JP2001194542A - 光フィルタ - Google Patents

光フィルタ

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JP2001194542A JP2000003104A JP2000003104A JP2001194542A JP 2001194542 A JP2001194542 A JP 2001194542A JP 2000003104 A JP2000003104 A JP 2000003104A JP 2000003104 A JP2000003104 A JP 2000003104A JP 2001194542 A JP2001194542 A JP 2001194542A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境の変化や時間経過に対しても安定で、フィ
ルタ特性を精密に設計できる光フィルタを提供すること
を課題とする。 【解決手段】基板2上に形成された入力用光導波路3
と、モード結合手段4と、モード変換手段5と、出力用
光導波路6とがこの順に結合された光フィルタ1であっ
て、前記モード結合手段は、光導波路を一箇所以上で、
光の伝搬方向に対して直交する方向にずらして構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信あるいは光
情報処理用の光部品に関するものであり、特に、光通信
の分野において光信号スペクトルを整形あるいは制御す
るための光フィルタに関するものである。
【従来の技術】
【0002】従来、光通信などで使用される光フィルタ
は、光信号のスペクトルを整形あるいは制御するために
使用され、光波長多重通信ネットワークにおいて重要な
役割を果たしている。光フィルタは、様々な構成のもの
があり、例えば、光ファイバブラッググレーティング型
フィルタ、マッハチェンダ干渉計型フィルタ、光ファイ
バブラッググレーティング型フィルタ、光ファイバ長周
期グレーティング型フィルタなどが知られている。
【0003】このうち、図10に従来の光ファイバ長周
期グレーティングを利用する光ファイバ長周期グレーテ
ィング型フィルタ100を示す。この光ファイバ長周期
グレーティング型フィルタ100は、光ファイバクラッ
ド101の中央位置に設けた光ファイバコア102に、
伝搬する光の周期的な屈折率変調を行うための屈折率変
調部103を所定位置に一定間隔で備えている。
【0004】そして、その屈折変調部103は、光照射
などにより形成されており、入力部から入射された光信
号をクラッドモードと周期的に結合させている。したが
って、光ファイバ長周期グレーティング型フィルタ10
0は、伝搬モードとクラッドモードとの伝搬定数差が、
ちょうど屈折率変調の周期と一致する波長成分だけを共
鳴的にクラッドモードに変換して放射することができ、
複数の波長成分のうちある特定波長の成分だけを除去す
るのに適している。屈折率変調部103の典型的な周期
は、数百μm程度である。
【0005】なお、光ファイバ長周期グレーティングを
利用するフィルタは、誘電体多層膜フィルタや、アレイ
導波路格子フィルタ、あるいは、マッハチェンダ干渉型
フィルタに比べて、所望の波長成分だけを除去するノッ
チ型のフィルタが簡易にできるという特徴があり、ま
た、光ファイバブラッググレーティングと異なり、透過
型の構成であるために、サーキュレータなどの付加的な
光部品を必要としない利点がある。
【0006】そのため、この光ファイバ長周期グレーテ
ィングを利用するフィルタは、光ファイバアンプシステ
ムの利得等化などに向けた実用化が始まっている(例え
ば、A.Vengsarkar, J. Pedrazzani, J. Judkins, P. Le
maire, N. Bergano, and C.Dabidson, "Long-period fi
ber-grating-based gain equalizers," OSA OpticsLett
ers, vol.21, pp. 336-382, 1996. を参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光ファ
イバ長周期グレーティングを利用するフィルタでは、以
下に示すような問題点が存在していた。 (1)光ファイバ長周期グレーティングは、伝搬モード
とクラッドモードとの結合を利用しているために、ジャ
ケットなどクラッド外周の材料の変化に敏感であり、環
境変化によりフィルタ特性が変化してしまう問題があっ
た。
【0008】(2)光ファイバ長周期グレーティングで
は、伝搬モードとクラッドモードとの結合を利用するた
めに、フィルタ特性がクラッド外径およびクラッドモー
ドの分散特性などに敏感であり、精密なフィルタの実現
が困難であった。
【0009】(3)光ファイバ長周期グレーティングで
は、光照射などにより屈折率変調を実現するために、そ
の屈折率変調の変化が時間と共に減衰してしまいフィル
タ特性の長期安定性に欠ける問題があった。
【0010】本発明は、前記の問題点に鑑み創案された
ものであり、環境の変化や時間経過に対しても安定で、
フィルタ特性を精密に設計できる光フィルタを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
に鑑み創案されたものであり、基板上に形成された入力
用光導波路と、モード結合手段と、モード変換手段と、
出力用光導波路とがこの順に結合された光フィルタであ
って、前記モード結合手段は、光導波路を一箇所以上
で、光の伝搬方向に対して直交する方向にずらして構成
した。
【0012】このように構成することにより、モード結
合手段は、光の伝搬方向に対して直交する方向にずらし
て光導波路を形成した位置にモード入れ換え部を形成す
ることになる。そして、基底モードと一次モードを例え
ば扱う場合、光導波路中心に対して左右対称な基底モー
ドは、モード結合手段のモード入れ換え部に入射する
と、そのモード入れ換え部から後の光導波路では、光導
波路中心に対して左右非対称となり、その基底モードの
一部が、光導波路中心に対して非対称な一次モードに切
り換えることができる。
【0013】また、基板上に形成された入力用光導波路
と、第1のモード変換手段と、モード結合手段と、第2
のモード変換手段と、出力用光導波路がこの順に結合さ
れた光フィルタであって、前記モード結合手段は、光導
波路を一箇所以上で、光の伝搬方向に対して直交する方
向にずらしてモード入れ換え部を有する構成とした。
【0014】このように構成することにより、複数の光
信号は、第1のモード変換手段でそれぞれ基底モードあ
るいは一次モードに変換される。そして、モード結合手
段は、光導波路を伝搬方向に対して直交する方向にずら
して形成することで、そのずらした光導波路の位置にモ
ード入れ換え部を備えることになる。そのため、基底モ
ードは、そのモード入れ換え部に入射すると、モード入
れ換え部から後の光導波路では、光導波路中心に対して
左右非対称となり、その基底モードの一部が一次モード
に入れ換えられる。また、一次モードはその一部が基底
モードに入れ換えられる。
【0015】そして、前記各構成の光フィルタは、前記
モード結合手段におけるモード結合率が、そのモード結
合手段の端部では低く、かつ、中央部では高く設定され
ている構成としても良い。このように構成することで、
モード結合係数の空間的な分布を、モード結合手段の端
部ではモード結合率を低く、そのモード結合手段の中央
部ではモード結合率を高く設定できる。そのため、この
モード結合係数の空間的な分布のフーリエ変換で与えら
れる光フィルタ特性のサイドローブの低減化を行うこと
ができる。
【0016】さらに、前記モード変換手段は、曲がり光
導波路で構成しても良く、また、多モード干渉光カプラ
で構成しても良い。曲がり光導波路を用いることで、一
次モードを含む高次のモードは放射により散逸しやす
く、基底モードは散逸し難い構成をとることができる。
また、多モード干渉光カプラを用いることで、入力用光
導波路または出力用光導波路に接続する光導波路の本数
を複数として扱うことが可能となる。加えて、前記入力
用光導波路から出力用光導波路まで光を伝搬する光導波
路が石英係光導波路であっても良い。石英系光導波路を
用いることで、安定的で高精度な光導波路を実現でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は第1の実施の形態を示す
光フィルタを表す模式図、図2は第2の実施の形態を示
す光フィルタを表す模式図、図3はモード結合手段の構
成を示す要部の模式図、図4(a)はモード結合手段の
他の構成を表す模式図,図4(b)はモード結合手段の
他の構成を表す模式図、図5は曲がり光導波路によるモ
ード変換手段を示す模式図、図6は多モード干渉光カプ
ラによるモード変換手段を示す模式図、図7は第2の実
施の形態を示す光フィルタの動作を示す原理図である。
【0018】図1に示すように、光フィルタ1は、シリ
コン基板などの基板2と、この基板2の所定位置に形成
した入力用光導波路3と、この入力用光導波路3に連続
して形成したモード結合手段4と、このモード結合手段
4に連続して形成したモード変換手段5と、このモード
変換手段5に連続して形成した出力用光導波路6とを備
えている。なお、ここでは一例として出力用光導波路6
が3本(第1ないし第3出力用光導波路6a,6b,6
c)の場合について説明する。出力用光導波路6は、そ
の本数が1本、2本あるいは4本以上であっても良い。
【0019】入力用光導波路3は、送られてくる光信号
をモード結合手段4に送るように構成されている。モー
ド結合手段4は、基底モードおよび一次モードを安定に
導波する光導波路幅を備えている。そして、図1および
図3に示すように、モード結合手段4のモード入れ換え
部(光導波路をずらして接合している接続点)4aは、
一定間隔Λの光導波路の間で、光の伝搬方向に対して直
交する方向に交互にずらして(図面では5箇所)形成さ
れている。モード結合手段4のモード入れ換え部4a
は、光信号が伝搬できる光導波路幅のずれ量Dを、一定
な(あるいはある関数に従うような)状態に構成するこ
とで、送られて来る基底モードおよび一次モードとの間
の結合を生じさせている。
【0020】モード結合手段4における位相整合条件
は、モード入れ換え部4aが一定間隔Λであるとする
と、入力信号の光波長におけるモード結合手段4の基底
モードおよび一次モードとの間のビート長をLbとしたと
きに、Λ=Lb/2で決められる。そのため、この位相整
合条件が満たされる光波長成分だけが共鳴的に一次モー
ドに変換される。
【0021】したがって、光フィルタ1は、モード結合
手段4により基底モードだけを取り出せば、所定の波長
成分だけを除去することができる構成にでき、あるい
は、モード変換手段5により一次モードだけを取り出せ
ば、所定の波長成分だけを抜き出すように構成すること
ができる。
【0022】なお、モード結合手段4のモード入れ換え
部4aは、図4(a),(b)に示すように構成しても
良い。すなわち、図4(a)に示すように、入力用光導
波路3側および出力用光導波路6側の光導波路をモード
結合量を小さく形成し、かつ、中央部のモード結合量を
大きく形成するように構成している。このように図4
(a)のようにモード結合手段4を構成することで、光
ファイバグレーティングで行われるアポタイジング処理
を行うことができる。
【0023】また、図4(b)に示すように、モード結
合手段4のモード入れ換え部4aは、同じ方向にずらす
ように構成しても良い。なお、図4(b)の構成では、
基底モードと一次モードが共鳴するための位相整合条件
は、Λ=Lbで与えられる。
【0024】一方、モード変換手段5は、モード結合手
段4から送られて来る基底モードおよび一次モードを弁
別して出力用光導波路6に案内している。
【0025】モード変換手段5の構成は、その一例とし
て図5および図6に示す構成としても構わない。すなわ
ち、モード変換手段5A(5)は、図5に示すように入
力ポート5aから連続して曲がり導波路5b1を形成
し、その曲がり導波路5b1の後端に出力ポート5cを
有するように構成されている。曲がり導波路5b1の曲
率は、基底モードをほとんど損失無く伝搬させ、一次モ
ードは放射させて損失となるように設定されている。な
お、図5の曲がり導波路5b1を使用する場合には、入
力ポート5aおよび出力ポート5bは、光導波路が一対
一で対応することから、図1のモード変換手段に対応さ
せる場合は、その一つである中央の光導波路6bに接続
する構成としている。
【0026】したがって、モード変換手段5Aは、入力
された光信号を基底モードへと変換するモードの変換手
段、あるいは、入力された光信号のうち基底モードのみ
を出力へと導くモードの変換手段として用いることがで
きる。なお、図5で示す曲がり導波路5b1のレイアウ
トは、その一例であり特に限定されるものではない。
【0027】また、図6に示すように、他の構成である
モード変換手段5B(5)を使用しても良い。すなわ
ち、モード変換手段5Bは、多モード干渉光カプラを用
いている。このモード変換手段5Bは、一端に形成した
入力ポート5aと、この入力ポート5aに連続して形成
した多モード干渉光導波路5b2と、この多モード光導
波路5b2の他端に連続して形成した出力ポート5cと
を備えている。なお、出力ポート5cは、図面では出力
用光導波路6(図1参照)に対応させて、第1出力ポー
ト5c1、第2出力ポート5c2、第3出力ポート5c3
を有している。
【0028】そして、入力ポート5aの実効光導波路幅
は、第2出力ポート5c2の実効光導波路幅と同等に設
定されている。さらに、第1出力ポート5c1と第3出
力ポート5c3は、その実効光導波路幅が、入力ポート
5aおよび第2出力ポート5c2の実効光導波路幅の1
/2となるように設定されている。また、多モード干渉
光導波路5b2の長さLは、その多モード干渉光導波路
5b2における基底モードと一次モードとの間のビート
長Lcとしたときに、ほぼL=3Lc/4となるように設
定されている。
【0029】このモード変換手段5Bは、多モード干渉
光導波路5b2におけるモード分散により入力ポート5
aから入力された基底モードを、出力用光導波路6の第
2出力用光導波路6bへと導き、さらに、入力ポート5
aに入力された一次モードを第1および第3出力用光導
波路6a,6cに導くモードの変換手段が実現できる
(例えば、J. Leuthold, J. E. Gamper, P. A. Besse,
and H. Melchoir, "Multimode interference couplers
for the conversion and combining of zero-and first
-order modes," IEEE/OSA Journal of Lightwave Techn
ology, vol. 16, no. 7, pp. 1228-1239, 1998.を参
照)。
【0030】なお、モード変換手段5Bの入力ポート5
aと出力ポート5cを反転して使用すると、第2出力ポ
ート5c2に入力された光を基底モードとして入力ポー
ト5aへと導き、さらに、第1および第3出力ポート5
1,5c3に入力した光を一次モードとして入力ポート
5aへと導くモードの変換手段を実現することができ
る。
【0031】つぎに、図2を参照して、光フィルタを示
す他の実施の形態を説明する。なお、図1に示した構成
と同じ部材は、同じ符号を付して説明を省略する。光フ
ィルタ10は、シリコン基板などの基板2と、この基板
2の所定位置に形成した入力用光導波路13と、この入
力用光導波路13に連続して形成した第1のモード変換
手段17と、この第1のモード変換手段17に連続して
形成したモード結合手段4と、このモード結合手段4に
連続して形成した第2のモード変換手段5と、この第2
のモード変換手段5に連続して形成した出力用光導波路
6とを備えている。
【0032】なお、第1および第2のモード変換手段1
7,5は、すでに図1、図5および図6で説明したモー
ド変換手段5と同等な構成である。また、入力用光導波
路13は、第1ないし第3入力用光導波路13a,13
b,13cを備えている。この、入力用光導波路13の
本数は、1本、2本あるいは4本以上であっても良く、
ここでは一例として3本の設定にしている。
【0033】この光フィルタ10は、入力側にモード変
換手段17を設けているので、モード結合手段4に光導
波路の基底モードが入力されるように設定したり、ある
いは、モード結合手段4に光導波路の一次モードが入力
されるように設定したり、さらに、モード結合手段4に
基底モードおよび一次モードが入力されるように設定す
ることが可能となる。
【0034】図7は、光フィルタ10の動作例を示すも
のである。なお、ここでは説明のためにつぎのような光
信号の入力から出力までの動作を行うものとする。すな
わち、入力用光導波路13の第1入力用光導波路13a
(あるいは第2入力用光導波路13b)に入力された光
信号は、モード変換手段17により光導波路の一次モー
ドとしてモード結合手段4に到ることとする。また、入
力用光導波路13の第2入力用光導波路13bに入力さ
れた光信号は、モード変換手段17により光導波路の基
底モードとしてモード係合手段4に到るとする。そし
て、モード結合手段4を出力した光導波路の一次モード
の光信号は、モード変換手段5により出力用光導波路6
の第1および第3出力用光導波路6a,6cに導かれる
ものとする。また、モード結合手段4を出力した光導波
路の基底モードの光信号は、出力用光導波路6の第2出
力用光導波路6bに導かれるものとする。
【0035】いま、図2および図7に示すように、第1
入力用光導波路13aおよび第2入力用光導波路13b
より、複数の波長成分を有する光信号1および光信号2
をそれぞれ入力すると、モード変換手段17で光信号1
および光信号2はそれぞれ光導波路の一次モードおよび
基底モードに変換されてモード結合手段4へと導かれ
る。ここで、モード結合手段4では、周期的に基底モー
ドと一次モードの結合が生じるように設定されているの
で、特定の波長成分だけが共鳴的にモード結合して、光
信号1と光信号2の間で交換される。そして、特定の波
長成分だけが交換された光信号1および光信号2は、モ
ード変換手段5により変換されて、光信号1は第1出力
用光導波路6a(および第3出力用光導波路6c)よ
り、また、光信号2は第2出力用光導波路6bより取り
出される。したがって、このような光フィルタ10の構
成により、例えば、波長多重された光信号の波長チャネ
ルを入れ替えることなども可能となる。
【0036】
【実施例】つぎに、第2の実施の形態で示した光フィル
タを、石英系光導波路を用いて実際に形成した場合につ
いて説明する。まず、シリコン基板上に火炎堆積法によ
りSiO2下部クラッド層を堆積し、つづいてGeO2
ドーパントとして添加したSiO2ガラスのコア層を堆
積した後に、電気炉で透明ガラス化した。つぎに、コア
層をエッチングしてコア部を作成した。最後にSiO2
上部クラッド層を堆積し、再度電気炉で透明ガラス化し
た。ここで、光導波路の比屈折率は、1.5%、コア厚
は4.6μmとした。
【0037】なお、作成した回路ではモード変換手段と
して、図6に示した多モード干渉光カプラを用いた。こ
こで、モード変換特性を得るために多モード干渉光導波
路の幅を34μm、長さを1247.2μmとした。さ
らに、モード結合手段は、光導波路を光の伝搬方向に対
して垂直に交互にずらしてモード入れ換え部を形成し
た。このモード入れ換え部のずれ量は、0.1μmと
し、隣り合うモード入れ換え部(接続点)の間隔W(図
3(a)参照)は、136.9μmとした。また、モー
ド入れ換え部の数は、60箇所とした。
【0038】図8は、前記の手順で形成した光フィルタ
の入力用光導波路13b(図2参照)に光を入力したと
き、第1および第3出力用光導波路6a,6cおよび第
2出力用光導波路6b(図2参照)での透過率の光波長
依存性を示している。図8に示すように、第2入力用光
導波路13bに入力した光信号のうち、波長1550n
m付近の波長成分が選択的に出力用光導波路6a,6c
より取り出されており、その他の波長成分は第2出力用
光導波路6bより取り出されていることが分かる。
【0039】また、図9は、前記の光フィルタの構成
で、モード結合手段のモード入れ換え部のずれ量D(図
3(a)参照)を、中央部では大きくなるように設定し
た(例えば図3(b)の構成)ときのフィルタ特性であ
る。図9に示すように、その曲線は、入力用光導波路1
3bに光を入力したとき、第1および第3出力用光導波
路6a,6cおよび第2出力用光導波路6b(図2参
照)での透過率を示す光波長依存性である。
【0040】なお、モード結合手段のモード入れ換え部
のずれ量を示すプロファイルは、結合率がいわゆるハニ
ング窓関数となるように設定した。そして、ここでの最
大ずれ量D(図3(a)参照)は、0.2μmとなるよ
うに設定している。図9より、出力用光導波路6a,6
cより取り出される波長成分は、スペクトルのサイドロ
ーブが抑制されていることが分かる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成しているた
め以下の優れた効果を奏する。 (1)光フィルタは、光導波路の基底モードと一次モー
ドの周期的結合を用いて、所望の波長性分を選択的に取
捨する安定性のあるフィルタ特性を実現することができ
る。また、光フィルタは、光導波路の基底モードと一次
モードの周期的結合を行う場合に、光導波路の光の伝搬
方向に対して垂直なずれを用いているために、精密なフ
ィルタ特性を設計することができる。そして、光フィル
タは、時間経過および環境変化に対して安定したモード
変換手段を備える構成を実現できる。
【0042】(2)光フィルタは、入力側にモード変換
手段17を設けているので、モード結合手段に、光導波
路の基底モードが入力されるように、あるいは、光導波
路の一次モードが入力されるように、さらに、基底モー
ドおよび一次モードの両者が入力されるように設定する
ことが可能となる。そのため、光フィルタは、波長多重
された光信号の波長チャネルを入れ替えることなどがで
きる。
【0043】(3)光フィルタは、モード結合手段の中
央部と端部でそのモード結合率を変える構成とすること
で、サイドローブの低減できる構成とすることが可能と
なる。
【0044】(4)光フィルタは、そのモード変換手段
を、曲がり光導波路を用いることで、簡単な構成により
光信号のモードを選択する構成を実現することができ
る。また、そのモード変換手段を、多モード干渉光カプ
ラを用いることで、波長多重された光信号の波長チャネ
ルを入れ換えることなども可能となる。さらに、光フィ
ルタの光導波路を、石英系光導波路を用いることで、安
定で高精度な光導波路を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す光フィルタ
を表す模式図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示す光フィルタ
を表す模式図である。
【図3】 本発明のモード結合手段の構成を示す腰部の
模式図、
【図4】 (a)はモード結合手段の他の構成を示す模
式図、(b)は、本発明のモード結合手段の他の構成を
示す模式図である。
【図5】 本発明の曲がり光導波路によるモード変換手
段を示す模式図である。
【図6】 本発明の多モード干渉光カプラによるモード
変換手段を示す模式図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態を示す光フィルタ
の動作を示す原理図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態を示す光フィルタ
のフィルタ特性を表すグラフ図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態を示す光フィルタ
で図3(b)の構成のモード結合手段としたときのフィ
ルタ特性を表すグラフ図である。
【図10】 従来の光フィルタを示す模式図である。
【符号の説明】
1,10 光フィルタ 2 基板 3,13 入力用光導波路 4 モード結合手段(第2のモード結
合手段) 5 モード変換手段 5a 入力ポート 5b1 曲がり光導波路 5b2 多モード干渉光導波路 5c 出力ポート 5c1 第1出力ポート 5c2 第2出力ポート 5c3 第3出力ポート 6,13 出力用光導波路 6a 第1出力用光導波路 6b 第2出力用光導波路 6c 第3出力用光導波路 13a 第1入力用光導波路 13b 第2入力用光導波路 13c 第3入力用光導波路
フロントページの続き (72)発明者 日比野 善典 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 岡本 勝就 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA11 KA12 LA18 LA21 MA05 PA05 PA14 PA24 QA02 RA08 TA05 TA13 TA43

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された入力用光導波路と、
    モード結合手段と、モード変換手段と、出力用光導波路
    とがこの順に結合された光フィルタであって、 前記モード結合手段は、光導波路を一箇所以上で、光の
    伝搬方向に対して直交する方向にずらして構成すること
    を特徴とする光フィルタ。
  2. 【請求項2】 基板上に形成された入力用光導波路と、
    第1のモード変換手段と、モード結合手段と、第2のモ
    ード変換手段と、出力用光導波路がこの順に結合された
    光フィルタであって、 前記モード結合手段は、光導波路を一箇所以上で、光の
    伝搬方向に対して直交する方向にずらして構成すること
    を特徴とする光フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記モード変換手段が曲がり光導波路で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の光フィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】 前記モード変換手段が多モード干渉光カ
    プラであることを特徴とする請求項1または2に記載の
    光フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記モード結合手段におけるモード結合
    率が、そのモード結合手段の端部では低く、かつ、中央
    部では高く設定されていることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか一項に記載の光フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記入力用光導波路から出力用光導波路
    まで光を伝搬する光導波路が石英系光導波路であること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の
    光フィルタ。
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KR100428073B1 (ko) * 2002-03-18 2004-04-28 학교법인연세대학교 고차모드를 이용한 광동조 마이크로웨이브 필터
JP2010026302A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長合分波回路

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