JP2001181190A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JP2001181190A
JP2001181190A JP36477899A JP36477899A JP2001181190A JP 2001181190 A JP2001181190 A JP 2001181190A JP 36477899 A JP36477899 A JP 36477899A JP 36477899 A JP36477899 A JP 36477899A JP 2001181190 A JP2001181190 A JP 2001181190A
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mucosal injury
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acid
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Yutaka Masuoka
豊 舛岡
Hidetake Aoshima
秀武 青島
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経口投与により消化管粘膜傷害を呈する医薬活
性成分の、該傷害を軽減することにより医薬品としての
使用を容易にし、適用範囲を拡大できる医薬組成物の提
供。 【解決手段】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分とフ
ラボノイドを含有する医薬組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘスペリジン等の
フラボノイドを配合することにより、消化管粘膜傷害を
呈する医薬活性成分、例えば非ステロイド性鎮痛消炎剤
等の粘膜傷害が軽減された医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、医薬品として使用されている抗
生物質、解熱剤、鎮痛剤、消炎剤等を服用すると、薬物
によっては消化管、特に胃部の粘膜に傷害を惹起するこ
とが知られている。また、近年、慢性関節リウマチや整
形外科的疾患において炎症や疼痛のコントロールを目的
として鎮痛消炎剤が投与されることが多い。脳血管疾
患、冠動脈疾患の再発予防のためにアスピリンが長期に
わたって投与される場合もある。これらの薬剤は、投与
の対象となる疾患の特性により長期投与を余儀なくされ
るために消化管粘膜障害の発症頻度が高く、しかも薬剤
自体の鎮痛効果により自覚症状に乏しいため、障害が進
行することが多い。そのため、これらの医薬品をそのま
ま服用する際には、空腹時を避け、制酸剤、胃粘膜保護
剤などを同時に服用する等、使用方法に制約があり、適
用範囲が限定されているのが現状である。このような制
約を回避するために腸溶剤、プロドラッグ等の種々のD
DS(drug delivery system)の工夫がなされている
が、消化管粘膜傷害を効果的に回避し、薬物投与が容易
に行えるような配合製剤はいまのところ見つかっていな
い。
【0003】一方、フラボノイドは天然消臭剤や食品添
加物として使用されているが、消化管粘膜傷害を軽減す
る目的で医薬品に配合されている例はない。フラボノイ
ドに属するフラバノン誘導体であるヘスペリジンはビタ
ミンP製剤として知られているが、その効能は血管性紫
斑病、急性・出血性腎炎、妊娠腎炎、滲出性肋膜炎等の
血管透過性が異常に亢進している症候群に対するもので
あり、消化管粘膜傷害の軽減を目的とするものではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような医薬品の
経口投与による消化管粘膜傷害を軽減することができれ
ば、その医薬品としての使用が容易になり、また、適用
範囲も拡大されることが期待できる。したがって、消化
管粘膜傷害を軽減した医薬組成物を提供することが本発
明の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の事
情に鑑み鋭意検討したところ、フラボノイド、特にヘス
ペリジンを配合することにより、医薬活性成分の消化管
粘膜傷害を軽減できることを見出し、この知見に基づい
てさらに研究した結果、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(1)消化管粘膜傷
害を呈する医薬活性成分およびフラボノイドを含有する
医薬組成物、(2)消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成
分が酸性非ステロイド性鎮痛消炎剤である前記(1)記
載の組成物、(3)消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成
分がサリチル酸系、アリル酢酸系、インドール酢酸系又
はプロピオン酸系の鎮痛消炎剤である前記(1)記載の
組成物、(4)消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分が
イブプロフェンである前記(1)記載の組成物、(5)
フラボノイドがヘスペリジンである前記(1)記載の組
成物、(6)消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分とフ
ラボノイドが約15:1〜1:15(重量比)の比率で
配合された前記(1)記載の組成物、(7)フラボノイ
ドの配合により、消化管粘膜傷害が軽減された医薬組成
物、および(8)フラボノイドを含有する消化管粘膜傷
害軽減剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる消化管粘膜傷
害を呈する医薬活性成分としては、経口投与によって通
常使用されるものなら特に限定されないが、例えば、非
ステロイド性鎮痛消炎剤が挙げられる。具体的には、酸
性非ステロイド性鎮痛消炎剤に分類されるアスピリン及
びその塩(アスピリンアルミニウムなど)、サリチル酸
及びその塩(サリチル酸ナトリウムなど)またはその誘
導体(エテンザミドなど)、サザピリン、ジフルニサ
ル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン等
のサリチル酸系鎮痛消炎剤;アルクロフェナク、フェン
ブフェン、アンフェナクナトリウム、ジクロフェナクナ
トリウム、メチアジン酸、トルメチンナトリウム、ケト
ロラクトロメタミン、フェンチアザク、モフェゾラク等
のアリル酢酸系鎮痛消炎剤;インドメタシン、インドメ
タシンファルネシル、アセメタシン、マレイン酸プログ
ルメタシン、スリンダク等のインドール酢酸系鎮痛消炎
剤;エトドラク、アルミノプロフェン、イブプロフェ
ン、ザルトプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセ
ン、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェ
ン、フルルビプロフェンアキセチル、プラノプロフェ
ン、ロキソプロフェンナトリウム、カルプロフェン、ピ
ルプロフェン、インドブフェン、チアプロフェン酸、オ
キサプロジン等のプロピオン酸系鎮痛消炎剤;メフェナ
ム酸、エトフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム
酸、フルフェナム酸アルミリウム、フロクタフェニン、
メクロフェナム酸ナトリウム、ロベンザリット二ナトリ
ウム等のフェナム酸系鎮痛消炎剤;ピロキシカム、アン
ピロキシカム、テノキシカム、メロキシカム、ドロキシ
カム、ピボキシカム、イソキシカム、ローノキシカム、
シンノキシカム、スドキシカム等のオキシカム系鎮痛消
炎剤;アンチピリン、イソプロピルアンチピリン、アミ
ノピリン、ジピロン、クロフェゾン、ケトフェニルブタ
ゾン、スルピリン、フェニルブタゾン、オキシフェンブ
タゾン等のピラゾロン系鎮痛消炎剤;アセトアミノフェ
ン、フェナセチン等のパラアミノフェノール系鎮痛消炎
剤;ナブメトン、グラフェニン、ブコローム、メシル酸
ジメトチアジン等である。
【0008】また非酸性の非ステロイド性抗炎症剤に分
類される塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、塩酸ベンジ
ダミン、塩酸トラマドール、ペンタゾシン、エピリゾー
ル(メピリゾール)、フェニルアセチルグリシンジメチル
アミド、クエン酸ペリソキサール、エモルファゾン、塩
酸レフェタミン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトル
ファノール、臭化水素酸エプタゾシン等である。これら
医薬活性成分は、2種以上を併用してもよい。本発明の
医薬活性成分として、上記した酸性非ステロイド性鎮痛
消炎剤、好ましくは上記したサリチル酸系、アリル酢酸
系、インドール酢酸系又はプロピオン酸系の鎮痛消炎
剤、特にイブプロフェンを用いた場合に、その消化管粘
膜傷害の軽減作用が顕著に認められる。
【0009】本発明で用いられるフラボノイドとして
は、消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分の該傷害を軽
減するものであれば特に限定されず、一般に天然フラボ
ノイドを用いることができるが、医薬品や食品添加物と
して使用されるものが好ましく、例えばフラボン類、イ
ソフラボン類、フラボノール類、フラバノン類、イソフ
ラバノン類、フラバノノール類、カテキン類等が挙げら
れる。なかでもフラバノン類、フラボノール類、フラボ
ン類に分類されるヘスペレチン及びその配糖体であるヘ
スペリジン、ネオヘスペリジン、メチルヘスペリジン
等、ナリンゲニン及びその配糖体であるナリンジン等、
クエルセチン及びその配糖体であるルチン、クエルシト
リン等、ケンフェロール及びその配糖体、ミリセチン及
びその配糖体であるミリシトリン等、バイカレイン及び
その配糖体であるバイカリン等、オウゴニン及びその配
糖体を用いることができ、特にヘスペリジンが好ましく
用いられる。また、これらの水溶性誘導体(例えばカル
ボエトキシ体)や塩も好ましく用いられる。
【0010】本発明の医薬組成物中での、このような消
化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分とフラボノイドの配
合比は、通常、約50:1〜1:50(重量比)であ
り、好ましくは、30:1〜1:30である。さらに好
ましくは、約15:1〜1:15(重量比)である。
【0011】本発明の医薬組成物の剤型としては、経口
製剤であれば特に限定されないが、例えば粉末剤、細粒
剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、カプセル内に前記細粒剤や顆
粒を充填したカプセル剤等の固形製剤;懸濁剤、乳剤、
シロップ剤等の液剤が挙げられ、なかでも粉末剤、細粒
剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、カプセル剤等が好ましい。ま
た、製剤は、粉末剤、細粒剤、顆粒剤等の造粒末、錠剤
等を、常法によりコーティングしたコーティング製剤に
成型してもよい。
【0012】本発明においては、フラボノイドを含有す
る消化管粘膜傷害軽減剤を、消化管傷害を呈する医薬活
性成分を服用する際にその前後において独立に投与する
こともできる。この場合の投与量は、消化管粘膜傷害を
呈する医薬活性成分に対してフラボノイドが約50:1
〜1:50(重量比)、好ましくは約30:1〜1:3
0(重量比)、さらに好ましくは約15:1〜1:15
(重量比)となるように設定される。また、投与は、フ
ラボノイドを含有する製剤の形態に適した方法で行うこ
とができ、例えばフラボノイドとしてヘスペリジンを選
択した場合、ヘスペリジン含有製剤が錠剤、粉末剤であ
れば経口で、注射剤であればその水溶性誘導体(例えば
カルボエトオキシ体など)として皮下または筋肉内注射
によって投与することができる。
【0013】本発明の医薬組成物および消化管粘膜傷害
軽減剤は、必要に応じて薬理学的に許容される担体を用
いて、常法により製造することができる。固形製剤の担
体としては、固形製剤の製造において常用されている担
体、例えば、アルファー化デンプン、果糖、コムギデン
プン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、乳糖、バ
レイショデンプン、ブドウ糖など、液剤の担体としては
精製水、滅菌精製水などを用いることができる。固形製
剤の場合、担体の含有量としては、製剤全体に対して、
例えば、約40〜95重量%、好ましくは約50〜90
重量%が挙げられる。また、製剤の大きさは、配合され
る成分の量に応じて適宜決定される。
【0014】また、本発明の医薬組成物および消化管粘
膜傷害軽減剤は、一般製剤の製造に用いられる種々の添
加剤を適宜含んでもよく、またその添加量は一般製剤の
製造に用いられる量である。このような添加剤として
は、例えば結合剤、酸味剤、発泡剤、人口甘味料、香
料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、崩壊剤などが挙げられ
る。上記した結合剤としては、例えばヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
結晶セルロース、α化デンプン、ポリビニルピロリド
ン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げら
れる。ここで、結晶セルロースとしては、微結晶セルロ
ースと呼ばれているものも含まれる。結晶セルロースの
具体例としては、例えばセオラスKG 801、アビセ
ルPH 101、アビセルPH 102、アビセルPH
301、アビセルPH 302、アビセルRC−A59
1NF(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)等
が挙げられる。これら結合剤は、2種以上を適宜の割合
で混合して用いてもよい。酸味剤としては、例えばクエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。発泡剤とし
ては、例えば重曹などが挙げられる。人口甘味料として
は、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カ
リウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが
挙げられる。香料としては、例えばレモン、レモンライ
ム、オレンジ、メントールなどが挙げられる。
【0015】滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグ
ネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ
ール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。該滑沢
剤としてポリエチレングリコールを用いる場合、医薬成
分の経日的分解が抑制された安定な固形製剤を得ること
ができる。着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用
赤色2号、食用青色2号などの食用色素や食用レーキ色
素、ベンガラなどが挙げられる。安定化剤としては、塩
基性医薬成分の場合には塩基性物質が、酸性医薬成分の
場合には酸性物質が挙げられる。崩壊剤としては、例え
ばクロスポビドン[ISP Inc.(米国), BASF
(ドイツ)製]、クロスカルメロースナトリウム(FM
C−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)な
どスーパー崩壊剤と称される崩壊剤;ヒドロキシプロピ
ルセルロース;カルボキシメチルスターチナトリウム
(松谷化学(株));コーンスターチ等が挙げられ、な
かでも、クロスポビドンが好適に用いられる。これら崩
壊剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよ
い。該クロスポビドンは、1−エテニル−2−ピロリジ
ノンホモポリマーと称される架橋された重合物であれば
いずれでもよく、通常分子量 1,000,000以上のクロスポ
ビドンが用いられる。市販品として入手可能なクロスポ
ビドンの具体例としては、例えばクロス−リンクト(架
橋)ポビドン、コリドンCL[BASF(ドイツ)
製]、ポリプラスドンXL、ポリプラスドンXL−1
0、INF−10[ISP Inc.(米国)製]、ポリビ
ニルポリピロリドン、PVPP、1−ビニル−2−ピロ
リジノンホモポリマーなどが挙げられる。
【0016】また、本発明の医薬組成物は、前記消化管
粘膜傷害を呈する医薬品の他に併用可能な医薬活性成分
を含んでいてもよい。例えば、感冒薬として用いる場合
には、併用可能な医薬活性成分としては、抗ヒスタミン
剤、鎮咳剤、去痰剤、気管支拡張剤などから選ばれる少
なくとも1つの成分が挙げられる。該他の併用可能な医
薬活性成分としては、さらに、中枢神経興奮剤、制酸剤
や粘膜保護剤等の消化器官用薬剤、ビタミン剤、ミネラ
ル類、アミノ酸類等が挙げられる。また、これらは生薬
であってもよい。
【0017】これらの他の併用可能な医薬活性成分とし
ては、特に塩酸フェニルプロパノールアミン、dl−マ
レイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイ
ン、無水カフェイン、メキタジン、ノスカピン、塩酸ト
リメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、トラネキサ
ム酸などが挙げられる。これらの医薬活性成分は、一種
または二種以上混合して用いることができ、通常、医薬
品製造指針(1991年薬業時報社)のかぜ薬基準など
に基づいて配合される。本発明の組成物は、解熱鎮痛薬
として用いることができ、感冒薬の一成分として用いる
こともできる。
【0018】特に、イブプロフェン含有医薬組成物は本
発明のフラボノイドを含有する医薬組成物としては好適
であり、これを解熱鎮痛薬として、または感冒薬の一成
分として経口投与する場合には、イブプロフェン重量に
換算して成人1日投与量約100〜1000mg、好ま
しくは約150〜600mgである。
【0019】
【実施例】以下に実施例および試験例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0020】実施例1 常法に従がって、下記表1に記載する処方の錠剤を得
た。
【表1】
【0021】実施例2 常法に従がって、下記表2に記載する処方の錠剤を得
た。
【表2】
【0022】実施例3 常法に従がって、下記表3に記載する処方の錠剤を得
た。
【表3】
【0023】実施例4 常法に従がって、下記表4に記載する処方の錠剤を得
た。
【表4】
【0024】試験例1 ウイスター系雄性ラット(7〜8週齢、日本チャールス
リバー株式会社より購入)を予備飼育終了後18時間絶
食させた。1群10匹に群分けし、各ラットに5%アラ
ビアゴム(以下、AGと略称することもある)水溶液
(5mL/kg体重)またはヘスペリジン(200mg/
kg体重、400mg/kg体重または800mg/kg
体重)を経口投与し、その直後に、イブプロフェン(2
00mg/kg体重)を経口投与した。イブプロフェン
投与4時間後に、ラットをエーテル麻酔下に放血致死さ
せ、胃を摘出した。摘出した胃は、大弯に沿って切開し
て生理食塩液で胃内容物を洗い流し、コルク板に進展し
て張り付けた。胃粘膜傷害の評価は、7倍率のルーペを
用いて胃粘膜に発症した潰瘍の面積(ulcer index)と
その数、および潰瘍発症個体数について測定した。測定
結果の潰瘍発症個数、ulcer indexおよび潰瘍発症固体
数について統計処理した。また、被験物質の作用強度を
表すため、次に示す式により、抑制率(%)を算出し
た。 抑制率(%)=[(対照群の平均値あるいは例数−被験
群の平均値あるいは例数)/対照群の平均値あるいは例
数]X100
【0025】結果を次の表5に示す。
【表5】 表5から、ヘスペリジンを投与した被験群1〜3では、
潰瘍数、ulcer indexおよび潰瘍発症個体数が明らかに
減少していることが分かる。
【0026】
【発明の効果】本発明によりヘスペリジン等のフラボノ
イドを配合することにより、イブプロフェン等の消化管
粘膜傷害の惹起を減ずることができるため、活性成分の
薬物としての使用が容易になり、また、応用範囲も拡大
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C084 AA18 AA19 AA20 NA06 ZA661 ZA662 ZA681 ZA682 ZC282 4C086 AA01 AA02 DA17 EA11 MA02 MA04 NA06 ZA66 ZA68 ZC28 4C206 AA01 AA02 DA24 MA02 MA04 NA06 ZA08 ZA66 ZA68 ZB11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分とフ
    ラボノイドを含有する医薬組成物。
  2. 【請求項2】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分が酸
    性非ステロイド性鎮痛消炎剤である請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分がサ
    リチル酸系、アリル酢酸系、インドール酢酸系又はプロ
    ピオン酸系の鎮痛消炎剤である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分がイ
    ブプロフェンである請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】フラボノイドがヘスペリジンである請求項
    1記載の組成物。
  6. 【請求項6】消化管粘膜傷害を呈する医薬活性成分とフ
    ラボノイドが約15:1〜1:15(重量比)の比率で
    配合された請求項1記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】フラボノイドの配合により、消化管粘膜傷
    害が軽減された医薬組成物。
  8. 【請求項8】フラボノイドを含有する消化管粘膜傷害軽
    減剤。
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