JP2001179597A - 板状工作物のバレル研磨方法 - Google Patents

板状工作物のバレル研磨方法

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JP2001179597A
JP2001179597A JP37688599A JP37688599A JP2001179597A JP 2001179597 A JP2001179597 A JP 2001179597A JP 37688599 A JP37688599 A JP 37688599A JP 37688599 A JP37688599 A JP 37688599A JP 2001179597 A JP2001179597 A JP 2001179597A
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barrel
plate
polishing
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JP37688599A
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Tetsuya Yamada
哲也 山田
Hiroyasu Fukui
博康 福井
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Tipton Manufacturing Corp
Original Assignee
Tipton Manufacturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状工作物に変形なきよう均等にバレル研磨
すること。 【解決手段】 板状工作物をバレル槽1に装入し遊離状
研磨石Bでバレル研磨するようにした遊星旋回式バレル
研磨方法において、前記バレル槽1は断面が円形であっ
て、このバレル槽1に主面が非円形の板状工作物Aを互
いに遊離させ且つ研磨中に無秩序な方向となるように装
入する一方、前記遊離状研磨石Bは1辺が3から6mm
のものを使用して研磨することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は遊星旋回式バレル
研磨装置において断面が円形のバレル槽を用い、主面が
非円形の板状工作物を一定範囲のサイズの遊離状研磨石
と共にバレル槽に装入して工作物に変形なきよう均等に
研磨するバレル研磨方法に関する。
【0002】
【従来技術】遊星旋回式バレル研磨法では、バレル槽の
断面形状が6角形または8角形のものが最も研磨力は高
く、一般にこれら形状のものが使用されている。しかし
板状工作物をこれら多角形バレルで研磨すると研磨アク
ションの強さから工作物の姿勢が乱れて相互に絡み合
い、さらにこれへ研磨石の圧削力がかかり工作物が変形
し製品不良となることがあった。
【0003】そこで本出願人は特公昭64−9142号
においてこの様な変形不良を防止する研磨方法を提案し
た。この内容は円形板状の工作物の直径に対し一定割合
の大きさを有する断面円形のバレル槽に、所定間隔に保
った円形板状の工作物を装入してバレル槽を自転及び公
転(遊星旋回)させると、円形板状工作物は遊離状研磨
石内で遊離状態にあるにもかかわらず、各工作物が起立
姿勢を保ったまま研磨され変形を防止できるというもの
である。加えて工作物は研磨石との接触において局所的
に過度な圧削力も受けないので均等に研磨されるという
利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの研磨方法に
も欠点がない訳ではなかった。なぜなら工作物を所定間
隔で装入するために治具にセットした後バレル槽へ装入
するため、治具が必要でセットのための段取りに時間が
かかる。また工作物の直径とバレル槽の断面サイズには
比例関係があり、工作物の大きさが変わった場合はバレ
ル槽も変更する必要があって多種類の工作物には対応し
難い。さらにこの方法で主面が非円形の板状工作物を研
磨しようとすると、研磨石との間で局所的な圧削力が生
じその起立姿勢を保つことが難しい。それゆえ変形しや
すく均等研磨ができない。したがってこの方法が適用で
きる工作物は極めて限られていた。
【0005】そこで本出願人が非円形の板状工作物を研
磨するために幾多の実験を行ったところ、断面円形のバ
レル槽を使用し、研磨石のサイズを一定範囲のものとす
れば、特に所定間隔に並べて装入しなくとも変形なく且
つ均等に研磨できることを見出したのである。即ちこの
発明の要旨とするところは非円形の板状工作物を遊離状
に装入しても変形なく均等に研磨でき、しかも加工段取
りにも時間のかからない効率的なバレル研磨方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ちこの発明の課題解決
手段は、板状工作物をバレル槽に装入し遊離状研磨石で
バレル研磨するようにした遊星旋回式バレル研磨方法に
おいて、前記バレル槽は断面が円形であって、このバレ
ル槽に主面が非円形の板状工作物を互いに遊離させ且つ
研磨中に無秩序な方向となるように装入する一方、前記
遊離状研磨石は1辺が3から6mmのものを使用して研
磨することを特徴とするものである。この方法によれば
非円形の板状工作物はバレル槽へ無秩序に装入しても変
形なく且つ均等に研磨できる。つまり従来のように所定
間隔をおいてセットする必要はなく、断面円形のバレル
槽と1辺が3から6mmの遊離状研磨石により特に強い
研磨アクションも起きず研磨中にその姿勢を保ったまま
研磨されるので相互に衝突して変形が起きることがな
い。
【0007】2つめのこの発明の課題解決手段は、非円
形の板状工作物は周囲に3箇所以上の突部を有すること
を特徴とするものである。これはこの発明が突部を3箇
所以上有する工作物に特に効果があることが実験により
確認されているからである。突部が2箇所以下であれば
断面多角形のバレル槽を用いても変形が起こらない場合
があるが、突部が3箇所以上になるとたちまち相互に絡
みやすく変形が起こりやすくなるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施形態を図2
から図4を参照しながら説明する。1は本発明のバレル
槽で内壁が円形に形成されている。バレル槽1の外殻は
スチール製で、その内壁は研磨に耐え得るように耐摩耗
性の高いウレタン樹脂またはゴムからなるライニング層
2が展着されている。このバレル槽1は周面の1箇所に
開口部3を有し、前記同様のライニング層2aが展着さ
れた蓋4により公知のクランプ機構によって密閉される
ようになっている。このバレル槽1内に非円形の板状工
作物A、一定範囲のサイズの研磨石B、更に必要に応じ
て水、コンパウンドを装入した後、バレル槽1を遊星旋
回式バレル研磨装置に装着し自転及び公転させて非円形
の板状工作物Aをバレル研磨するのである。遊星旋回式
バレル研磨装置としては公知のものを使用することがで
き、例えば特公昭40−19156号公報に開示された
ものがある。
【0009】次に動作説明をする。バレル槽1内に装入
された複数の非円形の板状工作物Aは研磨石Bと共に自
転及び公転することによって研磨石Bとの間に相対運動
差を生じバレル研磨される。その際の運動形態を図2を
基に説明すると、マス(工作物と研磨石の総称)の表面
上では流動層が形成され、研磨は主にここで行われる。
一方その下方ではバレル内壁とマスとの間で滑りが生じ
ながらもマスはバレル槽1の回転方向に連れて移動し、
最終的には流動層に乗って下方へ落下するという運動を
繰り返す。断面円形のバレル槽を用いる利点はここにあ
り、このような運動形態を有するので板状工作物は強い
研磨アクションを受けずその形状が非円形であっても姿
勢が乱れず良好に研磨されるのである。
【0010】一方断面多角形バレルの場合は図1に示す
通り、マスの表面上では同様に流動層が形成されるがそ
の下方ではマスとバレル内壁とでは滑りは生じない。つ
まりマスはバレル内壁の角隅によって滑りが阻止され回
転方向に連れて移動するのである。その結果強い研磨ア
クションが発生し、工作物を装入すると姿勢が乱れるほ
どの研磨作用が生じるのである。
【0011】また板状工作物Aは断面円形のバレル槽の
中で研磨中に互いに無秩序方向の姿勢となる。このよう
にするための方法は特に限定するものではないが、バレ
ル研磨で通常行う投入箱より無秩序に装入する方法や、
数枚の工作物Aと研磨石Bとが層状をなすように積層し
て入れていくと良い。また工作物同士が貼り付かないよ
うに装入前に微粒のスチロール粉をまぶしておくと良
い。その後装置を起動すれば初期の攪拌作用により工作
物Aは研磨石B中で無秩序方向の姿勢で安定する。尚、
装置の起動時と停止時の攪拌作用によって変形が生じる
ことがあるので起動時と停止時は旋回数をゆっくりと変
化させると良い。
【0012】そして研磨石のサイズが3から6mmのも
のを使用することでその姿勢が保たれ且つ局所的にも圧
削力を受けずに均等に研磨されるのである。即ち研磨石
が3mmより小さいと工作物1がマス中で動きやすくな
って姿勢が乱れ、その結果互いに衝突して損傷を受けや
すくなる。また6mmより大きいと研磨石の流動抵抗が
増し工作物1がマス中で動きにくくなって変形しやすく
なる。したがってこの発明ではこのようなサイズの範囲
で研磨する必要があるのである。
【0013】また板状工作物1の周辺に突部がある場
合、特に3箇所以上ある場合にこの発明は優れた効果を
発揮する。3箇所以上になるとたちまち相互に絡みやす
く変形が起こりやすくなるからである。2箇所以下であ
ればそれ程影響がないことが実験的にも確かめられてい
る。
【0014】
【実施例】この発明に基づいて実施した例を次に挙げ
る。 遊星旋回式バレル研磨装置・・・(株)チップトン製、
型式HS−R30(バレル内壁径=168mm) 非円形の板状工作物・・・図3参照 長さ×幅×厚み=
63mm×25mm×0.4mm ステンレス製ベーン 研磨目的・・・周辺の丸み付け 研磨石・・・(株)チップトン製GT−6(粗仕上用)
底辺×高さ×厚み=4mm×4mm×4mm、バレル槽
容量に対し50%装入 水・・・マス表面位置より20mmのところまで装入 コンパウンド・・HBC(チップトン製、光沢用コンパ
ウンド)、50g スチロール粉・・50g、0.2〜0.5mm径(貼り
付き防止剤)
【表1】 研磨量測定箇所は図3参照。また研磨量は工作物端面を
断面視した時の丸み半径で示す(図4参照)。
【0015】この条件で非円形の板状工作物(突部を3
箇所有するベーン)Aを研磨したところ、断面6角形の
バレル槽(テスト条件1)では50枚中2枚変形不良が
生じたが、断面円形のバレル槽では全く生じなかった。
またこのときの工作物周辺に施された丸み半径を測定し
たところ同じ条件ならば研磨量は若干劣る(テスト条件
2)が、旋回数を2割増ししたもの(テスト条件3)で
は変形不良がない上に研磨量も上回っている。このこと
から本発明の研磨方法の利点が理解できる。
【0016】
【効果】この発明によれば、板状工作物はバレル槽へ無
秩序に装入しても変形なく研磨可能である。つまり従来
のように所定間隔をおいてセットする必要はなく、断面
円形のバレル槽と研磨石のサイズを一定範囲にすれば装
入された板状工作物は強い研磨アクションも受けず研磨
中の姿勢を保ったまま均等に研磨されるので相互に衝突
して変形が起きることもない。さらに装入のための治具
も必要ないから加工段取りに時間がかからず、加工能率
が向上する。
【0017】また突部が3箇所以上になるとたちまち工
作物が相互に絡みやすくなって変形が起こりやすいが、
本発明の研磨方法を用いれば突部を3箇所以上有してい
ても変形なく研磨できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の研磨方法を示す要部断面図
【図2】本発明の研磨方法を示す要部断面図
【図3】本発明に用いられた非円形の板状工作物
【図4】前記板状工作物に丸み付けした端面断面図
【符号の説明】
1=バレル槽 2、2a=ライニング層 3=開口部 4=蓋 A=非円形の板状工作物 B=研磨石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状工作物をバレル槽に装入し遊離状研
    磨石でバレル研磨するようにした遊星旋回式バレル研磨
    方法において、前記バレル槽は断面が円形であって、こ
    のバレル槽に主面が非円形の板状工作物を互いに遊離さ
    せ且つ研磨中に無秩序な方向となるように装入する一
    方、前記遊離状研磨石は1辺が3から6mmのものを使
    用して研磨することを特徴とする板状工作物のバレル研
    磨方法。
  2. 【請求項2】 前記非円形の板状工作物は周囲に3箇所
    以上の突部を有することを特徴とする請求項1記載の板
    状工作物のバレル研磨方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100768759B1 (ko) 2006-02-15 2007-10-22 김형배 수석가공장치
KR100824372B1 (ko) 2007-11-15 2008-04-22 (주)에코청진 블록들의 낙하 충돌에 의한 블록 모서리부의 손상흠집가공장치

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Legal Events

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Effective date: 20040309

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