JP2001189307A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2001189307A
JP2001189307A JP2000000499A JP2000000499A JP2001189307A JP 2001189307 A JP2001189307 A JP 2001189307A JP 2000000499 A JP2000000499 A JP 2000000499A JP 2000000499 A JP2000000499 A JP 2000000499A JP 2001189307 A JP2001189307 A JP 2001189307A
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wafer
film
semiconductor device
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wafers
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JP2000000499A
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Masahito Takahashi
雅人 高橋
Ryoichi Furukawa
亮一 古川
Toshio Nozoe
俊夫 野添
Kenji Kanemitsu
賢司 金光
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二枚のウエハの被処理面に厚さが等しいCV
D膜を形成させる。 【解決手段】 横置ホットウオール形二枚葉式減圧CV
D装置1の処理室3に設置された保持治具4に二枚のウ
エハを上下段に配置し、原料ガス38をウエハと平行方
向に流して上段のウエハ31と下段のウエハ32に原料
ガス38中の成膜種39のCVD膜65a、65bを形
成する成膜工程において、上段のウエハ31のアクティ
ブ・エリア側主面31aを下向きに、下段のウエハ32
のアクティブ・エリア側主面32aを上向きに配して主
面同士を互いに対向させる。 【効果】 原料ガスの成膜種が主面31a、32aに堆
積する際、対向する主面31aと32a同士は成膜種の
雰囲気を共用し、成膜種に対する堆積条件が等しいた
め、主面31a、32aに形成されたCVD膜の厚さは
等しくなる。一回の成膜処理毎に同一のウエハを二枚ず
つ製造できるため、生産性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
技術、特に、被処理面にCVD膜を原料ガスによって形
成する成膜技術に関し、例えば、横置ホットウオール形
二枚葉式減圧CVD装置を使用して半導体ウエハにCV
D膜を形成する成膜技術に利用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造方法において、半導体
ウエハ(以下、ウエハという。)の上に薄膜を形成する
薄膜形成工程に使用される減圧CVD装置として、横置
ホットウオール形二枚葉式減圧CVD装置(以下、二枚
葉式CVD装置という。)がある。二枚葉式CVD装置
は横置きにされてヒータによって外側から加熱される角
筒形状のプロセスチューブを備えており、プロセスチュ
ーブの処理室内には被処理物である二枚のウエハを上下
二段にそれぞれ水平に保持する保持治具が設置されてい
る。
【0003】CVD処理が実施されるに際して、二枚の
ウエハはプロセスチューブの処理室内に搬入されて、ア
クティブ・エリア側となる主面(以下、第一主面とい
う。)が上側になるように保持治具に互いに平行な状態
で上下二段に配置される。そして、処理室はヒータによ
って400℃〜900℃程度に加熱されるとともに、真
空排気装置によって10Pa〜200Pa程度に真空排
気される。この処理条件が維持されると、処理室には成
膜に必要な原料ガスがウエハに平行な方向に流され、C
VD膜がウエハ上に熱エネルギーによって引き起こされ
る原料ガスの化学反応によって形成される。
【0004】なお、二枚葉式CVD装置を述べてある例
としては、特開平7−94419号公報、がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した二枚葉式CV
D装置においては、例えば、Ta(OC255 (ペ
ンタエトキシタンタル。以下、PETという。)および
2 (酸素)とを原料ガスとしたTa25 (タンタル
オキサイド)膜を形成した場合には、上段のウエハの第
一主面の成膜の厚さと、下段のウエハの第一主面の成膜
の厚さとが相違してしまうという問題点があることが本
発明者によって明らかにされた。上段のウエハの第一主
面の成膜の厚さと、下段のウエハの第一主面の成膜の厚
さとが相違してしまうということは、一回の処理毎に別
々の仕様のウエハが二枚ずつ製造されることを意味し、
結局、半導体装置の製造方法の生産性が大幅に低下され
てしまうことになる。
【0006】本発明の目的は、一対の被処理物の被処理
面に厚さが可及的に等しいCVD膜を形成させることが
できる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0009】すなわち、処理室内に互いに平行に配置さ
れた一対の被処理物と平行な方向に原料ガスが流されて
前記一対の被処理物にCVD膜がそれぞれ形成される半
導体装置の製造方法において、前記一対の被処理物の前
記CVD膜の形成が必要な被処理面同士が互いに向かい
合うように配置されることを特徴とする。
【0010】前記した手段において、原料ガスが被処理
面に平行に流されると、原料ガス中の成膜種が互いに対
向する二つの被処理面にそれぞれ堆積する。この際、互
いに対向する二つの被処理面は成膜種の雰囲気を共用
し、かつ、二つの被処理面の成膜種に対する堆積条件が
等しいため、二つの被処理面に形成された成膜種の膜厚
は互いに等しくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
半導体装置の製造方法が実施される二枚葉式CVD装置
を示す側面断面図である。図2以降はその作用を説明す
るための説明図である。
【0012】本実施形態に係る半導体装置の製造方法に
おける成膜工程においては、図1に示されている二枚葉
式CVD装置が使用される。
【0013】図1に示されているように、二枚葉式CV
D装置1は耐熱性が有り重金属汚染等を防止可能な材料
の一例である石英ガラスによって形成されたプロセスチ
ューブ2を備えている。プロセスチューブ2は両端が開
口した平面視が略正方形で高さの低い角筒形状に形成さ
れており、中心線が水平になるように横置きされてい
る。プロセスチューブ2の内部室は処理室3を実質的に
形成しており、処理室3は保持治具4を収納し得るよう
に間口が横長の長方形で高さが低い平盤の中空室形状に
形成されている。
【0014】プロセスチューブ2の横長の長方形の一端
開口は被処理物であるウエハ30を出し入れするための
炉口を実質的に構成しており、炉口には炉口部材5が連
結されている。プロセスチューブ2の炉口部材5には搬
送チューブ(図示せず)が隣接して連結されており、ウ
エハ30は搬送チューブの搬送室と処理室3との間を炉
口部材5を通じて自動的に搬入搬出されるようになって
いる。炉口部材5にはゲートバルブ6が装着されてお
り、ゲートバルブ6は処理室3と搬送室とを開閉するよ
うに構成されている。
【0015】炉口部材5の上端面に連結されたニップル
7には複数個の第一ガス供給口8Aおよび複数個の第二
ガス供給口8Bがそれぞれ一列ずつ隣合わせに並べられ
て開設されており、第一ガス供給口8Aの列および第二
ガス供給口8Bの列は間口方向(図1の紙面の表裏方
向)に延在している。第一ガス供給口8A群には第一ガ
ス供給路9Aが接続されており、第二ガス供給口8B群
には第二ガス供給路9Bが接続されている。第一ガス供
給路9Aには第一原料ガス供給装置10Aが第一開閉弁
11Aを介して接続されており、第二ガス供給路9Bに
は第二原料ガス供給装置10Bが第二開閉弁11Bを介
して接続されている。
【0016】炉口部材5の下側壁には炉口側排気口12
が開設されており、炉口側排気口12には炉口側排気路
13が接続されている。炉口側排気路13は真空ポンプ
14に可変流量制御弁15および止め弁16を介して接
続されている。
【0017】プロセスチューブ2の他端開口は炉端口を
実質的に構成しており、炉端口には炉端口部材17が開
口を塞ぐように連結されている。炉端口部材17にはキ
ャップ18が炉端口を塞ぐように着脱自在に装着されて
いる。炉端口部材17の上端面に連結されたニップル1
9には複数個の炉端口側第一ガス供給口20Aおよび複
数個の炉端口側第二ガス供給口20Bがそれぞれ一列ず
つ隣合わせに並べられて開設されており、炉端口側第一
ガス供給口20Aの列および炉端口側第二ガス供給口2
0Bの列は間口方向に延在している。炉端口側第一ガス
供給口20A群には第一原料ガス供給装置10Aに接続
された炉端口側第一ガス供給路21Aが接続され、炉端
口側第二ガス供給口20B群には第二原料ガス供給装置
10Bに接続された炉端口側第二ガス供給路21Bが接
続されている。炉端口側第一ガス供給路21Aには炉端
口側第一開閉弁22Aが介設され、炉端口側第二ガス供
給路21Bには炉端口側第二開閉弁22Bが介設されて
いる。
【0018】炉端口部材17の下側壁には炉端口側排気
口23が開設されており、炉端口側排気口23には炉端
口側排気路24が接続されている。炉端口側排気路24
は真空ポンプ14に炉端口側可変流量制御弁25および
炉端口側止め弁26を介して接続されている。
【0019】プロセスチューブ2の外部には処理室3の
内部を全体にわたって均一に加熱するためのヒータユニ
ット27が、プロセスチューブ2の周囲を包囲するよう
に設備されている。ヒータユニット27はヒータ28
と、ヒータ28の外側を包囲して断熱する断熱ブロック
29とから構成されており、ヒータ28は温度制御部
(図示せず)によって制御されるように構成されてい
る。
【0020】処理室3において被保持物としてのウエハ
30を水平に保持する保持治具4は、図2に示されてい
るように、処理室3の床面に載置される本体41と、こ
の本体41の上面にそれぞれ垂直に突設された四本の支
持ピン45と、各支持ピン45に外嵌されるスペーサ4
6と、ウエハ30を保持する保持プレート50とを備え
ており、これらはいずれも耐熱性が有り重金属汚染等を
防止可能な材料の一例である石英ガラスによって形成さ
れている。
【0021】本体41は細長い板形状に形成された一対
の支持部材42、42と、細長い板形状に形成された連
結部材43とを備えている。両支持部材42、42は両
端を揃えられた状態で互いに平行に配置されており、連
結部材43は両端面を両支持部材42、42の側面にお
ける一端部(以下、後端部とする。)のそれぞれに溶着
されている。すなわち、連結部材43は両支持部材4
2、42の後端部間に固定的に架設されており、両支持
部材42、42は連結部材43によって一体化されてい
る。両支持部材42、42の後端には各係止部42aが
それぞれ垂直方向下向きに一体的に突設されており、係
止部42aは保持治具4が処理室3に設置された際に炉
端口部材17の一部に係止し得るように構成されてい
る。
【0022】本体41の前側半分の領域には支持ピン取
付孔44が四個、正方形の四隅に対応した位置にそれぞ
れ配されて垂直方向に貫通するように開設されている。
すなわち、各支持部材42の前端部および中央部には前
後で一対の支持ピン取付孔44、44がそれぞれ開設さ
れている。各支持ピン取付孔44には丸棒形状に形成さ
れた各支持ピン45の下端部が上から挿入されて溶着等
の手段によって固定されている。
【0023】各支持ピン45には内径が支持ピン45の
外径よりも若干大きめの短尺円筒形状に形成されたスペ
ーサ46が外嵌されるようになっている。スペーサ46
は各支持ピン45に外嵌された状態において、本体41
と保持プレート50との間隔を規定するように設定さ
れ、複数規格のものが複数個ずつ用意されている。
【0024】ウエハ30を保持する保持プレート50は
一辺が本体41の横幅と略等しい正方形の平板形状に形
成されている。保持プレート50の中央部にはウエハ3
0の外径よりも若干大径の口径を有する円形の透孔51
が開設されており、透孔51の内周には略半円形形状の
係合爪52が四個、保持プレート50の正方形の両方の
中心線上に配置されて径方向内向きに一体的に突設され
ている。四個の係合爪52はウエハ30の外周縁部に下
側から係合することによって、ウエハ30を下から支持
し得るようになっている。
【0025】透孔51の内周における前端側に配置され
た係合爪52の両脇にはチャンネル形状の挿通凹部53
が一対、左右対称形に形成されており、両挿通凹部5
3、53はウエハ30を保持プレート50に保持させる
ためのハンドリング装置(図示せず)のハンドリング部
材の先端部を前後方向に挿通し得るように、透孔51の
前後方向の中心線と平行に形成されている。透孔51の
内周における後端側に配置された係合爪52の両脇には
略半円形の切欠部54が一対、左右対称形に形成されて
おり、両切欠部54、54は両挿通凹部53、53を挿
通したハンドリング部材の先端部を逃げ得るように両挿
通凹部53、53に対向されている。保持プレート50
の四隅には支持ピン45が挿通されてスペーサ46が下
側から係合される係合孔55がそれぞれ開設されてい
る。係合孔55の内径は支持ピン45の外径よりも大き
くスペーサ46の外径よりも小さく設定されている。
【0026】以上のように構成された保持プレート50
は被保持物としてのウエハ30の大きさ等に対応して複
数規格のものが一台の保持治具当たり複数枚ずつ用意さ
れており、二枚葉式CVD装置1の成膜処理に際しては
二枚の保持プレート50が同時に使用される。
【0027】次に、本発明の一実施形態である半導体装
置の製造方法における成膜工程を、図3(a)に示され
ているキャパシタを製造するに際して前記構成に係る二
枚葉式CVD装置を使用してウエハにタンタルオキサイ
ド膜を形成する場合を具体例にして説明する。
【0028】図3(a)に示されているキャパシタ60
において、ウエハ30のサブストレート61の上に形成
された絶縁膜(TEOS)62にはトレンチ63が没設
されており、トレンチ63内には下部電極(ポリシリコ
ン)64が形成されている。下部電極64の上にはタン
タルオキサイド膜65が形成され、タンタルオキサイド
膜65の上には絶縁膜(窒化シリコン)66が形成さ
れ、絶縁膜66の上には上部電極(窒化チタン)67が
形成されている。
【0029】本実施形態に係る成膜工程においては、図
3(a)に示されているキャパシタ60のうち、図3
(b)に示されているように、下部電極64の上にタン
タルオキサイド膜65が二枚葉式CVD装置を使用して
形成される。
【0030】図1に示されているように、ウエハ30の
大きさや膜厚等の諸条件に応じて予め組み立てられた保
持治具4が二枚葉式CVD装置1の処理室3に搬入され
て床上に固定される。すなわち、保持治具4の本体41
の四本の支持ピン45に各スペーサ46がそれぞれ外嵌
された後に、下段の保持プレート50が各係合孔55に
各支持ピン45を挿入されて各スペーサ46の上に載せ
られる。続いて、各スペーサ46が各支持ピン45にそ
れぞれ外嵌された後に、上段の保持プレート50が同様
に積み重ねられる。組み立てられた保持治具4は二枚葉
式CVD装置1の処理室3にキャップ18側から搬入さ
れ、本体41の両係止部42a、42aが炉端口部材1
7とキャップ18との間に係止されて固定される。
【0031】成膜処理が実行される以前に、処理室3内
全体の表面にシリコン酸化膜やタンタルオキサイド膜等
からなる異物飛散防止膜68(図4参照)が予めプリコ
ーティングされる。この異物飛散防止膜68によって処
理室3内の表面に付着した異物の飛散を防止することが
できる。
【0032】成膜処理に際して、処理室3は所定の真空
度(例えば、1000Pa以下)に真空ポンプ14によ
って真空排気され、所定の温度(例えば、約700〜9
50℃)にヒータ28によって加熱される。
【0033】処理室3の処理条件が安定すると、タンタ
ルオキサイド膜を形成しようとする二枚のウエハ30、
30が処理室3にゲートバルブ6からハンドリング装置
(図示せず)によって搬入され、保持治具4の上下段の
保持プレート50、50の各係合爪52の上に載せられ
てそれぞれ保持される。この際、図2に示されているよ
うに、上段の保持プレート50に保持されるウエハ(以
下、上段のウエハ31という。)は、そのアクティブエ
リア側となる第一主面31aが下側を向くように上段の
保持プレート50に載せられ、下段の保持プレート50
に保持されるウエハ(以下、下段のウエハ32とい
う。)は、そのアクティブエリア側となる第一主面32
aが上側を向くように上段の保持プレート50に載せら
れる。
【0034】次いで、成膜シーケンス制御部(図示せ
ず)の制御により、タンタルオキサイド膜を形成するた
めの原料ガスとしてPETとO2 とが処理室3の内部に
第一原料ガス供給装置10Aおよび第二原料ガス供給装
置10Bによって供給される。処理室3に流入した原料
ガスは保持治具4に保持された上段のウエハ31および
下段のウエハ32に接触しながら処理室3を流れて、炉
口側排気口12または炉端口側排気口23から排気され
る。上段のウエハ31および下段のウエハ32に接触し
た原料ガスは熱エネルギーによって化学反応が進んだ状
態になっているため、タンタルオキサイドの成膜種(以
下、成膜種という。)によるCVD反応によってタンタ
ルオキサイド膜が上段のウエハ31および下段のウエハ
32に堆積(デポジション)される。
【0035】所定の時間が経過すると、成膜シーケンス
制御部の制御によって第一原料ガス供給装置10Aおよ
び第二原料ガス供給装置10Bは原料ガスの供給を停止
する。成膜シーケンス制御部の制御によってゲートバル
ブ6が開放され、成膜された上段のウエハ31および下
段のウエハ32がハンドリング装置によって保持治具4
からハンドリングされて処理室3から搬出される。以
降、前述した成膜処理が繰り返される。
【0036】以上の成膜に際して、タンタルオキサイド
膜を上段のウエハ31および下段のウエハ32の炉口と
炉端との方向の全長にわたって均一に形成させるため
に、原料ガスの供給が炉口側ガス供給路9Aおよび9B
と炉端口側ガス供給路21Aおよび21Bとの間で、各
開閉弁11Aおよび11Bと各開閉弁22Aおよび22
Bとによって交互に切り換えられ、同時に、排気が炉口
側排気路13と炉端口側排気路24との間で、止め弁1
6と26とによって交互に切り換えられる。
【0037】ところで、二枚葉式CVD装置を使用して
タンタルオキサイド膜を形成するに際して、図4に示さ
れているように、上段のウエハ31の第一主面31aお
よび下段のウエハ32の第一主面32aのいずれもが上
側に向けられている従来例の場合には、図5の膜厚分布
図に示されているように、上段のウエハ31の第一主面
31aに形成されたタンタルオキサイド膜65aの厚さ
は、下段のウエハ31の第一主面32aに形成されたタ
ンタルオキサイド膜65bの厚さよりも薄くなることが
実験により確認された。すなわち、上段のウエハ31の
第一主面31aに形成されたタンタルオキサイド膜65
aの厚さと、下段のウエハ31の第一主面32aに形成
されたタンタルオキサイド膜65bの厚さとは相違する
ことが実験によって確認された。
【0038】図5において、縦軸には膜厚が取られ、横
軸にはウエハにおける膜厚の測定点(位置)が取られて
いる。横軸において、Fはウエハのノッチが切り欠かれ
た側を示し、Bはノッチと反対側を示しており、F−B
の方向が原料ガスの流れと平行な方向になっている。L
およびRは左および右を示しており、L−Rの方向が原
料ガスの流れと直交する方向になっている。実線折れ線
33’は上段のウエハのタンタルオキサイド膜のF−B
方向の膜厚分布を示し、破線折れ線34’は上段のウエ
ハのタンタルオキサイド膜のL−R方向の膜厚分布を示
している。実線折れ線35’は下段のウエハのタンタル
オキサイド膜のF−B方向の膜厚分布を示し、破線折れ
線36’は下段のウエハのタンタルオキサイド膜のL−
R方向の膜厚分布を示している。
【0039】この時の上段のウエハのタンタルオキサイ
ド膜の平均膜厚は、122.66ű8.60%、デポ
ジションレートは、30.16Å/min、であり、下
段のウエハのタンタルオキサイド膜の平均膜厚は、13
1.19ű8.60%、デポジションレートは、3
1.24Å/min、である。
【0040】このように、上段のウエハ31の第一主面
31aに形成されたタンタルオキサイド膜65aの厚さ
と下段のウエハ31の第一主面32aに形成されたタン
タルオキサイド膜65bの厚さとが相違すると、二枚葉
式CVD装置1による一回の成膜処理毎に別々の仕様の
ウエハが二枚ずつ製造されることを意味する。別々の仕
様のウエハが二枚ずつ製造されるということは、2台の
装置でウエハを一枚ずつ製造するのと同等になるため、
二枚葉式CVD装置1の二枚のバッチ処理の効果が削が
れることになり、結局、半導体装置の製造方法の生産性
が大幅に低下されてしまうことになる。
【0041】しかし、二枚葉式CVD装置を使用してタ
ンタルオキサイド膜を形成するに際して、図6に示され
ているように、上段のウエハ31の第一主面31aが下
側に向けられ下段のウエハ32の第一主面32aが上側
に向けられている本実施形態の場合には、図7の膜厚分
布図に示されているように、上段のウエハ31の第一主
面31aに形成されたタンタルオキサイド膜65aの膜
厚分布と、下段のウエハ31の第一主面32aに形成さ
れたタンタルオキサイド膜65bの膜厚分布とが略等し
くなることが実験により確認された。
【0042】このように上段のウエハ31の第一主面3
1aに形成されたタンタルオキサイド膜65aの膜厚分
布と下段のウエハ31の第一主面32aに形成されたタ
ンタルオキサイド膜65bの膜厚分布とが略等しくなる
と、二枚葉式CVD装置1による一回の成膜処理毎に同
一の仕様のウエハが二枚ずつ製造されることを意味する
ため、半導体装置の製造方法の生産性が向上することに
なる。
【0043】図7において、実線折れ線33は上段のウ
エハのタンタルオキサイド膜のF−B方向の膜厚分布を
示し、破線折れ線34は上段のウエハのタンタルオキサ
イド膜のL−R方向の膜厚分布を示している。実線折れ
線35は下段のウエハのタンタルオキサイド膜のF−B
方向の膜厚分布を示し、破線折れ線36は下段のウエハ
のタンタルオキサイド膜のL−R方向の膜厚分布を示し
ている。
【0044】この時の上段のウエハのタンタルオキサイ
ド膜の平均膜厚は、129.83ű8.45%、デポ
ジションレートは、30.91Å/min、であり、下
段のウエハのタンタルオキサイド膜の平均膜厚は、12
9.17ű7.96%、デポジションレートは、3
0.76Å/min、である。
【0045】本実施形態において、タンタルオキサイド
膜の堆積膜厚分布が上段のウエハと下段のウエハとの間
で略等しくなる理由は、次のように考察される。
【0046】まず、図4に示されているように、上段の
ウエハ31の第一主面31aおよび下段のウエハ32の
第一主面32aのいずれもが上側に向けられている従来
例の場合において、上段のウエハ31の上側を向いた第
一主面31aに形成されるタンタルオキサイド膜65a
が下段のウエハ32の上側を向いた第一主面32aのタ
ンタルオキサイド膜65aよりも薄くなる理由を考察す
る。
【0047】図4に示されているように、処理室3に流
された原料ガス38のうち上段のウエハ31の第一主面
31aと処理室3の天井壁下面との間を通過する原料ガ
ス38中の成膜種39は、処理室3の内壁にタンタルオ
キサイド膜からなる異物飛散防止膜68がプリコーティ
ングされているため、上段のウエハ31の第一主面31
aだけでなく処理室3の天井壁下面にも比較的多く堆積
することになる。成膜種39が天井壁下面に付着する
と、成膜種39が消費されることによって成膜種39の
上段のウエハ31の第一主面31aの堆積する分が低下
されるため、上段のウエハ31の第一主面31aにおけ
る成膜種39の堆積膜厚は薄くなる。
【0048】なお、タンタルオキサイド膜の成膜処理の
初期においては、ウエハの第一主面には図3(b)で参
照されるように下部電極(ポリシリコン)の表面が露出
した状態になっている。
【0049】他方、上段のウエハ31の下面である第二
主面31bと下段のウエハ32の上面である第一主面3
2aとの間を通過する原料ガス38中の成膜種39は、
下段のウエハ32の第一主面32aの表面がポリシリコ
ン面になっており、上段のウエハ31の第二主面31b
の表面がシリコン(Si)面になっているため、下段の
ウエハ32の第一主面32aと上段のウエハ31の第二
主面31bとに略均等に堆積して行くことになる。した
がって、下段のウエハ32の第一主面32aにおけるタ
ンタルオキサイド膜65bの堆積膜厚は、上段のウエハ
31の第一主面31aにおけるタンタルオキサイド膜6
5aの堆積膜厚よりも厚くなる。
【0050】この従来例に対して、図6に示されている
ように、上段のウエハ31の第一主面31aが下側に向
けられ下段のウエハ32の第一主面32aが上側に向け
られている本実施形態の場合においては、上段のウエハ
31の第一主面31aと下段のウエハ32の第一主面3
2aとが互いに向き合った空間を通過する原料ガス38
中の成膜種39は、上段のウエハ31の第一主面31a
の表面および下段のウエハ32の第一主面32aの表面
がいずれもポリシリコン面になっているため、上段のウ
エハ31の第一主面31aと下段のウエハ32の第一主
面32aとに略均等に堆積して行くことになる。したが
って、上段のウエハ31の第一主面31aにおけるタン
タルオキサイド膜65aの堆積膜厚と下段のウエハ32
の第一主面32aのタンタルオキサイド膜65bの堆積
膜厚とは等しくなる。
【0051】前記実施形態によれば、次の効果が得られ
る。
【0052】1) 二枚のウエハを保持治具に第一主面同
士を互いに対向させて保持することにより、互いに対向
した二つの第一主面同士は成膜種の雰囲気を共用し、か
つ、二つの第一主面同士の成膜種に対する堆積条件が等
しいため、二つの第一主面に形成されたCVD膜の堆積
膜厚を互いに等しくさせることができる。
【0053】2) 同時に成膜処理された二枚のウエハの
膜厚が互いに等しくなることにより、二枚葉式CVD装
置による一回の成膜処理毎に同一の仕様のウエハを二枚
ずつ製造することができるため、二枚葉式CVD装置の
生産性の低下を防止し、結局、半導体装置の製造方法の
生産性を向上することができる。
【0054】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0055】例えば、形成する膜はタンタルオキサイド
膜に限らず、HSG(hemi shpericalgrain) 膜であっ
てもよい。なお、HSG膜の場合には、上段のウエハの
堆積膜厚が厚くなる傾向があることが判明しているが、
本発明によれば、上下段のウエハの堆積膜厚を等しく形
成させることができる。
【0056】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0057】二枚のウエハを保持治具に被処理面同士を
互いに対向させて保持することにより、互いに対向した
二つの被処理面同士は成膜種の雰囲気を共用し、かつ、
二つの第一主面同士の成膜種に対する堆積条件が等しい
ため、二つの被処理面に堆積膜厚の等しいCVD膜を形
成することができる。
【0058】同時に成膜処理された二枚のウエハの膜厚
が互いに等しくなることにより、二枚葉式CVD装置に
よる一回の成膜処理毎に同一の仕様のウエハを二枚ずつ
製造することができるため、二枚葉式CVD装置の生産
性の低下を防止し、結局、半導体装置の製造方法の生産
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である半導体装置の製造方
法が実施される二枚葉式CVD装置を示す側面断面図で
ある。
【図2】その保持治具を示す分解斜視図である。
【図3】(a)はキャパシタを示す断面図、(b)はタ
ンタルオキサイド膜を形成する場合の被処理面の断面図
である。
【図4】従来例の成膜の作用を説明するための説明図で
ある。
【図5】従来例による堆積膜厚を示すグラフである。
【図6】本実施形態の成膜作用を説明するための説明図
である。
【図7】本実施形態による堆積膜厚を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…二枚葉式CVD装置(半導体製造装置)、2…プロ
セスチューブ、3…処理室、4…保持治具、5…炉口部
材、6…ゲートバルブ、7…ニップル、8A…第一ガス
供給口、8B…第二ガス供給口、9A…第一ガス供給
路、9B…第二ガス供給路、10A…第一原料ガス供給
装置、10B…第二原料ガス供給装置、11A…第一開
閉弁、11B…第二開閉弁、12…炉口側排気口、13
…炉口側排気路、14…真空ポンプ、15…可変流量制
御弁、16…止め弁、17…炉端口部材、18…キャッ
プ、19…ニップル、20A…炉端口側第一ガス供給
口、20B…炉端口側第二ガス供給口、21A…炉端口
側第一ガス供給路、21B…炉端口側第二ガス供給路、
22A…炉端口側第一開閉弁、22B…炉端口側第二開
閉弁、23…炉端口側排気口、24…炉端口側排気路、
25…炉端口側可変流量制御弁、26…炉端口側止め
弁、27…ヒータユニット、28…ヒータ、29…断熱
ブロック、30…ウエハ(被処理物)、31…上段のウ
エハ、31a…第一主面(被処理面)、31b…第二主
面(被処理面と反対側の主面)、32…下段のウエハ、
32a…第一主面(被処理面)、32b…第二主面(被
処理面と反対側の主面)、38…原料ガス、41…本
体、42…支持部材、42a…係止部、43…連結部
材、44…支持ピン取付孔、45…支持ピン、46…ス
ペーサ、50…保持プレート、51…透孔、52…係合
爪、53…挿通凹部、54…切欠部、55…係合孔、6
0…キャパシタ、61…サブストレート、62…絶縁膜
(TEOS)、63…トレンチ、64…下部電極(ポリ
シリコン)、65、65a、65b…タンタルオキサイ
ド膜、66…絶縁膜(窒化シリコン)、67…上部電極
(窒化チタン)、68…異物飛散防止膜。
フロントページの続き (72)発明者 野添 俊夫 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 金光 賢司 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 4K030 AA11 BA42 EA01 KA14 LA00 5F045 AA06 AB40 AC07 AC11 AD11 AD12 AD13 BB03 BB08 DP11 DQ10 EC05 EE19 EM02 5F058 BA11 BA20 BC03 BF04 BF27 BF29 BG02 BG04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に互いに平行に配置された一対
    の被処理物と平行な方向に原料ガスが流されて前記一対
    の被処理物にCVD膜がそれぞれ形成される半導体装置
    の製造方法において、前記一対の被処理物の前記CVD
    膜の形成が必要な被処理面同士が互いに向かい合うよう
    に配置されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記処理室内が加熱され、真空排気され
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記原料ガスの流れの向きが正逆交互に
    変更されることを特徴とする請求項1または2に記載の
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記処理室の内壁面に前記CVD膜がプ
    リコーティングされることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原料ガスがペンタエトキシタンタル
    を含み、前記CVD膜がタンタルオキサイドであること
    を特徴とする請求項1、2、3または4に記載の半導体
    装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012251212A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体装置の製造方法および基板処理装置

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