JP2001177727A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2001177727A
JP2001177727A JP35859399A JP35859399A JP2001177727A JP 2001177727 A JP2001177727 A JP 2001177727A JP 35859399 A JP35859399 A JP 35859399A JP 35859399 A JP35859399 A JP 35859399A JP 2001177727 A JP2001177727 A JP 2001177727A
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Japan
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image
luminance component
unit
processing
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JP35859399A
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English (en)
Inventor
Masashi Norimatsu
正志 乗松
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高彩度な原色領域であっても、良好に鮮鋭度の
強調を行うことができ、画像によらず全域に渡って好適
に鮮鋭度強調処理を行うことができる画像処理方法およ
び装置を提供する。 【解決手段】画像データを2つの周波数成分に分解し、
分解した周波数成分のうち高い方の周波数成分から輝度
成分を抽出し、この輝度成分を処理した後、処理済の輝
度成分と、分解された低い方の周波数成分とを合成して
画像の鮮鋭度強調処理を施す画像処理において、画像デ
ータの解析結果に応じて、輝度成分の抽出条件を可変と
することにより、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル写真プリ
ンタ等に利用されるデジタルの画像処理の技術分野に属
し、特に、画像中の高彩度領域であっても、好適に鮮鋭
度強調を行うことができる画像処理方法および画像処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの画像を感光材料に投影して露光する、いわゆる直接
露光が主流である。
【0003】これに対し、近年では、デジタル露光を利
用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像
を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号
とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データ
とし、この画像データに応じて変調した記録光によって
感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上
り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化さ
れた。
【0004】デジタルフォトプリンタは、基本的に、フ
ィルムに読取光を入射して、その投影光を読み取ること
によって、フィルムに記録された画像を光電的に読み取
るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナによって読み
取られた画像データやデジタルカメラ等から供給された
画像データに所定の処理を施し、画像記録のための画像
データすなわち露光条件とする画像処理装置と、画像処
理装置から出力された画像データに応じて、例えば光ビ
ーム走査によって感光材料を走査露光して潜像を記録す
るプリンタ(画像記録装置)と、プリンタによって露光
された感光材料に現像処理を施して、画像が再生された
(仕上り)プリントとするプロセサ(現像装置)とを有
して構成される。
【0005】このようなデジタルフォトプリンタによれ
ば、画像をデジタルの画像データとして取り扱うので、
フィルムに撮影された画像のみならず、デジタルカメラ
等で撮影された画像や、インターネット等の通信手段で
取得した画像もプリントとして出力することができる。
また、画像データの処理によって画像の処理(適正化)
を行うことができるので、階調調整、カラーバランス調
整、色/濃度調整等を好適に行って、従来の直接露光で
は得られなかった高品位なプリントを得ることができ
る。このような画像データによる画像処理の一つとし
て、画像の輪郭(エッジ)を強調して、鮮明でシャープ
な画像を得ることを目的として、鮮鋭度強調処理(シャ
ープネス処理)が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】鮮鋭度強調処理の方法
としては、マスクを用いて画像を平均化する、いわゆる
ボケマスク処理を行う方法等、各種の方法が知られてい
るが、再生画像における画像の粒状(ざらつき)を抑制
し、かつ、好適な鮮鋭度強調を行うことができる処理方
法として、画像の輝度成分を利用する方法が知られてい
る(特開平9−22460号公報等参照)。
【0007】この鮮鋭度強調処理は、画像データを2つ
の周波数成分(例えば、低周波数成分と、中間および高
周波数成分との2成分)に分解し、周波数の高い側(中
間および高周波数成分)の成分から輝度成分を抽出す
る。この輝度成分を、さらに中間周波数成分と高周波数
成分とに分解して、それぞれに処理(通常、中間周波数
成分は抑制し、高周波数成分は強調する)を施した後
に、両者を合成する。最後に、最初に分解した低周波数
成分と、合成した中間および高周波数成分とを合成し
て、画像の鮮鋭度が強調された画像データとする。
【0008】この鮮鋭度強調処理によれば、画像中のエ
ッジやテクスチャを含まない低周波数成分以外の、エッ
ジ等を含む高周波数成分は強調し、ざらつきとなるノイ
ズを含む中間周波数成分を抑制できるので、粒状を抑制
して鮮鋭度を強調した、高画質な画像を得ることができ
る。しかしながら、この方法でも、画像によっては、特
に、原色等の高彩度領域の鮮鋭度を好適に強調できない
場合がある。
【0009】図4(A)に示されるのは、例えば赤いバ
ラの花などの、赤いエッジを含む画像の画像データの変
動(位置的な変動)の一例を概念的に示すグラフであ
る。このような画像データから中間および高周波数成分
を抽出すると、図4(B)のようになる場合がある。こ
の周波数成分における各色の位相の変動を見ると、R
(赤)画像データと、G(緑)およびB(青)画像デー
タとで、位相が逆になる。従って、この画像データから
抽出される輝度成分(点線Y)もR画像データと位相が
逆になる。その結果、この輝度成分(輝度データ)を用
いて、前述の処理を行うと、図4(C)に示されるよう
に、R画像データの位置的な変動が緩やかになってしま
う(点線が処理前の画像データのR画像)。すなわち、
この場合には、鮮鋭度強調処理を行ったにも関わらず、
逆に、画像の赤領域は、原画像よりもボケてしまい、鮮
鋭度が低下してしまう。
【0010】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、赤や青等の彩度が高い原色領域で
あっても、良好に鮮鋭度の強調を行うことができ、画像
によらず、全域に渡って好適に鮮鋭度強調処理を行うこ
とができる画像処理方法、およびこれを利用する画像処
理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の画像処理方法は、前記画像データを2つの
周波数成分に分解し、分解した周波数成分のうち高い方
の周波数成分から輝度成分を抽出し、この輝度成分を処
理した後、処理済の輝度成分と、前記分解された低い方
の周波数成分とを合成して画像の鮮鋭度強調処理を施す
画像処理において、画像データの解析結果に応じて、前
記輝度成分の抽出条件を可変とすることを特徴とする画
像処理方法を提供する。
【0012】また、本発明の画像処理装置は、画像デー
タを処理して、前記画像データが担持する画像の鮮鋭度
強調処理を施す画像処理装置であって、前記画像データ
を2つの周波数成分に分解する画像分解部、前記画像分
解部で分解された周波数成分のうち、高い方の周波数成
分から輝度成分を抽出する輝度成分抽出部、前記画像デ
ータを解析して解析結果に応じて前記輝度成分抽出部に
おける輝度成分の抽出条件を設定する設定部、前記輝度
成分抽出部で抽出された輝度成分を処理する処理部、お
よび、前記処理部で処理された輝度成分と前記画像分解
部で分解された低い方の周波数成分とを合成する合成部
を有することを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0013】さらに、前記設定部は、注目画素周辺の画
像の色、注目画素周辺の周波数特性、および画像のエッ
ジ情報の少なくとも1つに基づいて、画素毎に動的に変
化させて輝度成分の抽出条件を設定するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法およ
び画像処理装置について、添付の図面に示される好適実
施例を基に詳細に説明する。
【0015】図1に、本発明を利用するデジタルフォト
プリンタの一例のブロック図が示される。図1に示され
るデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタ10
とする)は、基本的に、スキャナ(画像読取装置)12
と、画像処理装置14と、プリンタ16とを有して構成
される。また、画像処理装置14には、様々な条件の入
力(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指
示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス1
8bを有する操作系18と、検定用のシュミレーション
画像、各種の操作指示等を表示するディスプレイ20が
接続される。
【0016】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、白色の光
源22と、可変絞り24と、色フィルタ板26と、フィ
ルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一に
する拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、
エリアCCDセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、
A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構
成される。
【0017】また、フォトプリンタ10においては、新
写真システム(Advanced Photo System)や135サイズ
のネガフィルムなどのフィルムサイズ等に応じて、スキ
ャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが用意され
ており、キャリアを交換することにより、各種のフィル
ムや処理に対応することができる。フィルムに撮影さ
れ、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャ
リアによって所定の読取位置に搬送、保持される。
【0018】このようなスキャナ12において、フィル
ムFに撮影された画像を読み取る際には、光源22から
射出され、可変絞り24によって光量調整された読取光
が、色フィルタ板26に入射して調光され、拡散ボック
ス28で拡散された後、キャリアによって所定の読取位
置に保持されたフィルムFに入射して、透過することに
より、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を
得る。この投影光は、結像レンズユニット32によって
エリアCCDセンサ34の受光面に結像され、フィルム
Fに撮影された画像が光電的に読み取られる。エリアC
CDセンサ34の出力信号は、アンプ36で増幅され、
A/D変換器38でデジタル信号とされて、画像処理装
置14に送られる。
【0019】色フィルタ板26は、R(赤)、G(緑)
およびB(青)の各色フィルタを有するターレットで、
図示しない回転手段によって回転されて、各色フィルタ
を読取光の光路中に挿入する。図示例のスキャナ12に
おいては、色フィルタ板26の各色フィルタを順次挿入
して、3回の読み取りを行うことにより、フィルムFに
撮影された画像を、R、GおよびBの3原色に分解して
読み取る。
【0020】スキャナ12においては、フィルムFに撮
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、プリントの出力に対応する画像データを得る
ための本スキャンとの、2回の画像読取で行う。プレス
キャンは、スキャナ12が対象とする全てのフィルムの
画像を、イメージセンサ34が飽和することなく読み取
れるように、あらかじめ設定された、プレスキャンの読
取条件で行われる。一方、本スキャンは、プレスキャン
データから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低
い濃度でイメージセンサ34が飽和するように、各コマ
毎に設定された本スキャンの読取条件で行われる。従っ
て、プレスキャンと本スキャンの出力信号は、解像度と
出力レベルが異なる以外は、基本的に同じデータであ
る。
【0021】本発明の(あるいは本発明を利用する)画
像処理装置が処理する画像データは、このようなスキャ
ナ12による画像データに限定はされない。例えば、L
ED等による3原色の読取光を個々に射出する光源を用
いて画像を3原色に分解して読み取るスキャナであって
もよい。あるいは、3色のラインCCDセンサを用いた
スリット走査露光によるスキャナであってもよい。さら
に、フィルムを光電的に読み取るスキャナ以外にも、反
射原稿の画像読取装置、デジタルカメラの撮像デバイ
ス、コンピュータ通信ネットワーク等の通信手段、フロ
ッピーディスク等の記録媒体(そのドライブ)等の、各
種の画像データ供給源からの画像データを処理してもよ
い。
【0022】前述のように、スキャナ12からの出力信
号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
図2に、画像処理装置14のブロック図を示す。図2に
示されるように、画像処理装置14(以下、処理装置1
4とする)は、データ処理部46、Log変換器48、
プレスキャン(フレーム)メモリ50、本スキャン(フ
レーム)メモリ52、条件設定部54、プレスキャン処
理部56、および本スキャン処理部58を有して構成さ
れる。なお、図2は、主に画像処理関連の部位を示して
いるが、処理装置14は、フォトプリンタ10全体の制
御や管理も行うものであり、図2に示した部位以外に
も、全体を制御するCPU、フォトプリンタ10の作動
等に必要な情報を記憶するメモリ等が配置される。
【0023】スキャナ12から出力されたR、Gおよび
Bの各出力データは、データ処理部46において、DC
オフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所
定の処理を施される。次いで、データ処理部46で処理
された出力データは、Log変換器48において、例え
ばLUT(ルックアップテーブル)等によってLog変
換されて、デジタルの画像(濃度)データとされ、プレ
スキャン(画像)データはプレスキャンメモリ50に、
本スキャン(画像)データは本スキャンメモリ52に、
それぞれ記憶される。
【0024】条件設定部54は、プレスキャン処理部5
6および本スキャン処理部58における、各画像(コ
マ)の画像処理条件を設定するものであり、セットアッ
プ部62、キー調整部64およびパラメータ統合部66
を有する。
【0025】セットアップ部62は、プレスキャンデー
タを用いた画像解析によって、各コマ毎の画像処理条件
を設定する部位である。具体的には、セットアップ部6
2は、プレスキャンデータを用いて、画像の濃度ヒスト
グラムの作成、および、最低濃度や最高濃度、平均濃度
などの画像特徴量の算出等を行う。さらに、この濃度ヒ
ストグラムや画像特徴量等を用いて、本スキャンの読取
条件の設定、後述する画像処理部(68Aおよび72
B)における各種の画像処理条件の設定、鮮鋭度強調部
(68Bおよび72B)のシャープネスゲイン(鮮鋭度
強調係数)等の算出等を行う。なお、画像解析による各
種の処理条件の設定は、公知の方法で行えばよい。
【0026】キー調整部64は、キーボード18aに設
定される、濃度調整キー、色調整キー、階調調整キー、
鮮鋭度調整キー等の各種の調整キーや、マウス18bに
よって入力された各種の調整指示等に応じて、画像の調
整量を算出し、パラメータ統合部66に供給するもので
ある。パラメータ統合部66は、セットアップ部62が
設定した画像処理条件を受け取り、この画像処理条件を
プレスキャン処理部56および本スキャン処理部58の
所定位置に設定する。パラメータ統合部66は、さら
に、キー調整部64で算出された画像の調整量に応じ
て、各部位に設定した画像処理条件の調整(補正)や、
その調整を行う処理条件の作成、および両処理部への設
定を行う。
【0027】処理装置14においては、プレスキャンメ
モリ50に記憶されたプレスキャンデータはプレスキャ
ン処理部56において、本スキャンメモリ52に記憶さ
れた本スキャンデータは本スキャン処理部58におい
て、それぞれ処理される。プレスキャン処理部56は、
画像処理部68A、鮮鋭度強調部68Bおよびデータ変
換部70を有して構成される。他方、本スキャン処理部
58は、画像処理部72A、鮮鋭度強調部72Bおよび
データ変換部74を有して構成される。ここで、鮮鋭度
強調部68Bおよび鮮鋭度強調部72Bは、本発明の画
像処理方法を実施する、本発明の画像処理装置である。
【0028】プレスキャン処理部56の画像処理部68
Aおよび鮮鋭度強調部68Bと、本スキャン処理部58
の画像処理部72Aおよび鮮鋭度強調部72Bとは、処
理する画像データの画素密度が異なる以外には、基本的
に、同様の構成を有し、同様の処理を行うものである。
従って、以下の説明は、本スキャン処理部56を代表例
として説明する。
【0029】画像処理部72A(68A)は、本スキャ
ンメモリ52(プレスキャンメモリ50)に記憶された
画像データを読み出し、カラー(グレイ)バランス補
正、濃度補正、階調補正、彩度補正、電子変倍処理、覆
い焼き処理(画像データの処理による、直接露光のプリ
ントにおける覆い焼き効果の付与)等の各種の画像処理
を行う部位である。これらの画像処理は、ルックアップ
テーブル(LUT)、マトリクス演算、各種のフィルタ
処理等を用いた公知の方法で行われる。また、処理条件
は、条件設定部54が設定するのは、前述の通りであ
る。
【0030】鮮鋭度強調部72B(68B)は、画像処
理部72A(68A)で処理された画像データ(一例と
して、8ビット(0〜255)の画像データとする)を
処理して、画像の鮮鋭度強調処理(シャープネス処理)
を行う部位である。図3に、鮮鋭度強調部72B(以
下、強調部72Bとする)のブロック図を示す。同図に
示されるように、強調部72Bは、第1LPF(ローパ
スフィルタ)80、第1減算器82、輝度成分抽出部8
4、第2LPF86、第2減算器88、第1アンプ9
0、第2アンプ92、第1加算器94、第2加算器9
6、およびマトリクス(MTX)設定部98とを有して
構成される。
【0031】強調部72Bは、まず、画像処理部72A
(68A)で処理された画像データ(以下、原信号SF
(R,G,B)とする)を第1LPF80で処理して、
原信号SF (R,G,B)の低周波数成分RL ,GL
L を抽出し、第1減算器82および第2加算器96に
送る。第1LPF80は、例えば、9×9のLPFであ
る。第1減算器82は、原信号SF (R,G,B)から
低周波数成分RL ,GL ,BL を減算して、中間・高周
波数成分RMH,GMH,BMHを抽出する。すなわち、図示
例においては、画像データを、低周波数成分と、中間・
高周波数成分との、2つの周波数成分に分解する。な
お、本発明において、低周波数成分、中間周波数成分お
よび高周波数成分は、装置特性等に応じて適宜決定すれ
ばよく、例えば、プリンタ16の記録密度におけるナイ
キスト周波数に応じて決定すればよい。
【0032】次いで、輝度成分抽出部84が、分解され
た周波数の高い側の成分、すなわち第1減算器82によ
って得られた中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHから
輝度成分YMHを抽出する。輝度成分YMHは、この中間・
高周波数成分RMH,GMH,BMHをYIQ規定に準じて変
換した輝度成分で、輝度成分抽出部84は、一例とし
て、MTX演算によって、輝度成分YMHを抽出(算出)
する。なお、本例においては、YIQ規定におけるI成
分およびQ成分は0となるMTXを用いて演算を行うの
で、以下の説明では、輝度成分YMHの演算式のみを示
す。
【0033】ここで、本発明の画像処理装置にかかる強
調部72Bにおいては、輝度成分抽出部84における輝
度成分YMHの抽出条件(すなわちMTX演算式)は、M
TX設定部98が画像解析を行って決定する。図示例に
おいては、MTX設定部98は、注目画素周辺の画像の
色に基づいて、画素毎に動的に変化させて、輝度成分Y
MHの演算式(抽出条件)を設定する。すなわち、画像の
色に応じて、画素毎に輝度成分YMHの演算式を変える。
【0034】一例として、輝度成分抽出部84に輝度成
分YMHを演算する演算式として、 YMH=0.3RMH+0.6GMH+0.1BMH … 演算式1 YMH=0.6RMH+0.3GMH+0.1BMH … 演算式2 YMH=0.1RMH+0.3GMH+0.6BMH … 演算式3 の3種の演算式が記憶されている。
【0035】MTX設定部98は、各画素毎に周辺画素
の解析を行い、周辺画素の原信号S F (R,G,B)
が、「150<R−G<255」で、かつ、「−50<
B−G<50」の場合(すなわちR領域)には、その画
素は演算式2を用いて輝度成分YMHを算出するように、
輝度成分抽出部84に指示を出す。また、上記条件に当
てはまらず、周辺画素の原信号SF (R,G,B)が、
「−50<R−G<50」で、かつ、「50<B−G<
255」の場合(すなわちB領域)には、その画素は演
算式3を用いて輝度成分YMHを演算するように、輝度成
分抽出部84に指示を出す。さらに、上記条件にいずれ
も当てはまらない場合(G領域、および高彩度ではない
通常領域)には、その画素は演算式1を用いて輝度成分
MHを算出するように、輝度成分抽出部84に指示を出
す。
【0036】通常の鮮鋭度強調処理では、この輝度成分
の抽出条件は固定で、いかなる画像(画素)であって
も、同一の条件で抽出を行っていた。そのため、高彩度
領域では、逆に、鮮鋭度の低下を招くことがあったの
は、前述の通りである。これに対し、本例においては、
各画素毎に周辺画素を解析して、R領域においてはRの
係数を大きくして、また、B領域においてはBの係数を
大きくして、さらに、G領域および通常領域においては
通常のYIQ規定に基づいて、輝度成分YMHを算出(抽
出)する。そのため、エッジ(輪郭)を強調すべき色と
輝度成分とで、位相とが逆になることがなく、従って、
前述の赤いバラの花のように高彩度な領域であっても、
画像のエッジを好適に強調して、良好に鮮鋭度強調され
た画像を出力できる。
【0037】なお、本発明においては、3つの演算式を
画素毎に動的に変更して輝度成分を抽出するのに限定は
されない。例えば、係数の異なる4以上の演算式を設定
しておき、色に加え、彩度も考慮して演算式を選択して
用いてもよい。あるいは、色あるいはさらに彩度の高さ
と、係数との関係を示すLUTや演算式を設定してお
き、これを用いて輝度成分YMHを算出する演算式を設定
してもよい。
【0038】また、以上の例においては、注目画素周辺
の色に応じて輝度成分の抽出条件を設定したが、本発明
はこれに限定はされず、画像解析で得られる各種の情報
に応じて、輝度成分の抽出条件を変えることができる。
好適な例として、画像の周波数特性に応じて、輝度成分
の抽出条件を変えてもよい。具体的には、中間および高
周波数成分の位相が、図4(B)に示されるように輝度
成分の位相と逆になった場合には、前記演算式におい
て、その色にかかる係数を大きくして輝度成分を抽出す
る方法が例示される。また、画像のエッジ情報を用い、
画像を平坦な粒状部とエッジ部とに分け、それに応じ
て、抽出条件を変えてもよい。例えば、粒状部では、
R、GおよびBの画像データがランダムに出ているの
で、互いの色を打ち消すような係数の演算式を設定し、
エッジ部では、そのエッジの色を強調するような係数
(前記式であれば、その色の係数を大きくする)を設定
する方法も、好適に例示される。
【0039】何れの方法であっても、前述の例と同様、
輝度成分の演算式は、各色に応じて3つ以上を予め設定
しておいて選択してもよく、あるいはLUT等を用いて
設定してもよい。さらに、周辺画素の色、周波数特性お
よびエッジ情報の2以上を併用して、抽出条件を設定し
てもよい。
【0040】次いで、輝度成分抽出部84が抽出した輝
度成分YMHに対して、第2LPF86によってフィルタ
リング処理を施して、輝度成分YMHの中間周波数成分Y
M を得る。第2LPF86は、例えば、5×5のLPF
である。また、第2減算器88において、輝度成分YMH
から中間周波数成分YM を減算することにより、輝度成
分YMHの高周波数成分YH を得る。
【0041】さらに、第1アンプ90において、第2L
PF86で得られた中間周波数成分YM にゲインM(ga
inM)を、他方、第2アンプ92において、減算によっ
て得られた高周波数成分YH にゲインH(gainH)を、
それぞれ乗算し、処理済成分Y′M ,Y′H を得る。前
述のように、ゲイン(シャープネスゲイン)は、条件設
定部54が設定するものであり、通常、中間周波数成分
M に対するゲインMは比較的低く、高周波数成分YH
に対するゲインHは比較的高めに設定する。これにより
画像の粒状を押え、かつ鮮鋭度を好適に強調した画像を
得ることができる。あるいは、このゲインは固定でもよ
い。
【0042】なお、図示例においては、輝度成分YMH
中間周波数成分YM および高周波数成分YH に分けて処
理しているが、本発明はこれに限定はされず、輝度成分
MHを中間および高周波数成分を分けずに処理を行って
もよい。あるいは、中間・高周波数成分を3以上に分解
してもよく、また、中間・高周波数成分を分解して得ら
れた中間周波数成分および高周波数成分の少なくとも一
方を、さらに2以上に分解して処理を行ってもよい。
【0043】次いで、第1アンプ90および第2アンプ
92で得られた処理済成分Y′M およびY′H は、第1
加算器96で合成され、成分Y′MHを得る。さらに、第
2加算器96において、このようにして得られた成分
Y′MHを前述した原信号SF の低周波数成分RL
L ,BL と合成して、鮮鋭度強調処理された画像デー
タR′,G′,B′が得られる。
【0044】なお、本発明において、鮮鋭度強調処理の
方法は上記方法に限定はされず、本発明は、原画像を2
つの周波数成分に分解して、高い方の周波数成分から輝
度成分を抽出してこれを処理する、各種の鮮鋭度強調処
理に好適に利用可能である。例えば、本出願人による特
開平9−22460号公報に開示される各種の鮮鋭度強
調処理等が例示される。
【0045】このようにして鮮鋭度強調処理を施された
画像データR′,G′,B′は、プレスキャンデータは
データ変換部70に、本スキャンデータはデータ変換部
74に、それぞれ送られる。プレスキャン処理部56の
データ変換部70は、画像処理部68で処理されたプレ
スキャンデータを、3D(三次元)−LUT等を用い
て、ディスプレイ20による表示に対応する画像データ
に変換する部位である。他方、本スキャン処理部58の
データ変換部74は、同様に、画像処理部72で処理さ
れた本スキャンデータを3D−LUT等を用いて変換
し、プリンタ16による画像記録に対応する画像データ
に変換する部位である。
【0046】プレスキャン処理部54のデータ変換部6
6で処理された画像データはディスプレイ20に、他
方、本スキャン処理部56のデータ変換部72で処理さ
れた画像データはプリンタ16に、それぞれ送られる。
ディスプレイ20には特に限定はなく、CRT(Cathode
Ray Tube)や液晶ディスプレイ等の公知の表示手段が各
種利用可能である。
【0047】プリンタ16は、本スキャン処理部56か
ら出力された画像データに応じて感光材料(印画紙)を
露光して潜像を記録し、感光材料に応じた現像処理を施
して(仕上り)プリントとして出力する。例えば、感光
材料をプリントに応じた所定長に切断した後に、バック
プリントの記録、感光材料(印画紙)の分光感度特性に
応じた、R露光、G露光およびB露光の3種の光ビーム
を画像データ(記録画像)に応じて変調すると共に、主
走査方向に偏向し、主走査方向と直交する副走査方向に
感光材料を搬送することによる潜像の記録等を行い、潜
像を記録した感光材料に、発色現像、漂白定着、水洗等
の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプリントとした
後に、仕分けして集積する。
【0048】以上、本発明の画像処理装置および画像処
理方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例
に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろん
である。
【0049】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、例えば、赤いバラの花等、高彩度な領域であっ
ても好適に鮮鋭度を強調することができ、画像全域に渡
って鮮鋭度が好適に強調された、シャープでメリハリの
ある高画質な画像を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を利用するデジタルフォトプリンタの
一例のブロック図である。
【図2】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画
像処理装置の一例のブロック図である。
【図3】 図2に示される画像処理装置の鮮鋭度強調部
のブロック図である。
【図4】 (A),(B)および(C)は、それぞれ、
従来の鮮鋭度強調処理を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ 12 スキャナ 14 (画像)処理装置 16 プリンタ 18 操作系 18a キーボード 18b マウス 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 26 色フィルタ板 28 拡散ボックス 32 結像レンズユニット 34 イメージセンサ 36 アンプ 38 A/D変換器 46 データ処理部 48 Log変換器 50 プレスキャン(フレーム)メモリ 52 本スキャン(フレーム)メモリ 54 条件設定部 56 プレスキャン処理部 58 本スキャン処理部 62 セットアップ部 64 キー調整部 66 パラメータ統合部 68A,72A 画像処理部 68B,72B (鮮鋭度)強調部 70,74 データ変換部 80 第1LPF 82 第1減算器 84 輝度抽出部 86 第2LPF 88 第2減算器 90 第1アンプ 92 第2アンプ 94 第1加算器 96 第2加算器 98 MTX設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CB01 CB08 CB12 CE03 CE06 CE16 CH07 CH09 DB02 DB06 DB09 DC16 5C077 MM03 MP07 MP08 NP01 PP01 PP03 PP32 PP34 PP51 PQ23 5C079 HB01 HB04 JA23 LA15 MA04 NA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データを2つの周波数成分に分解し、
    分解した周波数成分のうち高い方の周波数成分から輝度
    成分を抽出し、この輝度成分を処理した後、処理済の輝
    度成分と、前記分解された低い方の周波数成分とを合成
    して画像の鮮鋭度強調処理を施す画像処理において、画
    像データの解析結果に応じて、前記輝度成分の抽出条件
    を可変とすることを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】画像データを処理して、前記画像データが
    担持する画像の鮮鋭度強調処理を施す画像処理装置であ
    って、 前記画像データを2つの周波数成分に分解する画像分解
    部、前記画像分解部で分解された周波数成分のうち、高
    い方の周波数成分から輝度成分を抽出する輝度成分抽出
    部、前記画像データを解析して解析結果に応じて前記輝
    度成分抽出部における輝度成分の抽出条件を設定する設
    定部、前記輝度成分抽出部で抽出された輝度成分を処理
    する処理部、および、前記処理部で処理された輝度成分
    と前記画像分解部で分解された低い方の周波数成分とを
    合成する合成部を有することを特徴とする画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記設定部は、注目画素周辺の画像の色、
    注目画素周辺の周波数特性、および画像のエッジ情報の
    少なくとも1つに基づいて、画素毎に動的に変化させて
    輝度成分の抽出条件を設定する請求項1に記載の画像処
    理装置。
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