JP2001175840A - 害虫計数装置 - Google Patents

害虫計数装置

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JP2001175840A
JP2001175840A JP35559599A JP35559599A JP2001175840A JP 2001175840 A JP2001175840 A JP 2001175840A JP 35559599 A JP35559599 A JP 35559599A JP 35559599 A JP35559599 A JP 35559599A JP 2001175840 A JP2001175840 A JP 2001175840A
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JP
Japan
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pest
electric shock
electrode
pests
counting device
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JP35559599A
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English (en)
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Hironari Shimura
裕也 志村
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Kawasaki Kiko Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作が環境条件や気象条件に影響されること
なく、一定の計数精度を維持し、安定性の高い害虫計数
装置を提供する。 【解決手段】 誘引した害虫(12)に電撃を与え、そ
の電撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前記
電撃を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であっ
て、第1及び第2の電極体(26、28)の配置形態、
害虫(12)に対応した間隔設定、電極体(26、2
8)の絶縁間隔(34)の設定、装置本体(2)の傾斜
や転倒時の給電停止により、害虫の計数精度、誤動作防
止、安全性の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、茶を栽培する圃場
で発生するチャノコカクモンハマキ、チャハマキ、チャ
ノホソガ等の害虫の発生予察他、たばこ、稲、野菜、果
実等、各種植物栽培の圃場での害虫の発生予察等に用い
られる害虫計数装置に関する。
【0002】
【従来の技術】茶葉の生産及び収穫量を高める上で、チ
ャノコカクモンハマキ、チャハマキ、チャノホソガ等の
害虫の発生状況を予測することは、適時に殺虫剤を散布
し、又は生葉の刈り取りを行う上で極めて重要である。
時期を逸すると、殺虫剤の散布が無駄になるばかりか、
害虫から生葉を防護することができない。従来、害虫の
発生消長を知るため、性フェロモン剤を用いて特定害虫
を誘引し、その害虫を粘着板や水槽内に束縛、殺傷し、
人的に計数する「フェロモントラップ」が広く使用さ
れ、例えば、特許第2686507号「鱗支目その他の
飛翔性害虫の自動計数印字式フェロモントラップ」や実
開昭59−105878号「電撃殺虫器」等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】害虫計数装置は圃場に
設置されて誘引した害虫に高電圧を以て電撃を与え、そ
れを計数するものであるため、電撃動作特性が環境条件
や気象条件等に左右され、計数精度が不安定になる等の
不都合がある。
【0004】即ち、高電圧が印加された電極間に害虫を
導いて電撃を加えると、電撃によって死骸化した害虫が
電極に付着したり、また、電撃を受けて落下する害虫が
再度電撃を受けると、その害虫の計数精度が低下する。
【0005】また、電撃に必要な数千ボルトの高電圧が
加えられた電極間は、害虫以外の外的要因、水分やごみ
等で短絡、高湿度で自己放電を生ずるおそれがある。こ
のような誤動作は、装置の信頼性の低下や、寿命に影響
し、また、電撃を計数する場合には計数精度を低下させ
ることになる。
【0006】そして、装置本体は電撃に必要な数千ボル
トの高電圧が印加された電極等を持つ電撃部を備えてい
る。このような装置本体が外的要因で傾いたり、転倒し
た状態で放置されると、安全性を損なうおそれがある。
【0007】そこで、本発明は、動作が環境条件や気象
条件に影響されることなく、一定の計数精度を維持し、
安定性の高い害虫計数装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の害虫計数装置
は、誘引した害虫(12)に電撃を与え、その電撃を通
じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前記電撃を受け
た害虫を直接計数する害虫計数装置であって、第1及び
第2の電極体(26、28)の配置形態、害虫(12)
に対応した間隔設定、電極体(26、28)の絶縁間隔
(34)の設定、装置本体(2)の傾斜や転倒時の給電
停止により、害虫の計数精度、誤動作防止、安全性の向
上を図ることができる。
【0009】請求項1に係る本発明の害虫計数装置は、
計数すべき害虫(12)を誘引して電撃を与え、その電
撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前記電撃
を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であって、前
記害虫に電撃を与える高電圧が印加される第1及び第2
の電極体(26、28)を備え、これら第1及び第2の
電極体の電極端の位置を変異させてなることを特徴とす
る。
【0010】即ち、誘引された害虫は第1及び第2の電
極体の間隔内に導かれて電撃を受ける。各電極体の間隔
が狭い中間部(突出部32)で電撃を受けて落下する
が、その電極端の位置が異なっているため、電極端側で
再度の電撃を受けることがない。この結果、害虫の落下
が妨げられることがなく、電極体の中間部に害虫が引っ
掛かるという不都合を防止できる。電撃を以て計数する
場合には、一頭の害虫に複数の電撃を生じることがな
く、また、電撃とは無関係に害虫を光学的センサで計数
する場合にも確実に害虫を検知することができ、計数精
度を上げることができる。
【0011】請求項2に係る本発明の害虫計数装置は、
前記第1及び第2の電極体が環状体であって、同心円上
に一定の間隔で設置されるとともに、前記電極端の間隔
(絶縁間隔34)を中間部(突出部32)の間隔より大
きく設定したことを特徴とする。即ち、電極体間隔が一
定に保持されるので、誤動作や電撃を受けた害虫が引っ
掛かることがなく、電極端側が拡開しているので、誤放
電による再度の電撃を確実に防止できる。計数動作の信
頼性を高めることができる。
【0012】請求項3に係る本発明の害虫計数装置は、
前記第1及び第2の電極体が所定の間隔で螺旋状に形成
されたことを特徴とする。即ち、本発明は、電極体の形
態に限定されるものではなく、例えば、所定の間隔で螺
旋状に形成されたものであっても、同様に電撃による計
数精度を向上させることができる。
【0013】請求項4に係る本発明の害虫計数装置は、
前記第1及び第2の電極体の内部空間に前記害虫を誘引
するフェロモン、その他の誘引剤(46)を設置したこ
とを特徴とする。即ち、電撃を与えることにより、計数
すべき害虫を引き寄せる手段として、フェロモン等の誘
引剤を電極体の内部空間に設置すれば、目的とする害虫
を効率よく誘引することができる。
【0014】請求項5に係る本発明の害虫計数装置は、
計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、その電撃を通じ
て前記害虫を間接的に計数し、又は、前記電撃を受けた
害虫を直接計数する害虫計数装置であって、前記害虫に
電撃を与える高電圧が印加される第1及び第2の電極体
を備え、これら第1及び第2の電極体の各エレメント
(電極エレメント64、66)の間隔を前記害虫の大き
さに応じて設定してなることを特徴とする。即ち、電極
体の各エレメントの間隔を計数すべき害虫に対応して設
定しているので、水滴や降雨等の高湿度による自己放電
を防止でき、対象とする害虫に対する電撃が確実にな
り、計数精度を向上させることができる。
【0015】請求項6に係る本発明の害虫計数装置は、
計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、その電撃を通じ
て前記害虫を間接的に計数し、又は、前記電撃を受けた
害虫を直接計数する害虫計数装置であって、前記害虫に
電撃を与える高電圧が印加される第1及び第2の電極体
と、これら第1及び第2の電極体(26、28)を支持
する電極支持体(30)と、この電極支持体に設けられ
て前記第1及び第2の電極体の電極端側の絶縁間隔(3
4)を拡大する絶縁手段(絶縁壁36、スペーサ38、
40)とを備えたことを特徴とする。即ち、各電極体の
電極端側の絶縁間隔を絶縁手段によって拡大したので、
害虫以外の水滴や高湿度による端部側での自己放電を防
止でき、安全性、動作の信頼性、計数精度の向上を図る
ことができる。
【0016】請求項7に係る本発明の害虫計数装置は、
前記電極支持体にスペーサ(38、40)を介して前記
第1及び第2の電極体の電極端側を取り付けたことを特
徴とする。即ち、スペーサによって各電極体の電極端側
の絶縁間隔が拡大され、スペーサの大きさに対応した電
極間絶縁を図ることができ、自己放電を防止して計数精
度の向上を図ることができる。
【0017】請求項8に係る本発明の害虫計数装置は、
計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、その電撃を通じ
て前記害虫を間接的に計数し、又は、前記電撃を受けた
害虫を直接計数する害虫計数装置であって、前記害虫に
電撃を与える電撃部(16)を収容した装置本体(2)
に傾斜ないし転倒を検出する検出手段(傾斜センサ8)
を設置し、この検出手段が前記装置本体の傾斜ないし転
倒を検出したとき、その検出出力によって前記電撃部に
対する給電を遮断することを特徴とする。即ち、このよ
うな構成によれば、装置本体が傾斜や転倒に際し、給電
が遮断され、漏電等の不都合を防止でき、動作の信頼性
及び安全性を高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の害虫計数装置の実施の形
態、図2はその給電系統を示している。この害虫計数装
置は、茶園等の圃場に設置されて茶の成長に有害な害虫
の発生消長の予察等に使用されるものであって、フェロ
モン等の誘引物質を用いて誘引した害虫に電撃を与え、
その電撃を通じて害虫を間接的に計数し、又は、電撃を
受けた害虫を直接計数するものである。
【0020】装置本体2は、地面6に複数の脚4によっ
て立設されており、この実施形態の場合、脚4の先端部
が地中に埋設されている。脚4の中途部分には、装置本
体2の傾斜を検出する手段として傾斜センサ8が設置さ
れている。この傾斜センサ8は、装置本体2の転倒を検
出する転倒センサで構成してもよい。この傾斜センサ8
の検出出力は、図2に示す電源装置50の制御入力とな
る。
【0021】装置本体2には、霜や降雨から内部機構を
防護する手段としてルーフ10が設けられているととも
に、装置内部への害虫12以外の侵入を防止し、安全性
を確保する手段として遮蔽壁14が設けられている。こ
の遮蔽壁14は、例えば、複数の金属リングの集合体で
外壁を構成し、選択的に害虫12を通過させる構成とし
てもよい。
【0022】ルーフ10及び遮蔽壁14で包囲された内
部空間には、侵入した害虫12に高電圧の放電による電
撃を与える手段として電撃部16が設置されている。こ
の電撃部16は、上部側の防護カバー18によって包囲
されるとともに、その周囲に害虫12を誘導する案内手
段、雨除け手段として上下方向に複数のガイドルーフ2
0a、20b、20cが設置されている。各ガイドルー
フ20a〜20cは例えば、円錐状であって、害虫12
の侵入通路22を構成している。この実施の形態では、
ガイドルーフ20aが最も径大、ガイドルーフ20cが
最も径小であって、ガイドルーフ20aの内側部分には
円筒形の防護カバー24が備えられている。したがっ
て、ガイドルーフ20a〜20cは侵入する害虫12を
電撃部16内に案内するとともに、防護カバー24とと
もに風雨やごみ等の侵入を阻止する遮蔽手段として機能
する。
【0023】このように防護カバー18、24及びガイ
ドルーフ20a〜20cで包囲された空間内には、害虫
12に高電圧による電撃を与える第1及び第2の電極体
26、28が設置されており、各電極体26、28は支
持手段である電極支持体30によって支持されている。
電極体26は陽極側、電極体28は陰極側であって、図
2に示す電源装置50から高電圧が印加されている。電
極体26、28は縦方向にスリット及びリボン状の電極
エレメント64、66(図4〜図7)を備えたスカート
状の環状体であって、一方の電極体26は、電極体28
より径大で、しかも、高さが小さく、その中間部に一定
の幅で屈曲させて形成された突出部32を備えており、
この突出部32が成す円筒部分の直径が電極体28の電
極エレメントと同一面となるように交互に一定の角度間
隔を以て配置されている。この角度間隔、即ち、電極エ
レメントの間隔ピッチは捕獲すべき害虫12の大きさに
対応させ、例えば、誘引ないし捕獲対象である害虫12
の大きさを10〜20mmとすれば、電極エレメントの
間隔ピッチは、6〜12mmに設定する。そして、電極
体26は電極体28より径大であることから、上下側の
電極端側には、直径方向に大なる絶縁間隔34が設定さ
れている。
【0024】絶縁性合成樹脂等の絶縁材料で形成された
電極支持体30の下面側には、電極体26、28の上端
部側の絶縁耐力を増強する手段として絶縁物で構成され
た突出した絶縁壁36が設けられるとともに、絶縁手段
である第1のスペーサ38を介在させて電極体26、絶
縁手段である第2のスペーサ40を介在させて電極体2
8が取り付けられている。スペーサ40はスペーサ38
より高さが大きく、そのため、電極体26、28の電極
端の取付位置が変異し、即ち、電極体28は電極体26
より下方に位置し、しかも、電極体28の下側の端部は
電極体26より下方に突出している。
【0025】そして、電極体28の内部中央には、電極
支持体30の中央部に形成されている透孔42を貫通さ
せた支持具44によって誘引剤46が垂下されている。
誘引剤46は、常温で気化し、電極体26、28のスリ
ット部からガイドルーフ20a〜20cの侵入通路22
に流れて外気に放出される。この誘引剤46で誘引され
た害虫12は、侵入通路22から電極体26、28の電
極エレメントに導かれて電撃を受けることになる。
【0026】防護カバー24の下方には、電撃を受けて
死骸化し、又は、動きを止められて落下する害虫12を
収容する収容手段としての容器48が設けられていると
ともに、電源装置50が設置されている。
【0027】以上のように構成したので、電極体26、
28が高さ方向の位置を変異させて設置されており、突
出部32で電撃を受けた害虫12は、その電極体26、
28の周壁部側から容器48内に落下して収容され、落
下の途上で電極体26、28による再度の電撃を受ける
ことがない。特に、電極体26、28の下端部は、電極
体26が径大であるため、害虫12より十分に大きな絶
縁間隔34が設定されており、しかも、電極体28が電
極体26より下方に延長されていることから、電極間に
落下する害虫12が接触することがない。
【0028】また、電極体26、28の上部側の位置
は、スペーサ38、40によって段差が設けられ、突出
した絶縁壁36によって十分な絶縁間隔34が設定され
ていることから、風雨や霜による自然放電を確実に防止
できる。付着した水滴は、各電極体26、28を伝って
下方に移動するが、電極エレメントの間隔ピッチは、害
虫12の大きさと水滴の橋絡による誤放電を防止するに
必要な大きさに設定されている。
【0029】そして、この害虫計数装置の給電系統は、
図2に示すように、電源装置50を備えており、太陽電
池やバッテリ等の直流電源52で得られる直流電圧をコ
ンバータ54によって交流に変換し、この交流出力を安
全スイッチ56を介してインバータ58に加えて高電圧
を発生させ、この高電圧を電極体26、28に加えてい
る。
【0030】安全スイッチ56は傾斜センサ8の検出を
受けて開閉する開閉手段であって、装置本体2が所定角
度以上傾斜したとき、その検出出力を以て給電を遮断さ
せる。したがって、装置本体2が所定角度以上傾斜した
とき、給電が遮断され、漏電等の不都合から取扱者を防
護することができる。そして、装置本体2を正常に復帰
させた場合には、その検出出力によって安全スイッチ5
6を閉状態にする。なお、傾斜センサ8を転倒センサで
構成し、同様に、安全スイッチ56を開閉させてもよ
い。
【0031】また、この害虫計数装置の給電系統には、
図3に示すように、傾斜センサ8の検出出力を制御装置
61に加えて制御出力を発生させ、その制御出力によっ
て安全スイッチ56を開閉するようにしても同様に安全
性を確保することができる。また、図2及び図3に示す
電源装置50において、傾斜センサ8の検出出力によっ
て直流電源52の動作を停止させ、又は、直流電源52
の出力を遮断するようにしても、安全機能を高めること
ができる。
【0032】そして、害虫12に対する電撃は図示しな
い計数手段で計数され、又は、電撃によって動きを止め
られ又は死骸化した害虫12は図示しない計数手段で計
数され、その計数値は一定の時間又は期間で積算され、
発生消長が算出されることにより、防除情報として用い
られる。
【0033】
【実施例】次に、図4及び図5は、電極体26、28及
び電極支持体30の実施例を示している。図1と同一部
分には同一符号を付してある。絶縁材料で形成された円
板状の電極支持体30には、重合させた電極体26、2
8がスペーサ38、40を介してねじ59等の固定手段
で強固に固定されている。この電極支持体30の周縁部
は一定幅の立壁31が設けられるとともに径大に形成さ
れて、電極体26、28の上側端部及びその電気的な接
続部分を防護している。そして、図5に示すように、電
極体26、28は同心円上に構成され、上端部側には十
分に大きな絶縁間隔34が設定され、各電極体26、2
8には個別に取付部60、62が設けられており、これ
ら取付部60、62によってスペーサ38、40を介し
て各電極体26、28が電極支持体30に固定されてい
る。また、電極体26、28には同一幅の電極エレメン
ト64、66が設けられており、電極エレメント64に
は中間部に電極体28側に突出させた突出部32が形成
され、電極エレメント64、66がほぼ同一円周面を構
成するように設定され、一定の角度間隔θが設定され、
即ち、電極エレメント64、66の絶縁間隔は一定であ
り、捕獲すべき害虫12の大きさ(10〜20mm)に
対応して6〜12mm程度に設定されている。
【0034】そして、電極体26は、図6に示すよう
に、弾性を有しかつ導電性の高い金属板にプレス加工を
施し、上下部に平行な支持部68、70を設け、各支持
部68、70間に一定の間隔ピッチaで複数の一定幅の
電極エレメント64を形成したものである。この実施例
の場合、電極体26には45度の角度間隔を成す電極エ
レメント64が形成され、支持部68側に複数の取付部
60が形成されている。各取付部60には、ねじ59を
挿通させるための透孔72が形成されている。そして、
支持部68、70の長手方向の各両端部を重ね合わせて
溶接することにより、円筒状の電極体26が得られる。
【0035】同様に、電極体28は、図7に示すよう
に、電極体26と同様に弾性を有しかつ導電性の高い金
属板にプレス加工を施し、上下部に平行な支持部74、
76を設け、各支持部74、76間に一定の間隔ピッチ
b(<a)で複数の一定幅の電極エレメント66を形成
したものである。この実施例の場合、電極体28には4
5度の角度間隔を成す電極エレメント66が形成され、
支持部74側に複数の取付部62が形成されている。各
取付部62には、ねじ59を挿通させるための透孔78
が形成されている。そして、支持部74、76の長手方
向の各両端部を重ね合わせて溶接することにより、円筒
状の電極体28が得られる。
【0036】そして、これら電極体26、28は、一方
の電極エレメント64の間隔内に他方の電極エレメント
66が位置するように角度間隔、即ち、22.5度にな
るように重ねて電極支持体30に固定することにより、
図5に示すように、各電極エレメント64、66の間隔
が一定になる。
【0037】このような構成とすれば、高湿度や水滴に
よる誤放電を防止でき、環境条件や気象条件によって影
響を受けない放電動作を確保し、害虫12の電撃による
計数精度を維持することができる。
【0038】また、この実施例では、電極エレメント6
4側がその内周面を電極エレメント66の外周面に一致
するように構成されているが、各電極エレメント64、
66の間隔が一定であればよく、各内周面を一致させる
必要はない。
【0039】次に、図8及び図9は本発明の害虫計数装
置の具体的な実施例を示し、図8はその部分断面、図9
はその電極体、電極支持体及び両者の結合構造を示して
いる。
【0040】装置本体2の上部には、装置内部への害虫
12以外の侵入を防止して作業者等の安全性を確保する
手段である遮蔽壁14が円筒状リングワイヤによって形
成されている。この実施例では、遮蔽壁14の内側に
は、遮蔽壁15が設置されており、安全性が高められて
いる。そして、遮蔽壁14の上部にはヒンジ80を以て
円弧を描いて開閉されるルーフ10が設けられ、このル
ーフ10と遮蔽壁14との開閉を阻止する手段としてバ
ックル82が設けられ、図示しない錠前等で自由な開閉
を防止する。また、ルーフ10の開閉を検出する手段と
して安全リミットスイッチ84が遮蔽壁14側に取り付
けられており、ルーフ10が開状態に移行し、又は、開
状態にあるとき、その状態を表す信号が安全リミットス
イッチ84から出力される。この安全リミットスイッチ
84の出力を安全スイッチ56(図2)、又は制御装置
61(図3)に付与することによって、ルーフ10が開
状態のとき、電極体26、28への給電を遮断すること
ができる。
【0041】そして、籠型の遮蔽壁14、15とルーフ
10とで包囲された空間内に設置された電撃部16に
は、例えば、円筒状に形成された電撃部本体86の上部
側にヒンジ88を以て円弧を描いて開閉される防護カバ
ー18が取り付けられ、バックル90を以て開閉が阻止
され、かつ、図示しない錠前等で自由な開閉が防止され
ている。また、電撃部本体86に取り付けられた電極支
持体30の上面部には、防護カバー18の開閉を検出す
る手段として安全リミットスイッチ92が取り付けられ
ており、防護カバー18が開状態に移行し、又は、開状
態にあるとき、その状態を表す信号が安全リミットスイ
ッチ92から出力される。この安全リミットスイッチ9
2の出力を安全スイッチ56(図2)、又は制御装置6
1(図3)に付与することによって、防護カバー18が
開状態のとき、電極体26、28への給電を遮断するこ
とができ、作業者の安全性が確保されている。
【0042】電極支持体30の周縁部に突設又は形成さ
れた筒状の立壁94には、ガイドルーフ20cの上固定
部96がねじ98によって固定され、ガイドルーフ20
aに設けられた下固定部100がねじ102によって装
置本体2側に固定されている。即ち、ガイドルーフ20
a〜20cは、遮蔽壁15の内側に設置されており、こ
のため、ガイドルーフ20a〜20cの内側に設置され
る電極体26、28への害虫12以外の接触を困難に
し、安全性を高めている。また、ガイドルーフ20a〜
20cは円錐台状であって、複数の支柱103によって
支持されており、ガイドルーフ20aには防護カバー2
4が一体に形成されている。即ち、ガイドルーフ20a
〜20c、防護カバー24、上固定部96、下固定部1
00及び支柱103は、合成樹脂によって一体に成形加
工される等、単一又は複数の部品で構成することができ
る。また、支柱103より内側におけるガイドルーフ2
0a、20bの部分は中途部から上方に屈曲されて風雨
やごみ等が防護カバー24側に落下又は進入するのを阻
止している。
【0043】この実施例では、電極支持体30の天井面
は絶縁壁36を設けて区画されており、一様なフラット
面に形成された取付面には、高さが同一のスペーサ3
8、40を介してねじ59を以て電極体26、28が固
定されている。即ち、電極体26、28の取付部分は、
それぞれ絶縁壁36、37で区画されて絶縁されている
とともに、同一の高さに設定されている。
【0044】電極支持体30の中央に開口された透孔4
2には、図示しない誘引剤46(図1)を取り付けるU
字形の支持具44を貫通させた支持栓104が着脱可能
に設けられ、支持栓104の上部には支持具44の把手
106が設けられている。即ち、把手106によって支
持栓104を透孔42から外すことにより、支持具44
に対して誘引剤46の着脱を行うことができ、誘引剤4
6は電極体26、28の内部に垂下される。
【0045】電極支持体30には、図9に示すように、
電極体26、28が中心を一致させて同心円上に配置さ
れ、ねじ59によって強固に固定される。
【0046】次に、図10は第1の電極体の他の実施例
を示している。この実施例では、電極体26の上部側の
支持部68を支持部70より径大にし、内部に設置され
る電極体28の支持部74との間隔を拡大させており、
このようにすれば、両者間の絶縁耐力を拡大することが
できる。
【0047】次に、図11は第2の電極体の他の実施例
を示している。この実施例では、第2の電極体28を電
極体26の下部側から十分に露出させるため、その長さ
を大きく設定したものである。
【0048】次に、図12は、第1及び第2の電極体の
他の実施例を示しており、電極体26、28は、一定の
間隔を持つ螺旋状のコイルで形成したものである。即
ち、本発明は、電極体の形態に限定されるものではな
く、例えば、所定の間隔で螺旋状に形成されたものであ
っても、同様に電撃による計数精度が期待できる。
【0049】なお、実施例では、弾性を有しかつ導電性
の高い金属板にプレス加工で一体に形成した電極体を例
に取って説明したが、分離した上下部を別々にプレス加
工して溶接等の固着手段で一体化するようにしてもよ
い。この場合、部品点数や作業工数が増加するが、所定
の形状に加工し易く、製造時間の短縮化が期待できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。 a 動作が環境条件や気象条件に影響されることなく、
一定の計数精度を維持することができる。 b 害虫の落下が妨げられることがなく、電極体の中間
部に害虫が引っ掛かるという不都合を防止でき、電撃を
以て計数する場合には、一頭の害虫に複数の電撃を生じ
ることがなく、また、電撃とは無関係に害虫を光学的セ
ンサで計数する場合にも確実に害虫を検知でき、計数精
度を上げることができる。 c 電極体間隔が一定に保持されるので、誤動作や電撃
を受けた害虫が引っ掛かることがなく、電極端側が拡開
しているので、誤放電による再度の電撃を確実に防止で
き、計数動作の信頼性を高めることができる。 d 籠型や螺旋コイル型等の各種形状を持つ電極体にお
いて、電撃による計数精度を高めることができる。 e 電極体の内部空間に誘引剤を設置でき、計数すべき
害虫を効率よく誘引でき、計数精度を高めることができ
る。 f 電極体の各エレメントの間隔は計数すべき害虫に電
撃を与えるための条件と、水滴や降雨等の高湿度による
自己放電を防止できる条件とを以て決定されているの
で、対象とする害虫に対して電撃を確実に生じさせると
ともに、誤放電を防止でき、害虫の計数精度を向上させ
ることができる。 g 各電極体の電極端側の絶縁間隔を絶縁手段によって
拡大したので、害虫以外の水滴や高湿度による端部側で
の自己放電を防止でき、安全性、動作の信頼性、計数精
度の向上を図ることができる。 h スペーサを設けて電極体の電極端側に十分な絶縁間
隔を確保したので、スペーサの大きさに対応した電極間
絶縁を図ることができ、自己放電を防止して計数精度を
向上させることができる。 i 装置本体が傾斜や転倒に際し、給電が遮断され、漏
電等の不都合を防止でき、動作の信頼性及び安全性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の害虫計数装置の実施の形態を示す図で
ある。
【図2】給電系統を示すブロック図である。
【図3】他の給電系統を示すブロック図である。
【図4】電極体、電極支持体及び両者の結合構造の実施
例を示す部分断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】第1の電極体を示す展開図である。
【図7】第2の電極体を示す展開図である。
【図8】本発明の害虫計数装置の実施例を示す部分断面
図である。
【図9】電極体、電極支持体及び両者の結合構造の実施
例を示す横断面図である。
【図10】第1の電極体を示す側面図である。
【図11】第2の電極体を示す側面図である。
【図12】第1及び第2の電極体を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 装置本体 8 傾斜センサ(検出手段) 12 害虫 16 電撃部 26 第1の電極体 28 第2の電極体 30 電極支持体 32 突出部(中間部) 34 絶縁間隔 36 絶縁壁 38 第1のスペーサ 40 第2のスペーサ 46 誘引剤 64、66 電極エレメント

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、
    その電撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前
    記電撃を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であっ
    て、 前記害虫に電撃を与える高電圧が印加される第1及び第
    2の電極体を備え、これら第1及び第2の電極体の電極
    端の位置を変異させてなることを特徴とする害虫計数装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の電極体は環状体であ
    って、同心円上に一定の間隔で設置されるとともに、前
    記電極端の間隔を中間部の間隔より大きく設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の害虫計数装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の電極体は、所定の間
    隔で螺旋状に形成されたことを特徴とする請求項1記載
    の害虫計数装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の電極体の内部空間に
    前記害虫を誘引するフェロモン、その他の誘引剤を設置
    したことを特徴とする請求項1記載の害虫計数装置。
  5. 【請求項5】 計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、
    その電撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前
    記電撃を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であっ
    て、 前記害虫に電撃を与える高電圧が印加される第1及び第
    2の電極体を備え、これら第1及び第2の電極体の各エ
    レメントの間隔を前記害虫の大きさに応じて設定してな
    ることを特徴とする害虫計数装置。
  6. 【請求項6】 計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、
    その電撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前
    記電撃を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であっ
    て、 前記害虫に電撃を与える高電圧が印加される第1及び第
    2の電極体と、 これら第1及び第2の電極体を支持する電極支持体と、 この電極支持体に設けられて前記第1及び第2の電極体
    の電極端側の絶縁間隔を拡大する絶縁手段と、 を備えたことを特徴とする害虫計数装置。
  7. 【請求項7】 前記電極支持体にスペーサを介して前記
    第1及び第2の電極体の電極端側を取り付けたことを特
    徴とする請求項1、5、6記載の害虫計数装置。
  8. 【請求項8】 計数すべき害虫を誘引して電撃を与え、
    その電撃を通じて前記害虫を間接的に計数し、又は、前
    記電撃を受けた害虫を直接計数する害虫計数装置であっ
    て、 前記害虫に電撃を与える電撃部を収容した装置本体に傾
    斜ないし転倒を検出する検出手段を設置し、この検出手
    段が前記装置本体の傾斜ないし転倒を検出したとき、そ
    の検出出力によって前記電撃部に対する給電を遮断する
    ことを特徴とする害虫計数装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2235575A1 (es) * 2002-11-07 2005-07-01 Universidad De Almeria Sistema electronico para cuantificar poblaciones de insectos voladores y evaluar atrayentes y repelentes.
JP2019012690A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 給電スタンド
JP2021000054A (ja) * 2019-06-24 2021-01-07 コニカミノルタ株式会社 害虫検出装置

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JP7314644B2 (ja) 2019-06-24 2023-07-26 コニカミノルタ株式会社 害虫検出装置

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