JP2001188614A - 末端圧制御装置 - Google Patents

末端圧制御装置

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JP2001188614A
JP2001188614A JP37485899A JP37485899A JP2001188614A JP 2001188614 A JP2001188614 A JP 2001188614A JP 37485899 A JP37485899 A JP 37485899A JP 37485899 A JP37485899 A JP 37485899A JP 2001188614 A JP2001188614 A JP 2001188614A
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Eisaku Nanba
波 栄 作 難
Minoru Saito
藤 実 斉
Yoshihiro Motokura
蔵 義 弘 本
Futoshi Kurokawa
川 太 黒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多点注入型の配水管路網の多点の末端圧力を
制御可能な末端圧制御装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の末端圧制御装置30は、配水管
路網40の各末端圧力測定地点m1〜m7に影響を及ぼ
す各機場10a〜10fの配水流量と配水圧力との関係
に基づいて圧力特性を求める圧力特性作成手段4を備え
る。圧力制御機場選択手段5が、圧力特性作成手段4に
て作成した圧力特性に基づいて、圧力制御の対象とする
機場を選択する。配水圧力目標値決定手段6が、配水流
量実績値に基づいて、圧力制御機場選択手段5にて選択
された機場の配水圧力目標値を決定する。配水圧力制御
手段8a〜8fが、配水圧力実績値が配水圧力目標値に
追従するように機場を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配水ポンプ等によ
り供給される配水管路網の末端圧力を許容範囲内に制御
する末端圧制御装置に係り、とりわけ、複数の末端圧力
を同時に制御可能な末端圧力制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、各家庭に供給される水道水は、
各家庭付近に埋設されている配水管から配水されるよう
になっている。所定地域内の配水管全体は、配水管路網
と呼ばれており、河川から送られてくる水は、浄水場を
経由して配水池に溜められ、この溜められた水が配水ポ
ンプによって配水管路網に送り出されている。
【0003】ところで、各家庭で水道水を快適に使用す
るためには、水道水の圧力はできるだけ一定であること
が望ましい。このため、配水管路網の末端圧力を一定に
するための制御技術が利用されている。
【0004】このような制御技術として、従来は、推定
末端圧制御やPI制御が行われていた。しかしながら、
これらの制御方法では、複数の末端圧力点に対して、全
ての末端圧力点を一定に制御することが未だに困難な状
況にある。
【0005】近年、ファジイ推論を応用した末端圧力制
御装置(特開平9−62369号公報参照)が提案され
ている。この制御装置について、図8を用いて説明す
る。
【0006】図8に示すように、配水管路網には2つの
浄水場61a、61bが接続されており、2つの浄水場
61a、61bから配水管路網に浄水が供給されるよう
になっている。
【0007】末端圧力収集手段62は、配水管路網内に
設定された2点の圧力計63a、63bの信号を収集し
て、各末端圧力を、各浄水場61a、62bに対応して
設けられた吐出圧力目標値設定手段65a、65bに送
っている。
【0008】各吐出圧力目標値設定手段65a、65b
では、送られてきた各末端圧力から、ファジイ推論によ
って適切な吐出圧力目標値を演算する。
【0009】演算により得られた吐出圧力目標値は、配
水ポンプ回転数制御手段67a、67bに送られる。配
水ポンプ回転数制御手段67a、67bは、吐出圧力実
績値が吐出圧力目標値に追従するように、浄水場61
a、61b内の配水ポンプの回転数を制御する。
【0010】しかしながら、浄水場(機場)が3機以上
設置され、3点以上の末端圧力を一定にする必要がある
システムに、図8に示す制御装置を適用することは困難
である。このようなシステムにおいては、オペレータ
が、経験に基づいて時々刻々変化する需要量等を考慮し
て、各浄水場の吐出流量を制御している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、これま
でに提案された制御装置は、利用可能なシステムの条件
が厳しく、例えば、1点注入型もしくは2点注入型の配
水管路網に対してしか十分な実効が得られていない。例
えば前述の特開平9−62369号公報に記載の制御装
置の場合、制御対象となる末端圧が3点以上設定された
配水管路網では、ファジィ推論で使用されるルールテー
ブル等のファジィ特有のパラメータを設定するのが困難
になるとともに、必要でない機場の配水ポンプ操作を行
って、システムの運用が非効率的になる可能性がある。
【0012】従って、多点注入型の配水管路網に関して
は、オペレータの経験に基づいて複数点の末端圧力を制
御しているのが実状である。このため、経験の浅いオペ
レータでは、複数点の末端圧力を制御するのは困難であ
る。
【0013】本件発明者は、本件発明に至る前に、浄水
場(機場)が3機以上設置された場合のシステムとして
図9に示すシステムを開発した。図9に示すシステムで
は、対象となる配水管網に、3機以上、この場合6機の
浄配水場100a〜100fが接続されており、そこか
ら浄水が供給されている。
【0014】ここで、図9にシステムについて説明す
る。
【0015】需要量予測手段101は、配水管網で使わ
れる一日分の浄水を時間単位で予測する。予測にはニュ
ーラルネットワーク、GMDH、自己回帰法等が使われ
る。
【0016】需要量分担手段102は、需要量予測手段
101で予測した需要量を各浄配水場100a〜100
fの配水能力に合わせて分配する。
【0017】配水流量目標値設定手段103は、需要量
分担手段102にて各浄配水場毎に分配された需要量を
基に、その機場特有の配水池運用を考慮した浄配水場の
運用計画を作成する。
【0018】制御量出力手段104は、配水流量目標値
設定手段103にて設定された配水流量目標値を、各浄
配水場100a〜100fに設置されている共通制御手
段105a〜105fに送る。
【0019】共通制御手段105は、配水流量実績値が
目標値に追従するように配水ポンプを回転数制御する。
【0020】しかしながら、図9に示すシステムは、基
本的に配水流量のみに基づく制御であり、配水圧力を考
慮して制御するシステムではない。このため、配水圧力
の制御を高精度に行うことができない。
【0021】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、多点注入型の配水管路網の多点の末端圧
力を制御可能であり、経験の浅いオペレータでも使用可
能な末端圧制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、配水管路網の
各末端圧力測定地点に影響を及ぼす各機場の配水流量と
配水圧力との関係に基づいて圧力特性を求める圧力特性
作成手段と、圧力特性作成手段にて作成した圧力特性に
基づいて、圧力制御の対象とする機場を選択する圧力制
御機場選択手段と、配水流量実績値に基づいて、圧力制
御機場選択手段にて選択された機場の配水圧力目標値を
決定する配水圧力目標値決定手段と、配水圧力実績値が
配水圧力目標値に追従するように機場を制御する配水圧
力制御手段と、を備えたことを特徴とする末端圧制御装
置である。
【0023】本発明によれば、圧力特性作成手段にて作
成した圧力特性に基づいて、圧力制御の対象とする機場
が選択されると共に選択された機場の配水圧力目標値が
決定され、選択された機場の配水圧力実績値が当該配水
圧力目標値に追従するように制御されることにより、多
点注入型の配水管路網の多点の末端圧力を制御可能であ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0025】図1(a)は、本発明の第1の実施の形態
による末端圧制御装置30を示すブロック図である。図
1(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態の末
端圧制御装置30は、配水管路網40の各末端圧力監視
点m1〜m7に影響を及ぼす各機場10a〜10fの配
水流量と配水圧力との関係に基づいて圧力特性を求める
圧力特性作成手段4を有している。
【0026】圧力制御機場選択手段5が、圧力特性作成
手段4に接続され、圧力特性作成手段4にて作成した圧
力特性に基づいて、圧力制御の対象とする機場10a〜
10fを選択するようになっている。
【0027】圧力制御機場選択手段5には、配水圧力目
標値決定手段6が接続されている。配水圧力目標値決定
手段6は、機場10a〜10fの配水流量実績値に基づ
いて、圧力制御機場選択手段5にて選択された機場10
a〜10fの配水圧力目標値を決定するようになってい
る。
【0028】配水圧力目標値決定手段6には、制御量出
力手段7を介して、各機場10a〜10fを制御する共
通制御手段8a〜8fが接続されている。共通制御手段
8a〜8fは、配水圧力実績値が配水圧力目標値に追従
するように機場10a〜10fを制御する配水圧力制御
手段として機能する。
【0029】本実施の形態の圧力特性作成手段4は、各
機場10a〜10fの配水流量と配水圧力の実績データ
のうち、評価基準を満たす実績データのみに基づいて圧
力特性を求めるようになっている。
【0030】ここで、実績データの評価基準は、各末端
圧力実績値P(P=1,2,…,7(一般にはn))の
許容範囲からの偏差Err と、当該末端圧力Pの監
視点に対する重要度W との積の総和ptyに基づい
て設定されている。この総和ptyは、ペナルティと呼
ばれ、下式で表される。
【0031】
【数1】 各重要度Wの値は、目的に応じて任意に設定される。
また、偏差Errの代わりに、自乗偏差を用いてもよ
い。
【0032】各末端圧力実績値Pは、各機場10a〜1
0fの配水流量及び配水圧力の実績データと共に、デー
タ収集手段1によって収集されるようになっている。デ
ータ収集手段1にて収集されたデータは、実績データの
ためのデータベース15に格納されるようになってい
る。
【0033】データベース15には、データベース15
に格納された末端圧力実績値Pから、ペナルティpty
が基準値よりも下回る末端圧力実績値Pのみを抽出し、
当該末端圧力実績値Pに対応する各機場10a〜10f
の配水流量と配水圧力との相関図を作成する相関図作成
手段3が接続されている。相関図作成手段3によって作
成された相関図の具体例を、図2(a)及び図2(b)
に示す。
【0034】圧力特性作成手段4は、相関図作成手段3
にて作成された相関図に基づいて、例えば下式のような
関係式において、各パラメータを最小自乗法で求める。
【0035】
【数2】 ここで、hは機場10j(j=1,…,6(一般には
n))の配水圧力であり、qは機場10jの配水流量
であり、k、n及びCは、機場10jのパラメー
タである。
【0036】本実施の形態の圧力制御機場選択手段5
は、圧力特性作成手段4にて作成された各機場の関係式
(2)に基づいて、配水流量の変化に伴って配水圧力が
効果的に変化するような機場を選択するようになってい
る。このような選択は、関係式(2)の場合、パラメー
タk及びnの積を用いて判定可能である。すなわ
ち、
【数3】 で求められるaimの値が大きい機場が選択されるよ
うになっている。このaimは、図2(a)及び図2
(b)におけるY軸方向の傾き度に対応するものであ
る。
【0037】圧力制御機場選択手段5は、オペレータか
らの指示に基づいて制御対象となる機場を選択するよう
に構成されてもよい。
【0038】本実施の形態の末端圧制御装置30は、特
定監視点を選択入力する注目監視点設定手段2を更に備
えている。そして、配水圧力目標値決定手段6は、注目
監視点設定手段2により選択入力された監視点における
末端圧力実績値Pに基づいて、制御対象の機場10a〜
10fの配水流量実績値を用いて圧力制御機場選択手段
5にて選択された機場の配水圧力目標値を決定するよう
になっている。
【0039】具体的には、注目監視点設定手段2により
選択入力された特定監視点の末端圧力実績値Pが許容範
囲に入るように、当該機場の配水圧力目標値を演算で求
める。すなわち、特定監視点の末端圧力実績値Pが許容
範囲外にある場合、制御対象とした機場の配水流量と圧
力特性の関係式とから、配水圧力目標値を求める。
【0040】本実施の形態では、注目監視点設定手段2
が相関図作成手段3に接続されており、相関図作成手段
3が作成する相関図中に、対応する特定監視点の末端圧
力実績値Pをも表示可能となっている。
【0041】その他、本実施の形態の末端圧制御装置3
0は、配水エリアの需要量を予測する需要量予測手段1
1と、需要量予測手段11にて予測した需要量を各機場
10a〜10fの配水能力に応じて分配する需要量分配
手段12と、需要量分配手段12にて分配された需要量
に基づいて、各機場10a〜10fの配水流量目標値を
決定する配水流量目標値決定手段13とを有している。
【0042】本実施の形態の共通制御手段8a〜8f
は、制御量出力手段7を介して配水流量目標値決定手段
13にも接続されており、図1(b)に示すように、配
水圧力目標値決定手段6にて決定された配水圧力目標値
と、配水流量目標値決定手段13にて決定された配水圧
力目標値との、いずれによって機場を制御するかを決定
する圧力/流量判定手段21を有している。
【0043】圧力/流量判定手段21には、配水圧力実
績値が配水圧力目標値に追従するように機場の配水ポン
プの回転数等を制御する配水圧力制御手段22と、配水
流量実績値が配水流量目標値に追従するように機場の配
水ポンプの回転数等を制御する配水流量制御手段23と
が、選択的に接続されるようになっている。
【0044】次に、このような構成よりなる本実施の形
態の作用について説明する。
【0045】まず、各末端圧力実績値と各機場10a〜
10fの配水流量及び配水圧力の実績データが、データ
収集手段1によって収集され、実績データのためのデー
タベース15に格納される。
【0046】一方、注目監視点設定手段2において、特
定監視点が選択入力される。
【0047】相関図作成手段3は、データベース15に
格納された実績値から、ペナルティptyが基準値より
も下回る実績値のみを抽出し、当該末端圧力実績値に対
応する各機場10a〜10fの配水流量と配水圧力との
相関図を作成する。本実施の形態において作成される相
関図には、対応する特定監視点の末端圧力実績値Pをも
表示される(図2(a)及び図2(b)参照)。
【0048】圧力特性作成手段4は、相関図作成手段3
にて作成された相関図に基づいて、
【数4】 における各パラメータk、n及びCを最小自乗法
で求め、圧力特性を示す関係式を導出する。
【0049】圧力制御機場選択手段5は、圧力特性作成
手段4にて作成した圧力特性に基づいて、あるいは、オ
ペレータの選択によって、圧力制御の対象とする機場1
0a〜10fを選択する。
【0050】配水圧力目標値決定手段6は、特定監視点
における末端圧力実績値Pに基づいて、制御対象の機場
10a〜10fの配水流量実績値を用いて、圧力制御機
場選択手段5にて選択された機場10a〜10fの配水
圧力目標値を決定する。
【0051】需要量予測手段11は、配水エリアの需要
量を予測し、需要量分配手段12は、需要量予測手段1
1にて予測した需要量を各機場10a〜10fの配水能
力に応じて分配し、配水流量目標値設定手段13は、需
要量分配手段12にて分配された需要量に基づいて、各
機場10a〜10fの配水流量目標値を決定する。
【0052】制御量出力手段7は、配水圧力目標値及び
配水流量目標値を共通制御手段8a〜8fに送る。
【0053】共通制御手段8a〜8fの圧力/流量判定
手段21は、配水圧力目標値決定手段6にて決定された
配水流量目標値と、配水流量目標値決定手段13にて決
定された配水圧力目標値との、いずれによって機場を制
御するかを決定する。
【0054】圧力/流量判定手段21の決定に応じて、
圧力/流量判定手段21に配水圧力制御手段22または
配水流量制御手段23のいずれかが接続され、配水圧力
実績値が配水圧力目標値に追従するように機場の配水ポ
ンプの回転数等が制御される、または、配水流量実績値
が配水流量目標値に追従するように機場の配水ポンプの
回転数等が制御される。
【0055】以上のように本実施の形態によれば、配水
圧力目標値を用いることによって、適切な圧力分布に配
水管網を制御できるため、機場10a〜10fを効率的
に運用することが可能となる。
【0056】また、圧力制御機場選択手段5によって制
御対象とする機場を特定することにより、制御演算の簡
潔化を図ることができる。
【0057】また、本実施の形態では、配水管網の圧力
分布が良好な時の実績データのみに基づいて圧力特性を
導出しているため、より適切な制御の実現が図れる。
【0058】また、配水圧力目標値の設定(変更)を、
特定監視点の末端圧力実績値によって判定することによ
り、制御の一層の簡易化が図れる。
【0059】次に、本発明の第2の実施の形態の末端圧
制御装置について図3を用いて説明する。図3は、本発
明の第2の実施の形態の末端圧制御装置のブロック図で
ある。
【0060】図3に示すように、本実施の形態の末端圧
制御装置30の配水流量目標値決定手段13には、末端
圧力実績値に基づいて、需要量分配手段13にて分配さ
れた需要量に基づいて決定された配水流量目標値を補正
する配水流量目標値変更手段16が接続されている。
【0061】配水流量目標値変更手段16は、末端圧力
実績値の許容範囲からの偏差に対応して設定された各機
場10a〜10fの配水流量目標値の補正量データを記
憶する補正量記憶部16aと、補正の必要性を判断する
補正判断手段16bと、を有している。
【0062】その他の構成は、図1に示す第1の実施の
形態と同様の構成である。第2の実施の形態において、
図1に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】補正量記憶部16aには、例えば、どこの
末端圧力監視点の圧力がどの程度許容範囲を超えたかに
対応して各機場10a〜10fの配水流量目標値の補正
量を記述したテーブルデータが記憶される。テーブルデ
ータは、経験のあるオペレータによって構築または確認
されていることが好ましい。
【0064】補正判断手段16bは、例えば、各末端圧
力実績値による式(1)のペナルティptyの値が基準
値よりも悪く、かつ、配水流量目標値が維持されている
場合にのみ、補正量を出力するようになっている。
【0065】本実施の形態によれば、各末端圧力実績値
に基づいてテーブルデータに記述された配水流量目標値
の補正量が決定されているため、配水流量目標値を適切
に補正することができる。
【0066】次に、本発明の第3の実施の形態の末端圧
制御装置について図4を用いて説明する。図4は、本発
明の第3の実施の形態の末端圧制御装置のブロック図で
ある。
【0067】図4に示すように、本実施の形態の末端圧
制御装置30の配水流量目標値変更手段16は、補正量
記憶部16aの代わりに、正規化手段16c、補正量演
算手段16d及び逆正規化手段16eが設けられている
他は、図3に示す第2の実施の形態と同様の構成であ
る。第3の実施の形態において、図3に示す第2の実施
の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明
は省略する。
【0068】正規化手段16cは、末端圧力実績値、配
水流量実績値、天候及び気温が入力される。正規化手段
16cは、各末端圧力実績値の許容範囲からの各偏差を
演算し、末端圧力が上限値以上ならプラスの値、下限値
以下ならマイナスの値、許容範囲内なら0.0とする。
【0069】正規化手段16cは、これらの各データの
正規化を行う。具体的には、例えば天候については、晴
天を1.0、豪雨を−1.0として、各種の天候を−
1.0〜1.0の値に当てはめる。気温、末端圧力偏差
及び配水流量については、データベース15に格納され
ているデータを用いて、下式に示すように、標準偏差か
らの偏りを導出する。
【0070】
【数5】 尚、天候、気温等の入力は、対応するセンサを用いてそ
の出力を利用してもよいし、オペレータによるマニュア
ル入力で行われてもよい。
【0071】補正量演算手段16dは、正規化手段16
cで正規化された各データに例えばファジイ推論(多入
力多出力)を適用して、それぞれの機場10a〜10f
に対して適切な補正量を導出する。ファジイ推論で紙葉
されるルールテーブル及びメンバシップ関数は、対象プ
ロセスの特性を考慮して作成されることが好ましく、必
要に応じてオペレータに変更され得る。
【0072】逆正規化手段16eは、補正量演算手段1
6dによって導出された補正量(正規化された状態であ
る)を逆正規化して、流量としての値に戻す。
【0073】本実施の形態によれば、ファジイ推論を利
用して配水流量目標値の補正量が決定されるため、テー
ブルデータ作成の手間が不要である。
【0074】次に、本発明の第4の実施の形態の末端圧
制御装置について図5を用いて説明する。図5は、本発
明の第4の実施の形態の末端圧制御装置のブロック図で
ある。
【0075】図5に示すように、本実施の形態の末端圧
制御装置30の配水流量目標値変更手段16は、補正量
演算手段16dに、補正量学習手段16nが接続され、
補正量学習手段16nに正規化手段16cを介してNN
(ニューラルネットワーク)用データベース16mが接
続されている他は、図4に示す第3の実施の形態と同様
の構成である。第4の実施の形態において、図4に示す
第3の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して
詳細な説明は省略する。
【0076】NN用データベース16mには、流量補
正を行った時の各機場の配水流量及び配水圧力、流量
補正を行った時の末端圧力、流量補正を行った時の天
候、気温等の気象情報、及び、流量補正を行った時の
各機場の流量補正値、が格納されている。〜のデー
タは、入力信号として用いられ、のデータは教示信号
として用いられる。
【0077】補正量学習手段16nは、NN用データベ
ース16mのデータを正規化手段16cにて正規化した
値を、ニューラルネットワークを用いて、入力データと
出力データとの関係をバックプロパゲーションを用いて
学習させる。学習した重み係数は、補正量演算手段16
dに出力される。
【0078】本実施の形態の補正量演算手段16dは、
補正量学習手段16nにて学習された重み係数を用い
て、現状の配水管網の状況に合わせた適切な補正量を演
算する。この時、入力は〜のデータであり、出力は
のデータである。
【0079】本実施の形態によれば、過去の実績データ
から配水流量の補正値をニューラルネットワークを利用
して演算するため、熟年オペレータのノウハウを反映し
た配水流量目標値の補正量が得られる。
【0080】次に、本発明の第5の実施の形態の末端圧
制御装置について図6を用いて説明する。図6は、本発
明の第5の実施の形態の末端圧制御装置のブロック図で
ある。
【0081】図6に示すように、本実施の形態の末端圧
制御装置30の配水流量目標値変更手段16には、補正
後の配水流量目標値を表示する表示手段18が接続され
ている他は、図1に示す第1の実施の形態と同様の構成
である。第5の実施の形態において、図1に示す第1の
実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な
説明は省略する。
【0082】本実施の形態によれば、補正後の配水流量
目標値をオペレータに表示することが可能であるため、
経験の浅いオペレータに、状況に応じた制御対応の仕方
を教育することができる。
【0083】次に、本発明の第6の実施の形態の末端圧
制御装置について図7を用いて説明する。図7は、本発
明の第6の実施の形態の末端圧制御装置のブロック図で
ある。
【0084】図7に示すように、本実施の形態の末端圧
制御装置30の配水流量手動変更手段16には、入力さ
れる補正量に基づいて、需要量分配手段12にて分配さ
れた需要量に基づいて決定された配水流量目標値を補正
する配水流量手動変更手段19が接続されている他は、
図6に示す第5の実施の形態と同様の構成である。第5
の実施の形態において、図6に示す第5の実施の形態と
同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0085】本実施の形態によれば、経験豊富なオペレ
ータの制御への介入が可能である。これは、経年変化等
により演算結果に誤差が生じた時、あるいは、住宅事情
や都市開発等により環境が変更した時等に、特に有効で
ある。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧力特性作成手段にて作成した圧力特性に基づいて、圧
力制御の対象とする機場が選択されると共に選択された
機場の配水圧力目標値が決定され、選択された機場の配
水圧力実績値が当該配水圧力目標値に追従するように制
御されることにより、多点注入型の配水管路網の多点の
末端圧力を制御可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による末端圧制御装置の第1の実施の形
態を示すブロック図。
【図2】配水流量と配水圧力との相関図の例を示す図。
【図3】本発明による末端圧制御装置の第2の実施の形
態を示すブロック図。
【図4】本発明による末端圧制御装置の第3の実施の形
態を示すブロック図。
【図5】本発明による末端圧制御装置の第4の実施の形
態を示すブロック図。
【図6】本発明による末端圧制御装置の第5の実施の形
態を示すブロック図。
【図7】本発明による末端圧制御装置の第6の実施の形
態を示すブロック図。
【図8】従来の末端圧制御装置を示すブロック図。
【図9】本件発明者提案の末端圧制御装置を示すブロッ
ク図。
【符号の説明】
1 データ収集手段 2 注目監視点設定手段 3 圧力相関図作成手段 4 圧力特性作成手段 5 圧力制御機場選択手段 6 配水圧力目標値決定手段 7 制御量出力手段 8a〜8f 共通制御手段 10a〜10f 機場 11 需要量予測手段 12 需要量分配手段 13 配水流量目標値決定手段 15 データベース 16 配水流量変更手段 16a 補正量記憶部 16b 補正判断手段 16c 正規化手段 16d 補正量演算手段 16e 逆正規化手段 16n 補正量学習手段 16m NN用データベース 18 表示手段 19 配水流量手動変更手段 21 圧力/流量判定手段 22 配水圧力制御手段 23 配水流量制御手段 30 末端圧制御装置 40 多点注入型配水管網
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本 蔵 義 弘 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 黒 川 太 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5H316 AA07 BB08 CC05 EE22 ES01 FF05 FF22 FF31 GG06 GG09 HH04 HH10 HH12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配水管路網の各末端圧力監視点に影響を及
    ぼす各機場の配水流量と配水圧力との関係に基づいて圧
    力特性を求める圧力特性作成手段と、 圧力特性作成手段にて作成した圧力特性に基づいて、圧
    力制御の対象とする機場を選択する圧力制御機場選択手
    段と、 配水流量実績値に基づいて、圧力制御機場選択手段にて
    選択された機場の配水圧力目標値を決定する配水圧力目
    標値決定手段と、 配水圧力実績値が配水圧力目標値に追従するように機場
    を制御する配水圧力制御手段と、を備えたことを特徴と
    する末端圧制御装置。
  2. 【請求項2】圧力特性作成手段は、各機場の配水流量と
    配水圧力の実績データのうち、評価基準を満たす実績デ
    ータのみに基づいて圧力特性を求めるようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の末端圧制御装置。
  3. 【請求項3】実績データの評価基準は、各末端圧力実績
    値の許容範囲からの偏差と当該末端圧力の監視点に対す
    る重要度との積の総和に基づいて設定されていることを
    特徴とする請求項2に記載の末端圧制御装置。
  4. 【請求項4】各末端圧力実績値及び各機場の配水流量と
    配水圧力の実績データを収集するデータ収集手段と、 データ収集手段にて収集したデータを格納しておくデー
    タベースと、を更に備えたことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の末端圧制御装置。
  5. 【請求項5】圧力特性は、配水流量を入力、配水圧力を
    出力とし、1以上のパラメータを有する関数式によって
    表されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の末端圧制御装置。
  6. 【請求項6】特定の末端圧力監視点を選択入力する注目
    監視点設定手段を更に備え、 配水圧力目標値決定手段は、注目監視点設定手段により
    選択入力された監視点における末端圧力実績値にも基づ
    いて、圧力制御機場選択手段にて選択された機場の配水
    圧力目標値を決定するようになっていることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載の末端圧制御装置。
  7. 【請求項7】配水エリアの需要量を予測する需要量予測
    手段と、 需要量予測手段にて予測した需要量を各機場の配水能力
    に応じて分配する需要量分配手段と、 需要量分配手段にて分配された需要量に基づいて、各機
    場の配水流量目標値を決定する配水流量目標値決定手段
    と、 配水圧力目標値決定手段にて決定された配水流量目標値
    と、配水圧力目標値決定手段にて決定された配水圧力目
    標値との、いずれによって機場を制御するかを決定する
    圧力/流量判定手段と、を更に備えたことを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の末端圧制御装置。
  8. 【請求項8】配水流量目標値決定手段には、末端圧力実
    績値に基づいて、需要量分配手段にて分配された需要量
    に基づいて決定された配水流量目標値を補正する配水流
    量目標値変更手段が接続されていることを特徴とする請
    求項7に記載の末端圧制御装置。
  9. 【請求項9】配水流量目標値変更手段は、補正の必要性
    を判断する補正判断手段を有していることを特徴とする
    請求項8記載の末端圧制御装置。
  10. 【請求項10】配水流量目標値変更手段は、末端圧力実
    績値の許容範囲からの偏差に対応して設定された配水流
    量目標値の補正量データを記憶していることを特徴とす
    る請求項8または9に記載の末端圧制御装置。
  11. 【請求項11】配水流量目標値変更手段は、末端圧力実
    績値に加えて、天候、気温及び配水流量のいずれかを考
    慮して配水流量目標値を補正するようになっていること
    を特徴とする請求項8または9に記載の末端圧制御装
    置。
  12. 【請求項12】配水流量目標値変更手段には、補正後の
    配水流量目標値を表示する表示手段が接続されているこ
    とを特徴とする請求項8乃至11に記載の末端圧制御装
    置。
  13. 【請求項13】配水流量目標値設定手段には、入力され
    る補正量に基づいて、需要量分配手段にて分配された需
    要量に基づいて決定された配水流量目標値を補正する配
    水流量手動変更手段が接続されていることを特徴とする
    請求項7乃至12のいずれかに記載の末端圧制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012529653A (ja) * 2009-06-11 2012-11-22 ユニヴァーシティ オブ ワシントン 液体分配システム内の液体の流れに影響する事象の感知
CN103374938A (zh) * 2012-04-27 2013-10-30 株式会社日立制作所 供水运用控制装置

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