JP2001173449A - バリアブルノズル型ターボチャージャ - Google Patents

バリアブルノズル型ターボチャージャ

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JP2001173449A
JP2001173449A JP35810799A JP35810799A JP2001173449A JP 2001173449 A JP2001173449 A JP 2001173449A JP 35810799 A JP35810799 A JP 35810799A JP 35810799 A JP35810799 A JP 35810799A JP 2001173449 A JP2001173449 A JP 2001173449A
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JP
Japan
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nozzle
vane
turbocharger
nozzle vane
clearance
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JP35810799A
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Masuo Kawamoto
増夫 川本
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Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、バリアブルノズル型ターボチャー
ジャに関し、ターボチャージャの効率の低下を抑制しつ
つ、ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増大を確実
に抑制することを目的とする。 【解決手段】 ターボチャージャ10は、スクロール室
20とタービンホイール室22との間の流路の有効断面
積を可変させる可変ノズル24を備える。可変ノズル2
4を、タービンホイール26の外周に等間隔に配設さ
れ、かつ、ベーンシャフト54を中心にして回転駆動す
る複数の翼状型のノズルベーン50により構成する。ノ
ズルベーン50の、ベーンシャフト54の軸方向と直交
する方向における端部を、中央部に比して軸方向の幅が
小さくなるように形成する。そして、各ノズルベーン5
0の軸方向端部とタービンハウジング12の内壁とのク
リアランス、および、各ノズルベーン50とベアリング
ハウジング16の内壁とのクリアランスを、ノズルベー
ン50の長手方向の先端ほど大きく、ベーンシャフト5
4に近い部位ほど小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バリアブルノズル
型ターボチャージャに係り、特に、タービンに連通する
流路内に設けられ、該流路の有効断面積が増減するよう
に回転駆動されるノズルベーンを備えるバリアブルノズ
ル型ターボチャージャの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開昭62−1673
2号に開示される如く、開度調整が可能なノズルベーン
を備えるバリアブルノズル型ターボチャージャが知られ
ている。このターボチャージャにおいて、ノズルベーン
は、タービンハウジングに形成された流路に設けられて
おり、タービンハウジングに回動可能に支持されてい
る。ノズルベーンが閉弁方向に回動されると、上記流路
の有効断面積が小さくなる。上記流路を流通するガスの
流通速度が小さい状況下で上記の状態が実現されると、
その流通速度が大きくなることで、ターボチャージャに
よる過給圧が昇圧される。一方、ノズルベーンが開弁方
向に回動されると、上記流路の有効断面積が大きくなる
ことで、ノズルベーンの上流側の圧力が不当に高圧とな
るのが防止される。
【0003】ところで、ノズルベーンとタービンハウジ
ングとの間には、ノズルベーンの回転駆動時に熱膨張に
起因して摺動抵抗が増大しないように、所定のクリアラ
ンスが設けられている。ノズルベーンの回転駆動時にお
いて摺動抵抗の増大を抑制するためには、上記のクリア
ランスは大きいことが望ましい。しかしながら、クリア
ランスが大きいと、そのクリアランスを通過するガスが
増量されることで、ターボチャージャの効率が低下して
しまう。従って、ターボチャージャの効率の低下を抑制
するためには、上記のクリアランスは小さいことが望ま
しい。このように、ノズルベーンとタービンハウジング
との間のクリアランスは、ノズルベーンの摺動抵抗とタ
ーボチャージャの効率とを両立させて設定する必要があ
る。
【0004】そこで、上記従来のターボチャージャにお
いては、流路の内壁に、ノズルベーンが挿入される溝が
設けられている。この場合、溝は、ガスの流通し難い流
路として機能する。このため、かかる構成においては、
ノズルベーンと溝の底面のタービンハウジングとの間の
クリアランスが大きくても、そのクリアランスを通過す
るガスの流量が増大せず、ターボチャージャの効率の低
下が抑制される。従って、上記従来のターボチャージャ
によれば、ターボチャージャの効率の低下を抑制しつ
つ、ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増大を抑制
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ターボチャ
ージャが長時間作動すると、タービンハウジングの内壁
に酸化スケールやすす等の固着物が堆積する場合があ
る。この場合は、ノズルベーンとタービンハウジングと
のクリアランスが小さくなることで、ノズルベーンが回
転駆動時にそれらの固着物に接触する可能性が高くな
る。特に、ノズルベーンは、上述の如くタービンハウジ
ングに回動可能に支持されているため、そのシャフトが
揺動することがある。このため、ノズルベーンの径方向
先端は、固着物に接触し易い部位となっている。
【0006】ノズルベーンが固着物に接触すると、ノズ
ルベーンの摺動抵抗が増大し、ノズルベーンを所望の開
度に駆動するのに大きな駆動力が必要となる。従って、
ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増大を抑制する
うえでは、ノズルベーンを固着物に接触させないことが
望ましい。上記従来のターボチャージャにおいて、ノズ
ルベーンとタービンハウジングの内壁とのクリアランス
は、ノズルベーンの径方向位置にかかわらず一定であ
る。このため、かかる構成では、タービンハウジングの
内壁に酸化スケールやすす等の固着物が堆積する場合
に、ノズルベーンの径方向先端が回転駆動時に固着物に
接触し易くなる。従って、上記従来のターボチャージャ
では、タービンハウジングの内壁に固着物が堆積してい
る状態において、ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗
の増大を招くおそれがある。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ターボチャージャの効率の低下を抑制しつつ、
ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増大を確実に抑
制することが可能なバリアブルノズル型ターボチャージ
ャを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、タービンに連通する流路内に設けら
れ、該流路の有効断面積が増減するように回転駆動され
るノズルベーンを備えるバリアブルノズル型ターボチャ
ージャであって、前記ノズルベーンの軸方向端部と前記
流路の内壁とのクリアランスが、該ノズルベーンの軸方
向と直交する方向における位置に応じて異なることを特
徴とするバリアブルノズル型ターボチャージャにより達
成される。
【0009】請求項1記載の発明において、ノズルベー
ンの軸方向端部と、タービンに連通する流路の内壁との
クリアランスは、ノズルベーンの軸方向と直交する方向
における位置に応じて異なる。かかる構成においては、
流路の内壁に固着物が堆積していても、ノズルベーンの
回転駆動時にノズルベーンの固着物に接触する部位が制
限され、接触面積が小さくなる。このため、ノズルベー
ンの摺動抵抗の増大が抑制される。また、上記の構成に
おいては、ノズルベーンの軸方向と直交する方向におけ
る位置によって上記クリアランスが小さい部位が存在す
る。このため、ターボチャージャの効率の低下が抑制さ
れる。従って、本発明によれば、ターボチャージャの効
率の低下を抑制しつつ、ノズルベーンの回転駆動時に摺
動抵抗の増大を抑制することができる。
【0010】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載のバリアブルノズル型ターボチャー
ジャにおいて、前記ノズルベーンは、前記軸方向と直交
する方向における先端ほど軸方向の幅が小さくなるよう
に形成されていることを特徴とするバリアブルノズル型
ターボチャージャにより達成される。
【0011】請求項2記載の発明において、ノズルベー
ンは、その軸方向と直交する方向における先端ほど軸方
向の幅が小さくなるように、すなわち、その軸方向と直
交する方向における先端が鋭角になるように形成されて
いる。この場合、ノズルベーンの軸方向端部と流路の内
壁とのクリアランスは、ノズルベーンの先端ほど大きく
なる。かかる構成においては、ノズルベーンの軸近傍ほ
どクリアランスが小さくなると共に、流路の内壁に固着
物が堆積していても、ノズルベーンの回転駆動時にノズ
ルベーンの固着物に接触する部位が制限される。従っ
て、本発明によれば、ターボチャージャの効率の低下を
抑制しつつ、ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増
大を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
るバリアブルノズル型ターボチャージャ(以下、単にタ
ーボチャージャと称す)10の断面図を示す。ターボチ
ャージャ10は、内燃機関から排出された排気ガスのエ
ネルギを利用して、内燃機関に供給する吸入空気を過給
する装置である。
【0013】図1に示す如く、ターボチャージャ10
は、タービンハウジング12、コンプレッサハウジング
14、および、ベアリングハウジング16を備えてい
る。タービンハウジング12とベアリングハウジング1
6、および、コンプレッサハウジング14とベアリング
ハウジング16とは、それぞれ、図示しないボルトによ
り互いに固定されている。
【0014】タービンハウジング12には、内燃機関の
排気ポートに連通する排気入口ポート18が設けられて
いる。排気入口ポート18には、スクロール室20が連
通している。スクロール室20は、後述のタービンホイ
ールを取り囲むように形成されており、排気入口ポート
20から遠ざかるに従ってその断面積が小さくなるよう
に形成されている。スクロール室20の内周側は、ター
ビンホイール室22に連通している。スクロール室20
は、内燃機関から排出された排気ガスをタービンホイー
ル室22に向けて圧送する機能を有している。スクロー
ル室20とタービンホイール室22との間には、可変ノ
ズル24が配設されている。可変ノズル24は、スクロ
ール室20とタービンホイール室22との間の流路の有
効断面積を可変する機能を有している。尚、可変ノズル
24の詳細については後に詳細に説明する。
【0015】タービンホイール室22の内部には、外周
部がスクロール室20に向けて対向するタービンホイー
ル26が収納されている。タービンホイール26は、軸
周りに等間隔に設けられた複数のブレード(図示せず)
を有している。タービンホイール26は、スクロール室
20により圧送された排気ガスがタービンホイール室2
2に流入した後にブレードを押圧することにより回転す
る。タービンホイール室22には、また、大気に連通す
る排気出口ポート28が連通している。スクロール室2
0からタービンホイール室22に流入した排気ガスは、
排気出口ポート28を介して大気に排出される。
【0016】コンプレッサハウジング14には、大気に
連通する吸気入口ポート30が設けられている。吸気入
口ポート30には、コンプレッサ室32が連通してい
る。コンプレッサ室32は、スクロール室34の内周側
に連通している。コンプレッサ室32の内部には、外周
部がスクロール室34に向けて対向するコンプレッサホ
イール36が収納されている。
【0017】ベアリングハウジング16には、円筒状の
ベアリングボア38が形成されている。ベアリングボア
38には、タービンホイール26とコンプレッサホイー
ル36とを同軸上で連結するシャフト40が挿入されて
いる。シャフト40は、ベアリングハウジング16に固
定されたスラスト軸受け42により軸方向への変位が禁
止され、かつ、ベアリングボア38内に配設された環状
の浮動ブッシュ軸受け44,46により回転が許容され
た状態で支持されている。
【0018】上記の構成において、コンプレッサホイー
ル36は、タービンホイール26の回転に伴って回転す
る。コンプレッサホイール36は、軸周りに等間隔に設
けられた複数のブレード(図示せず)を有している。コ
ンプレッサホイール36は、大気中から吸気入口ポート
30を介してコンプレッサ室32に吸入された吸入空気
をスクロール室34に向けて過給する機能を有してい
る。
【0019】スクロール室34には、内燃機関の吸気ポ
ートに連通する吸気出口ポート48が連通している。ス
クロール室34は、吸気出口ポート48に近づくに従っ
てその断面積が大きくなるように形成されている。スク
ロール室34は、大気からの吸入空気を吸気出口ポート
48を介して内燃機関に向けて圧送する機能を有してい
る。
【0020】図2は、図1に示すターボチャージャ10
に設けられた可変ノズル24の構成図を示す。図3は、
可変ノズル24を構成するノズルベーン50の斜視図を
示す。また、図4は、ターボチャージャ10の要部断面
図を示す。尚、図2には、可変ノズル24の全開時およ
び全閉時の状況が示されており、また、図4には、ノズ
ルベーン50とタービンハウジング12との間、およ
び、ノズルベーン50とベアリングハウジング16との
間に、酸化スケールやすす等の固着物が堆積している状
況が示されている。尚、図3及び図4において、本実施
例のノズルベーン50を実線で、本実施例のノズルベー
ン50と対比される対比ノズルベーンを破線で、それぞ
れ示している。
【0021】図2に示す如く、可変ノズル24は、ター
ビンホイール26の外周に等間隔に配設された複数のノ
ズルベーン50により構成されている。各ノズルベーン
50は、図3に示す如く、翼状型に形成されている。ノ
ズルベーン50の中央には、該ノズルベーン50を回転
駆動させるためのベーンシャフト54が固定されてい
る。ノズルベーン50は、ベーンシャフト54を中心に
して回転駆動する。ノズルベーン50の、ベーンシャフ
ト54の軸方向と直交する方向、すなわち、ノズルベー
ン50の長手方向における端部は、図3に実線で示す如
く、中央部に比して軸方向の幅が小さくなるように形成
されている。ノズルベーン50は、長手方向における先
端ほど軸方向の幅が小さくなるように、すなわち、長手
方向の先端が鋭角になるように形成されている。
【0022】図1および図4に示す如く、各ノズルベー
ン50のベーンシャフト54は、それぞれ、ベアリング
ハウジング16に回動可能に支持されている。ノズルベ
ーン50は、ベーンシャフト54の軸方向と直交する方
向(図1および図4において上下方向)、すなわち、ノ
ズルベーン50の長手方向と、タービンハウジング12
の内壁面およびベアリングハウジング16の内壁面と
が、互いに平行となるように配置されている。
【0023】各ノズルベーン50の、タービンハウジン
グ12の内壁と対向する軸方向端部とタービンハウジン
グ12の内壁との間、および、各ノズルベーン50の、
ベアリングハウジング16の内壁と対向する軸方向端部
とベアリングハウジング16の内壁との間には、クリア
ランス(初期値d0 )が形成されている。このクリアラ
ンスは、図4に実線で示す如く、ノズルベーン50の長
手方向の位置に応じて異なっている。具体的には、クリ
アランスは、ノズルベーン50の長手方向の先端ほど大
きく、ベーンシャフト54に近い部位ほど小さくなって
いる。
【0024】各ベーンシャフト54には、それぞれ、ノ
ズルアーム56の一端が固定されている。ベアリングハ
ウジング16の外周には、環状プレートにより構成され
た駆動リング58が回動可能に配設されている。駆動リ
ング58は、駆動リング58には、ノズルベーン50と
同数だけ設けられたピン60が固定されている。ノズル
アーム56の他端は、ピン60に係合している。
【0025】上記の構成において、所定の動力源により
駆動リング58が回動すると、ノズルアーム56の他端
がピン60により周方向に押圧される。ノズルアーム5
6の他端が周方向に押圧されると、ノズルアーム56
が、その一端、すなわち、ベーンシャフト54を中心に
して回動する。この際、ベーンシャフト54の回転に伴
って、ノズルベーン50が回動する。
【0026】駆動リング58が一方に回動されると、ノ
ズルベーン50の回動に伴って、互いに隣り合うノズル
ベーン50同士が接近する。この場合、可変ノズル24
が閉弁状態となることで、スクロール室20とタービン
ホイール室22との間の流路の有効断面積が小さくな
る。内燃機関から排出された排気ガスは、図2に示す破
線矢印Xに向けて流通する。このため、上記流路の有効
断面積が小さくなると、排気ガスが内燃機関側からター
ビンホイール26に向けて流通し難くなる。一方、駆動
リング58が他方に回動されると、互いに隣り合うノズ
ルベーン50同士が離間する。この場合、可変ノズル2
4が開弁状態となることで、上記流路の有効断面積が大
きくなる。かかる状態が実現されると、排気ガスが内燃
機関側からタービンホイール26に向けて流通し易くな
る。
【0027】内燃機関が低負荷・低回転で運転している
状況下では、多量の排気ガスをタービンホイール26に
向けて導くことは困難である。従って、かかる状況下に
おいてコンプレッサホイール36の回転により吸気通路
に適当な過給圧を確保するためには、スクロール室20
とタービンホイール室22との間の流路の有効断面積を
小さくすることにより、スクロール室20からタービン
ホイール室22へ流入する排気ガスの流通速度を大きく
することが有効である。
【0028】一方、内燃機関が高負荷・高回転で運転し
ている状況下、すなわち、多量の排気ガスが発生してい
る状況下で上記流路の有効断面積が小さいと、内燃機関
の背圧が不当に昇圧され、内燃機関の出力が低下する事
態が生ずる。このため、内燃機関が高負荷・高回転で運
転している状況下では、スクロール室20とタービンホ
イール室22との間の流路の有効断面積を大きくするこ
とにより、排気ガスを速やかに大気中へ放出することが
有効である。
【0029】そこで、本実施例においては、内燃機関の
低負荷・低回転運転時に、上記流路の有効断面積を小さ
くする。この場合、スクロール室20からタービンホイ
ール室22へ流入する排気ガスの流通速度が大きくなる
ことで、タービンホイール26の回転速度が高速に維持
され、コンプレッサホイール36の下流側の吸気通路に
適当な過給圧が導かれる。また、内燃機関の高負荷・高
回転運転時に、上記流路の有効断面積を大きくする。こ
の場合、排気ガスがスクロール室20からタービンホイ
ール室22へ流入し易くなることで、内燃機関の背圧が
不当に大きく昇圧されることが防止される。
【0030】ところで、ターボチャージャ10が長時間
作動すると、ノズルベーン50近傍のタービンハウジン
グ12およびベアリングハウジング16の内壁に、酸化
スケールやすす等の固着物が堆積する場合がある。ノズ
ルベーン50近傍に固着物が堆積すると、ノズルベーン
50とタービンハウジング12とのクリアランス、およ
び、ノズルベーン50とベアリングハウジング16との
クリアランスが小さくなる(図4においてd1 )。この
場合には、ノズルベーン50の回転駆動時にノズルベー
ン50が固着物に接触する可能性が高くなる。
【0031】特に、ノズルベーン50に固定されたベー
ンシャフト54は、上述の如く、ベアリングハウジング
16に回動可能に支持されているため、ノズルベーン5
0の回転駆動時に揺動することがある。この点、ノズル
ベーン50の長手方向の先端は、固着物に接触し易くな
っている。ノズルベーン50が固着物に接触すると、そ
の摺動抵抗が増大する。かかる状況下では、ノズルベー
ン50を所望の開度に回転駆動するのに大きな駆動力が
必要となる。従って、ノズルベーン50の回転駆動時に
その摺動抵抗の増大を抑制するためには、タービンハウ
ジング12やベアリングハウジング16に固着物が堆積
しても、ノズルベーン50を固着物に接触させないこと
が望ましい。この点、ノズルベーン50とタービンハウ
ジング12とのクリアランス、および、ノズルベーン5
0とベアリングハウジング16とのクリアランスは、共
に大きいことが望ましい。
【0032】しかしながら、クリアランスが大きいと、
スクロール室20からそのクリアランスを通ってタービ
ンホイール室22へ流入する排気ガスが増量される。こ
の場合、タービンホイール22に流入する排気ガスがタ
ービンホイール26のブレードを効果的に押圧せず、タ
ーボチャージャ10が効率よく作動しなくなってしま
う。この点、ターボチャージャ10の効率の低下を抑制
するためには、上記のクリアランスは小さいことが望ま
しい。このように、ノズルベーン50とタービンハウジ
ング12とのクリアランス、および、ノズルベーン50
とベアリングハウジング16とのクリアランスは、ノズ
ルベーン50の摺動抵抗とターボチャージャ10の効率
とを両立させて適切に設定する必要がある。
【0033】上述の如く、本実施例においては、ノズル
ベーン50は、長手方向における先端ほど軸方向の幅が
小さくなるように形成されている。このため、各ノズル
ベーン50の軸方向端部とタービンハウジング12の内
壁とのクリアランス、および、各ノズルベーン50の軸
方向端部とベアリングハウジング16の内壁とのクリア
ランスは、共に、ノズルベーン50の長手方向の先端ほ
ど大きく、ベーンシャフト54に近い部位ほど小さくな
る。
【0034】かかる構成においては、ノズルベーン50
近傍のタービンハウジング12およびベアリングハウジ
ング16の内壁に固着物が堆積している状態でノズルベ
ーン50が回転駆動により揺動しても、ノズルベーン5
0の長手方向の先端が固着物に接触することが回避され
る。すなわち、ノズルベーン50の固着物に接触する部
位が制限され、ノズルベーン50の固着物への接触面積
が小さくなる。このため、本実施例によれば、ノズルベ
ーン50の回転駆動時に、ノズルベーン50の摺動抵抗
の増大を確実に抑制することができる。
【0035】上述の如く、ノズルベーン50とタービン
ハウジング12とのクリアランス、および、ノズルベー
ン50とベアリングハウジング16とのクリアランス
は、ベーンシャフト54に近い部位ほど小さくなってい
る。このため、本実施例によれば、ターボチャージャ1
0の効率が過度に低下するのを防止することができる。
従って、本実施例のターボチャージャ10によれば、効
率の低下を抑制しつつ、ノズルベーン50の回転駆動時
に摺動抵抗の増大を確実に抑制することができる。すな
わち、ターボチャージャ10の効率の低下抑制とノズル
ベーンの摺動抵抗の増大抑制とを共に実現することが可
能となる。
【0036】次に、図5を参照して、本発明の第2実施
例について説明する。図5は、本実施例のターボチャー
ジャ80の要部断面図を示す。本実施例のターボチャー
ジャ80は、上記図1に示す構成において、タービンハ
ウジング12に代えて、タービンハウジング82を用い
ることにより実現される。尚、図5において、上記図1
および図4に示す構成部分と同一の部分については、同
一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
【0037】ターボチャージャ80は、タービンハウジ
ング82を備えている。タービンハウジング82とベア
リングハウジング16とは、図示しないボルトにより互
いに固定されている。タービンハウジング82に形成さ
れたスクロール室20とタービンホイール室22との間
には、可変ノズル24が配設されている。タービンハウ
ジング82の、スクロール室20とタービンホイール室
22との間の内壁には、ノズルベーン50に向けて開口
する環状溝82aが設けられている。この場合、タービ
ンハウジング82の、環状溝82aの内径側および外径
側に、環状凸部82b,82cが形成される。ノズルベ
ーン50は、ベーンシャフト54が固定された面と反対
側の軸方向端部(図5において右側端部)が環状溝82
aに挿入されるように配置されている。
【0038】上記の構成においては、各ノズルベーン5
0の軸方向端部とタービンハウジング82の環状溝82
aの底面とのクリアランスが、ノズルベーン50の長手
方向の位置に応じて異なると共に、スクロール室20と
上記クリアランスとの間、および、タービンハウジング
室22と上記クリアランスとの間に環状凸部82b,8
2cが形成される。
【0039】このように環状凸部82b,82cが形成
されると、スクロール室20から上記クリアランスへの
排気ガスの流入が妨げられることで、クリアランスを通
過する排気ガスの量が減少する。この場合、スクロール
室20内の排気ガスのほとんどがノズルベーン50の間
を通過してタービンホイール室22に流入するので、排
気ガスがタービンホイール26のブレードを効果的に押
圧する。このため、本実施例によれば、ターボチャージ
ャ80の効率が低下するのを確実に抑制することができ
る。
【0040】また、上述の如く、ノズルベーン50の軸
方向端部とタービンハウジング82の環状溝82aの底
面とのクリアランスが、ノズルベーン50の長手方向の
位置に応じて異なるため、環状溝82aの底面に固着物
が堆積している状態でノズルベーン50が回転駆動によ
り揺動しても、ノズルベーン50の長手方向の先端が固
着物に接触することが回避される。このため、本実施例
によれば、上記第1実施例の場合と同様に、ノズルベー
ン50の回転駆動時に、ノズルベーン50の摺動抵抗の
増大を確実に抑制することができる。従って、本実施例
のターボチャージャ80によれば、ノズルベーン50の
回転駆動時に摺動抵抗の増大を抑制しつつ、効率の低下
を確実に抑制することができる。
【0041】ところで、上記第2実施例においては、タ
ービンハウジング82の、ノズルベーン50の軸方向端
部と対向する部位に溝82aを設けることとしたが、ベ
アリングハウジング16の、ノズルベーン50の軸方向
端部と対向する部位に溝を設けることとしてもよい。ま
た、上記第2実施例においては、タービンハウジング8
2に環状溝82aを設けることとしたが、タービンハウ
ジング82の、各ノズルベーン50に対向する部位にの
み溝を設けることとしてもよい。
【0042】尚、上記の第1および第2実施例において
は、タービンホイール26が特許請求の範囲に記載され
た「タービン」に、スクロール室20とタービンホイー
ル室22との間の流路が特許請求の範囲に記載された
「流路」に、それぞれ相当している。ところで、上記の
第1および第2実施例においては、ノズルベーン50の
軸方向端部とタービンハウジング12,82の内壁との
クリアランス、および、ノズルベーン50の軸方向端部
とベアリングハウジング16の内壁とのクリアランス
が、長手方向の位置に応じて異なるように、ノズルベー
ン50を、長手方向の先端が鋭角になるように形成する
こととしているが、本発明はこれに限定されることな
く、ノズルベーン50の軸方向端部を長手方向に対して
平行に形成し、かつ、タービンハウジング12,82お
よびベアリングハウジング16の、ノズルベーン50の
軸方向端部と対向する面を、クリアランスが長手方向の
位置に応じて異なるように形成することとしてもよい。
【0043】
【発明の効果】上述の如く、請求項1及び2記載の発明
によれば、ターボチャージャの効率の低下を抑制しつ
つ、ノズルベーンの回転駆動時に摺動抵抗の増大を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるバリアブルノズル型
ターボチャージャの断面図である。
【図2】本実施例のターボチャージャに設けられた可変
ノズルの構成図である。
【図3】本実施例の可変ノズルを構成するノズルベーン
の斜視図である。
【図4】本実施例のターボチャージャの要部断面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例であるバリアブルノズル型
ターボチャージャの要部断面図である。
【符号の説明】
10,80 バリアブルノズル型ターボチャージャ(タ
ーボチャージャ) 12,82 タービンハウジング 24 可変ノズル 26 タービンホイール 50 ノズルベーン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンに連通する流路内に設けられ、
    該流路の有効断面積が増減するように回転駆動されるノ
    ズルベーンを備えるバリアブルノズル型ターボチャージ
    ャであって、 前記ノズルベーンの軸方向端部と前記流路の内壁とのク
    リアランスが、該ノズルベーンの軸方向と直交する方向
    における位置に応じて異なることを特徴とするバリアブ
    ルノズル型ターボチャージャ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバリアブルノズル型ター
    ボチャージャにおいて、 前記ノズルベーンは、前記軸方向と直交する方向におけ
    る先端ほど軸方向の幅が小さくなるように形成されてい
    ることを特徴とするバリアブルノズル型ターボチャージ
    ャ。
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