部を内蔵するものであ
れば、雑音状態判断部308に判断のタイミングを指示
する上述した音声区間検出部310として、その内蔵す
る音声区間検出部を流用するようにしても良い。
【0056】以上のように、この第3の実施形態におい
ては、音声区間検出部310を設けたことにより、通話
中において、会話が途切れた場合などにノイズキャンセ
ラ部302からの音声信号Sin’を選択させるか否か
を見直し、通話中での周囲雑音環境の変化に対応して、
音声コーデック部304に、より適切な音声信号Sin
又はSin’を入力させるようにしている。
【0057】この第3の実施形態の音声処理回路によっ
ても、第1の実施形態と同様な効果を奏することができ
る。
【0058】さらに、この第3の実施形態の音声処理回
路によれば、通話中の有音無音を監視し、無音期間にお
いて、ノイズキャンセラ部302からの出力音声信号S
in’を音声コーデック部304に与えるか否かを見直
すようにしているので、通話中に周囲雑音環境が変化し
ても、良好な復号音声品質を達成することができる。か
かる効果は、通話時間が長い場合には、通話開始時点の
周囲雑音環境からの変化が大きくなることが多く生じる
ので、特に意義がある。
【0059】(D)第4の実施形態 図4は、第4の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図4において、第4の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック400、信号レベル周波数
分析部406、帯域別統計処理部407、雑音状態判断
部408及び音声区間検出部410を有する。
【0060】上述した第3の実施形態の音声処理回路
は、第1の実施形態の構成をベースとし、通話中の有音
無音を監視し、無音期間において、ノイズキャンセラ部
からの出力音声信号Sin’を音声コーデック部に与え
るか否かを見直す構成、機能を追加したものであった。
【0061】この第4の実施形態の音声処理回路は、上
述した第2の実施形態の構成をベースとし、通話中の有
音無音を監視し、無音期間において、ノイズキャンセラ
部402からの出力音声信号Sin’を音声コーデック
部404に与えるか否かを見直す構成、機能を追加した
ものであり、追加した構成、機能は、第3の実施形態の
ものとほぼ同様である。
【0062】異なる点は、第4の実施形態における音声
区間検出部410が、雑音状態判断部408に入力され
る帯域別情報とその判断情報を用いて無音の区間を特定
する点である。音声区間検出部410は、例えば、全帯
域で一定以下の信号の状態が所定秒数継続するなどの特
定の評価基準を満たした場合に、見直しタイミング信号
を出力する。
【0063】その他は、第2の実施形態及び第3の実施
形態の説明から明かであるので、その説明は省略する。
【0064】従って、第4の実施形態の音声処理回路に
よれば、第2の実施形態と同様な効果に加え、通話中に
周囲雑音環境が変化しても、良好な復号音声品質を達成
できるという効果をも得ることができる。
【0065】(E)第5の実施形態 図5は、第5の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図5において、第5の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック500、信号レベル分析部
506、統計処理部507、雑音状態判断部508、サ
ウンダ509及び音声区間検出部510を有する。な
お、音声コーデック500は、第1の実施形態や第3の
実施形態での対応するものと同様なものであるので、そ
の機能説明は省略する。
【0066】第5の実施形態の音声処理回路は、第1の
実施形態をベースとしている上述した第3の実施形態の
音声処理回路に比較すると、スイッチ制御信号SCをユ
ーザの操作によらず形成するための入力信号が異なって
いる。
【0067】この第5の実施形態の場合、サウンダ(呼
出し音用スピーカ)509は、環境信号(周囲雑音信号
を含む)Rinを入力し、信号レベル分析部506に与
えるためのものである。
【0068】携帯電話においては、呼出時に鳴動する呼
出し音用スピーカであるサウンダ509が設けられてい
る。この第5の実施形態においては、このサウンダ50
9を、通話者の発生音声を捕捉するための入力用マイク
ロホン(図示せず)とは別個の参照音(環境信号;周囲
雑音信号を含む)を捕捉するものと利用することとし
た。サウンダ509は、通常はスピーカとして利用され
ているが、話中には原則として鳴動しないので、スピー
カの端子間の電圧を参照すればマイクロホンとして利用
可能である。すなわち、スピーカは、電気波形を音波
(空気波振動)に変換するものであるが、そのための振
動構成は、逆に、音波が与えられたときに電気波形を形
成することもでき、マイクロホンとしても適用可能であ
り、そのため、サウンダ509を、参照用マイクロホン
として適用することとした。
【0069】なお、サウンダ509をマイクロホンとし
て適用した場合において、その特性は、本来のマイクロ
ホンの特性とは異なるため、その点の考慮した付随回路
や補償回路(通常ディジタルフィルタでなる)が必要と
なる。ここでは、信号レベル分析部506にそのような
構成が設けられているとする。また、サウンダ509の
出力段、又は、信号レベル分析部506にはアナログ/
ディジタル変換回路が設けられているとする。
【0070】ここで、サウンダ509に代えて、通話者
の発生音声を捕捉するための入力用マイクロホン(図示
せず)とは別個の、周囲音(周囲雑音を含む)を捕捉す
る専用的なマイクロフォンを設けるようにしても良い。
なお、サウンダ509を適用する方が、携帯電話の小型
化には寄与できると思われる。
【0071】信号レベル分析部506は、サウンダ50
9からの入力音声信号(以下、参照信号と呼ぶ)Rin
のパワーレベルを計算し、その値を統計処理部507に
出力する。この際、入力音声信号Rinが、通常のマイ
クロホンが捕捉した音声信号と特性が異なる場合には、
その特性の変換(フィルタ操作など)も行う。
【0072】統計処理部507は、第1の実施形態のも
のと同様であるので、その機能説明は省略する。
【0073】雑音状態判断部508は、統計処理部50
7の結果と音声区間検出部510の結果を基に通話中の
雑音状態を判断してスイッチ制御信号SCを形成し、ス
イッチ503に出力する。
【0074】スイッチ制御信号SCの内容をいずれにす
るかの判断基準は、例えば、非音声区間(無音区間)で
の入力音声信号Rinのパワーの平均状態が閾値以下で
推移するか否かである。但し、他の判断基準を適用して
も良いことは勿論である。
【0075】雑音状態判断部508は、閾値以下の場合
には、携帯電話の周囲は十分に静寂であるとしてスイッ
チ503に入力音声信号Sinを選択させるようなスイ
ッチ制御信号SCを出力する。一方、雑音状態判断部5
08は、閾値より大きい場合には、周囲雑音があるとし
て、スイッチ503に、ノイズ成分の抑圧後の音声信号
Sin’を選択させるようにスイッチ制御信号SCを出
力する。
【0076】この第5の実施形態の場合、参照信号Ri
nは、通話用のマイクロホンとは別なサウンダ509に
よって周囲環境の音を捕捉して形成されたものであるの
で、周囲環境の状態をよりよく反映することが可能とな
り、より正確な切り替えの決定が可能となる。すなわ
ち、サウンダ509は、通話用のマイクロホンからかな
り離れた位置に設けられるのが一般的であり、通話音声
の捕捉割合は、当然に通話用のマイクロホンより少な
く、周囲環境の状態をよりよく反映させることができ
る。
【0077】第5の実施形態の音声処理回路によれば、
第3の実施形態とほぼ同様な効果に加え、サウンダから
の参照信号を環境参照用に用いることで、話者の音声の
影響を受け難い制御を実現できるという効果を得ること
ができ、しかも、参照信号の形成にサウンダを適用して
いるので構成を特に複雑にすることはない。
【0078】(F)第6の実施形態 図6は、第6の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図6において、第6の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック600、信号レベル周波数
分析部606、帯域別統計処理部607、雑音状態判断
部608、サウンダ609及び音声区間検出部610を
有する。
【0079】上述した第5の実施形態の音声処理回路
は、第3の実施形態の構成をベースとし、スイッチ50
3に与えるスイッチ制御信号SCを、サウンダ509の
出力信号(参照信号)に基づいて、無音期間に形成する
ように変形したものである。
【0080】この第6の実施形態の音声処理回路は、第
4の実施形態の構成をベースとし、スイッチ603に与
えるスイッチ制御信号SCを、サウンダ609の出力信
号(参照信号)に基づいて無音期間に形成するように変
形したものである。
【0081】そのため、第6の実施形態における信号レ
ベル周波数分析部606、帯域別統計処理部607、雑
音状態判断部608、サウンダ609及び音声区間検出
部610の機能は、第4の実施形態や第5の実施形態の
説明から、容易に認識できるので、その説明は省略す
る。
【0082】第6の実施形態の音声処理回路によれば、
第4の実施形態とほぼ同様な効果に加え、サウンダから
の参照信号を環境参照用に用いることで、話者の音声の
影響を受け難い制御を実現できるという効果を得ること
ができ、しかも、参照信号の形成にサウンダを適用して
いるので構成を特に複雑にすることはない。
【0083】(G)第7の実施形態 図7は、第7の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。図7において、第7の実施形態の音声
処理回路は、音声コーデック700、信号レベル分析部
706、統計処理部707、雑音状態判断部708及び
音声区間検出部710を有する。
【0084】ここで、音声コーデック700は、既述し
た実施形態のものと異なり、ノイズキャンセラ部70
2、音声コーデック部704、2個の乗算器711及び
712、並びに、加算器703からなる。すなわち、既
述した実施形態のスイッチの部分が、2個の乗算器71
1及び712、並びに、加算器703に置き換えられて
いる。
【0085】一方の乗算器711は、ノイズキャンセラ
部702から出力されたノイズ成分の抑圧後の音声信号
Sin’と、雑音状態判断部708から出力された重み
付け係数WF(ここでは0≦WF≦1の範囲の値とす
る)とを乗算して加算器703に与えるものである。
【0086】他方の乗算器712は、当該音声コーデッ
ク700に入力された入力音声信号Sinと、雑音状態
判断部708から出力された重み付け係数1−WFとを
乗算して加算器703に与えるものである。
【0087】加算器703は、これら重み付けされた2
種類の音声信号Sin’・WF及びSin・(1−W
F)とを加算し、加算後のSinを音声コーデック部7
04に与えるものである。
【0088】すなわち、この第7の実施形態の音声コー
デック700は、既述した実施形態のようなスイッチに
よってノイズ成分の抑圧後の音声信号Sin’及び入力
音声信号Sinの一方を常に選択して音声コーデック部
704に与えるのではなく(なお、係数WFが0又は1
であれば選択していることと等価である)、ノイズ成分
の抑圧後の音声信号Sin’と入力音声信号Sinとを
重み付け合成して音声コーデック部704に与えるもの
である。
【0089】第7の実施形態における信号レベル分析部
706、統計処理部707及び音声区間検出部710
は、上述した第3の実施形態のものと同様であるので、
その機能説明は省略する。
【0090】一方、雑音状態判断部708は、上述した
ように、一対の重み付け係数WF及び1−WFを形成す
るので、第3の実施形態のものとは異なっている。
【0091】雑音状態判断部708は、通話開始信号T
gや、音声区間検出部710からの通話開始信号Tgに
相当する信号をトリガとして、統計処理部707の結果
に基づいて、判断見直し時の雑音状態を判断し、周囲雑
音の程度に応じて重み付け係数WF、1−WFを決定
し、対応する乗算器711、712へ出力する。
【0092】以上のように、重み付け係数WF及び1−
WFの形成方法は、入力音声信号Sinの雑音状態に依
存する。例えば、予め統計処理部707の出力結果の状
態に応じた最適係数を求めておき(例えば、シュミレー
ションによる)、これをテーブルとして格納しておき、
利用することを挙げることができる。また、統計処理部
707の出力結果と、重み付け係数WFとを関数として
対応付けておき、その重み付け係数算出時点での統計処
理部707の出力結果から、その関数を適用して、重み
付け係数WFを(従って1−WFも)定めるようにして
も良い。
【0093】一般的に言えば、雑音が少ない環境下では
入力音声信号Sinの比率を多くするように重み付け係
数WFは小さくなり、雑音の多い環境下ではノイズ成分
の抑圧後の音声信号Sin’の比率を大きくするように
重み付け係数WFは大きくなるであろう。
【0094】なお、重み付け係数WF(及び1−WF)
の形成方法は、上述した例に限定されるものではない。
【0095】第7の実施形態の音声処理回路によれば、
第3の実施形態と同様な効果を奏することができる。第
7の実施形態の音声処理回路によれば、ノイズ成分の抑
圧後の音声信号Sin’及び入力音声信号Sinの一方
を選択して音声コーデック部に与えることもできれば
(なお、係数WFが0又は1)、ノイズ成分の抑圧後の
音声信号Sin’と入力音声信号Sinとを重み付け合
成して音声コーデック部に与えることもでき、第3の実
施形態以上に、音質向上を期待できる。
【0096】(H)第8の実施形態 以下、第8の実施形態の音声処理回路について簡単に説
明する。なお、図8が、その構成を示すブロック図であ
る。
【0097】上述した第7の実施形態の音声処理回路
は、第3の実施形態の構成をベースとし、ノイズ成分の
抑圧後の音声信号Sin’と入力音声信号Sinとを重
み付け合成して音声コーデック部に与えるように変形し
たものである。
【0098】この第8の実施形態の音声処理回路は、第
4の実施形態の構成をベースとし、ノイズ成分の抑圧後
の音声信号Sin’と入力音声信号Sinとを重み付け
合成して音声コーデック部に与えるように変形したもの
である。
【0099】従って、第8の実施形態の音声処理回路の
構成要素である、音声コーデック800(ノイズキャン
セラ部802、音声コーデック部804、乗算器81
1、812、加算器803)、信号レベル周波数分析部
806、帯域別統計処理部807、雑音状態判断部80
8及び音声区間検出部810の機能は、第4の実施形態
や第7の実施形態のものと同様であるので、その説明は
省略する。
【0100】なお、雑音状態判断部808による重み付
け係数WF及び1−WFの形成方法について若干補足す
ると、以下の通りである。
【0101】この第8の実施形態でも、例えば、予め帯
域別統計処理部807の出力結果の状態に応じた最適係
数を求めておき(例えば、シュミレーションによる)、
これをテーブルとして格納しておき、利用することを挙
げることができる。また、統計処理部807の出力結果
と、重み付け係数WFとを関数として対応付けておき
(例えば、帯域別のパワーの線形式として重み付け係数
を計算できるようにしておき)、その重み付け係数算出
時点での帯域別統計処理部807の出力結果から、その
関数を適用して、重み付け係数WFを(従って1−WF
も)定めるようにしても良い。上述した以外の重み付け
係数WF及び1−WFの形成方法を適用しても良いこと
は勿論である。
【0102】この第8の実施形態の音声処理回路によれ
ば、第1の実施形態の説明で上述した基本的な効果、第
4の実施形態で説明した特有な効果、第7の実施形態で
説明した特有な効果を奏することができる。
【0103】(I)第9の実施形態及び第10の実施形
態 以下、第9の実施形態及び第10の実施形態の音声処理
回路について簡単に説明する。なお、図9が、第9の実
施形態の構成を示すブロック図であり、図10が、第1
0の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0104】第9の実施形態の音声処理回路は、図9か
ら明らかな通り、周囲雑音の状態を捉えるための音声信
号(参照信号)をサウンダから得るという特徴を有する
上述した第5の実施形態の構成をベースとし、ノイズ成
分の抑圧後の音声信号Sin’と入力音声信号Sinと
を重み付け合成して音声コーデック部に与えるように変
形したものである。
【0105】同様に、第10の実施形態の音声処理回路
は、図10から明らかな通り、周囲雑音の状態を捉える
ための音声信号(参照信号)をサウンダから得るという
特徴を有する上述した第6の実施形態の構成をベースと
し、ノイズ成分の抑圧後の音声信号Sin’と入力音声
信号Sinとを重み付け合成して音声コーデック部に与
えるように変形したものである。
【0106】従って、第9の実施形態及び第10の実施
形態の各部の機能はそれぞれ、既述したいずれかの実施
形態のものと同様であるので、その説明は省略する。
【0107】第9の実施形態の音声処理回路によれば、
第1の実施形態の説明で上述した基本的な効果、第3、
第5及び第7の実施形態で説明した特有な効果を奏する
ことができる。
【0108】また、第10の実施形態の音声処理回路に
よれば、第1の実施形態の説明で上述した基本的な効
果、第4、第6及び第7の実施形態で説明した特有な効
果を奏することができる。
【0109】(J)他の実施形態 上記各実施形態においては、本発明を、携帯電話に適用
したものを示したが、他の装置に適用しても良いことは
勿論である。例えば、自動車電話などの電話に限らず、
ビデオカメラの記録用音声信号の符号化処理部などにも
適用することができる。
【0110】また、上記各実施形態においては、音声コ
ーデック部に至る前で、ノイズ成分の抑圧の有無が異な
る2種類の音声信号を選択又は重み付け合成するものを
示したが、2個の同一構成の音声コーデック部を設け、
一方の音声コーデック部にはノイズ成分が抑圧されてい
ない音声信号を入力すると共に、他方の音声コーデック
部にはノイズ成分が抑圧された音声信号を入力し、2個
の音声コーデック部の出力信号の段階で、雑音状態に応
じて、2種類の音声信号を選択又は重み付け合成するよ
うにしても良い。なお、特許請求の範囲の表現は、この
ような場合を含まない表現とはなっているが、上記各実
施形態とはほぼ等価的なものであるので、このような場
合をも特許請求の範囲は含むものとする。
【0111】さらに、上記各実施形態においては、雑音
状態判断部が、雑音状態を判断するための原信号が、入
力音声信号又は参照信号の1種類であったが、2種類以
上の信号から判断するようにしても良い。例えば、入力
音声信号及び参照信号の2種類の信号から周囲雑音の過
小などを判断するようにしても良い。また例えば、ノイ
ズキャンセラ部への入力音声信号及びノイズキャンセラ
部からの出力音声信号から、周囲雑音情報として、ノイ
ズ成分の抑圧効果を捉えて、音声コーデック部に与える
音声信号を制御するようにしても良い。
【0112】
【発明の効果】以上のように、本発明の音声処理回路に
よれば、合成・選択制御信号に基づいて、ノイズキャン
セラ部への入力音声信号、及び、ノイズキャンセラ部か
らの出力音声信号から、音声コーデック部に与える音声
信号を形成する符号化用音声信号形成手段と、ノイズキ
ャンセラ部への入力音声信号における周囲雑音の状況を
判断して、合成・選択制御信号を形成する制御信号形成
手段とを備えるので、ノイズキャンセラ部のON/OF
Fなどの制御を、周囲環境の状態などに応じて、自動的
に行うことができ、高品質な復号音声を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】第2の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】第3の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】第4の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】第5の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】第6の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】第7の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】第8の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】第9の実施形態の音声処理回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】第10の実施形態の音声処理回路の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
100、200、300、400、500、600、7
00、800、900、1000…音声コーデック、 102、202、302、402、502、602、7
02、802、902、1002…ノイズキャンセラ
部、 103、203、303、403、503、603…ス
イッチ、 104、204、304、404、504、604、7
04、804、904、1004…音声コーデック部、 106、306、506、706、906…信号レベル
分析部、 107、307、507、707、907…統計処理
部、 108、208、308、408、508、608、7
08、808、908、1008…雑音状態判断部、 206、406、606、806、1006…信号レベ
ル周波数分析部、 207、407、607、807、1007…帯域別統
計処理部、 310、410、510、610、710、810、9
10、1010…音声区間検出部、 509、609、909、1009…サウンダ、 703、803、903、1003…加算器、 711、712、811、812、911、912、1
011、1012…乗算器。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノイズキャンセラ部の後段に音声コーデ
    ック部を有する音声処理回路において、 合成・選択制御信号に基づいて、上記ノイズキャンセラ
    部への入力音声信号、及び、上記ノイズキャンセラ部か
    らの出力音声信号から、上記音声コーデック部に与える
    音声信号を形成する符号化用音声信号形成手段と、 上記ノイズキャンセラ部への入力音声信号における周囲
    雑音の状況を判断して、上記合成・選択制御信号を形成
    する制御信号形成手段とを備えることを特徴とする音声
    処理回路。
  2. 【請求項2】 上記符号化用音声信号形成手段は、上記
    ノイズキャンセラ部への入力音声信号、及び、上記ノイ
    ズキャンセラ部からの出力音声信号の一方を選択して上
    記音声コーデック部に与えるものであり、 上記制御信号形成手段は、上記ノイズキャンセラ部への
    入力音声信号、及び、上記ノイズキャンセラ部からの出
    力音声信号の一方を選択させる合成・選択制御信号を形
    成することを特徴とする請求項1に記載の音声処理回
    路。
  3. 【請求項3】 上記符号化用音声信号形成手段は、上記
    ノイズキャンセラ部への入力音声信号、及び、上記ノイ
    ズキャンセラ部からの出力音声信号を重み付け加算し
    て、上記音声コーデック部に与える音声信号を形成する
    ものであり、上記制御信号形成手段は、上記ノイズキャ
    ンセラ部への入力音声信号、及び、上記ノイズキャンセ
    ラ部からの出力音声信号の重み付け加算のための重み付
    け係数を表す合成・選択制御信号を形成することを特徴
    とする請求項1に記載の音声処理回路。
  4. 【請求項4】 上記制御信号形成手段は、上記ノイズキ
    ャンセラ部へ有効な入力音声信号が入力し始めたタイミ
    ングで、上記合成・選択制御信号を形成することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声処理回路。
  5. 【請求項5】 上記制御信号形成手段は、上記ノイズキ
    ャンセラ部への入力音声信号における有音期間及び無音
    期間を直接又は間接的に検出する音声区間検出部を備
    え、無音期間のタイミングで、上記合成・選択制御信号
    を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の音声処理回路。
  6. 【請求項6】 上記制御信号形成手段は、 入力された周囲雑音状況の判断用音声信号のレベルを分
    析してそのパワーを計算する信号レベル分析部と、 そのパワーの時間的な変動の統計量を計算する統計処理
    部と、 その統計量に基づいて、上記合成・選択制御信号を形成
    する雑音状態判断部とを有することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の音声処理回路。
  7. 【請求項7】 上記制御信号形成手段は、 入力された周囲雑音状況の判断用音声信号のレベルを周
    波数領域で分析してそのパワーを計算する信号レベル周
    波数分析部と、 そのパワーの時間的な変動の統計量を各周波数帯域毎に
    計算する帯域別統計処理部と、 その各帯域毎の統計量に基づいて、上記合成・選択制御
    信号を形成する雑音状態判断部とを有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の音声処理回路。
  8. 【請求項8】 上記制御信号形成手段が利用する周囲雑
    音状況の判断用音声信号が、上記ノイズキャンセラ部へ
    の入力音声信号であることを特徴とする請求項6又は7
    に記載の音声処理回路。
  9. 【請求項9】 上記制御信号形成手段が利用する周囲雑
    音状況の判断用音声信号が、上記ノイズキャンセラ部へ
    の入力音声信号を捕捉した第1の音声捕捉手段とは異な
    る第2の音声捕捉手段で捕捉されたものであることを特
    徴とする請求項6又は7に記載の音声処理回路。
  10. 【請求項10】 上記第2の音声捕捉手段は、当該音声
    処理回路が搭載されている装置における所定音響を発生
    する音響発生手段を兼用したものであることを特徴とす
    る請求項9に記載の音声処理回路。
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