JP2001170055A - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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- JP2001170055A JP2001170055A JP35737899A JP35737899A JP2001170055A JP 2001170055 A JP2001170055 A JP 2001170055A JP 35737899 A JP35737899 A JP 35737899A JP 35737899 A JP35737899 A JP 35737899A JP 2001170055 A JP2001170055 A JP 2001170055A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】受信エコー信号の基本波成分に対する2次以上
の高調波成分を受信系のS/N比を悪化させずに取り出
す。 【解決手段】超音波診断装置は、被検体内の診断部位に
向けて所定の送信周波数の超音波信号を送信し且つその
超音波エコー信号を受信する超音波探触子3と、この超
音波探触子3により受信された超音波エコー信号を所定
の増幅率で増幅する第1の増幅回路群5と、この第1の
増幅回路群5により増幅された超音波エコー信号から送
信周波数の基本波成分に対する2次以上の高調波成分を
所定のフィルタ特性で取り出す高域通過フィルタ群6
と、この高域通過フィルタ群6により取り出された高調
波成分を診断部位の画像化に関する信号として所定の増
幅率で増幅する第2の増幅回路群7と、を備える。
の高調波成分を受信系のS/N比を悪化させずに取り出
す。 【解決手段】超音波診断装置は、被検体内の診断部位に
向けて所定の送信周波数の超音波信号を送信し且つその
超音波エコー信号を受信する超音波探触子3と、この超
音波探触子3により受信された超音波エコー信号を所定
の増幅率で増幅する第1の増幅回路群5と、この第1の
増幅回路群5により増幅された超音波エコー信号から送
信周波数の基本波成分に対する2次以上の高調波成分を
所定のフィルタ特性で取り出す高域通過フィルタ群6
と、この高域通過フィルタ群6により取り出された高調
波成分を診断部位の画像化に関する信号として所定の増
幅率で増幅する第2の増幅回路群7と、を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波の受信エコ
ー信号からその基本波に対する2次高調波を取り出して
画像化する超音波診断装置に関する。特に、本発明は、
超音波探触子とアナログデジタル変換器との間に受信エ
コー信号を増幅する増幅回路と2次高調波成分を検出す
る高域通過フィルタ回路とを組み合わせて配置した回路
系の工夫に関する。
ー信号からその基本波に対する2次高調波を取り出して
画像化する超音波診断装置に関する。特に、本発明は、
超音波探触子とアナログデジタル変換器との間に受信エ
コー信号を増幅する増幅回路と2次高調波成分を検出す
る高域通過フィルタ回路とを組み合わせて配置した回路
系の工夫に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波信号を被検体内に送信し、そのエ
コー信号に基づいて被検体の組織構造や血流を得る超音
波診断装置では、被検体内の血流分布像を得る場合、超
音波信号のドプラ効果を利用したカラードプラ法を用い
るものが多用されている。この超音波診断装置の一例を
図7に示す。
コー信号に基づいて被検体の組織構造や血流を得る超音
波診断装置では、被検体内の血流分布像を得る場合、超
音波信号のドプラ効果を利用したカラードプラ法を用い
るものが多用されている。この超音波診断装置の一例を
図7に示す。
【0003】図7に示す超音波診断装置においては、送
信信号発生回路群100で発生させた送信パルスを超音
波探触子101の各振動子に印可することによりその探
触子101から被検体内の診断部位に向けて超音波信号
を送信すると共にその被検体内から反射され上記送信経
路とは逆の経路で戻ってくる超音波エコー信号を超音波
探触子101で電気信号に変換して受信する。
信信号発生回路群100で発生させた送信パルスを超音
波探触子101の各振動子に印可することによりその探
触子101から被検体内の診断部位に向けて超音波信号
を送信すると共にその被検体内から反射され上記送信経
路とは逆の経路で戻ってくる超音波エコー信号を超音波
探触子101で電気信号に変換して受信する。
【0004】このように受信エコー信号を受信すると、
この装置では、制御回路部102の制御の元でその受信
エコー信号を増幅(プリアンプ)回路群103にて増幅
し、その後でアナログデジタル変換器部104にてアナ
ログ量からデジタル量に変換する。
この装置では、制御回路部102の制御の元でその受信
エコー信号を増幅(プリアンプ)回路群103にて増幅
し、その後でアナログデジタル変換器部104にてアナ
ログ量からデジタル量に変換する。
【0005】そして、このようにデジタル量に変換した
エコー信号に対し、この装置では、受信信号処理回路1
05で信号処理し、その処理結果をBモード断層像やカ
ラードプラ像等の超音波画像として画像表示系106で
表示させる。
エコー信号に対し、この装置では、受信信号処理回路1
05で信号処理し、その処理結果をBモード断層像やカ
ラードプラ像等の超音波画像として画像表示系106で
表示させる。
【0006】上記のような超音波診断装置を用いた診断
の応用技術として、近年、静脈から超音波造影剤を注入
した状態で超音波スキャンを行い、その結果得られた画
像から血流動態の評価を行う超音波診断法が試みられて
いる。この診断法は、超音波造影剤の非線形散乱特性を
利用したもので、超音波信号の基本波成分が超音波造影
剤で散乱するときに生じる2次以上の高調波成分を受信
エコー信号から取り出して基本波成分とは別途に画像を
構成するものである。
の応用技術として、近年、静脈から超音波造影剤を注入
した状態で超音波スキャンを行い、その結果得られた画
像から血流動態の評価を行う超音波診断法が試みられて
いる。この診断法は、超音波造影剤の非線形散乱特性を
利用したもので、超音波信号の基本波成分が超音波造影
剤で散乱するときに生じる2次以上の高調波成分を受信
エコー信号から取り出して基本波成分とは別途に画像を
構成するものである。
【0007】このように静脈注入に拠る高調波造影(ハ
ーモニックモード)を用いた診断法は、動脈注入に拠る
ものよりも被検体への侵襲性が著しく低いことも手伝っ
て、頭部、腹部などの診断への有用性の期待も高く、現
在、試験・研究が盛んに行われている。
ーモニックモード)を用いた診断法は、動脈注入に拠る
ものよりも被検体への侵襲性が著しく低いことも手伝っ
て、頭部、腹部などの診断への有用性の期待も高く、現
在、試験・研究が盛んに行われている。
【0008】例えば、受信エコー信号中の高調波成分を
診断に活用する場合には、3次以上の高調波成分は強度
が小さいため、通常は2次高調波成分を受信エコー信号
から取り出し、その2次高調波成分を用いて画像を構成
するようになっている。この場合には、例えば受信エコ
ー信号の増幅及び整相加算後に2次高調波成分の帯域の
みを通過するように装置内蔵の帯域通過フィルタのフィ
ルタ特性を通常の基本波成分の場合の設定から変更して
制御することにより、受信エコー信号から2次高調波成
分を取り出し、これをアナログデジタル変換回路に出力
するものが知られている。
診断に活用する場合には、3次以上の高調波成分は強度
が小さいため、通常は2次高調波成分を受信エコー信号
から取り出し、その2次高調波成分を用いて画像を構成
するようになっている。この場合には、例えば受信エコ
ー信号の増幅及び整相加算後に2次高調波成分の帯域の
みを通過するように装置内蔵の帯域通過フィルタのフィ
ルタ特性を通常の基本波成分の場合の設定から変更して
制御することにより、受信エコー信号から2次高調波成
分を取り出し、これをアナログデジタル変換回路に出力
するものが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例のフィルタ特性制御により2次高調波成分を取
り出す技術では、1)2次高調波成分が基本波成分より
も受信エコー信号中の信号強度が40dBほど低いのが
一般的であるため、基本波成分の飽和による2次高調波
が発生しない条件で増幅する必要がある、2)アナログ
デジタル変換器の入力の飽和レベルも決まっているた
め、これを上限値とするように受信エコー信号を増幅す
る必要があるがこの上限値は基本波成分に制約される、
ことから2次高調波を精度良く増幅することが困難であ
る。
た従来例のフィルタ特性制御により2次高調波成分を取
り出す技術では、1)2次高調波成分が基本波成分より
も受信エコー信号中の信号強度が40dBほど低いのが
一般的であるため、基本波成分の飽和による2次高調波
が発生しない条件で増幅する必要がある、2)アナログ
デジタル変換器の入力の飽和レベルも決まっているた
め、これを上限値とするように受信エコー信号を増幅す
る必要があるがこの上限値は基本波成分に制約される、
ことから2次高調波を精度良く増幅することが困難であ
る。
【0010】その解決法として、例えば、特開平11−
188037号公報では、探触子とアナログデジタル変
換器との間に高域通過フィルタを設けることにより基本
波成分を低減する方法が提案されている。
188037号公報では、探触子とアナログデジタル変
換器との間に高域通過フィルタを設けることにより基本
波成分を低減する方法が提案されている。
【0011】しかし、この高域通過フィルタを用いた方
法であっても、受信エコー信号を増幅するための増幅回
路の前段に高域通過フィルタを入れた場合、増幅回路の
入力換算ノイズに対し高域通過フィルタのノイズ劣化が
大きくなり、受信系のS/N比が低下するといった問題
がある。しかも、増幅回路の後段に高域通過フィルタを
入れた場合、2次高調波成分を増幅しようとする基本波
成分も増幅しなければならず、そうすると増幅回路にお
いて基本波成分による飽和が起き、これにより基本波成
分の2次高調波が発生するため、受信エコー信号の2次
高調波成分との判別が困難となる。
法であっても、受信エコー信号を増幅するための増幅回
路の前段に高域通過フィルタを入れた場合、増幅回路の
入力換算ノイズに対し高域通過フィルタのノイズ劣化が
大きくなり、受信系のS/N比が低下するといった問題
がある。しかも、増幅回路の後段に高域通過フィルタを
入れた場合、2次高調波成分を増幅しようとする基本波
成分も増幅しなければならず、そうすると増幅回路にお
いて基本波成分による飽和が起き、これにより基本波成
分の2次高調波が発生するため、受信エコー信号の2次
高調波成分との判別が困難となる。
【0012】この発明は、このような従来の問題を考慮
してなされたもので、受信エコー信号の基本波成分に対
する2次以上の高調波成分を受信系のS/N比を悪化さ
せずに取り出すことを、その主要目的とする。
してなされたもので、受信エコー信号の基本波成分に対
する2次以上の高調波成分を受信系のS/N比を悪化さ
せずに取り出すことを、その主要目的とする。
【0013】また、この発明は、受信エコー信号の基本
波成分に対する2次以上の高調波成分を取り出す際、増
幅回路の飽和による2次以上の高調波発生を低減させる
ことを、その第2の目的とする。
波成分に対する2次以上の高調波成分を取り出す際、増
幅回路の飽和による2次以上の高調波発生を低減させる
ことを、その第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る超音波診断装置は、被検体内の診断
部位に向けて所定の送信周波数の超音波信号を送信し且
つその超音波エコー信号を受信する超音波送受信手段
と、前記超音波送受信手段により受信された超音波エコ
ー信号を所定の増幅率で増幅する第1の増幅手段と、前
記第1の増幅手段により増幅された超音波エコー信号か
ら前記送信周波数の基本波成分に対する2次以上の高調
波成分を所定のフィルタ特性で取り出す高域通過フィル
タ手段と、前記高域通過フィルタ手段により取り出され
た高調波成分を前記診断部位の画像化に関する信号とし
て所定の増幅率で増幅する第2の増幅手段と、を備えた
ことを特徴とする。前記超音波エコー信号は、高調波造
影の場合、前記被検体に注入した超音波造影剤による超
音波信号の散乱を反映した成分を含む。
め、この発明に係る超音波診断装置は、被検体内の診断
部位に向けて所定の送信周波数の超音波信号を送信し且
つその超音波エコー信号を受信する超音波送受信手段
と、前記超音波送受信手段により受信された超音波エコ
ー信号を所定の増幅率で増幅する第1の増幅手段と、前
記第1の増幅手段により増幅された超音波エコー信号か
ら前記送信周波数の基本波成分に対する2次以上の高調
波成分を所定のフィルタ特性で取り出す高域通過フィル
タ手段と、前記高域通過フィルタ手段により取り出され
た高調波成分を前記診断部位の画像化に関する信号とし
て所定の増幅率で増幅する第2の増幅手段と、を備えた
ことを特徴とする。前記超音波エコー信号は、高調波造
影の場合、前記被検体に注入した超音波造影剤による超
音波信号の散乱を反映した成分を含む。
【0015】前記高域通過フィルタ手段は、前記フィル
タ特性を可変で切り換える切り換え器、、又は、前記フ
ィルタ特性を可変で切り換える可変容量ダイオードを備
えることが可能である。可変容量ダイオードを用いる
と、回路を増加させないでフィルタの周波数を変えるこ
とができる。
タ特性を可変で切り換える切り換え器、、又は、前記フ
ィルタ特性を可変で切り換える可変容量ダイオードを備
えることが可能である。可変容量ダイオードを用いる
と、回路を増加させないでフィルタの周波数を変えるこ
とができる。
【0016】前記第1の増幅手段の増幅率は、その出力
が非飽和となる範囲内で設定されることが可能である。
が非飽和となる範囲内で設定されることが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る超音波診断
装置の実施の形態を図1〜図5を参照して説明する。
装置の実施の形態を図1〜図5を参照して説明する。
【0018】図1に示す超音波診断装置においては、制
御回路部1の制御の元で送信信号発生回路群2で発生さ
せた送信パルスを超音波探触子3の各振動子に印可して
そこから被検体内の診断部位に向けて超音波信号を送信
すると共に、その被検体内から反射され上記送信経路と
は逆の経路で戻ってくる超音波エコー信号を同じ超音波
探触子3で電気信号に変換して受信し、これを高調波検
出部4に出力する。
御回路部1の制御の元で送信信号発生回路群2で発生さ
せた送信パルスを超音波探触子3の各振動子に印可して
そこから被検体内の診断部位に向けて超音波信号を送信
すると共に、その被検体内から反射され上記送信経路と
は逆の経路で戻ってくる超音波エコー信号を同じ超音波
探触子3で電気信号に変換して受信し、これを高調波検
出部4に出力する。
【0019】高調波検出部4は、複数個設けられてお
り、超音波探触子3の各超音波振動子にそれぞれ接続さ
れる。この高調波検出部4は、超音波探触子2の各振動
子の出力側から順次、第1の増幅(プリアンプ)回路群
5、高域通過フィルタ群6、及び第2の増幅(プリアン
プ)回路群6を備えている。
り、超音波探触子3の各超音波振動子にそれぞれ接続さ
れる。この高調波検出部4は、超音波探触子2の各振動
子の出力側から順次、第1の増幅(プリアンプ)回路群
5、高域通過フィルタ群6、及び第2の増幅(プリアン
プ)回路群6を備えている。
【0020】この内、第1の増幅回路群5は、本発明の
第1の増幅手段を成すもので、超音波探触子2にて受信
された超音波エコー信号を所定の増幅率で増幅し、その
増幅信号を高域通過フィルタ群6に出力する。この増幅
回路群5の増幅率は、受信エコー信号が出力で飽和しな
いレベルに設定する。このレベルを超えて増幅率を大き
くすると、回路出力で信号が飽和し、受信エコー信号の
基本波に対する2次高調波が発生し、これと受信エコー
信号中に含まれる2次高調波成分との判別が困難となる
ためである。
第1の増幅手段を成すもので、超音波探触子2にて受信
された超音波エコー信号を所定の増幅率で増幅し、その
増幅信号を高域通過フィルタ群6に出力する。この増幅
回路群5の増幅率は、受信エコー信号が出力で飽和しな
いレベルに設定する。このレベルを超えて増幅率を大き
くすると、回路出力で信号が飽和し、受信エコー信号の
基本波に対する2次高調波が発生し、これと受信エコー
信号中に含まれる2次高調波成分との判別が困難となる
ためである。
【0021】高域通過フィルタ群6は、本発明の高域通
過フィルタ手段を成すもので、図2に示すように第1の
増幅回路群5により増幅された超音波エコー信号からそ
の送信周波数である基本波成分を除去し、2次高調波成
分のみを通過させる高域通過(低域除去)フィルタ特性
を有し、このフィルタ特性を用いて取り出した2次高調
波成分を第2の増幅回路群7に出力する。
過フィルタ手段を成すもので、図2に示すように第1の
増幅回路群5により増幅された超音波エコー信号からそ
の送信周波数である基本波成分を除去し、2次高調波成
分のみを通過させる高域通過(低域除去)フィルタ特性
を有し、このフィルタ特性を用いて取り出した2次高調
波成分を第2の増幅回路群7に出力する。
【0022】第2の増幅回路群7は、本発明の第2の増
幅手段を成すもので、高域通過フィルタ群6により取り
出された高調波成分を超音波画像化に関する信号として
所定の増幅率で増幅し、次段(アナログデジタル変換器
部)に出力する。
幅手段を成すもので、高域通過フィルタ群6により取り
出された高調波成分を超音波画像化に関する信号として
所定の増幅率で増幅し、次段(アナログデジタル変換器
部)に出力する。
【0023】この超音波診断装置は、上記のように高調
波検出部4にて各超音波振動子に対応する高調波信号を
取り出すと、その各超音波振動子に対応する信号をアナ
ログデジタル変換器部8にてアナログ量からデジタル量
にそれぞれ変換し、受信信号処理回路9でその信号に対
して遅延加算処理、包絡線検波処理、CFM処理等の信
号処理を施し、その処理結果をBモード断層像やカラー
ドプラ像等の超音波画像として画像表示系10の画面上
で表示させる。
波検出部4にて各超音波振動子に対応する高調波信号を
取り出すと、その各超音波振動子に対応する信号をアナ
ログデジタル変換器部8にてアナログ量からデジタル量
にそれぞれ変換し、受信信号処理回路9でその信号に対
して遅延加算処理、包絡線検波処理、CFM処理等の信
号処理を施し、その処理結果をBモード断層像やカラー
ドプラ像等の超音波画像として画像表示系10の画面上
で表示させる。
【0024】ここで、高調波検出部4の設定例を図3
(a)及び(b)に基づいて説明する。
(a)及び(b)に基づいて説明する。
【0025】まず、図3(a)は、高域通過フィルタ群
6を含まない場合のノイズ劣化を説明するものである。
この図3(a)において、超音波探触子3、第1の増幅
回路群5、及び第2の増幅回路群7の各出力のノイズレ
ベルをVno0、Vno1、及びVno2とし、第1の
増幅回路群5の入力換算ノイズ、増幅率をVni1、A
1とし、第2の増幅回路群7の入力換算ノイズ、増幅率
をVni2、A2とすると、Vno1、Vno2は、そ
れぞれ以下の式で計算される。
6を含まない場合のノイズ劣化を説明するものである。
この図3(a)において、超音波探触子3、第1の増幅
回路群5、及び第2の増幅回路群7の各出力のノイズレ
ベルをVno0、Vno1、及びVno2とし、第1の
増幅回路群5の入力換算ノイズ、増幅率をVni1、A
1とし、第2の増幅回路群7の入力換算ノイズ、増幅率
をVni2、A2とすると、Vno1、Vno2は、そ
れぞれ以下の式で計算される。
【0026】
【数1】
【0027】これに対し、図3(b)は、高域通過フィ
ルタ群6を含む場合のノイズ劣化を説明するものであ
る。この場合、上記の第2の増幅回路群7の出力のノイ
ズレベルをVno2'とし、これに加えて高域通過フィ
ルタ群6の入力換算ノイズ、増幅率、出力のノイズレベ
ルをVni3、A3、及びVno3とすると、Vno
1、Vno2'、及びVno3は、それぞれ以下の式で
計算される。
ルタ群6を含む場合のノイズ劣化を説明するものであ
る。この場合、上記の第2の増幅回路群7の出力のノイ
ズレベルをVno2'とし、これに加えて高域通過フィ
ルタ群6の入力換算ノイズ、増幅率、出力のノイズレベ
ルをVni3、A3、及びVno3とすると、Vno
1、Vno2'、及びVno3は、それぞれ以下の式で
計算される。
【0028】
【数2】
【0029】この式によれば、Vno1に対してVni
3が十分小さくない場合、Vno3、すなわち高域通過
フィルタ群6の出力ノイズレベルは無視できなくなる。
3が十分小さくない場合、Vno3、すなわち高域通過
フィルタ群6の出力ノイズレベルは無視できなくなる。
【0030】これを回避するためには、第1の増幅回路
群5の出力ノイズレベルVno1を大きくする方法か、
高域通過フィルタ群6の入力換算ノイズVni3を小さ
くする方法のいずれかが必要である。この内、Vni3
を小さくする方法は、必要なフィルタ特性に拠るところ
が大きいために難しい。これに対し、Vno1を大きく
する方法は、第1の増幅回路群5の増幅率A1を大きく
することで可能である。この実施の形態では、上記の点
を考慮に入れて第1の増幅回路群5の増幅率をその受信
エコー信号が出力で飽和しない条件で適宜に調整してい
る。
群5の出力ノイズレベルVno1を大きくする方法か、
高域通過フィルタ群6の入力換算ノイズVni3を小さ
くする方法のいずれかが必要である。この内、Vni3
を小さくする方法は、必要なフィルタ特性に拠るところ
が大きいために難しい。これに対し、Vno1を大きく
する方法は、第1の増幅回路群5の増幅率A1を大きく
することで可能である。この実施の形態では、上記の点
を考慮に入れて第1の増幅回路群5の増幅率をその受信
エコー信号が出力で飽和しない条件で適宜に調整してい
る。
【0031】従って、この実施の形態によれば、超音波
探触子とアナログデジタル変換器との間に超音波画像化
に関する2次高調波を検出する高域通過フィルタを追加
しても、従来例のように回路系にノイズ劣化を起こすと
いった事態もなくなり、しかも高域通過フィルタ追加で
後段増幅器の基本波が飽和して2次高調波が増加すると
いった事態も効果的に抑制することが可能となる。
探触子とアナログデジタル変換器との間に超音波画像化
に関する2次高調波を検出する高域通過フィルタを追加
しても、従来例のように回路系にノイズ劣化を起こすと
いった事態もなくなり、しかも高域通過フィルタ追加で
後段増幅器の基本波が飽和して2次高調波が増加すると
いった事態も効果的に抑制することが可能となる。
【0032】なお、超音波診断装置における受信エコー
信号の基本波成分は、通常、一様ではなく使用される探
触子及び被検体の参照する部位等により異なるため、そ
れに合わせて高域通過フィルタのフィルタ特性を切り換
えることも可能である。このような高域通過フィルタの
フィルタ特性を切り換える方式を図4〜図6に示す。
信号の基本波成分は、通常、一様ではなく使用される探
触子及び被検体の参照する部位等により異なるため、そ
れに合わせて高域通過フィルタのフィルタ特性を切り換
えることも可能である。このような高域通過フィルタの
フィルタ特性を切り換える方式を図4〜図6に示す。
【0033】図4に超音波診断装置は、上記と同様の構
成のうち、高域通過フィルタ群の構成を変更したもので
ある。すなわち、図4に示す高域通過フィルタ群8a
は、第1の増幅回路群5の出力側に複数の高域通過フィ
ルタ(図中の例では高域通過フィルタ1、2、…、n)
及びそのフィルタをパスする経路をそれぞれ並列に接続
し、その出力側にフィルタ切換えスイッチ(切換器)を
配置した構成で、検出すべき2次高調波成分の周波数に
応じて任意の高域通過フィルタ1、2、…を切り換え器
により切り換えるようになっている。各高域通過フィル
タは、例えば図5に示すように予め検出すべき2次高調
波成分の周波数に応じてフィルタ特性1、2、…、nが
設定されている。
成のうち、高域通過フィルタ群の構成を変更したもので
ある。すなわち、図4に示す高域通過フィルタ群8a
は、第1の増幅回路群5の出力側に複数の高域通過フィ
ルタ(図中の例では高域通過フィルタ1、2、…、n)
及びそのフィルタをパスする経路をそれぞれ並列に接続
し、その出力側にフィルタ切換えスイッチ(切換器)を
配置した構成で、検出すべき2次高調波成分の周波数に
応じて任意の高域通過フィルタ1、2、…を切り換え器
により切り換えるようになっている。各高域通過フィル
タは、例えば図5に示すように予め検出すべき2次高調
波成分の周波数に応じてフィルタ特性1、2、…、nが
設定されている。
【0034】この図4及び図5に示す例では、高域通過
フィルタは汎用の抵抗、コンデンサ、コイルを用いて任
意に構成したり、1つのパッケージにモジュール化した
ものを採用したりすることが可能である。また、切換器
の設定によって高域通過フィルタをパスする経路を持た
せることにより基本波成分を通過させることができ、こ
れにより基本波成分の画像化を所定周波数の高調波成分
の画像化と共に切り換え可能に実施することも可能であ
る。
フィルタは汎用の抵抗、コンデンサ、コイルを用いて任
意に構成したり、1つのパッケージにモジュール化した
ものを採用したりすることが可能である。また、切換器
の設定によって高域通過フィルタをパスする経路を持た
せることにより基本波成分を通過させることができ、こ
れにより基本波成分の画像化を所定周波数の高調波成分
の画像化と共に切り換え可能に実施することも可能であ
る。
【0035】また、図6に示す超音波診断装置は、上記
と同様の構成のうち、高域通過フィルタの構成を変更し
たものである。この図6に示す高域通過フィルタ8b
は、図示のように可変容量ダイオードC1〜C4、抵抗
R1、R2等、バッファ等の回路構成で、検出しようと
する2次高調波成分の周波数に応じて可変容量ダイオー
ドC1〜C4の端子間電圧を調整してその端子間容量を
可変させ、これによりフィルタ特性を可変させるもので
ある。この例では、設定電圧により基本波成分を通過さ
せることも可能であるため、上記例のように信号の経路
を切り換えなくてもよく、回路規模の増加を抑えること
ができる。
と同様の構成のうち、高域通過フィルタの構成を変更し
たものである。この図6に示す高域通過フィルタ8b
は、図示のように可変容量ダイオードC1〜C4、抵抗
R1、R2等、バッファ等の回路構成で、検出しようと
する2次高調波成分の周波数に応じて可変容量ダイオー
ドC1〜C4の端子間電圧を調整してその端子間容量を
可変させ、これによりフィルタ特性を可変させるもので
ある。この例では、設定電圧により基本波成分を通過さ
せることも可能であるため、上記例のように信号の経路
を切り換えなくてもよく、回路規模の増加を抑えること
ができる。
【0036】この図6に示す例では抵抗、可変容量ダイ
オードで構成した2次高調波を通過させる高域通過フィ
ルタの例を示しているが、抵抗、可変容量ダイオードを
追加することにより、2次以上の高域通過フィルタを構
成でき、これにより基本波成分の除去率を上げることが
できる。
オードで構成した2次高調波を通過させる高域通過フィ
ルタの例を示しているが、抵抗、可変容量ダイオードを
追加することにより、2次以上の高域通過フィルタを構
成でき、これにより基本波成分の除去率を上げることが
できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信エコー信号の基本波成分に対する2次以上の高調波
成分を受信系のS/N比を悪化させずに取り出すことが
できる。また、受信エコー信号の基本波成分に対する2
次高調波成分を取り出す際、増幅回路の飽和による2次
以上の高調波発生を低減させることができる。
受信エコー信号の基本波成分に対する2次以上の高調波
成分を受信系のS/N比を悪化させずに取り出すことが
できる。また、受信エコー信号の基本波成分に対する2
次高調波成分を取り出す際、増幅回路の飽和による2次
以上の高調波発生を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す
概略ブロック図。
概略ブロック図。
【図2】本発明に基づいて高域通過フィルタのフィルタ
特性を説明する周波数特性グラフ。
特性を説明する周波数特性グラフ。
【図3】本発明に基づいてノイズ劣化を説明する図で、
(a)は高域通過フィルタを含まない場合の概略ブロッ
ク図、(b)は高域通過フィルタを含む場合の概略ブロ
ック図。
(a)は高域通過フィルタを含まない場合の概略ブロッ
ク図、(b)は高域通過フィルタを含む場合の概略ブロ
ック図。
【図4】本発明に基づいて高域通過フィルタのフィルタ
特性を切り換える例を説明する概略ブロック図。
特性を切り換える例を説明する概略ブロック図。
【図5】図4の例の場合のフィルタ特性を説明するグラ
フ。
フ。
【図6】本発明に基づいて高域通過フィルタのフィルタ
特性を切り換えるその他の例を説明する概略ブロック
図。
特性を切り換えるその他の例を説明する概略ブロック
図。
【図7】従来例の超音波診断装置の全体構成を示す概略
ブロック図。
ブロック図。
1 制御回路部 2 送信信号発生回路群 3 超音波探触子 4 高調波検出部 5 第1の増幅回路群 6 高域通過フィルタ群 7 第2の増幅回路群 8 アナログデジタル変換器部 9 受信信号処理回路 10 画像表示系
Claims (5)
- 【請求項1】 被検体内の診断部位に向けて所定の送信
周波数の超音波信号を送信し且つその超音波エコー信号
を受信する超音波送受信手段と、 前記超音波送受信手段により受信された超音波エコー信
号を所定の増幅率で増幅する第1の増幅手段と、 前記第1の増幅手段により増幅された超音波エコー信号
から前記送信周波数の基本波成分に対する2次以上の高
調波成分を所定のフィルタ特性で取り出す高域通過フィ
ルタ手段と、 前記高域通過フィルタ手段により取り出された高調波成
分を前記診断部位の画像化に関する信号として所定の増
幅率で増幅する第2の増幅手段と、を備えたことを特徴
とする超音波診断装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の発明において、前記高域
通過フィルタ手段は、前記フィルタ特性を可変で切り換
える切り換え器を備えたことを特徴とする超音波診断装
置。 - 【請求項3】 請求項1記載の発明において、前記高域
通過フィルタ手段は、前記フィルタ特性を可変で切り換
える可変容量ダイオードを備えたことを特徴とする超音
波診断装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の発明において、前記第1
の増幅手段の増幅率は、その出力が非飽和となる範囲内
で設定されるものであることを特徴とする超音波診断装
置。 - 【請求項5】 請求項1記載の発明において、前記超音
波エコー信号は、前記被検体に注入した超音波造影剤に
よる超音波信号の散乱を反映した成分を含むものである
ことを特徴とする超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35737899A JP2001170055A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35737899A JP2001170055A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 超音波診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001170055A true JP2001170055A (ja) | 2001-06-26 |
Family
ID=18453827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35737899A Pending JP2001170055A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 超音波診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001170055A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005278665A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-13 | Toshiba Corp | 超音波診断装置及び超音波プローブ |
-
1999
- 1999-12-16 JP JP35737899A patent/JP2001170055A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005278665A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-13 | Toshiba Corp | 超音波診断装置及び超音波プローブ |
JP4557579B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2010-10-06 | 株式会社東芝 | 超音波診断装置 |
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