JP2001183143A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP2001183143A
JP2001183143A JP36998099A JP36998099A JP2001183143A JP 2001183143 A JP2001183143 A JP 2001183143A JP 36998099 A JP36998099 A JP 36998099A JP 36998099 A JP36998099 A JP 36998099A JP 2001183143 A JP2001183143 A JP 2001183143A
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vibrator
frame
vibration
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velocity sensor
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Masaya Tamura
昌弥 田村
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度を感度良く、かつ、正確に検出する。 【解決手段】 固定基板2のX、Y二次元平面方向の面
に間隔を介して平面振動体5を対向配置する。平面振動
体5は枠体6の内側に振動子7が連結梁8によって連結
された結合体であり、平面振動体5全体が可動側櫛歯電
極14と固定側櫛歯電極15から成る励振器によってX
方向に励振振動する。枠体6と振動子7間の隙間は、平
面振動体5のX方向の励振振動中に、枠体6に対する振
動子7のX方向の振動およびねじれ振動を空気のダンピ
ングによって抑制する間隔dに狭くなっている。角速度
センサ1の駆動中における振動子7の不要振動が抑制さ
れることとなり、角速度センサ1の検出感度を高め、か
つ、正確さの信頼性を向上させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角速度を検出する
角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4(a)には本出願人が提案している
角速度センサの一例が上面図により示され、図4(b)
には図4(a)に示すα−α部分の断面図が示され、図
4(c)には図4(a)に示すβ−β部分の断面図が示
されている。図4(a)〜(c)に示す角速度センサ1
はマイクロマシニング技術により作製される微細な素子
であり、ガラスの固定基板2に単結晶シリコンを接合
し、その単結晶シリコンをドライエッチング等によって
設定のパターンにして作製されるものである。
【0003】図4(a)〜(c)に示すように、固定基
板2のX、Y二次元平面方向の面である上面2aにはキ
ャビテ(凹部)4が形成されている。このキャビテ4の
底面4aは上記上面2aと同様にX、Y二次元平面方向
の面と成しており、この底面4aにY方向に間隔を介し
て平面振動体5が対向配置されている。
【0004】この図4に示す平面振動体5は枠体6の内
側に振動子7が4本の連結梁(検出梁)8によって連結
されて成る結合体である。上記振動子7は四角形状と成
し、上記各連結梁8はL字形状と成しており、上記振動
子7の四隅部にはそれぞれ上記連結梁8におけるL字形
状の短辺9の先端側が連通接続されている。各連結梁8
におけるL字形状の長辺10は上記短辺9側から枠体6
の辺に沿って間隔を介し伸長形成され、各連結梁8の長
辺10の伸長先端側はそれぞれ枠体6の隅部に連通接続
されている。
【0005】上記のような平面振動体5を囲むように複
数(図4では4個)の固定部13が間隔を介して固定基
板2上に固定配設されており、上記平面振動体5は各固
定部13に鉤爪形状の支持梁(駆動梁)12を介してX
方向に振動可能に支持固定されている。
【0006】上記平面振動体5の図の左右両側にはそれ
ぞれX方向の外側に向けて可動側櫛歯電極14(14
a,14b)が設けられており、また、この可動側櫛歯
電極14と間隔を介して噛み合うように固定側櫛歯電極
15(15a,15b)が固定部16から伸長形成され
ている。
【0007】上記可動側櫛歯電極14と固定側櫛歯電極
15の組によって、平面振動体5をX方向に励振振動さ
せる励振器が構成されている。つまり、上記固定側櫛歯
電極15a,15bにはそれぞれ固定部16を通じて導
電パターンが導通接続されており、例えば、その導電パ
ターンを介して固定側櫛歯電極15a,15bにそれぞ
れ位相が互いに180°異なる交流電圧を印加すること
によって、可動側櫛歯電極14aと固定側櫛歯電極15
a間と、可動側櫛歯電極14bと固定側櫛歯電極15b
間とにそれぞれ互いに逆向きの静電力が発生し、この静
電力によって上記平面振動体5をX方向に励振振動させ
ることができる。
【0008】図4(b)に示すように、上記固定基板2
のキャビテ4の底面4aには平面振動体5の振動子7に
間隔を介して対向する固定検出電極17が設けられてい
る。また、固定基板2の上面2aには上記平面振動体5
の対向領域から外れた領域に電極パッド18が形成さ
れ、この電極パッド18と上記固定検出電極17を導通
接続する導電パターン19が形成されている。
【0009】この提案の角速度センサ1では、振動子7
は導電材料である単結晶シリコンにより構成されて振動
子7自体が移動側検出電極として機能するものであり、
この振動子7と固定検出電極17の組によって、振動子
7と固定検出電極17間の静電容量に応じた電気信号が
導電パターン19を介して電極パッド18から信号処理
部(図示せず)に出力される。
【0010】この図4に示す提案の角速度センサ1にお
いては、固定側櫛歯電極15a,15bへの交流電圧の
印加によって平面振動体5がX方向に励振振動している
ときに、角速度センサ1がY軸を回転軸として回転する
と、X、Y二次元平面方向に直交するZ方向にコリオリ
力が発生する。このコリオリ力によって平面振動体5の
振動子7が図6(a)、(b)に示すようにZ方向に検
出振動する。この振動子7のZ方向の検出振動によっ
て、振動子7と固定検出電極17間の間隔が変化して振
動子7と固定検出電極17間の静電容量が変化し、この
静電容量に応じた電気信号に基づいてY軸回りの角速度
の大きさ等が検出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
角速度センサ1では、平面振動体5のX方向の励振振動
中にY軸回りの回転が無いときには、図5(a)〜
(c)に示すように、平面振動体5の枠体6と振動子7
は一体的にX方向にX、Y二次元平面方向に沿って水平
に励振振動することが望ましい。換言すれば、平面振動
体5のX方向の励振振動中にY軸回りの回転が無いとき
には、枠体6を基準にして振動子7を見たときに、振動
子7は枠体6に対して動いていない状態であること、さ
らに、固定基板2に対しても距離が変わらない(平面振
動体5と固定検出電極17間の静電容量が変化しない)
状態であることが望ましい。
【0012】しかしながら、マイクロマシニング技術の
加工精度の問題によって、上記振動子7や連結梁8の形
状や寸法等を設計通りに作製できない場合があり、この
ことに起因して、上記図4に示す構成の角速度センサ1
では、平面振動体5のX方向の励振振動中に、図7
(a)〜(c)に示すように枠体6に対して振動子7が
X方向に振動したり、図8(a)〜(c)に示すように
枠体6に対して振動子7がねじれ振動する場合がある。
【0013】上記図7(a)〜(c)に示すように、平
面振動体5のX方向の励振振動中に、振動子7が枠体6
に対してX方向に振動して、固定基板2に対する振動子
7の振動振幅が設定の理想的な振幅よりも小さくなる
と、角速度センサ1のY軸回りの回転に起因して発生す
るコリオリ力が小さくなってしまう。このため、Y軸回
りの角速度検知の感度が悪くなるという問題が生じる。
【0014】また、振動子7が枠体6に対してX方向に
振動すると、上記励振器による平面振動体5全体の振動
と、上記振動子7の振動とに位相のずれが生じてしまう
こととなり、この位相ずれに起因して角速度検出の信号
処理の分解能が悪化して角速度を正確に検知することが
できなくなってしまうという問題が生じる。
【0015】さらに、上記のように、平面振動体5のX
方向の励振振動中に、振動子7が枠体6に対してねじれ
振動すると、コリオリ力に関係なく、振動子7と固定検
出電極17間の間隔が変化してしまい、これにより、角
速度検出用の電気信号にノイズとしてのゆらぎが発生し
て角速度検出の正確さが損なわれるという問題が生じ
る。
【0016】この発明は上記課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、平面振動体のX方向の励
振振動中に、枠体に対する振動子のX方向の振動および
ねじれ振動を抑制して、角速度を感度良く、かつ、正確
に検出することができる角速度センサを提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決す
る手段としている。すなわち、第1の発明は、枠体の内
側に振動子が連結梁を介して連結されて成る平面振動体
は支持梁によってX、Y二次元平面方向のX方向に振動
可能に固定基板に支持されており、上記平面振動体の振
動子は枠体に対してX、Y二次元平面方向に垂直なZ方
向に振動可能となっており、コリオリ力による上記振動
子のZ方向の振動に基づいてY軸回りの角速度を検出す
る角速度センサであって、上記枠体に対する上記振動子
のX方向の振動およびねじれ振動を抑制する不要振動抑
制手段が設けられている構成をもって前記課題を解決す
る手段としている。
【0018】第2の発明は、上記第1の発明の構成を備
え、振動子とその振動子を囲む枠体との隙間のうち、少
なくとも振動子と枠体とがX方向に間隙を介して対向し
隣り合っている領域の隙間が、枠体に対する振動子のX
方向の振動およびねじれ振動を空気のダンピングによっ
て抑制する間隔に狭められて不要振動抑制手段と成して
いることを特徴として構成されている。
【0019】第3の発明は、上記第1又は第2の発明の
構成を備え、枠体と振動子を連結する連結梁はX方向に
伸長形成されていることを特徴として構成されている。
【0020】第4の発明は、上記第1又は第2の発明の
構成を備え、Y方向に伸長形成された短小の連結梁が2
本以上X方向に間隔を介し配置されて枠体と振動子を連
結していることを特徴として構成されている。
【0021】上記構成の発明において、例えば、振動子
とその振動子を囲む枠体との隙間を、枠体に対する振動
子のX方向の振動およびねじれ振動を空気のダンピング
によって抑制する間隔に狭める。これにより、平面振動
体をX方向に振動させたときに、枠体に対する振動子の
上記のような不要振動は空気のダンピングにより抑制さ
れて平面振動体の全体が一体的にX方向に振動すること
となる。
【0022】このように、振動子の不要振動を抑制する
ことができるので、振動子の不要振動に起因した様々な
問題発生を防止することができる。また、上記のように
振動子と枠体との隙間を狭めても、振動子のZ方向の振
動には影響を殆ど与えないので、振動子は空気のダンピ
ングの影響を殆ど受けずにZ方向に振動することができ
る。このことから、コリオリ力に応じて振動子は感度良
くZ方向に振動することができる。
【0023】上記のように、本発明において特徴的な構
成を備えることにより、角速度を感度良く、かつ、正確
に検出することが可能な角速度センサを提供することが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、この発明に係る実施形態
例を図面に基づいて説明する。
【0025】図1(a)には本発明に係る角速度センサ
の第1の実施形態例が上面図により示され、図1(b)
には図1(a)に示すα−α部分の断面図が示されてい
る。なお、この第1の実施形態例の説明において、前記
図4に示す提案例の角速度センサと同一構成部分には同
一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0026】この第1の実施形態例において最も特徴的
なことは、平面振動体5の枠体6と振動子7との隙間、
特に、図1(a)の点線Sにより囲まれた領域(振動子
7と枠体6とがX方向に間隙を介して対向し隣り合って
いる領域)の隙間を振動子7の不要振動(つまり、枠体
6に対する振動子7のX方向の振動およびねじれ振動)
を抑制する間隔dに狭めたことである。この間隔d(例
えば数μm)により不要振動抑制手段が構成されてい
る。
【0027】すなわち、図2に示すように固定部の壁面
に間隔を介して振動体が対向配置されている場合に、そ
の振動体と壁面との間隔が狭いと、振動体を図2の矢印
Aに示す方向に振動させようとしても、振動子と壁面間
の空気のダンピングの影響が大きく、振動体は振動し難
い。本発明者は上記空気のダンピングに着目し、この第
1の実施形態例では、上記のように振動子7の図1の左
端縁と枠体6との隙間、および、振動子7の右端縁と枠
体6との隙間を狭めて、換言すれば、非常に狭い隙間に
よって振動子7の左右両側を挟み込むことによって、そ
の狭い隙間の空気のダンピングによって、枠体6に対す
る振動子7の不要振動を抑制する構成とした。
【0028】上記振動子7の不要振動を抑制することが
できる枠体6と振動子7の間隔dは、枠体6および振動
子7の形状、寸法、重さ、周囲の圧力等の様々な条件に
基づいて定まるものであり、この第1の実施形態例で
は、枠体6と振動子7間の隙間は実験によって求めた最
適な間隔dとなっている。もちろん、振動子7と枠体6
とがX方向に間隙を介して対向し隣り合っている領域S
の隙間だけでなく、振動子7と該振動子7を囲む枠体6
との全周の隙間を上記最適な間隔dに狭めてもよいもの
である。
【0029】また、図2に示すように、振動子が図2の
矢印Bや紙面に垂直な方向等の、壁面に沿う方向に振動
する場合には、振動子は、該振動子と壁面間の空気のダ
ンピングの影響が小さいため、円滑に振動することがで
きる。このことから、この第1の実施形態例では、振動
子7は角速度に起因したコリオリ力を受けたZ方向の振
動には殆ど影響を与えない。
【0030】さらに、この第1の実施形態例では、図1
(a)に示すように、枠体6の右上方の内側からX方向
に沿って連結梁8(8a)が左向きに伸長形成され、ま
た、枠体6の左下方の内側からX方向に沿って連結梁8
(8b)が右向きに伸長形成されており、これら各連結
梁8a,8bの伸長先端側に振動子7が連通接続されて
いる。
【0031】この第1の実施形態例によれば、上記のよ
うに、枠体6と振動子7間の隙間を枠体6に対する振動
子7のX方向の振動およびねじれ振動を抑制する間隔d
に狭めているので、枠体6に対する振動子7のX方向の
振動およびねじれ振動を抑制することができる。これに
より、平面振動体5のX方向の励振振動中に、枠体6と
振動子7は一体的に理想的に振動することができる。
【0032】これにより、枠体6に対する振動子7のX
方向の振動およびねじれ振動に起因した問題発生を防止
することができる。つまり、枠体6に対する振動子7の
X方向の振動に起因して、固定基板2に対する振動子7
の振動振幅が設定の振動振幅よりも小さくなってしまう
という問題および平面振動体5全体の振動と振動子7の
振動に位相のずれが生じ該位相ずれに因る角速度検出の
信号処理の分解能が悪くなり、角速度を正確に検出でき
なくなるという問題を防止することができる。また、枠
体6に対する振動子7のねじれ振動に起因して、角速度
検出の電気信号にノイズ成分であるゆらぎが乗ってしま
って上記同様に角速度検出の信号処理の分解能が悪くな
り、角速度を正確に検出できなくなるという問題を回避
することができる。
【0033】この第1の実施形態例では、上記のよう
に、平面振動体5全体を理想的に励振振動させることが
できるので、Y軸回りの角速度が発生したときに、振動
子7はZ方向に感度良く振動することとなり、角速度セ
ンサ1の角速度検知の感度を向上させることが容易とな
る。また、上記の如く、平面振動体5全体の振動と振動
子7の振動との位相ずれの問題や、振動子7のねじれ振
動に起因したノイズ成分が角速度検出の電気信号に乗っ
てしまうという問題を防止することができるので、角速
度検出の信号処理の分解能の劣化を回避することができ
て、角速度を正確に検出することが可能となる。
【0034】さらに、この第1の実施形態例では、連結
梁8は枠体6の内側からX方向に伸長形成されて枠体6
と振動子7を連結しているので、この連結梁8によっ
て、上記枠体6に対する振動子7のX方向振動の抑制効
果をさらに高めることができる。また、振動子7は2本
の連結梁8によって枠体6に連結され、それら振動子7
と連結梁8の接続部は振動子7の対角線上に位置してい
るので、枠体6に対する振動子7のねじれ振動をより確
実に抑制することができることとなる。
【0035】上記のように、この第1の実施形態例にお
いて特徴的な構成を備えることによって、高感度、か
つ、正確さの信頼性が高い角速度センサを提供すること
が可能となる。
【0036】以下に、第2の実施形態例を説明する。こ
の第2の実施形態例の説明において、前記第1の実施形
態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分
の重複説明は省略する。
【0037】図3(a)には第2の実施形態例における
角速度センサが上面図により示されている。この第2の
実施形態例では、枠体6の図の左上隅部と右上隅部の内
側からY方向に沿って図3(a)の下向きに連結梁8
(8a,8b)がそれぞれ伸長形成されており、これら
連結梁8a,8bの各伸長先端側に振動子7が接続され
ている。
【0038】この第2の実施形態例では、連結梁8a,
8bは、前記第1の実施形態例に述べたような枠体6と
振動子7間の微小隙間による効果と相俟って、枠体6に
対する振動子7のX方向の振動およびねじれ振動をより
確実に抑制することができる長さに短く形成されてい
る。その枠体6に対する振動子7のX方向の振動および
ねじれ振動を抑制する連結梁8の適切な長さは連結梁8
の形状や寸法等によって定まるものであり、この第2の
実施形態例では、連結梁8は実験によって得られた最適
な長さに短く形成されている。
【0039】この第2の実施形態例によれば、前記第1
の実施形態例と同様に、枠体6と振動子7の隙間、特
に、枠体6と振動子7がX方向に間隙を介して対向し隣
り合っている領域(図3(a)の点線Sによって囲まれ
ている領域)の隙間dを、枠体6に対する振動子7のX
方向の振動およびねじれ振動を抑制する間隔dに狭めて
いるので、平面振動体5全体がX方向に励振振動してい
るときに、枠体6に対して振動子7がX方向に振動した
り、ねじれ振動する等の振動子7の不要振動を抑制し
て、平面振動体5全体を一体的に理想的に振動させるこ
とができる。これにより、角速度を感度良く、かつ、正
確に検出できることとなる。
【0040】また、この第2の実施形態例では、連結梁
8を短く形成して枠体6に対する振動子7のX方向の振
動抑制効果を高め、かつ、その短小な連結梁8をY方向
に間隔を介して配置して枠体6と振動子7を連結して振
動子7のねじれ振動の抑制効果を高める構成と成してい
るので、より確実に、枠体6に対する振動子7のX方向
の振動およびねじれ振動を抑制することができることと
なる。
【0041】上記のことから、角速度検出感度に優れ、
かつ、正確さの信頼性が高い角速度センサを提供するこ
とが可能となる。
【0042】なお、図3(a)に示す例では、振動体7
の図の下辺7Aと枠体6とは平行状態であったが、図3
(b)に示すように、振動体7の下辺7Aと枠体6とを
互いに間隔を介して噛み合う櫛歯形状としてもよい。こ
の場合には、上記したような枠体6に対する振動子7の
X方向の振動およびねじれ振動を抑制することができる
という効果をより大きく得ることができる。また、振動
子7の図の左・右側に関しても、上記同様に、櫛歯形状
としてもよい。
【0043】なお、この発明は上記各実施形態例に限定
されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例
えば、上記各実施形態例では、上記固定基板2はガラス
により構成されていたが、固定基板2はシリコン等の他
の材料により構成されたものでもよい。
【0044】また、平面振動体5は枠体6の内側に振動
子7が連結梁8を介してX方向に振動可能に連結されて
いる構成を備えていればよく、枠体6、振動子7、連結
梁8の形状および形成位置等は、上記各実施形態例に限
定されるものではない。
【0045】さらに、上記各実施形態例では、振動子7
は単結晶シリコンにより構成されており、振動子7自体
が移動側検出電極として機能する構成であったが、振動
子7が電気抵抗の悪い材料により構成されている場合に
は、振動子7上に移動側検出電極を形成する構成として
もよい。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、不要振動抑制手段を
設けたので、この不要振動抑制手段によって、枠体に対
する振動子のX方向の振動およびねじれ振動を抑制する
ことができる。上記枠体に対する振動子のX方向の振動
およびねじれ振動が発生すると、そのような不要振動に
起因して角速度検出の感度が悪くなってしまうという問
題や、角速度を正確に検出することができなくなるとい
う問題が生じるが、この発明では、上記のように、上記
不要振動を抑制することができるので、その不要振動に
起因した問題発生を防止することができ、高感度、か
つ、正確さの信頼性が高い角速度センサを提供すること
ができる。
【0047】振動子とその振動子を囲む枠体との隙間の
うち、少なくとも振動子と枠体とがX方向に間隙を介し
て対向し隣り合っている領域の隙間が、枠体に対する振
動子のX方向の振動およびねじれ振動を空気のダンピン
グによって抑制する間隔に狭められて不要振動抑制手段
と成しているものにあっては、簡単な構造で、効果的
に、枠体に対する振動子のX方向の振動およびねじれ振
動を抑制することができる。しかも、上記のように、枠
体と振動子の隙間を狭めても、振動子に対するその枠体
と振動子間の隙間の空気のダンピングの影響は小さく、
振動子はその空気のダンピングの影響を殆ど受けずにZ
方向に振動することができるので、上記のような振動子
の不要振動を抑制しつつ、角速度に起因したコリオリ力
が発生した場合には振動子をZ方向に感度良く振動させ
ることが可能である。
【0048】連結梁はX方向に伸長形成されているもの
や、Y方向に伸長形成された短小の連結梁が2本以上X
方向に間隔を介して配置されて枠体と振動子を連結して
いるものにあっては、連結梁によって、上記振動子の不
要振動抑制効果をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角速度センサの第1の実施形態例
を示す説明図である。
【図2】振動体の振動に対する空気のダンピングの影響
を説明するための図である。
【図3】第2の実施形態例を示す説明図である。
【図4】本出願人が提案している角速度センサの一例を
示す説明図である。
【図5】図4に示す平面振動体の理想的なX方向の励振
振動状態を説明するための図である。
【図6】図4に示す振動子におけるコリオリ力に起因し
たZ方向の振動状態を説明するための図である。
【図7】平面振動体のX方向の励振振動中に、枠体に対
して振動子がX方向に振動している状態を説明するため
の図である。
【図8】平面振動体のX方向の励振振動中に、枠体に対
して振動子がねじれ振動している状態を説明するための
図である。
【符号の説明】
1 角速度センサ 2 固定基板 5 平面振動体 6 枠体 7 振動子 8 連結梁 12 支持梁 17 固定検出電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体の内側に振動子が連結梁を介して連
    結されて成る平面振動体は支持梁によってX、Y二次元
    平面方向のX方向に振動可能に固定基板に支持されてお
    り、上記平面振動体の振動子は枠体に対してX、Y二次
    元平面方向に垂直なZ方向に振動可能となっており、コ
    リオリ力による上記振動子のZ方向の振動に基づいてY
    軸回りの角速度を検出する角速度センサであって、上記
    枠体に対する上記振動子のX方向の振動およびねじれ振
    動を抑制する不要振動抑制手段が設けられていることを
    特徴とした角速度センサ。
  2. 【請求項2】 振動子とその振動子を囲む枠体との隙間
    のうち、少なくとも振動子と枠体とがX方向に間隙を介
    して対向し隣り合っている領域の隙間が、枠体に対する
    振動子のX方向の振動およびねじれ振動を空気のダンピ
    ングによって抑制する間隔に狭められて不要振動抑制手
    段と成していることを特徴とした請求項1記載の角速度
    センサ。
  3. 【請求項3】 枠体と振動子を連結する連結梁はX方向
    に伸長形成されていることを特徴とした請求項1又は請
    求項2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 Y方向に伸長形成された短小の連結梁が
    2本以上X方向に間隔を介し配置されて枠体と振動子を
    連結していることを特徴とした請求項1又は請求項2記
    載の角速度センサ。
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