JP2001183284A - 花粉分別方法及び装置並びに花粉飛散数計測方法及び装置 - Google Patents
花粉分別方法及び装置並びに花粉飛散数計測方法及び装置Info
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Abstract
コストを押さえられる花粉分別方法及び装置並びに花粉
飛散数計測方法及び装置の提供。 【解決手段】花粉飛散数計測装置αが、大気を吸入して
大気に含まれる浮遊粒子を採取するファン1と、当該採
取した浮遊粒子群から粗大粒子を排除する第一流路管2
と、第一流路管2で粗大粒子を排除した粒子群から微小
粒子を排除して花粉粒子を分別・採取する第二流路管3
と、第二流路管3で分別・採取した花粉粒子を計数する
センサ4とで構成される特徴的構成手段の採用。
Description
発症の要因となる、杉、檜、ブタクサ、白樺等の植物か
ら大気中に飛散する花粉粒子を、ディーゼル車排気ガス
微粒子(DEP)に代表される浮遊粒子状物質(SP
M)や鉱物粒子から分別する花粉分別方法及び装置、並
びに当該分別を行い花粉粒子を計数する花粉飛散数計測
方法及び装置に関する。
問題・医療問題となり、花粉飛散数の計測技術が開発さ
れている。
による顕微鏡観察の目視計数による落下式採取法(ダー
ラム法)、(2)レーザ式ダストカウンタ法、(3)抗
原抗体反応を用いたバイオセンサ、(4)レーザーレー
ダによる花粉雲測定、(5)蛍光スペクトル測定、
(6)顕微鏡画像の画像認識等がある。
では、以下の問題がある。即ち、(1)熟練者による顕
微鏡観察の目視計数による落下式採取法(ダーラム法)
では、観測者の人手による分別法であるが故に測定精度
は必然的に観測者の熟練度に依存し測定誤差が大きく、
又、熟練観測者を要するのでコスト高となり現場計測等
を用いたセンシングシステム構築等の展開が困難であ
る。
ば、クリーンルーム内のダスト粒子の計測技術を応用
し、吸引ポンプで大気を採取し、採取した粒子群にレー
ザを照射して得られる前方散乱光、後方散乱光の強度等
から大気浮遊粒子の大きさと数とを計測する方法である
が、装置構成上、例えば、光学系、検出系等には高額な
レーザ、光部品等を必要とするので、低価格化が困難と
なり、このことが普及の障害の一因となっている。
では、採取した花粉を適当な抗体(モノクロナール抗
体)と蛍光色素(FITC色素)で染色し、その後、レ
ーザ光学系、画像処理技術を用いて花粉粒子を計数す
る。免疫学的手法を用いて花粉粒子を特定できる為、精
度は高いものの、従来、手作業で行う免疫学的手法に基
づく花粉染色工程の自動化の新規開発が自動計測を困難
にしている。バイオセンサを実現化した装置は、(2)
のレーザ式ダストカウンタ法を実現化した装置より高額
となる。
は、花粉等の大気浮遊粒子に散乱されたレーザ光の偏光
特性の変化から、花粉等の大気浮遊粒子の三次元空間分
布を測定する。花粉以外の黄砂、土壌粒子との分別は研
究課題であり、現状では精度に問題がある。又、装置構
成上、高出力レーザ、検出器の狭帯域化フィルタなど
が、装置の高価格化の要因となっている。
光スペクトルを計測して、花粉種を特定する。花粉など
有機物等からなる生物の蛍光スペクトルピークは、無機
物から構成される鉱物等のピークと類似しており、多種
の大気浮遊粒子から花粉を分別するには、大規模な解析
を必要とし、又、光学系、検出系を構成するには、蛍光
発生と微弱光測定用として、高出力レーザ、光電子増倍
管といった高額部品を必要とする。更には、装置の小型
化が困難であり、現場測定に不向きである。
子のデジタル画像解析により花粉種を特定する。花粉以
外の浮遊粒子が混入したサンプルの解析は研究段階であ
り、解析ソフトの開発費が高額である。
は、杉花粉が杉林から広範囲に飛散することにより生じ
る。近年花粉症患者は年々増加の傾向にあり、この為、
花粉症対策の一環として、花粉飛散量予報が気象予報の
一部として行われてきているものの、既存の花粉飛散量
予報では、上記ダーラム法の目視計数データを用いてお
り、ダーラム法では花粉採集に一日程度の時間を要する
ので、リアルタイム測定や局所短時間予報は不可能であ
る。又、花粉予報では、前日の飛散量データを用いて翌
日の予報を行うことなどにより、予報精度は低い。
リアルタイム測定、局所短時間予報は、例えば、処方箋
の作用などに有用であり、将来的には、花粉センサとネ
ットワーク技術を組み合わせた低コストのセンシングシ
ステムの実現は、医療、ビジネスの分野において利用価
値が高い。
計測技術では、例えば、レーザ等を用いた場合には、高
出力レーザ、高感度検出器等を用いることになるので、
低コスト化、メインテナンスフリー化、現場計測が困難
となり、抗原抗体反応を用いたバイオセンサでは、例え
ば、免疫学的手法に基づく花粉の染色工程の自動化が難
しく、自動計測は困難でしかも高額となり、又、花粉の
顕微鏡画像の画像認識を用いる場合では、顕微鏡装置、
画像解析システム等を用いるので、自動計測、低コスト
化が困難である。
れたもので、本発明の解決すべき主要な目的は以下の通
りである。
高められる花粉分別方法及び装置並びに花粉飛散数計測
方法及び装置の提供にある。
リーな花粉分別方法及び装置並びに花粉飛散数計測方法
及び装置の提供にある。
ストを押さえられる花粉分別方法及び装置並びに花粉飛
散数計測方法及び装置の提供にある。
に、特許請求の範囲における各請求項の記載から自ずと
明らかとなろう。
課題の解決に当たり、粒子の重力沈降、各粒子に作用す
る外力作用の相違を利用して大気浮遊粒子群から花粉粒
子を分別する特徴的構成手段を講じる。
り、大気浮遊粒子群から上記本発明分別方法を用いて花
粉粒子を分別し、花粉粒子を計数する特徴的構成手法を
講じる。
り、大気を吸入して当該大気に含まれる浮遊する粒子を
採取するファンと、当該採取した粒子群から花粉粒子よ
り大なる粗大粒子を排除する第一分別手段と、当該第一
分別手段で粗大粒子を排除した粒子群から花粉粒子を分
別する第二分別手段とで構成される特徴的構成手段を講
じる。
り、重力沈降、各粒子に作用する外力の作用の相違を利
用して、採取した粒子群から花粉粒子を分別する分別手
段と、当該分別手段により分別した花粉粒子を計数する
計数手段とで構成される特徴的構成手段を講じる。
解決では、本発明が次に列挙する上位概念から下位概念
にわたる新規な特徴的構成手法又は手段を採用すること
により、上記目的を達成するように為される。
遊する粒子群を採取し当該採取した粒子群から花粉粒子
を分別する分別方法であって、重力沈降、各粒子に作用
する外力の作用の相違を利用して、前記採取した粒子群
から花粉粒子を分別してなる花粉分別方法の構成採用に
ある。
明分別方法の第1の特徴における前記外力が、重力、遠
心力である花粉分別方法の構成採用にある。
明分別方法の第1又は第2の特徴における前記分別方法
が、気流の流速を調整して為されてなる花粉分別方法の
構成採用にある。
遊する粒子群を採取し当該採取した粒子群から花粉粒子
の飛散数を計測する方法であって、前記採取した粒子群
から花粉粒子を、上記本発明分別方法により、分別した
後に、当該分別した花粉粒子を計数してなる花粉飛散数
計測方法の構成採用にある。
明計測方法の第1の特徴における前記計数が、前記分別
した花粉粒子に照射した光の散乱光の検出、当該分別し
た花粉粒子を帯電させ当該帯電した花粉粒子による電流
の測定、当該分別して堆積した花粉粒子の総重量の測
定、の何れかに基づいて為されてなる花粉飛散数計測方
法の構成採用にある。
遊する粒子群を採取して当該採取した粒子群から花粉粒
子を分別する分別装置であって、大気を吸入して当該大
気に含まれる浮遊粒子を採取するファンと、前記採取し
た粒子群から花粉粒子より大なる粗大粒子を排除する第
一分別手段と、当該第一分別手段で粗大粒子を排除した
粒子群から花粉粒子を分別する第二分別手段とで、構成
されてなる花粉分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第1の特徴における前記第二分別手段が、
重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である第一流路
管で粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小な
る微小粒子を排除して花粉粒子を採取する第二流路管で
ある花粉分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第2の特徴における前記第一流路管の吸入
口の流入速度が、粗大粒子の沈降速度より小さく、前記
第二流路管の排気口の排出速度が、花粉粒子より小なる
微小粒子の沈降速度より大きくてなる花粉分別装置の構
成採用にある。
明分別装置の第1の特徴における前記第二分別手段が、
重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である第一流路
管で粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子を検出す
る第二流路管である花粉分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第4の特徴における前記第一流路管の吸入
口の流入速度が、粗大粒子の沈降速度より小さく、前記
ファンが、所定の一定時間作動停止させて、粗大粒子を
排除した粒子群を第二流路管に流入自在な配置構造であ
る花粉分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第1の特徴における前記第二分別手段が、
重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である流路管で
粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小なる微
小粒子を排出し花粉粒子を採取するサイクロンである花
粉分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第6の特徴における前記流路管の吸入口の
流入速度が、粗大粒子の沈降速度より小さく、前記サイ
クロンが、渦巻き状の回転流れを発生させ、花粉粒子よ
り小なる微小粒子を大気と共に排出する手段である花粉
分別装置の構成採用にある。
明分別装置の第1の特徴における前記第二分別手段が、
前記第一分別手段であるカスケードインパクタにより粗
大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小なる微小
粒子を排除し、花粉粒子を採取するルーパで多段構成さ
れるルーパ型分級手段である花粉分別装置の構成採用に
ある。
遊する粒子群を採取し当該採取した粒子群から花粉粒子
を分別して花粉粒子の飛散数を計測する装置であって、
重力沈降、各粒子に作用する外力の作用の相違を利用し
て、前記採取した粒子群から花粉粒子を分別する分別手
段と、当該分別手段により分別した花粉粒子を計数する
計数手段と、で構成されてなる花粉飛散数計測装置の構
成採用にある。
明計測装置の第1の特徴における前記分別手段が、上記
本発明分別装置である花粉飛散数計測装置の構成採用に
ある。
は、各粒子の重力沈降、各粒子に作用する外力(重力、
遠心力、運動抵抗力など)の作用の相違を利用して、花
粉粒子の粒径の粒子を分別することであり、サイクロ
ン、カスケードインパクタ、ルーパ型分級などで、低コ
ストで実現できる。
の原理を用いて大気中の浮遊粒子から花粉粒子を分別し
て、センサを用いて当該分別した花粉粒子を計数するこ
とであり、当該センサとしては、光散乱、帯電、花粉堆
積による重量変化を、それぞれ利用するなどした各セン
サ等があり、低コストで実現できる。
を参照して発明の実施の形態を説明するが、厭くまで例
示であり、発明を限定するものではない。
例1)図1は、本発明の一実施形態である花粉飛散数計
測装置の概念的構成図であり、花粉分別装置例も内在図
示してある。
1.3、直径約30μmの球状粒子を捕捉・計測する装
置であり、大気を吸入して大気に含まれる浮遊粒子を採
取するファン1と、当該採取した浮遊粒子群から粗大粒
子を排除する第一分別手段である第一流路管2と、第一
流路管2で粗大粒子を排除した粒子群から微小粒子を排
除して花粉粒子を採取する第二分別手段である第二流路
管3と、第二流路管3で分別した花粉粒子を計数するセ
ンサ4とで構成される。
でなく、第二流路管3の底部に設けるなどしてよい。
又、センサ4を設けない構成が、花粉分別装置となる
(以下に示す他の実施の形態も同様)。
概略図である。図2のセンサ4′は、光散乱を利用した
光学的なセンサで、分別した花粉粒子を計数する手段で
あり、半導体レーザ等の光源11と、光源11からの光
を集光するレンズ12と、散乱光を集光する集光レンズ
13、14と、散乱光の検出器15、16、17とを図
2の様に配置構成したものである。
4″の概略を示した概略図である。図3のセンサ4″
は、花粉粒子の帯電を利用して分別された花粉粒子を計
数する手段であり、コロナ放電用電線21と、放電用電
極22、23と、帯電検出用電線24、電流計25とを
図3の様に配置構成したものである。
した構成は厭くまでセンサ4の例示である。
例1)図1の花粉飛散数計測装置αを説明しながら、本
発明の一実施形態である花粉飛散数計測方法を説明す
る。尚、当該花粉飛散数計測方法は本発明の一実施形態
である花粉分別方法を採用しているので、併せて説明す
る。
が、粒径と粒子の比重に依存して変化することを利用し
ている。例えば、粒径10μm程度以下の微小粒子と、
30μm程度の花粉粒子と、50μm程度以上の粗大粒
子とを分別し、30μm程度の花粉粒子を計数する。
又、気流中の粒子の運動として粒子の重力による自然沈
降現象に着目し、沈降速度が粒子径と粒子の比重に依存
して変化することを利用して、大気浮遊粒子群から花粉
粒子を分別している。
利用して、先ず粒径30μm程度の花粉粒子を分別し、
次いで当該分別した花粉粒子を計数する花粉飛散数計測
装置αの動作の手順を説明する。
2aから、様々な粒径の大気浮遊粒子を含んだ大気を花
粉飛散数計測装置α内に導入する。このとき、大気の流
入速度を、例えば粒径50μm程度以上の粒子の沈降速
度より小さくすることにより、粒径50μm程度以上の
粗大粒子を第一流路管2の底部に蓄積し、導入口3aか
ら第二流路管3に導入しない様にすることが可能とな
る。
2で分別した粒子群を第二流路管3の排気口3bより大
気に排出する排出速度を、粒径30μm未満の花粉粒子
の沈降速度より大きくすることにより、粒径30μm程
度未満の微小粒子を外気に排出することが可能になる。
子を選択的に第二流路管3の底部に蓄積させることによ
り、様々な粒径の大気浮遊粒子群から、粒径30μm程
度の花粉粒子を分別できる。
流の流速を調整することにより、大気浮遊粒子群から花
粉粒子を分別する。以下に、粒子の沈降速度の計算例を
示す。
流中の粒子の運動抵抗から決まる。気流中の粒子の運動
抵抗は、例えば、管内を流体が充満して流れるなど、流
体の圧縮性を考慮しなくても良い場合には、粒子の流動
現象、流体中の物体の運動を特徴付ける式(1)のレイ
ノルズ数Reに依存し、以下に示す様に決まる。
粘性係数である。
Reに依存して、以下の様に決まる。ストークスの法則
が成立する場合:レイノルズ数が1以下で気体の粘性が
無視できない場合には、運動する粒子に作用する抵抗F
Dは、式(2)で表される。 FD=3πμVd 式(2) ここで、μは粘性係数、Vは流体の速度、dは球形粒子
の直径である。
イノズル数が103以上では、運動する粒子に作用する抵
抗FDは、式(3)で表される。
体の速度、dは球形粒子の直径である。
の(重力)沈降速度を演繹すると、以下の様になる。先
ず、式(2)を用いて運動粒子に作用する力の釣り合い
の条件より式(4)を得る。尚、ρpは粒子の密度、g
は重力加速度である。
終沈降速度VTSは式(5)で与えられる。
な大気の条件を式(5)に代入すると、式(6)を得
る。 VTS=0.0028d2 式(6) 尚、沈降速度VTS、直径dの単位は、それぞれcm/s、
μmである。
mのとき、単位密度の球の沈殿速度を数値計算すると、
それぞれ0.28、2.5、7cm/sとなる。
度VTSは、動力学的形状係数χにより補正され、式
(7)となる。
子群の沈降速度の違いにより、上記手順に従い、粒径3
0μm程度の花粉粒子を分別することができる。即ち、
ファン1により第一流路管2の吸入口2aより、様々な
粒径の大気浮遊粒子を含む大気を導入する際、大気の流
入速度を、例えば粒径50μm程度の粒径の粒子の沈降
速度である7cm/sより小さくし、導入口3aから粒径5
0μm程度以上の粒子を第二流路管3に導入しない様に
第一流路管2の底部に堆積させる。
た粒子群を第二流路管3の排気口3bから大気に排出す
る排出速度を、粒径30μm程度の花粉粒子の沈降速度
である2.5cm/sより大きくすることにより、粒径30
μm未満の微小粒子群を外気に排出する。
を分別でき、花粉粒子を計数するセンサ4により、第二
流路管3に堆積する又はしつつある花粉粒子を計数す
る。
る。図2のセンサ4′を用いた場合には、分別された花
粉粒子が、重力沈降により、集光点を通過する様に所定
部位の流路を定め、光源11より花粉粒子に光Lを照射
し、花粉粒子により、前方、側方、後方に散乱された散
乱光を、検出器15、16、17により検出し、花粉粒
子を計数する。
ナ放電用電線21と放電用電極22、23とを用いてコ
ロナ放電を発生させ、コロナ放電部分に重力沈降する花
粉粒子を通過させて花粉粒子を帯電させた後、引き続き
重力沈降する帯電した花粉粒子を帯電検出用電線24に
接触させ、接触した、帯電した花粉粒子からアースに流
れる電流を電流計25で計測し、当該電流から花粉粒子
を計数する。
粒子の総重量を電子天秤などで測定して花粉粒子を計数
することもできる。
例2)図4は、本発明の一実施形態である花粉飛散数計
測装置の概念的構成図であり、花粉分別装置例も内在図
示してある。
1.3、直径約30μmの球状粒子を捕捉・計測する装
置であり、大気を吸入して大気に含まれる浮遊粒子を採
取するファン1と、当該採取した浮遊粒子群から粗大粒
子を排除する第一分別手段である第一流路管2′と、第
一流路管2′で粗大粒子を排除した粒子群から微小粒子
を分別して花粉粒子を検出する第二分別手段である第二
流路管3′と、花粉粒子を計数するセンサ4とで構成さ
れ、センサ4の例示として、図2、3の構成がある。
例2)図4の花粉飛散数計測装置βを説明しながら、本
発明の一実施形態である花粉飛散数計測方法を説明す
る。尚、当該花粉飛散数計測方法は本発明の一実施形態
である花粉分別方法を採用しているので、併せて説明す
る。
の粒子の運動が、粒子径と粒子の比重に依存して変化す
ることを利用して、例えば、粒径10μm程度以下の微
小粒子と、30μm程度の花粉粒子と、50μm程度以
上の粗大粒子とを分別し、30μm程度の花粉粒子を計
数する。又、当該実施形態では、気流中の粒子の運動と
して粒子の重力による自然沈降現象に着目し、沈降速度
が粒子径と粒子の比重に依存して変化することを利用し
て、大気浮遊粒子群から花粉粒子を分別している。
を利用して、粒径30μm程度の花粉粒子を分別する花
粉飛散数計測装置βの動作の手順を説明する。
口2a′より、様々な粒径の大気浮遊粒子を含んだ大気
を花粉飛散数計測装置β内に導入する。このとき、大気
の流入速度を、例えば粒径50μm程度以上の粒子を沈
降速度より小さくすることにより、粒径50μm程度以
上の粗大粒子を第一流路管2′の底部に蓄積し、導入口
3a′から第二流路3′に導入しない様にすることが可
能となる。
遊粒子を含んだ大気を花粉飛散数計測装置β内に一定時
間導入して、花粉粒子を含む粒子郡を第一流路管2′内
に導入した後、ファン1を停止する。
た粒子群が重力沈降により第二流路管3′に流入するの
で、粒径30μm程度の花粉粒子をセンサ4で計測し、
花粉飛散数を計測する。
例3)図5は、本発明の一実施形態である花粉飛散数計
測装置の概念的構成図であり、花粉分別装置例も内在図
示してある。
1.3、直径約30μmの球状粒子を捕捉・計測する装
置であり、大気を吸入して大気に含まれる浮遊粒子を採
取するファン1と、当該採取した浮遊粒子群から粗大粒
子を排除する第一分別手段である流路管5と、流路管5
で粗大粒子を排除した粒子群から微小粒子を排出して花
粉粒子を採取する第二分別手段であるサイクロン6と、
サイクロン6で分別・採取した花粉粒子を計数するセン
サ4とで構成され、センサ4の例示としては、図2、3
の構成がある。
例3)図5の花粉飛散数計測装置γを説明しながら、本
発明の一実施形態である花粉飛散数計測方法を説明す
る。尚、当該花粉飛散数計測方法は本発明の一実施形態
である花粉分別方法を採用しているので、併せて説明す
る。
が、粒子径と粒子の比重に依存して変化することを利用
して、例えば、粒子径10μm程度の微小粒子と、30
μm程度の花粉粒子と、50μm程度以上の粗大粒子と
を分別し、30μm程度の花粉粒子を計数する。又、気
流中の粒子の運動として、粒子の重力による沈降現象
と、遠心力による拡散現象とに着目して、当該沈降の速
度と拡散速度が粒径と粒子の比重に依存することを利用
して、大気浮遊粒子群から花粉粒子を分別している。
散速度の違いを利用して、粒径30μm程度の花粉粒子
を分別する花粉飛散数計測装置γの動作手順を説明す
る。
より、様々な粒径の大気浮遊粒子を含んだ大気を導入す
る。この際、図1の一実施形態(花粉分別装置/方法例
1、花粉飛散数計測装置/方法例1)の様に、大気の流
入速度を、例えば、粒径50μm程度以上の粒子の沈降
速度より小さくすることにより、粒径50μm程度以上
の粒子を流路管5の底部に堆積させ、サイクロン6に導
入しない様にする。
流れを発生させ、遠心力の作用の小さい粒径である30
μm未満の微小粒子を大気と共に排出すると同時に、粒
径30μm程度の花粉粒子には、(微小粒子より)比較
的大きな遠心力が作用して、気流中の拡散速度が大きく
なるので、粒径30μm程度の花粉粒子を排出しない
で、サイクロン6の外壁に向かって拡散させ、当該拡散
した花粉粒子を採取して、サイクロン6の底部に接続し
たセンサ4に採取した花粉粒子を導入し、センサ4を用
いて花粉粒子を計数する。
粒径は、次に述べる解析に基づき得られ、解析の結果は
サイクロン6の設計データとして用いられている。サイ
クロン6で分別できる限界粒径の計算の手法としては、
良く知られたロージン・ラムラー式を用いる。尚、当該
解析では、気流中で球形粒子の運動はストークスの法
則に従い、サイクロン6入口6a断面で粒子群は均
等、希薄に分布するものとし、粒子間の相互作用は無視
でき、粒子群は再飛散せず、旋回気流は非回転流れ
である、と仮定する。
い条件から式(8)が得られる。
は粒子の速度、rは粒子の位置座標、μは粘性計数であ
る。
時刻t=0のときr=D1-sとして変数分離により式
(8)を解くと、式(9)を得る。
tで外壁D1/2に達したとすると、粒子径は、式(1
0)(11)で与えられる。
る自然沈降現象と遠心力による拡散現象において、粒子
の沈降速度と拡散速度が、粒径と粒子の比重に依存する
ことを利用して、大気浮遊粒子群から花粉粒子を分別
し、分別した花粉粒子を、センサ4により計数する。
例4)図6は、本発明の一実施形態である花粉飛散数計
測装置の概念的構成図であり、花粉分別装置例も内在図
示してある。
1.3、直径約30μmの球状粒子を捕捉・計測する装
置であり、大気を吸入して大気に含まれる浮遊粒子を採
取するファン1と、当該採取した浮遊粒子群から粗大粒
子を排除する第一分別手段であるカスケードインパクタ
7と、カスケードインパクタ7で粗大粒子を排除した粒
子群から微小粒子を排出して花粉粒子を採取する第二分
別手段であるルーパ8で多段構成されるルーパ型分級器
と、ルーパ型分級器で分別・採取した粒子を計数するセ
ンサ4で構成され、センサ4の例示としては、図2、3
の構成がある。
例4)図6の花粉飛散数計測装置δを説明しながら、本
発明の一実施形態である花粉飛散数計測方法を説明す
る。尚、当該花粉飛散数計測方法は本発明の一実施形態
である花粉分別方法を採用しているので、併せて説明す
る。
が、粒子径と粒子の比重に依存することを利用して、例
えば、粒子径10μm程度以下の微小粒子と、30μm
程度の花粉粒子と、50μm程度以上の粗大粒子とを分
別し、30μm程度の花粉粒子を計数する。又、流れの
方向が急激に変化する気流中の粒子の運動に着目して、
そのとき、粒子の運動の方向変化が粒子径と粒子の比重
に依存することを利用して、大気浮遊粒子群から花粉粒
子を分別している。
する花粉飛散数計測装置δの動作の手順を説明する。
タ7の吸入口8aより、様々な粒径の大気浮遊粒子を含
んだ大気を導入する。この際、比較的比重の大きい粒子
は、流れ方向が急激に変化する気流中では、当該流れ方
向の変化に追従できないので、カスケードインパクタ7
上に当該比較的比重の大きい粒子が堆積し、カスケード
インパクタ7下方のルーパ型分級器に流入しない様にす
ることができる。
された粒子群は、ルーパ8で多段構成されるルーパ型分
級器により、カスケードインパクタ7の動作原理と同様
の動作原理で、比較的比重の小さい微小粒子を各段の排
気口8bからルーパ型分級器の外に排出し、花粉粒子を
分別し、センサ4に導入する。
する気流中における粒子の追従が粒径及び粒子の比重に
依存することを利用して、大気浮遊粒子群から花粉粒子
を分別し、分別した花粉粒子をセンサ4により計数す
る。
本発明は、必ずしも上記した事項に限定されるものでは
なく、本発明の目的を達成し、下記する効果を奏する範
囲において、適宜変更実施可能である。
粒子群から、粒子の重力沈降、粒子に作用する外力(遠
心力、重力等)の作用の相違を利用することにより、花
粉粒子を分別し、当該分別して採取した花粉粒子にレー
ザを照射して散乱光を検出したり、又は当該花粉粒子を
帯電させて電流を計測したり、花粉堆積による重量変化
を測定するなどして、当該花粉粒子を計数することが可
能になり、従来の技術上の問題を解決し、低コスト化、
メインテナンスフリー化、現場計測、自動計測が可能に
なる優れた効果を奏する。
の概念的構成図である。
る。
散数計測装置の概念的構成図である。
る花粉飛散数計測装置の概念的構成図である。
態である花粉飛散数計測装置の概念的構成図である。
Claims (15)
- 【請求項1】大気に浮遊する粒子群を採取し当該採取し
た粒子群から花粉粒子を分別する分別方法であって、 重力沈降、各粒子に作用する外力の作用の相違を利用し
て、前記採取した粒子群から花粉粒子を分別する、 ことを特徴とする花粉分別方法。 - 【請求項2】前記外力は、 重力、遠心力である、 ことを特徴とする請求項1に記載の花粉分別方法。
- 【請求項3】前記分別方法は、 気流の流速を調整して為される、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の花粉分別方
法。 - 【請求項4】大気に浮遊する粒子群を採取し当該採取し
た粒子群から花粉粒子の飛散数を計測する方法であっ
て、前記採取した粒子群から花粉粒子を、請求項1、2
又は3に記載の花粉分別方法により、分別した後に、当
該分別した花粉粒子を計数する、 ことを特徴とする花粉飛散数計測方法。 - 【請求項5】前記計数は、 前記分別した花粉粒子に照射した光の散乱光の検出、当
該分別した花粉粒子を帯電させ当該帯電した花粉粒子に
よる電流の測定、当該分別して堆積した花粉粒子の総重
量の測定、の何れかに基づいて為される、 ことを特徴とする請求項4に記載の花粉飛散数計測方
法。 - 【請求項6】大気に浮遊する粒子群を採取して当該採取
した粒子群から花粉粒子を分別する分別装置であって、 大気を吸入して当該大気に含まれる浮遊粒子を採取する
ファンと、 前記採取した粒子群から花粉粒子より大なる粗大粒子を
排除する第一分別手段と、 当該第一分別手段で粗大粒子を排除した粒子群から花粉
粒子を分別する第二分別手段とで、構成される、 ことを特徴とする花粉分別装置。 - 【請求項7】前記第二分別手段は、 重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である第一流路
管で粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小な
る微小粒子を排除して花粉粒子を採取する第二流路管で
ある、 ことを特徴とする請求項6に記載の花粉分別装置。 - 【請求項8】前記第一流路管の吸入口の流入速度は、 粗大粒子の沈降速度より小さく、 前記第二流路管の排気口の排出速度は、 花粉粒子より小なる微小粒子の沈降速度より大きい、 ことを特徴とする請求項7に記載の花粉分別装置。
- 【請求項9】前記第二分別手段は、 重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である第一流路
管で粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子を検出す
る第二流路管である、 ことを特徴とする請求項6に記載の花粉分別装置。 - 【請求項10】前記第一流路管の吸入口の流入速度は、 粗大粒子の沈降速度より小さく、 前記ファンは、 所定の一定時間作動停止させて、粗大粒子を排除した粒
子群を第二流路管に流入自在な配置構造である、 ことを特徴とする請求項9に記載の花粉分別装置。 - 【請求項11】前記第二分別手段は、 重力沈降作用を用いた前記第一分別手段である流路管で
粗大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小なる微
小粒子を排出し花粉粒子を採取するサイクロンである、 ことを特徴とする請求項6に記載の花粉分別装置。 - 【請求項12】前記流路管の吸入口の流入速度は、 粗大粒子の沈降速度より小さく、 前記サイクロンは、 渦巻き状の回転流れを発生させ、花粉粒子より小なる微
小粒子を大気と共に排出する手段である、 ことを特徴とする請求項11に記載の花粉分別装置。 - 【請求項13】前記第二分別手段は、 前記第一分別手段であるカスケードインパクタにより粗
大粒子を排除した粒子群から、花粉粒子より小なる微小
粒子を排除し、花粉粒子を採取するルーパで多段構成さ
れるルーパ型分級手段である、 ことを特徴とする請求項6に記載の花粉分別装置。 - 【請求項14】大気に浮遊する粒子群を採取し当該採取
した粒子群から花粉粒子を分別して花粉粒子の飛散数を
計測する装置であって、 重力沈降、各粒子に作用する外力の作用の相違を利用し
て、前記採取した粒子群から花粉粒子を分別する分別手
段と、 当該分別手段により分別した花粉粒子を計数する計数手
段と、 で構成される、 ことを特徴とする花粉飛散数計測装置。 - 【請求項15】前記分別手段は、 請求項6、7、8、9、10、11、12又は13に記
載の分別装置である、 ことを特徴とする請求項14に記載の花粉飛散数計測装
置。
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