JP2001176415A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

Info

Publication number
JP2001176415A
JP2001176415A JP36294999A JP36294999A JP2001176415A JP 2001176415 A JP2001176415 A JP 2001176415A JP 36294999 A JP36294999 A JP 36294999A JP 36294999 A JP36294999 A JP 36294999A JP 2001176415 A JP2001176415 A JP 2001176415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shadow mask
opening
horizontal
ray tube
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP36294999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3856611B2 (ja
Inventor
Yoshikazu Idemi
由和 出見
Masayuki Omori
政幸 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP36294999A priority Critical patent/JP3856611B2/ja
Priority to TW089126971A priority patent/TW582048B/zh
Priority to EP00127895A priority patent/EP1111649A3/en
Priority to CNB001364774A priority patent/CN1246875C/zh
Priority to US09/746,358 priority patent/US6577047B2/en
Priority to KR1020000079759A priority patent/KR100352100B1/ko
Publication of JP2001176415A publication Critical patent/JP2001176415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3856611B2 publication Critical patent/JP3856611B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーミング量の抑制と、モアレ縞発生の抑制
効果を両立させつつ、モアレ縞発生の抑制効果を一段と
向上させた陰極線管を提供する。 【解決手段】 開孔21の水平方向の端部から開孔21
内に突出した突出部22a,22bが形成されており、
突出部22a,22bにおける水平方向の断面形状のう
ち、開孔を介した左右の対向部分の形状を、電子ビーム
の入射光を減光又は遮断させるように、中心線23に対
して非対称の形状としている。突出部22a,22bの
形成によりドーミング量の抑制と、モアレ縞発生の抑制
効果とを両立でき、突出部形成部の左右の対向部分の形
状を非対称な形状とすることにより、モアレ縞発生の抑
制効果を一段と向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ受像機、コ
ンピューターディスプレイ等に用いられるシャドウマス
ク型の陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカラー陰極線管の一例の断面図を
図3に示す。本図に示したカラー陰極線管1は、内面に
蛍光体スクリーン面が形成された実質的に長方形状のフ
ェイスパネル2と、フェイスパネル2の後方に接続され
たファンネル3と、ファンネル3のネック部3aに内蔵
された電子銃4と、フェイスパネル2の内部に蛍光体ス
クリーン面2aに対向して設けられたシャドウマスク6
と、これを固定するマスクフレーム7とを備えている。
また、電子ビームを偏向走査するために、ファンネル3
の外周面上には偏向ヨーク5が設けられている。
【0003】シャドウマスク6は、電子銃4から発射さ
れる3本の電子ビームに対して色選別の役割を果たすも
のである。Aは、電子ビーム軌跡を示している。以下、
このシャドウマスク6を、スロット型シャドウマスクと
して説明する。スロット型シャドウマスクには、平板に
電子ビーム通過孔である略スロット形の開孔がエッチン
グにより多数形成されている。
【0004】カラー陰極線管では、電子ビームの射突に
よる熱膨張によって、電子ビーム通過孔が変位して、電
子ビーム通過孔を通過する電子ビームが所定の蛍光体に
正しく当たらなくなり、色むらが発生するというドーミ
ング現象が生じる。このため、シャドウマスクの温度上
昇による熱膨張を吸収できるような張力(テンション)
をあらかじめ加えて、シャドウマスクをマスクフレーム
に架張保持することが行われている。このような、架張
保持によれば、シャドウマスクの温度が上昇しても、シ
ャドウマスクの開孔と蛍光体スクリーン面の蛍光体スト
ライプとの相互位置のずれを低減することができる。
【0005】図4(a)に、スロット型シャドウマスク
の一例の平面図を示す。本図では、主に垂直方向(画面
垂直方向)に張力をかけるシャドウマスク40の例を示
した。略スロット形の開孔41は一定のピッチで形成さ
れている。43で示した各開孔41間の部分がブリッジ
と呼ばれている。ブリッジ幅は、シャドウマスクの機械
的強度に影響し、ブリッジ幅が狭くなると、特に水平方
向(画面水平方向)の引張に弱くなる。機械的強度を向
上させるためにブリッジ幅を大きくすると開孔の開口面
積が狭くなるため、輝度特性が低下してしまう。
【0006】また、前記のように、ブリッジ幅は、機械
的強度、輝度特性と関係しているが、ブリッジの垂直方
向のピッチは、シャドウマスクのドーミング量とも関係
している。シャドウマスクは主に垂直方向に引張られて
おり、垂直方向への熱膨張は張力によって吸収される
が、水平方向への熱膨張はブリッジによって水平方向へ
伝わるからである。
【0007】ブリッジの垂直方向のピッチを大きくすれ
ば、ドーミング量を小さく抑えることができる。しかし
この場合は、一定間隔で並んだ電子ビームの走査線(輝
線)と、シャドウマスクの電子ビーム通過孔の規則正し
いパターンとの相互干渉縞であるモアレ縞が発生し易
く、画質劣化の一因となっていた。
【0008】また、ブリッジの垂直方向のピッチを大き
くすると、ブリッジ自身が画面上に点在して見えるとい
う問題も生じる。また、ブリッジが積み重なった模様
(ブリック状模様)として認識される場合もある。
【0009】逆に、ブリッジの垂直方向のピッチを小さ
くすれば、モアレ縞は十分に抑制され、ブリッジ自身が
目立つこともなくなるが、ドーミング量が大きくなる。
【0010】図4(a)に示したシャドウマスク40で
は、開孔41内には、突出部42a、42bが形成され
ている。突出部42a、42bが形成されていることに
より、ブリッジの垂直方向のピッチが大きいままで、ブ
リッジの垂直方向のピッチが小さい場合と同様にモアレ
縞を抑制することができる。すなわち、主に垂直方向に
張力をかけるシャドウマスクのドーミング量の抑制と、
モアレ縞発生の抑制とを両立させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような従来のカラー陰極線管には以下のような問題があ
った。図4(b)は図4(a)のI‐I線における断面図
を、図4(c)は図4(a)のII‐II線における断面図
をそれぞれ示している。
【0012】図4(c)に示した突出部42aと42b
との間の幅SBは、図4(b)に示した幅Wより狭めら
れている。したがって、図4(c)の矢印aで示したよ
うに、入射する電子ビームはその一定量が幅SB間を通
過し、水平径φBのビームとなるが、相当量の電子ビー
ムを遮ることができる。このとき幅SBが小さいほど電
子ビームが遮光される遮光効果が大きくなり、つまり、
ここにブリッジがある状態に近づくため、モアレ縞発生
の抑制の効果も大きくなる。しかしながら、幅SBを小
さくすればするほど、エッチングが困難となり歩留まり
が低下することになる。
【0013】すなわち、突出部先端間の距離を狭めるこ
とには一定の限界があり、このため遮光効果にも一定の
限界があった。
【0014】本発明は、前記のような従来の問題を解決
するものであり、ドーミング量の抑制と、モアレ縞発生
の抑制効果とを両立させつつ、モアレ縞発生の抑制効果
を一段と向上させた陰極線管を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の陰極線管は、平板に形成された多数の開孔
と、垂直方向に隣接する前記開孔をつなぐブリッジとを
有するシャドウマスクを備え、前記開孔を電子ビームが
通過する陰極線管であって、前記シャドウマスクは、前
記開孔の水平方向の端部から前記開孔内に突出した突出
部を有しており、少なくとも前記シャドウマスクの水平
方向両端近傍では、前記突出部が形成されている部分
で、前記開孔を介した対向部分の間の水平方向最短距離
に比べ、前記開孔を通過する前記電子ビームの水平径の
方が小さいことを特徴とする。前記のような陰極線管に
よれば、突出部の形成によりドーミング量の抑制と、モ
アレ縞発生の抑制効果とを両立できる前記陰極線管にお
いては、前記突出部が形成されている部分で、前記開孔
を介した対向部分の水平方向断面形状が、前記シャドウ
マスクの面に垂直な前記開孔の中心線に対して非対称で
あることが好ましい。前記のような陰極線管によれば、
突出部における形状を非対称な形状とすることにより、
モアレ縞発生の抑制効果を一段と向上させることができ
る。
【0016】また、前記突出部は、前記開孔の水平方向
の両端部から前記開孔内に突出し、かつ先端面同士が対
向していることが好ましい。
【0017】また、前記突出部が形成されている部分
で、前記開孔を介した対向部分のうち、前記シャドウマ
スクの外側に位置する外壁部の水平方向断面形状が、頂
部を境に前記シャドウマスクの裏面へ行くにつれて前記
シャドウマスクの外側へ傾斜する裏傾斜部を有してお
り、前記頂部が、前記シャドウマスクの厚み方向中心よ
りも前記シャドウマスクの表面側にあることが好まし
い。前記のような陰極線管によれば、頂部の位置をシャ
ドウマスクの表面側にずらしたことにより、モアレ縞発
生の抑制効果を一段と向上させることができる。
【0018】また、前記突出部が形成されている部分
で、前記開孔を介した対向部分のうち、前記シャドウマ
スクの内側に位置する内壁部の水平方向断面形状が、頂
部を境に前記シャドウマスクの表面に行くにつれて前記
シャドウマスクの内側へ傾斜する表傾斜部を有してお
り、前記外壁部の頂部が、前記内壁部の頂部よりも前記
シャドウマスクの表面側にあることが好ましい。
【0019】また、前記シャドウマスクの面に垂直な線
を基準とした前記電子ビームの入射角(°)をα(α>
0)、前記突出部が形成されている部分での、前記開孔
を介した対向部分の間の水平方向最短距離(mm)をS
B、前記外壁部の頂部と前記内壁部の頂部との前記シャ
ドウマスク厚み方向のずれ(mm)をΔZ、[1−(前
記開孔を通過する前記電子ビームの水平径(mm))/
(前記開孔を介した対向部分の間の水平方向最短距離
(mm))]を遮光率B(%)とすると、 sin[90°-α-(tan-1ΔZ/SB)]×(SB2+ΔZ2)1/2≦(1-B
/100)×SB の関係を満足することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を用いて説明する。図3を用いて説明したカラ
ー陰極線管の各構成は、本実施形態でも同様であるの
で、その説明は省略する。
【0021】図1に、色選別電極の一実施形態の斜視図
を示している。マスクフレーム10は、長方形状の枠体
で、長辺フレームである対向する一対の支持体11に短
辺フレームである一対の弾性部材12が固定されてい
る。シャドウマスク13は、電子ビーム通過孔である略
スロット形の開孔14がエッチングにより形成されてい
る。
【0022】本図に示したものは、テンション方式が用
いられており、シャドウマスク13は主に矢印Y方向に
引張力が加わった状態で、支持体11間に架張保持され
ている。本図では省略しているが、開孔14には、後に
説明する図2(a)の22a、22bで示したような突
出部が形成されている。
【0023】図2(a)に、スロット型シャドウマスク
の一実施形態の平面図を示している。垂直方向(画面垂
直方向)に隣接する略スロット形の開孔21は、ブリッ
ジ22でつながっている。開孔21内には、突出部22
a、22bが形成されている。これら突出部22a、2
2bは、開孔21の水平方向(画面水平方向)の両端部
から突出しており、突出部22a、22bの各先端部は
対向している。突出部22aと22bとは分離している
ので、これら一対の突出部22a、22bの形成部分で
は、開孔21が水平方向で狭められている。
【0024】突出部22a、22bが形成されているこ
とにより、突出部がブリッジと同様の役割を果たすた
め、ブリッジ22の垂直方向のピッチを小さくして数を
増やしたのと同様にモアレ縞発生の抑制が図れる。その
上、突出部22aと22bとは分離しているので、水平
方向の熱膨張が突出部同士では伝わらず、ドーミングを
防止することができる。すなわち、本実施形態によれ
ば、主に垂直方向に張力をかけるシャドウマスクのドー
ミング量の抑制と、モアレ縞発生の抑制とを両立させる
ことができる。
【0025】ここで、突出部22aと22bとの先端間
の距離が、小さいほど遮光効果は大きく、モアレ縞発生
の抑制の効果も大きくなる。しかしながら、この距離を
小さくすればするほど、高い加工精度が要求され、エッ
チングによる場合はエッチングが困難となり歩留まりが
低下することになる。すなわち、単に突出部先端間の距
離を狭めることには限界があることになる。
【0026】本実施形態は、突出部先端間に一定の距離
を確保した上で、突出部先端の断面形状に特徴を持たす
ことにより、さらに遮光効果を高めたものである。以
下、図2(b)〜(d)を用いて説明する。図2(b)
は、図2(a)に示したシャドウマスクのIII‐III線に
おける断面図、すなわち略スロット形の開孔の全幅部分
の断面図を示している。図2(c)は、図2(a)に示
したシャドウマスクのIV‐IV線における断面図、すなわ
ち略スロット形の開孔の突出部における断面図を示して
いる。
【0027】図2(b)に示した断面図では、開孔21
の全幅部の内周部の断面形状24及び25は、開孔21
の中心線23に対して左右対称な形状となっている。断
面形状24、25の板厚方向の上側にはそれぞれ上側に
行くにつれて広がった傾斜部24a、25aを有してい
る。
【0028】断面形状24、25の板厚方向の下側に
は、それぞれ下側に行くにつれて広がった傾斜部24
b、25bを有している。また、傾斜部24aと24b
とは頂部24cで、傾斜部25aと25bとは頂部25
cでそれぞれ交わっている。
【0029】図2(c)に示した断面図では、突出部2
2a、22b先端の断面形状の基本構成は、図2(b)
に示した開孔全幅部の内周部の各断面形状と同様であ
り、傾斜部26aと26bとは頂部26cで、傾斜部2
7aと27bとは頂部27cでそれぞれ交わっている。
【0030】ただし、図2(c)に示した断面形状は、
図2(b)に示した断面形状と異なり、頂部26c、2
7cの位置が中心線23に対して左右非対称な位置にあ
るため、断面形状26と27とが中心線23に対して左
右非対称な形状になっている。
【0031】頂部27cの板厚方向の位置は、頂部26
cの板厚方向の位置に対してΔZだけ上側にずれてい
る。本図では矢印c方向がシャドウマスク中央部方向
で、矢印d方向がシャドウマスク周辺方向である。した
がって、ΔZ分の位置ずれより、シャドウマスク周辺側
の傾斜部27bは、板厚方向の高さがシャドウマスク中
央部側の傾斜部26bの板厚方向の高さより高くなって
いる。
【0032】このため、例えば図2(c)の矢印eで示
したように傾斜して入射した電子ビームは、その大半
が、傾斜部27bによって遮られ、しかも突出部先端間
隔SBよりも水平径φBが狭くなって通過する。これに
対して、図4(c)に示したような従来の断面形状で
は、矢印aで示したように傾斜して入射した電子ビーム
は、突出部先端間隔SBそのままの水平径φBで通過す
ることになる。
【0033】すなわち、本実施形態によれば、一対の突
出部22a、22bによって、開孔21が水平方向で狭
められていることに加えて、頂部26c、27cの位置
がΔZだけずれていることにより、突出部が形成されて
いる部分で、開孔の水平方向幅よりも電子ビーム水平径
を狭めて遮光効果を一段と高めることができ、モアレ縞
発生の抑制の効果をより高めることができる。
【0034】シャドウマスクの周辺に行くしたがって、
開孔21に入射する電子ビームの、シャドウマスク面の
垂直線を基準とした傾斜の度合いも大きくなるので、こ
のような遮光効果はシャドウマスク周辺側のほうが中央
部側より高い。例えば、シャドウマスクの中心部では、
図2(d)の矢印fで示したように、電子ビームは垂直
に入射するので、ΔZの位置ずれによる遮光効果は得ら
れない。
【0035】このため、シャドウマスクの中央部には、
図2(c)に示したような断面形状を形成しない領域を
設けてもよい。例えば、この範囲は、図1に示したよう
に、シャドウマスクの平面方向における中心点Aを中心
とする直径Bの円の内側としてもよい。直径Bは、例え
ば70mm以内が好ましい。
【0036】また、位置ずれ量ΔZが板厚tと一致する
形状であってもよい。すなわち、この場合は、頂部26
cはシャドウマスク板厚方向の裏面側の端部に位置し、
頂部27cはシャドウマスク板厚方向の表面側の端部に
位置することになり、各断面形状はそれぞれ、一方向の
傾斜を有する傾斜部を有することになる。
【0037】すなわち、このような形状では頂部26c
側の傾斜部は頂部26を起点としてシャドウマスク20
の表面に行くにつれてシャドウマスク20の中央部側に
傾斜し、頂部27c側の傾斜部は頂部27cを起点とし
てシャドウマスク20の裏面に行くにつれてシャドウマ
スク20の周辺側に傾斜することになる。
【0038】断面形状は、図2(c)に示したように電
子ビームの入射角(°)をα(α>0)、突出部が形成
されている部分での、開孔を介した対向部分の間の水平
方向最短距離(mm)をSB、一対の突出部の頂部のシ
ャドウマスク厚み方向のずれ(mm)をΔZ、[1−
(開孔を通過する前記電子ビームの水平径(mm))/
(開孔を介した対向部分の間の水平方向最短距離(m
m))]を遮光率B(%)とすると、下記の(式1)を
満足していることが好ましい。
【0039】(式1)sin[90°-α-(tan-1ΔZ/SB)]×
(SB2+ΔZ2)1/2≦(1-B/100)×SB ここで、開孔を通過する前記電子ビームの水平径(m
m)は、図2(c)では、φBに相当する。
【0040】例えば、板厚t=0.1のシャドウマスク
において、SB=0.04、ΔZ=0.1、B=80と
設定すると、α≧17.5°の範囲で(式1)を満足す
る。すなわち、α≧17.5°の範囲では、80%以上
の遮光率が確保できることになる。遮光率(%)Bの値
を例えばB<80の範囲で低く設定すれば、このような
遮光率の得られる範囲は、より中央側にまで広がること
になる。
【0041】また、前記の例においてΔZ=0.028
とした場合には、α≧45.6°の範囲で80%以上の
遮光率が確保できる。SBを変化させた場合でも一定の
遮光率が確保できるαの範囲が変化することになる。こ
のように(式1)を用いてΔZ、SBを設定すれば、一
定の遮光率Bが確保できるαの範囲を変化させることが
できる。
【0042】本実施形態のような、ΔZだけ位置のずれ
た突出部形状を有する開孔はエッチングにより形成でき
る。図2(c)の例で説明すれば、例えばシャドウマス
クの表面側のレジストパターンと裏面側のレジストパタ
ーンにおいて、傾斜部26a、27aで形成される表孔
に相当する部分の中心と、傾斜部26b、27bで形成
される裏孔に相当する部分の中心とをずらすことにより
形成できる。
【0043】なお、前記実施形態では、突出部は開孔内
の両端から突出した例について説明したが、開孔内の一
端のみから突出したものであってもよい。
【0044】また、突出部の断面形状における頂部は、
エッジ形状の例で説明したが、頂部に平坦部や曲面部を
有する形状であってもよい。
【0045】また、突出部の平面方向の形状は矩形状の
例で説明したが、これに限らず開孔及び突出部の角が丸
みを帯びた形状でもよく、突出部の根元部分から先端部
分にかけて徐々に突出する形状としてもよい。このよう
に、徐々に突出する形状は、シャドウマスクを製造する
際に主として用いられるエッチング法では実現し易く、
実用的である。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の陰極線管によれ
ば、開孔の水平方向の端部から開孔内に突出した突出部
の形成によりドーミング量の抑制と、モアレ縞発生の抑
制効果を両立させることができ、突出部における開孔の
水平方向の断面形状のうち、開孔を介した左右の対向部
分の形状を非対称な形状とすることにより、モアレ縞発
生の抑制効果を一段と向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る色選別電極の斜視図
【図2】(a)本発明の一実施形態に係るスロット型シ
ャドウマスクの平面図 (b)図2(a)のIII‐III線における断面図 (c)図2(a)のIV‐IV線における断面図 (d)図2(c)において電子ビームが垂直方向に入射
した状態を示す図
【図3】従来のカラー陰極線管の一例の断面図
【図4】(a)従来のスロット型シャドウマスクの一例
の平面図 (b)図4(a)のI‐I線における断面図 (c)図4(a)のII‐II線における断面図
【符号の説明】
10 マスクフレーム 11 支持体 12 弾性部材 13,20 シャドウマスク 14,21,23,25 開孔 22 ブリッジ 22a,22b 突出部 23 中心線 24、25 断面形状 24a,24b,25a,25b,26a,26b,2
7a,27b 傾斜部 24c,25c,26c,27c 頂部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板に形成された多数の開孔と、垂直方
    向に隣接する前記開孔をつなぐブリッジとを有するシャ
    ドウマスクを備え、前記開孔を電子ビームが通過する陰
    極線管であって、前記シャドウマスクは、前記開孔の水
    平方向の端部から前記開孔内に突出した突出部を有して
    おり、少なくとも前記シャドウマスクの水平方向両端近
    傍では、前記突出部が形成されている部分で、前記開孔
    を介した対向部分の間の水平方向最短距離に比べ、前記
    開孔を通過する前記電子ビームの水平径の方が小さいこ
    とを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記突出部が形成されている部分で、前
    記開孔を介した対向部分の水平方向断面形状が、前記シ
    ャドウマスクの面に垂直な前記開孔の中心線に対して非
    対称である請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記突出部は、前記開孔の水平方向の両
    端部から前記開孔内に突出し、かつ先端面同士が対向し
    ている請求項1又は2に記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記突出部が形成されている部分で、前
    記開孔を介した対向部分のうち、前記シャドウマスクの
    外側に位置する外壁部の水平方向断面形状が、頂部を境
    に前記シャドウマスクの裏面へ行くにつれて前記シャド
    ウマスクの外側へ傾斜する裏傾斜部を有しており、前記
    頂部が、前記シャドウマスクの厚み方向中心よりも前記
    シャドウマスクの表面側にある請求項1から3のいずれ
    かに記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 前記突出部が形成されている部分で、前
    記開孔を介した対向部分のうち、前記シャドウマスクの
    内側に位置する内壁部の水平方向断面形状が、頂部を境
    に前記シャドウマスクの表面に行くにつれて前記シャド
    ウマスクの内側へ傾斜する表傾斜部を有しており、前記
    外壁部の頂部が、前記内壁部の頂部よりも前記シャドウ
    マスクの表面側にある請求項4に記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記シャドウマスクの面に垂直な線を基
    準とした前記電子ビームの入射角(°)をα(α>
    0)、前記突出部が形成されている部分での、前記開孔
    を介した対向部分の間の水平方向最短距離(mm)をS
    B、前記外壁部の頂部と前記内壁部の頂部との前記シャ
    ドウマスク厚み方向のずれ(mm)をΔZ、[1−(前
    記開孔を通過する前記電子ビームの水平径(mm))/
    (前記開孔を介した対向部分の間の水平方向最短距離
    (mm))]を遮光率B(%)とすると、 sin[90°-α-(tan-1ΔZ/SB)]×(SB2+ΔZ2)1/2≦(1-B
    /100)×SB の関係を満足する請求項5に記載の陰極線管。
JP36294999A 1999-12-21 1999-12-21 陰極線管 Expired - Fee Related JP3856611B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36294999A JP3856611B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 陰極線管
TW089126971A TW582048B (en) 1999-12-21 2000-12-16 Cathode ray tube
EP00127895A EP1111649A3 (en) 1999-12-21 2000-12-20 Cathode ray tube
CNB001364774A CN1246875C (zh) 1999-12-21 2000-12-21 阴极射线管
US09/746,358 US6577047B2 (en) 1999-12-21 2000-12-21 Cathode ray tube
KR1020000079759A KR100352100B1 (ko) 1999-12-21 2000-12-21 음극선관

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36294999A JP3856611B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 陰極線管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001176415A true JP2001176415A (ja) 2001-06-29
JP3856611B2 JP3856611B2 (ja) 2006-12-13

Family

ID=18478143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36294999A Expired - Fee Related JP3856611B2 (ja) 1999-12-21 1999-12-21 陰極線管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3856611B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3856611B2 (ja) 2006-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3789268B2 (ja) 陰極線管
US6486596B1 (en) Braun color cathode ray tube having shadow mask horizontal pitch novelty
JP3856611B2 (ja) 陰極線管
KR100352100B1 (ko) 음극선관
US6323589B1 (en) Color cathode ray tube having a shadow mask of improved strength
KR100190675B1 (ko) 칼라 음극선관
JP3835728B2 (ja) 陰極線管
KR100399852B1 (ko) 음극선관
KR100334081B1 (ko) 칼라 음극선관용 마스크
JP3789267B2 (ja) 陰極線管
JP3082601B2 (ja) シャドウマスク型カラー陰極線管
JP3878814B2 (ja) 陰極線管
US20020117955A1 (en) Mask assembly for cathode ray tube
JPS63239752A (ja) カラ−受像管
JP2004303432A (ja) カラー陰極線管
JP2002110060A (ja) シャドウマスク構体及びカラー受像管
JP2006260816A (ja) シャドウマスク構体及びそれを用いたカラー受像管
JP2001243891A (ja) カラー陰極線管
JPH07335140A (ja) カラー受像管
JPH1079233A (ja) カラー受像管
JP2002117784A (ja) 陰極線管
JP2005536022A (ja) カラー陰極線管の改良
JP2005259521A (ja) カラー陰極線管
JP2004342560A (ja) カラー陰極線管
JP2005251531A (ja) カラー受像管

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060912

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees