JP2001190662A - 腹膜透析液およびその調整方法 - Google Patents

腹膜透析液およびその調整方法

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JP2001190662A
JP2001190662A JP2000001957A JP2000001957A JP2001190662A JP 2001190662 A JP2001190662 A JP 2001190662A JP 2000001957 A JP2000001957 A JP 2000001957A JP 2000001957 A JP2000001957 A JP 2000001957A JP 2001190662 A JP2001190662 A JP 2001190662A
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acetyl
glucose
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organic acid
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Akihiro Kubo
晃浩 久保
Kumiko Shimanuki
久美子 嶋貫
Keimei Takahashi
啓明 高橋
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/14Dialysis systems; Artificial kidneys; Blood oxygenators ; Reciprocating systems for treatment of body fluids, e.g. single needle systems for hemofiltration or pheresis
    • A61M1/28Peritoneal dialysis ; Other peritoneal treatment, e.g. oxygenation
    • A61M1/287Dialysates therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】体内へのグルコースの吸収量を変えずに除水性
能が調整可能な腹膜透析液とその調整方法を提供する。 【解決手段】浸透圧調整物質としてグルコース、カチオ
ンとしてナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca
2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)の各濃度が下記に示す
範囲内で、アニオンとしてクロルイオン(Cl)および/
または有機酸イオンを含み、グルコース濃度を一定に保
ちながら有機酸の種類と濃度を変化させることで除水性
能を調節することにより、前記課題を解決する。 グルコース:0.01 〜 4.0 w/v% Na+:100 〜 160 mmol/l Ca2+: 0.5 〜 2 mmol/l Mg2+:0.25 〜 1 mmol/l

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹膜透析療法に用
いられる腹膜透析液に関する。更に詳しくは、肥満や栄
養不良の患者などの栄養管理を必要とする腎不全患者、
および/または糖尿病を併発した患者などの血糖管理を
必要とする腎不全患者に好適に用いられる腹膜透析液に
関する。
【0002】
【従来の技術】末期腎不全の対症療法の1つとして、腹
膜透析療法がある。この療法の原理は、体液よりも浸透
圧の高い腹膜透析液を腹腔に注入し、腹膜を介した体液
(血液)と腹膜透析液との間の浸透圧較差を利用して、
生体から水分の除去(限外濾過による除水)をすること
にある。この腹膜透析療法は血液透析療法に比べて、 大掛かりな装置や器具がいらない。 患者の時間的拘束が少ない。 医療費が廉価である。 患者の社会復帰や在宅療法の点でも有利である。 患者の腎臓機能の低下を遅らせる。 などの利点がある。
【0003】現在、臨床応用されている腹膜透析液は、
浸透圧調整物質(通常はグルコース)、電解質(ナトリ
ウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、
クロルイオン等)、アルカリ化剤(通常は乳酸イオン)
から構成されている。このような腹膜透析液では、電解
質およびアルカリ化剤の組成を一定とし、浸透圧調整物
質であるグルコースの濃度を変えることにより、浸透圧
を増減して除水量を調節している。すなわち、除水量を
増加させる場合はグルコース濃度を上げて浸透圧を高く
し、除水量を減少させる場合はグルコース濃度を下げて
浸透圧を低くしながら調整している。
【0004】上述したように除水量を調節するためには
グルコース濃度を増減する必要があり、そのグルコース
濃度の増減により体内へのグルコース吸収量が変化す
る。ところで、この体内へのグルコース吸収量の増減は
以下のような問題点がある。 血糖値をインスリンでコントロールしている糖尿病性
腎不全患者にとって、グルコース吸収量が増減する度に
インスリン投与量を変更しなければならず、血糖変動を
来しやすい。血糖変動は、糖尿病を増悪させ合併症を進
展させる。 グルコース吸収量の増減は、腎不全患者にとって毎回
食事の質および量を変える必要が生じ、QOL(Qua
lity of Life)を悪化させる。
【0005】そのため、グルコース濃度の調整によって
除水量を調節する、従来の腹膜透析液では、血糖(イン
スリン)管理および栄養管理が困難であるといった問題
点があり、グルコース吸収量を変えずに、除水性能を調
節できる腹膜透析液の出現が望まれている。また、上述
のような問題を解決するために、グルコース以外の浸透
圧代替物質(マルトデキストリン、グルコースポリマ
ー、グリセロール、マルチトール、ラクチトース、シク
ロデキストリン、ポリペプチド、アミノ酸、ヒドロキシ
エチルデンプン、ガラクトース、トレハロース、ムコ多
糖類、パラチノース、中性多糖類、システイン、ラフィ
ノースなど)を含有させ、その濃度を増減することによ
り、除水性能を調節できる腹膜透析液が考えられるが、
いまだ実用化には至っていないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、体内
へのグルコースの吸収量を変えずに除水性能が調整可能
な腹膜透析液とその調整方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、腹膜透析液に含
まれるアニオン成分としての有機酸を選択および/また
は有機酸の濃度を選択することにより、体内へのグルコ
ース吸収量を変えずに除水性能を調節できることを見出
し、本発明を成すに至った。
【0008】すなわち、本発明の腹膜透析液は浸透圧調
整物質としてグルコース、カチオンとしてナトリウムイ
オン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイ
オン(Mg2+)の各濃度が下記に示す範囲内で、アニオンと
してクロルイオン(Cl)および/または有機酸イオンを
含み、その有機酸の種類と濃度を変化させることで除水
性能が調節されたことを特徴とする腹膜透析液である。 グルコース:0.01 〜 4.0 w/v% Na+:100 〜 160 mmol/l Ca2+: 0.5 〜 2 mmol/l Mg2+:0.25 〜 1 mmol/l
【0009】また、前記本発明において、有機酸とし
て、ピルビン酸、重炭酸、乳酸、酪酸、プロピオン酸、
リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、オキサル酢酸、N−ア
セチルグリシン、N−アセチル−L−システイン、グル
タル酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、クエン酸、イ
ソクエン酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、N−アセチ
ル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−グルタミ
ン酸、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−
L−メチオニン、N−アセチル−L−プロリン、N−ア
セチル−L−バリン、N−アセチル−L−アルギニン、
N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−ロ
イシンおよびN−アセチル−L−トリプトファンの少な
くとも1つを含有することが好ましい。
【0010】また、本発明の栄養管理および/または血
糖管理を必要とする腎不全患者用腹膜透析液の調整方法
は、次の通りである。
【0011】ある濃度のグルコースとある濃度の有機酸
を有する腹膜透析液より高い除水能を有する腹膜透析液
の調整方法において、前記グルコースと有機酸の濃度を
一定に保ちつつ、前記有機酸より除水能力の高い有機酸
を用いることを特徴とする栄養管理および/または血糖
管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
法。
【0012】ある濃度のグルコースとある濃度の有機酸
を有する腹膜透析液より低い除水能を有する腹膜透析液
の調整方法において、前記グルコースと有機酸の濃度を
一定に保ちつつ、前記有機酸より除水能力の低い有機酸
を用いることを特徴とする栄養管理および/または血糖
管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
法。
【0013】ある濃度のグルコースとある浸透圧と有機
酸を有する腹膜透析液より高い除水能を有する腹膜透析
液の調整方法において、前記グルコースの濃度と浸透圧
と有機酸の種類を一定に保ちつつ、前記有機酸の濃度を
高くすることを特徴とする栄養管理および/または血糖
管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
法。
【0014】ある濃度のグルコースとある浸透圧と有機
酸を有する腹膜透析液より低い除水能を有する腹膜透析
液の調整方法において、前記グルコースの濃度と浸透圧
と有機酸の種類を一定に保ちつつ、前記有機酸の濃度を
低くすることを特徴とする栄養管理および/または血糖
管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
法。
【0015】上述の有機酸が、ピルビン酸、重炭酸、乳
酸、酪酸、プロピオン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク
酸、オキサル酢酸、N−アセチルグリシン、N−アセチ
ル−L−システイン、グルタル酸、グルクロン酸、アス
コルビン酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、ガ
ラクツロン酸、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N
−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−グ
ルタミン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチ
ル−L−プロリン、N−アセチル−L−バリン、N−ア
セチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−ヒスチジ
ン、N−アセチル−L−ロイシンおよびN−アセチル−
L−トリプトファンで栄養管理および/または血糖管理
を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の腹膜透析液につい
て詳細に説明する。本発明の腹膜透析液はある一定濃度
の浸透圧調整物質としてのグルコースと、カチオンとし
てナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウム
イオンを含有し、アニオンとしてクロルイオンおよび/
または有機酸イオンを含み、その有機酸の種類と濃度を
変化させることで除水能を調整することを基本とする。
これによりグルコース吸収量を変えることなく、除水性
能を調節することができる。
【0017】ここで、本発明においては重炭酸などの無
機酸も、便宜上、有機酸として表記することとする。
【0018】本発明の腹膜透析液におけるグルコース濃
度は0.01〜4.0w/v%の範囲内のある一定値で
あれば特に問題ないが、患者の状態(栄養状態、耐糖
能、糖尿病の有無、インスリン投与量など)によって適
宜設定される。このグルコース濃度の設定により、患者
へのグルコース吸収量が調節される。グルコース吸収量
を抑えたい場合は腹膜透析液のグルコース濃度を低く設
定し、逆に十分にグルコースを吸収させたい場合は腹膜
透析液のグルコース濃度を高く設定すればよい。
【0019】ナトリウムイオンの濃度は100〜160
mmol/lの範囲内であれば特に問題はないが、特に、12
0〜140mmol/lであることが生理的正常範囲濃度の維
持または電解質異常を是正するうえで好ましい。また、
カルシウムイオンの濃度は0.5〜2mmol/lであるこ
と、また、マグネシウムイオンの濃度は0.25〜1mm
ol/lであることも生理的正常範囲濃度の維持または電解
質異常を是正するうえで好ましい。一方、後に詳述する
ように、使用する有機酸の種類および濃度は、一定濃度
のグルコース存在下、目的とする除水量に応じて適宜決
定されるものである。また、クロルイオンの濃度は電気
的中性になるように、総カチオン濃度と有機酸濃度に応
じて設定される。
【0020】なお、これらの各イオンは、塩化ナトリウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウ
ム等の後述する有機酸のナトリウム塩、カルシウム塩、
マグネシウム塩等を用いる、通常の腹膜透析液と同様の
方法で、本発明の腹膜透析液に含有すればよい。
【0021】ところで、本発明者らにより、同じ有機酸
の濃度でも有機酸の種類を変えることにより、除水性能
が異なる腹膜透析液が得られることが確かめられた。す
なわち、ピルビン酸および重炭酸の使用では、現在一般
に腹膜透析液に使用されている乳酸と比べて除水量は少
なくなり、グルコン酸の使用では現行の乳酸とほぼ同等
の除水量を示し、さらに酪酸、プロピオン酸、リンゴ
酸、フマル酸、コハク酸、オキサル酢酸、N−アセチル
グリシン、N−アセチル−L−システイン、グルタル
酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、クエン酸、イソク
エン酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、N−アセチル−
L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−グルタミン
酸、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L
−メチオニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセ
チル−L−バリン、N−アセチル−L−アルギニン、N
−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−ロイ
シンおよびN−アセチル−L−トリプトファンの使用で
は現行の乳酸と比べて除水量は多くなる。すなわち、同
じ濃度でも有機酸の種類を変えることにより、必要とす
る除水量を得ることができる。
【0022】つまり、同一有機酸濃度でも、図1に示す
様に、ピルピン酸<重炭酸<グルコン酸<酪酸<プロピ
オン酸<アスコルビン酸<グルクロン酸<ガラクツロン
酸<N−アセチル−L−プロリン<N−アセチル−L−
トリプトファン<N−アセチル−L−ロイシン<N−ア
セチル−L−グルタミンの順に除水量は多くなるのであ
る。
【0023】この現象を利用して、透析液のグルコース
濃度と浸透圧と腹腔内注入量を一定に保ちながら除水量
を調整する具体的方法について説明する。
【0024】例えば、同一組成の腹膜透析液を使用した
としても個人差があるので、その濃度での除水量は求め
られない。そこで、現在市販されている腹膜透析液(テ
ルモ社製 商品名:ペリトリックL135およびペリト
リックL250)と同じ組成の参考例1、2を基準に、
以下の様に調整を行う。
【0025】例えばペリトリックL135(参考例1)
では約100ml、ペリトリックL250(参考例2)
では約500mlの除水量が得られる腹膜透析患者にお
いて、約200mlの除水量を得たい場合は図1のデー
タ(参考例1を0%、参考例2を100%とし、参考例
1より約25%アップした除水量を有する発明例を見つ
ける)より、乳酸の代わりに発明例6または7のアスコ
ルビン酸40mmol/lまたはグルクロン酸40mmol/lを配合し
た腹膜透析液を調整し、使用すればよいことがわかる。
また、さらに除水量を多くしたい場合はガラクツロン酸
40mmol/lを配合した腹膜透析液(発明例8)、N−アセ
チル−L−プロリン40mmol/lを配合した腹膜透析液(発
明例9)等、図1右方に示した腹膜透析液を使用するほ
ど多くの除水量を得ることができる。
【0026】このようにどの有機酸を使えばよいかにつ
いては既存腹膜透析液(ペリトリックL135、ペリト
リックL250)で行った実際の除水量データと図1の
データから容易に決定することができる。
【0027】また、後述する実施例14〜18からわか
るように、浸透圧が一定で、かつ同じ種類の有機酸(乳
酸を含む)でもその有機酸濃度の高低によって、除水量
を調節することができる。濃度を低くすると、除水量は
少なくなり、逆に、濃度を高くすると、除水量は多くな
る。すなわち、同じ種類の有機酸でも濃度を変えること
により、必要とする除水量を得ることができる。このよ
うに有機酸の濃度をいくつに設定するかについては有機
酸の種類設定と同様に既存腹膜透析液(ペリトリックL
135、ペリトリックL250)で行った実際の除水量
データと図2のデータから容易に決定することができ
る。
【0028】前述のように、本発明においては、クロル
イオンは腹膜透析液の電気的中性を保つように配合され
るものであり、従って、クロルイオンの濃度は総カチオ
ンと有機酸の濃度差に応じて決定される。なお、クロル
イオンの濃度を低く設定しすぎると、血中電解質バラン
スに乱れが生じるおそれがあるため、総カチオンと有機
酸の濃度差をある範囲内に納める必要がある。従って、
これに応じて有機酸の総含有濃度は、100mmol/l以下
とするのが好ましい。
【0029】ここで、本発明においては、有機酸の種類
により除水量を調節することができる。また、有機酸の
濃度の高低により、やはり、除水量を調節することがで
きる。除水量を少なくしたい場合には、有機酸の濃度を
低くし、および/またはピルビン酸や重炭酸の有機酸を
使用すればよい。また、除水量を多くしたい場合には、
有機酸の濃度を高くし、および/または酪酸、プロピオ
ン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、オキサル酢酸、
N−アセチルグリシン、N−アセチル−L−システイ
ン、グルタル酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、クエ
ン酸、イソクエン酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、N
−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−
グルタミン酸、N−アセチル−L−グルタミン、N−ア
セチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−プロリ
ン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−L−ア
ルギニン、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチ
ル−L−ロイシンおよびN−アセチル−L−トリプトフ
ァンの有機酸を使用すればよい。
【0030】また、患者の病状等に応じて、有機酸の濃
度を高くできない(カチオンに比してクロルイオンを減
らせない)場合であっても、高い除水量を得たい場合に
はN−アセチル−L−トリプトファンやN−アセチル−
グルタミンのような分子量の比較的大きな有機酸を用い
ればよい。また、患者の病状等に応じて、有機酸の濃度
を低くできない(カチオンに比してクロルイオンを増や
せない)場合であっても、少ない除水量を得たい場合に
はピルビン酸や重炭酸の有機酸を用いればよい。
【0031】すなわち、本発明によれば、除水量を確保
した上で、患者の病状に応じてカチオンとクロルイオン
のバランスを調整することも可能である。
【0032】さらに、本発明によれば、このような除水
量の調節は腹膜透析液のグルコース濃度によらず発現さ
れる。従って、除水量を変化させてもグルコース吸収量
は一定であるため、栄養管理や血糖管理(糖尿病を伴う
患者のインスリンコントロールなど)などが極めて容易
になる。なお、我々の検討で、同一グルコース濃度の腹
膜透析液であればグルコース吸収量はほぼ一定であるこ
とを確認している。(厳密に言えば、除水性能が多くな
るほど、グルコース吸収量はやや少なくなる傾向が認め
られるが、その吸収量の差はほんのわずかであり、栄養
管理や血糖管理に影響するほどの大きな違いは認められ
ない。)これに対し、腹膜透析液に含まれるグルコース
濃度の違いは、グルコース吸収量を左右し、栄養管理、
血糖管理に大きな影響を与える。
【0033】本発明において、このような有機酸は、1
つのみを用いてもよく、有機酸を複数種用いてもよく、
また全く有機酸を用いなくてもよい。また、ナトリウム
塩等のこれら有機酸イオンを含む有機酸塩も好適に利用
可能である。本発明の腹膜透析液は、必要に応じて、グ
ルコース以外の浸透圧調整物質を含有してもよい。しか
しながら、グルコース吸収量と腹膜透析液の浸透圧を一
定にするため、全ての腹膜透析液に同一種、同一濃度
(単体、複数種とも)の浸透圧調整物質を含有すること
が条件となる。これを満足するならば、デキストランや
マルトースなどの浸透圧調整物質を1つのみ、あるい
は、複数種を含有してもよい。これらは、腹膜透析液の
浸透圧およびpH、患者の状態等により適宜選択すれば
よい。本発明の腹膜透析液のpHは5.0〜8.0が好
ましく、特に、5.5〜7.5が好ましい。また、浸透
圧は270mOsm/kg〜600mOsm/kgが好ましく、特に2
80mOsm/kg〜500mOsm/kgが好ましい。これらの調製
方法は、公知の方法によればよい。
【0034】本発明の腹膜透析液は、前述のカチオンお
よびクロルイオン源、有機酸、その他の成分を水に溶解
することにより調製される。得られた腹膜透析液は、軟
質プラスチック製バックやガラス製容器などに封入した
後、高圧蒸気滅菌や熱水滅菌を行うことが望ましい。な
お、軟質プラスチックの材質としてはポリ塩化ビニルや
エチレン酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
【0035】本発明の腹膜透析液が1液の場合は、グル
コース濃度を一定に保ちつつ、有機酸とその濃度を変え
た腹膜透析液を種々用意しておいて、必要な除水量に応
じてこれらの透析液を上述の方法に従って適宜使用すれ
ば良い。また、各成分の安定性および/または簡便性を
考慮し、使用時に上述の組成になるように予め、グルコ
ース溶液と他の電解質溶液を分けたり、また有機酸(有
機酸塩)溶液を小分けするなど複数液に分けられていて
もよい。なお、本発明の腹膜透析液の使用方法は何ら限
定されず、既知の腹膜透析療法の手法によって行えばよ
い。
【0036】前述のように、また、後の実施例からも明
らかなように、一般に臨床応用されている腹膜透析液で
はグルコース濃度(結果としてグルコース吸収量)を変
えなければ、除水性能を調節できなかったが、本発明の
腹膜透析液は、グルコース吸収量および浸透圧を変えず
に、除水性能を調節することができる。従って、本発明
によれば、腎不全患者の栄養管理、血糖管理(糖尿病を
伴う患者のインスリン管理など)が容易になり、長期の
本療法継続が可能となる。従って、本発明によれば、患
者の社会復帰およびQOLに多大な貢献を果たすことが
できる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
について詳細に説明する。
【0038】(実施例1)有機酸の種類(有機酸単体)
が除水量およびグルコース吸収量に及ぼす効果の検討
【0039】1−1.腹膜透析液の調製 下記表1〜3に示すグルコース、電解質イオンおよび有
機酸イオンの濃度になるように、グルコース、塩化ナト
リウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、各有機酸
(ナトリウム塩を含む)を注射用水に溶解し、各発明例
および各参考例の腹膜透析液を得た。なお、浸透圧は、
Advanced Osmometer(MODEL 3D3,Advanced Instrument I
nc.)によって測定した(浸透圧は、以下の実施例もすべ
て同様に測定)。
【0040】
【表1】
【表2】
【表3】
【0041】1−2.除水試験 表1に示される各腹膜透析液について、ラットを用い
て、以下に示す除水試験を行った。体重約200gの雄
性Sprague-Dawley(SD)系ラットを6日間予備飼育した
後、24時間絶食させて試験に用いた。予備飼育期間中
は餌と水は自由摂取とし、絶食期間中および透析期間中
は水のみ自由に与えた。また、試験はエーテル麻酔下で
行ったが、透析期間中は覚醒させた。腹膜透析液投与直
前に体重A(g)を測定した後、腹膜透析液(40ml
/kg)を24G注射針を用い、腹腔内に投与した。投
与後、直ちに体重B(g)を測定し、透析を開始した。
透析開始6時間後に開腹前の体重C(g)を測定し、直
ちに開腹し、貯留液を注射器で採取後、脱脂綿を用いて
貯留液を完全に取り除いて体重D(g)を測定した。除
水量(ml/kg)は貯留液比重を1として、下記式を
より求めた。 除水量(ml/kg)=[(C−D)−(B−A)]/
A×1000
【0042】1−3.グルコース吸収量の測定 除水試験で得られた貯留液のグルコースを測定し、次に
式1〜3に従ってグルコース吸収量を求めた。 式1:投与グルコース量(mg/kg)=[投与した腹
膜透析液のグルコース濃度(mg/dl)×投与液量
(体重B−体重A)(ml)]/体重A×1000/1
00 式2:残存グルコース量(mg/kg)=[貯留液のグ
ルコース濃度(mg/dl)×貯留液量(体重C−体重
D)(ml)]/体重A×1000/100 式3:グルコース吸収量(mg/kg)=投与グルコー
ス量(mg/kg)−残存グルコース量(mg/kg)
【0043】1−4.結果 上記除水試験における、除水量を図1に、またグルコー
ス吸収量は図2に示す。その結果、浸透圧(グルコース
濃度)で除水量(限外濾過量)を調節する従来の腹膜透
析液(参考例1、2、3)は除水量の増加に伴い、グル
コース吸収量が増加した。一方、発明例1〜12は有機酸
の種類(有機酸濃度一定)を変えることにより、除水量
を調節でき、さらにグルコース吸収量は一定であること
がわかった。なお、このような結果は発明例に挙げた有
機酸以外の有機酸でも同様であった。この結果より、グ
ルコース吸収量を変えることなく、有機酸の種類により
除水量を調節することができる。
【0044】(実施例2)有機酸の濃度が除水量(限外
濾過量)およびグルコース吸収量に及ぼす効果の検討
【0045】2−1.腹膜透析液の調製および除水試験 下記表4〜9に示すグルコース、電解質イオンおよび有
機酸イオンの濃度になるように、グルコース、塩化ナト
リウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、各有機酸
(ナトリウム塩を含む)を注射用水に溶解し、各発明例
および各参考例の腹膜透析液を得た。得られた腹膜透析
液について、実施例1と同様に除水試験を行った。
【0046】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【0047】2−2.結果 上記除水試験における、除水量を図3に、またグルコー
ス吸収量は図4に示す。その結果、発明例14〜18とも有
機酸の濃度を増減する(相対的にクロルイオンの濃度も
増減する)ことにより、除水量を調節することができ、
グルコースの吸収量も一定であることがわかった。また
発明例13のように有機酸を全く含まない腹膜透析液は有
機酸を含む腹膜透析液(発明例1〜12、14〜18)に比べ
最も少ない除水量を示した。なお、このような効果は発
明例に挙げた有機酸以外の有機酸についても同様であっ
た。この結果より、グルコース吸収量を変えることな
く、有機酸の濃度により除水量を調節することができ
る。
【0048】(実施例3)有機酸の種類(有機酸混合)
が除水量およびグルコース吸収量に及ぼす効果の検討
【0049】3−1.腹膜透析液の調製および除水試験 下記表10〜11に示すグルコース、電解質イオンおよ
び有機酸イオンの濃度になるように、グルコース、塩化
ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、各有
機酸(ナトリウム塩を含む)を注射用水に溶解し、各発
明例および各参考例の腹膜透析液を得た。得られた腹膜
透析液について、実施例1と同様に除水試験を行った。
【0050】
【表10】
【表11】
【0051】3−2.結果 上記除水試験における、除水量を図5に、またグルコー
ス吸収量は図6に示す。この結果、図5に示されるよう
に、有機酸が2種類混合されていても、有機酸単体同等
に有機酸の種類により除水量を調節でき、グルコース吸
収量を一定にすることができることがわかった。このよ
うな結果は、3種類以上混合して使用しても同様であっ
た。
【0052】(実施例4)グルコース濃度を変えたとき
の有機酸(有機酸単体)が除水量およびグルコース吸収
量に及ぼす効果の検討
【0053】4−1.腹膜透析液の調製および除水試験 下記表12〜14に示すグルコース、電解質イオンおよ
び有機酸イオンの濃度になるように、グルコース、塩化
ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、各有
機酸(ナトリウム塩を含む)を注射用水に溶解し、各発
明例および各参考例の腹膜透析液を得た。得られた腹膜
透析液について、実施例1と同様に除水試験を行った。
【0054】
【表12】
【表13】
【表14】
【0055】4−2.結果 上記除水試験における除水量を図7に、またグルコース
吸収量は図8に示す。その結果、グルコース濃度2.5
%においても有機酸の種類を変えることにより、除水量
を調節でき、さらにグルコース吸収量は一定であること
がわかった。腹膜透析液のグルコース濃度を高くすれ
ば、グルコース吸収量は多くなることがわかった(実施
例1〜12と比較)。なお、この腹膜透析液のグルコー
ス濃度は患者の状態(必要グルコース吸収量)に応じて
設定されるものである。実施例に挙げたグルコース濃度
1.35%、2.5%以外のグルコース濃度においても、有機酸
の種類(単体および複数種混合)および有機酸の濃度に
より同様に除水量を調節でき、グルコース吸収量を一定
にすることができる。以上の結果より、本発明の効果が
明らかである。
【0056】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、浸透圧調
整物質としてグルコース、カチオンとしてナトリウムイ
オン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイ
オン(Mg 2+)の各濃度が下記に示す範囲内で、アニオンと
してクロルイオン(Cl)および/または有機酸イオンを
含み、その有機酸の種類と濃度を変化させることで除水
性能を調節できる腹膜透析液によれば、グルコース濃度
により除水量を調節する従来の腹膜透析液と比べて、グ
ルコース吸収量を一定にすることができ、腎不全患者の
栄養管理、血糖管理(糖尿病を伴う患者のインスリン管
理など)が容易になり、長期の本療法継続が可能とな
る。 グルコース:0.01 〜 4.0 w/v% Na+:100 〜 160 mmol/l Ca2+: 0.5 〜 2 mmol/l Mg2+:0.25 〜 1 mmol/l
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図2】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図7】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。
【図8】本発明の腹膜透析液の効果を示すグラフであ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浸透圧調整物質としてグルコース、カチオ
    ンとしてナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca
    2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)の各濃度が下記に示す
    範囲内で、アニオンとしてクロルイオン(Cl)および/
    または有機酸イオンを含み、その有機酸の種類と濃度を
    変化させることで除水性能が調節されたことを特徴とす
    る栄養管理および/または血糖管理を必要とする腎不全
    患者用の腹膜透析液。 グルコース:0.01 〜 4.0 w/v% Na+:100 〜 160 mmol/l Ca2+: 0.5 〜 2 mmol/l Mg2+:0.25 〜 1 mmol/l
  2. 【請求項2】前記有機酸が、ピルビン酸、重炭酸、乳
    酸、酪酸、プロピオン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク
    酸、オキサル酢酸、N−アセチルグリシン、N−アセチ
    ル−L−システイン、グルタル酸、グルクロン酸、アス
    コルビン酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、ガ
    ラクツロン酸、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N
    −アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−グ
    ルタミン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチ
    ル−L−プロリン、N−アセチル−L−バリン、N−ア
    セチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−ヒスチジ
    ン、N−アセチル−L−ロイシンおよびN−アセチル−
    L−トリプトファンである請求項1に記載の栄養管理お
    よび/または血糖管理を必要とする腎不全患者用の腹膜
    透析液
  3. 【請求項3】ある濃度のグルコースとある濃度の有機酸
    を有する腹膜透析液より高い除水能を有する腹膜透析液
    の調整方法において、前記グルコースと有機酸の濃度を
    一定に保ちつつ、前記有機酸より除水能力の高い有機酸
    を用いることを特徴とする栄養管理および/または血糖
    管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
    法。
  4. 【請求項4】ある濃度のグルコースとある濃度の有機酸
    を有する腹膜透析液より低い除水能を有する腹膜透析液
    の調整方法において、前記グルコースと有機酸の濃度を
    一定に保ちつつ、前記有機酸より除水能力の低い有機酸
    を用いることを特徴とする栄養管理および/または血糖
    管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
    法。
  5. 【請求項5】ある濃度のグルコースとある浸透圧と有機
    酸を有する腹膜透析液より高い除水能を有する腹膜透析
    液の調整方法において、前記グルコースの濃度と浸透圧
    と有機酸の種類を一定に保ちつつ、前記有機酸の濃度を
    高くすることを特徴とする栄養管理および/または血糖
    管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
    法。
  6. 【請求項6】ある濃度のグルコースとある浸透圧と有機
    酸を有する腹膜透析液より低い除水能を有する腹膜透析
    液の調整方法において、前記グルコースの濃度と浸透圧
    と有機酸の種類を一定に保ちつつ、前記有機酸の濃度を
    低くすることを特徴とする栄養管理および/または血糖
    管理を必要とする腎不全患者用の腹膜透析液の調整方
    法。
  7. 【請求項7】前記有機酸が、ピルビン酸、重炭酸、乳
    酸、酪酸、プロピオン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク
    酸、オキサル酢酸、N−アセチルグリシン、N−アセチ
    ル−L−システイン、グルタル酸、グルクロン酸、アス
    コルビン酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、ガ
    ラクツロン酸、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N
    −アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−グ
    ルタミン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチ
    ル−L−プロリン、N−アセチル−L−バリン、N−ア
    セチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−ヒスチジ
    ン、N−アセチル−L−ロイシンおよびN−アセチル−
    L−トリプトファンである請求項3〜6のいずれか1項
    に記載の腹膜透析液の調整方法。
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