JP2001173653A - 流体軸受装置 - Google Patents

流体軸受装置

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JP2001173653A
JP2001173653A JP36264199A JP36264199A JP2001173653A JP 2001173653 A JP2001173653 A JP 2001173653A JP 36264199 A JP36264199 A JP 36264199A JP 36264199 A JP36264199 A JP 36264199A JP 2001173653 A JP2001173653 A JP 2001173653A
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Naoyuki Taketomi
尚之 武富
Hisayoshi Sakai
久嘉 境
Yutaka Kuriyama
豊 栗山
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溝容積を小さくする自励振動対策を行って
も、高い軸受剛性が得られる流体軸受装置を提供するこ
と。 【解決手段】 流体軸受装置1は、案内面21を有する
軌道台2と、軸受パッド31を有する可動台3とを含ん
で構成されている。ここで、軸受パッド31には、流体
を噴出する給気孔32と、この給気孔32につながる円
周溝33とが形成され、軸受パッド31の上部には、受
圧板36を上壁として中空のチャンバ37が形成されて
いる。軸受パッド31およびチャンバ37は、流体流路
34を備えた通気孔35を介してつながっている。さら
に、給気孔32の両側には、給気孔32の角度ピッチの
1/5〜1/3.5の角度間隔おいて、通気孔35が設
けられている。従って、溝容積を小さくする自励振動対
策を行っても、高い軸受剛性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元測定機およ
び真円度測定機などの測定機、または、半導体装置など
の超精密・精密加工機における案内要素として用いられ
る流体軸受装置に関する。
【0002】
【背景技術】流体軸受装置は、非接触軸受であり、摩
擦、摩耗、ヒステリシスなどがないという特徴、また、
軸受案内面の微小な凹凸を軸受隙間内に形成された空気
膜により平均化できるという効果などから運動精度がき
わめて良好であるという長所を持っている。このことか
ら、流体軸受装置は、三次元測定機をはじめとする多く
の精密機器において、可動部を支持する軸受として利用
されている。
【0003】しかしながら、このような流体軸受装置で
は、軸受隙間が圧縮性のある空気膜で形成されているた
め、軸受剛性や減衰性が低いという問題を抱えている。
そのため、軸受剛性の向上を目的として、流体噴出口に
つながる円周溝やポケットを設けた流体軸受装置が知ら
れている。しかしながら、軸受剛性を高めると、自励振
動が発生しやすくなり、この自励振動が流体軸受装置の
開発上の問題として発生してきた。すなわち、図7に示
すように、軸受負荷が約640N以下の領域において、
支持高さが大きく変化しており、この領域での軸受剛性
の低下とともに、この0〜640Nまでの広い領域にお
いて自励振動が発生していることも確認された。なお、
自励振動は、流体の圧縮性に起因して発生する不安定現
象であり、軸受機能を損ない、流体軸受装置の性能を低
下させてしまう問題を有している。
【0004】そこで、自励振動の発生を回避する方法と
して、 軸受の絞り形式を変える、 気体の供給圧力を下げる、 軸受面積に対して軸受有効面積を小さくする、 軸受面のポケットや溝付きの容積を小さくする、 などの方法が一般的に採られている。
【0005】しかしながら、従来のいずれの方法でも次
のような問題がある。まず、の方法では、絞りの形式
を、具体的にオリフィス形式から自成絞り形式に変える
などの方法が採用されるが、この場合、軸受剛性が低下
してしまう。また、およびの方法を採用すると、最
大負荷容量・軸受剛性の低下が避けられない。すなわ
ち、従来の流体軸受装置に対して、、およびの方
法を適用すると、軸受負荷容量・軸受剛性が変化してし
まう。このため、高い軸受剛性を得るためには、受圧板
の再設計(再試作)が必要となり、好ましくない。一
方、の方法では、最大負荷容量の変化はなく、軸受隙
間の空気膜の剛性の変化もさほど大きくないので、従来
使用されていた受圧板を使用することができるという利
点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、の方法を、
従来の流体軸受装置にそのまま適用すると、軸受剛性が
変化して、高い軸受剛性が得られなくなり、好ましくな
い。図8は、の方法のうち、流体軸受の溝容積を小さ
くした例である。ここで、溝容積をA、BおよびCの順
に小さくしていくと、自励振動が発生する軸受負荷の領
域は、それぞれ80〜570N、80〜460Nおよび
80〜370Nと縮小していく反面、溝容積がA、Bお
よびCに変わるにつれて、軸受負荷に対する支持高さの
変化率、すなわち軸受剛性が変化してしまう。すなわ
ち、自励振動の発生領域を抑えようと溝容積を小さくす
ると、高い軸受剛性が得られないという課題が残る。
【0007】本発明の目的は、円周溝が設けられた流体
軸受装置において、その円周溝とチャンバとを連通する
通気孔の位置を適切な位置に設置することで、円周溝の
溝容積を小さくする自励振動対策を行っても、高い軸受
剛性が得られる流体軸受装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の流体軸受装置
は、相対移動する二部材のうち一方の部材側には前記相
対移動方向に沿って案内面が設けられ、前記相対移動す
る二部材のうち他方の部材側には、前記案内面に向かっ
て開口した複数の流体噴出口と、これらの流体噴出口に
つながる円周溝と、前記流体噴出口に流体を供給するた
めの流体流路と、前記円周溝に連通する通気孔と、この
通気孔に連通するチャンバとがそれぞれ設けられ、この
チャンバの上壁を負荷変動に応じて前記案内面と前記流
体噴出口との間の軸受隙間方向へ変位可能な受圧板で構
成し、負荷変動によって生じる受圧板の変位と軸受隙間
の変動とが相殺されるように構成した流体軸受装置にお
いて、前記流体噴出口は、前記円周溝上で等角度間隔に
配置され、それぞれの流体噴出口の両側または片側に
は、流体噴出口間のピッチの略1/5〜1/3.5の角
度間隔をおいて前記通気孔が配置されていることを特徴
とする。
【0009】以上において、前記通気孔の配置角度は、
流体噴出口間のピッチの略1/5〜1/3.5の角度間
隔であればよいが、流体噴出口間のピッチの略1/4の
角度が最適である。また、前記流体噴出口と対応する通
気孔の対の数が、2対以上であることが好ましい。
【0010】このような流体軸受装置では、高圧の流体
が案内面と流体噴出口との間の軸受隙間に供給されてい
る状態において、負荷が変動すると、受圧板には、負荷
変動に応じた方向に変位が生じる。そして、この受圧板
の変位に応じて、案内面と流体噴出口との間の軸受隙間
が変動する。この際、負荷変動に応じて、チャンバと円
周溝との間で、流体の流出入が行われる。すなわち、よ
り大きい負荷が加えられると、軸受隙間の間隔が小さく
なり、円周溝内の流体の圧力増加に伴って、通気孔を介
して、チャンバ内に流体が流入する。また、これとは反
対に、軸受負荷が小さくなると、今まで釣り合っていた
負荷が減少し、軸受隙間の間隔が大きくなる。そして、
円周溝内の流体の圧力減少に伴って、通気孔を介して、
チャンバから円周溝内に流体が流入する。このため、チ
ャンバ内の流体に圧力変化が生じ、この圧力変化が受圧
板に伝達される。この時、この受圧板には、加えられた
負荷変動を相殺する方向に力が作用し、結果的には、初
めに受圧板に加えられた負荷変動が相殺され、相対移動
する二部材の上下方向の相対的な距離が一定に維持され
る。
【0011】このように作用する流体軸受装置におい
て、流体噴出口は、円周溝上で等角度間隔に配置され、
それぞれの流体噴出口の両側または片側には、流体噴出
口間のピッチの略1/5〜1/3.5の角度間隔をおい
て前記通気孔が配置されているので、軸受背面のチャン
バに伝播される圧力差が小さく、受圧板に作用する圧力
が均一となる。従って、円周溝の溝容積を小さくする自
励振動対策を行っても、受圧板は所望の弾性変形量が得
られるから、高い剛性を確保できる。
【0012】そこで、円周溝の溝容積を小さくする自励
振動対策を行っても、高い剛性を確保できる理由につい
て検討する。図8に示すように、溝容積を変化させたと
き、溝容積がCとなると、高剛性が得られていない。こ
れは、溝容積を変化せさることで軸受隙間の圧力分布が
変化していることが考えられる。溝容積を小さくする
と、溝部の圧力分布に違いが生じる。逆に、溝容積を大
きくするほど、この圧力分布の変化量は小さくなる。従
って、どこの圧力を軸受背面に導くかが重要となる。
【0013】いま、図1に示すように、120°間隔で
配置した流体噴出口(実施形態の給気孔)に対して、通
気孔の配置角度を26°、30°、34°、60°と変
化させたときの静的特性をシュミュレーションしたもの
を、図2に示す。図2から判るように、通気孔の配置角
度が60°のときは高剛性が得れれていないが、通気孔
の配置角度が26°〜34°の角度範囲では高い剛性が
達成されていることが判る。とくに、通気孔の配置角度
が30°のときは極めて高い剛性が達成されている。
【0014】このことから、円周溝の溝容積を小さくす
る自励振動対策を行っても、流体噴出口の片側または両
側に配置される通気孔の配置角度が、流体噴出口間のピ
ッチの略1/5〜1/3.5の角度間隔、たとえば、流
体噴出口間のピッチが120°間隔の場合、24°〜3
4.28°の角度間隔であれば、高い剛性を達成でき、
とくに、流体噴出口間のピッチの略1/4(流体噴出口
間のピッチが120°間隔の場合には30°)の角度で
あれば、極めて高い剛性を達成できる。なお、流体噴出
口間ピッチを90°として溝容積を小さくしたときのシ
ュミュレーション結果も、通気孔最適配置角度が流体噴
出口間ピッチの1/4となる22.5°であった。
【0015】ちなみに、このシュミュレーション結果と
実験値とを比較すると、図3に示すようになる。○が実
験値、実線が理論値である。図3から見ると、実験値と
理論値とが完全に一致していないが、比較的一致してい
るのが判る。これは、製作上ダイアフラム(受圧板)の
厚さtが小さかったためと考えられる。
【0016】また、前記流体噴出口と対応する通気孔の
対の数を2対以上とすれば、1つの流体噴出口に対し
て、少なくとも2つの通気孔を配置することができる。
このため、軸受背面のチャンバに伝播される圧力差がよ
り小さく、チャンバ内圧力は均一となる結果、より高い
剛性を確保できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る流体軸受装置
の実施の一形態について、添付の図面(図4〜図6)を
参照しながら詳細に説明する。本実施形態に係る流体軸
受装置1は、図4に示すように、大きくは、相対移動す
る2つの部材を含んで構成されており、これら2つの部
材は、平坦な案内面21を有する軌道台2と、この軌道
台2上に吹き付けられた空気などの流体を介して上下、
前後および左右に相対的に移動する可動台3とから構成
されている。
【0018】このうち可動台3は、さらに2つの構成に
別れ、そのうち下部に設けられる軸受パッド31には、
案内面21に向かって開口した流体噴出口としての給気
孔32と、この給気孔32につながる円周溝33と、給
気孔32に流体を供給する流体流路34と、円周溝33
に連通する通気孔35とがそれぞれ設けられている。ま
た、上部に配置される受圧板36は、流体軸受装置1の
外部から加わる軸受負荷Wを受けて、軸受パッド31に
伝えるものである。そして、この受圧板36を上壁とし
て、通気孔35を介して前記円周溝33に連通する中空
のチャンバ37が形成されている。
【0019】給気孔32、円周溝33および通気孔35
は、図5に示すように、同一円周上に対称的に配置され
ている。すなわち、3箇所に設けられた給気孔32は、
互いに120°の角度間隔(ピッチ)をなし、これらを
結ぶように円周溝33が形成されている。通気孔35
は、各給気孔32を挟むように、1つの給気孔32に対
して、1対の通気孔35が配置されている。具体的に
は、円周溝33上において、各給気孔32の両側に、給
気孔32のピッチの1/4(ここでは、120°の1/
4である30°)角度間隔離れて、通気孔35が配置さ
れている。
【0020】受圧板36は、図4に示すように、可動台
3に作用する軸受負荷Wの変動に応じて、案内面21と
軸受パッド31の底面との間の軸受隙間S方向、つま
り、上下方向へ変位可能に設けられている。具体的に
は、外周よりやや内側に薄肉部36Aが形成され、この
薄肉部36Aによって受圧板36が上下方向に撓むよう
に構成されている。
【0021】このような構成を有する流体軸受装置1で
は、受圧板36に加えられている軸受負荷Wが増大する
方向に変動すると、受圧板36から軸受パッド31に軸
受負荷Wの増加が伝達され、今まで軸受隙間Sの間隔が
hとされていた状態から、さらに負荷が加えられ、軸受
隙間Sの間隔はΔh分縮小して、結果的に軸受隙間Sの
間隔は(h−Δh)となる。この時、円周溝33内部の
流体の圧力が増加して、この流体の一部が、通気孔35
を通して、チャンバ37内に流入する。この結果、チャ
ンバ37の内圧増加に伴って、受圧板36が高さΔH分
上方に押され、今まで高さHであった受圧板36の高さ
が(H+ΔH)に増加する。ここで、上記Δhおよび前
記ΔHとは、後述するように大きさが等しくなるように
設定されているので、軸受隙間Sおよび軸受パッド31
の各々の高さ(h−Δh)、(H+ΔH)を加えた支持
高さは、軸受負荷Wの増加の前後で、一定に維持され
る。
【0022】ここで、軸受間Sの間隔の変位量Δhは、
軸受隙間Sに介在する流体(ここでは、空気)の流体膜
剛性によって与えられる。また、チャンバ37の内圧増
加に伴う受圧板36の高さの変位量ΔHは、受圧板36
の剛性によって与えられる。従って、これら両者の剛性
を、Δh=ΔHとなるように決定すれば、軸受負荷Wの
変動の前後で、支持高さは一定に維持される。
【0023】また、これとは反対に、今まで受圧板36
に加えられていた軸受負荷Wが減少すると、上記の過程
とは逆の過程をたどって、今まで間隔がhだった軸受隙
間Sの間隔が(h+Δh)に増加する。すると、軸受隙
間S内の流体は圧力を減じ、この圧力減少がチャンバ3
7内の流体に及ぶ。この結果、チャンバ37内の流体の
一部が軸受隙間S内に吸引されて、チャンバ37の内圧
が減少する。このため、受圧板36が下方に引かれて、
軸受隙間Sおよび軸受パッド31の双方を加えた支持高
さは、軸受負荷の減少の前後で一定に維持される。な
お、この場合も、流体膜剛性および受圧板の剛性は、上
記のように決定されているので、支持高さは、負荷変動
の前後で一定に維持される。
【0024】このような流体軸受装置1では、以下に述
べるような効果が得られる。 (1)軸受パッド31には、給気孔32につながる円周
溝33が下部に形成されるとともに、軸受負荷Wを受け
る受圧板36を含んだチャンバ37が上部に形成されて
いる。そして、これら円周溝33とチャンバ37とは、
通気孔35を介してつながっている。このため、受圧板
36に加えられた軸受負荷Wに変動が生じると、円周溝
33内の流体に圧力変化を生じ、円周溝33とチャンバ
37との間で、圧力変化に応じて流体の流出入が行われ
る。従って、このような流体の流出入によって、受圧板
36には、負荷変動直後の変位を解消(相殺)するよう
な復元力が加わるので、結果的には、負荷変動の前後
で、軸受の支持高さを一定に維持することができ、高い
軸受剛性を得ることができる。
【0025】(2)円周溝33上において、各給気孔3
2を挟んで両側に、給気孔32のピッチの1/4の角度
間隔で、通気孔35が2対以上設けられているから、軸
受背面のチャンバ37に伝播される圧力差が小さく、受
圧板36に作用する圧力が均一となる。従って、円周溝
33の溝容積を小さくする自励振動対策を行っても、受
圧板36は所望の弾性変形量が得られるから、高い剛性
を確保できる。
【0026】そこで、高い軸受剛性および狭い自励振動
発生領域を確認するために、流体軸受装置1の性能を実
験し、図6に示す結果を得た。ここで、流体軸受装置1
の諸元について、溝容積は上述した溝容積Cよりも23
%小さくし、受圧板36の高さや受圧板36の材質など
の項目は、従来の流体軸受装置と同一とした。図6によ
れば、溝容積を溝容積Cよりも23%小さくしたため、
自励振動領域の上限が245Nに減少し、軸受負荷39
0〜1050Nまでの領域で、軸受負荷の変動に対して
支持高さの変位量が小さく抑えられており、高い剛性が
得られていることが確認された。また、軸受として高剛
性が得られている領域は、従来の流体軸受装置では約5
90〜1050Nの範囲であったが、本実施形態の流体
軸受装置では、約390〜1050Nと広くなり、ま
た、最大負荷容量も変わっていないことが確認された。
【0027】(3)加工技術上は、軸受パッド31の上
部に受圧板36を有するチャンバ37を形成するだけで
よいので、従来のように、高い加工精度や微細加工が要
求されることもなく、また、圧力センサ、変位センサお
よび圧電素子などの駆動素子も必要ないので、機構的に
も簡易かつ安価に構成することができる。
【0028】以上、本発明について、実施の一形態を挙
げて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の目的および要旨を逸脱しない範
囲で、種々の改良並びに設計の変更が可能である。
【0029】例えば、上記実施の一形態では、円周溝3
3に設けられた通気孔35は、給気孔32の両側に配置
されていたが、これに限らず、給気孔32の片側のみに
配置されていてもよい。また、前記実施形態では、流体
軸受装置は、一般的な可動部に適用したものについて述
べたが、本発明の流体軸受装置1を三次元測定機のキャ
リッジやテーブルのスラスト方向支持に使用してもよ
い。さらに、三次元測定機のキャリッジやテーブルのス
ラスト方向支持に使用する場合、通常、受圧板上で3箇
所以上の支持で使用される。このとき、案内面と軸受面
との平行が確保される必要がある。
【0030】なお、本発明の流体軸受装置は、三次元測
定機、二次元測定機、大型ハイトゲージなどの各種測定
機のほか、工作機械や精密移動テーブルなどにも適用で
き、その適用対象は限定されない。
【0031】
【発明の効果】以上の通り、本発明の流体軸受装置によ
れば、円周溝とチャンバとを連通する通気孔の位置を適
切な位置に設置することで、溝容積を小さくして自励振
動領域を小さく抑える対策を行っても、高い軸受剛性が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体軸受装置において、流体噴出口に
対する通気孔の配置角度を変えたときの図である。
【図2】図1に示す流体噴出口に対する通気孔の配置角
度を変えたときの静的特性をシュミュレーションした結
果を示す図である。
【図3】図2のシュミュレーション結果と実験値とを比
較した図である。
【図4】本発明の実施の一形態を示す断面図である。
【図5】図4に示す流体軸受装置の軸受面を示す図であ
る。
【図6】図4に示す流体軸受装置を実験して得られた結
果を示す図である。
【図7】本発明の従来例における流体軸受装置による負
荷・支持高さの変位を示す図である。
【図8】前記流体軸受装置において、溝容積を変化させ
たときの負荷・支持高さの変位を示す図である。
【符号の説明】
1 流体軸受装置 2 軌道台(一方の相対移動部材) 3 可動台(他方の相対移動部材) 21 案内面 31 軸受パッド 32 給気孔(流体噴出口) 33 円周溝 34 流体流路 35 通気孔 36 受圧板 37 チャンバ h 軸受隙間の間隔 H 軸受パッドの高さ W 軸受負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 豊 茨城県つくば市上横場430−1 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 3J102 AA02 BA14 CA02 CA09 EA02 EA07 EA10 EA13 EA16 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対移動する二部材のうち一方の部材側
    には前記相対移動方向に沿って案内面が設けられ、前記
    相対移動する二部材のうち他方の部材側には、前記案内
    面に向かって開口した複数の流体噴出口と、これらの流
    体噴出口につながる円周溝と、前記流体噴出口に流体を
    供給するための流体流路と、前記円周溝に連通する通気
    孔と、この通気孔に連通するチャンバとがそれぞれ設け
    られ、このチャンバの上壁を負荷変動に応じて前記案内
    面と前記流体噴出口との間の軸受隙間方向へ変位可能な
    受圧板で構成し、負荷変動によって生じる受圧板の変位
    と軸受隙間の変動とが相殺されるように構成した流体軸
    受装置において、 前記流体噴出口は、前記円周溝上で等角度間隔に配置さ
    れ、それぞれの流体噴出口の両側または片側には、流体
    噴出口間のピッチの略1/5〜1/3.5の角度間隔を
    おいて前記通気孔が配置されていることを特徴とする流
    体軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流体軸受装置におい
    て、 前記通気孔は、前記流体噴出口の両側または片側に、そ
    の流体噴出口間のピッチの略1/4の角度で配置されて
    いることを特徴とした流体軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の流体軸受装置におい
    て、 前記流体噴出口と対応する通気孔の対の数が、2対以上
    であることを特徴とする流体軸受装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003021142A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Mitsutoyo Corp エアーベアリングを用いた駆動装置
CN109185339A (zh) * 2018-09-06 2019-01-11 西安交通大学 一种分布式多节流域气体静压止推轴承

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