JP2001174446A - イオンクロマトグラフ法による陽イオン定量分析法 - Google Patents

イオンクロマトグラフ法による陽イオン定量分析法

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浩一 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム二次電池材料等の元素組成
比率の分析方法に関して、同時定量が可能でかつ精度が
良く、再現性に優れた測定方法を提供する。 【解決手段】 試料溶液をイオンクロマトグラフィー
装置に導入し、無機酸と有機酸の内2種類以上を含有す
る水溶液を移動相に用いて、陽イオンの分離・定量をす
ることにより試料中の元素の分析をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンクロマトグ
ラフ法による陽イオンの定量分析方法に関する。特にリ
チウム二次電池正極材料中の構成元素の組成比率を正確
に定量しうる分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、PHS等の通信機器端
末、MD、ビデオムービー等のポータブルAV機器、ノ
ートパソコン等の携帯情報端末等の電子機器の小型化、
モバイル化が加速するに伴い、これらに搭載される電源
である二次電池に対し高密度化の要求が高まり、その一
つとしてリチウム二次電池は開発された。高エネルギー
密度(重量エネルギー密度)を有し、使用機器の軽量化
がはかれ、かつ安全性のあるリチウム二次電池は、19
91年に上市されるや、爆発的に急成長し、現在大量に
生産されるに至り、さらに需要の大きな伸びが見込まれ
ている。
【0003】リチウム二次電池材料を構成する元素の組
成比率は、電池としての性能に重要な影響を与えるもの
であり、特に、活物質中の陽イオン元素の組成比率は、
リチウム二次電池を構成した際の電池容量、作動安全
性、電池容量維持率等に大きく影響する。例えば、リチ
ウム二次電池の正極活物質として一般に用いられている
のは、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2 )、リチ
ウムマンガン酸化物(LiMnO2 )、リチウムニッケ
ル酸化物(LiNiO2 )、リチウムバナジウム酸化物
(LiV25 )等であるが、さらに第3成分としてC
o、Mn、Ni、Fe、Ti、V、Cr、Cu、Zn等
の元素を添加して、容量維持率を高めたり、高温での作
動安全性を高める等の試みがなされている。特に、用途
に応じてCo、Mn、Niの比率を適宜組み合わせたリ
チウム複合酸化物は、リチウム二次電気をより高性能化
できる正極材料となりうることが期待されている。
【0004】上記正極活物質材料において、例えばコバ
ルト酸リチウム(LiCoO2 )を例にとると、Li
は、コバルト酸のコバルト原子と酸素原子が形成する酸
化物の結晶層間へ、充放電反応に際し、ドープ(挿入)
及び脱ドープ(離脱)されるものである。そのLi、C
o等の組成比率の割合により基本的な結晶層間構造が定
まり、さらに第3成分の添加により、層間距離等も変動
しうることになるため、構成元素の成分比によりLiの
当該層間へのドーピング量、ドーピングのし易さ、充放
電反応に際してのLiの移動度、ひいては電池容量や容
量維持率等が決定されると考えられる。
【0005】かかる基本的原理は、マンガン酸リチウム
やニッケル酸リチウム等においても同様であり、いずれ
にせよ、Liとともに、Co、Mn、Ni等の正極活物
質を構成する元素の分析値やその比率を、活物質の製造
工程において正確に把握することは、製品であるリチウ
ム二次電池性能、及び電池安全性の管理上、極めて重要
であると言える。
【0006】さらにまた、活物質製造時の原料に起因す
る少量のアルカリ土類金属等が、電池の安全性を低くし
得ること等も報告されており、かかる観点からは、リチ
ウム電池用正極活物質中のアルカリ金属及びアルカリ土
類金属元素の組成を正確かつ迅速に分析し、把握するこ
とも、電池の性能を管理し、安全性を確保するために重
要なファクターである。
【0007】従来、Li、Co、Mn、Ni等の分析法
としては、炎光光度法、ICP発光分析法、滴定法等が
あるが、いずれも誤差が大きく、再現性、精度の面にお
いて材料組成の微妙な差異を確認、判断するのに不十分
であった。すなわち、炎光光度法やICP発光分析法に
おける精度は、変動係数で0.5〜1%であり、滴定法
における精度は、変動係数で約0.5%程度にすぎな
い。
【0008】そこでLi、Co、Mn、Ni等の正極活
物質を構成する元素の分析値やその比率を、活物質の製
造段階においてより高精度で確定し、またリチウム二次
電池材料の元素濃度及び元素組成比率の僅かな差異と、
製品電池の諸性能との関係を再現性よく確認するには、
これら従来の分析方法以上の精度をもつ測定法の開発が
必要である。
【0009】さらにまた、従来の分析法では、各元素の
測定法は、それぞれが独立した方法であるため、各測定
結果を得るのに、長時間を要し、迅速な測定が不可能で
ある。また、炎光光度法やICP発光分析法では、ごく
少量のアルカリ金属等が共存することにより、Li等の
分析値に誤差が生ずる問題もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、リチ
ウム二次電池正極材料等の構成各元素の組成比率を高精
度かつ迅速に定量する分析方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、陽
イオンを含有する試料溶液を、陽イオン交換樹脂カラム
を用いたイオンクロマトグラフィー装置に導入し、移動
相として、無機酸又は有機酸のうちの2種類以上を含有
する水溶液を用いて、上記試料溶液中の陽イオンを分離
し定量することを特徴とする陽イオンの定量分析方法、
により達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるイオンクロマトグラフ法は、一般的に、
陽イオンを含有する試料溶液を、陽イオン交換樹脂カラ
ムを用いたイオンクロマトグラフィー装置に導入し、移
動相である溶離液により当該陽イオン交換樹脂カラムに
導き、試料に含有されている陽イオン種毎のカラムの保
持時間の違いから各イオンを分離し、電気伝導度検出法
又は紫外線可視間接吸光度法等により検出して、定量分
析する方法である。
【0013】本発明で用いる陽イオン交換樹脂カラム
は、シリカ基体や高分子基体に陽イオン交換基を導入し
た陽イオン交換樹脂を充填したカラムであり、陽イオン
交換樹脂としては、強酸性陽イオン交換樹脂または弱酸
性陽イオン交換樹脂のいずれもが使用可能である。かか
るカラムとしては、種々のものが市販されており、特に
限定されないが、具体例としては、市販のShim−p
ack IC−C3(島津製作所社製)、Shodex
YF−421(昭和電工社製)、TSKgelIC−
Cation−SW(東ソー社製)等が好ましいものと
して挙げられる。
【0014】本発明においては、移動相(溶離液)とし
て、無機酸又は有機酸のうちの2種類以上を含有する水
溶液を用いることを特徴とする。無機酸としては、炭
酸、ホウ酸、リン酸、硝酸、塩酸及び硫酸からなる群よ
り選択されうるが、硝酸、塩酸及び硫酸が好ましい。ま
た、有機酸としては、フタル酸、乳酸、シュウ酸、クエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、
マロン酸、マレイン酸、フマール酸、ピルビン酸、グル
コン酸、バレリアン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、安
息香酸、及びギ酸からなる群より選択されうるが、シュ
ウ酸、クエン酸、酒石酸、酢酸及びギ酸が好ましい。
【0015】溶離液としては、無機酸の2種類以上、ま
たは有機酸の2種類以上を含有せしめて使用してもよい
が、好ましくは、少なくとも1種類の無機酸と少なくと
も1種類の有機酸を併用して用いることである。これら
の酸の濃度は、0.01〜10mM程度の範囲で適宜選
択されるが、無機酸としては、0.01〜10mM、有
機酸としては、0.5〜10mMの範囲で選択すること
が好ましい。酸の組合せとして特に好ましいものは、硝
酸とシュウ酸の組合せであり、例えば0.1〜5mMの
硝酸と1〜5mMのシュウ酸を用いる。
【0016】イオンクロマトグラフィー分析装置として
は、多数の分析機器が市販されており、特に限定されな
い。ここで検出器としては、紫外線可視間接吸光度法や
示差屈折率計等の光学的な検出器でもよいが、陽イオン
を分析する場合、高感度かつ安定性の面で、電気伝導度
検出器を用いることが好ましい。また、サプレッサを伴
った電気伝導度検出器であってもよい。
【0017】カラム温度は、特に限定されないが、分析
対象陽イオンの保持・分離の挙動を安定化するため、実
用的には10〜60℃が好ましく、特に35〜45℃が
よりカラムの機能を安定化させやすいことから好まし
い。
【0018】また、本発明においては、分析対象陽イオ
ンについての外部標準法によってもよいが、混合陽イオ
ンを含む試料について、より簡便に高精度で分析するた
めには、内部標準法で分析するのが好ましい。内部標準
物質として使用するイオン種としては、当該試料中に含
有されている分析対象の陽イオン以外のイオンであり、
イオンクロマトグラフィーのピークと分離でき、かつ、
実質的に線形の検量線を作成しうるものであれば特に限
定するものではなく、条件により適宜選択される。内部
標準物質は、本発明の分析方法における分離度から、C
o、Ni、Mnのうち、分析対象としていないものを用
いることが好ましい。また、Co、Ni、Mnのすべて
を分析対象としている場合は、Na、K、Mg、Ca、
Sr、Ba、Fe、Ti、V、Cr、Cu、Znのう
ち、分析対象としていないものを用いることが好まし
い。
【0019】本発明の分析方法において、分析対象とし
うる陽イオンすなわち金属元素としては、分析条件を適
宜選択することによりいずれも分析可能であって特に限
定されるものではないが、なかでもLi、Na、K、R
b、Cs、Fr等のアルカリ金属;Be、Mg、Ca、
Sr、Ba、Ra等のアルカリ土類金属;及びSc、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、
Y、Zr、Nb、Mo、W、Te、Re、Ru、Rh、
Pd、Ag、Cd、Hg等の遷移金属の分析に有用であ
る。特に、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、
Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn
からなる群より選択される2種類以上の元素の分析に有
用である。
【0020】本発明は、実際上、Liと、及びCo、N
i、Mnから選択される2種類以上の元素とを含有する
リチウム二次電池材料の分析に特に有用である。
【0021】本発明においては、イオンクロマトグラフ
ィー装置に導入する陽イオンを含有する試料溶液は、通
常以下のようにして調整する。
【0022】まず分析対象の試料(通常固体として製造
される。)を完全溶解させるため、酸(及び水)の存在
下に加熱分解して溶液化する。分解するための酸として
は、硝酸、硫酸、塩酸等が使用可能であり、またこれら
を混合して用いてもよいが、取り扱いの容易さから塩酸
が特に好ましい。この加熱溶解は、通常のビーカー等の
容器によっても成しうるが、オートクレーブのごとき加
圧密閉容器を使用し、加圧下に80〜250℃程度で加
熱溶解する方法が、固体試料を短時間で完全に溶解する
ことができ、分析の精度を上げるため特に好ましく用い
られる。なお、加圧密閉容器としては、金属製または耐
熱ガラス製等であってもよいが、塩酸等の腐食性の酸を
扱うことから、耐蝕性の材料で形成されているか、少な
くとも液と接触する容器の内表面が、耐食性の材料によ
りライニングされていることが好ましい。ライニング材
料としては、耐熱性・耐酸性のあるフッ素樹脂が好まし
く、例えば四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ
化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FE
P)、四フッ化チエチレン−エチレン共重合体樹脂(E
TFE)、フッ素化ビニリデン樹脂(PVdF)が好ま
しいものとして挙げられる。
【0023】採取する試料の量は、当該試料中に存在す
る元素の種類や量により適宜選択されるが、分析対象で
ある陽イオンが、調整した試料溶液中に0.1〜20質
量%程度になることが好ましい。
【0024】試料調整の一例を具体的に述べれば、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属を含有する固体
試料0.1〜2gに対して、塩酸3〜10mlを加え、
内面にPTFE等をコーティングした密閉容器にて温度
100〜200℃の条件で加熱加圧溶解するものであ
る。
【0025】本発明においては、かくして試料を完全溶
解せしめて得られたこれらの陽イオンを含有する試料溶
液を、移動相として使用する有機酸/無機酸を含む溶離
液、例えばシュウ酸/硝酸を含む水溶液で希釈し、Mn
等を含む内部標準液を加えて、陽イオン交換樹脂カラム
を用いたイオンクロマトグラフィ分析装置に1〜100
μl導入する。当該カラムで分離された各陽イオンは、
電気伝導度検出器で検出され得られたイオンクロマトグ
ラフィーのピーク面積と内部標準物質のピーク面積等の
相関関係からそれぞれの成分を同時定量をすることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、これら
はあくまで実施の一例であり、本発明の技術的範囲がこ
の実施例に限定されるものではない。まず、検液の調整
及び検量線の作成を行った。
【0027】〔検液の調整〕試料としてLi、Ni、C
o系二次電池材料を約1g秤量し、(1+1)塩酸10
mlを加え、内部にPTFEをコートした密閉容器にて
温度160℃の条件で加熱加圧溶解した。完全溶解した
試料を100mlに超純水にて定容し、検液Iとした。
【0028】検液Iより1.00mlを正確に分取し、
移動相として使用する移動相(溶離液)で希釈し、内部
標準(Mn;1.0mg)を加えて50mlに定容し、
検液IIとした。
【0029】〔検量線の作成〕Li、Ni、Co標準液
を調整し、内部標準(Mn:1.0mg)を加えて検量
線溶液とする。検量線溶液をイオンクロマトグラフに導
入し、標準検量線を作成した。
【0030】〔実施例1〕 (1) 上記の方法で得られた検液IIについて、以下の条
件で分析を行った。
【0031】(分析条件) ポンプ:高速液体クロマトグラフ用ポンプ(島津製作
所社製LC−9A) カラム:Shim−packIC−C3(内径4.6
mm×長さ150mm) (島津製作所社製) カラム温度:40℃ 移動相:シュウ酸/硝酸(2.0mM/0.5mM)
水溶液 移動相流量:1.5ml/min 検出器:電気伝導度検出器(島津製作所製CDD−6
A) 試料導入量:20μl
【0032】(2) 図1は、実施例1で得られたクロマ
トグラムである。本クロマトグラムにおける保持時間
(図1中で「TIME」として表示されている、各ピー
ク先端に表示されている数値。単位:分)が、2.24
5、3.327、5.299、9.310に対する各ピ
ークは、Li、Ni、Co、Mn(内部標準物質)のピ
ークを示す。
【0033】本方法の精度を調べるため、同一試料につ
いてN=6の条件で、上記の方法で検液IIを調整し、各
検液IIを3回づつ測定した。
【0034】その結果、変動係数は、Liで0.20
%、Niで0.23%、Coで0.29%であり、従来
分析法(Liで1.0%(炎光光度法)、Niで1.0
%(ICP発光分析法)、Coで0.5%(滴定法))
に比べ2〜5倍向上することがわかった。
【0035】また、Li、NiおよびCoの保持時間及
びピーク分離度を測定した。結果を表1及び表2に示
す。なお、ピーク分離度とは、クロマトグラムで隣りあ
っている二つのピークの分離されている程度を示す指標
で、当該ピークのピークの保持時間(又は保持容量)と
ピーク半値幅から算出され、この値が大きい方がよく分
離されていることを表す。
【0036】〔実施例2〕移動相をシュウ酸/硝酸
(2.0mM/1.0mM)水溶液とした以外は実施例
1と同様に分析を行った。同様にLi、NiおよびCo
の保持時間及びピーク分離度を測定した。結果を表1及
び表2に示す。
【0037】〔比較例1〕移動相をシュウ酸(2.5m
M)のみの水溶液とした以外は、実施例1と同様に分析
を行った。同様にLi、NiおよびCoの保持時間及び
ピーク分離度を測定した。結果を表1及び表2に示す。
【0038】〔比較例2〕移動相をシュウ酸(3.0m
M)のみの水溶液とした以外は、実施例1と同様に分析
を行った。同様にLi、NiおよびCoの保持時間及び
ピーク分離度を測定した。結果を表1及び表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】以上、実施例、比較例から明らかなよう
に、本発明のイオンクロマトグラフ法による陽イオンの
分析方法においては、変動係数が従来の分析法に比べて
大幅に向上した。
【0042】また、本発明の無機酸又は有機酸の2種類
以上を含有する移動相を用いる分析法は、Ni/Co、
Li/Ni等のピーク分離度も高く、Li、Ni、Co
等の対象元素の同時定量に有用であることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、試料中に存在するアルカ
リ金属、アルカリ土類金属、遷移金属を同時に、定量精
度高く測定することができる。
【0044】また本発明は、リチウム二次電池正極材料
中の元素組成比率を精度よく迅速に分析する方法として
有用である。
【0045】なお、本発明の分析方法は、リチウム二次
電池正極材料のみでなく、燃料電池やニッケル水素電池
等の活物質、並びに微量の不純物元素の存在を嫌うCM
P(化学的機械研磨)用の研磨剤スラリー等の半導体加
工部品等の分析にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるクロマトグラムである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽イオンを含有する試料溶液を、陽イオ
    ン交換樹脂カラムを用いたイオンクロマトグラフィー装
    置に導入し、移動相として、無機酸又は有機酸のうちの
    2種類以上を含有する水溶液を用いて、上記試料溶液中
    の陽イオンを分離し定量することを特徴とする陽イオン
    の定量分析方法。
  2. 【請求項2】 無機酸が硝酸、塩酸及び硫酸からなる群
    より選択される酸である請求項1に記載の陽イオンの分
    析方法。
  3. 【請求項3】 有機酸がシュウ酸、クエン酸、酒石酸、
    酢酸及びギ酸からなる群より選択される酸である請求項
    1に記載の分析方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種類の無機酸と少なくとも
    1種類の有機酸を併用して用いる請求項1〜3のいずれ
    かに記載の分析方法。
  5. 【請求項5】 試料がリチウム二次電池用正極活物質を
    含有するリチウム二次電池材料である請求項1〜4のい
    ずれかに記載の分析方法。
  6. 【請求項6】 試料が下記の元素群A中の2種類以上の
    元素を含有する試料である請求項1〜5のいずれかに記
    載の分析方法。 元素群A:Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、
    Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn
  7. 【請求項7】 試料が少なくともLiと、及びCo、N
    i、Mnから選択される2種類以上の元素とを含有する
    リチウム二次電池材料である請求項1〜6のいずれかに
    記載の分析方法。
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