JP2001191275A - ロボット・システム、外装及びロボット装置 - Google Patents

ロボット・システム、外装及びロボット装置

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JP2001191275A
JP2001191275A JP2000331248A JP2000331248A JP2001191275A JP 2001191275 A JP2001191275 A JP 2001191275A JP 2000331248 A JP2000331248 A JP 2000331248A JP 2000331248 A JP2000331248 A JP 2000331248A JP 2001191275 A JP2001191275 A JP 2001191275A
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Takayuki Sakamoto
隆之 坂本
Kazufumi Oyama
一文 尾山
Takeshi Takagi
剛 高木
Masahiro Fujita
雅博 藤田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミューズメント性を格段と向上し得るロボ
ットシステム、外装及びロボット装置を実現する。 【解決手段】 所定動作を発現するロボット装置と、ロ
ボット装置に着脱自在に装着される外装と、外装に設け
られ、当該外装に応じた固有情報を保持する情報保持手
段と、ロボット装置に設けられ、ロボット装置に外装が
装着されたとき、外装の情報保持手段に保持された固有
情報を検出する情報検出手段と、当該検出された固有情
報に基づいて、動作の発現パターンを必要に応じて変化
させる制御手段とを設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロボットシステム、
外装及びロボット装置に関し、例えばペット・ロボット
に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ユーザからの指令や周囲の環境に
応じて決まった動作を行う4足歩行型のペット・ロボッ
トが本願特許出願人により提案及び開発されている。か
かるペット・ロボットは、一般家庭において飼育する犬
や猫に似た形状を有し、ユーザからの指令や周囲の環境
などに応じて動作を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるペッ
ト・ロボットにおいては、量産された出荷時のままの状
態ではなく、本物の犬や猫のように外観や質感を似させ
たり、ユーザが嗜好する外観や質感を持たせたりするこ
とによって、各ペット・ロボットにそれぞれ個性を持た
せることができれば、より一層の親近感や満足感をユー
ザに与えて、ペット・ロボットとしてのアミューズメン
ト性をより向上させることができるものと考えられる。
【0004】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、アミューズメント性を格段と向上させ得るロボット
・システム、外装及びロボット装置を提案しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】上述した技術的
課題を解決するため本発明に係るロボット・システムに
おいては、所定動作を発現するロボット装置と、ロボッ
ト装置に着脱自在に装着される外装と、外装に設けら
れ、当該外装に応じた固有情報を保持する情報保持手段
と、ロボット装置に設けられ、ロボット装置に外装が装
着されたとき、外装の情報保持手段に保持された固有情
報を検出する情報検出手段と、当該検出された固有情報
に基づいて、動作の発現パターンを必要に応じて変化さ
せる制御手段とを設けるようにした。
【0006】この結果、このロボット・システムでは、
外装をロボット装置に装着した際に、当該外装から得ら
れた固有情報をロボット装置の動作の発現パターンに必
要に応じて反映させることができ、かくして装着した外
装毎にロボット装置に対して個性を持たせながら動作さ
せることができる。
【0007】但し、ここで言う「システム」とは、複数
の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が
論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュ
ールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない(以下
同様)。
【0008】また、本発明においては、所定動作を発現
するロボット装置に着脱自在に装着される外装におい
て、外装に応じた固有情報を保持する情報保持手段を設
け、ロボット装置に装着されたとき、ロボット装置は、
情報保持手段に保持された固有情報に基づいて、動作の
発現パターンを必要に応じて変化させるようにした。
【0009】この結果、この外装では、ロボット装置に
装着した際に、当該外装から得られた固有情報をロボッ
ト装置の動作の発現パターンに必要に応じて反映させる
ことができ、かくして装着した外装毎にロボット装置に
対して個性を持たせながら動作させることができる。
【0010】さらに、本発明においては、所定動作を発
現するロボット装置において、外装が着脱自在に装着さ
れたとき、外装に応じた固有情報を当該外装から検出す
る情報検出手段と、当該検出された固有情報に基づい
て、動作の発現パターンを必要に応じて変化させる制御
手段とを設けるようにした。
【0011】この結果、このロボット装置では、外装が
装着された際に、当該外装から得られた固有情報をロボ
ット装置の動作の発現パターンに必要に応じて反映させ
ることができ、かくして装着した外装毎にロボット装置
に対して個性を持たせながら動作させることができる。
【0012】また、本発明の他の側面に係るロボット・
システムにおいては、制御ソフトウェアの実行により所
定動作を発現するロボット装置と、上記ロボット装置に
着脱自在に装着される外装と、上記外装に設けられ、当
該外装に応じた固有情報を保持する情報保持手段と、上
記ロボットに対して1以上の制御ソフトウェアを提供す
る制御ソフトウェア提供手段と、上記ロボット装置に設
けられ、上記ロボット装置に上記外装が装着されたと
き、上記外装の上記情報保持手段に保持された上記固有
情報を検出する情報検出手段と、上記検出された固有情
報に基づいて、上記制御ソフトウェア提供手段が提供す
る制御ソフトウェアのうち適当なものを選択して導入す
る制御ソフトウェア導入手段と、上記制御ソフトウェア
導入手段により導入された制御ソフトウェアを実行する
ことで上記ロボット装置の動作を制御する制御手段と、
を具備する。
【0013】この結果、このロボット・システムでは、
外装をロボット装置に装着した際に、当該外装から得ら
れた固有情報を基にして、当該外装に適合した制御ソフ
トウェアを選択的に導入してロボット装置の機体動作を
制御することができ、かくして装着した外装毎にロボッ
ト装置に対して個性を持たせながら動作させることがで
きる。
【0014】また、本発明の他の側面に係る外装におい
ては、上記外装に応じた固有情報を保持する情報保持手
段を備え、上記ロボット装置に装着されたとき、上記ロ
ボット装置は、上記情報保持手段に保持された上記固有
情報に応じて制御ソフトウェアを選択的に導入するよう
になっている。
【0015】この結果、この外装では、ロボット装置に
装着した際に、当該外装から得られた固有情報を基にし
て、当該外装に適合した制御ソフトウェアを選択的に導
入してロボット装置の機体動作を制御することができ、
かくして装着した外装毎にロボット装置に対して個性を
持たせながら動作させることができる。
【0016】また、本発明の他の側面に係るロボット装
置においては、1以上の制御ソフトウェアを提供する制
御ソフトウェア提供手段と、外装が着脱自在に装着され
たとき、上記外装に応じた固有情報を当該外装から検出
する情報検出手段と、上記検出された固有情報に基づい
て、上記制御ソフトウェア提供手段が提供する制御ソフ
トウェアのうち適当なものを選択して導入する制御ソフ
トウェア導入手段と、上記制御ソフトウェア導入手段に
より導入された制御ソフトウェアを実行することで機体
の動作を制御する制御手段と、を具備する。
【0017】この結果、このロボット装置では、外装が
装着された際に、当該外装から得られた固有情報を基に
して、当該外装に適合した制御ソフトウェアを選択的に
導入してロボット装置の機体動作を制御することがで
き、かくして装着した外装毎にロボット装置に対して個
性を持たせながら動作させることができる。
【0018】ここで、各外装に担持される固有情報は、
上記外装が持つハードウェア構成を階層的に表現するよ
うにしてもよい。このような場合、ロボット装置におい
ては、検出された固有情報が示す各階層の情報を基に適
当なハードウェア依存ソフトウェアを特定して導入する
ことができる。
【0019】固有情報は、例えば、いずれの外装も最低
限装備しなければならないコア・ハードウェア構成、各
外装毎に固有に拡張されたオプション・ハードウェア構
成、各外装が持つ属性の各々を識別する情報を含むよう
にしてもよい。
【0020】ロボット装置においては、一般に、ハード
ウェア依存ソフトウェアが持つ制御パラメータを逐次更
新しながら機体の動作を制御する。このような制御パラ
メータのうち少なくとも外装のハードウェア構成に依存
するものを、当該外装に搭載された記憶媒体に書き込ん
で保管するようにしてもよい。このような場合、同一の
ロボット装置上で複数の外装を適宜取り替えながら使用
しても、各外装毎に制御パラメータを管理することによ
って、各外装が学習内容を継承することができる。
【0021】また、ロボット装置に導入される制御ソフ
トウェアのうち少なくとも一部を、外装に付随させるよ
うにしてもよい。例えば、外装のハードウェア構成に依
存するソフトウェア・モジュールを、外装に搭載された
記憶媒体、外装に付随する記憶媒体に格納してシステム
間を移動させることによって、ロボット装置への必要な
ソフトウェア・モジュールのダウンロード作業が簡便と
なる。
【0022】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0024】(1)本実施の形態によるペット・ロボッ
ト・システムの構成 図1において、参照番号1は全体として本実施の形態に
よるペット・ロボット・システムを示している。該シス
テム1は、ペット・ロボット2に対して、所定の外装部
品(以下、これを外装ユニットと呼ぶ)3を着脱自在に
装着することにより、当該ペット・ロボット2の表面全
体を外装ユニット3によって被覆し得るようになされて
いる。
【0025】かかるペット・ロボット2は、実際には、
胴体部ユニット4の前後左右にそれぞれ脚部ユニット5
A〜5Dが連結されるとともに、胴体部ユニット4の前
端部並びに後端部にそれぞれ頭部ユニット6及び尻尾部
ユニット7が連結されることにより構成されている。
【0026】この胴体部ユニット4の内部には冷却ファ
ン(図示しない)が設けられており、当該冷却ファンを
介して、上面4A及び下面4Bには、それぞれ排気口4
AX及び吸気口4BX(図2を参照のこと)が形成され
ている。これによりペット・ロボット2では、冷却ファ
ンの駆動に応じて、吸気口4BXから吸入した空気を、
胴体部ユニット4の内部を介して、排気口4AXから外
へ排出するようにして、当該胴体部ユニット4の内部温
度を低減し得るようになされている。
【0027】また、図2に示すように、胴体部ユニット
4の下面4Bには、コネクタ半体8A及び掛合機構部8
Bからなる接続部8が形成されたインタフェース部(以
下、これを「本体側インタフェース部」と呼ぶ)9が設
けられている。
【0028】ペット・ロボット2にこの外装ユニット3
を実際に装着する場合、外装ユニット3の外装本体部3
Aをペット・ロボット2の表面全体を覆うように被せた
後、本体側インタフェース部9の接続部8に対して外装
側インタフェース部11の接続部10を繋げるようにし
て、コネクタ半体8A、10A同士で電気的に接続させ
るとともに、掛合機構部8B、10B同士で構造的に接
続させるようになされている。
【0029】(2)ペット・ロボット・システムの内部
構成 ここで、図3に示すペット・ロボット・システム1にお
いて、ペット・ロボット2の胴体部ユニット4には、こ
のペット・ロボット2全体の動作を制御するコントロー
ラ20と、このペット・ロボット2の動力源となるバッ
テリ21と、バッテリ・センサ22及び熱センサ23か
らなる内部センサ部24と、結合センサ30及び接続部
8からなる本体側インタフェース部9と、外部から挿入
される記録媒体(図示しない)に格納されている制御プ
ログラムを読み出す情報読取部25とが収納されてい
る。
【0030】また、頭部ユニット6には、「耳」に相当
するマイクロホン26と、「目」に相当するCCD(Ch
arge Coupled Device )カメラ27と、タッチ・センサ
28と、「口」に相当するスピーカ29となどが、それ
ぞれの所定位置にて配設されている。
【0031】さらに、各脚部ユニット5A〜5Dの関節
部分や、各脚部ユニット5A〜5D及び胴体部ユニット
4の各連結部分、頭部ユニット6及び胴体部ユニット4
の連結部分、並びに、尻尾部ユニット7及び胴体部ユニ
ット4の連結部分などには、それぞれアクチュエータ5
AA1〜5AAK 、5BA1〜5BAK、5CA1〜5CA
K、5DA1〜5DAK、6A1〜6AL、7A1〜7AM
配設されている。
【0032】そして、頭部ユニット6のマイクロホン2
6は、図示しないサウンド・コマンダ(操作内容に応じ
て異なる音階の音を発生するコマンダ)により、ユーザ
から音階として与えられる「歩け」、「伏せ」、又は、
「ボールを追いかけろ」等の指令音を集音し、得られた
音声信号S1をコントローラ20に送出する。また、C
CDカメラ27は、周囲の状況を撮像し、得られた画像
信号S2をコントローラ20に送出する。
【0033】図1において明らかなように、頭部ユニッ
ト6の上部にはさらにタッチ・センサ28が設けられて
おり、ユーザからの「なでる」や「たたく」といった物
理的な働きかけにより受けた圧力を検出し、検出結果を
圧力検出信号S3としてコントローラ20に送出する。
【0034】さらに、胴体部ユニット4に内蔵されたバ
ッテリ・センサ22は、バッテリ21の残量を複数段階
に分けて検出し、当該各段階における検出結果をバッテ
リ残量検出信号S4として順次コントローラ20に送出
する。
【0035】さらに、胴体部ユニット4の熱センサ23
は、ペット・ロボット2の内部温度を検出して、当該検
出結果を熱検出信号S5としてコントローラ20に送出
する。
【0036】さらに、胴体部ユニット4の本体側インタ
フェース部9は、結合センサ30及び上述した接続部8
から構成され、当該接続部8は、コネクタ半体8A及び
掛合機構部8Bから構成されている。この結合センサ3
0は、外装ユニット3の外装側インタフェース部11と
の結合状態を検出して、当該検出結果を外装検出信号S
6としてコントローラ20に送出する。
【0037】コントローラ20は、マイクロホン26、
CCDカメラ27、タッチ・センサ28、バッテリ・セ
ンサ22、熱センサ23及び結合センサ30から与えら
れる音声信号S1、画像信号S2、圧力検出信号S3、
バッテリ残量検出信号S4、熱検出信号S5及び外装検
出信号S6などに基づいて、周囲の状況や、ユーザから
の指令、ユーザからの働きかけなどの有無を判断する。
【0038】そして、コントローラ20は、この判断結
果とあらかじめ入力される制御プログラムとに基づいて
続く行動を決定し、決定結果に基づいて必要なアクチュ
エータ5AA1〜5AAK、5BA1〜5BAK、5CA1
〜5CAK、5DA1〜5DAK、6A1〜6AL、7A1
7AMを駆動させることにより、頭部ユニット6を上下
左右に振らせたり、尻尾部ユニット7を動かせたり、各
脚部ユニット5A〜5Dを駆動して歩行させるなどの行
動を行わせる。
【0039】また、コントローラ20は、この際に必要
に応じて所定の音声信号S7をスピーカ29に与えるこ
とにより当該音声信号S7に基づく音声を外部に出力さ
せたり、このペット・ロボット2の「目」の位置に設け
られた図示しないLED(Light Emitting Diode)を点
灯、消灯、又は点滅させる。
【0040】このようにして、このペット・ロボット2
においては、周囲の状況及び制御プログラム等に基づい
て自律的に行動し得るようになされている。
【0041】一方、外装ユニット3において、外装本体
部3Aに内蔵された外装側インタフェース部11は、情
報記憶部31及び上述した接続部10から構成され、当
該接続部10はコネクタ半体10A及び掛合機構部10
Bから構成されている。かかる外装側インタフェース部
11内の掛合機構部10Bは、本体側インタフェース部
9内の掛合機構部8Bと分離自在に掛合し得るように構
成されている。
【0042】この外装側インタフェース部11内の情報
記憶部31は、例えばROM(ReadOnly Memory)など
の不揮発性メモリから構成され、外装ユニット3の種類
に応じて割り当てられた外装番号毎に、製造者IDを表
す情報、製造者が定めるプロダクトID及びロット番号
等の製造許可を表す情報、並びに、外装ユニットの認証
を行うための暗号化情報など(以下、「外装設定情報」
と呼ぶ)D1があらかじめ記憶されている。
【0043】また、胴体部ユニット4内に設けられた情
報読取部25への挿入対象となる記録媒体には、上述の
外装番号毎に、外装設定情報D1の各種内容に従ってそ
れぞれ設定されたペット・ロボット2のパフォーマンス
を決定するためのプログラム情報(以下、これを「パフ
ォーマンス情報」と呼ぶ)D2があらかじめ格納されて
いる。
【0044】ここで、外装側インタフェース部11と本
体側インタフェース部9とが結合したときには、当該外
装側インタフェース部11の接続部10に設けられたコ
ネクタ半体10A及び掛合機構部10Bが、本体側イン
タフェース部9の接続部8に設けられた対応するコネク
タ半体8A及び掛合機構部8Bと電気的及び構造的に接
続する。
【0045】具体的には、本体側インタフェース部9及
び外装側インタフェース部11は、図4に示すように構
成されている。
【0046】本体側インタフェース部9において、接続
部8のコネクタ半体8Aでは、アース・ラインL1、電
源ラインL2、測定ラインL3及び信号ラインL4の各
接続端子A1〜A4が露出するとともに、測定ラインL
3上における接続端子A3及び結合センサ30間には、
一端がアースに接続された負荷抵抗R1の他端が接続さ
れている。
【0047】また、外装側インタフェース部11におい
て、接続部10では、アース・ラインL5、電源ライン
L6、測定ラインL7及び信号ラインL8の各接続端子
A5〜A8が露出するとともに、電源ラインL6から引
き出された測定ラインL7上には負荷抵抗R2が設けら
れ、当該負荷抵抗R2の一端及び他端がそれぞれ情報記
憶部31及び接続端子A7と接続されている。
【0048】外装側インタフェース部11の接続部10
に設けられたコネクタ半体10Aと本体側インタフェー
ス9の接続部8に設けられたコネクタ半体8Aとが実際
に結合したとき、コネクタ半体8A、10A同士でアー
ス・ラインL1、電源ラインL2、測定ラインL3及び
信号ラインL4の各接続端子A1〜A4が対応する各ラ
インL5〜L8の接続端子A5〜A8とそれぞれ当接し
て導通する。
【0049】このとき、本体側インタフェース部9内の
結合センサ30は、外装側インタフェース部11及び本
体側インタフェース部9間でコネクタ半体10A、8A
同士を介して電源ラインL6と接続された測定ラインL
7上の負荷抵抗R2の電圧値を検出することにより、本
体側インタフェース部9と外装側インタフェース部11
との結合状態(すなわち、結合時には電圧値は「H」
(ハイ)レベル、分離時には「L」(ロー)レベル)を
判断することができる。
【0050】この結果、コントローラ20は、結合セン
サ30の検出結果が肯定的である場合のみ、外装側イン
タフェース部11内の情報記憶部31に記憶されている
外装設定情報D1を読み出した後、当該外装設定情報D
1に基づいて、胴体部ユニット4内の情報読取部25に
装填されている記録媒体からパフォーマンス情報D2を
読み出し、当該パフォーマンス情報D2に基づいてペッ
ト・ロボット2の行動を決定することにより、当該決定
に対応して必要なアクチュエータ5AA1〜7AMを駆動
して、必要に応じてスピーカ29から音声を出力する。
【0051】このようにして、本実施形態に係るペット
・ロボット2においては、外装ユニット3が装着された
とき、当該外装ユニット3における外装側インタフェー
ス部11内の情報記憶部31に記憶されている外装設定
情報D1、並びに当該外装設定情報D1に基づき、胴体
部ユニット4内の情報読取部25に記憶されている記録
媒体から読み出したパフォーマンス情報D2とに従っ
て、自立的な行動を個性的に変化させ得るようになされ
ている。
【0052】(3)第1の実施の形態 (3−1)ペット・ロボットの感情・本能に応じた行動
表現 このペット・ロボット2では、周囲の状況及び制御プロ
グラム等に基づいて自律的に行動することに加えて、あ
たかも本物の動物が自然の「感情及び本能」を持つかの
ごとく行動及び動作を変化させるようになされている。
【0053】すなわち、このペット・ロボット2には、
感情として「うれしさ」、「悲しさ」及び「怒り」の3
つの「感情表現」が設けられるとともに、本能として
「食欲」、「好奇心」及び「運動欲」の3つの「本能表
現」が設けられている。そして、コントローラ20内の
メモリには、これら「感情表現」及び「本能表現」など
の各表現毎に、「歩行状態」、「モーション(動
き)」、「行動」及び「サウンド(鳴き声)」の4つの
項目に関する行動及び動作の基礎となる各種制御パラメ
ータ及び制御プログラムからなる行動及び動作モデルが
あらかじめ格納されている。
【0054】ここで、本実施形態に係るペット・ロボッ
ト2の行動生成に関するコントローラ20の処理につい
て説明する。
【0055】図5に示すように、ペット・ロボット2の
行動生成に関するコントローラ20の処理の内容を機能
的に分類すると、特定の外部状態を認識するセンサ入力
処理部40と、当該センサ入力処理部40の認識結果を
累積して感情及び本能の状態を表現する感情・本能モデ
ル部41と、当該センサ入力処理部40の認識結果に基
づいて続く行動を決定する行動決定機構部42と、当該
行動決定機構部42の決定結果及び感情・本能モデル部
41の表現結果に基づいて実際にペット・ロボット2に
行動を発現させる姿勢遷移機構部43、並びに、各アク
チュエータ5AA1〜7AMを駆動制御する制御機構部4
4に大別することができる。
【0056】この場合、センサ入力処理部40は、本体
側インタフェース部9内の結合センサ30から与えられ
る外装検出信号S6、外装側インタフェース部11内の
情報記憶部31から読み出された外装設定情報D1、及
び、胴体部ユニット4内の情報読取部25から読み出し
たパフォーマンス情報D2に基づいて、外装ユニット3
の装着の有無及び当該外装ユニット3に設定された種々
の設定情報を認識するとともに、内部センサ部24を構
成するバッテリ・センサ22及び熱センサ23から与え
られるバッテリ残量検出信号S4及び熱検出信号S5に
基づいて、バッテリ21の残量状態やペット・ロボット
2の内部温度を認識して、これらの認識結果を状態認識
情報D5として感情・本能モデル部41及び行動決定機
構部42に通知する。
【0057】感情・本能モデル部41は、図6に示すよ
うに、複数の独立した感情モデルとしての情動ユニット
50A〜50Dでなる基本情動群50と、複数の独立し
た欲求モデルとしての欲求ユニット51A〜51Dでな
る基本欲求群51の各々に関する制御パラメータを、コ
ントローラ20のメモリ20A内に有している。基本情
動群50のうち、情動ユニット50Aは「うれしさ」と
いう情動を示すものであり、情動ユニット50Bは「悲
しさ」という情動を示すものであり、また、情動ユニッ
ト50Cは「怒り」という情動を示すものである。
【0058】情動ユニット50A〜50Dは、情動の度
合いを、例えば0〜100レベルまでの強度値によって
それぞれ表し、供給される状態認識情報D5に基づいて
情動の強度をそれぞれ時々刻々と変化させる。かくして
感情・本能モデル部41は、時々刻々と変化する各情動
ユニット50A〜50Dの強度を組み合わせることによ
り、ペット・ロボット2の感情の状態を表現し、感情の
時間変化をモデル化している。
【0059】また、基本欲求群51のうち欲求ユニット
51Aは「食欲」という欲求を示すものであり、欲求ユ
ニット51Bは「好奇心」という欲求を示すものであ
り、欲求ユニット51Cは「運動欲」という欲求を示す
ものである。
【0060】欲求ユニット51A〜51Dは、情動ユニ
ット50A〜50Dと同様に、欲求の度合いを例えば0
〜100レベルまでの強度値によってそれぞれ表し、供
給される状態認識情報D5に基づいて欲求の強度をそれ
ぞれ時々刻々と変化させる。かくして感情・本能モデル
部41は、時々刻々と変化する欲求ユニット51A〜5
1Dの強度を組み合わせることにより、ペット・ロボッ
ト2の本能の状態を表現し、本能の時間変化をモデル化
している。
【0061】このようにして、感情・本能モデル部41
は、状態認識情報D5に基づいて情動ユニット50A〜
50D、並びに、欲求ユニット51A〜51Dの強度を
それぞれ変化させる。そして、感情・本能モデル部41
は、この変化した情動ユニット50A〜50Dの強度を
累積的に組み合わせることによって感情の状態を決定す
るとともに、変化した欲求ユニット51A〜51Dの強
度を累積的に組み合わせることによって本能の状態を決
定して、当該決定された感情及び本能の状態を感情・本
能状態情報D6として行動決定機構部42に送出する。
【0062】ところで、感情・本能モデル部41は、基
本情動群50のうち所望の情動ユニット50A〜50D
同士を相互抑制的又は相互刺激的に結合し、当該結合し
た情動ユニット50A〜50Dのうち一方の情動ユニッ
トの強度を変化させると、これに応じて他方の情動ユニ
ットの強度が変化することになり、自然な感情及び本能
を有するペット・ロボットを実現している。
【0063】すなわち、図7に示すように、感情・本能
モデル部41は、「うれしさ」を表す情動ユニット50
Aと「怒り」を表す情動ユニット50Bとを相互抑制的
に結合することにより、ユーザに誉めてもらったときに
は「うれしさ」情動ユニット50Aの強度を大きくする
とともに、その際の「怒り」情動ユニット50Bの強度
を変化させるような状態認識情報D5が供給されていな
くても、「うれしさ」情動ユニット50Aの強度が大き
くなることに応じて自然に「怒り」情動ユニット50B
の強度を低下させることができる。同様に感情・本能モ
デル部41は、「怒り」情動ユニット50Bの強度が大
きくなると、当該「怒り」情動ユニット50Bの強度が
大きくなることに応じて自然に「うれしさ」情動ユニッ
ト50Aの強度を低下させる。
【0064】また、感情・本能モデル部41は、「悲し
さ」情動ユニット50Bと「怒り」情動ユニット50C
とを相互刺激的に結合することにより、ユーザに叩かれ
たときには「怒り」情動ユニット50Cの強度を大きく
するとともに、その際の「悲しさ」情動ユニット50B
の強度を変化させるような状態認識情報D5が供給され
ていなくても、「怒り」情動ユニット50Cの強度が大
きくなることに応じて自然に「悲しさ」情動ユニット5
0Bの強度を増大させる。同様に、感情・本能モデル部
41は、「悲しさ」情動ユニット50Bの強度が大きく
なると、当該「悲しさ」情動ユニット50Bの強度が大
きくなることに応じて自然に「怒り」情動ユニット31
Cの強度を増大させる。
【0065】さらに、感情・本能モデル部41は、情動
ユニット50A〜50C同士を結合した場合と同様に、
基本欲求群51のうち所望の欲求ユニット51A〜51
C同士を相互抑制的又は相互刺激的に結合し、当該結合
した欲求ユニット51A〜51Cのうち一方の欲求ユニ
ットの強度を変化させると、これに応じて他方の欲求ユ
ニットの強度が変化することになり、自然な本能を有す
るペット・ロボット2を実現している。
【0066】図8において、感情・本能モデル部41
は、後段の行動決定機構部42からペット・ロボット2
自身の現在又は過去の行動、例えば「長時間歩いた」な
どの行動の内容を示す行動情報D7が供給されており、
同一の状態認識情報D5が与えられても、当該行動情報
D7が示すペット・ロボット2の行動に応じて異なる感
情・本能状態情報D6を生成するようになされている。
【0067】具体的には、図8に示すように、感情・本
能モデル部41は、各情動ユニット50A〜50Cの前
段に、ペット・ロボット2の行動を示す行動情報D7と
状態認識情報D5とを基にして、各情動ユニット50A
〜50Cの強度を増減させるための強度情報D8A〜D
8Cを生成する強度増減関数55A〜55Cをそれぞれ
設けている。そして、当該強度増減関数55A〜55C
から出力される強度情報D8A〜D8Cに応じて各情動
ユニット50A〜50Cの強度をそれぞれ増減させる。
【0068】例えば、感情・本能モデル部41は、ユー
ザに挨拶したときに頭を撫でられれば、すなわちユーザ
に挨拶したという行動情報D7と頭を撫でられたという
状態認識情報D5とが強度増減関数55Aに与えられる
と、「うれしさ」情動ユニット50Bの強度を増加させ
る。一方、何らかの仕事を実行中に頭を撫でられても、
すなわち仕事を実行中であるという行動情報D7と頭を
撫でられたという状態認識情報D5とが強度増減関数5
5Aに与えられても、「うれしさ」情動ユニット31B
の強度を変化させない。
【0069】上述したように、感情・本能モデル部41
は、状態認識情報D5だけでなく現在又は過去のペット
・ロボット2の行動を示す行動情報D7も参照しながら
各情動ユニット50A〜50Cの強度を決定することに
より、例えば何らかのタスクを実行中にいたずらするつ
もりで頭を撫でたとき、「うれしさ」情動ユニット50
Bの強度を増加させるような不自然な本能を起こさせる
ことを回避することができる。
【0070】ちなみに、感情・本能モデル部21は、欲
求ユニット51A〜51Cの場合も同様にして、供給さ
れる状態認識情報D5及び行動情報D7に基づいて各欲
求ユニット51A〜51Cの強度をそれぞれ増減させる
ようになされている。
【0071】以上、述べたように強度増減関数55A〜
55Cは、状態認識情報D5及び行動情報D7の入力に
応答してあらかじめ設定されているパラメータに応じて
強度情報D8A〜D8Cを生成して出力するような関数
であり、当該パラメータをペット・ロボット2毎に異な
る値に設定することにより、例えば、怒りっぽいペット
・ロボット2や明るい性格のペット・ロボット2のよう
に、当該ペットロボット2に個性を持たせることができ
る。
【0072】図5において、行動決定機構部42は、状
態認識情報D5及び感情・本能状態情報D6に基づいて
次の行動を決定し、当該決定された行動の内容を行動指
令情報D9として姿勢遷移機構部43に送出する。
【0073】より具体的には、図9に示すように、行動
決定機構部42は、過去に供給された状態認識情報D5
の履歴を動作状態(以下、これを「ステート」と呼ぶ)
で表し、現在供給された状態認識情報D5とそのときの
ステートとに基づいて当該ステートを別のステートに遷
移させることにより、次の行動を決定するような有限個
のステートを有する有限オートマトン60と呼ばれるア
ルゴリズムを用いている。このように行動決定機構部4
2は、状態認識情報D5が供給される度にステートを遷
移させて、当該遷移したステートに応じて行動を決定す
ることにより、現在の状態認識情報D5だけでなく過去
の状態認識情報D5も参照して行動を決定している。
【0074】したがって、例えば「ボールを追いかけて
いる」というステートST1において、「ボールが見え
なくなった」という状態認識情報D5が供給されると、
「立っている」というステートST5に遷移する。一
方、「寝ている」というステートST2において、「起
きろ」という状態認識情報D5が供給されると、「立っ
ている」というステートST4に遷移する。このよう
に、これらステートST4及びステートST5は、行動
は同一であっても、過去の状態認識情報D5の履歴が異
なっていることから、ステートも異なっていることが理
解できるであろう。
【0075】実際上、行動決定機構部42は、所定のト
リガーがあったことを検出したことに応答して、現在の
ステートを次のステートに遷移させる。トリガーの具体
例としては、例えば現在のステートの行動を実行してい
る時間が一定値に達した、又は、特定の状態認識情報D
5、又は、感情・本能モデル部21から供給される感情
・本能状態情報D6が示す情動ユニット50A〜50C
及び欲求ユニット51A〜51Cの強度のうち所望のユ
ニットの強度が所定の閾値を超えたこと、などが挙げら
れる。
【0076】その際、行動決定機構部42は、感情・本
能モデル部41から供給された感情・本能状態情報D6
が示す情動ユニット50A〜50C及び欲求ユニット5
1A〜51Cの強度のうち、所望のユニットの強度が所
定の閾値を超えているか否かに基づいて遷移先のステー
トを選択する。これにより行動決定機構部42は、例え
ば同一の状態認識情報D5が入力されても、情動ユニッ
ト50A〜50C及び欲求ユニット51A〜51Cの強
度に応じて異なるステートに遷移するようになされてい
る。
【0077】したがって、行動決定機構部42は、供給
される状態認識情報D5を基に、例えば目の前に手のひ
らが差し出され、且つ、感情・本能状態情報D6を基に
「怒り」情動ユニット50Cの強度が所定の閾値以下で
あることを検出し、且つ、状態認識情報D5を基にバッ
テリ電圧が所定の閾値以上である(すなわち「お腹がす
いていない」)ことを検出すると、目の前に手のひらが
差し出されたことに応じて「お手」の動作を行わせるた
めの行動指令情報D9を生成し、これを姿勢遷移機構部
43に送出する。
【0078】また、行動決定機構部42は、例えば、目
の前に手のひらが差し出され、且つ、「怒り」情動ユニ
ット50Cの強度が所定の閾値以下であり、且つ、「お
腹がすいている」すなわちバッテリ電圧が所定の閾値未
満であることを検出すると、「手のひらをペロペロとな
める」ような動作を行わせるための行動指令情報D9を
生成し、これを姿勢遷移機構部43に送出する。
【0079】さらに、行動決定機構部42は、例えば目
の前に手のひらが差し出され、且つ、「怒り」情動ユニ
ット50Cの強度が所定の閾値以上であることを検出す
ると、「お腹がすいないない」すなわちバッテリ電圧が
所定の閾値以上であるか否かにかかわらず、「プイと横
を向く」ような動作を行わせるための行動指令情報D9
を生成し、これを姿勢遷移機構部43に送出する。
【0080】ところで、行動決定機構部22は、感情・
本能モデル部41から供給された感情・本能状態情報D
6が示す情動ユニット50A〜50C及び欲求ユニット
51A〜51Cの強度のうち所望のユニットの強度に基
づいて、遷移先のステートで行われる行動のパラメー
タ、例えば歩行の速度、手足を動かす際の動きの大きさ
や速度、音を出す際の音の高さや大きさなどを決定し、
当該行動のパラメータに応じた行動指令情報D7を生成
して、姿勢遷移機構部43に送出するようになされてい
る。
【0081】ちなみに、センサ入力処理部40から与え
られる情報認識情報D5は、感情・本能モデル部21及
び行動決定機構部42に入力されるタイミングに応じて
情報の内容が異なるため、感情・本能モデル部41と共
に行動決定機構部42にも入力されるようになされてい
る。
【0082】例えば、コントローラ20は、「頭を撫で
られた」という情報認識情報D5が供給されると、感情
・本能モデル部41によって「うれしい」という感情・
本能状態情報D6を生成して、当該感情・本能状態情報
D6を行動決定機構部42に供給するが、この状態にお
いて、「手が目の前にある」という情報認識情報D5が
供給されると、行動決定機構部42において上述の「う
れしい」という感情・本能状態情報D6と、「手が目の
前にある」という情報認識情報D5とに基づいて「喜ん
でお手をする」という行動指令情報D9とを生成させ、
これを姿勢遷移機構部43に送出させるようになされて
いる。
【0083】図5において、姿勢遷移機構部43は、行
動決定機構部42から供給される行動指令情報D9に基
づいて、現在の姿勢から次の姿勢に遷移させるための姿
勢遷移情報D10を生成し、これを制御機構部44に送
出する。この場合、現在の姿勢から次に遷移可能な姿勢
は、例えば胴体や手や足の形状、重さ、各部の結合状態
のようなペット・ロボット2の物理的形状と、例えば関
節が曲がる方向や角度のようなアクチュエータ5AA1
〜7AMの機構とによって決定される。
【0084】ところで、このような遷移可能な姿勢は、
現在の姿勢から直接遷移可能な姿勢と直接には遷移でき
ない姿勢とに分類される。例えば、4本足のペット・ロ
ボット2は、手足を大きく投げ出して寝転んでいる状態
から伏せた状態へ直接遷移することはできるが、立った
状態へ直接遷移することはできず、一旦手足を胴体近く
に引き寄せて伏せた姿勢になり、それから立ち上がると
いう2段階の動作が必要である。また、安全に実行でき
ない姿勢も存在する。例えば、4本足のペット・ロボッ
トは、立っている姿勢で両前足を挙げてバンザイをしよ
うとすると、簡単に転倒してしまう場合などである。
【0085】したがって、姿勢遷移機構部43は、遷移
可能な姿勢をあらかじめ登録しておき、行動決定機構部
42から供給された行動指令情報D5が直接遷移可能な
姿勢を示す場合には、当該行動指令情報D5をそのまま
姿勢遷移情報D6として制御機構部44に送出する一
方、直接遷移不可能な姿勢を示す場合には、遷移可能な
他の姿勢に一旦遷移した後に、目的の姿勢まで遷移させ
るような姿勢遷移情報D6を生成して制御機構部44に
送出する。これにより、ペット・ロボット2は、遷移不
可能な姿勢を無理に実行しようとする事態や、無理な姿
勢の実行により転倒するような事態を回避することがで
きる。
【0086】より具体的には、姿勢遷移機構部43は、
ペット・ロボット2が取り得る姿勢をあらかじめ登録す
るとともに、遷移可能な2つの姿勢の間を記録しておく
ようになされている。
【0087】例えば、図10に示すように、姿勢遷移機
構部43は、ペット・ロボット2が取り得る姿勢をノー
ドNODE1〜NODE5として表現し、遷移可能な2
つの姿勢の間すなわちノードNODE1〜NODE5間
を有向アークARC1〜ARC10で結合した有向グラフ
50と呼ばれるアルゴリズムを用いている。
【0088】姿勢遷移機構部43は、行動決定機構部4
2から行動指令情報D5が供給されると、現在の姿勢に
対応したノードNODEと、行動指令情報D5が示す次
に取るべき姿勢に対応するノードNODEとを結ぶよう
に、有向アークARCの向きに従いながら現在のノード
NODEから次のノードNODEに至る経路を探索し
て、当該探索した経路上にあるノードNODEを順番に
記録することにより、姿勢遷移の計画を行うようになさ
れている。このようにして、ペット・ロボット2は、遷
移不可能な姿勢を無理に実行しようとする事態や無理な
姿勢の実行により転倒するような事態を回避しながら、
行動決定機構部42から指示された行動を実現すること
ができる。
【0089】姿勢遷移機構部43は、例えば、現在の姿
勢が「ふせる」という姿勢を示すノードNODE2にあ
る場合に、「すわれ」という行動指令情報D5が供給さ
れると、「ふせる」という姿勢を示すノードNODE2
から「すわる」という姿勢を示すノードNODE5へは
直接遷移可能であることを利用して、「すわれ」という
姿勢遷移情報D10を制御機構部44に与える。
【0090】これに対して、姿勢遷移機構部43は、
「歩け」という行動指令情報D5が供給されると、「ふ
せる」というノードNODE2から「あるく」というノ
ードNODE4に至る経路を探索することにより姿勢遷
移計画を行い、その結果、「たて」という指示を出した
後に「歩け」という指示を出すような姿勢遷移情報D1
0を生成して制御機構部44に送出する。
【0091】図5において、制御機構部44は、姿勢遷
移情報D10を基にアクチュエータ5AA1〜7AMを駆
動させるための制御信号S10を生成し、これをアクチ
ュエータ5AA1〜7AMに送出して、当該アクチュエー
タ5AA1〜7AMを駆動させることにより、ペット・ロ
ボット2に所望の動作を行わせるようになされている。
【0092】(3−2)外装装着処理手順RT1 このペット・ロボット2内のコントローラ20は、外装
ユニット3が実際に装着されると、図11に示す外装装
着処理手順RT1をステップSP0から入り、続くステ
ップSP1において、胴体部ユニット4における本体側
インタフェース部9内の結合センサ30の検出状態を監
視しながら、ステップSP2に進んで、外装ユニット3
内の外装側インタフェース部11が電気的及び構造的に
接続されたか否かを、当該結合センサ30の検出結果に
基づいて判断する。
【0093】このステップSP2において、コントロー
ラ20は、肯定結果が得られるのを待った後、ステップ
SP3に進んで、外装ユニット3における外装側インタ
フェース部11内の情報記憶部31から外装設定情報D
1を読み出して、ステップSP4において当該外装設定
情報D1に含まれる暗号化情報を解読する。
【0094】続いて、コントローラ20は、ステップS
P5において、外装設定情報D1に含まれる外装番号を
抽出した後、ステップSP6に進んで、胴体部ユニット
4内の情報読取部25から当該外装番号に対応するパフ
ォーマンス情報D2を読み出す。
【0095】次いで、コントローラ20は、ステップS
P7に進んで、情報読取部25から読み出したパフォー
マンス情報D2に含まれる暗号化情報を解読した後、ス
テップSP8において、上述したステップSP4及びS
P7の両方の解読結果に基づいて、ペット・ロボット2
に装着された外装ユニット3が正規品であるか否かを判
断する。
【0096】このステップSP8において肯定結果が得
られると、このことは外装ユニット3がペット・ロボッ
ト2に対して装着する外装として正規に認証されたもの
であることを表しており、このときコントローラ20
は、ステップSP9に進んで、ユーザの働きかけに基づ
くタッチセンサ28のオン/オフ状態を監視しながら、
「撫でる」又は「叩く」といった動作が行われたときの
みステップSP10に進む。
【0097】このステップSP10において、コントロ
ーラ20は、「撫でられた」、又は「叩かれた」といっ
た感情(図6において上述した情動ユニット50A〜5
0C)の強度を累積的に組み合わせることにより、現在
の感情の状態を決定する。
【0098】この後、コントローラ20は、ステップS
P11に進んで、現在の感情の状態に応じて次の行動内
容及び音声内容を決定した後、ステップSP12におい
て、外装ユニット3の種類(すなわち外装番号)に応じ
たパフォーマンス情報D2の中から、当該決定した行動
内容及び音声内容に合致する行動内容及び音声内容を選
択した後、ステップSP13に進む。
【0099】これに対して、ステップSP8において否
定結果が得られると、このことは外装ユニット3がペッ
ト・ロボット2に対して装着する外装として正規に認証
されなかったものであることを表している。このとき、
コントローラ20は、ステップSP14に進んで、不正
外装である旨を表す音声信号を読み出して、当該音声信
号に基づく音声をスピーカ29を介して出力させた後、
ステップSP13に進む。
【0100】このステップSP13において、コントロ
ーラ20は、本体側インタフェース部9内の結合センサ
30の検出状態を監視しながら、ステップSP15に進
んで、外装ユニット3内の外装側インタフェース部11
が電気的及び構造的に接続されているか否かを、当該結
合センサ30の検出結果に基づいて判断する。
【0101】このステップSP14において肯定結果が
得られたとき、コントローラ20は、上述したステップ
SP12における外装ユニット3に応じた個性ある行動
内容及び音声内容でペット・ロボット2を自律的に動作
させながら、そのままステップSP16に進んで、当該
外装装着処理手順RT1を終了する。
【0102】これに対して、ステップSP15において
否定結果が得られたとき、このことはユーザによって外
装ユニット3がペット・ロボット2から外されたか、又
は、ユーザの意思にかかわらず何らかの外因によって外
装ユニット3の外装側インタフェース部11とペット・
ロボット2の本体側インタフェース部9との接続が外れ
たかのいずれかであることを表している。このとき、コ
ントローラ20は、再度ステップSP1に戻って上述と
同様に処理を繰り返す。
【0103】(3−3)第1の実施の形態における動作
及び効果 以上の構成において、本実施形態に係るペット・ロボッ
ト・システム1では、ユーザが所望の外装ユニット3を
ペット・ロボット2に装着する際、まず、外装ユニット
3の外装側インタフェース部11を、胴体部ユニット4
の本体側インタフェース部9と電気的及び構造的に接続
する。
【0104】続いて、外装ユニット3内の情報記憶部3
1に記憶されている外装設定情報D1に基づいて、当該
外装ユニット3が正規品であるか否かを判断する。肯定
結果が得られたときには、胴体部ユニット4内の情報読
取部25から当該外装設定情報D1に対応するパフォー
マンス情報D2を読み出す。
【0105】この結果、ペット・ロボット2では、自律
的な行動を行っている最中に、ユーザの働きかけや外部
から何らかの刺激が与えられたとき、ペット・ロボット
2の感情及び又は本能の状態をパフォーマンス情報D2
に基づいて決定される所定の変化状態で個性的に変化さ
せることができる。
【0106】例えば、外装ユニット3が猛獣や爬虫類の
ような攻撃的な外観を呈している場合には、通常よりも
「怒り」の情動の強度が増大する度合いが早くなる一
方、外装ユニット3が愛玩用ぬいぐるみのような愛らし
い外観を呈する場合には、通常よりも「うれしさ」の情
動の強度が増大する度合いが早くなる。
【0107】この結果、ペット・ロボット2では、ユー
ザによって頭を撫でられたとき、攻撃的な外観を呈する
外装ユニット3の場合には「嫌なこと」と認識してこれ
に応じた感情表現を行わせることができる一方、愛らし
い外観を呈する外装ユニット3の場合には「楽しいこ
と」と認識してこれに応じた感情表現を行わせることが
できる。
【0108】また、外装ユニット3の質量が比較的重い
場合には、通常よりも「食欲」の欲求の強度が増大する
度合いが早くなり、及び/又は、通常よりも「運動欲」
の欲求の強度が増大する度合いが遅くなる。一方、外装
ユニット3の質量が比較的軽い場合には、通常よりも
「食欲」の欲求の強度が増大する度合いが遅くなり、及
び/又は、通常よりも「運動欲」の欲求の強度が増大す
る度合いが早くなる。
【0109】この結果、ペット・ロボット2では、比較
的質量が重い外装ユニット3の場合には、バッテリ21
の残量変化が通常よりも早いことを考慮して、当該バッ
テリ21の充電欲をアピールするような行動を実行する
ことにより、あたかも本物の動物のように食欲を促して
いる様子をユーザに伝えることができる。これととも
に、又はこれに代えて、バッテリ21の残量変化に応じ
て運動量を低減させることによって、バッテリ21の残
量が減少するに連れて運動量の少ない行動をとらせるこ
とができる。
【0110】さらに、このペット・ロボット2では、外
装ユニット3内の情報記憶部31に記憶しておく外装設
定状態に暗号化情報を含ませておき、当該暗号化情報に
基づいて、ペット・ロボット2に装着された外装ユニッ
ト3が正規品であるか否かを判断するようにしたことに
より、第三者が不当に用意した外装ユニット3の使用を
排除することができるといった防犯性を確保することが
できる。
【0111】以上の構成によれば、このペット・ロボッ
ト・システム1において、外装ユニット3内に当該外装
ユニット3に関する外装設定情報D1が記憶された情報
記憶部を設けておき、当該外装ユニット3をペット・ロ
ボット2に装着した際に、胴体部ユニット4内の情報読
取部25に記憶されている外装ユニット3の種類毎に設
定されたパフォーマンス情報D2の中から、当該外装設
定情報D1に応じたパフォーマンス情報D2を選択的に
読み出して、ペット・ロボット2の感情及び本能の状態
を当該パフォーマンス情報D2に基づいて決定された所
定の変化状態で変化させるようにしたことにより、ペッ
ト・ロボット2の実際の動作及び行動が個性的となるよ
うに反映させるようにしたことができる。かくして、ア
ミューズメント性を格段と向上し得るペット・ロボット
・システム1を実現することができる。
【0112】(4)第2の実施の形態 (4−1)ペット・ロボットの成長過程に応じた行動表
現 このペット・ロボット2の場合、ユーザからの働きかけ
やサウンド・コマンダを用いた指令などの操作入力の履
歴と、自己の行動及び動作履歴とに応じて、あたかも本
物の動物が「成長」するかのごとく行動及び動作を変化
させるようになされている。
【0113】すなわち、このペット・ロボット2には、
成長過程として「幼年期」、「少年期」、「青年期」及
び「成人期」の4つの「成長段階」が設けられている。
そしてコントローラ20のメモリ20Aには、これら各
「成長段階」毎に、「歩行状態」、「モーション(動
き)」、「行動」及び「サウンド(鳴き声)」の4つの
項目に関する行動及び動作の基礎となる各種制御パラメ
ータ及び制御プログラムからなる行動及び動作モデルが
あらかじめ格納されている。
【0114】そして、コントローラ20は、初期時には
「幼年期」の行動及び動作モデルに従って、例えば「歩
行状態」については歩幅を小さくするなどして「よちよ
ち歩き」となるように、「モーション」については単に
「歩く」、「立つ」、「寝る」程度の「単純」な動きと
なるように、「行動」については同じ行動を繰り返し行
うようにするなどして「単調」な行動となるように、ま
た「サウンド」については、音声信号S6の増幅率を低
下させるなどして「小さく短い」鳴き声となるように、
各アクチュエータ5AA1〜7AM及び音声出力を制御す
る。
【0115】また、成長過程を表現する際、コントロー
ラ20は、サウンド・コマンダを用いた指令入力と、
「なでる」及び「たたく」に該当するタッチ・センサ2
8を介してのセンサ入力及び決められた行動及び動作の
成功回数などでなる強化学習と、「なでる」及び「たた
く」に該当しないタッチ・センサ28を介してのセンサ
入力と、「ボールで遊ぶ」などの所定の行動及び動作と
などのあらかじめ決められた「成長」に関与する複数の
要素(以下、これらを成長要素と呼ぶ)について、その
発生を常時監視してカウントする。
【0116】そして、コントローラ20は、これら成長
要素の累積度数に基づいて、各成長要素の累積度数の合
計値(以下、これを成長要素の総合経験値と呼ぶ)があ
らかじめ設定された閾値を越えると、使用する行動及び
動作モデルを「幼年期」の行動及び動作モデルよりも成
長レベル(行動や動作の難易度や煩雑さなどのレベル)
が高い「少年期」の行動及び動作モデルに変更する。
【0117】そして、コントローラ20は、この後この
「少年期」の行動及び動作モデルに従って、例えば「歩
行状態」については各アクチュエータ5AA1〜7AM
回転速度を速くするなどして、「少しはしっかり」と歩
くように、「モーション」については動きの数を増加さ
せるなどして、「少しは高度かつ複雑」な動きとなるよ
うに、「行動」については前の行動を参照して次の行動
を決定するようにするなどして、「少しは目的」をもっ
た行動となるようにする。また、「サウンド」について
は、音声信号S6の長さを延ばし、且つ、増幅率を上げ
るなどして、「少しは長く大きい」鳴き声となるよう
に、各アクチュエータ5AA1〜7AMやスピーカ29か
らの音声出力を制御する。
【0118】さらに、コントローラ20は、この後これ
と同様にして、成長要素の総合経験値が「青年期」や
「成人期」にそれぞれ対応させて予め設定された各閾値
を越える度に、行動及び動作モデルをより成長レベルの
高い「青年期」又は「成人期」の行動及び動作モデルへ
と順次変更し、当該行動及び動作モデルに従って各アク
チュエータ5AA1〜7AMの回転速度やスピーカ29に
与える音声信号S6の長さや増幅率を徐々に上げたり、
1つの動作を行う際の各アクチュエータ5AA1〜7AM
の回転量などを変化させる。
【0119】この結果、ペット・ロボット2は、「成長
段階」が上がる(すなわち「幼年期」から「少年期」、
「少年期」から「青年期」、「青年期」から「成人期」
に変化する)に従って、「歩行状態」が「よちよち歩
き」から「しっかりした歩き」に、「モーション」が
「単純」から「高度・複雑」に、「行動」が「単調」か
ら「目的をもって行動」に、かつ「サウンド」が「小さ
く短い」から「長く大きい」に、それぞれ段階的に変化
する。
【0120】このようにして、本実施形態に係るペット
・ロボット2においては、外部からの入力や自己の行動
及び動作の履歴に応じて、「幼年期」、「少年期」、
「青年期」及び「成人期」の4段階で「成長」するよう
になされている。
【0121】なお、この実施の形態の場合、図12に示
すように、「少年期」、「青年期」、及び「成人期」の
各「成長段階」について、それぞれ複数の行動及び動作
モデルが用意されている。
【0122】実際上、例えば「少年期」の行動及び動作
モデルとして、動きが雑で速い「荒々しい」性格の行動
及び動作を行う行動及び動作モデル(Child 1)と、こ
れよりも動きが滑らかで遅い「おっとり」とした性格の
行動及び動作を行う行動及び動作モデル(Child 2)と
が設けられている。
【0123】また、「青年期」の行動及び動作モデルと
して、「少年期」の「荒々しい」性格よりもより動きが
雑で速い「いらいら」した性格の行動及び動作を行う行
動及び動作モデル(Young 1)と、これよりも動きが遅
く且つ滑らかな「普通」の性格の行動を行う行動及び動
作モデル(Young 2)と、これよりも一層動作が遅く、
且つ行動量が少ない「おっとり」した性格の行動及び動
作を行う行動及び動作モデル(Young 3)とが設けられ
ている。
【0124】さらに、「成人期」の行動及び動作モデル
として、それぞれ「青年期」の「いらいら」した性格よ
りもより動きが雑で速く、且つ、ユーザからの指令に応
じた動きを行い難い「攻撃的」な性格の行動及び動作を
行う行動及び動作モデル(Adult 1)と、これよりも動
きが滑らかで遅く、且つ、ユーザからの指令に応じた動
きを行い易い「少し荒々しい」性格の行動及び動作を行
う行動及び動作モデル(Adult 2)と、これによりも動
きが滑らかで遅く、行動量が少く、且つ、ユーザからの
指令に応じた動きを必ず行う「少しおとなしい」性格の
行動及び動作を行う行動及び動作モデル(Adult 3)
と、これによりもさらに一層動きが遅く、行動量が少な
く、且つ、ユーザからの指令に応じた動きを必ず行う
「おとなしい」性格の行動又は動作を行う行動及び動作
モデル(Adult 4)とが設けられている。
【0125】そして、コントローラ20は、「成長段
階」を上げる際、各成長要素の累積度数に基づいて、次
の「成長段階」内における各行動及び動作モデルの中か
ら1つの行動及び/又は動作モデルを選択して、使用す
る行動及び動作モデルを当該選択した行動及び動作モデ
ルに変更するようになされている。
【0126】この場合、「少年期」以降では、次の「成
長段階」に移る際、現在の「成長段階」の行動及び動作
モデルから遷移できる次の「成長段階」の行動及び動作
モデルは決まっている。すなわち、図12において、矢
印で結ばれた行動及び動作モデル間の遷移しかできな
い。したがって、例えば、「少年期」において「荒々し
い」行動及び動作を行う行動及び動作モデル(Child
1)が選択されている場合には、「青年期」において
「おっとり」と行動及び動作を行う行動及び動作モデル
(Young 3)に遷移することができない。
【0127】このように、本実施形態に係るペット・ロ
ボット2においては、あたかも本物の動物が飼い主の飼
育の仕方等によって性格を形成していくかのごとく、ユ
ーザからの働きかけ及び指令の入力履歴や自己の行動履
歴に応じて、「成長」に伴って「性格」をも変化させる
ようになされている。
【0128】ここで、本実施形態に係るペット・ロボッ
ト2の行動生成に関するコントローラ20の処理につい
て説明する。
【0129】図13に示すように、ペット・ロボット2
の行動生成に関するコントローラ20の処理の内容を機
能的に分類すると、状態を認識する状態認識機構部70
と、状態認識機構部70の認識結果に基づいて続く行動
を決定する行動決定機構部71と、行動決定機構部71
の決定結果に基づいて、実際にペット・ロボット2に行
動を発現させる行動生成機構部72と、このペット・ロ
ボット2の「成長段階」を制御する成長段階制御機構部
73とに分けることができる。
【0130】この場合、状態認識機構部70は、マイク
ロホン26、CCDカメラ27、及びタッチ・センサ2
8から与えられる音声信号S1、画像信号S2、及び圧
力検出信号S3に基づいて、特定の状態や、ユーザから
の特定の働きかけ、及びユーザからの指示を検出及び認
識するとともに、本体側インタフェース部9内の結合セ
ンサ30から与えられる外装検出信号S6、外装側イン
タフェース部11内の情報記憶部31から読み出された
外装設定情報D1、及び胴体部ユニット4内の情報読取
部25から読み出したパフォーマンス情報D2に基づい
て、外装ユニット3の装着の有無及び当該外装ユニット
3に設定された種々の設定情報を認識し、これらの認識
結果を状態認識情報D5として行動決定機構部71に通
知する。
【0131】より具体的には、状態認識機構部70は、
マイクロホン26から与えられる音声信号S1を常時監
視しており、当該音声信号S1のスペクトラムとして
「歩け」、「伏せ」、「ボールを追いかけろ」などの指
令に応答してサウンド・コマンダから出力される指令音
と同じ音階のスペクトラムを検出したときにはその指令
が与えられたと認識して、当該認識結果を行動決定機構
部71に通知する。
【0132】また、状態認識機構部70は、CCDカメ
ラ27から与えられる画像信号S2を常時監視してお
り、当該画像信号S2に基づく画像内に例えば「赤い丸
いもの」や「地面に対して垂直なかつ所定高さ以上の平
面」を検出したときには、「ボールがある」、「壁があ
る」と認識して、当該認識結果を行動決定機構部71に
通知する。
【0133】さらに、状態認識機構部70は、タッチ・
センサ28から与えられる圧力検出信号S3を常時監視
しており、当該圧力検出信号S3に基づいて所定の閾値
以上で且つ短時間(例えば2秒未満)の圧力を検出した
ときには、「たたかれた(しかられた)」と認識する。
また、所定の閾値未満で且つ長時間(例えば2秒以上)
の圧力を検出したときには、「なでられた(ほめられ
た)」と認識して、これら認識結果を行動決定機構部7
1に通知する。
【0134】行動決定機構部71は、状態認識機構部7
0から状態認識情報D5が与えられたときや、現在の行
動に移ってから一定時間経過したときなどに、メモリ2
0Aに格納されている各行動及び動作モデルの「行動」
についての制御パラメータのうち、成長段階制御機構部
23によりあらかじめ指定された行動及び動作モデルの
「行動」についての制御パラメータに基づいて、「立
つ」、「寝る」、「歩く」などの次の行動を決定する。
【0135】より具体的には、行動決定機構部71は、
次の行動を決定する手法として、例えは、「確率オート
マトン」と呼ばれるアルゴリズムを用いる。確率オート
マトンによれば、図14に示すように、状態をノードN
ODE0〜NODEnとして表現し、1つのノードNOD
0から他のいずれのノードNODE1〜NODEnに遷
移するかを、各ノードNODE0〜NODEn間を接続す
るアークARC1〜ARCnに対してそれぞれ設定された
遷移確率P1〜Pnに基づいて、確率的に決定することが
できる。
【0136】この各アークARC1〜ARCnに対する遷
移確率P1〜Pnは、それぞれの「成長段階」の各行動及
び動作モデル毎に、それぞれ「行動」に関する制御パラ
メータとしてあらかじめ設定されてメモリ10Aに格納
されている。
【0137】そして、行動決定機構部71は、例えば状
態認識機構部70から状態認識情報D5が与えられたと
きや、現在の状態(ノードNODE0)に移ってから一
定時間経過したときなどに、そのとき選択している行動
及び動作モデルの「行動」に関する制御パラメータであ
る各アークARC1〜ARCnに対する遷移確率P1〜Pn
に基づいて、確率オートマトンにより次の状態(ノード
NODE1〜NODE n)を決定して、当該状態に遷移す
るための行動を行動決定情報D11として行動生成機構
部72及び成長段階制御機構部73に通知する。
【0138】行動生成機構部72は、上述したそれぞれ
の「成長段階」の各行動及び動作モデルに対応させて、
各行動及び動作モデルにおける「歩行状態」、「モーシ
ョン」、及び、「サウンド」についての各種制御パラメ
ータ及び必要な制御プログラムをコントローラ20のメ
モリ20A内に有している。
【0139】行動生成機構部72は、行動決定機構部7
1から行動決定情報D11が与えられると、メモリ20
Aに格納されているこれら行動及び動作モデルの「歩行
状態」、「モーション」、及び「サウンド」についての
各種制御パラメータ及び必要な制御プログラムのうち、
成長段階制御機構部73によりあらかじめ指定された行
動及び動作モデルの各種制御パラメータ及び必要な制御
プログラムに基づいて、行動決定機構部71により決定
された行動を実行するための具体的な行動計画を生成す
る。実際上、この行動計画は、その行動を実行するのに
必要な各アクチュエータ5AA1〜7AMをどの程度回転
させればよいかといった数値として算出される。
【0140】そして、行動生成機構部72は、この駆動
計画に基づいて必要なアクチュエータ5AA1〜7AM
対する制御信号S7A〜S7Nを生成して、これら制御
信号S7A〜S7Nに基づいて対応するアクチュエータ
5AA1〜7AMを駆動制御することにより、行動決定機
構部71により決定された行動をペット・ロボット2に
実行させる。
【0141】一方、このときの状態認識機構部70は、
マイクロホン26、CCDカメラ27、及びタッチ・セ
ンサ28からそれぞれ与えられる音声信号S1、画像信
号S2及び圧力検出信号S3に基づいて、何らかの状態
を認識したときには、これを状態認識情報D12として
成長段階制御機構部73に通知する。
【0142】なお、状態認識機構部70から成長段階制
御機構部73に通知される何らかの状態としては、上述
のように行動決定機構部71に通知される特定の状態の
他に、例えば「なでる」や「たたく」に該当しない程度
のタッチ・センサ28を介した入力などがある。
【0143】また、成長段階制御機構部73は、図15
(A)に示すように、このように状態認識機構部70か
ら与えられる状態認識情報D12に基づく各種状態のう
ち、「成長段階」を上げる際の参考要素とすべき上述の
成長要素のリスト(以下、これを「第1の成長要素リス
ト」と呼ぶ)80Aと、これら成長要素の累積度数をそ
れぞれ計数するための図15(B)のようなカウンタ・
テーブル(以下、これを「第1の成長要素カウンタ・テ
ーブル」と呼ぶ)81Aとをメモリ20A内に有してい
る。
【0144】そして、成長段階制御機構部73は、状態
認識機構部70から状態認識情報D12が与えられる
と、当該状態認識情報D12に基づき得られる状態が成
長要素か否かを第1の成長要素リスト80Aに基づいて
判断して、当該状態が成長要素である場合には第1の成
長要素カウンタ・テーブル81A内の対応するカウント
値(経験値)を1つずつ増加させる。
【0145】さらに、成長段階制御機構部73は、図1
6(A)に示すように、上述したように行動決定機構部
71から与えられる行動決定情報D11に基づいて得ら
れる行動のうち、「成長段階」を上げる際の参考要素と
すべき上述の成長要素のリスト(以下、これを「第2の
成長要素リスト」と呼ぶ)80Bと、これら成長要素の
累積度数をそれぞれ計数するための図16(B)のよう
なカウンタ・テーブル(以下、これを「第2の成長要素
カウンタ・テーブル」と呼ぶ)81Bとをメモリ20A
内に有している。
【0146】そして、成長段階制御機構部73は、行動
決定機構部71から行動決定情報D11が与えられる
と、当該状態認識情報D11に基づいて得られる行動が
成長要素であるか否かを第2の成長要素リスト80Bに
基づいて判断し、当該行動が成長要素である場合には第
2の成長要素カウンタ・テーブル81B内の対応するカ
ウント値(経験値)を1つずつ増加させる。
【0147】さらに、成長段階制御機構部73は、上述
したように、第1又は第2の成長要素カウンタ・テーブ
ル81A、81B内のカウント値を増加させたときに
は、第1及び第2の成長要素カウンタテーブル81A、
81Bとは別に用意した「成長段階」を上げるか否かを
判定するためのカウンタ(以下、これを「総合経験値カ
ウンタ」と呼ぶ)のカウント値を1つずつ増加させ、こ
の後、当該総合経験値カウンタのカウント値が現在の
「成長段階」の終了条件としてあらかじめ設定されたカ
ウント値に達したか否かを判断する。
【0148】そして、成長段階制御機構部73は、総合
経験値カウンタのカウント値が現在の「成長段階」の終
了条件として予め設定されたカウント値に達した場合に
は、行動及び動作モデルを次の「成長段階」のうちいず
れの行動及び動作モデルに遷移させるかを第1及び第2
の成長要素カウンタテーブル81A、81B内の各カウ
ント値に基づいて決定して、決定結果を行動決定機構部
71及び行動生成機構部72に通知する。なお、成長段
階制御機構部73は、初期時には「幼年期」の行動及び
動作モデルを選択するような指示を行動決定機構部71
及び行動生成機構部72に通知する。
【0149】この結果、行動決定機構部71は、この成
長段階制御機構部73からの通知に基づいて、指定され
た行動及び動作モデルの「行動」についての制御パラメ
ータを選択して、これ以降はこの制御パラメータを用い
て上述のように現在のペット・ロボット2の行動に対す
る次の行動を決定する。
【0150】また、行動生成機構部72は、成長段階制
御機構部73からの通知に基づいて、指定された行動及
び動作モデルの「歩行状態」、「モーション」、及び
「サウンド」についての各種制御パラメータ及び必要な
制御プログラムを選択し、これ以降はこの各種制御パラ
メータ及び必要な制御プログラムを用いて各アクチュエ
ータ5AA1〜7AMや音声出力を駆動制御する。
【0151】このようにしてコントローラ20は、必要
に応じて「成長段階」を上げながら、自律的に行動でき
るように、ペット・ロボット2に行動を生成させる。
【0152】(4−2)成長段階制御処理手順RT2 ここで、成長段階制御機構部73は、図17に示す成長
段階制御処理手順RT1に従って、ペット・ロボット2
の「成長段階」を制御する。
【0153】すなわち、成長段階制御機構部73は、こ
の一番始めの電源投入後にこの成長段階制御処理手順R
T2をステップSP20において開始し、続くステップ
SP21において、状態認識機構部70から状態認識情
報D5が与えられたか否かを判断する。
【0154】成長段階制御機構部73は、このステップ
SP21において否定結果を得ると、ステップSP22
に進んで、行動決定機構部71から行動決定情報D11
が与えられたか否かを判断する。また、成長段階制御機
構部73は、このステップSP22において否定結果を
得ると、ステップSP21に戻り、この後ステップSP
21又はステップSP22において肯定結果を得るまで
ステップSP21−SP22−SP21のループを繰り
返す。
【0155】成長段階制御機構部73は、やがてステッ
プSP21において肯定結果を得ると、ステップSP2
3に進み、状態認識機構部70から与えられた状態認識
情報D5に基づいて得られる状態が成長要素か否かを判
断する。
【0156】そして、成長段階制御機構部73は、この
ステップSP23において否定結果を得ると、ステップ
SP21に戻る。これに対して肯定結果を得ると、ステ
ップSP24に進んで第1の成長要素リスト80Aの対
応するカウント値と、総合経験値カウンタのカウント値
とをそれぞれ1ずつ増加させる。
【0157】次いで、成長段階制御機構部73は、ステ
ップSP25に進んで、総合経験値カウンタのカウント
値が現在の「成長段階」の終了条件としてあらかじめ設
定されたカウント値に達したか否かを判断する。
【0158】そして、成長段階制御機構部73は、この
ステップSP25において否定結果を得ると、ステップ
SP21に戻る。これに対して、肯定結果を得ると、ス
テップSP26に進んで、行動及び動作モデルを次の
「成長段階」内のどの行動及び動作モデルに遷移するか
を決定して、決定結果を行動決定機構部71及び行動生
成機構部72に通知した後にステップSP21に戻る。
【0159】また、成長段階制御機構部73は、ステッ
プSP22において肯定結果を得た場合には、ステップ
SP27に進んで、行動決定機構部71から与えられた
行動決定情報D11に基づいて得られる行動が成長要素
か否かを判断する。
【0160】そして、成長段階制御機構部73は、この
ステップSP27において否定結果を得ると、ステップ
SP21に戻る。これに対して、肯定結果を得るとステ
ップSP24に進んで第2の成長要素リスト80Bの対
応するカウント値と、総合経験値カウンタのカンウト値
とをそれぞれ1ずつ増加させた後、ステップSP25に
進んで、この後上述と同様の処理を実行する。
【0161】(4−3)第2の実施の形態による動作及
び効果 以上の構成において、本実施形態に係るペット・ロボッ
ト・システム1では、ユーザが所望の外装ユニット3を
ペット・ロボット2に装着する際、まず外装ユニット3
の外装側インタフェース部11を胴体部ユニット4の本
体側インタフェース部9と電気的及び構造的に接続した
後、外装ユニット3内の情報記憶部31から読み出した
外装設定情報D1に基づいて、当該外装ユニット3が正
規品であるか否かを判断し、肯定結果が得られたときに
は、胴体部ユニット4内の情報読取部25から当該外装
設定情報D1に対応するパフォーマンス情報D2を読み
出す。
【0162】この結果、ペット・ロボット2では、自律
的な行動を行っている最中に、ユーザの働きかけや外部
から何らかの刺激が与えられたとき、ペット・ロボット
2の「成長段階」の行動及び動作モデルが遷移する度合
いをパフォーマンス情報D2に基づいて決定される所定
の変化状態で個性的に変化させることができる。
【0163】例えば、外装ユニット3がアニメ・キャラ
クタや愛玩用ぬいぐるみのような幼稚な印象を与える外
観を呈している場合には、通常よりも「成長段階」の行
動及び動作モデルが遷移する度合いが遅くなる一方、外
装ユニット3が警察犬のような知性的な印象を与える外
観を呈している場合には、通常よりも「成長段階」の行
動及び動作モデルが遷移する度合いが早くなる。
【0164】この結果、ペット・ロボット2では、幼稚
な外観を呈する外装ユニット3の場合には、あたかも本
物の動物がかなり長い間「幼年期」や「少年期」の過程
にあるかのごとく行動及び動作させることができる一
方、知性的な外観を呈する外装ユニット3の場合には、
あたかも本物の動物がすぐに「青年期」や「成人期」の
過程にあるかのごとく行動及び動作させることができ
る。
【0165】以上の構成によれば、本実施形態に係るペ
ット・ロボット・システム1において、外装ユニット3
内に当該外装ユニット3に関する外装設定情報D1が記
憶された情報記憶部31を設けておき、当該外装ユニッ
ト3をペット・ロボット2に装着した際に、胴体部ユニ
ット4内の情報読取部25に記憶されている外装ユニッ
ト3の種類毎に設定されたパフォーマンス情報D2の中
から、当該外装設定情報D1に応じたパフォーマンス情
報D2を選択的に読み出して、ペット・ロボット2の成
長段階が上がる度合いを当該パフォーマンス情報D2に
基づいて決定された所定の変化状態で変化させるように
したことにより、ペット・ロボット2の実際の動作及び
行動が個性的となるように反映させるようにしたことが
でき、かくしてアミューズメント性を格段と向上し得る
ペット・ロボット・システム1を実現することができ
る。
【0166】(5)第3の実施形態 上述した各実施の形態においては、外装ユニット3上に
は外装設定情報D1などを格納した情報記憶部31並び
にその周辺部品が搭載される以外は、ハードウェア構成
要素は装備されていない。また、情報記憶部31は、例
えばROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ
から構成され、読み出し専用の静的な情報しか取り扱わ
ない。
【0167】これに対し、ここで説明する第3の実施形
態では、外装ユニット3は、コントローラ20上での制
御対象(言い換えれば、ソフトウェアによる制御対象)
となるハードウェア構成要素を含んでいる。
【0168】外装ユニット3に搭載されるハードウェア
構成要素として、例えば、外装の各部位に配設されたL
EDインジケータ・ランプ、耳や口などの開閉操作が可
能なプランジャ、頭や背中、顎などに配設された接触感
知用(「なでられた」ことを検出する)のスイッチ、
鼻、尻尾、尻尾スイッチなどを挙げることができる。ま
た、ソフトウェアによる駆動制御の対象とはならない
が、制御の有様に影響を及ぼす、すなわち属性を拡張さ
せる効果のあるハードウェア(例えば外装色など)があ
る。LEDやプランジャは、ユーザに対して作用を及ぼ
す出力デバイスとして位置付けられる。また、スイッチ
は、ユーザのアクションを受容する入力デバイスとして
位置付けることができる。
【0169】外装ユニット3に取り付けられるデバイス
は、以下の制約条件を満たすことが好ましい。すなわ
ち、
【0170】1)同一のデバイス(LED/プランジ
ャ)は、同一の制御で動作させられる。 2)キャリブレーションが不要である。 3)各デバイスは独立している(電気的並びに機構的に
つながりを持たない)。
【0171】通常、同じペット・ロボット2に対して複
数種類の外装ユニットがラインアップされることが想定
されるが、これらデバイスがすべての外装ユニット上で
共通に扱えるようにするためには、見た目に意味的に同
じとなるようにすることが好ましい。また、キャリブレ
ーションが不要であることが好ましい。
【0172】外装ユニットに搭載される各デバイスを、
すべての外装ユニットに標準装備される「コア外装」
と、幾つかの外装ユニットにオプション装備される(必
須でない)「デバイス拡張外装」と、ソフトウェアなど
による制御対象とはならないが外装ユニットの属性に影
響を与える「属性拡張外装」とに区分することができ
る。
【0173】本実施の形態では、外装ユニットに搭載さ
れる各デバイスを、図19に示すように、「コア外
装」、「デバイス拡張外装」、「属性拡張外装」の各々
に仕分けしている。
【0174】また、外装ユニット上の各デバイスは、ペ
ット・ロボット2本体側の制御対象となるので、両者間
の接続部8/10におけるポートが割り当てられていな
ければならない。図20には、接続部8/10における
ポートの割り当てを図解している。同図に示すように接
続部の入出力ポートには、各外装ユニットに共通のコア
・デバイス・ポートと、オプション装備される拡張デバイ
ス用の拡張デバイス・ポートが備えられている。
【0175】外装ユニットに搭載される出力デバイスの
うち、LEDは、取り付け位置(部位:目・耳)よりも
色が重要となる場合が多い。同じ色により感情表現の意
味を同じにすることができる。
【0176】LEDの取り付け位置が重要となる場合に
は、プランジャなどの可動デバイスの代用にすることが
できる。例えば、プランジャのデータは、LEDのデー
タの代用として使用することができる(但し、逆は不可
である)。例えば、しゃべるときの口や、大きな音がし
たときの耳など、LEDの点灯動作により見た目の意味
をプランジャなどの可動デバイスと同じにすることがで
きる。
【0177】また、外装ユニットに搭載される出力デバ
イスのうち、プランジャは、取り付け位置が重要となる
ものをコア外装として定義することが好ましい。
【0178】しゃべるときの口や、大きな音がしたとき
の耳など、プランジャの開閉操作に対して見た目の意味
を同じにする。
【0179】鼻には見た目の意味がないので、鼻プラン
ジャはコア外装として指定しない。また、姿勢遷移に影
響しない位置にできるものは、コア外装として指定しな
い。例えば、尻尾は遷移に邪魔になるので、尻尾プラン
ジャをコア外装として指定しない。
【0180】また、外装ユニットに搭載される入力デバ
イスとしてのスイッチは、取り付けた位置が重要となる
ものをコア外装として指定する。例えば、頭に取り付け
られたスイッチは、その操作が「なでられた」という重
要な意味を持つので、コア外装として指定する。見た目
の意味(誉める、叱るなど)を同じにする。
【0181】また、耳スイッチなど、見た目の意味がな
いスイッチは、コア外装として指定しない。
【0182】位置的に必ず取り付けることができるもの
をコア外装として指定する。尻尾はコアでないので外
す。
【0183】ところで、ロボット装置を制御するソフト
ウェアには、感情モデルや行動モデル、学習モデルなど
のハードウェア操作との関係が少ない処理を行うアプリ
ケーションのように、ハードウェア非依存型のソフトウ
ェアと、ロボットの基本的な機能を提供するソフトウェ
ア・モジュールの集まりで構成されるミドルウェアのよ
うに、ロボットの機械的・電気的な特性や仕様、形状な
どハードウェア属性の影響を受けるハードウェア依存型
のソフトウェアがある。
【0184】ミドルウェアは、機能的には、各部のセン
サの入力を処理・認識して上位のアプリケーションに通
知する認識系のミドルウェアと、アプリケーションが発
行するコマンドに従って各関節アクチュエータの駆動な
どハードウェアの駆動制御を行う出力系のミドルウェア
に大別することができる。また、アプリケーションは、
ミドルウェアが提供する実行環境で動作して、ユーザ・
アクションなどの外的要因や内部状態の変化などに応じ
てロボット装置の行動を決定する。
【0185】ロボット装置のハードウェア構成は均一で
はなく、製品モデルの相違や、装置改良・部品交換など
によって相違が生ずる。例えば、ロボット装置の胴体ユ
ニットに取り付けられる頭部、脚部などのハードウェア
構成要素が変更した場合や、上述したように、制御対象
となるハードウェア部品を搭載した外装ユニット(図1
9を参照のこと)を機体に取り付けた場合などは、その
時点におけるハードウェア構成の制御に適したミドルウ
ェアを選択して、これとアプリケーションを動的に組み
合わせて使用する必要がある。ハードウェア依存のミド
ルウェア層と、アプリケーションなどのハードウェア非
依存のソフトウェア層との間で互換インターフェースを
確立することで、ミドルウェアとアプリケーションの組
み合わせを動的に変更することができる。
【0186】図21には、ソフトウェアによる制御とい
う観点から、ペット・ロボット2の構成を模式的に示し
ている。同図に示すように、ロボット2は、制御系サブ
システム110と、駆動系サブシステム150とで構成
される。
【0187】制御系サブシステム110は、コントロー
ラ111と、メイン・メモリ112と、固定型メモリ装
置113と、交換可能メモリ装置114とで構成され
る。
【0188】コントローラ111は、システム制御ソフ
トウェアの制御下で、アプリケーションのようなハード
ウェア非依存プログラムや、ミドルウェアのようなハー
ドウェア依存プログラムを実行して、ロボットという装
置全体の動作を統括的に制御する。
【0189】メイン・メモリ112は、コントローラ1
11の実行プログラム・コードをロードしたり、その作
業データの一時的な保存のために利用される。本実施例
では、固定型メモリ装置113や交換可能メモリ装置1
14から供給されるアプリケーションやミドルウェアな
どのプログラム・コードは、メイン・メモリ112上に展
開すなわちメモリ空間上にマッピングされる。
【0190】固定型メモリ装置113は、ロボット2本
体に対して固定的に取り付けられた、交換不能な不揮発
性記憶装置であり、フラッシュ・メモリのようなプログ
ラマブルな不揮発性メモリ素子で構成することができ
る。
【0191】固定型メモリ装置113は、ロボットの動
作や思考を制御するためのアプリケーションや、ハード
ウェア操作用のミドルウェアなどのプログラム・コード
を格納するために利用される。但し、装置に対して固定
的に設置されることから、ミドルウェアなどのハードウ
ェア依存型のソフトウェアに関しては、ロボットの出荷
時(デフォルト時)又は標準的なハードウェア構成に適
合するバージョンを固定型メモリ装置113内に用意し
ておくことが好ましい。
【0192】交換可能メモリ装置114は、ロボット2
の機体に対して着脱・交換可能に取り付けられる不揮発
性記憶装置である。例えば、メモリ・カードやメモリ・ス
ティックのようなカートリッジ式の記憶媒体で交換可能
メモリ装置114を構成して、所定のメモリ・スロット
上に装填することによって、機体上で使用に供される。
【0193】交換可能メモリ装置114は、固定型メモ
リ装置113と同様に、ペット・ロボット2の動作や思
考を制御するためのアプリケーションや、ハードウェア
操作用のミドルウェアなどの制御ソフトウェアを格納す
るために利用される。但し、交換可能メモリ装置114
は、ロボット2本体に対して着脱・交換に提供され、ま
たハードウェア構成の異なる機種間を移動して使用に供
されることが想定されるので、最新のソフトウェアを機
体に提供する際などに利用することができる。
【0194】例えば、外装ユニットなどの着脱自在な駆
動ユニットを装着したロボット2をハードウェア操作す
るのに適したミドルウェアやアプリケーションを、交換
可能メモリ装置114を媒介にしてロボット2に供給す
ることができる。
【0195】ミドルウェアなどのハードウェア依存型の
ソフトウェアに関しては、ロボットの出荷時又は標準的
なハードウェア構成に適合するバージョンか否かを特に
意識して交換可能メモリ装置114上に格納する必要性
が低い。むしろ、アプリケーションが想定するハードウ
ェア構成に対して動作環境を提供することができるミド
ルウェアを、アプリケーションと組にして、交換可能メ
モリ装置14に格納することが好ましい。例えば、デバ
イス拡張外装や属性拡張外装を搭載した特定の外装ユニ
ットに適合するアプリケーションとミドルウェアを組に
して、交換可能メモリ装置114を媒介にして機体に供
給することができる。
【0196】一方、駆動系サブシステム150は、各関
節アクチュエータやその駆動制御回路、動作検出用のエ
ンコーダ、さらにはカメラや接触センサなどの各種セン
サ類(いずれも図示しない)などで構成される。図示の
例では、駆動系サブシステム50は、頭部、胴体部、脚
部、外装ユニットなど、制御対象となる各ユニット単位
で扱われるものとする。外装ユニットのように、駆動ユ
ニットの少なくとも一部は、着脱・交換などにより動的
に再構成可能な物理コンポーネント(CPC:Configur
able Physical Component)として構成されている。
【0197】各物理コンポーネントは、固有の識別情報
すなわちコンポーネントIDが付与されている。コント
ローラ111(より具体的にはコントローラ111上で
実行されるシステム制御ソフトウェア)は、各物理コン
ポーネントにバス経由でアクセスして、各物理コンポー
ネントに対して制御コマンドを転送したり、コンポーネ
ントIDを取得することができるようになっている。検
出されたコンポーネントIDの組み合わせが、ロボット
2におけるハードウェア構成情報となる。
【0198】次いで、ロボット制御用のソフトウェアの
構成について、図22を参照しながら説明する。同図に
示すように、ロボット制御用ソフトウェアは、アプリケ
ーション層と、ミドルウェア層と、システム制御層とで
構成される。これらソフトウェアのデザインには、オブ
ジェクト指向プログラミングを採り入れることができ
る。オブジェクト指向における各ソフトウェアは、デー
タとそのデータに対する処理手続きとを一体化させた
「オブジェクト」というモジュール単位で扱われる。ま
た、アプリケーション層とミドルウェア層とは、所定の
アプリケーション・インターフェースを介してデータ通
信が行われる。
【0199】アプリケーションは、ロボットの感情をモ
デル化した感情モデルと、本能をモデル化した本能モデ
ルと、外部事象とロボットがとる行動との因果関係を逐
次記憶していく学習モジュールと、行動パターンをモデ
ル化した行動モデルとを備えており、センサ入力情報す
なわち外部要因を基に行動モデルによって決定された行
動の出力先を切り替える。感情モデルと本能モデルは、
それぞれ認識結果と行動履歴を入力に持ち、感情値と本
能値を管理している。行動モデルは、これら感情値や本
能値を参照することができる。また、学習モデルは、外
部(オペレータ)からの学習教示に基づいて行動選択確
率を更新して、更新内容を行動モデルに供給する。
【0200】一方、ミドルウェア層は、機能的に、認識
系のミドルウェアと、出力系のミドルウェアに分けるこ
とができる。
【0201】認識系のミドルウェアでは、画像データや
音声データ、その他のセンサから得られる検出データな
ど、ハードウェアからの生データをシステム制御層経由
で受け取ってこれらを処理する。すなわち、各種入力情
報に基づき、音声認識、距離検出、姿勢検出、接触、動
き検出、色認識などの処理を行い、認識結果を得る(例
えば、ボールを検出した、転倒を検出した、撫でられ
た、叩かれた、ドミソの音階が聞こえた、動く物体を検
出した、障害物を検出した、障害物を認識した、な
ど)。認識結果は、アプリケーション・インターフェー
スを介して上位のアプリケーション層に通知され、行動
計画の立案などに利用される。
【0202】一方、出力系のミドルウェアでは、歩行、
動きの再生、出力音の合成、目に相当するLEDの点灯
制御などの機能を提供する。すなわち、アプリケーショ
ン層において立案された行動計画を受け取って、ロボッ
ト2の各機能毎にロボット2の各ジョイントのサーボ指
令値や出力音、出力光(LED)、出力音声などを生成
して、出力すなわち仮想ロボットを介してロボット2上
で実演する。このような仕組みにより、アプリケーショ
ン側からは抽象的な行動コマンド(例えば、前進、後
退、喜ぶ、吼える、寝る、体操する、驚く、トラッキン
グするなど)を与えることで、ロボット2の各関節アク
チュエータや機体上のその他の出力部による動作を制御
することができる。
【0203】本実施例では、アプリケーションやミドル
ウェアなどのロボット制御用のソフトウェアは、固定型
メモリ装置113や交換可能メモリ装置114によって
ロボット2に提供される。
【0204】アプリケーションは、ロボットの構成や動
作を抽象化したモデルによって演算処理を行うので、ハ
ードウェア属性の影響を受けないハードウェア非依存型
のソフトウェアである。
【0205】これに対し、ミドルウェア層は、ロボット
の基本的な機能を提供するソフトウェア・モジュールの
集まりであり、各モジュールの構成はロボットの機械的
・電気的な特性や仕様、形状などハードウェア属性の影
響を受けるハードウェア依存型のソフトウェアである。
【0206】図23には、固定型メモリ装置113によ
って提供されるソフトウェアの構成を模式的に示してい
る。
【0207】同図に示すように、固定型メモリ装置11
3内には、アプリケーション層と、ミドルウェア層と、
システム制御層が装備されている。各層のソフトウェア
は、メイン・メモリ112上に展開されて、すなわちメ
モリ空間上にマッピングして使用される。
【0208】既に述べたように、固定型メモリ装置11
3は、ロボット2の機体に対して固定的に設置されるこ
とから、ミドルウェアなどのハードウェア依存型ソフト
ウェアに関しては、出荷時のハードウェア構成に適合す
るバージョンが装備される。
【0209】また、図24には、図23に示した固定型
メモリ装置113によって提供されるソフトウェア構成
の変形例を示している。
【0210】同図に示す例では、異なるハードウェア構
成に適合する複数のミドルウェアを装備している。固定
型メモリ装置113上のミドルウェアによってロボット
2を駆動可能か否かを即時的に判断するために、各ミド
ルウェアに適合するハードウェア構成に関する情報を記
述した適合ハードウェア構成情報を備えている。また、
ハードウェア構成とこれに適合するミドルウェアとの対
応関係を記述したルックアップ・テーブルを備えてい
る。
【0211】システム制御層は、ロボット2のハードウ
ェア構成を検出して、適合ハードウェア構成情報並びに
ハードウェア−ミドルウェア・ルックアップ・テーブルを
参照して、検出されたハードウェア構成に適合するミド
ルウェアを選択的に導入する。
【0212】また、図25には、交換可能メモリ装置1
14によって提供されるソフトウェアの構成を模式的に
示している。
【0213】同図に示すように、交換可能メモリ装置1
14内には、アプリケーション層と、ミドルウェア層が
装備されている。各層のソフトウェアは、メイン・メモ
リ112上に展開して、すなわちメモリ空間にマッピン
グして使用される。
【0214】交換可能メモリ装置114は、ロボット2
本体に対して着脱・交換に提供され、またハードウェア
構成の異なる機体間を移動して使用に供される。交換可
能メモリ装置114の主要な利用形態は、最新バージョ
ンのソフトウェアやユーザが使用したいアプリケーショ
ンを出荷後のロボットに対して動的に供給することにあ
る。
【0215】交換可能メモリ装置114上のミドルウェ
アは、アプリケーションの動作に適したロボットのハー
ドウェア構成を想定してデザインされる。例えば、特定
の外装ユニットを用いた動作に適したアプリケーション
とともに、その外装ユニットをハードウェア操作可能な
ミドルウェアが組となって、同じ交換可能メモリ装置1
14上に格納される。
【0216】交換可能メモリ装置114を挿入した先の
ロボット2が持つハードウェア構成によっては、其処に
格納されたミドルウェアは適合せず、すなわち導入する
ことができない場合もある。これに対し、アプリケーシ
ョンは、基本的にはハードウェア非依存なので、ロボッ
ト2のハードウェア構成に適合する他のミドルウェア上
でも動作することができる。
【0217】図26には、図25に示した交換可能メモ
リ装置114によって提供されるソフトウェア構成の変
形例を示している。
【0218】同図に示す例では、異なるハードウェア構
成に適合する複数のミドルウェアを装備している。交換
可能メモリ装置114上のミドルウェアによってロボッ
ト2を駆動可能か否かを即時的に判断するために、各ミ
ドルウェアに適合するハードウェア構成に関する情報を
記述した適合ハードウェア構成情報を備えている。ま
た、ハードウェア構成とこれに適合するミドルウェアの
対応関係を記述したルックアップ・テーブルを備えてい
る。
【0219】固定型メモリ装置113によって提供され
るシステム制御層(前述)は、ロボットのハードウェア
構成を検出して、適合ハードウェア構成情報並びにハー
ドウェア−ミドルウェア・ルックアップ・テーブルを参照
して、検出されたハードウェア構成に適合するミドルウ
ェアを選択的に導入するようになっている。
【0220】図23〜図26からも分かるように、アプ
リケーションは、固定型メモリ装置13及び交換可能メ
モリ装置114の双方から提供される。アプリケーショ
ンは、基本的にはハードウェア構成に非依存であるか
ら、いずれのメモリ装置113/114上のものであっ
ても、ハードウェア構成に適合するミドルウェアを介在
させることによって、ロボット2上で正常に動作するこ
とができる。
【0221】本実施形態では、交換可能メモリ装置11
4側から提供されるアプリケーション並びにミドルウェ
アを優先的にインストールするようにしている。その理
由は、交換可能メモリ装置114を媒介としてソフトウ
ェアを移動することによって、最新のバージョンやユー
ザ好みのバージョンを動的に選択できること、また、交
換可能メモリ装置114上のミドルウェアは、同一メモ
リ装置114上のアプリケーションの動作に適したロボ
ットのハードウェア構成を想定してデザインされるこ
と、などに依拠する。
【0222】アプリケーションやミドルウェアの導入処
理は、固定型メモリ装置113によって提供されるシス
テム制御層(前述)が行う。すなわち、システム制御層
は、ロボットのハードウェア構成を検出して、適合ハー
ドウェア構成情報並びにハードウェア−ミドルウェア・
ルックアップ・テーブルを参照して、検出されたハード
ウェア構成に適合するミドルウェアを選択的に導入する
ようになっている。
【0223】ミドルウェアのようなハードウェア依存の
ソフトウェアを導入する際、システムは、ロボット2の
ハードウェア構成を集めて、それに適応したものを選択
しなければならない。
【0224】外装ユニットの例で言うならば、その外装
ユニットをロボット2本体に取り付けることで、機体の
重心位置が変動するため、動きの制御プログラムを変更
しなければならない。また、外装ユニットに搭載された
デバイス(上述)をどのように駆動させればアプリケー
ションの意図している動作になるかを考慮しなければな
らない。
【0225】また、アプリケーション並びにミドルウェ
アが一旦ロボット2に導入された後に新しい外装ユニッ
トが開発・供給されるという状況も考慮しなければなら
ない。具体的にどのように駆動させるべきかという細か
い指定は、現実的には外装ユニットと同時にデータやソ
フトウェアを提供するという形式で解決すべきである。
但し、いかなる状況に陥ったとしても、新しい外装ユニ
ットのみが提供されるがそれがまったく動作しないとい
うことだけは避けるべきである。先に導入済みのソフト
ウェアに従って、新しい外装ユニットを機体に取り付け
るだけでアプリケーションが実行可能となるような仕組
みを用意する必要がある。
【0226】図27には、本実施形態に係るロボット2
において、導入したソフトウェアによって実現される動
作モードについて図解している。同図に示すように、ロ
ボットには、「ベストマッチ動作モード」と、「デバイ
ス・ベストマッチ動作モード」と、「互換動作モード」
という3種類の動作モードが定義されている。
【0227】ベストマッチ動作モードとは、アプリケー
ション、ミドルウェアともに交換可能メモリ装置114
から導入されたものを使用して動作するモードである。
【0228】ベストマッチ動作モード下では、外装ユニ
ットが装着されるなどして、ハードウェア構成が変更し
たロボット2を、交換可能メモリ装置114を媒介にし
て導入されたミドルウェアを用いた実行環境下で、好適
にアプリケーションを実行することができる。
【0229】ベストマッチ動作モードは、「デバイス・
ベストマッチ動作モード」と「ベストマッチ動作モー
ド」に大別される。
【0230】前者のデバイス・ベストマッチ動作モード
下では、LEDやプランジャなど、外装ユニット上のコ
ア外装だけでなく、オプション的に装備されたデバイス
拡張外装を好適に駆動することができる。この動作モー
ドは、交換可能メモリ装置114経由で導入される「デ
バイス・ベストマッチ・ミドルウェア」によってもたらさ
れる。
【0231】後者のベストマッチ動作モード下では、L
EDやプランジャなどのオプショナルなデバイス拡張外
装に適合するだけでなく、外装色など外装モジュールに
よって拡張された属性レベルで外装ユニットに適合する
ハードウェア操作を実現することができる。この動作モ
ードは、交換可能メモリ装置114経由で導入される
「ベストマッチ・ミドルウェア」によってもたらされ
る。
【0232】互換動作モードとは、交換可能メモリ装置
14から導入したアプリケーションを、固定型メモリ装
置113から導入した互換ミドルウェア上で動作させる
モードである。
【0233】互換動作モード下では、ユーザの要望に応
じて出荷後のロボットに対して動的に供給されたアプリ
ケーションを使用することができる。但し、固定型メモ
リ装置113が提供する互換ミドルウェアでは、すべて
の外装ユニットが共通して装備するコア外装しかハード
ウェア操作することができない。言い換えれば、オプシ
ョン的なデバイス拡張外装に対するハードウェア操作
は、無視されるか、又は、コア外装の動作に置き換えら
れる。また、互換動作モード下でのアプリケーション実
行は、必ずしも属性拡張外装に適合するものではない。
【0234】続いて、ロボット2に対してソフトウェア
を導入するための処理について説明する。
【0235】図28には、ミドルウェア並びにアプリケ
ーションをロボット2に導入するための処理手順をフロ
ーチャートの形式で示している。この導入処理手順は、
例えば、固定型メモリ装置113によって提供されるシ
ステム制御層ソフトウェア(前述)が、機体のブート処
理時などに行う。以下、このフローチャートに従って、
ソフトウェアの導入処理について説明する。
【0236】まず、バス経由で装備されている各物理コ
ンポーネント(CPC)に対してハードウェア・アクセ
スし、各々のコンポーネントIDを読み取って、ハード
ウェア構成を取得する(ステップSP21)。
【0237】次いで、交換可能メモリ装置114へのア
クセスを試みる(ステップSP22)。
【0238】交換可能メモリ114がロボット2本体に
装着されていない場合には、固定型メモリ装置113か
らミドルウェア並びにアプリケーションを導入する、す
なわちメイン・メモリ112上に展開して、ロボット2
が標準実装する固定的な動作モード下で動作する。
【0239】他方、交換可能メモリ装置114がロボッ
ト本体に装着されている場合には、交換可能メモリ装置
114内の適合ハードウェア構成情報を読み出し、ステ
ップSP21において検出された実機上のハードウェア
構成と比較して、ミドルウェアとの適合性を検証する
(ステップSP23,SP24)。
【0240】実機上のハードウェア構成と一致する適合
ハードウェア構成情報が交換可能型メモリ装置114内
で発見できなかった場合には、交換可能型メモリ装置1
14上には実機上で動作可能なミドルウェアがないこと
になる。このような場合には、固定型メモリ装置113
からミドルウェアを導入すなわちメイン・メモリ112
上に展開するとともに(ステップSP29)、交換可能
メモリ装置114からアプリケーションを導入すなわち
メイン・メモリ112上に展開して(ステップSP3
0)、互換動作モードとして動作する。
【0241】互換動作モード下では、すべての外装ユニ
ットが共通して装備するコア外装しかハードウェア操作
することができない。オプション的なデバイス拡張外装
に対するハードウェア操作は、無視されるか、又は、コ
ア外装の動作に置き換えられる。また、互換動作モード
下でのアプリケーション実行は、必ずしも属性拡張外装
に適合するものではない。
【0242】実機上のハードウェア構成と一致する適合
ハードウェア構成情報が交換可能型メモリ装置114内
で発見できた場合には、さらに、交換可能型メモリ装置
14内のハードウェア−ミドルウェア・ルックアップ・テ
ーブルを参照して、ロボット2の本体に取り付けられた
外装ユニットに搭載されたLEDやプランジャなどのオ
プショナルなデバイス拡張外装に適合するデバイス・ベ
ストマッチ・ミドルウェア、並びに、デバイス拡張外装
に適合するだけでなく、外装色など外装モジュールによ
って拡張された属性レベルで外装ユニットに適合するハ
ードウェア操作を実現するベストマッチ・ミドルウェア
の存在を確認する。
【0243】ハードウェア−ミドルウェア・ルックアッ
プ・テーブルを検索した結果、ベストマッチ・ミドルウェ
アが検出された場合には、これを導入すなわちメイン・
メモリ112上に展開する(ステップSP25)。次い
で、交換可能メモリ装置114からアプリケーションを
導入すなわちメイン・メモリ112上に展開して(ステ
ップSP26)、ベストマッチ動作モードとして動作す
る。
【0244】他方、ハードウェア−ミドルウェア・ルッ
クアップ・テーブルを検索した結果、ベストマッチ・ミド
ルウェアではなくデバイス・ベストマッチ・ミドルウェア
が検出された場合には、これを導入すなわちメイン・メ
モリ112上に展開する(ステップSP27)。次い
で、交換可能メモリ装置114からアプリケーションを
導入すなわちメイン・メモリ112上に展開して(ステ
ップSP28)、デバイス・ベストマッチ動作モードと
して動作する。
【0245】なお、本出願人に既に譲渡されている特願
2000−310146号明細書には、ハードウェア依
存のミドルウェア層と、ハードウェア非依存のアプリケ
ーション層との組み合わせを動的に変更して制御するこ
とができる多関節型ロボットについて開示されている。
【0246】上述したように、ミドルウェアの導入に際
し、各物理コンポーネント(CPC)から読み出された
コンポーネントIDを基にしてロボット2のハードウェ
ア構成が認識されて、ミドルウェアの選定に利用され
る。
【0247】例えば、図29に示すように、ペット・ロ
ボット2が頭部、尻尾、胴体、脚部、並びに外装ユニッ
トという各物理コンポーネントをで構成されている場
合、そのハードウェア構成は、頭部ID、尻尾ID、胴
体ID、脚部ID、外装ユニットIDの集合で記述され
る。また、適合ハードウェア構成情報並びにハードウェ
ア−ミドルウェア・ルックアップ・テーブル上では、ハー
ドウェア構成{頭部ID,尻尾ID,胴体ID,脚部I
D,外装ユニットID}を照合する。
【0248】ところで、ペット・ロボット2のハードウ
ェア構成の種類は、意味的に、階層化して分類すること
ができる。例えば、ペット・ロボット2が「黒いイヌ」
あるいは「柴犬」などのような特定のイヌを実装する場
合、上位階層では「4足歩行動物」又は「哺乳動物」と
して分類され、次の階層では「イヌ」として分類され、
さらに下の階層では「黒いイヌ」あるいは「柴犬」とし
て分類される。
【0249】これに従って、各物理コンポーネントも、
上位階層A、中階層B、下位階層Cごとに持つ意味によ
って分類することができる。例えば、ペット・ロボット
2本体は、各階層毎にA000,B000,C000と
いう意味を持つ。同様に、頭部は各階層毎にA001,
B001,C001という意味を持ち、頭部は各階層毎
にA001,B001,C001という意味を持ち、尻
尾は各階層毎にA002,B002,C002という意
味を持ち、胴体は各階層毎にA003,B003,C0
03という意味を持ち、脚部は各階層毎にA004,B
004,C004という意味を持ち、外装ユニットは各
階層毎にA005,B005,C005という意味を持
っている。
【0250】ここで、各物理コンポーネントに割り振ら
れるコンポーネントIDが、物理コンポーネントが持つ
階層的分類と無関係である場合、コンポーネントIDは
物理コンポーネントに対して一義でしかない。例えば、
外装ユニットIDは{A005,B005,C005}
と完全一致することを前提とし、下位レベルで分類が相
違する外装ユニット{A005,B005,C'00
5}との相関を外装ユニットIDから解釈することはで
きない。
【0251】このような場合、ミドルウェアの導入時に
おいて、適合ハードウェア構成情報並びにハードウェア
−ミドルウェア・ルックアップ・テーブルを参照する場
合、ロボット2のハードウェア構成を記述するコンポー
ネントIDが完全一致することがベストマッチ・ミドル
ウェア選択の前提となってしまう。すなわち、デバイス
の意味的にはベストマッチ・ミドルウェアによりアプリ
ケーションを実行可能な場合であっても、コンポーネン
トIDの相違により、互換動作モードでしか実行するこ
とができなくなり、非合理的である。
【0252】そこで、本実施形態では、コンポーネント
IDを階層的な記述形式(例えば、各階層毎の意味ID
の組み合わせによってコンポーネントIDを構成する)
を採用して、コンポーネントIDを基に物理コンポーネ
ントの各階層毎の意味を解釈可能にした。例えば、脚部
IDはA004|B004|C004のように記述さ
れ、外装ユニットIDはA005|B005|C005
のように記述される。
【0253】したがって、システム制御ソフトウェア
は、ミドルウェアの導入時において、各物理コンポーネ
ントの階層的又は意味的な構成を判定して、ミドルウェ
アを構成する必要なオブジェクトやデータを動的に組み
合わせることができ、より快適なアプリケーション実行
環境を提供することができる。
【0254】外装ユニットに関して階層的に構成された
IDの記述例を図30に示しておく。cpc−id1は
デバイス拡張外装に関連する識別情報であるが、オプシ
ョン的なデバイスの搭載又はその取り付け位置が1箇所
でも違えば別のIDとなるように構成する。
【0255】既に述べたように、外装ユニットは、すべ
ての外装ユニットに搭載されるコア外装と、オプション
的に搭載されるデバイス拡張外装と、属性拡張外装とで
構成される。したがって、階層的なコンポーネントID
を使用することにより、すべての外装が必ず装備すべき
で且つその意味が統一的に定義されている階層と、それ
以外の階層に分けて表現することができる。
【0256】外装ユニットの例で言えば、物理コンポー
ネントの階層化IDを、コア層、オプション層1、オプ
ション層2と言ったように、複数階層に分けて表現する
ことができる。
【0257】ここで、コア層は、どんな外装ユニットあ
るいは物理コンポーネントであっても、最低限装備しな
ければならない情報を持つ階層である。この層を参照す
ることにより、システムは基本動作を外装ユニットに合
わせて生成するソフトウェアを選ぶことができる。
【0258】また、オプション層1は、その外装ユニッ
トに固有の拡張機能に関する識別情報を表現する階層で
あり、コア層で定義されていないような機能への拡張が
可能である。すなわち、コア層のようにすべての外装ユ
ニットで統一的に定義されたものである必要はなく、い
わゆる「ベンダ・ユニーク」の情報でよい。これによ
り、システムは、ベンダ依存の情報を参照してその拡張
された機能を適切に使用するソフトウェア・モジュール
があるときには、これを選ぶことができる。それ以外の
場合には、コア層のみの動作とする。木目細かい制御が
要求される場合には、オプション層1で取り扱うデータ
に適合したハードウェア依存ソフトウェアを導入する必
要がある。
【0259】また、オプション層2は、外装の色など、
外装ユニットのハードウェア構成要素ではなく属性に関
する情報を識別するための階層である。オプション層2
の相違により、機体の運動制御など物理的な制御を変更
する必要はないが、ロボット2の性格付けや個性などを
指定する必要が生じる。例えば、赤い外装ユニットは怒
りっぽく、青い外装ユニットは落ち着いた動作を多くす
る傾向を制御プログラムに与えるようにしてもよい。
【0260】このような複数階層の識別情報を含む外装
ユニットに対して、システム制御ソフトウェアが管理し
ているソフトウェア・モジュール(オブジェクト)から
適切なものを選んでアプリケーション実行環境を構築す
ることで、すべてを知っているソフトウェアが存在すれ
ば非常に細かい動作指定を行うことができる。
【0261】例えば、機体に取り付けた外装ユニットか
ら読み出されたコンポーネントIDがコア層のみ一致す
る場合においては、ロボット2に標準で実装されたミド
ルウェアと、同じく標準実装されあるいは外部から導入
されたアプリケーションとを組み合わせて用いることが
できる。したがって、外装ユニットのようにまったく新
しいハードウェア構成要素が追加された場合であって
も、コア層の動作は新しいソフトウェアを導入すること
なく、動作することができる。
【0262】また、新しい外装ユニットをロボット2本
体に装着したとき、コンポーネントIDがオプション層
1まで識別でき、且つ、該当するミドルウェアを導入す
ることで、オプション層1に該当する物理コンポーネン
ト、すなわちその外装ユニットに固有の拡張機能に対応
した動きや制御を実現することができる。
【0263】また、新しい外装ユニットをロボット2本
体に装着したとき、コンポーネントIDがオプション層
2まで完全に一致し、且つ、該当するミドルウェアを導
入することで、外装の色など外装ユニットの属性や、性
格付けに対応した動きや制御を実現することができる。
但し、オプション層2の相違により、機体の運動制御を
変更する必要はない。
【0264】(6)第4の実施形態 ペット・ロボット2は、例えば学習モデルを備えてお
り、学習済みのパラメータを逐次更新していくが、この
ようなパラメータを保管しなければならない。学習によ
り変更されるミドルウェアのパラメータは、ミドルウェ
アとその外装ユニットの組み合わせとして記憶されるべ
きデータである。したがって、この実施形態では、ミド
ルウェアを指定するIDとその補正パラメータという形
式で外装ユニット上の記憶装置に書き込むことにする。
このとき、ミドルウェアのIDは、その開発者に固有に
割り当てられた識別情報と、開発者がオブジェクトに対
して固有に割り当てたIDによってこの目的を達成する
ことかできる。
【0265】あるいは、コア層に各物理コンポーネント
の重心や慣性モーメントなどのデータを持つ場合、その
重心の位置や慣性モーメントの値を補正することで、ミ
ドルウェアのパラメータを変更することが可能な場合が
ある。この場合、学習方法を若干変更する必要がある。
【0266】すなわち、動き生成に関して、角度時系列
の発生をこの質量中心と慣性モーメントの関数として用
意される場合、学習はこの質量中心と慣性モーメントの
補正を求めるものにすれば、その補正値を外装に書き込
むことによりそれが可能となる。
【0267】学習パラメータの格納先に関しては、外装
ユニット、ロボット2本体内、あるいはメモリ・カード
のような交換可能なメモリ装置などを候補として挙げる
ことができる。このとき、外装ユニットにのみ依存する
データは外装ユニット上の記憶装置に格納し、ロボット
2の機体に関連するデータはロボット2本体内の記憶装
置に格納し、アプリケーションに依存するデータはアプ
リケーションの供給源たるメモリ・カードなどに格納す
ることが好ましい。
【0268】外装ユニットとそれを制御するミドルウェ
アのパラメータのように複数に依存するデータの格納に
関しては、それぞれを特定する固有のIDを用いて、そ
れとともに適当な場所に格納することで解決する。
【0269】(7)第5の実施形態 上述した各実施の形態では、外装ユニットが識別情報や
外装設定情報D1などのデータを格納することを前提と
するものであるが、本実施形態では、外装ユニット上の
記憶装置にプログラム又はその一部を格納することによ
り、プログラム制御の柔軟性を向上させることに特徴が
ある。
【0270】ある1つのプログラム全体を外装ユニット
が提供する形式でもよい。その変形例として、外装ユニ
ットの交換により変化する制御部分などに相当するソフ
トウェア・モジュールを、ロボット2本体は制御対象と
なる外装ユニットからダウンロードすることができる。
【0271】これは、リロケータブル(再配置可能)な
プログラムを記憶しておき、ダウンロードの際にメモリ
割り当てなどを行うマルチプロセス形式のオペレーティ
ング・システムにおいて実現することができる。
【0272】最も簡便な方法は、外装ユニットにメモリ
・カードを付随させて、そのメモリ・カードを使用するこ
とである。この場合、メモリ・カードの使用形態は、通
常と同様でよい。
【0273】第3の実施形態で説明したように、フラッ
シュ・メモリなどの固定型メモリ装置と、メモリ・スティ
ックなどの交換可能メモリ装置の双方をプログラムの導
入に使用するようなシステムを想定してみる。このよう
な場合、メモリ・カード用のスロットを1つ追加すると
ともにこれを外装ユニット専用のスロットとして扱うこ
とにより、スロットのメモリ・カード上で適切なミドル
ウェアが発見された場合には、これを優先して導入する
ようにすればよい。
【0274】外装ユニットに搭載された記憶装置にソフ
トウェア・プログラムを格納した場合、これを外装ユニ
ットが接続しているバスからダウンロードして、メモリ
割り当てを実行可能な状態でそのリロケータブルなデー
タをメイン・メモリに展開することで実現する。
【0275】(8)他の実施の形態 上述の実施の形態においては、図1のように構成された
4足歩行型のペット・ロボット2を基本構成としたペッ
ト・ロボット・システム1に適用するようにした場合に
ついて述べた。しかしながら、本発明の要旨はこれに限
らず、要は、所定動作(歩行、光、音など)を発現する
ロボット装置であれば、この他種々の構成のロボット装
置に広く適用することができる。
【0276】また、上述の実施の形態においては、ロボ
ット装置に着脱自在に装着される外装として、図1に示
すように、あたかも本物の犬の表皮と同様の形態を合成
繊維から形成した外装本体部3Aからなる外装ユニット
3を適用した場合について述べた。しかしながら、本発
明の要旨はこれに限らず、他の動物(猫、狸、馬、猿、
人間など)の表皮と同様の形態を各種材料(毛皮、織
物、陶器、合成樹脂、金属など)から形成するようにし
てもよい。
【0277】さらに、外装ユニット3を構成する外装本
体部3Aとしては、動物の表皮と同様の形態からなる合
成繊維を一体成形してなる外装本体部3Aを適用した場
合について述べてきたが、本発明の要旨はこれに限ら
ず、図18に示すように、ペット・ロボット2の各部位
に応じた金属製の外装部品90をそれぞれ別個に設ける
ようにしてもよい。この場合、複数の外装部品90は、
頭部部品90A、胴体部品90B、脚部部品90C及び
脛部部品90Dからなる。このうち、胴体部品90Bに
は、上述した外装側インタフェース部11が設けられて
いる。なお外装部品90を形成する材料としては、金属
以外にも各種材料(合成繊維、毛皮、織物、陶器、合成
樹脂など)を広く適用することができる。
【0278】さらに、上述の実施の形態においては、制
御手段としてのペット・ロボット2の胴体部ユニット4
内のコントローラ20は、外装ユニット3がペット・ロ
ボット2に装着されたとき、当該外装ユニット3に割り
当てられている外装設定情報(固有情報)D1に基づい
て、当該外装設定情報D1のうち外装番号に応じたパフ
ォーマンス情報D2を決定するようにした場合について
述べたが、本発明の要旨はこれに限らず、要は、外装設
定情報D1に基づいて動作の発現パターンを必要に応じ
て変化させることができれば、この他種々の構成からな
る制御手段を適用することができる。
【0279】また、外装設定情報D1としては、外装番
号や製造許可を表す情報を適用した場合について述べた
が、外装ユニットの種類、形状、材質、質量分布、硬度
及び熱伝導率等に関する情報や、当該外装ユニットの個
性、動作及び行動に関する情報などを含めるようにして
もよい。この場合、制御手段としてのペット・ロボット
2の胴体部ユニット4内のコントローラ20は、情報読
取部(情報読取手段)25を介して読み出した外装設定
情報D1のみに基づいてペット・ロボット2の行動を決
定した後、当該決定に対応して必要なアクチュエータ5
AA1〜7AMを駆動するとともに、必要に応じてスピー
カ29から音声を出力するようにしてもよい。
【0280】さらに、上述の実施の形態においては、固
有情報として外装番号を格納することにより個性を持た
せるようにした場合について述べてきたが、本発明の要
旨はこれに限らず、外装の種類(例えば、カンガルー、
熊、うさぎ等な外装形態)に応じて、外装が表現する動
物の種類に応じた歩行パターン、行動パターン、及び動
作内容等(例えば、カンガルーの場合にはピョンピョン
跳ね、熊の場合にはノソノソと歩む)を規定する番号や
パラメータを固有情報として格納しておくようにしても
よい。
【0281】さらに、上述の実施の形態においては、外
装がロボット装置に装着されたとき、外装及びロボット
装置間を電気的及び構造的に接続する手段として、外装
ユニット3内に設けられた外装側インタフェース部11
と、ペット・ロボット2内に設けられた本体側インタフ
ェース部9とを適用した場合について述べてきたが、本
発明の要旨はこれに限らず、要は、外装ユニット3の種
類ごとに個性を持たせると共に、互いに分離自在に接続
することができれば、この他種々の構成の手段を広く適
用することができる。
【0282】この場合、上述の実施の形態では、外装ユ
ニット3内に情報保持手段(メモリ)としての情報記憶
部31を設けておき、当該情報記憶部31に外装ユニッ
ト3に応じた固有情報を記憶するようにしたが、本発明
の要旨はこれに限らず、外装ユニット3には情報記憶部
31を設けることなく、ペット・ロボット2との接続部
位に固有情報に対応する特徴物(マーク、バーコード、
所定の凹凸パターン、特殊形状の突出端など)を設け、
ペット・ロボット2の接続部位で特徴物を読み取って固
有情報を認識するようにしてもよい。また、記憶手段と
しては、固有情報を記憶する不揮発性メモリ以外にも、
抵抗等の受動素子や磁気を用いて固有情報を記憶した
り、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)
の発光パターンを固有情報とするようにしてもよい。
【0283】また外装ユニット3とペット・ロボット2
との接続状態を、外装側インタフェース部11の接続部
10と本体側インタフェース部9の接続部8との間で、
コネクタ半体8A、10A同士及び掛合機構部8B、1
0B同士を繋げるように構成しておき、本体側インタフ
ェース部9の接続部8内の結合センサ30が、外装側イ
ンタフェース部11の接続部10と本体側インタフェー
ス部9の接続部8内の負荷抵抗R2を介して得られる電
圧値に基づいて、接続状態を検出するようにした場合に
ついて述べたが、本発明の要旨はこれに限らず、外装ユ
ニット3とペット・ロボット2との接続状態を検出する
方法としてはこの他種々の検出方法を広く適用すること
ができる。
【0284】例えば、本体側インタフェース部9の接続
部8、又は外装側インタフェース部11の接続部10の
いずれかに距離検出部(図示しない)を設け、コントロ
ーラ20が当該距離検出部の検出結果として得られる距
離情報の変化に基づいて接続部8、10間の接続状態を
検出するようにしてもよい。または、本体側インタフェ
ース部9の接続部8に光量検出部(図示しない)を設
け、コントローラ20が当該光量検出部の検出結果とし
て得られる光量変化に基づいて接続部8、10間の接続
状態を検出するようにしてもよい。
【0285】さらに、上述の実施の形態においては、情
報検出手段としてのペット・ロボット2の胴体部ユニッ
ト4内のコントローラ20は、外装ユニット3から与え
られる外装設定情報D1(固有情報)に基づいて、当該
外装ユニット3の種類に応じたパフォーマンス情報D2
を決定した後、当該パフォーマンス情報D2に基づいて
ペット・ロボット2の行動を決定するようにした場合に
ついて述べたが、本発明の要旨はこれに限らず、外装設
定情報D1のうちの形状情報を判断して、ペット・ロボ
ット2の各部位が外装ユニットによって干渉されないよ
うに動作させるようにしてもよい。また、外装設定情報
D1のうちの質量分布を判断して、ペット・ロボット2
をバランスよく動作させるようにしてもよい。
【0286】さらに、上述の実施の形態においては、図
11に示す外装装着処理手順RT1において外装ユニッ
ト3の外装側インタフェース部11がペット・ロボット
2の胴体部ユニット4内の本体側インタフェース部9と
接続されなかった場合には、外装ユニット3毎に割り当
てられた外装設定情報D1の内容をパフォーマンス情報
D2に反映させないようにした場合について述べたが、
本発明の要旨はこれに限らず、外装ユニット3の外装側
インタフェース部11がペット・ロボット2の胴体部ユ
ニット4内の本体側インタフェース部9と接続されなか
った場合には、ペット・ロボット2の行動及び動作の一
部又は全部を制限させるようにしてもよい。
【0287】さらに、上述の実施の形態においては、ペ
ット・ロボット2の胴体部ユニット4内のコントローラ
20において、情報読取手段としての情報読取部25
は、外部から挿入された記録媒体(図示しない)からパ
フォーマンス情報D2を読み出してコントローラ20に
送出するようにした場合について述べたが、本発明の要
旨はこれに限らず、情報読取手段として受信装置を用
い、外部から発信されるパフォーマンス情報D2を受信
してダウンロードするようにしてもよい。
【0288】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0289】本実施例では、イヌを模した4足歩行を行
うペット型ロボットを例に挙げて本発明の実施形態につ
いて詳解したが、本発明の要旨はこれに限定されない。
例えば、ヒューマノイド・ロボットのような2足の脚式
移動ロボットや、あるいは脚式以外の移動型ロボットに
対しても、同様に本発明を適用することができることを
充分理解されたい。
【0290】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許
請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0291】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、所定動
作を発現するロボット装置と、ロボット装置に着脱自在
に装着される外装と、外装に設けられ、当該外装に応じ
た固有情報を保持する情報保持手段と、ロボット装置に
設けられ、ロボット装置に外装が装着されたとき、外装
の情報保持手段に保持された固有情報を検出する情報検
出手段と、当該検出された固有情報に基づいて、動作の
発現パターンを必要に応じて変化させる制御手段とを設
けるようにしたことにより、外装をロボット装置に装着
した際に、当該外装から得られた固有情報を基に外装ご
とにロボット装置を個性を持たせながら動作させること
ができ、かくしてアミューズメント性を格段と向上させ
得るロボット・システムを実現することができる。
【0292】また本発明によれば、所定動作を発現する
ロボット装置に着脱自在に装着される外装において、外
装に応じた固有情報を保持する情報保持手段を設け、ロ
ボット装置に装着されたとき、ロボット装置は、情報保
持手段に保持された固有情報に基づいて、動作の発現パ
ターンを必要に応じて変化させるようにしたことによ
り、ロボット装置に装着した際に、当該外装から得られ
た固有情報を基に外装毎にロボット装置に個性を持たせ
ながら動作させることができ、かくしてアミューズメン
ト性を格段と向上させ得る外装を実現できる。
【0293】さらに本発明によれば、所定動作を発現す
るロボット装置において、外装が着脱自在に装着された
とき、外装に応じた固有情報を当該外装から検出する情
報検出手段と、当該検出された固有情報に基づいて、動
作の発現パターンを必要に応じて変化させる制御手段と
を設けるようにしたことにより、外装が装着された際
に、当該外装から得られた固有情報を基に外装毎にロボ
ット装置の個性を持たせながら動作させることができ、
かくしてアミューズメント性を格段と向上させ得るロボ
ット装置を実現できる。
【0294】また、本発明の他の側面に係るロボット・
システムにおいては、外装をロボット装置に装着した際
に、当該外装から得られた固有情報を基にして、当該外
装に適合した制御ソフトウェアを選択的に導入してロボ
ット装置の機体動作を制御することができ、装着した外
装毎にロボット装置に対して個性を持たせながら動作さ
せることによって、アミューズメント性を格段と向上さ
せ得るロボット装置を実現できる。
【0295】また、本発明の他の側面に係る外装におい
ては、ロボット装置に装着した際に、当該外装から得ら
れた固有情報を基にして、当該外装に適合した制御ソフ
トウェアを選択的に導入してロボット装置の機体動作を
制御することができ、装着した外装毎にロボット装置に
対して個性を持たせながら動作させることによって、ア
ミューズメント性を格段と向上させ得るロボット装置を
実現できる。
【0296】また、本発明の他の側面に係るロボット装
置においては、外装が装着された際に、当該外装から得
られた固有情報を基にして、当該外装に適合した制御ソ
フトウェアを選択的に導入してロボット装置の機体動作
を制御することができ、装着した外装毎にロボット装置
に対して個性を持たせながら動作させることによって、
アミューズメント性を格段と向上させ得るロボット装置
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるペット・ロボット・システ
ムの構成を示す略線図である。
【図2】図1に示すペット・ロボットの構成を示す略線
図である。
【図3】ペット・ロボットの内部構成を示すブロック図
である。
【図4】本体側インタフェース部及び外装側インタフェ
ース部の内部構成を示すブロック図である。
【図5】コントローラにおけるデータ処理の説明に供す
る略線図である。
【図6】感情・本能レベル部によるデータ処理の説明に
供する略線図である。
【図7】感情・本能レベル部によるデータ処理の説明に
供する略線図である。
【図8】感情・本能レベル部によるデータ処理の説明に
供する略線図である。
【図9】行動決定機構部における有限オートマトンの状
態遷移図である。
【図10】姿勢遷移機構部における姿勢遷移図である。
【図11】外装装着処理手順の説明に供するフローチャ
ートである。
【図12】第2の実施の形態での成長方式の説明に供す
る略線図である。
【図13】行動生成に関するコントローラの処理の説明
に供するブロック図である。
【図14】確率オートマトンを示す略線図である。
【図15】第1の成長要素リスト及び第1の成長要素カ
ウンタ・テーブルを示す概念図である。
【図16】第2の成長要素リスト及び第2の成長要素カ
ウンタテーブルを示す概念図である。
【図17】成長段階制御処理手順の説明に供するフロー
チャートである。
【図18】他の実施の形態によるペット・ロボット・シ
ステムの構成を示す略線図である。
【図19】外装ユニットに搭載された各デバイスの仕分
けを示した図である。
【図20】接続部8/10におけるポートの割り当てを
示した図である。
【図21】ソフトウェアによる制御という観点からペッ
ト・ロボット2の構成を模式的に示したブロック図であ
る。
【図22】ロボット制御用のソフトウェアの構成を説明
するための図である。
【図23】固定型メモリ装置113によって提供される
ソフトウェアの構成を模式的に示した図である。
【図24】図23に示した固定型メモリ装置113によ
って提供されるソフトウェア構成の変形例を示した図で
ある。
【図25】交換可能メモリ装置114によって提供され
るソフトウェアの構成を模式的に示した図である。
【図26】図25に示した交換可能メモリ装置114に
よって提供されるソフトウェア構成の変形例を示した図
である。
【図27】本発明の第3の実施形態に係るロボットの動
作モードを示した図である。
【図28】ミドルウェア並びにアプリケーションをロボ
ット2に導入するための処理手順を示したフローチャー
トである。
【図29】ペット・ロボット2のハードウェア構成例を
示した図である。
【図30】外装ユニットに関して階層的に構成されたI
Dの記述例を示した図である。
【符号の説明】
1…ペット・ロボット・システム 2…ペットロボット,3…外装ユニット 3A…外装本体部,4…胴体部ユニット 5A〜5D……脚部ユニット,5AA1 〜7AM …ア
クチュエータ 6…頭部ユニット,7…尻尾部ユニット 8,10…接続部,8A,10A…コネクタ半体 8B,10B…掛合機構部,9…本体側インタフェース
部 11…外装側インタフェース部,20…コントローラ 20A…メモリ,25…情報読取部,26…マイクロホ
ン 27…CCDカメラ,28…タンチセンサ,29…スピ
ーカ 30…結合センサ,31…情報記憶部 40…センサ入力処理部,41…感情・本能モデル部 42,71…行動決定機構部,43…姿勢遷移機構部 44…制御機構部,70…状態認識機構部 72…行動生成機構部,73…成長段階制御機構部 90…外装部品,RT1…外装装着処理手順 RT2…成長段階制御処理手順 110…制御系サブシステム 111…CPU 112…メイン・メモリ 113…固定型メモリ装置 114…交換可能メモリ装置 150…駆動系サブシステム
フロントページの続き (72)発明者 高木 剛 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤田 雅博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定動作を発現するロボット装置と、 上記ロボット装置に着脱自在に装着される外装と、 上記外装に設けられ、当該外装に応じた固有情報を保持
    する情報保持手段と、 上記ロボット装置に設けられ、上記ロボット装置に上記
    外装が装着されたとき、上記外装の上記情報保持手段に
    保持された上記固有情報を検出する情報検出手段と、 上記検出された固有情報に基づいて、上記動作の発現パ
    ターンを必要に応じて変化させる制御手段とを具えるこ
    とを特徴とするロボット・システム。
  2. 【請求項2】上記情報保持手段は、上記固有情報をデー
    タとして記憶するメモリでなり、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出すデータ読出手段を具える、ことを特徴とする請求項
    1に記載のロボット・システム。
  3. 【請求項3】所定動作を発現するロボット装置に着脱自
    在に装着される外装において、 上記外装に応じた固有情報を保持する情報保持手段を具
    え、 上記ロボット装置に装着されたとき、上記ロボット装置
    は、上記情報保持手段に保持された上記固有情報に基づ
    いて、上記動作の発現パターンを必要に応じて変化させ
    る、ことを特徴とする外装。
  4. 【請求項4】上記情報保持手段は、上記固有情報をデー
    タとして記憶するメモリでなり、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出す、ことを特徴とする請求項3に記載の外装。
  5. 【請求項5】所定動作を発現するロボット装置におい
    て、 外装が着脱自在に装着されたとき、上記外装に応じた固
    有情報を当該外装から検出する情報検出手段と、 上記検出された固有情報に基づいて、上記動作の発現パ
    ターンを必要に応じて変化させる制御手段と、を具える
    ことを特徴とするロボット装置。
  6. 【請求項6】上記外装は、上記固有情報をデータとして
    記憶するメモリを具え、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出すデータ読出手段を具える、ことを特徴とする請求項
    5に記載のロボット装置。
  7. 【請求項7】制御ソフトウェアの実行により所定動作を
    発現するロボット装置と、 上記ロボット装置に着脱自在に装着される外装と、 上記外装に設けられ、当該外装に応じた固有情報を保持
    する情報保持手段と、 上記ロボットに対して1以上の制御ソフトウェアを提供
    する制御ソフトウェア提供手段と、 上記ロボット装置に設けられ、上記ロボット装置に上記
    外装が装着されたとき、上記外装の上記情報保持手段に
    保持された上記固有情報を検出する情報検出手段と、 上記検出された固有情報に基づいて、上記制御ソフトウ
    ェア提供手段が提供する制御ソフトウェアのうち適当な
    ものを選択して導入する制御ソフトウェア導入手段と、 上記制御ソフトウェア導入手段により導入された制御ソ
    フトウェアを実行することで上記ロボット装置の動作を
    制御する制御手段と、を具備することを特徴とするロボ
    ット・システム。
  8. 【請求項8】上記情報保持手段は、上記固有情報をデー
    タとして記憶するメモリでなり、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出すデータ読出手段を備える、ことを特徴とする請求項
    7に記載のロボット・システム。
  9. 【請求項9】上記制御ソフトウェア提供手段は、上記ロ
    ボット装置のハードウェア構成に動作が依存するハード
    ウェア依存ソフトウェアと、該ハードウェア構成に動作
    が依存しないハードウェア非依存ソフトウェアを提供
    し、 上記制御ソフトウェア導入手段は、所望のハードウェア
    非依存ソフトウェアを導入するとともに、上記検出され
    た固有情報に基づいて上記外装のハードウェア構成を認
    識して適当なハードウェア依存ソフトウェアを選択的に
    導入し、 上記制御手段は、該導入されたハードウェア非依存ソフ
    トウェア及びハードウェア依存ソフトウェアの組み合わ
    せにより上記ロボット装置の動作を制御する、ことを特
    徴とする請求項7に記載のロボット・システム。
  10. 【請求項10】上記固有情報は上記外装が持つハードウ
    ェア構成を階層的に表現し、 上記制御ソフトウェア導入手段は、上記検出された固有
    情報が示す各階層の情報を基に適当なハードウェア依存
    ソフトウェアを特定して導入する、ことを特徴とする請
    求項9に記載のロボット・システム。
  11. 【請求項11】上記固有情報は、いずれの外装も最低限
    装備しなければならないコア・ハードウェア構成、各外
    装毎に固有に拡張されたオプション・ハードウェア構
    成、各外装が持つ属性の各々を識別する情報を含むこと
    を特徴とする請求項7に記載のロボット・システム。
  12. 【請求項12】上記制御手段は、ハードウェア依存ソフ
    トウェアが持つ制御パラメータを逐次更新しながら上記
    ロボット装置の動作を制御し、 上記外装は、上記制御パラメータのうち少なくとも上記
    外装自身のハードウェア構成に依存するものを書き込む
    ための制御パラメータ格納手段を含む、ことを特徴とす
    る請求項7に記載のロボット・システム。
  13. 【請求項13】上記制御ソフトウェア提供手段のうち少
    なくとも一部は上記外装に付随する、ことを特徴とする
    請求項7に記載のロボット・システム。
  14. 【請求項14】制御ソフトウェアの実行により所定動作
    を発現するロボット装置に着脱自在に装着される外装で
    あって、 上記外装に応じた固有情報を保持する情報保持手段を備
    え、 上記ロボット装置に装着されたとき、上記ロボット装置
    は、上記情報保持手段に保持された上記固有情報に応じ
    て制御ソフトウェアを選択的に導入する、ことを特徴と
    する外装。
  15. 【請求項15】上記情報保持手段は、上記固有情報をデ
    ータとして記憶するメモリでなり、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出す、ことを特徴とする請求項14に記載の外装。
  16. 【請求項16】上記制御ソフトウェアは、上記ロボット
    装置のハードウェア構成に動作が依存するハードウェア
    依存ソフトウェアと、該ハードウェア構成に動作が依存
    しないハードウェア非依存ソフトウェアの組み合わせで
    構成され、 上記ロボット装置は、上記情報保持手段に保持された上
    記固有情報に基づいて上記外装のハードウェア構成を認
    識して適当なハードウェア依存ソフトウェアを選択的に
    導入する、ことを特徴とする請求項14に記載の外装。
  17. 【請求項17】上記固有情報は上記外装が持つハードウ
    ェア構成を階層的に表現し、 上記ロボット装置は、上記検出された固有情報が示す各
    階層の情報を基に適当なハードウェア依存ソフトウェア
    を特定して導入する、ことを特徴とする請求項14に記
    載の外装。
  18. 【請求項18】上記固有情報は、いずれの外装も最低限
    装備しなければならないコア・ハードウェア構成、各外
    装毎に固有に拡張されたオプション・ハードウェア構
    成、各外装が持つ属性の各々を識別する情報を含むこと
    を特徴とする請求項14に記載の外装。
  19. 【請求項19】上記ハードウェア依存ソフトウェアの実
    行時に逐次更新される制御パラメータのうち少なくとも
    上記外装自身のハードウェア構成に依存するものを書き
    込むための制御パラメータ格納手段を含む、ことを特徴
    とする請求項14に記載の外装。
  20. 【請求項20】上記ロボット装置が導入する制御ソフト
    ウェアのうち少なくとも一部を付随することを特徴とす
    る請求項14に記載の外装。
  21. 【請求項21】制御ソフトウェアの実行により所定動作
    を発現するロボット装置であって、 1以上の制御ソフトウェアを提供する制御ソフトウェア
    提供手段と、 外装が着脱自在に装着されたとき、上記外装に応じた固
    有情報を当該外装から検出する情報検出手段と、 上記検出された固有情報に基づいて、上記制御ソフトウ
    ェア提供手段が提供する制御ソフトウェアのうち適当な
    ものを選択して導入する制御ソフトウェア導入手段と、 上記制御ソフトウェア導入手段により導入された制御ソ
    フトウェアを実行することで機体の動作を制御する制御
    手段と、を具備することを特徴とするロボット装置。
  22. 【請求項22】上記外装は、上記固有情報をデータとし
    て記憶するメモリを備え、 上記ロボット装置は、上記メモリから上記データを読み
    出すデータ読出手段を備える、ことを特徴とする請求項
    21に記載のロボット装置。
  23. 【請求項23】上記制御ソフトウェア提供手段は、上記
    ロボット装置のハードウェア構成に動作が依存するハー
    ドウェア依存ソフトウェアと、該ハードウェア構成に動
    作が依存しないハードウェア非依存ソフトウェアを提供
    し、 上記制御ソフトウェア導入手段は、所望のハードウェア
    非依存ソフトウェアを導入するとともに、上記検出され
    た固有情報に基づいて上記外装のハードウェア構成を認
    識して適当なハードウェア依存ソフトウェアを選択的に
    導入し、 上記制御手段は、該導入されたハードウェア非依存ソフ
    トウェア及びハードウェア依存ソフトウェアの組み合わ
    せにより上記ロボット装置の動作を制御する、ことを特
    徴とする請求項21に記載のロボット装置。
  24. 【請求項24】上記固有情報は、いずれの外装も最低限
    装備しなければならないコア・ハードウェア構成、各外
    装毎に固有に拡張されたオプション・ハードウェア構
    成、各外装が持つ属性の各々を識別する情報を含むこと
    を特徴とする請求項21に記載のロボット装置。
  25. 【請求項25】上記制御手段は、ハードウェア依存ソフ
    トウェアが持つ制御パラメータを逐次更新しながら上記
    ロボット装置の動作を制御し、 上記制御パラメータのうち少なくとも上記外装のハード
    ウェア構成に依存するものを上記外装内の記憶媒体に書
    き込む、ことを特徴とする請求項21に記載のロボット
    装置。
  26. 【請求項26】上記制御ソフトウェア提供手段のうち少
    なくとも一部は上記外装に付随する、ことを特徴とする
    請求項21に記載のロボット装置。
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